「い…いややっ…返して…それ」
「ダメだ」
浩之が薄手のコートをくしゃくしゃと丸めながら突っぱねる。
「さ…寒ぅて…」
「………」
智子が、身を縮こまらせて体を手で覆った。浩之はその姿を、上から下まで舐め取るような視線でゆっくりと観察する。
もう秋もだいぶ深まりつつあり、確かに薄手のコートくらいは身につけていないと寒風が身に染みてくるような季節といえるだろう。しかも、今は深夜の一番冷える時間帯だ。
「そ、それに、誰か来たら…」
ましてや、申し訳程度にしか体を覆っていない、黒光りする革のボンテージだけでは寒さに震え上がるのも当たり前のことだろう。胸とヒップのラインを強調する目的の方が強調されているような下着だった。胸は乳頭の部分も含めてぽろりと露わになってしまっているし、秘部は下着が恥ずかしい所を隠していると言うよりも、その敏感な部分にぐいぐいと固い紐を食い込ませているような感じだ。
当然のように、智子の陰毛は綺麗に剃り取られていて、割れ目のラインに沿って黒い革がきつく締め付けているのが丸見えだった。
「か、返して」
逆に言えば、智子は自分の体を手で覆っているというのに、肝心の一番恥ずかしく強調されている部分を隠していないと言うことだ。
「じゃあ、言うこと聞くか?」
「う…な、何するん…?」
その原因が、威圧的に振る舞う浩之の存在である事は想像に難くない。智子の眼鏡の奥の瞳は、浩之に対する恐怖のような畏怖のような感情に満ち満ちていた。
ざく、ざく…
浩之は公園の砂っぽい土を踏んで音を立てながら、智子の後ろに回り込む。わざわざ音を大きく立てているような浩之の足取りに、智子は気が気でないようだった。
…ぷちっ。
「あっ…」
智子の秘部に食い込んでいた革の生地が、はらりと下に垂れる。浩之が、ボンテージの後ろについていた金具を外したのだ。普通の下着で言えばショーツに当たる部分、しかし実際にはただの固い革ひもでしかない部分が智子の体の前にぶらんと垂れ下がる。
がさがさっ…
「ふ、藤田君…?」
浩之が智子の後ろで、家から持ってきていたコンビニの袋を漁っている音がする。智子は恐怖に怯えつつも、ただじっと立ちつくして浩之の行動を待っていた。
カチ。
ビィィィィィ…
「そっ…そんなのいややっ…!」
突然鳴り出した振動音だけで、智子は悟ったようだった。数え切れないほどそれで犯されてきたのだから、音だけでも何が準備されているのかは十分わかる。ボンテージの色とお揃いの、凶悪な太さをしたバイブだ。
「動くなよ」
浩之が、そう言うと同時に智子の太股に何か冷たい物を押しつけた。
「え…?」
振動していないので、バイブ自体ではない。智子は浩之の意図を探りかねていたが、
ビビビビっ。
明らかにガムテープとわかるものが押しつけられた物の上からぐるぐる巻き付けられ始めると、段々浩之が何をしようとしているのか理解し始める。
「やだっ、やめてっ…」
ヴヴヴヴヴ…
「あぅっ…!」
智子の声に構わず、浩之が振動するバイブを智子の中にねじりこんでくる。
「はぁっ…あああっ…!」
「濡れてんじゃねーか。あそこに食い込んでるだけで感じてたのか?」
「ち、ちがうっ、そんな事ないっ…」
「ウソつけ。ほら、いいんだろ? 外でバイブ入れられて、感じまくってるんだろ?」
ヴィゥ…ヴィゥ…
「んはぁっ…!? う…動かさんといてっ…!」
「どんどん濡れてきてるぜ?」
「っ…うううっ…」
智子は体の中からあふれてくる甘い液体を何とかしてくい止めようとするが、それは膣を収縮させてバイブの振動をさらに強烈に感じてしまう事にしかならなかった。バイブの隙間からじゅくじゅくと愛液があふれているのを、否定しようがない。
「さてと…」
浩之はバイブを動かす手を止めて、立ち上がる。
「あ…ふ、藤田君、本当に寒ぅて私…」
刺激が多少収まると、再び突き刺すような寒さが感じられるようになってきた。愛液で濡れた部分は、気化熱でますます冷たく感じられてしまう。
「そ、それ、着させて…」
「なんだよ、今感じまくっていたクセに」
「だ、だって…風邪引いてまう…」
「じゃあ、これから言うことをきちんとしろよ」
「う…うん…」
浩之はまたコンビニの袋をがさがさと漁る。
そこから取り出したのは、サイズとしてはあまり大きくない、ピンク色のローターだった。水銀灯の光の中でも、黒ずくめに近い智子の姿に比べればだいぶ派手に見える。
「ほらっ」
ぽんっ、と浩之がそれを放った。放物線を描いて小さなローターが宙を舞い、公園の端にある砂場に落ちる。
「犬になって、アレ取ってこい」
「…えっ?」
「犬なんだから返事はワンだ。四つん這いになれ」
「………」
智子は冷たい汗を浮かべて浩之の目を数秒間見つめていたが、比較的素直に浩之の言葉に従って四つん這いの姿勢になった。体自体をいたぶられるよりはマシと思ったらしい。
「ほら、取ってこい」
「わ…わん」
智子はバイブを生やした秘部を浩之の方に晒して、土の上を四本の手足で歩き始める。
ヴィーヴィ…
体の向きが変わったせいか、バイブの当たる角度も少し変わったようだった。変則的な振動が、智子にバイブの存在をより大きく感じさせる。左の太股にきつく固定されたスイッチボックス、秘部をぐりぐりと責め立てる太いバイブ、そして腰から上を相変わらず窮屈に締め付けてくるボンテージ。
体の要所要所を締める拘束が、智子の快感を内へ内へと封じ込めていく。大きく喘いでしまう事こそしないものの、今にも何かが爆発してしまいそうな、そんな不安感が智子の中にどんどん溜まっていく。
ざく…ざっ。
高まる体に、はぁっ、はぁっ…と息を熱くしながら智子は砂場の中に入っていった。そして、ちょうど真ん中の辺りに落ちていたローターを何とか口でくわえこむ。砂も一緒に口の中に入ってしまったが、ムリヤリに口の中に入れてしまう。
「よし、走って帰ってこい」
「ん、んんっ」
智子はローターをくわえたまま、何とか返事をした。体を反転させて、出来る限りのスピードで手と足を動かす。犬のように走るというわけにはいかなかったが、早歩きをするように四本の手足をがむしゃらに動かす。バイブの高速振動に煽られるようにして、浩之の元に一心に戻っていく。
「んっ…ふぅぅんっ」
やっとの事で浩之の所までたどりつくと、智子は唾液に濡れ濡れたローターを浩之の差し出した手に吐き出した。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ…」
運動量にすれば大した物ではないはずだが、智子の体を大きな疲労感が包んで、なぜか涙がすぅっと頬を伝っていく。
「ったく…大喜びでやりやがって。濡れたあそこにバイブ突っ込んで、そんな格好してて恥ずかしくねーのかよ?」
「…そ、そん……………わ…わん」
「ケツを振りながら歩いて行ってるの、犬にそっくりだったぜ。バイブをホントのしっぽみてーに振っててさ。嬉しいとしっぽ振るとこまで、犬とおんなじかよ。バイブをぶんぶん振って、感じてます濡れてます嬉しいですって一生懸命言っていたんだな」
「わ、わんっ、わんっ!」
「そうか、『私もそう思います』か」
「わっ…わん…」
智子の目から、涙がじわじわあふれていく。
しかし、それと同じか、あるいはそれ以上に秘部から愛液があふれているのを智子は自覚していた。
「じゃあ、ご褒美だ。これ使ってオナニーしろ」
「っ…」
「そんなに外で恥ずかしい事するのが好きなんだったら、オナニーするのなんて嬉しくてたまらねーよなぁ?」
「わ…」
浩之の悪魔的な笑みに、智子の理性が崩れ落ちる。
「わんっ…わんっ、わんっ!」
智子は狂ったように叫んで、四つん這いのまま右の手を差し出していた。勢いのあまり、眼鏡が外れて土の上に転げ落ちる。
「よし…」
かちっ。
ヴィヴィヴィヴィーッ!
浩之はスイッチを入れてやってから、ローターを智子の手の平の上に乗せる。
「わんっ…」
智子はそれをもどかしそうに股間に持って行った。バイブが突っ込まれて蠢いている部分の上、固い突起が眠っている所に何とかローターをめり込ませようとする。
ガガガガガガっ…
「あっ! はぁっ…あああーっ!?」
「おいおい、ムチャすんなよ」
二つの振動具がこすれあって、耳障りな音を立てる。それでも、最も敏感な部分を直接ローターで刺激する快感に智子は飲み込まれてしまったようだった。ぐりぐりと自分の手でローターを突起に押しつけて、自虐の快感を引き出す。
「はふっ…あはぁっ…ああっ…」
智子は、後ろから突き刺さってくる浩之の視線が物質化しているような気がしていた。浩之の視姦、バイブの膣への陵辱、クリトリスによるローターの自涜。3つの快感が、ボンテージの拘束と、鋭い夜風と、夜の公園の静けさによって智子の内側へと濁流のように流れ込む。
「んっ…はっ…はぁぁぁっ…!?」
それがもはや内面に溜め込めなくなった瞬間、既に全身が性感帯のようになっていた智子の官能が、一気に外側に飛び出した。智子の愛液、痙攣、涙、喘ぎ、全てが外面に放出されていく。
「あっ、あっ、あああーっ!? あっ、あああーっ!? ああっ!!?」
わなわなっ、わなわなっと幾度か体を震わせてから、完全に裏返った声を出して智子が背中をギュンと反らせた。
ビクゥビクッ! ビクンビクンビクンッ…ビクンッ!
「イッたな…」
「あっ…あっ…ふ、藤田くぅんっ…私…私…」
「イッたな?」
「う、うん…藤田君に見られて…バイブ入れられて…自分でもオナニーして…私、気持ちよすぎてイッてもーた…」
「まだ、オナニーしたいか?」
「う、うん…したい…私、もっと、オナニーしたい…」
ゆるみきった関西イントネーションの卑語は、柔らかさと艶っぽさを備えて非常にいやらしく響いた。その言葉に違わず智子はローターを土の上に投げ、今度は自分の指でクリトリスを優しく撫で始める。
「そしたら、あれにまたがってこいよ」
「え…あっ…」
浩之が指差した児童用の鉄棒に、智子の目がまた溶けそうな色になっていった。
「ダメだ」
浩之が薄手のコートをくしゃくしゃと丸めながら突っぱねる。
「さ…寒ぅて…」
「………」
智子が、身を縮こまらせて体を手で覆った。浩之はその姿を、上から下まで舐め取るような視線でゆっくりと観察する。
もう秋もだいぶ深まりつつあり、確かに薄手のコートくらいは身につけていないと寒風が身に染みてくるような季節といえるだろう。しかも、今は深夜の一番冷える時間帯だ。
「そ、それに、誰か来たら…」
ましてや、申し訳程度にしか体を覆っていない、黒光りする革のボンテージだけでは寒さに震え上がるのも当たり前のことだろう。胸とヒップのラインを強調する目的の方が強調されているような下着だった。胸は乳頭の部分も含めてぽろりと露わになってしまっているし、秘部は下着が恥ずかしい所を隠していると言うよりも、その敏感な部分にぐいぐいと固い紐を食い込ませているような感じだ。
当然のように、智子の陰毛は綺麗に剃り取られていて、割れ目のラインに沿って黒い革がきつく締め付けているのが丸見えだった。
「か、返して」
逆に言えば、智子は自分の体を手で覆っているというのに、肝心の一番恥ずかしく強調されている部分を隠していないと言うことだ。
「じゃあ、言うこと聞くか?」
「う…な、何するん…?」
その原因が、威圧的に振る舞う浩之の存在である事は想像に難くない。智子の眼鏡の奥の瞳は、浩之に対する恐怖のような畏怖のような感情に満ち満ちていた。
ざく、ざく…
浩之は公園の砂っぽい土を踏んで音を立てながら、智子の後ろに回り込む。わざわざ音を大きく立てているような浩之の足取りに、智子は気が気でないようだった。
…ぷちっ。
「あっ…」
智子の秘部に食い込んでいた革の生地が、はらりと下に垂れる。浩之が、ボンテージの後ろについていた金具を外したのだ。普通の下着で言えばショーツに当たる部分、しかし実際にはただの固い革ひもでしかない部分が智子の体の前にぶらんと垂れ下がる。
がさがさっ…
「ふ、藤田君…?」
浩之が智子の後ろで、家から持ってきていたコンビニの袋を漁っている音がする。智子は恐怖に怯えつつも、ただじっと立ちつくして浩之の行動を待っていた。
カチ。
ビィィィィィ…
「そっ…そんなのいややっ…!」
突然鳴り出した振動音だけで、智子は悟ったようだった。数え切れないほどそれで犯されてきたのだから、音だけでも何が準備されているのかは十分わかる。ボンテージの色とお揃いの、凶悪な太さをしたバイブだ。
「動くなよ」
浩之が、そう言うと同時に智子の太股に何か冷たい物を押しつけた。
「え…?」
振動していないので、バイブ自体ではない。智子は浩之の意図を探りかねていたが、
ビビビビっ。
明らかにガムテープとわかるものが押しつけられた物の上からぐるぐる巻き付けられ始めると、段々浩之が何をしようとしているのか理解し始める。
「やだっ、やめてっ…」
ヴヴヴヴヴ…
「あぅっ…!」
智子の声に構わず、浩之が振動するバイブを智子の中にねじりこんでくる。
「はぁっ…あああっ…!」
「濡れてんじゃねーか。あそこに食い込んでるだけで感じてたのか?」
「ち、ちがうっ、そんな事ないっ…」
「ウソつけ。ほら、いいんだろ? 外でバイブ入れられて、感じまくってるんだろ?」
ヴィゥ…ヴィゥ…
「んはぁっ…!? う…動かさんといてっ…!」
「どんどん濡れてきてるぜ?」
「っ…うううっ…」
智子は体の中からあふれてくる甘い液体を何とかしてくい止めようとするが、それは膣を収縮させてバイブの振動をさらに強烈に感じてしまう事にしかならなかった。バイブの隙間からじゅくじゅくと愛液があふれているのを、否定しようがない。
「さてと…」
浩之はバイブを動かす手を止めて、立ち上がる。
「あ…ふ、藤田君、本当に寒ぅて私…」
刺激が多少収まると、再び突き刺すような寒さが感じられるようになってきた。愛液で濡れた部分は、気化熱でますます冷たく感じられてしまう。
「そ、それ、着させて…」
「なんだよ、今感じまくっていたクセに」
「だ、だって…風邪引いてまう…」
「じゃあ、これから言うことをきちんとしろよ」
「う…うん…」
浩之はまたコンビニの袋をがさがさと漁る。
そこから取り出したのは、サイズとしてはあまり大きくない、ピンク色のローターだった。水銀灯の光の中でも、黒ずくめに近い智子の姿に比べればだいぶ派手に見える。
「ほらっ」
ぽんっ、と浩之がそれを放った。放物線を描いて小さなローターが宙を舞い、公園の端にある砂場に落ちる。
「犬になって、アレ取ってこい」
「…えっ?」
「犬なんだから返事はワンだ。四つん這いになれ」
「………」
智子は冷たい汗を浮かべて浩之の目を数秒間見つめていたが、比較的素直に浩之の言葉に従って四つん這いの姿勢になった。体自体をいたぶられるよりはマシと思ったらしい。
「ほら、取ってこい」
「わ…わん」
智子はバイブを生やした秘部を浩之の方に晒して、土の上を四本の手足で歩き始める。
ヴィーヴィ…
体の向きが変わったせいか、バイブの当たる角度も少し変わったようだった。変則的な振動が、智子にバイブの存在をより大きく感じさせる。左の太股にきつく固定されたスイッチボックス、秘部をぐりぐりと責め立てる太いバイブ、そして腰から上を相変わらず窮屈に締め付けてくるボンテージ。
体の要所要所を締める拘束が、智子の快感を内へ内へと封じ込めていく。大きく喘いでしまう事こそしないものの、今にも何かが爆発してしまいそうな、そんな不安感が智子の中にどんどん溜まっていく。
ざく…ざっ。
高まる体に、はぁっ、はぁっ…と息を熱くしながら智子は砂場の中に入っていった。そして、ちょうど真ん中の辺りに落ちていたローターを何とか口でくわえこむ。砂も一緒に口の中に入ってしまったが、ムリヤリに口の中に入れてしまう。
「よし、走って帰ってこい」
「ん、んんっ」
智子はローターをくわえたまま、何とか返事をした。体を反転させて、出来る限りのスピードで手と足を動かす。犬のように走るというわけにはいかなかったが、早歩きをするように四本の手足をがむしゃらに動かす。バイブの高速振動に煽られるようにして、浩之の元に一心に戻っていく。
「んっ…ふぅぅんっ」
やっとの事で浩之の所までたどりつくと、智子は唾液に濡れ濡れたローターを浩之の差し出した手に吐き出した。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ…」
運動量にすれば大した物ではないはずだが、智子の体を大きな疲労感が包んで、なぜか涙がすぅっと頬を伝っていく。
「ったく…大喜びでやりやがって。濡れたあそこにバイブ突っ込んで、そんな格好してて恥ずかしくねーのかよ?」
「…そ、そん……………わ…わん」
「ケツを振りながら歩いて行ってるの、犬にそっくりだったぜ。バイブをホントのしっぽみてーに振っててさ。嬉しいとしっぽ振るとこまで、犬とおんなじかよ。バイブをぶんぶん振って、感じてます濡れてます嬉しいですって一生懸命言っていたんだな」
「わ、わんっ、わんっ!」
「そうか、『私もそう思います』か」
「わっ…わん…」
智子の目から、涙がじわじわあふれていく。
しかし、それと同じか、あるいはそれ以上に秘部から愛液があふれているのを智子は自覚していた。
「じゃあ、ご褒美だ。これ使ってオナニーしろ」
「っ…」
「そんなに外で恥ずかしい事するのが好きなんだったら、オナニーするのなんて嬉しくてたまらねーよなぁ?」
「わ…」
浩之の悪魔的な笑みに、智子の理性が崩れ落ちる。
「わんっ…わんっ、わんっ!」
智子は狂ったように叫んで、四つん這いのまま右の手を差し出していた。勢いのあまり、眼鏡が外れて土の上に転げ落ちる。
「よし…」
かちっ。
ヴィヴィヴィヴィーッ!
浩之はスイッチを入れてやってから、ローターを智子の手の平の上に乗せる。
「わんっ…」
智子はそれをもどかしそうに股間に持って行った。バイブが突っ込まれて蠢いている部分の上、固い突起が眠っている所に何とかローターをめり込ませようとする。
ガガガガガガっ…
「あっ! はぁっ…あああーっ!?」
「おいおい、ムチャすんなよ」
二つの振動具がこすれあって、耳障りな音を立てる。それでも、最も敏感な部分を直接ローターで刺激する快感に智子は飲み込まれてしまったようだった。ぐりぐりと自分の手でローターを突起に押しつけて、自虐の快感を引き出す。
「はふっ…あはぁっ…ああっ…」
智子は、後ろから突き刺さってくる浩之の視線が物質化しているような気がしていた。浩之の視姦、バイブの膣への陵辱、クリトリスによるローターの自涜。3つの快感が、ボンテージの拘束と、鋭い夜風と、夜の公園の静けさによって智子の内側へと濁流のように流れ込む。
「んっ…はっ…はぁぁぁっ…!?」
それがもはや内面に溜め込めなくなった瞬間、既に全身が性感帯のようになっていた智子の官能が、一気に外側に飛び出した。智子の愛液、痙攣、涙、喘ぎ、全てが外面に放出されていく。
「あっ、あっ、あああーっ!? あっ、あああーっ!? ああっ!!?」
わなわなっ、わなわなっと幾度か体を震わせてから、完全に裏返った声を出して智子が背中をギュンと反らせた。
ビクゥビクッ! ビクンビクンビクンッ…ビクンッ!
「イッたな…」
「あっ…あっ…ふ、藤田くぅんっ…私…私…」
「イッたな?」
「う、うん…藤田君に見られて…バイブ入れられて…自分でもオナニーして…私、気持ちよすぎてイッてもーた…」
「まだ、オナニーしたいか?」
「う、うん…したい…私、もっと、オナニーしたい…」
ゆるみきった関西イントネーションの卑語は、柔らかさと艶っぽさを備えて非常にいやらしく響いた。その言葉に違わず智子はローターを土の上に投げ、今度は自分の指でクリトリスを優しく撫で始める。
「そしたら、あれにまたがってこいよ」
「え…あっ…」
浩之が指差した児童用の鉄棒に、智子の目がまた溶けそうな色になっていった。
「どうだ?声、聞こえるか?」
「き、聞こえるけど…なんか、変やわ」
「どんな風に?」
「な、なんか、自分の声が頭の中に響いてしもーて…藤田君の声がめっちゃ遠く聞こえる…」
智子の耳には、良く見るとオレンジ色をした耳栓がつめてある。オレンジ色の、ポリエステルで出来た簡単な耳栓だ。
それに加えて、目にはブルーのアイマスクである。それらは安眠用のふたつの道具に過ぎないが、使う場が選ばれると独特の意味を持ってくるのは間違いない。
「こうすると…いつもと違うか?」
浩之は智子の乳房に手を当てて、じわじわと迫るように揉み始める。
「あっ…」
「いいか?」
「なんか…声遠いから、藤田君の手まで遠くに感じるんやけど…」
「だけど?」
「そ、そのせいで、緊張して…すごい、『来る』わ…」
智子は自分の額に片手を添えながら言った。
「じゃあ、こうすると?」
浩之は次第にスピードを速めて、乳房を大きく変形させながらの愛撫に切り替える。敏感な突起が刺激されるのも気にしない。
「ひっ…でも、やっぱりなんか…自分の身体まで遠くに感じてしもうて…」
「感じるんだな?」
「い…言わんといて」
段々と息を荒くしていきながら、智子は答えた。
浩之は途中で右手を胸の愛撫から離脱させ、肌にぴったりと当てた状態で智子の身体を下に降りていく。
「うぅ…」
滑らかな肌に強く当てられた手の平の感触だけで、智子の中の何かが高まっていく。強い圧迫感と、閉ざされた視覚と不自然な聴覚。そのアンバランスが絶妙な焦らしとなって、智子を煽る。
意識してか無意識にか、そうやって智子をたっぷりと待たせながら浩之の手が智子の秘部にまで到達する。
「よっ、と…」
浩之が割れ目を開いた。
視覚と聴覚が不自由な中で、秘部を晒しているという感覚すらも奇妙に遠く感じられる。だからこそその事実が客観的に智子を襲って、恥情を激しくかき立てる。
「蛍光灯つけっぱなしだしな…すげーよく見えるぜ」
「や…藤田君っ…」
「ヒダヒダも、クリも…」
「いやぁ…いややっ」
言葉の責めと、未だ続けられている胸への責め…
「あ…あっ、ああっ!」
ぷぢゅるっ…
「わっ…」
「いっ…いややぁぁ…」
委員長は身を震わせながら、アイマスクの裏で涙を流す。
「いつもよりも…絶対敏感だよな」
浩之はあふれてきた液体を確かめるように指で撫でながら言う。
「やっぱ委員長ってそういう気があるんじゃねーか?」
「う、嘘やっ…」
「だって…ほら」
浩之が指でヴァギナの周辺を繰るだけで、透明な液体の量はますます増えてくる。智子は必死に我慢しようとしていたが、それは完全に逆効果だったようだ。
「どんどんあふれてくる…」
胸への愛撫も止めて、秘部に両の手を集中させる。
「わ、私…こんな…」
智子が何事か言おうとした瞬間、浩之の動きが止んだ。
「藤田くん…?」
ぬちゅっ…
「えっ!?」
ずりゅっ!
「わっ…ふ、藤田くんっ!」
腰がつかまれたかと思うと、次の瞬間には挿入されていた。愛撫の手が止まってから、ほんの数秒の出来事である。恐らく、浩之は智子の知らないうちに体勢を整えて準備していたに違いない。
アイマスクがあったからこそ気づかなかったわけだが、心の準備が出来ていない状態での挿入は確かに特別なものを与えてくる。
「あーっ…あっ、あっ」
次々に送り込まれてくる力強いストロークに、委員長は言葉をなくす。その突かれる時の衝撃の音が、耳栓のせいで強調されて聞こえた。身体が動いてシーツがこすれる音も、はっきりと聞こえてくる。
「委員長…感じてる」
「うぁ…こ、こんなのおかしいわ…身体が…ふわふわして…」
智子の性感は、普段はもっぱらクリトリスによるものである。だが、今回はほとんどそこを刺激されていないにも拘わらず、性感をしっかりと感じているのがわかった。愛液の量も豊富で、ひょっとするといつもより多いくらいかもしれない。
その水音はあまり智子の耳には入ってこなかったが、身体感覚から想像しただけで、どれほどいやらしい音を奏でているのか不安になってくる。それがまた智子の性感をかき立てて仕方がない。
「俺も…委員長の中、いつもよりもいい気がする」
「藤田君…」
身体の高まりを感じながら智子はつぶやいた。
その高まりは、ゆるやかなものではあったが、いつまで経っても鎮まる様子がない。普段の即時的な快感とは違って、身体全体に蓄積されていくような感覚だった。このままどこかに行ってしまいそうな感覚とも言える。
無論、その不安感はアイマスクと耳栓が増幅させたものなのは間違いない。
「そ…そろそろだな」
数分間その状態が続いて、浩之が言葉を発した。
智子は何も言えない。かなり苦しそうに呼吸をしながら、浩之の抽送に身を任せているだけだ。全身がかあっと熱くなって、思考もほとんど出来ない状態になってきている。恐ろしさを感じるほどだった。
ぐちゅぐちゅっ…
浩之が最後のスパートをかける。智子も、何か境界を越えてしまいそうな感覚の高まりを感じてくる。
「委員長っ…」
びゅっ…
智子の深くに突き刺さったペニスから、熱いものが放たれた。
びゅ…、びゅ…
身体の底の底に、灼熱の液体がぶつかる感覚がある。智子は真っ白になった意識のなかで、それだけを感じていた。
「ふぅ…委員長、どうだった?」
智子は返答できなかった。身体も意識も、自分のコントロールを離れている感じだった。
ヘンタイ…なんかな、やっぱ、私…
薄い意識の中で、智子はその事だけしか考えることができなかった。
「き、聞こえるけど…なんか、変やわ」
「どんな風に?」
「な、なんか、自分の声が頭の中に響いてしもーて…藤田君の声がめっちゃ遠く聞こえる…」
智子の耳には、良く見るとオレンジ色をした耳栓がつめてある。オレンジ色の、ポリエステルで出来た簡単な耳栓だ。
それに加えて、目にはブルーのアイマスクである。それらは安眠用のふたつの道具に過ぎないが、使う場が選ばれると独特の意味を持ってくるのは間違いない。
「こうすると…いつもと違うか?」
浩之は智子の乳房に手を当てて、じわじわと迫るように揉み始める。
「あっ…」
「いいか?」
「なんか…声遠いから、藤田君の手まで遠くに感じるんやけど…」
「だけど?」
「そ、そのせいで、緊張して…すごい、『来る』わ…」
智子は自分の額に片手を添えながら言った。
「じゃあ、こうすると?」
浩之は次第にスピードを速めて、乳房を大きく変形させながらの愛撫に切り替える。敏感な突起が刺激されるのも気にしない。
「ひっ…でも、やっぱりなんか…自分の身体まで遠くに感じてしもうて…」
「感じるんだな?」
「い…言わんといて」
段々と息を荒くしていきながら、智子は答えた。
浩之は途中で右手を胸の愛撫から離脱させ、肌にぴったりと当てた状態で智子の身体を下に降りていく。
「うぅ…」
滑らかな肌に強く当てられた手の平の感触だけで、智子の中の何かが高まっていく。強い圧迫感と、閉ざされた視覚と不自然な聴覚。そのアンバランスが絶妙な焦らしとなって、智子を煽る。
意識してか無意識にか、そうやって智子をたっぷりと待たせながら浩之の手が智子の秘部にまで到達する。
「よっ、と…」
浩之が割れ目を開いた。
視覚と聴覚が不自由な中で、秘部を晒しているという感覚すらも奇妙に遠く感じられる。だからこそその事実が客観的に智子を襲って、恥情を激しくかき立てる。
「蛍光灯つけっぱなしだしな…すげーよく見えるぜ」
「や…藤田君っ…」
「ヒダヒダも、クリも…」
「いやぁ…いややっ」
言葉の責めと、未だ続けられている胸への責め…
「あ…あっ、ああっ!」
ぷぢゅるっ…
「わっ…」
「いっ…いややぁぁ…」
委員長は身を震わせながら、アイマスクの裏で涙を流す。
「いつもよりも…絶対敏感だよな」
浩之はあふれてきた液体を確かめるように指で撫でながら言う。
「やっぱ委員長ってそういう気があるんじゃねーか?」
「う、嘘やっ…」
「だって…ほら」
浩之が指でヴァギナの周辺を繰るだけで、透明な液体の量はますます増えてくる。智子は必死に我慢しようとしていたが、それは完全に逆効果だったようだ。
「どんどんあふれてくる…」
胸への愛撫も止めて、秘部に両の手を集中させる。
「わ、私…こんな…」
智子が何事か言おうとした瞬間、浩之の動きが止んだ。
「藤田くん…?」
ぬちゅっ…
「えっ!?」
ずりゅっ!
「わっ…ふ、藤田くんっ!」
腰がつかまれたかと思うと、次の瞬間には挿入されていた。愛撫の手が止まってから、ほんの数秒の出来事である。恐らく、浩之は智子の知らないうちに体勢を整えて準備していたに違いない。
アイマスクがあったからこそ気づかなかったわけだが、心の準備が出来ていない状態での挿入は確かに特別なものを与えてくる。
「あーっ…あっ、あっ」
次々に送り込まれてくる力強いストロークに、委員長は言葉をなくす。その突かれる時の衝撃の音が、耳栓のせいで強調されて聞こえた。身体が動いてシーツがこすれる音も、はっきりと聞こえてくる。
「委員長…感じてる」
「うぁ…こ、こんなのおかしいわ…身体が…ふわふわして…」
智子の性感は、普段はもっぱらクリトリスによるものである。だが、今回はほとんどそこを刺激されていないにも拘わらず、性感をしっかりと感じているのがわかった。愛液の量も豊富で、ひょっとするといつもより多いくらいかもしれない。
その水音はあまり智子の耳には入ってこなかったが、身体感覚から想像しただけで、どれほどいやらしい音を奏でているのか不安になってくる。それがまた智子の性感をかき立てて仕方がない。
「俺も…委員長の中、いつもよりもいい気がする」
「藤田君…」
身体の高まりを感じながら智子はつぶやいた。
その高まりは、ゆるやかなものではあったが、いつまで経っても鎮まる様子がない。普段の即時的な快感とは違って、身体全体に蓄積されていくような感覚だった。このままどこかに行ってしまいそうな感覚とも言える。
無論、その不安感はアイマスクと耳栓が増幅させたものなのは間違いない。
「そ…そろそろだな」
数分間その状態が続いて、浩之が言葉を発した。
智子は何も言えない。かなり苦しそうに呼吸をしながら、浩之の抽送に身を任せているだけだ。全身がかあっと熱くなって、思考もほとんど出来ない状態になってきている。恐ろしさを感じるほどだった。
ぐちゅぐちゅっ…
浩之が最後のスパートをかける。智子も、何か境界を越えてしまいそうな感覚の高まりを感じてくる。
「委員長っ…」
びゅっ…
智子の深くに突き刺さったペニスから、熱いものが放たれた。
びゅ…、びゅ…
身体の底の底に、灼熱の液体がぶつかる感覚がある。智子は真っ白になった意識のなかで、それだけを感じていた。
「ふぅ…委員長、どうだった?」
智子は返答できなかった。身体も意識も、自分のコントロールを離れている感じだった。
ヘンタイ…なんかな、やっぱ、私…
薄い意識の中で、智子はその事だけしか考えることができなかった。