「…あ…!」
お母さんの指が、ゆっくりと私の性器の上に当てられる。
滑らかと言うよりも、しっとりと馴染んでくるような感触だった。お母さんはその指先を、私の性器のラインに沿って動かしていく。
「んん…んん…!」
それだけなのに、私の体からはどんどん力が抜けていった。小さい頃から好きだった、台所の水気に満ちた匂いがお母さんの指先から入り込んできてしまうみたいな感じだ。いつもは、性器の刺激で気持ちよくなってしまう時はものすごく「今の自分」が近く感じられるのに…お母さんの指は、私を性的に興奮させながら懐かしさへと導いていく。
「お…お母さん…」
「郁未、座りなさい」
「うん…」
お母さんの優しい言葉と同時に、私はぺたんと台所のフローリングに腰をついてしまっていた。お母さんはエプロンの端で指先を少しぬぐってから、私の身体の横に回り込んできて座る。
ちゅ…
「…!」
そして私の耳たぶにお母さんは唇を寄せて、舌で舐めてきた。
ちゅ…ぺろ…
「あ…ああ…」
普段でも、お母さんの吐息をそんなに近くで感じた事なんてない。お母さんの髪が触れるあたたかな感触も、包み込まれてしまうような柔らかい吐息も、赤ん坊の頃くらいしか感じる事ができなかったんだ。
でも、今は…
くちゅり…
「あ…あ…あ…!」
お母さんは耳を舐めながら、私の性器に再び触れてくる。耳を舌が這い回っている間に、すっかり私の身体は興奮してしまっていた。浅く触れるだけで粘っこい音が立ってしまい、内側まで入ってきてクリトリスに触られると激しい快感が生まれてくる。
くちゅ、くちゅ…くちゅ
「んっ…んっ…!」
お母さんの指は私の突起を優しく転がしていた。ほんの少しも間を開けて休ませてくれたりしない、少し厳しさすら感じる責め立てだ。でも私はお母さんにそうしてもらう間に、ますますお母さんに依存したいという欲望を膨れ上がらせてしまった。
くちゅ…くちゅ…
体の奥からだらしなく愛液をあふれさせてしまうのが、とても心地よかった。フローリングの上に水たまりができていくのも分かったけれど、全然気にならなくて、むしろ興奮した。いつもなら、後になって自分で拭き取るときに空しさしか残らないけれど…今は後の事なんて気にならなかった。
「郁未…こんなに濡らして…」
「ご、ごめんなさい…」
優しい叱りの声が、耳元から響いてくる。
「仕方ない子ね…」
「お母さん…おかあさんっ…」
私は闇雲に手を伸ばして、お母さんのエプロンの下に手を入れる。少しでもお母さんに何かしてあげたかった。
「郁未、落ち着きなさい」
お母さんはそう言って、私の手を押さえてくれる。そしてやんわりとした動きで、お母さんの足の付け根の部分へと私の手を導いてくれる。
くちゅ、くちゅ…
くちゅっ、くちゅっ。
スカートの下に、お母さんは何も履いておらず…そこは、私と同じように濡れていた。お母さんが私と同じ物を持っているというだけで不思議でしょうがなかったけれど…私は指をかくんかくんと動かしてお母さんが気持ちよくなってくれるように努力した。
「上手よ、郁未」
「お母さん…私…」
私の身体の中から、生まれて初めて経験するような大きな波がやってきている。
「怖くないのよ」
「お母さん…お母さんっ…」
「私は、ここにいるから…」
「うん…行かないで…お願い…だからっ…」
ぶるっ…と私の体が震える。
ビクンッ…! ビクンッ…ビクン、ビクンッ…! ビクンッ…!
「んーっ、んんーっ…んん…!」
私はお母さんの匂いの中で…絶頂に達した…
「……何をしているの、あなたは」
(………!)
聞きたくない…
頭がグラグラする、空間も時間も姿勢も何もかも飛び越えさせられてしまったような不安定な状態。そんな中で、最初に頭に浮かんできたのがそれだった。なんだかわからないけど、聞きたくない。直感的、本能的にそう思っていた。聞きたくない。
「すごい事をしている物ね…」
「……あ……」
私はむしろ静かな憂鬱さのような物を感じながら自分の状態を確認した。
(…やっちゃったんだ…私…)
一度目ではない。
私でない私に起こされるのも、私がこうなってしまうことも。
蔑んだ瞳で、見つめられることも…
一度目ではない。
二度? 三度? もっと? 私には、そのどれかという事しか分からない。
でも。
いいんだ。もう終わるんだから…
(………)
ぷち…ぷち…ぷち…
私は、自分をつないでいたコードを切った。本当にコードがあったのかもしれないし、私がそう思いこんだだけかもしれない。それは分からない。だけど私は赤、白、黒の三本のコードを切った。暗闇の中でどうして黒のコードが見えたのかわからないけれど、コードを切った。
ぶぅ…ん…
そして私は闇より深い所に落ちていくのを感じた。
お母さんの指が、ゆっくりと私の性器の上に当てられる。
滑らかと言うよりも、しっとりと馴染んでくるような感触だった。お母さんはその指先を、私の性器のラインに沿って動かしていく。
「んん…んん…!」
それだけなのに、私の体からはどんどん力が抜けていった。小さい頃から好きだった、台所の水気に満ちた匂いがお母さんの指先から入り込んできてしまうみたいな感じだ。いつもは、性器の刺激で気持ちよくなってしまう時はものすごく「今の自分」が近く感じられるのに…お母さんの指は、私を性的に興奮させながら懐かしさへと導いていく。
「お…お母さん…」
「郁未、座りなさい」
「うん…」
お母さんの優しい言葉と同時に、私はぺたんと台所のフローリングに腰をついてしまっていた。お母さんはエプロンの端で指先を少しぬぐってから、私の身体の横に回り込んできて座る。
ちゅ…
「…!」
そして私の耳たぶにお母さんは唇を寄せて、舌で舐めてきた。
ちゅ…ぺろ…
「あ…ああ…」
普段でも、お母さんの吐息をそんなに近くで感じた事なんてない。お母さんの髪が触れるあたたかな感触も、包み込まれてしまうような柔らかい吐息も、赤ん坊の頃くらいしか感じる事ができなかったんだ。
でも、今は…
くちゅり…
「あ…あ…あ…!」
お母さんは耳を舐めながら、私の性器に再び触れてくる。耳を舌が這い回っている間に、すっかり私の身体は興奮してしまっていた。浅く触れるだけで粘っこい音が立ってしまい、内側まで入ってきてクリトリスに触られると激しい快感が生まれてくる。
くちゅ、くちゅ…くちゅ
「んっ…んっ…!」
お母さんの指は私の突起を優しく転がしていた。ほんの少しも間を開けて休ませてくれたりしない、少し厳しさすら感じる責め立てだ。でも私はお母さんにそうしてもらう間に、ますますお母さんに依存したいという欲望を膨れ上がらせてしまった。
くちゅ…くちゅ…
体の奥からだらしなく愛液をあふれさせてしまうのが、とても心地よかった。フローリングの上に水たまりができていくのも分かったけれど、全然気にならなくて、むしろ興奮した。いつもなら、後になって自分で拭き取るときに空しさしか残らないけれど…今は後の事なんて気にならなかった。
「郁未…こんなに濡らして…」
「ご、ごめんなさい…」
優しい叱りの声が、耳元から響いてくる。
「仕方ない子ね…」
「お母さん…おかあさんっ…」
私は闇雲に手を伸ばして、お母さんのエプロンの下に手を入れる。少しでもお母さんに何かしてあげたかった。
「郁未、落ち着きなさい」
お母さんはそう言って、私の手を押さえてくれる。そしてやんわりとした動きで、お母さんの足の付け根の部分へと私の手を導いてくれる。
くちゅ、くちゅ…
くちゅっ、くちゅっ。
スカートの下に、お母さんは何も履いておらず…そこは、私と同じように濡れていた。お母さんが私と同じ物を持っているというだけで不思議でしょうがなかったけれど…私は指をかくんかくんと動かしてお母さんが気持ちよくなってくれるように努力した。
「上手よ、郁未」
「お母さん…私…」
私の身体の中から、生まれて初めて経験するような大きな波がやってきている。
「怖くないのよ」
「お母さん…お母さんっ…」
「私は、ここにいるから…」
「うん…行かないで…お願い…だからっ…」
ぶるっ…と私の体が震える。
ビクンッ…! ビクンッ…ビクン、ビクンッ…! ビクンッ…!
「んーっ、んんーっ…んん…!」
私はお母さんの匂いの中で…絶頂に達した…
「……何をしているの、あなたは」
(………!)
聞きたくない…
頭がグラグラする、空間も時間も姿勢も何もかも飛び越えさせられてしまったような不安定な状態。そんな中で、最初に頭に浮かんできたのがそれだった。なんだかわからないけど、聞きたくない。直感的、本能的にそう思っていた。聞きたくない。
「すごい事をしている物ね…」
「……あ……」
私はむしろ静かな憂鬱さのような物を感じながら自分の状態を確認した。
(…やっちゃったんだ…私…)
一度目ではない。
私でない私に起こされるのも、私がこうなってしまうことも。
蔑んだ瞳で、見つめられることも…
一度目ではない。
二度? 三度? もっと? 私には、そのどれかという事しか分からない。
でも。
いいんだ。もう終わるんだから…
(………)
ぷち…ぷち…ぷち…
私は、自分をつないでいたコードを切った。本当にコードがあったのかもしれないし、私がそう思いこんだだけかもしれない。それは分からない。だけど私は赤、白、黒の三本のコードを切った。暗闇の中でどうして黒のコードが見えたのかわからないけれど、コードを切った。
ぶぅ…ん…
そして私は闇より深い所に落ちていくのを感じた。
かちっ…かち…
詩子が二回電灯の紐を引っ張り、部屋は淡いオレンジの光だけに満たされる。
「お休みなさい…」
そして、先客のいるベッドの布団に詩子はもぐりこんだ。
既に半分眠りかけている、その小さな体躯は澪である。
「柔らかいベッドだよね」
「………」
澪がこくんとうなずく。
「ゆったりしていて、おおきいし…」
確かに詩子と澪が寝転がっても、まだ十分にスペースが余っていた。ダブルベッド並みの大きさがある、しっかりした作りのベッド。浩平の叔母、由起子の部屋に置いてある物だった。
二人がこの部屋で寝ることになった理由は…浩平の家での、泊まりがけのクリスマスパーティだ。浩平と茜が、二階にある浩平の部屋で寝ることになるのは暗黙の了解である。残った詩子と澪は、由起子の部屋で寝る事になった。由起子はクリスマスだと言うのに、家に帰ってきていない。
「折原君と茜…今頃、もう…」
「……?」
詩子がつぶやくように言うと、澪は何回か目をしばたたかせた。
「澪ちゃん…そっか、わかんないか」
こく…とうなずいてから、澪は枕元に置いてあったメモ帳に手を伸ばした。スケッチブックを置いておくのは邪魔すぎるという事で、リビングにあったメモ帳とペンを持ってきて置いたのだ。
『寝る、って言ってたの』
「そだね…寝てる、だろうね…」
『お酒を飲んだら眠くなるって言ってたの』
「茜は強いし…折原君も、結構途中から抑えていたし…」
はぁ…と酒気を帯びた吐息を澪の髪の毛に当てながら、身体を寄せる。
「お楽しみの真っ最中…かな…」
詩子が言うと、澪は少し考えてから、メモ帳のページをめくってペンを動かした。
『遊ぶの?』
「うん…遊んでる…だろうね」
『ずるいの』
「ずるいね…」
詩子は澪の頭を撫でながら言う。澪はしばらくそのまま詩子に身を預けていたが、
『遊ぶの』
不意に詩子の手から抜け出ると、メモ帳にそう記した。
「澪ちゃん…」
『遊ぶの』
澪が、メモのページを詩子の目の前にぐぐっと押しつけてくる。いつもに増して子供っぽいその仕草は、澪の身体にもアルコールが回っている事を思わせた。
明日になれば、今日の事などすっかり忘れてしまうかもしれない。
「遊びたいの…澪ちゃん…」
『遊ぶの』
ページを見せつけながら、うんっと大きくうなずく。
「私も…澪ちゃんとなら、遊んでもいいかな…?」
『遊ぶの』
澪がもう一度メモ帳を見せてから、それを枕元に置いてベッドから立ち上がろうとした。
「待って、澪ちゃん…ベッドの中で、遊ぼうよ…」
「…??」
「澪ちゃんの知らない遊び方…教えて上げるから…」
詩子は毛布を顔の近くに引き寄せながら言う。首筋を撫でる柔らかい毛の感触が、アルコールで熱くなった身体をぞくぞくと痺れさせた。
…こくん。
澪は頭を縦に振り、詩子の方に引っ張られた毛布を自分の方に引き戻すようにして布団の中へ戻る。
「…澪ちゃん…」
詩子は澪の無垢な好奇の瞳を見つめながら、澪の体にぴったりと身をくっつけた。そして、澪の背中に腕を回して抱き締める。
…ちゅ…
「…!?」
そしてすぐ近くまで迫っていた澪の唇へ、詩子は口づけた。
ちゅっ…ちゅく
「っ……っっ………」
澪が二、三度身体をよじらせて逃げようとする。しかし詩子が優しく舌で澪の唇を舐め上げていると、澪の身体からするすると力が抜けていった。
ぬる…
詩子がやや強引に舌を割り入れると、澪の唇は防ぎきれずにその侵入を許す。
ぬっ…れろ…れろん…
甘いアルコールの香りに満ちたその口内を、詩子は舌で静かに撫でた。澪の柔らかな舌を、ときほぐすように少しずつ舌でくすぐる。こぢんまりと整った前歯を、溶かしてしまいそうなほど何度も何度も舐める。
ぬちゅ…ちゅく、ちゅく
詩子が唾液を送り込むと、澪は耐えきれなくなったようでそれを素直に飲み込んだ。詩子の肌が、サッと汗ばむ。とてつもない悪事をしているような、極めて自然な事をしているような、その二重の感覚に詩子は囚われていた。
「んっ…んんっ…んふ…」
ぬちゅっ、ぬちゅ…
あまり豊かでない胸の膨らみを、互いに押しつけ合う。そう、澪は舌を動かして応える事はしなかったものの、詩子の乳房の圧迫には身体を前に押し出すことで応えていた。詩子のニプルは、控えめなブラジャーの下でたちまちにピンと尖っていく。
詩子は、澪の胸がどういう状態になっているのかを確かめたいという欲望に逆らえなかった。唇と唇を軽く合わせた状態を維持しつつ、詩子は澪のパジャマの胸元に手を入れる。
ボタンのついていないゆったりとした澪のパジャマは、詩子の手の侵入を簡単に許した。詩子はその先にあったすべすべした生地のブラジャーの中に指を滑り込ませ、ずらす。詩子よりも未熟な膨らみを包んでいたブラジャーは、詩子が少し手を動かすだけで簡単に外れてしまった。
くりゅっ…
しかしそのほのかな膨らみの先は、詩子に負けないほど固くしこっている。詩子は指先でそこをつまみ、くにくにとしごき始めた。
「んっ…ふぅ…ん…」
「……っ………ん…」
荒くなった呼吸と呼吸が唇の隙間で混ざり合い、漏れている。あたたかな存在感を持ったその気体が、澪の胸の所までこぼれ落ちて染み込んで行くかのようだった。詩子は激しく興奮し、澪の股間に己の敏感な部分をすりつけ始める。
しゅっ…しゅ
澪はすぐに詩子の動きに合わせて腰をくねらせ始めた。ナイロンのパジャマ同士が擦れ合い、隠蔽され乾いた響きを薄暗い部屋にもたらす。しかしその乾いた摩擦音の中で、詩子のショーツはじっとりとした潤いを帯び始めている。
胸と同じように澪のその部分の状態を確かめたいという欲望が詩子の中に生まれるまで、そう長い時間は必要としなかった…
ちゅる…
「………」
詩子はいったん唇を離し、澪の胸元から手を出す。
澪は不安に満ちた顔をしながら、濡れた唇から熱くなった吐息を漏らしていた。自分の体の中にある興奮は澪自身にもよくわかっているようだ。
それについて、問いを発しようとしたのか、澪がメモ帳に手を伸ばそうとするが…
しゅぐっ…
「!」
詩子が乱暴な手つきで澪の下半身に手を伸ばすと、澪はびくっと身体を震わせて手を止めてしまった。
しゅぐっ、しゅぐ…ぐしゅ…
「…! …!!」
ショーツの上から指でこすり立てると、不自然にくぐもった音が響き始める。詩子は澪の身体が確実に官能を示しているのを見て、ますます激しく指を動かした。その食いつくような荒々しい愛撫に、澪は腰をビクッビクッと跳ね上げながら反応する。
詩子はたまらず、自分のショーツの中へと指をつっこんだ。ぬるぬるした液体に濡れたヘアをかき分けて、自分の最も気持ちいい部分を澪にしているのと同じくらい激しくこすり始める。
ちゅくちゅく…ちゅく
「うっ…うう…あ…」
低いうめき声を出しながら、詩子は一瞬にして自分が高まっていくのを感じていた。
まるで当然のように、澪のショーツを詩子の指がずりさげ…スリットの部分を直接触る。
びくっ!
無毛の柔らかい秘唇を詩子の指が割り開くと、澪はメモ帳を握りしめながら身体を跳ねさせた。詩子は指先に伝わってきたにゅるんという瞬間に、澪の幼い性器の形状をこれ以上ないほど感じさせられる。
くりゅっ、くりゅ…くりゅくりゅ
「っ…!! っ!!!」
幼いながらも懸命に勃起した秘核をいじめ立てると、澪がいやいやをするようにリボンを解いた髪を振りたくった。指先に絡みつくさらさらした愛液をたっぷりとそこに塗りたくって、詩子はぐりぐりっと強烈なバイブレーションを加えていく。
「…………!!?」
澪が思い切り背中をぐぐーっと反らして、メモ帳をくちゃくちゃになるほど強く握りしめて…ビクンッと決定的な一瞬を迎える。
ビクッ、ビクッ、ビクンッ…ビクンッ、ビク…!!
「ううー、うっ、ううーっ…」
詩子は首を前に思い切り曲げて、声を出しながらの絶頂に達してしまった。澪の身体にも伝わっていきそうなほどに、全身が激しく痙攣している。
ビクッ、ビク…ビク、ビク…ビク…ビクン…びくびく…
「う…うう…澪ちゃん…澪ちゃん、可愛いよぉ…」
詩子はぼろぼろ涙を流しながら、未だ捉え続けている澪の小さな秘核を撫でた。
「っ! っっ!」
澪はその度に身体をまた跳ねさせてしまう。メモ帳とペンをどうにかしてつかもうとしても、詩子が意地悪な動きを加えるだけで手を離してしまうようだ。
「ね、ねえ…まだ、遊ぼう…澪ちゃん」
「………」
澪は涙に濡れた目で詩子を見つめ返し…やがて、震える手でくしゃくしゃになったメモ帳の紙を広げ始めた…
詩子が二回電灯の紐を引っ張り、部屋は淡いオレンジの光だけに満たされる。
「お休みなさい…」
そして、先客のいるベッドの布団に詩子はもぐりこんだ。
既に半分眠りかけている、その小さな体躯は澪である。
「柔らかいベッドだよね」
「………」
澪がこくんとうなずく。
「ゆったりしていて、おおきいし…」
確かに詩子と澪が寝転がっても、まだ十分にスペースが余っていた。ダブルベッド並みの大きさがある、しっかりした作りのベッド。浩平の叔母、由起子の部屋に置いてある物だった。
二人がこの部屋で寝ることになった理由は…浩平の家での、泊まりがけのクリスマスパーティだ。浩平と茜が、二階にある浩平の部屋で寝ることになるのは暗黙の了解である。残った詩子と澪は、由起子の部屋で寝る事になった。由起子はクリスマスだと言うのに、家に帰ってきていない。
「折原君と茜…今頃、もう…」
「……?」
詩子がつぶやくように言うと、澪は何回か目をしばたたかせた。
「澪ちゃん…そっか、わかんないか」
こく…とうなずいてから、澪は枕元に置いてあったメモ帳に手を伸ばした。スケッチブックを置いておくのは邪魔すぎるという事で、リビングにあったメモ帳とペンを持ってきて置いたのだ。
『寝る、って言ってたの』
「そだね…寝てる、だろうね…」
『お酒を飲んだら眠くなるって言ってたの』
「茜は強いし…折原君も、結構途中から抑えていたし…」
はぁ…と酒気を帯びた吐息を澪の髪の毛に当てながら、身体を寄せる。
「お楽しみの真っ最中…かな…」
詩子が言うと、澪は少し考えてから、メモ帳のページをめくってペンを動かした。
『遊ぶの?』
「うん…遊んでる…だろうね」
『ずるいの』
「ずるいね…」
詩子は澪の頭を撫でながら言う。澪はしばらくそのまま詩子に身を預けていたが、
『遊ぶの』
不意に詩子の手から抜け出ると、メモ帳にそう記した。
「澪ちゃん…」
『遊ぶの』
澪が、メモのページを詩子の目の前にぐぐっと押しつけてくる。いつもに増して子供っぽいその仕草は、澪の身体にもアルコールが回っている事を思わせた。
明日になれば、今日の事などすっかり忘れてしまうかもしれない。
「遊びたいの…澪ちゃん…」
『遊ぶの』
ページを見せつけながら、うんっと大きくうなずく。
「私も…澪ちゃんとなら、遊んでもいいかな…?」
『遊ぶの』
澪がもう一度メモ帳を見せてから、それを枕元に置いてベッドから立ち上がろうとした。
「待って、澪ちゃん…ベッドの中で、遊ぼうよ…」
「…??」
「澪ちゃんの知らない遊び方…教えて上げるから…」
詩子は毛布を顔の近くに引き寄せながら言う。首筋を撫でる柔らかい毛の感触が、アルコールで熱くなった身体をぞくぞくと痺れさせた。
…こくん。
澪は頭を縦に振り、詩子の方に引っ張られた毛布を自分の方に引き戻すようにして布団の中へ戻る。
「…澪ちゃん…」
詩子は澪の無垢な好奇の瞳を見つめながら、澪の体にぴったりと身をくっつけた。そして、澪の背中に腕を回して抱き締める。
…ちゅ…
「…!?」
そしてすぐ近くまで迫っていた澪の唇へ、詩子は口づけた。
ちゅっ…ちゅく
「っ……っっ………」
澪が二、三度身体をよじらせて逃げようとする。しかし詩子が優しく舌で澪の唇を舐め上げていると、澪の身体からするすると力が抜けていった。
ぬる…
詩子がやや強引に舌を割り入れると、澪の唇は防ぎきれずにその侵入を許す。
ぬっ…れろ…れろん…
甘いアルコールの香りに満ちたその口内を、詩子は舌で静かに撫でた。澪の柔らかな舌を、ときほぐすように少しずつ舌でくすぐる。こぢんまりと整った前歯を、溶かしてしまいそうなほど何度も何度も舐める。
ぬちゅ…ちゅく、ちゅく
詩子が唾液を送り込むと、澪は耐えきれなくなったようでそれを素直に飲み込んだ。詩子の肌が、サッと汗ばむ。とてつもない悪事をしているような、極めて自然な事をしているような、その二重の感覚に詩子は囚われていた。
「んっ…んんっ…んふ…」
ぬちゅっ、ぬちゅ…
あまり豊かでない胸の膨らみを、互いに押しつけ合う。そう、澪は舌を動かして応える事はしなかったものの、詩子の乳房の圧迫には身体を前に押し出すことで応えていた。詩子のニプルは、控えめなブラジャーの下でたちまちにピンと尖っていく。
詩子は、澪の胸がどういう状態になっているのかを確かめたいという欲望に逆らえなかった。唇と唇を軽く合わせた状態を維持しつつ、詩子は澪のパジャマの胸元に手を入れる。
ボタンのついていないゆったりとした澪のパジャマは、詩子の手の侵入を簡単に許した。詩子はその先にあったすべすべした生地のブラジャーの中に指を滑り込ませ、ずらす。詩子よりも未熟な膨らみを包んでいたブラジャーは、詩子が少し手を動かすだけで簡単に外れてしまった。
くりゅっ…
しかしそのほのかな膨らみの先は、詩子に負けないほど固くしこっている。詩子は指先でそこをつまみ、くにくにとしごき始めた。
「んっ…ふぅ…ん…」
「……っ………ん…」
荒くなった呼吸と呼吸が唇の隙間で混ざり合い、漏れている。あたたかな存在感を持ったその気体が、澪の胸の所までこぼれ落ちて染み込んで行くかのようだった。詩子は激しく興奮し、澪の股間に己の敏感な部分をすりつけ始める。
しゅっ…しゅ
澪はすぐに詩子の動きに合わせて腰をくねらせ始めた。ナイロンのパジャマ同士が擦れ合い、隠蔽され乾いた響きを薄暗い部屋にもたらす。しかしその乾いた摩擦音の中で、詩子のショーツはじっとりとした潤いを帯び始めている。
胸と同じように澪のその部分の状態を確かめたいという欲望が詩子の中に生まれるまで、そう長い時間は必要としなかった…
ちゅる…
「………」
詩子はいったん唇を離し、澪の胸元から手を出す。
澪は不安に満ちた顔をしながら、濡れた唇から熱くなった吐息を漏らしていた。自分の体の中にある興奮は澪自身にもよくわかっているようだ。
それについて、問いを発しようとしたのか、澪がメモ帳に手を伸ばそうとするが…
しゅぐっ…
「!」
詩子が乱暴な手つきで澪の下半身に手を伸ばすと、澪はびくっと身体を震わせて手を止めてしまった。
しゅぐっ、しゅぐ…ぐしゅ…
「…! …!!」
ショーツの上から指でこすり立てると、不自然にくぐもった音が響き始める。詩子は澪の身体が確実に官能を示しているのを見て、ますます激しく指を動かした。その食いつくような荒々しい愛撫に、澪は腰をビクッビクッと跳ね上げながら反応する。
詩子はたまらず、自分のショーツの中へと指をつっこんだ。ぬるぬるした液体に濡れたヘアをかき分けて、自分の最も気持ちいい部分を澪にしているのと同じくらい激しくこすり始める。
ちゅくちゅく…ちゅく
「うっ…うう…あ…」
低いうめき声を出しながら、詩子は一瞬にして自分が高まっていくのを感じていた。
まるで当然のように、澪のショーツを詩子の指がずりさげ…スリットの部分を直接触る。
びくっ!
無毛の柔らかい秘唇を詩子の指が割り開くと、澪はメモ帳を握りしめながら身体を跳ねさせた。詩子は指先に伝わってきたにゅるんという瞬間に、澪の幼い性器の形状をこれ以上ないほど感じさせられる。
くりゅっ、くりゅ…くりゅくりゅ
「っ…!! っ!!!」
幼いながらも懸命に勃起した秘核をいじめ立てると、澪がいやいやをするようにリボンを解いた髪を振りたくった。指先に絡みつくさらさらした愛液をたっぷりとそこに塗りたくって、詩子はぐりぐりっと強烈なバイブレーションを加えていく。
「…………!!?」
澪が思い切り背中をぐぐーっと反らして、メモ帳をくちゃくちゃになるほど強く握りしめて…ビクンッと決定的な一瞬を迎える。
ビクッ、ビクッ、ビクンッ…ビクンッ、ビク…!!
「ううー、うっ、ううーっ…」
詩子は首を前に思い切り曲げて、声を出しながらの絶頂に達してしまった。澪の身体にも伝わっていきそうなほどに、全身が激しく痙攣している。
ビクッ、ビク…ビク、ビク…ビク…ビクン…びくびく…
「う…うう…澪ちゃん…澪ちゃん、可愛いよぉ…」
詩子はぼろぼろ涙を流しながら、未だ捉え続けている澪の小さな秘核を撫でた。
「っ! っっ!」
澪はその度に身体をまた跳ねさせてしまう。メモ帳とペンをどうにかしてつかもうとしても、詩子が意地悪な動きを加えるだけで手を離してしまうようだ。
「ね、ねえ…まだ、遊ぼう…澪ちゃん」
「………」
澪は涙に濡れた目で詩子を見つめ返し…やがて、震える手でくしゃくしゃになったメモ帳の紙を広げ始めた…
「や…やだっ…お姉ちゃんっ…!?」
由依が震えきった声で叫ぶ。
脚に当てられたカッターナイフの感触は、由依を完全に動揺させていた。たとえそれが実の姉の持っている物であるとしても、その冷え切った刃が直接身体に当てられて恐怖しないわけがない。いや、むしろ肉親であるからこそ、由依はさらなる恐怖を覚えているようだ。見たことがないほどの冷徹すぎる目、記憶の中の姉とは全く違う恐ろしい表情。着ている服こそ由依も覚えている物だったが、自分の姉と同一人物とは思えないほどに今の友里は鋭い眼光をしていた。
…びっ
「!!」
友里が由依のスカートをピンと伸ばして、そこにカッターの刃を食い込ませる。
びぃぃぃぃーっ…
「い、いやあっ…お姉ちゃん、やめて…」
由依は力無い声で訴えたが、友里は制服のスカートを真ん中からまっぷたつに切り裂いていった。腰の締め付けている部分の直前まで来るといったんカッターを床に置き、
びりりっ!
残った部分を一気に引き裂く。スカートは、いとも簡単に原型を失ってただの布きれと化した。
友里はカッターを床から拾い上げると、再び由依の身体に近づけていく。
「……!?」
その刃先がショーツの真ん中にぴったりと当てられた瞬間、由依は全身の筋肉をこわばらせて硬直した。
ぐぐ…
「い、いや、いやだっ…お姉ちゃん、やめて…」
由依は徐々に食い込んでくるカッターの圧力に、怯えた声で恐れを示す。カッターの刃はあまりに正確な位置で秘裂の筋に当てられていたため、その刃が食い込み始めても痛みはほとんどなかった。薄い刃が、そのまま秘裂を割って入り込んでくるような感じである。
しかしだからといって、由依が安心できるはずもない。カッターの刃が半ばほどまで食い込んでくると、由依は失禁してしまいそうなほどに筋肉が弛緩してきてしまった。ショーツの生地を通して、ステンレスの固い刃が秘部の内側に当たっているのがよくわかる。
ぐぐぐ…ぐっ
「あっ…ああ…あ…」
刃に無理な力が加わらないように身体を緊張させても、震えを完全に止めることなどできないのだ。いつ自らの震えで刃が勢い良く切り込んできてしまうかわからない。由依は半ば以上泣き声になりながら、その恐怖にただ耐える。
…ぱっ
「………」
いよいよ刃が危険な位置まで入り込んできたと由依が思った瞬間、友里は一気に刃を引いた。
「……あ…」
由依は呆然とした声を上げる。危険は去ったというのに、涙がぽろぽろとこぼれてきた。刃が入ってきている時はこらえていた涙が、突然堰を切ったように瞳から溢れ始める。
「脱ぎなさい」
「……え…?」
涙を流したまま、由依は問い返す。涙が流れ、喉の奥につっかえるような感覚が生まれても、意識はしっかりとしたままだった。
「………」
「あっ…あっ!」
友里がカッターナイフの刃を今一度近づけようとすると、由依は慌てて自分の白いショーツに手を伸ばす。そして、飾り気のない白いショーツをずるっと子供のように下ろしてつま先から脱ぐ。
「じっとしていなさい」
友里はカッターを左の手に持ち替えると、右手を何のためらいもなく由依の幼い秘裂に伸ばした。
「あ…!」
突然秘められた部分に同性の指が入り込んできた事に、由依は困惑の声を上げる。しかし未だに鈍い光を放っている銀色の刃を見れば、抵抗することなどできなかった。
ぐっ、ぐっ…くにゅっ…くりゅっ…
「んぅ…そ、そこは」
友里の指は由依の秘核に当てられている。指の先だけで軽くマッサージするようなタッチが、由依の性感を凝縮した地点をジワジワと刺激する。そして、友里の目はじっ…と由依の目を見つめていた。
くにゅ…くっ、くっ…くにゅっ
「お姉ちゃん…だめ…ここはっ…」
由依は顔を赤くしていたが、姉から目をそらす事ができない。友里のじっとしていなさいという命令が、さっきのカッターの恐怖と相まって由依の身体を呪縛していた。
くにゅ、くにゅ…クチ…クチッ…
ほどなく、指先の動きに合わせた小さな水音が聞こえてくるようになる。痛感になってしまうかしまわないか、その境界線上の大胆な刺激で、由依の身体はあっという間に高ぶってしまった。小柄で幼く見える身体の奥底から少女の秘めた欲望が溶けだし、甘ったるい酸味を帯びたジュースとなってあふれ出す。
くちゅくちゅ…
「お、お姉ちゃんやめて…恥ずかしい」
由依がリボンの髪をさらさらと揺らしながら、ぎごちなく顔を横に振った。だが友里はそこがどれほど潤っているのかを確かめ、それを由依にも自覚させようとしているかのように、蜜液の入り口を指でかき回す。
「やだ、やだよ…お姉ちゃん、こんなこと…」
口元を押さえながら、由依は友里に訴えかけた。
「…あんたがこんなに淫乱だから…私達は…」
「…え?」
いきなり口を開いた友里に、由依は頬を染めたままきょとんとした顔になる。
「あんたがこんなじゃなければ…家族がばらばらになることもなかった…!」
「えっ…えっ? お、お姉ちゃん? 何を言っているのかわからないよ…」
由依は何回か目をしばたたかせながら言った。
「あんたのせいで家族が無茶苦茶になったんじゃないっ!」
友里は叫びながらカッターナイフを振り上げる。
「きゃっ…!!?」
それが振り下ろされると思いつつも、由依はとっさに反応できず目を閉じるだけだった。
「………………」
しかしいつまで経っても刃が肌に食い込んでくる感触はない。
くちゅっ。
「…えっ」
代わりに生まれたのは、何か無機質な物が秘裂の中に入ってくる感触だった。
「…あ…!」
由依が目を開けると、自分の割れ目に赤いカッターナイフの柄の部分が入ってきているのが見える。友里はカッターを逆向きに持って、それを由依の秘部に入れてきたのだ。
ぐちゅっ…
「ううっ…!?」
友里はためらいなくそれを突き出し、由依の膣内に押し込んでいく。
ぐぐぐ…
「んっ…んぅっ…!? ……あ…あれ…?」
由依が予想した破瓜の激痛は生まれなかった。カッターナイフの柄は、由依の膣内にいともたやすく挿入されていったのだ。
「ど、どうして…?」
「何を言っているの?」
「だ、だって…私、男の子と付き合ったことなんかないし…それなのに…」
「…あんたが道で男に襲われたんでしょっ!」
ぎゅっ…
「んああっ…!」
友里がきつく由依の秘核を押し込む。その乱暴な刺激も、由依は燃え上がるような快感として受け取ってしまった。
「こんなに平べったい体しててっ…それなのに、ココをいじくる事ばっかりしてるから…あんな男に襲われて、家族が滅茶苦茶になっちゃったんじゃないっ!?」
「し、知らないっ! そんなこと…ん、んああっ…ふぅんっ…うあっ…!」
由依は必死になって否定しようとしていたが、友里がグリグリと指で突起を転がすと甘い叫びを上げずにはいられなかった。
「いっそ、ココをカッターで切り取ってあげればいいのかもしれないわね…」
「!!?」
「そうすれば、あんたみたいな淫乱も感じなくなるし、少しは反省するでしょ」
「や、やめてっ!? お姉ちゃん…そんなこと、しないでっ…!! んっ、ふぅっ、ううーっ…!」
友里は言いながらも激しく秘核を攻め立てている。由依のつるんとした恥丘にはねばねばした透明な液体がたっぷりとあふれ出して、姉の指を根元近くまで濡らしていた。切除される事への恐怖が、異常なほど秘核の感度を高めてしまっている。
「い、いやっ、あふぅっ、ふぁっ…あああーっ…だ、だめっ、お姉ちゃん…イ、イッちゃうっ…」
…ビクッ! ビク、ビク…ぴくっ…ぴくぅっ…
由依は小さな体を飛び上がるほどに跳ね上がらせ、カッターナイフをぎゅうぎゅうと締め付けながら初々しい絶頂に達してしまった…
「…あ…」
「第四段階終了です。お疲れさまでした」
どこからともなく聞こえてくるスピーカーを通した声。暗い部屋、足元に浮かび上がった方陣のような緑色の光。
由依は全身がびっしょりと汗をかいているのを感じながら、ふらふらと部屋を出ていった。
由依が震えきった声で叫ぶ。
脚に当てられたカッターナイフの感触は、由依を完全に動揺させていた。たとえそれが実の姉の持っている物であるとしても、その冷え切った刃が直接身体に当てられて恐怖しないわけがない。いや、むしろ肉親であるからこそ、由依はさらなる恐怖を覚えているようだ。見たことがないほどの冷徹すぎる目、記憶の中の姉とは全く違う恐ろしい表情。着ている服こそ由依も覚えている物だったが、自分の姉と同一人物とは思えないほどに今の友里は鋭い眼光をしていた。
…びっ
「!!」
友里が由依のスカートをピンと伸ばして、そこにカッターの刃を食い込ませる。
びぃぃぃぃーっ…
「い、いやあっ…お姉ちゃん、やめて…」
由依は力無い声で訴えたが、友里は制服のスカートを真ん中からまっぷたつに切り裂いていった。腰の締め付けている部分の直前まで来るといったんカッターを床に置き、
びりりっ!
残った部分を一気に引き裂く。スカートは、いとも簡単に原型を失ってただの布きれと化した。
友里はカッターを床から拾い上げると、再び由依の身体に近づけていく。
「……!?」
その刃先がショーツの真ん中にぴったりと当てられた瞬間、由依は全身の筋肉をこわばらせて硬直した。
ぐぐ…
「い、いや、いやだっ…お姉ちゃん、やめて…」
由依は徐々に食い込んでくるカッターの圧力に、怯えた声で恐れを示す。カッターの刃はあまりに正確な位置で秘裂の筋に当てられていたため、その刃が食い込み始めても痛みはほとんどなかった。薄い刃が、そのまま秘裂を割って入り込んでくるような感じである。
しかしだからといって、由依が安心できるはずもない。カッターの刃が半ばほどまで食い込んでくると、由依は失禁してしまいそうなほどに筋肉が弛緩してきてしまった。ショーツの生地を通して、ステンレスの固い刃が秘部の内側に当たっているのがよくわかる。
ぐぐぐ…ぐっ
「あっ…ああ…あ…」
刃に無理な力が加わらないように身体を緊張させても、震えを完全に止めることなどできないのだ。いつ自らの震えで刃が勢い良く切り込んできてしまうかわからない。由依は半ば以上泣き声になりながら、その恐怖にただ耐える。
…ぱっ
「………」
いよいよ刃が危険な位置まで入り込んできたと由依が思った瞬間、友里は一気に刃を引いた。
「……あ…」
由依は呆然とした声を上げる。危険は去ったというのに、涙がぽろぽろとこぼれてきた。刃が入ってきている時はこらえていた涙が、突然堰を切ったように瞳から溢れ始める。
「脱ぎなさい」
「……え…?」
涙を流したまま、由依は問い返す。涙が流れ、喉の奥につっかえるような感覚が生まれても、意識はしっかりとしたままだった。
「………」
「あっ…あっ!」
友里がカッターナイフの刃を今一度近づけようとすると、由依は慌てて自分の白いショーツに手を伸ばす。そして、飾り気のない白いショーツをずるっと子供のように下ろしてつま先から脱ぐ。
「じっとしていなさい」
友里はカッターを左の手に持ち替えると、右手を何のためらいもなく由依の幼い秘裂に伸ばした。
「あ…!」
突然秘められた部分に同性の指が入り込んできた事に、由依は困惑の声を上げる。しかし未だに鈍い光を放っている銀色の刃を見れば、抵抗することなどできなかった。
ぐっ、ぐっ…くにゅっ…くりゅっ…
「んぅ…そ、そこは」
友里の指は由依の秘核に当てられている。指の先だけで軽くマッサージするようなタッチが、由依の性感を凝縮した地点をジワジワと刺激する。そして、友里の目はじっ…と由依の目を見つめていた。
くにゅ…くっ、くっ…くにゅっ
「お姉ちゃん…だめ…ここはっ…」
由依は顔を赤くしていたが、姉から目をそらす事ができない。友里のじっとしていなさいという命令が、さっきのカッターの恐怖と相まって由依の身体を呪縛していた。
くにゅ、くにゅ…クチ…クチッ…
ほどなく、指先の動きに合わせた小さな水音が聞こえてくるようになる。痛感になってしまうかしまわないか、その境界線上の大胆な刺激で、由依の身体はあっという間に高ぶってしまった。小柄で幼く見える身体の奥底から少女の秘めた欲望が溶けだし、甘ったるい酸味を帯びたジュースとなってあふれ出す。
くちゅくちゅ…
「お、お姉ちゃんやめて…恥ずかしい」
由依がリボンの髪をさらさらと揺らしながら、ぎごちなく顔を横に振った。だが友里はそこがどれほど潤っているのかを確かめ、それを由依にも自覚させようとしているかのように、蜜液の入り口を指でかき回す。
「やだ、やだよ…お姉ちゃん、こんなこと…」
口元を押さえながら、由依は友里に訴えかけた。
「…あんたがこんなに淫乱だから…私達は…」
「…え?」
いきなり口を開いた友里に、由依は頬を染めたままきょとんとした顔になる。
「あんたがこんなじゃなければ…家族がばらばらになることもなかった…!」
「えっ…えっ? お、お姉ちゃん? 何を言っているのかわからないよ…」
由依は何回か目をしばたたかせながら言った。
「あんたのせいで家族が無茶苦茶になったんじゃないっ!」
友里は叫びながらカッターナイフを振り上げる。
「きゃっ…!!?」
それが振り下ろされると思いつつも、由依はとっさに反応できず目を閉じるだけだった。
「………………」
しかしいつまで経っても刃が肌に食い込んでくる感触はない。
くちゅっ。
「…えっ」
代わりに生まれたのは、何か無機質な物が秘裂の中に入ってくる感触だった。
「…あ…!」
由依が目を開けると、自分の割れ目に赤いカッターナイフの柄の部分が入ってきているのが見える。友里はカッターを逆向きに持って、それを由依の秘部に入れてきたのだ。
ぐちゅっ…
「ううっ…!?」
友里はためらいなくそれを突き出し、由依の膣内に押し込んでいく。
ぐぐぐ…
「んっ…んぅっ…!? ……あ…あれ…?」
由依が予想した破瓜の激痛は生まれなかった。カッターナイフの柄は、由依の膣内にいともたやすく挿入されていったのだ。
「ど、どうして…?」
「何を言っているの?」
「だ、だって…私、男の子と付き合ったことなんかないし…それなのに…」
「…あんたが道で男に襲われたんでしょっ!」
ぎゅっ…
「んああっ…!」
友里がきつく由依の秘核を押し込む。その乱暴な刺激も、由依は燃え上がるような快感として受け取ってしまった。
「こんなに平べったい体しててっ…それなのに、ココをいじくる事ばっかりしてるから…あんな男に襲われて、家族が滅茶苦茶になっちゃったんじゃないっ!?」
「し、知らないっ! そんなこと…ん、んああっ…ふぅんっ…うあっ…!」
由依は必死になって否定しようとしていたが、友里がグリグリと指で突起を転がすと甘い叫びを上げずにはいられなかった。
「いっそ、ココをカッターで切り取ってあげればいいのかもしれないわね…」
「!!?」
「そうすれば、あんたみたいな淫乱も感じなくなるし、少しは反省するでしょ」
「や、やめてっ!? お姉ちゃん…そんなこと、しないでっ…!! んっ、ふぅっ、ううーっ…!」
友里は言いながらも激しく秘核を攻め立てている。由依のつるんとした恥丘にはねばねばした透明な液体がたっぷりとあふれ出して、姉の指を根元近くまで濡らしていた。切除される事への恐怖が、異常なほど秘核の感度を高めてしまっている。
「い、いやっ、あふぅっ、ふぁっ…あああーっ…だ、だめっ、お姉ちゃん…イ、イッちゃうっ…」
…ビクッ! ビク、ビク…ぴくっ…ぴくぅっ…
由依は小さな体を飛び上がるほどに跳ね上がらせ、カッターナイフをぎゅうぎゅうと締め付けながら初々しい絶頂に達してしまった…
「…あ…」
「第四段階終了です。お疲れさまでした」
どこからともなく聞こえてくるスピーカーを通した声。暗い部屋、足元に浮かび上がった方陣のような緑色の光。
由依は全身がびっしょりと汗をかいているのを感じながら、ふらふらと部屋を出ていった。
(例のシリーズです。なんつーか、いい加減ログをまとめないと…(汗)
「…あっ」
「いやですか?」
「い…いえっ…」
瑞佳は首を横に振っていた。
多少の戸惑いと躊躇を残したままではあったが、確かに嫌ではないという意志を示していた。それが何を意味するのかは、佐祐理の大きなベッドの上に二人がいる事を考えれば明白だ。
「いいんですね…」
そう言うや否や、佐祐理の手が音もなく瑞佳の制服の下にもぐり込んでいく。
「く…倉田先輩っ…」
「…いいん、ですよね?」
佐祐理は屈託のない笑顔を崩さずに言った。とても妖しい行為に及びつつある人間の表情とは思えない。
「は…はい」
瑞佳はお腹に感じられるすべすべした佐祐理の手の感触を不安そうに見守りつつ、うなずいた。
しゅる…しゅるっ…
「あっ…あ………」
佐祐理の手はゆっくりと瑞佳の下腹部を這い回った。真っ白なブラウスの生地がもぞもぞとうごめき、少女と少女の柔らかな愛情表現を暗示している。
「ん……」
「ぅっ……ふぅんっ……」
佐祐理はその体勢からすとんと瑞佳を押し倒した。そして唇を瑞佳と合わせる。
「んっ…んんーっ…んん」
「………」
ぬるっ…と抵抗無く佐祐理の舌は瑞佳の口内に侵入していた。くぐもった声を上げる瑞佳の口の中を、佐祐理の赤い舌が効果的にくすぐっていく。もちろん腹部への愛撫も止まっておらず、しかもその刺激する部分は脇腹や恥丘に至るラインといった微細な所に到達しつつあった。
ちゅ…ちゅる
「ん……んむぅっ…」
瑞佳の力がどんどん抜けて、佐祐理のされるままになっていく。
「…んふぅっ…!」
そして瑞佳が佐祐理に自らの吐息を味合わせた瞬間、佐祐理はすっ…と瑞佳のショーツの中に手を入れた。瑞佳がほんの少し涙に濡れた目を大きく見開く。
ぬちゅ…ちゅくっ
「うっ…ふぅんっ…んー!」
ほどなく、瑞佳の秘部は佐祐理が舌で口内をくすぐっているのと同じような音を立て始めてしまった。瑞佳は脚をよじらせて恥じらいを示すが、佐祐理は濃厚なキスを続けながらねち、ねちと瑞佳の敏感な地帯を刺激し続ける。佐祐理の指は、まるで瑞佳の性器を事前に観察していたかのように的確な動きを示していた。それだけ佐祐理が性戯に熟達しているという事だ。
「ん…んーっ…んーっ」
瑞佳がいやいやと首を振る。佐祐理はしばしそれを追いながら、吸い付くような強い口づけを続け…
ちゅぷっ…
「…ふぅっ」
やっと、佐祐理が瑞佳の唇を解放した。舌を小さく出し、目は静かに笑む、そんないたずらな表情を浮かべながら…
「んっ…はぁっ…はぁっ! はぁっ…はぁ…はぁ…」
瑞佳は乱れた息を整えるのに必死の様子だった。しかしそれが整ってくるにつれて、どんどん顔を赤くしていく。佐祐理の指は、瑞佳の秘裂の中でまだ動いているのだ。
「長森さん、敏感なんですね」
「はぁっ…そんな…ことっ…倉田…先輩っ…」
瑞佳が手を髪の辺りに当てながら、視線をそらす。
「長森さんは、共学の所から転校されてきたんですよね」
「えっ…? んっ…は…はいっ…」
ようやく息が収まってきたのか、瑞佳は一度唾を飲み込むと佐祐理にしっかりとうなずく。
「男の人と…」
「あ、ありませんでした」
「本当ですか?」
佐祐理の目はあくまで笑っていたが、瑞佳の秘部を繰る指の動きが変に大きくなってきたようだった。ちゅくっ、ちゅくっと瑞佳を煽るような水音が響く。
「ほ、本当ですっ…」
そう答える瑞佳の表情は、これまでになかった種の憂鬱さを示している。
視線も、佐祐理からそらしていると言うより、何か全く別の物を見つめているような印象を与える物になってきていた。何か失ってしまった物を見つめるような、何か欠落してしまった物を見つめるような。それでいて、探している間に無くなった物が何なのか分からなくなってしまったような…そういう、救いようのない迷いが瑞佳の視線を規定しているようだった。
「………」
佐祐理は何か疑いでも持ったのか、瑞佳の蜜壷へと指を近づけ、そこにつぷりと指を差し入れる。第一関節まで、ほんのわずかな挿入だ。
「あっ…う…」
瑞佳のそこは、きつすぎるほどの締め付けを佐祐理の指に返してきていた。佐祐理の表情に垣間見えていた疑いの色が消える。
「長森さん…」
佐祐理はにこりと笑いながら、瑞佳の頬を撫でた。そして身体を前傾させて、またキスを始めるほどの近くから瑞佳の目をのぞきこんだ。
「は、はい…構いません」
「いいんですね…」
「はい…」
瑞佳は佐祐理の吐息が顔に吹きかかるのを感じつつ、肯定の返事をした。
「………」
佐祐理は身体を起こし、自分のスカートに手を掛ける。絡み合う中で皺の寄り始めてしまったそのスカートを優美に脱ぐと、淡いピンクの色をしたショーツは下から思い切り押し上げられていた。その押し上げられた部分の頂点が、透明な雫に濡れている。
シュッ…
ためらいなく、佐祐理はそのショーツも脱いだ。
「あっ…」
瑞佳は少女の身体に生えた長大な逸物を目の当たりにして、思わず声を上げる。
「長森さんも…」
「あっ…はい」
佐祐理のうながしに、瑞佳も自分のスカートを脱ぎ始める。佐祐理の思い切りの良さには到底及ばないのろのろとした手つきだったが、それでも途中で思いとどまったりすることはなく、スカートを自分の爪先から引き抜いた。
そして、佐祐理の愛撫によってじっとりと濡れてしまった白いショーツも、目を閉じながら脱いでいく。
「………」
佐祐理は無言を貫いていた。瑞佳のショーツが膝を通過しても、瑞佳が膝を曲げながら少し脚を持ち上げても、その先からショーツを抜き取ってしまっても、無言だった。
瑞佳は恐る恐る目を開く。
「長森さん」
佐祐理は相変わらずの笑いを浮かべつつ、瑞佳の露わになった下半身と不安に満ちた顔を見つめていた。
「わかりますよね?」
「はい」
瑞佳は言い、自分の指を濡れた秘部の中へと導き入れる。
ぷちゅ…
いやらしく濡れた音が立ったが、瑞佳は反応しなかった。
くちゅっ、くちゅっ
瑞佳はその状態から、指をくいくいっと動かし始める。どこか無造作な手つきではあったが、その指先はしっかりと敏感な突起に当てられているようだった。
「…宣誓します。わたくし、長森瑞佳はこの学園の規則に基づいて倉田佐祐理先輩に処女を捧げる事を誓います」
「わたくし、倉田佐祐理は、この学園の規則に基づいて長森瑞佳の処女を奪う事を誓います」
佐祐理は瑞佳の素っ気ない宣誓にやや不満を抱いたようだったが、宣誓の言葉を言い終えると同時にすぐさま瑞佳の腰をつかんだ。瑞佳の痴態に、佐祐理は随分と興奮を覚えているようだ。
そもそも、「儀式」に佐祐理自身の部屋を使う事も最近は滅多になかったのだ。この世話焼き型だが学園の雰囲気から浮いてしまっている転校生は、佐祐理の好みに合っているという事なのかもしれない。
「いきますよ」
「ええ」
瑞佳が言うと、佐祐理は肉棒を濡れた割れ目の中にうずめていく。その先端部分は佐祐理の腰の動きで巧みにコントロールされ、ぴったりと瑞佳の入り口に当てられた。
…ずぷぅっ…
そして佐祐理が腰を押し出す。
ずぷっ…ずぷぅ
「あっ…! ああっ!」
佐祐理の肉棒はどんどんと奥深くに向かって入っていく。瑞佳はかすれた悲鳴を上げていた。
確かに瑞佳の中は濡れているのだが…処女であることには変わりないのだ。佐祐理にしては、いささか乱暴な挿入と言える。
ずぷ…ずぐうっ!
「ううぅっ!」
瑞佳が喉をそらせながら叫ぶ。
「入りました…」
「あっ…あ…はい…」
その、天井を見つめるような姿勢のままで瑞佳は答える。どちらかと言えば、答えたというより独り言を言っているような感じだ。
「う、動きます…ね…」
…ずぷっ…ずぐっ!
「あうぅっ…」
ずぷっ、じゅぐっ、ずぷっ…ずぐぅっ!
「っくっ…あっ…はっ…!」
瑞佳の身体が激しく揺さぶられ、胎内の深くが勢い良く突かれる。瑞佳はロングヘアーの上で自らの体を悶えさせていた。快楽など感じられるはずもない。もちろんさっきの佐祐理の愛撫による興奮は残ったままだが、それは醒めることすらあれ大きくなることはなかった。
じゅぷじゅぷ…ずちゅ
「うっ…な、長森さんの中…あったかくて、きついですっ…」
「あっ…ああ…あーっ…」
何度も擦られている間に痛みに慣れてきたのか、段々瑞佳の表情も和らいでくる。それと反比例するかのように、佐祐理の顔に恍惚と苦しみを合わせたような表情が深まってくる。佐祐理の腰がビクッビクッと震え始めているのを見て、瑞佳もその意味を理解した。
「あっ…ああっ…佐祐理っ…佐祐理っ…もう…もう」
「倉田先輩…」
「ああーっ…佐祐理、出ちゃいますーーーっ!」
そう叫んで、佐祐理はがづっと思い切りストロ−クを瑞佳の中に打ち込んだ。
「ううっ…」
…びゅるっ! びゅっびゅっびゅっびゅっびゅっ! びゅぷ…!
「ああっ…ああーっ…はぁ…はぁ…いっぱい…出ちゃってますね…」
「…はい…」
佐祐理が半分脱力したような声を出し、似たような声で瑞佳が返す。
ぬぢゅる…
ゆっくりと佐祐理が肉棒の瑞佳の中から引き抜くと、愛液と半透明の液体の混合物が血に交じってドロリとした音を立てた。
「はぁっ…」
未だ残る異物感の中、瑞佳が安堵に満ちた声を出す。
「…舐めてください」
しかし、そこで唐突に佐祐理が言った。
「え…?」
「長森さん…佐祐理のを舐めて、キレイにしてください」
「えっ…く、倉田先輩…?」
「長森さんなら…出来ますよね?」
既に佐祐理の顔から笑みは消えている。
初体験の相手にこれほど辛辣(しんらつ)になる事など普段の佐祐理にはないはずだが…今の佐祐理は、瑞佳に対してかなり威圧的に振る舞い始めているようだった。いつも笑みを絶やさぬ佐祐理だけに、冷たい真剣を帯びたその顔は危険な装いを帯びて見える。
「…………はい」
その気迫に押されたのか、それとも元々そうしても良いと思っていたのか。瑞佳はゆるっ…と身体を起こし、秘裂から液体のこぼれ出しているのも拭かずに、佐祐理の肉棒に唇を近づけていった…
「…あっ」
「いやですか?」
「い…いえっ…」
瑞佳は首を横に振っていた。
多少の戸惑いと躊躇を残したままではあったが、確かに嫌ではないという意志を示していた。それが何を意味するのかは、佐祐理の大きなベッドの上に二人がいる事を考えれば明白だ。
「いいんですね…」
そう言うや否や、佐祐理の手が音もなく瑞佳の制服の下にもぐり込んでいく。
「く…倉田先輩っ…」
「…いいん、ですよね?」
佐祐理は屈託のない笑顔を崩さずに言った。とても妖しい行為に及びつつある人間の表情とは思えない。
「は…はい」
瑞佳はお腹に感じられるすべすべした佐祐理の手の感触を不安そうに見守りつつ、うなずいた。
しゅる…しゅるっ…
「あっ…あ………」
佐祐理の手はゆっくりと瑞佳の下腹部を這い回った。真っ白なブラウスの生地がもぞもぞとうごめき、少女と少女の柔らかな愛情表現を暗示している。
「ん……」
「ぅっ……ふぅんっ……」
佐祐理はその体勢からすとんと瑞佳を押し倒した。そして唇を瑞佳と合わせる。
「んっ…んんーっ…んん」
「………」
ぬるっ…と抵抗無く佐祐理の舌は瑞佳の口内に侵入していた。くぐもった声を上げる瑞佳の口の中を、佐祐理の赤い舌が効果的にくすぐっていく。もちろん腹部への愛撫も止まっておらず、しかもその刺激する部分は脇腹や恥丘に至るラインといった微細な所に到達しつつあった。
ちゅ…ちゅる
「ん……んむぅっ…」
瑞佳の力がどんどん抜けて、佐祐理のされるままになっていく。
「…んふぅっ…!」
そして瑞佳が佐祐理に自らの吐息を味合わせた瞬間、佐祐理はすっ…と瑞佳のショーツの中に手を入れた。瑞佳がほんの少し涙に濡れた目を大きく見開く。
ぬちゅ…ちゅくっ
「うっ…ふぅんっ…んー!」
ほどなく、瑞佳の秘部は佐祐理が舌で口内をくすぐっているのと同じような音を立て始めてしまった。瑞佳は脚をよじらせて恥じらいを示すが、佐祐理は濃厚なキスを続けながらねち、ねちと瑞佳の敏感な地帯を刺激し続ける。佐祐理の指は、まるで瑞佳の性器を事前に観察していたかのように的確な動きを示していた。それだけ佐祐理が性戯に熟達しているという事だ。
「ん…んーっ…んーっ」
瑞佳がいやいやと首を振る。佐祐理はしばしそれを追いながら、吸い付くような強い口づけを続け…
ちゅぷっ…
「…ふぅっ」
やっと、佐祐理が瑞佳の唇を解放した。舌を小さく出し、目は静かに笑む、そんないたずらな表情を浮かべながら…
「んっ…はぁっ…はぁっ! はぁっ…はぁ…はぁ…」
瑞佳は乱れた息を整えるのに必死の様子だった。しかしそれが整ってくるにつれて、どんどん顔を赤くしていく。佐祐理の指は、瑞佳の秘裂の中でまだ動いているのだ。
「長森さん、敏感なんですね」
「はぁっ…そんな…ことっ…倉田…先輩っ…」
瑞佳が手を髪の辺りに当てながら、視線をそらす。
「長森さんは、共学の所から転校されてきたんですよね」
「えっ…? んっ…は…はいっ…」
ようやく息が収まってきたのか、瑞佳は一度唾を飲み込むと佐祐理にしっかりとうなずく。
「男の人と…」
「あ、ありませんでした」
「本当ですか?」
佐祐理の目はあくまで笑っていたが、瑞佳の秘部を繰る指の動きが変に大きくなってきたようだった。ちゅくっ、ちゅくっと瑞佳を煽るような水音が響く。
「ほ、本当ですっ…」
そう答える瑞佳の表情は、これまでになかった種の憂鬱さを示している。
視線も、佐祐理からそらしていると言うより、何か全く別の物を見つめているような印象を与える物になってきていた。何か失ってしまった物を見つめるような、何か欠落してしまった物を見つめるような。それでいて、探している間に無くなった物が何なのか分からなくなってしまったような…そういう、救いようのない迷いが瑞佳の視線を規定しているようだった。
「………」
佐祐理は何か疑いでも持ったのか、瑞佳の蜜壷へと指を近づけ、そこにつぷりと指を差し入れる。第一関節まで、ほんのわずかな挿入だ。
「あっ…う…」
瑞佳のそこは、きつすぎるほどの締め付けを佐祐理の指に返してきていた。佐祐理の表情に垣間見えていた疑いの色が消える。
「長森さん…」
佐祐理はにこりと笑いながら、瑞佳の頬を撫でた。そして身体を前傾させて、またキスを始めるほどの近くから瑞佳の目をのぞきこんだ。
「は、はい…構いません」
「いいんですね…」
「はい…」
瑞佳は佐祐理の吐息が顔に吹きかかるのを感じつつ、肯定の返事をした。
「………」
佐祐理は身体を起こし、自分のスカートに手を掛ける。絡み合う中で皺の寄り始めてしまったそのスカートを優美に脱ぐと、淡いピンクの色をしたショーツは下から思い切り押し上げられていた。その押し上げられた部分の頂点が、透明な雫に濡れている。
シュッ…
ためらいなく、佐祐理はそのショーツも脱いだ。
「あっ…」
瑞佳は少女の身体に生えた長大な逸物を目の当たりにして、思わず声を上げる。
「長森さんも…」
「あっ…はい」
佐祐理のうながしに、瑞佳も自分のスカートを脱ぎ始める。佐祐理の思い切りの良さには到底及ばないのろのろとした手つきだったが、それでも途中で思いとどまったりすることはなく、スカートを自分の爪先から引き抜いた。
そして、佐祐理の愛撫によってじっとりと濡れてしまった白いショーツも、目を閉じながら脱いでいく。
「………」
佐祐理は無言を貫いていた。瑞佳のショーツが膝を通過しても、瑞佳が膝を曲げながら少し脚を持ち上げても、その先からショーツを抜き取ってしまっても、無言だった。
瑞佳は恐る恐る目を開く。
「長森さん」
佐祐理は相変わらずの笑いを浮かべつつ、瑞佳の露わになった下半身と不安に満ちた顔を見つめていた。
「わかりますよね?」
「はい」
瑞佳は言い、自分の指を濡れた秘部の中へと導き入れる。
ぷちゅ…
いやらしく濡れた音が立ったが、瑞佳は反応しなかった。
くちゅっ、くちゅっ
瑞佳はその状態から、指をくいくいっと動かし始める。どこか無造作な手つきではあったが、その指先はしっかりと敏感な突起に当てられているようだった。
「…宣誓します。わたくし、長森瑞佳はこの学園の規則に基づいて倉田佐祐理先輩に処女を捧げる事を誓います」
「わたくし、倉田佐祐理は、この学園の規則に基づいて長森瑞佳の処女を奪う事を誓います」
佐祐理は瑞佳の素っ気ない宣誓にやや不満を抱いたようだったが、宣誓の言葉を言い終えると同時にすぐさま瑞佳の腰をつかんだ。瑞佳の痴態に、佐祐理は随分と興奮を覚えているようだ。
そもそも、「儀式」に佐祐理自身の部屋を使う事も最近は滅多になかったのだ。この世話焼き型だが学園の雰囲気から浮いてしまっている転校生は、佐祐理の好みに合っているという事なのかもしれない。
「いきますよ」
「ええ」
瑞佳が言うと、佐祐理は肉棒を濡れた割れ目の中にうずめていく。その先端部分は佐祐理の腰の動きで巧みにコントロールされ、ぴったりと瑞佳の入り口に当てられた。
…ずぷぅっ…
そして佐祐理が腰を押し出す。
ずぷっ…ずぷぅ
「あっ…! ああっ!」
佐祐理の肉棒はどんどんと奥深くに向かって入っていく。瑞佳はかすれた悲鳴を上げていた。
確かに瑞佳の中は濡れているのだが…処女であることには変わりないのだ。佐祐理にしては、いささか乱暴な挿入と言える。
ずぷ…ずぐうっ!
「ううぅっ!」
瑞佳が喉をそらせながら叫ぶ。
「入りました…」
「あっ…あ…はい…」
その、天井を見つめるような姿勢のままで瑞佳は答える。どちらかと言えば、答えたというより独り言を言っているような感じだ。
「う、動きます…ね…」
…ずぷっ…ずぐっ!
「あうぅっ…」
ずぷっ、じゅぐっ、ずぷっ…ずぐぅっ!
「っくっ…あっ…はっ…!」
瑞佳の身体が激しく揺さぶられ、胎内の深くが勢い良く突かれる。瑞佳はロングヘアーの上で自らの体を悶えさせていた。快楽など感じられるはずもない。もちろんさっきの佐祐理の愛撫による興奮は残ったままだが、それは醒めることすらあれ大きくなることはなかった。
じゅぷじゅぷ…ずちゅ
「うっ…な、長森さんの中…あったかくて、きついですっ…」
「あっ…ああ…あーっ…」
何度も擦られている間に痛みに慣れてきたのか、段々瑞佳の表情も和らいでくる。それと反比例するかのように、佐祐理の顔に恍惚と苦しみを合わせたような表情が深まってくる。佐祐理の腰がビクッビクッと震え始めているのを見て、瑞佳もその意味を理解した。
「あっ…ああっ…佐祐理っ…佐祐理っ…もう…もう」
「倉田先輩…」
「ああーっ…佐祐理、出ちゃいますーーーっ!」
そう叫んで、佐祐理はがづっと思い切りストロ−クを瑞佳の中に打ち込んだ。
「ううっ…」
…びゅるっ! びゅっびゅっびゅっびゅっびゅっ! びゅぷ…!
「ああっ…ああーっ…はぁ…はぁ…いっぱい…出ちゃってますね…」
「…はい…」
佐祐理が半分脱力したような声を出し、似たような声で瑞佳が返す。
ぬぢゅる…
ゆっくりと佐祐理が肉棒の瑞佳の中から引き抜くと、愛液と半透明の液体の混合物が血に交じってドロリとした音を立てた。
「はぁっ…」
未だ残る異物感の中、瑞佳が安堵に満ちた声を出す。
「…舐めてください」
しかし、そこで唐突に佐祐理が言った。
「え…?」
「長森さん…佐祐理のを舐めて、キレイにしてください」
「えっ…く、倉田先輩…?」
「長森さんなら…出来ますよね?」
既に佐祐理の顔から笑みは消えている。
初体験の相手にこれほど辛辣(しんらつ)になる事など普段の佐祐理にはないはずだが…今の佐祐理は、瑞佳に対してかなり威圧的に振る舞い始めているようだった。いつも笑みを絶やさぬ佐祐理だけに、冷たい真剣を帯びたその顔は危険な装いを帯びて見える。
「…………はい」
その気迫に押されたのか、それとも元々そうしても良いと思っていたのか。瑞佳はゆるっ…と身体を起こし、秘裂から液体のこぼれ出しているのも拭かずに、佐祐理の肉棒に唇を近づけていった…
「マ…マルチさんっ…!?」
琴音が怯え上がった声を上げながら、腕を突っ張る。そうして、琴音の身体を押さえつけてきているマルチの身体を押し返そうとする。
「うっ…くうっ…ううっ」
しかしその身体はぴくりとも動かなかった。琴音も身体が大きい方ではないし、力だって大した事はないはずなのだが、マルチはそれに輪を掛けて身体が小さいし、力もないはずだった。少なくとも、琴音が力一杯押し返そうとしても歯が立たないなどという事はないはずである。
「………」
「マ、マルチさんっ…私ですよ、琴音ですよっ!?」
「………」
いつもと違う、機械的で虚ろな瞳が琴音を見つめていた。浩之がこの家にマルチを買ってきた時の、プログラムを入れ換えていなかった時の雰囲気にそっくりだ。
だが来栖川の研究所から直々に送られてきたDVDディスクによって、量産型のHM−12にしか過ぎなかったはずのメイドロボは再びマルチとなり藤田家で働き始めたはずなのだ。
琴音もマルチの憎めない性格のせいか、浩之を奪われるなどと考えてマルチに嫉妬したりはしなかった。高校時代はマルチの事を知らなかった琴音にとっては、浩之の友人と一緒に暮らし始めたような気分である。だからマルチが何度言っても、さん付けのですます口調になってしまう。
そんな中でも、琴音とマルチはうまくやってきたはずだったのだが…
「マルチさんっ…わからないんですかっ!? 琴音ですよっ!」
いくら琴音が叫んでも、マルチはリビングの絨毯の上に琴音を組み伏せたままだった。恐ろしいほどの無表情の中、目だけがきょろきょろと動いて琴音の身体を見定めているような感じである。
その目は、やがて琴音の身体の一点を見据えてぴたりと止まった。
「え………マ、マルチさん…?」
マルチが琴音を押さえつける腕を一本だけにする。それでも琴音はマルチから逃げ出す事はできなかった。明らかに今のマルチは暴走しているのだから、下手に抜け出そうとすると制御を失った力が無理矢理琴音を捕まえようとしてくる危険性だってあるのだ。今マルチの示している力を考えると、そうなったら擦り傷やあざくらいで済みそうにはない。
「っ…ま、まさか…」
自由になった方のマルチの手が、琴音のパジャマの裾に近づいてくる。
「や、やめてください…マルチさんっ」
「………」
琴音は思わず身をよじらせて逃げようとするが、マルチはぐっと腕に入れる力を込めて琴音を牽制した。
…しゅる…
化繊の生地がこすれる乾いた音がして、マルチの手がパジャマのズボンの中に入ってくる。もちろん、その手はすぐにショーツの中まで侵入してきた。
「あっ…だ、だめですっ」
琴音はマルチから目をそらして言う。
…ぷちゅっ
「んあっ」
しかし、マルチの指がするりと秘裂に入り込んで秘核に到達すると、琴音はそれだけで熱い物をにじませてしまった。
しゅる…しゅる
マルチの手が動く度に、化繊のパジャマの密(ひそ)めくような音がする。
「ふぅんっ…ああっ…ああーっ…」
琴音は絨毯の上に自分でもパジャマをこすらせながら、マルチの指に反応してしまっていた。指が動くたび、ぷちゅ…ぷちゅ…と果実が指でつぶされるようにして淫乱な蜜液があふれ出してしまう。
浩之が親戚の法事ということで独り家からいなくなってしまってから、もう一週間。琴音がお預けを食っている間に身体を寂しくしてしまっていたのは否定できなかった。それがマルチの指であろうとも、丁寧な刺激を受けると身体がどうしても反応してきてしまう。
ぎゅ…
「んっ…?」
突然、マルチが琴音の手をつかんできた。
マルチは琴音の秘部をいじる手を止めずに、もう一方の手を使って琴音の指を自分のパジャマの中へと導き入れようとする。
「………」
琴音は目を少し不安そうな物にしながらも、その動きに抵抗しなかった。マルチが脚の上に乗っかっているだけの状態になっても、逃げだそうと画策しようともしなかった。
ふにゅ…
琴音の指に、マルチの無毛の恥丘が触れる。琴音はそこに走るスリットに、自ら指をゆっくりと差し込んでいった。
びくっ…
マルチがそうしているように琴音もクリトリスに触れてやると、見て分かるほどにマルチが身体を震わせる。
じゅっ…
同時に、琴音の指に粘っこい液体が噴き出してきた。
くりゅ…くりゅん
じゅぷっ…ぷちゅるっ…
琴音が指を動かし続けると、琴音以上に激しい勢いでマルチの秘部が潤いを帯びていく。ほんの数回指を動かしただけでマルチのショーツの中は熱い液体でぐっしょりとなってしまい、琴音の手もぬるぬるになってしまった。
マルチはどこか虚ろな表情のまま、顔を真っ赤にしてぴくぴくと震え始めている。琴音の秘部をいじる手もお留守になり始めていた。感情を顔にほとんど見せない状態で悶えているというのも奇妙な物だったが、琴音はその様子を見つめながら淡々と指を動かしていく。
…ビクッビクッ! ビクッ、ビクンッ…
「あ…」
その指戯に15秒も耐えられず、マルチは絶頂に達してしまった。
「もう…イッちゃったんですか…?」
琴音はそっと問う。その瞬間、マルチの身体がくたりと琴音の上に倒れ込んできた。
「わっ…マルチさんっ」
焦った声を出す琴音。しかし完全に制御を失ったわけではないのか、マルチが全体重で思い切り琴音にぶつかってくる事はなかった。普通に力が抜けたという感じで、琴音の上半身に覆いかぶさるようにして倒れてくる。
「…マルチさん」
琴音は目の前にあるマルチの顔をじっと見る。
目が閉じられてしまったマルチの顔は、普段と変わりなく見えた。琴音とキスできそうな近くまで顔を寄せた状態で、システムをダウンさせてしまったようである。
そのあどけない寝顔を見て安堵すると同時に…琴音は自分の体に渦巻く煩悩を抑えきれなくなってきた。琴音はまだ満足しきっていない。禁欲が続いていたせいかいつもよりもずっと早くイッてしまいそうになったのだが、マルチが途中からほとんど指を止めていたために達することはできなかったのだ。
「………」
くちゅっ、くちゅっ…
琴音は頬を赤く染めながらも、腰を小刻みに動かし始める。上下左右に、そして上に乗ったマルチを腰で軽く跳ね上げるように。
「ん…はぁ…」
マルチは気絶するときも指を琴音の秘裂から抜いてしまうことはなかった。マルチと琴音の身体の間に挟み込まれるようにして、マルチの指は未だに琴音の敏感な部分を捉えている。琴音が体を動かせば、その指がそれなりの刺激を与えてくるのだ。マルチと琴音の身体がぴたりと合わさっていることもあって、その指は少し琴音が動いたくらいでは抜けなかった。
ちゅく、ちゅく…
「あうっ…ほぅっ…」
琴音は天井を見上げながら、性欲に染まった淫らで退廃的な顔をして腰を振る。それは自慰に他ならない行為なのだから、琴音が気怠い表情を示すのもある意味ムリはないかもしれない。ひょっとすると、浩之が行く前に交わしたガマンの約束を破ってしまったという罪悪感に浸っているのかも知れないが。
くちゅ、くちゅ…
「あっ…んあっ…はぁぁぁ…」
やがて、琴音はだらしない声を出しながら腰を浮かせ…
ビクッ、ビクッ、ビクッ、ビクッ。
「んっ…んぅ…ああ」
久方ぶりに感じる絶頂に身を委ねてしまった。
ブゥン…
その時、マルチの中からモーターのような音が聞こえてくる。
「あっ…」
「あ…あ…あれっ…こ、ここは…あの、すいません、ここはどこなんでしょうか…?」
「お家…ですよ、私たちの」
「あ…あれっ、琴音さんっ!」
マルチはびっくりした顔をしながら叫んだ。
「ご、ごめんなさいっ、すぐにどきますっ…あっ…あれ」
慌てて上半身を跳ね上げたマルチは、ようやく自分と琴音の状態に気づいたようだった。
「こ、こ、これはっ…」
「マルチさん…」
「すっ…すっ…すっ…すいませ〜〜〜〜んっ!!」
琴音に向かって、どこかにぶつけそうなほどの勢いでマルチは頭を下げる。
「覚えてます…? マルチさん、さっきまでのこと…」
「い、いえ…全然覚えていないんです…」
「じゃあ…前にもこうなったことがあったとか…」
「それもないと思います…」
「え? そうしたら、なんで今私に謝って…」
「ぜ、絶対悪いのは琴音さんじゃなくてわたしだと思いましたから…」
「………」
否定できないだけに、フォローのしようもない。
「あっ…あっ、すいませんっ、こんな事ばっかり言う前に、どかないとっ…」
マルチは腰を上げて、琴音の秘裂の中から指を抜こうとする。
「…マルチさん」
「すいませんっ、すいませんっ、わたしったら琴音さんにご迷惑をお掛けしてばっかりでっ…」
「……あの…」
「お、怒ってますか…琴音さん?」
「まだ、指を抜かないでもらえますか…?」
「…えっ?」
「マルチさんも、藤田先輩がいなくて寂しかったんですよね…」
「…わ、わたしはっ…」
「………」
「こ、琴音さんっ…!? はうううっ…!」
再びマルチのパジャマの中に、琴音の指が侵入していく。
「気持ちよく、なりたくないですか…?」
「ひっ、んうううっ…あっ、あっ…琴音さんっ…でもっ」
「私も、気持ちよくしてあげますから…マルチさんも私にしてください」
くりゅっ…くりゅ
「うっ…うあああっ…琴音さん…琴音さーんっ…!」
マルチはピクピクと反応しながら、琴音のパジャマの中に指を突っ込んだ。
「うっ…、マ、マルチさんっ…いいですっ…」
「こ、琴音さんの指…すごく気持ちよくて…わたしっ…わたしっ」
互いの指が、最も弱い部分を責め合う。主人を不在にする藤田家に、少女と少女の濃厚な性愛の響きは夜も更けるまで響き続けていた…
琴音が怯え上がった声を上げながら、腕を突っ張る。そうして、琴音の身体を押さえつけてきているマルチの身体を押し返そうとする。
「うっ…くうっ…ううっ」
しかしその身体はぴくりとも動かなかった。琴音も身体が大きい方ではないし、力だって大した事はないはずなのだが、マルチはそれに輪を掛けて身体が小さいし、力もないはずだった。少なくとも、琴音が力一杯押し返そうとしても歯が立たないなどという事はないはずである。
「………」
「マ、マルチさんっ…私ですよ、琴音ですよっ!?」
「………」
いつもと違う、機械的で虚ろな瞳が琴音を見つめていた。浩之がこの家にマルチを買ってきた時の、プログラムを入れ換えていなかった時の雰囲気にそっくりだ。
だが来栖川の研究所から直々に送られてきたDVDディスクによって、量産型のHM−12にしか過ぎなかったはずのメイドロボは再びマルチとなり藤田家で働き始めたはずなのだ。
琴音もマルチの憎めない性格のせいか、浩之を奪われるなどと考えてマルチに嫉妬したりはしなかった。高校時代はマルチの事を知らなかった琴音にとっては、浩之の友人と一緒に暮らし始めたような気分である。だからマルチが何度言っても、さん付けのですます口調になってしまう。
そんな中でも、琴音とマルチはうまくやってきたはずだったのだが…
「マルチさんっ…わからないんですかっ!? 琴音ですよっ!」
いくら琴音が叫んでも、マルチはリビングの絨毯の上に琴音を組み伏せたままだった。恐ろしいほどの無表情の中、目だけがきょろきょろと動いて琴音の身体を見定めているような感じである。
その目は、やがて琴音の身体の一点を見据えてぴたりと止まった。
「え………マ、マルチさん…?」
マルチが琴音を押さえつける腕を一本だけにする。それでも琴音はマルチから逃げ出す事はできなかった。明らかに今のマルチは暴走しているのだから、下手に抜け出そうとすると制御を失った力が無理矢理琴音を捕まえようとしてくる危険性だってあるのだ。今マルチの示している力を考えると、そうなったら擦り傷やあざくらいで済みそうにはない。
「っ…ま、まさか…」
自由になった方のマルチの手が、琴音のパジャマの裾に近づいてくる。
「や、やめてください…マルチさんっ」
「………」
琴音は思わず身をよじらせて逃げようとするが、マルチはぐっと腕に入れる力を込めて琴音を牽制した。
…しゅる…
化繊の生地がこすれる乾いた音がして、マルチの手がパジャマのズボンの中に入ってくる。もちろん、その手はすぐにショーツの中まで侵入してきた。
「あっ…だ、だめですっ」
琴音はマルチから目をそらして言う。
…ぷちゅっ
「んあっ」
しかし、マルチの指がするりと秘裂に入り込んで秘核に到達すると、琴音はそれだけで熱い物をにじませてしまった。
しゅる…しゅる
マルチの手が動く度に、化繊のパジャマの密(ひそ)めくような音がする。
「ふぅんっ…ああっ…ああーっ…」
琴音は絨毯の上に自分でもパジャマをこすらせながら、マルチの指に反応してしまっていた。指が動くたび、ぷちゅ…ぷちゅ…と果実が指でつぶされるようにして淫乱な蜜液があふれ出してしまう。
浩之が親戚の法事ということで独り家からいなくなってしまってから、もう一週間。琴音がお預けを食っている間に身体を寂しくしてしまっていたのは否定できなかった。それがマルチの指であろうとも、丁寧な刺激を受けると身体がどうしても反応してきてしまう。
ぎゅ…
「んっ…?」
突然、マルチが琴音の手をつかんできた。
マルチは琴音の秘部をいじる手を止めずに、もう一方の手を使って琴音の指を自分のパジャマの中へと導き入れようとする。
「………」
琴音は目を少し不安そうな物にしながらも、その動きに抵抗しなかった。マルチが脚の上に乗っかっているだけの状態になっても、逃げだそうと画策しようともしなかった。
ふにゅ…
琴音の指に、マルチの無毛の恥丘が触れる。琴音はそこに走るスリットに、自ら指をゆっくりと差し込んでいった。
びくっ…
マルチがそうしているように琴音もクリトリスに触れてやると、見て分かるほどにマルチが身体を震わせる。
じゅっ…
同時に、琴音の指に粘っこい液体が噴き出してきた。
くりゅ…くりゅん
じゅぷっ…ぷちゅるっ…
琴音が指を動かし続けると、琴音以上に激しい勢いでマルチの秘部が潤いを帯びていく。ほんの数回指を動かしただけでマルチのショーツの中は熱い液体でぐっしょりとなってしまい、琴音の手もぬるぬるになってしまった。
マルチはどこか虚ろな表情のまま、顔を真っ赤にしてぴくぴくと震え始めている。琴音の秘部をいじる手もお留守になり始めていた。感情を顔にほとんど見せない状態で悶えているというのも奇妙な物だったが、琴音はその様子を見つめながら淡々と指を動かしていく。
…ビクッビクッ! ビクッ、ビクンッ…
「あ…」
その指戯に15秒も耐えられず、マルチは絶頂に達してしまった。
「もう…イッちゃったんですか…?」
琴音はそっと問う。その瞬間、マルチの身体がくたりと琴音の上に倒れ込んできた。
「わっ…マルチさんっ」
焦った声を出す琴音。しかし完全に制御を失ったわけではないのか、マルチが全体重で思い切り琴音にぶつかってくる事はなかった。普通に力が抜けたという感じで、琴音の上半身に覆いかぶさるようにして倒れてくる。
「…マルチさん」
琴音は目の前にあるマルチの顔をじっと見る。
目が閉じられてしまったマルチの顔は、普段と変わりなく見えた。琴音とキスできそうな近くまで顔を寄せた状態で、システムをダウンさせてしまったようである。
そのあどけない寝顔を見て安堵すると同時に…琴音は自分の体に渦巻く煩悩を抑えきれなくなってきた。琴音はまだ満足しきっていない。禁欲が続いていたせいかいつもよりもずっと早くイッてしまいそうになったのだが、マルチが途中からほとんど指を止めていたために達することはできなかったのだ。
「………」
くちゅっ、くちゅっ…
琴音は頬を赤く染めながらも、腰を小刻みに動かし始める。上下左右に、そして上に乗ったマルチを腰で軽く跳ね上げるように。
「ん…はぁ…」
マルチは気絶するときも指を琴音の秘裂から抜いてしまうことはなかった。マルチと琴音の身体の間に挟み込まれるようにして、マルチの指は未だに琴音の敏感な部分を捉えている。琴音が体を動かせば、その指がそれなりの刺激を与えてくるのだ。マルチと琴音の身体がぴたりと合わさっていることもあって、その指は少し琴音が動いたくらいでは抜けなかった。
ちゅく、ちゅく…
「あうっ…ほぅっ…」
琴音は天井を見上げながら、性欲に染まった淫らで退廃的な顔をして腰を振る。それは自慰に他ならない行為なのだから、琴音が気怠い表情を示すのもある意味ムリはないかもしれない。ひょっとすると、浩之が行く前に交わしたガマンの約束を破ってしまったという罪悪感に浸っているのかも知れないが。
くちゅ、くちゅ…
「あっ…んあっ…はぁぁぁ…」
やがて、琴音はだらしない声を出しながら腰を浮かせ…
ビクッ、ビクッ、ビクッ、ビクッ。
「んっ…んぅ…ああ」
久方ぶりに感じる絶頂に身を委ねてしまった。
ブゥン…
その時、マルチの中からモーターのような音が聞こえてくる。
「あっ…」
「あ…あ…あれっ…こ、ここは…あの、すいません、ここはどこなんでしょうか…?」
「お家…ですよ、私たちの」
「あ…あれっ、琴音さんっ!」
マルチはびっくりした顔をしながら叫んだ。
「ご、ごめんなさいっ、すぐにどきますっ…あっ…あれ」
慌てて上半身を跳ね上げたマルチは、ようやく自分と琴音の状態に気づいたようだった。
「こ、こ、これはっ…」
「マルチさん…」
「すっ…すっ…すっ…すいませ〜〜〜〜んっ!!」
琴音に向かって、どこかにぶつけそうなほどの勢いでマルチは頭を下げる。
「覚えてます…? マルチさん、さっきまでのこと…」
「い、いえ…全然覚えていないんです…」
「じゃあ…前にもこうなったことがあったとか…」
「それもないと思います…」
「え? そうしたら、なんで今私に謝って…」
「ぜ、絶対悪いのは琴音さんじゃなくてわたしだと思いましたから…」
「………」
否定できないだけに、フォローのしようもない。
「あっ…あっ、すいませんっ、こんな事ばっかり言う前に、どかないとっ…」
マルチは腰を上げて、琴音の秘裂の中から指を抜こうとする。
「…マルチさん」
「すいませんっ、すいませんっ、わたしったら琴音さんにご迷惑をお掛けしてばっかりでっ…」
「……あの…」
「お、怒ってますか…琴音さん?」
「まだ、指を抜かないでもらえますか…?」
「…えっ?」
「マルチさんも、藤田先輩がいなくて寂しかったんですよね…」
「…わ、わたしはっ…」
「………」
「こ、琴音さんっ…!? はうううっ…!」
再びマルチのパジャマの中に、琴音の指が侵入していく。
「気持ちよく、なりたくないですか…?」
「ひっ、んうううっ…あっ、あっ…琴音さんっ…でもっ」
「私も、気持ちよくしてあげますから…マルチさんも私にしてください」
くりゅっ…くりゅ
「うっ…うあああっ…琴音さん…琴音さーんっ…!」
マルチはピクピクと反応しながら、琴音のパジャマの中に指を突っ込んだ。
「うっ…、マ、マルチさんっ…いいですっ…」
「こ、琴音さんの指…すごく気持ちよくて…わたしっ…わたしっ」
互いの指が、最も弱い部分を責め合う。主人を不在にする藤田家に、少女と少女の濃厚な性愛の響きは夜も更けるまで響き続けていた…
(クロス・オーバー)
「あ…」
栞がベッドに上がってきた郁未の姿を見て、小さく声を上げる。
「…変?」
「いいえ…でも、男の人のも見たことがないですから…」
「そう…そうよね」
郁未がさらりとしたうなずきを栞に返し、自らの身体を見つめる。
全体にスレンダーながらも、胸とヒップの膨らみはそれなりのものだ。少なくとも、栞の少々未発達気味の体躯に比べたならば、かなり女性としての肉感に富んでいると言える。それに加えて、腰まであるのに枝毛すら感じさせない長い黒髪と張りのある白い肌、爽やかなメランコリを内包した美しい瞳がこの年頃の少女にあらざるような完成された魅力を醸し出していた。
恐らく、その股間に女としてあってはならない器官がなかったのならば…それは完璧にすら見える裸体だったのだろう。
「怖い?」
「いえ、郁未さんがさっき力を使ってくださったせいかもしれませんけれど…ふわふわした気分で、あまり怖くはないです」
「気持ちいい?」
「まだ…そういうのをはっきりと感じているわけじゃないですけれど…」
栞の目は少しとろんとした色を帯びている。郁未よりもさらにキメの細かい、純白すら感じさせる肌は薄紅色に染まり始めていた。栞が何らかの興奮を覚え始めているのは確かなようだ。
「見せて…」
「あっ」
郁未がシーツの上をするすると栞の方に移動し、寝転がった栞の秘部にぴたっと指を伸ばす。
くちゅぅ…
「濡れてる…わね」
「………」
郁未が人差し指と中指で開いた部分を見つめながら言う。栞がかぁっ…と顔を赤くした。
「そんなに見ないでください」
「だって、栞のココかわいいから…」
栞の秘裂には、そこを覆うべきヘアが生えていなかった。開腹手術を経ることなく退院できた栞なのだから、恥毛が全く存在していないのは恐らく人為によるものではない。
ちゅく…ちゅ
郁未はその子供のような秘裂に溶け出した透明な愛液を指に絡め、栞の微細な一点をそっと叩く。
「あぁ…」
「感じるでしょ…?」
「郁未…さん…」
二・三度そこを刺激してくる郁未の指に、栞は細腰をくねらせて応えた。
「たぶん、これだけ濡れていれば大丈夫だと思うけど…少しは痛いだろうから、ガマンしてね」
郁未はそう言いながら指を秘裂の中から抜き、身体をより前に進めて肉の棒をそこに近づけていく。
「いいえ…」
栞は目にわずかな懐想と真剣さをにじませた。
「郁未さんがいなければ、私はもうこの世にいなかったはずなんですから…ちょっとだけの痛みなんて、なんでもありません」
「栞…」
「私の身体、好きにしてください…郁未さん」
「ありがとう…でも、本当に栞を抱きたくてあんな事をしたわけじゃないから…。ただ、私の力を少しでも役立てたかったし、その機会を探しているときに栞のことを本当にいい子だと思って、ああしただけだから…」
「わかっています…でも、郁未さん、もうそんな事を気にしないで、郁未さんが好きなことをしてください…」
栞が脚を少しだけ開き、腰を浮かせて郁未を導こうとする。
「…うん」
郁未は答え、肉の棒をぐいと栞の方に向かって突き出す。その先端はほどなく栞の甘酸っぱい液体が流れ出す部分を捉えた。
「力、抜いて」
「はい」
腰を持ち上げられた栞は、少しだけ緊張を顔に浮かべながらも素直にうなずく。
「…栞っ」
郁未は一声つぶやいて、腰を強く押し出した。
にちゅっ…
狭い部分を押し開いて、郁未のモノが入っていく。先端部分だけは栞の愛液の滑りを使って比較的スムーズに入ったが、そこからは栞の純潔の部分が郁未のモノを押し返そうとしていた。
ぐぐっ…
「んっ…」
「ごめんね…」
「大丈夫です…」
短いやり取りを交わし合い、自然と二人の手がつながる。そして郁未は力を込めて腰を押し出し、栞の処女を奪っていくプロセスを完遂させようとする。
「うっ…あ…」
「も、もう少しだからっ…」
「はい…郁未さんっ…」
…ずっ。
郁未のモノが栞の奥を突いた。
「は…入った」
「郁未さんの…とっても大きいです…」
「痛いでしょ…?」
「いいえ…郁未さん動いてください…」
「…栞」
「郁未さんが力を使ってくださったから、少し気持ちいいような感じもしますし…」
「本当に、痛かったら、言うのよ」
郁未は確かめるように言ってから、腰を引いていく。
…ずぐっ!
そして、再び前に強く突き出す。
「………」
栞は反応しなかった。
ずずっ…ずぐっ!
ずずずっ…ずぐぅっ!
郁未はやや不安を顔に出しながら腰を動かしていたが、栞が苦悶する様子をあまり示さないために少しずつ動くペースを上げていく。
「し、栞の中…すっごい気持ちいい…」
「郁未さんっ…」
栞はつないだ手を強く握る。郁未はそれを握り返す。
「わ、私もなんだか気持ちよくなってきました…」
「…本当にっ?」
ずずっ…ずちゅっ!
郁未は腰を動かしながら言う。確かに、最初から出てきていた栞の愛液が量を増してきたようにも思えた。
「あんまりよくわからないですけど…身体の中がジーンとなってきて…熱くなって」
「ん…栞っ…!」
まだあどけなさを残す栞の、戸惑いと官能が入り交じった悩ましい表情。栞のきつい中を動いて高まっていた郁未は、それを見つめて一気に快感を発火させてしまった。
「あっ…ああっ…私…もう出ちゃいそうっ!」
郁未はきつく目を閉じ、激しく栞に腰を打ち付ける。ずちゅずちゅっと粘っこく粘膜が絡む音が響いていく。
「ください…郁未さんの、私の中に」
「う…うっ、ううっ…栞…栞!」
…びゅくっ!
郁未が、長い髪をばっと後ろに振り下ろすようにして身体を後ろに反らした。
びゅっ、びゅっ、ぷびゅっ…
結合部分を通して、大量の液体が飛び出す。
「…これが郁未さんのなんですね」
栞は呆然とした声で言う。
「あー…あっ…はぁ…うん…」
「とても…熱いです」
欲望だけを凝縮したような、薄い半透明の白濁液が栞の中に射出されていた。もちろん子供が出来る性質の物ではないが、郁未はこの上ない愛の交歓を感じていつまでも栞と一緒につながっていた…
「あ…」
栞がベッドに上がってきた郁未の姿を見て、小さく声を上げる。
「…変?」
「いいえ…でも、男の人のも見たことがないですから…」
「そう…そうよね」
郁未がさらりとしたうなずきを栞に返し、自らの身体を見つめる。
全体にスレンダーながらも、胸とヒップの膨らみはそれなりのものだ。少なくとも、栞の少々未発達気味の体躯に比べたならば、かなり女性としての肉感に富んでいると言える。それに加えて、腰まであるのに枝毛すら感じさせない長い黒髪と張りのある白い肌、爽やかなメランコリを内包した美しい瞳がこの年頃の少女にあらざるような完成された魅力を醸し出していた。
恐らく、その股間に女としてあってはならない器官がなかったのならば…それは完璧にすら見える裸体だったのだろう。
「怖い?」
「いえ、郁未さんがさっき力を使ってくださったせいかもしれませんけれど…ふわふわした気分で、あまり怖くはないです」
「気持ちいい?」
「まだ…そういうのをはっきりと感じているわけじゃないですけれど…」
栞の目は少しとろんとした色を帯びている。郁未よりもさらにキメの細かい、純白すら感じさせる肌は薄紅色に染まり始めていた。栞が何らかの興奮を覚え始めているのは確かなようだ。
「見せて…」
「あっ」
郁未がシーツの上をするすると栞の方に移動し、寝転がった栞の秘部にぴたっと指を伸ばす。
くちゅぅ…
「濡れてる…わね」
「………」
郁未が人差し指と中指で開いた部分を見つめながら言う。栞がかぁっ…と顔を赤くした。
「そんなに見ないでください」
「だって、栞のココかわいいから…」
栞の秘裂には、そこを覆うべきヘアが生えていなかった。開腹手術を経ることなく退院できた栞なのだから、恥毛が全く存在していないのは恐らく人為によるものではない。
ちゅく…ちゅ
郁未はその子供のような秘裂に溶け出した透明な愛液を指に絡め、栞の微細な一点をそっと叩く。
「あぁ…」
「感じるでしょ…?」
「郁未…さん…」
二・三度そこを刺激してくる郁未の指に、栞は細腰をくねらせて応えた。
「たぶん、これだけ濡れていれば大丈夫だと思うけど…少しは痛いだろうから、ガマンしてね」
郁未はそう言いながら指を秘裂の中から抜き、身体をより前に進めて肉の棒をそこに近づけていく。
「いいえ…」
栞は目にわずかな懐想と真剣さをにじませた。
「郁未さんがいなければ、私はもうこの世にいなかったはずなんですから…ちょっとだけの痛みなんて、なんでもありません」
「栞…」
「私の身体、好きにしてください…郁未さん」
「ありがとう…でも、本当に栞を抱きたくてあんな事をしたわけじゃないから…。ただ、私の力を少しでも役立てたかったし、その機会を探しているときに栞のことを本当にいい子だと思って、ああしただけだから…」
「わかっています…でも、郁未さん、もうそんな事を気にしないで、郁未さんが好きなことをしてください…」
栞が脚を少しだけ開き、腰を浮かせて郁未を導こうとする。
「…うん」
郁未は答え、肉の棒をぐいと栞の方に向かって突き出す。その先端はほどなく栞の甘酸っぱい液体が流れ出す部分を捉えた。
「力、抜いて」
「はい」
腰を持ち上げられた栞は、少しだけ緊張を顔に浮かべながらも素直にうなずく。
「…栞っ」
郁未は一声つぶやいて、腰を強く押し出した。
にちゅっ…
狭い部分を押し開いて、郁未のモノが入っていく。先端部分だけは栞の愛液の滑りを使って比較的スムーズに入ったが、そこからは栞の純潔の部分が郁未のモノを押し返そうとしていた。
ぐぐっ…
「んっ…」
「ごめんね…」
「大丈夫です…」
短いやり取りを交わし合い、自然と二人の手がつながる。そして郁未は力を込めて腰を押し出し、栞の処女を奪っていくプロセスを完遂させようとする。
「うっ…あ…」
「も、もう少しだからっ…」
「はい…郁未さんっ…」
…ずっ。
郁未のモノが栞の奥を突いた。
「は…入った」
「郁未さんの…とっても大きいです…」
「痛いでしょ…?」
「いいえ…郁未さん動いてください…」
「…栞」
「郁未さんが力を使ってくださったから、少し気持ちいいような感じもしますし…」
「本当に、痛かったら、言うのよ」
郁未は確かめるように言ってから、腰を引いていく。
…ずぐっ!
そして、再び前に強く突き出す。
「………」
栞は反応しなかった。
ずずっ…ずぐっ!
ずずずっ…ずぐぅっ!
郁未はやや不安を顔に出しながら腰を動かしていたが、栞が苦悶する様子をあまり示さないために少しずつ動くペースを上げていく。
「し、栞の中…すっごい気持ちいい…」
「郁未さんっ…」
栞はつないだ手を強く握る。郁未はそれを握り返す。
「わ、私もなんだか気持ちよくなってきました…」
「…本当にっ?」
ずずっ…ずちゅっ!
郁未は腰を動かしながら言う。確かに、最初から出てきていた栞の愛液が量を増してきたようにも思えた。
「あんまりよくわからないですけど…身体の中がジーンとなってきて…熱くなって」
「ん…栞っ…!」
まだあどけなさを残す栞の、戸惑いと官能が入り交じった悩ましい表情。栞のきつい中を動いて高まっていた郁未は、それを見つめて一気に快感を発火させてしまった。
「あっ…ああっ…私…もう出ちゃいそうっ!」
郁未はきつく目を閉じ、激しく栞に腰を打ち付ける。ずちゅずちゅっと粘っこく粘膜が絡む音が響いていく。
「ください…郁未さんの、私の中に」
「う…うっ、ううっ…栞…栞!」
…びゅくっ!
郁未が、長い髪をばっと後ろに振り下ろすようにして身体を後ろに反らした。
びゅっ、びゅっ、ぷびゅっ…
結合部分を通して、大量の液体が飛び出す。
「…これが郁未さんのなんですね」
栞は呆然とした声で言う。
「あー…あっ…はぁ…うん…」
「とても…熱いです」
欲望だけを凝縮したような、薄い半透明の白濁液が栞の中に射出されていた。もちろん子供が出来る性質の物ではないが、郁未はこの上ない愛の交歓を感じていつまでも栞と一緒につながっていた…
(久々に例のシリーズです。良く分からんという方は栞過去ログ辺りで6/19から見てみてください。この際タイトルでもつけますか。「-Kanon Parallel Story- 私立仁成女子学院」(笑))
「………香里…怖いよ」
「なんで…?」
「…だって」
名雪は力無く枕に横顔をうずめながら、遠い目をする。香里はその名雪のことを、思い詰めたような表情で見つめている。
二人とも、服を着ていなかった。名雪は自分のベッドの上で、運動選手としての引き締まりと普段のぼやっとした雰囲気の中間のような、詰まるところは普通の少女としての裸体を晒している。香里は名雪の上に裸でのしかかっている状態で、その股間からは…少女にあるまじき肉の棒が固く屹立している。
「全然初めてじゃないんでしょ? 彼といくらでもしてたんでしょ?」
香里は詰問するような口調で言うと、名雪の秘裂の間に指をつっこむ。
「あ…!」
ぐに、ぐに…
香里の指が、名雪の秘裂の中の敏感な部分を触り始めた。
「ほら、感じるでしょっ!?」
「か、香里っ…」
官能を熟知した同性の厳しい責め立てに、名雪はこわばった声を出す。
…ぷちゅっ。ぷちゅ…ちゅく
「もう濡れてきてるじゃない…」
「違うよ…香里、そうじゃないよ」
名雪は少し頬を赤く染めつつも、遠い目をしたままに言った。
「倉田さんとの選挙…香里なんだから、応援したいとも思うし、私がやれることなら協力したいけれど…」
「…名雪」
「やっぱり、怖いよっ…私、怖い…」
名雪はぎゅぅ…と目を閉じてしまった。
「来たんでしょ? 倉田の方の人間から、名雪に入って欲しいって話」
「………」
「わかるわよ…隠さなくても」
「香里…」
気負いを感じさせなくなった香里の声に少し安堵を覚えたのか、名雪が目を開ける。
「確かに、私も名雪に入って欲しいって思った事はあるわ。でも」
香里はぐっ、と体を倒して名雪の目の前まで顔を近づけた。
「やっぱりできない。名雪は危険に晒せない。これはあくまで私と名雪の間の、個人的な関係にしたいの」
「………」
「選挙の運動に関わってこなければ、名雪が危険になることはないわ。怖がらなくても大丈夫」
「…だけど」
「あとは…彼のこと?」
「……うん」
名雪は頭を少し動かしてうなずいた。
「相沢祐一君には悪いとは思っているけれど、私は名雪を取って行くわよ」
「でも香里、祐一が東京の方に帰っているときに、何も言わないでこんなことをするなんて…」
「名雪、私が好きよね?」
「うん…」
「私も名雪が好き。本当に好き。独り占めにしちゃいたい」
「………」
「その気持ちは変わらないし、名雪が欲しくてたまらないの」
香里が名雪の手をぱっとつかむ。
「あ」
「名雪、入れるわよ」
一度は冷静な物になっていた香里の声に、情熱的な響きが戻ってきていた。
そして、香里は名雪の返答を待たずに肉の棒の先端を名雪の秘裂の中へと割り込ませる。
「あ、香里っ…」
ぬちゅっ…ぬちゅ
「うん…とっても濡れてるわね…名雪の体も、私のこれをほしがっているのよね」
香里は軽く腰をグラインドさせながら言った。
「…私…」
「入れるわ」
…ずちゅぅ…
肉棒が押し出されると、名雪のヴァギナが大きな水音を立てて反応する。
「あっ…!」
「んん…名雪の中、すごい…」
「あ…香里っ…香里のがっ…」
名雪はうわずった声で言った。やはり遠い目をしたままだった瞳にさっと潤みが生まれる。焦点が定まらないその瞳は、一体何を見ているのか。
ずちゅっ、ぬちゅるっ、にちゅっ…
「うああっ…名雪っ…名雪の中、すっごいぬるぬるして、ぎゅうぎゅう締まるっ…」
「香里…強すぎるよっ…!」
「名雪も、いいんでしょ…!?」
ずちゅっずちゅっずちゅぅっ…
「…あっ…ああっ!」
その名雪の視線を、無理矢理自分に向かせようとしているかのように香里が激しい抽送を行う。だが幾多の少女を強姦に近いような形で犯してきた香里にとっては、それも普段と同じくらいの動きという事にしかならないだろう。
「くぅっ…名雪…名雪! 名雪っ!」
「ああっ…はああぁっ…!」
ずちゅっ、ずちゅっ!
「名雪…もっと私を感じて、私のこれを強く締め付けてっ!」
「か、香里のっ…ごりごり…当たってるっ…」
しかし名雪に対して呼びかける、深く求めるような声は普段の香里にはないものだった。香里は名雪の腰を強く抱きしめて、そこに思い切り自分自身を叩きつけるような勢いで腰を振る。
ぢゅぐ、ぢゅぐぅっ……!
「はぁっ…! はぁっ…!」
香里は息を荒くしながら、愛液に満ちた名雪の膣壁をえぐり続ける。そこがそれだけ濡れるようになったのも、香里の強いストロークを受け止められるほどにこなれているのも、恐らくは名雪と祐一が幾度となく交わった事によるものだろう。
ぢゅぐ、ちゅぐ、ぢゅぐぅ…
そこを自分の肉棒によって染め直そうとしているかのように、香里は熱っぽい動作で腰を激しく動かし続けていた。
「か、香里…私…もう…」
「名雪っ…!」
香里は名雪が弱々しく言うと、叫ぶような声で呼びかけた。
「私の物だからっ…私、独り占めにするからっ…! 名雪を独り占めにするからっ…名雪を私に物にするからっ…!!」
「…う…」
「考えないでっ! 相沢君のことなんか、もう考えないでっ! 私だけを見つめてっ!」
「………」
名雪の目からじわっと涙があふれてきていた。
「私の物っ…名雪、私の物よっ…!」
それにつられるかのように、香里も目から涙をにじませる。香里が涙をこぼしたのなど、何年ぶりのことだろうか。
「誓ってっ…私の物になるって、誓ってっ…!」
ぢゅぐ、ぢゅぐっ!
しかしそんな感慨を深くすることはせず、香里は腰を振りながら名雪に向かって叫び続けていた。
「………」
名雪の目から、どんどん涙があふれてくる。香里の目からも、少しずつではあったが耐えきれない涙がこぼれてくる。
「…うん」
だが名雪は涙をあふれさせたままに、首をはっきりと縦に振った。
「なるよ、私…香里だけの物に…」
「名雪っ」
「祐一には、どうやって謝ったらいいのかわからないけれど…」
「やめてっ…今、そんな事言わないでよ…名雪」
「ごめん…でも、やっぱりそう思うから…香里にも、私がそう思っていたってこと知って置いて欲しいから…」
「………」
「それでも、香里、いいの…? 私で」
「…もう訊かないで」
ぐぢゅぐぢゅっ!
「あっ…香里っ!」
「イッちゃいなさいっ…名雪、私ので思い切りイッて!」
「か、香里…あっ…あっ…あっ…ああーっ!」
名雪が高い声を上げ、同時に膣内がぎゅぎゅっと締まる。
ビクッ、ビクッ、ビク…ビク…!
「ううっ…名雪」
…びゅっ、びゅるっ、びゅるるっ!
香里は低い声でうめくと、名雪の中に思い切り白濁した半透明の液を放出していた。
「あ…はぁぁ…香里…」
ぴく…ぴくっ
びゅ、びゅ…
「名雪…名雪っ…私の…私の物よっ…」
香里が放出しながら体を倒し、名雪と汗ばんだ白い肌をぴったりと合わせる。
「うん…私…香里の物だよ」
「離さない…絶対離さないから…私は、名雪を好きなんだから…!」
深く繋がり合ったまま、香里は何度もその言葉を叫んでいた。
「………香里…怖いよ」
「なんで…?」
「…だって」
名雪は力無く枕に横顔をうずめながら、遠い目をする。香里はその名雪のことを、思い詰めたような表情で見つめている。
二人とも、服を着ていなかった。名雪は自分のベッドの上で、運動選手としての引き締まりと普段のぼやっとした雰囲気の中間のような、詰まるところは普通の少女としての裸体を晒している。香里は名雪の上に裸でのしかかっている状態で、その股間からは…少女にあるまじき肉の棒が固く屹立している。
「全然初めてじゃないんでしょ? 彼といくらでもしてたんでしょ?」
香里は詰問するような口調で言うと、名雪の秘裂の間に指をつっこむ。
「あ…!」
ぐに、ぐに…
香里の指が、名雪の秘裂の中の敏感な部分を触り始めた。
「ほら、感じるでしょっ!?」
「か、香里っ…」
官能を熟知した同性の厳しい責め立てに、名雪はこわばった声を出す。
…ぷちゅっ。ぷちゅ…ちゅく
「もう濡れてきてるじゃない…」
「違うよ…香里、そうじゃないよ」
名雪は少し頬を赤く染めつつも、遠い目をしたままに言った。
「倉田さんとの選挙…香里なんだから、応援したいとも思うし、私がやれることなら協力したいけれど…」
「…名雪」
「やっぱり、怖いよっ…私、怖い…」
名雪はぎゅぅ…と目を閉じてしまった。
「来たんでしょ? 倉田の方の人間から、名雪に入って欲しいって話」
「………」
「わかるわよ…隠さなくても」
「香里…」
気負いを感じさせなくなった香里の声に少し安堵を覚えたのか、名雪が目を開ける。
「確かに、私も名雪に入って欲しいって思った事はあるわ。でも」
香里はぐっ、と体を倒して名雪の目の前まで顔を近づけた。
「やっぱりできない。名雪は危険に晒せない。これはあくまで私と名雪の間の、個人的な関係にしたいの」
「………」
「選挙の運動に関わってこなければ、名雪が危険になることはないわ。怖がらなくても大丈夫」
「…だけど」
「あとは…彼のこと?」
「……うん」
名雪は頭を少し動かしてうなずいた。
「相沢祐一君には悪いとは思っているけれど、私は名雪を取って行くわよ」
「でも香里、祐一が東京の方に帰っているときに、何も言わないでこんなことをするなんて…」
「名雪、私が好きよね?」
「うん…」
「私も名雪が好き。本当に好き。独り占めにしちゃいたい」
「………」
「その気持ちは変わらないし、名雪が欲しくてたまらないの」
香里が名雪の手をぱっとつかむ。
「あ」
「名雪、入れるわよ」
一度は冷静な物になっていた香里の声に、情熱的な響きが戻ってきていた。
そして、香里は名雪の返答を待たずに肉の棒の先端を名雪の秘裂の中へと割り込ませる。
「あ、香里っ…」
ぬちゅっ…ぬちゅ
「うん…とっても濡れてるわね…名雪の体も、私のこれをほしがっているのよね」
香里は軽く腰をグラインドさせながら言った。
「…私…」
「入れるわ」
…ずちゅぅ…
肉棒が押し出されると、名雪のヴァギナが大きな水音を立てて反応する。
「あっ…!」
「んん…名雪の中、すごい…」
「あ…香里っ…香里のがっ…」
名雪はうわずった声で言った。やはり遠い目をしたままだった瞳にさっと潤みが生まれる。焦点が定まらないその瞳は、一体何を見ているのか。
ずちゅっ、ぬちゅるっ、にちゅっ…
「うああっ…名雪っ…名雪の中、すっごいぬるぬるして、ぎゅうぎゅう締まるっ…」
「香里…強すぎるよっ…!」
「名雪も、いいんでしょ…!?」
ずちゅっずちゅっずちゅぅっ…
「…あっ…ああっ!」
その名雪の視線を、無理矢理自分に向かせようとしているかのように香里が激しい抽送を行う。だが幾多の少女を強姦に近いような形で犯してきた香里にとっては、それも普段と同じくらいの動きという事にしかならないだろう。
「くぅっ…名雪…名雪! 名雪っ!」
「ああっ…はああぁっ…!」
ずちゅっ、ずちゅっ!
「名雪…もっと私を感じて、私のこれを強く締め付けてっ!」
「か、香里のっ…ごりごり…当たってるっ…」
しかし名雪に対して呼びかける、深く求めるような声は普段の香里にはないものだった。香里は名雪の腰を強く抱きしめて、そこに思い切り自分自身を叩きつけるような勢いで腰を振る。
ぢゅぐ、ぢゅぐぅっ……!
「はぁっ…! はぁっ…!」
香里は息を荒くしながら、愛液に満ちた名雪の膣壁をえぐり続ける。そこがそれだけ濡れるようになったのも、香里の強いストロークを受け止められるほどにこなれているのも、恐らくは名雪と祐一が幾度となく交わった事によるものだろう。
ぢゅぐ、ちゅぐ、ぢゅぐぅ…
そこを自分の肉棒によって染め直そうとしているかのように、香里は熱っぽい動作で腰を激しく動かし続けていた。
「か、香里…私…もう…」
「名雪っ…!」
香里は名雪が弱々しく言うと、叫ぶような声で呼びかけた。
「私の物だからっ…私、独り占めにするからっ…! 名雪を独り占めにするからっ…名雪を私に物にするからっ…!!」
「…う…」
「考えないでっ! 相沢君のことなんか、もう考えないでっ! 私だけを見つめてっ!」
「………」
名雪の目からじわっと涙があふれてきていた。
「私の物っ…名雪、私の物よっ…!」
それにつられるかのように、香里も目から涙をにじませる。香里が涙をこぼしたのなど、何年ぶりのことだろうか。
「誓ってっ…私の物になるって、誓ってっ…!」
ぢゅぐ、ぢゅぐっ!
しかしそんな感慨を深くすることはせず、香里は腰を振りながら名雪に向かって叫び続けていた。
「………」
名雪の目から、どんどん涙があふれてくる。香里の目からも、少しずつではあったが耐えきれない涙がこぼれてくる。
「…うん」
だが名雪は涙をあふれさせたままに、首をはっきりと縦に振った。
「なるよ、私…香里だけの物に…」
「名雪っ」
「祐一には、どうやって謝ったらいいのかわからないけれど…」
「やめてっ…今、そんな事言わないでよ…名雪」
「ごめん…でも、やっぱりそう思うから…香里にも、私がそう思っていたってこと知って置いて欲しいから…」
「………」
「それでも、香里、いいの…? 私で」
「…もう訊かないで」
ぐぢゅぐぢゅっ!
「あっ…香里っ!」
「イッちゃいなさいっ…名雪、私ので思い切りイッて!」
「か、香里…あっ…あっ…あっ…ああーっ!」
名雪が高い声を上げ、同時に膣内がぎゅぎゅっと締まる。
ビクッ、ビクッ、ビク…ビク…!
「ううっ…名雪」
…びゅっ、びゅるっ、びゅるるっ!
香里は低い声でうめくと、名雪の中に思い切り白濁した半透明の液を放出していた。
「あ…はぁぁ…香里…」
ぴく…ぴくっ
びゅ、びゅ…
「名雪…名雪っ…私の…私の物よっ…」
香里が放出しながら体を倒し、名雪と汗ばんだ白い肌をぴったりと合わせる。
「うん…私…香里の物だよ」
「離さない…絶対離さないから…私は、名雪を好きなんだから…!」
深く繋がり合ったまま、香里は何度もその言葉を叫んでいた。
「あのー」
「…?」
「失礼しますー」
「Who?」
気怠そうに寝転がっていたレミィが、ベッドからドアに目を向ける。
「すいません、おやすみされていた所を」
「ンー…」
逆さまの視界の中でぺこりと頭を下げた少女に、レミィは見覚えがあった。耳につけたセンサーを見れば、間違えようがない。
「アナタ、確かシンディが買ってきた…」
「はい、メイドロボットのマルチですー」
「Multi?」
「はい」
マルチがベッドの方に小走りで駆けてくる。
「たしか、アナタの名前、もっと別のムズカシイ名前だった気がするケド…」
それを見ながら、レミィは額に手を当てて考え込み始めた。
「それに、もっと…なんてゆーカ…」
「どうかされましたか?」
ベッドの脇にまで来たマルチが、レミィを不思議そうな顔でのぞきこむ。
「…inhuman−like」
レミィはその純朴そうな目をのぞき返しながら言った。
「??」
「inhuman−like…」
「あ、あの、私、英語はわからないんです〜」
「ア…だから、もっと、人間じゃナイ…」
「あ、そういうことですか」
マルチがぽんと軽く手を叩く。
「実は、シンディ様が私の中のプログラムを書き換えてくださったんです」
「シンディが?」
「ええ」
「シンディ…Engineer…?」
「??」
「ン…それはいいけど…フゥ」
レミィが体を伸ばしながらあくびする。
「それで、アタシに何か用?」
「はい。シンディ様が」
「シンディが?」
レミィが問い返すと、マルチがベッドに上がってくる。
「はい」
マルチはうなずいた。そしてレミィの長い脚をまたぐような位置に体を持ってくる。
「失礼しますね」
「?」
レミィはいぶかしそうな顔でマルチの事を見上げていた。だが、それ以上に動くことはしない。いくら寝転がっているとはいえ、長身のレミィと小柄なマルチを比較すると相当に差があるのだ。突然馬乗りになられたとしても、まるで迫力がなかった。レミィがちょっと脚を跳ねさせただけで、マルチの体は吹っ飛んでしまいそうだ。
「よいしょ…」
マルチはずりずりと腰を動かして、レミィの太股の辺りまで移動していく。
「で、シンディがどうしたノ?」
「ええ、シンディ様が」
世間話のような口調で言いながら…マルチの手が、レミィのタンクトップをめくり上げてショーツをつかむ。
「!?」
つやのある淡い紫の生地の間に、レミィの肌がのぞいた。それも、ヘアに覆われた少女の無垢なデルタゾーンの部分だ。
「ッ…ちょっと、やめてッ!」
「シンディ様が、レミィ様は欲求不満の傾向があるので私にレミィ様の性欲を処理しろと…」
「シッ…シンディィィィッ!?」
レミィは大声で叫んだが、階下からは何の反応もない。
「皆様、お出かけになられました」
「だ…だめッ! シンディの言うことなんか信じちゃッ…」
慌ててレミィは体を暴れさせ始めるが、マルチは小柄なのに恐ろしいほど力が強かった。馬乗りになられて太股を脚ではさみこまれているだけなのに、抜け出す事が出来なくなってしまう。
「シンディ様は、レミィ様が何を言っても専門家の自分の方に理があるのだとおっしゃっていました」
マルチはショーツをずり下げてしまうと、腰の位置を少しずつ後ろに戻しながら体を前傾させていく。
「シ、シンディはまだ専門家じゃ…イヤアッ!?」
そしてマルチが体をぺったりとレミィの脚に沿って覆い被せるような姿勢になる。レミィもその意図に気がついたようだった。
「失礼しますー」
ちゅっ。
「ヤダァッ…」
マルチの小さな唇が秘裂にキスすると、レミィは両手で顔を覆ってしまう。
ちゅっ……れろん…
「ダメェ…そこはッ」
唇に比例して小さな舌が、レミィの下の唇を割って入ってくる。その生暖かいぬるんとした感触が、レミィの敏感な突起を撫で回し始める。
れろん…くちゅくちゅ…れろんっ
「うッ…はッ…やめてッ」
レミィは手で顔を覆ったまま、力無く頭を左右に振った。腰の辺りにじわーっとした熱い感覚が生まれてきている。頭の中にも、ぼんやり霞がかかり始めている。このままでは完全におかしくなってしまいそうだった。
「やめませんー」
マルチは一度顔を上げて言うと、レミィの内股を舌でくすぐり始める。
「いやッ、いやッ…そんな…ところッ」
ぺろ、ぺろ…じゅる、じゅる…
滑らかな感触の舌に丁寧なタッチで撫でられる。レミィは全身が総毛立ってくるような気がした。
「んんーっ」
「はぁンッ!」
そして全身が敏感になった所で、また秘裂の中の固い突起を転がされる。
ぷちゅぅ…
「ああッ…!」
レミィはぎゅうーっと体をすくめて、顔を左右にぶんぶん振った。熱い液体が外にあふれてしまったのは、本人が一番よくわかっている。
ぴちゃ、ぴちゃ…
「ヤッ…音…そんなにィッ」
ぴちゃ…ぴちゅ…
当然のように、マルチはそれを舌ですくって味わい始めた。
「んん…レミィ様の、とってもおいしいですー」
「い、言わないでッ…」
「じゃあ、今度は…」
マルチがまた顔を上げて、最初していたような馬乗りの姿勢に戻っていく。その間も注意深く体重が掛けられていて、レミィが抜け出すチャンスはどこにもない。
「これでお相手して差し上げますね」
そのマルチの声に、レミィは恐る恐る顔から手を離して目を開ける。
「エ……エッ!?」
にゅぽっ…
レミィが目を開けると同時に、黒いスパッツを履いていたマルチの股間から何かが飛び出す。どうやら、そこにスリットがあったらしい。
「そ、それッ…」
「ちょっとだけ痛いかもしれませんけど、がまんしてくださいねー」
スパッツの間から顔を出しているのは、ピンク色をした肉の棒に他ならなかった。全体が何かの液体で濡れていて、凶悪な光を放っている。そして明らかに重力に逆らって、固く固く勃起していた。
「ヤダッ! ヤダッ、ヤダッ! イヤッ、お願い、それだけはイヤァッ!」
「大丈夫です、本物よりずっと小さいですから」
マルチがレミィの腰に手を掛けて、ひょいと持ち上げる。
ぬぷ。
「No…No…」
一瞬にして、レミィは性交直前の姿勢にさせられていた。マルチの肉棒が秘裂の中にうずまって、激しい熱と固さをレミィの粘膜に伝えてくる。
「いきますー」
「ヤダァァ…」
ずぶ…
力無い叫びを上げるレミィの中に、マルチの肉棒が入り込む。
「Oh…Ohhhh!」
「大丈夫です、力を抜いてくださいね」
ずぶ…ずぶ…
均一な太さをした肉棒は、いとも易くレミィの中に侵入していった。
「イ、イタイッ…イタイ…もう、やめてッ…!」
…ずぶ…
「ほら、もう一番奥まで入っちゃいました」
マルチは少し頬を赤くしながら、スパッツに覆われた恥丘をレミィのそれに出来る限り押しつけた。液体を吸いやすい生地に、レミィのはしたない液体とわずかな血液が染み込んでいく。
「ヤダ、ヤダ…抜いて…これ、抜いてッ…!」
金色の髪をふるふると揺らしながら、レミィが涙をこぼした。
「あとは気持ちいいだけですよー」
カチ。
マルチの体の中から、何かのスイッチの音がする。
ヴィーーーーーーっ。
「ンふッ…!?」
いきなりの振動に、レミィが驚いて体を引こうとした。無論、マルチはそれをしっかり押さえて体を密着させたままにする。
ぐり…ぐりぐり…
ヴィーヴィーヴィー…
「あッ…はぁッ…!?」
マルチの体の中から響いてくる鈍い振動が、正確にレミィの秘裂の中の突起を刺激していた。マルチが腰を押しつけてくるほどに、その振動は強く感じられる。外側からの間接的な刺激とは言え、既にマルチのクンニリングスで興奮していた部分を刺激されて何も感じないわけがない。
「んん…私も…気持ちいいですっ…」
腰をいやらしくグラインドさせながら、マルチも惚けた表情になっていた。
「い、イヤァァッ! こんなの…こんなの…もう…」
「だ、だめですよっ…ちゃんと、レミィ様がイクまで…ですから…」
ヴィイイイイイ…
「ああーッ!?」
「はぅ…あああっ」
マルチの中からの振動音がさらに大きくなる。
「あッ…ああーッ…ダ、ダメェェ…あッ、あッ、あッ」
「ん…はぁっ…はあっ…」
どうやら、その振動はマルチの性感帯にも少なからず刺激を与えているようだった。マルチが目を潤ませて、虚空を見つめながら機械的に腰を押しつけ始める。マルチ自身にも余裕がなくなっている事は明らかだ。
「ああ…アッ…ひぃィッ…!」
だがそれ以上にレミィが悶えているのも確かだった。破瓜の痛みをまだ感じているのかいないのか、突起への振動だけで全身をよがらせてしまっている。
「レ、レミィ様、もうイキますか」
「ち、違うゥ…アタシ、そんなんじゃないッ…」
「そ、そうですか、わかりました」
ヴィイイイイイイイッ!
「ああーッ!!」
「くっ…あ…ああ」
マルチの中からの振動が最高潮に達した。マルチは顔をしかめながら、思い切り腰をレミィの感じる部分に押しつける。
「ああっ、アアッ、アアーッ!? ダメェェッ!! ダメェェェェッ!!!」
…ビクンッ! ビクッ、ビク…!
「あッ…はぁ…アアッ…イヤァ…」
レミィが全身をぶるるっと震わせて、泣いているような声を出す。完全にクリトリス・オルガスムスに達してしまったようだった。
「よ、良かったです…レミィ様に、ちゃんとイッて頂いて…」
しゅぅ…
空気が抜けるような音と共に、レミィの体の中を満たしていた肉棒が消えていく。マルチの体の中からの振動も止まる。
「シンディ様は、一日一回はエクスタシーに達するべきだとおっしゃっていました…」
「やだッ! もう、アナタ、どこかに行ってぇッ!」
「え…あ、あの?」
「行ってッ! 壊すわヨ!?」
「はわっ…わ、わかりましたっ…お休みなさいませっ…!」
マルチはびくりとしながら、レミィの体から飛び退く。そしてベッドから降りると、今にも転びそうな勢いで部屋のドアから出ていった。
ばたんっ…
「ヒ…ヒロユキ…」
レミィはうつぶせになって、枕に顔をこすりつけながらつぶやき続けた。
「…?」
「失礼しますー」
「Who?」
気怠そうに寝転がっていたレミィが、ベッドからドアに目を向ける。
「すいません、おやすみされていた所を」
「ンー…」
逆さまの視界の中でぺこりと頭を下げた少女に、レミィは見覚えがあった。耳につけたセンサーを見れば、間違えようがない。
「アナタ、確かシンディが買ってきた…」
「はい、メイドロボットのマルチですー」
「Multi?」
「はい」
マルチがベッドの方に小走りで駆けてくる。
「たしか、アナタの名前、もっと別のムズカシイ名前だった気がするケド…」
それを見ながら、レミィは額に手を当てて考え込み始めた。
「それに、もっと…なんてゆーカ…」
「どうかされましたか?」
ベッドの脇にまで来たマルチが、レミィを不思議そうな顔でのぞきこむ。
「…inhuman−like」
レミィはその純朴そうな目をのぞき返しながら言った。
「??」
「inhuman−like…」
「あ、あの、私、英語はわからないんです〜」
「ア…だから、もっと、人間じゃナイ…」
「あ、そういうことですか」
マルチがぽんと軽く手を叩く。
「実は、シンディ様が私の中のプログラムを書き換えてくださったんです」
「シンディが?」
「ええ」
「シンディ…Engineer…?」
「??」
「ン…それはいいけど…フゥ」
レミィが体を伸ばしながらあくびする。
「それで、アタシに何か用?」
「はい。シンディ様が」
「シンディが?」
レミィが問い返すと、マルチがベッドに上がってくる。
「はい」
マルチはうなずいた。そしてレミィの長い脚をまたぐような位置に体を持ってくる。
「失礼しますね」
「?」
レミィはいぶかしそうな顔でマルチの事を見上げていた。だが、それ以上に動くことはしない。いくら寝転がっているとはいえ、長身のレミィと小柄なマルチを比較すると相当に差があるのだ。突然馬乗りになられたとしても、まるで迫力がなかった。レミィがちょっと脚を跳ねさせただけで、マルチの体は吹っ飛んでしまいそうだ。
「よいしょ…」
マルチはずりずりと腰を動かして、レミィの太股の辺りまで移動していく。
「で、シンディがどうしたノ?」
「ええ、シンディ様が」
世間話のような口調で言いながら…マルチの手が、レミィのタンクトップをめくり上げてショーツをつかむ。
「!?」
つやのある淡い紫の生地の間に、レミィの肌がのぞいた。それも、ヘアに覆われた少女の無垢なデルタゾーンの部分だ。
「ッ…ちょっと、やめてッ!」
「シンディ様が、レミィ様は欲求不満の傾向があるので私にレミィ様の性欲を処理しろと…」
「シッ…シンディィィィッ!?」
レミィは大声で叫んだが、階下からは何の反応もない。
「皆様、お出かけになられました」
「だ…だめッ! シンディの言うことなんか信じちゃッ…」
慌ててレミィは体を暴れさせ始めるが、マルチは小柄なのに恐ろしいほど力が強かった。馬乗りになられて太股を脚ではさみこまれているだけなのに、抜け出す事が出来なくなってしまう。
「シンディ様は、レミィ様が何を言っても専門家の自分の方に理があるのだとおっしゃっていました」
マルチはショーツをずり下げてしまうと、腰の位置を少しずつ後ろに戻しながら体を前傾させていく。
「シ、シンディはまだ専門家じゃ…イヤアッ!?」
そしてマルチが体をぺったりとレミィの脚に沿って覆い被せるような姿勢になる。レミィもその意図に気がついたようだった。
「失礼しますー」
ちゅっ。
「ヤダァッ…」
マルチの小さな唇が秘裂にキスすると、レミィは両手で顔を覆ってしまう。
ちゅっ……れろん…
「ダメェ…そこはッ」
唇に比例して小さな舌が、レミィの下の唇を割って入ってくる。その生暖かいぬるんとした感触が、レミィの敏感な突起を撫で回し始める。
れろん…くちゅくちゅ…れろんっ
「うッ…はッ…やめてッ」
レミィは手で顔を覆ったまま、力無く頭を左右に振った。腰の辺りにじわーっとした熱い感覚が生まれてきている。頭の中にも、ぼんやり霞がかかり始めている。このままでは完全におかしくなってしまいそうだった。
「やめませんー」
マルチは一度顔を上げて言うと、レミィの内股を舌でくすぐり始める。
「いやッ、いやッ…そんな…ところッ」
ぺろ、ぺろ…じゅる、じゅる…
滑らかな感触の舌に丁寧なタッチで撫でられる。レミィは全身が総毛立ってくるような気がした。
「んんーっ」
「はぁンッ!」
そして全身が敏感になった所で、また秘裂の中の固い突起を転がされる。
ぷちゅぅ…
「ああッ…!」
レミィはぎゅうーっと体をすくめて、顔を左右にぶんぶん振った。熱い液体が外にあふれてしまったのは、本人が一番よくわかっている。
ぴちゃ、ぴちゃ…
「ヤッ…音…そんなにィッ」
ぴちゃ…ぴちゅ…
当然のように、マルチはそれを舌ですくって味わい始めた。
「んん…レミィ様の、とってもおいしいですー」
「い、言わないでッ…」
「じゃあ、今度は…」
マルチがまた顔を上げて、最初していたような馬乗りの姿勢に戻っていく。その間も注意深く体重が掛けられていて、レミィが抜け出すチャンスはどこにもない。
「これでお相手して差し上げますね」
そのマルチの声に、レミィは恐る恐る顔から手を離して目を開ける。
「エ……エッ!?」
にゅぽっ…
レミィが目を開けると同時に、黒いスパッツを履いていたマルチの股間から何かが飛び出す。どうやら、そこにスリットがあったらしい。
「そ、それッ…」
「ちょっとだけ痛いかもしれませんけど、がまんしてくださいねー」
スパッツの間から顔を出しているのは、ピンク色をした肉の棒に他ならなかった。全体が何かの液体で濡れていて、凶悪な光を放っている。そして明らかに重力に逆らって、固く固く勃起していた。
「ヤダッ! ヤダッ、ヤダッ! イヤッ、お願い、それだけはイヤァッ!」
「大丈夫です、本物よりずっと小さいですから」
マルチがレミィの腰に手を掛けて、ひょいと持ち上げる。
ぬぷ。
「No…No…」
一瞬にして、レミィは性交直前の姿勢にさせられていた。マルチの肉棒が秘裂の中にうずまって、激しい熱と固さをレミィの粘膜に伝えてくる。
「いきますー」
「ヤダァァ…」
ずぶ…
力無い叫びを上げるレミィの中に、マルチの肉棒が入り込む。
「Oh…Ohhhh!」
「大丈夫です、力を抜いてくださいね」
ずぶ…ずぶ…
均一な太さをした肉棒は、いとも易くレミィの中に侵入していった。
「イ、イタイッ…イタイ…もう、やめてッ…!」
…ずぶ…
「ほら、もう一番奥まで入っちゃいました」
マルチは少し頬を赤くしながら、スパッツに覆われた恥丘をレミィのそれに出来る限り押しつけた。液体を吸いやすい生地に、レミィのはしたない液体とわずかな血液が染み込んでいく。
「ヤダ、ヤダ…抜いて…これ、抜いてッ…!」
金色の髪をふるふると揺らしながら、レミィが涙をこぼした。
「あとは気持ちいいだけですよー」
カチ。
マルチの体の中から、何かのスイッチの音がする。
ヴィーーーーーーっ。
「ンふッ…!?」
いきなりの振動に、レミィが驚いて体を引こうとした。無論、マルチはそれをしっかり押さえて体を密着させたままにする。
ぐり…ぐりぐり…
ヴィーヴィーヴィー…
「あッ…はぁッ…!?」
マルチの体の中から響いてくる鈍い振動が、正確にレミィの秘裂の中の突起を刺激していた。マルチが腰を押しつけてくるほどに、その振動は強く感じられる。外側からの間接的な刺激とは言え、既にマルチのクンニリングスで興奮していた部分を刺激されて何も感じないわけがない。
「んん…私も…気持ちいいですっ…」
腰をいやらしくグラインドさせながら、マルチも惚けた表情になっていた。
「い、イヤァァッ! こんなの…こんなの…もう…」
「だ、だめですよっ…ちゃんと、レミィ様がイクまで…ですから…」
ヴィイイイイイ…
「ああーッ!?」
「はぅ…あああっ」
マルチの中からの振動音がさらに大きくなる。
「あッ…ああーッ…ダ、ダメェェ…あッ、あッ、あッ」
「ん…はぁっ…はあっ…」
どうやら、その振動はマルチの性感帯にも少なからず刺激を与えているようだった。マルチが目を潤ませて、虚空を見つめながら機械的に腰を押しつけ始める。マルチ自身にも余裕がなくなっている事は明らかだ。
「ああ…アッ…ひぃィッ…!」
だがそれ以上にレミィが悶えているのも確かだった。破瓜の痛みをまだ感じているのかいないのか、突起への振動だけで全身をよがらせてしまっている。
「レ、レミィ様、もうイキますか」
「ち、違うゥ…アタシ、そんなんじゃないッ…」
「そ、そうですか、わかりました」
ヴィイイイイイイイッ!
「ああーッ!!」
「くっ…あ…ああ」
マルチの中からの振動が最高潮に達した。マルチは顔をしかめながら、思い切り腰をレミィの感じる部分に押しつける。
「ああっ、アアッ、アアーッ!? ダメェェッ!! ダメェェェェッ!!!」
…ビクンッ! ビクッ、ビク…!
「あッ…はぁ…アアッ…イヤァ…」
レミィが全身をぶるるっと震わせて、泣いているような声を出す。完全にクリトリス・オルガスムスに達してしまったようだった。
「よ、良かったです…レミィ様に、ちゃんとイッて頂いて…」
しゅぅ…
空気が抜けるような音と共に、レミィの体の中を満たしていた肉棒が消えていく。マルチの体の中からの振動も止まる。
「シンディ様は、一日一回はエクスタシーに達するべきだとおっしゃっていました…」
「やだッ! もう、アナタ、どこかに行ってぇッ!」
「え…あ、あの?」
「行ってッ! 壊すわヨ!?」
「はわっ…わ、わかりましたっ…お休みなさいませっ…!」
マルチはびくりとしながら、レミィの体から飛び退く。そしてベッドから降りると、今にも転びそうな勢いで部屋のドアから出ていった。
ばたんっ…
「ヒ…ヒロユキ…」
レミィはうつぶせになって、枕に顔をこすりつけながらつぶやき続けた。
(レアキャラ探索になりつつある…)
「やだっ…セリオぉっ、やめてぇっ…離してよぉっ…こんなの、関係ないよぉっ…」
ちゅっ…ぺちゅっ
セリオが、口の中に指を入れて濡らしている音がする。圭子は身をよじらせてセリオの手から抜け出そうとしていたが、片手だけとは言えどセリオの腕の力はあまりに大きい。
なりふり構わず暴れたなら少しは抵抗のしようもあったのかもしれないが、やはり圭子も知った相手に無理な抵抗はできないようだった。ロボットと言えども、人間の少女と同じ見かけをしているだけで情のような物は感じられてしまう。少しくらい蹴飛ばそうが手で叩こうが壊れないとわかっていても、どうしても躊躇してしまうのだ。
「あっ、あっ、やだぁっ!」
そして、セリオの手が圭子のスリットに触れる。反射的に圭子はセリオの胸の辺りを押し上げようとしたが、セリオがゆっくりと体重を掛けてくると抑えきれなくなってしまった。
「だ、だめ、セリオぉっ…!」
長身のセリオにのしかかられて、腕で背中をしっかり抱きかかえられている状態。もう逃げようがない。
くちゅ。
「やめてぇーっ!」
セリオの指がスリットを広げると、妙に冷たい感触が感じられた。しかも、不自然にねとねとしている。
「な、なにこれぇっ…」
「唾液です」
「う、うそぉっ…なんか、変だよっ…」
圭子は言ったが、眼前に迫ったセリオの表情は全く変わらなかった。
くちゅ…くちゅ、くちゅ、くちゅ…
「やだっ、やだぁっ…なにこれっ…ジンジンするよぉ…」
「問題ありません」
「くっ…くぅっ…くふぅっ…やだ…これって…ひょっとしてぇっ…」
ジン、ジンと痺れる感覚がスリットの中に行き渡ると、圭子の中には冷たい感触に変わって何やら熱い脈動が生まれてくる。
くちゅくちゅくちゅ…
「やめてっ…セリオ、そこ触っちゃやあぁっ…」
それも、圭子の体の中にある小さな一点がとりわけ熱く、固く、悩ましくなり始める。
「問題ありません…」
「わ、私が問題あるよぉっ…やだぁ、やめてぇっ…そこはもうっ…ううんっ…」
既に、セリオの体に固定されての手淫に他ならない行為だ。圭子は大きな瞳を涙でいっぱいにしながら、舌っ足らずな喘ぎを漏らし始めた。
「いやあっ、あっ、ああーっ…はああんぅっ…」
ぷちゅ、ぷちゅっと小さなブドウが弾けるように圭子の中から甘酸っぱい液体が飛び出す。セリオは巧みにそれを指へ絡めて、さらに粘質に圭子の弱い部分をこすり立てた。
「いや、いやああ…来ちゃうっ…来ちゃううッ…」
泣きそうな声を圭子が上げ始めると、セリオはさらに圭子の体に密着して指を繰る。ほとんど上気していないセリオの顔が、紅に染まった圭子にキスしそうなほど近づく。
「う…う…あんッ…!」
圭子は顔をそむけて、潤みきった横目でセリオの無表情を見つめる。それとほぼ同時に圭子がビクンと体を震わせた。
くちゅくちゅくちゅ…
「あっ、あっ…あふぅうッ…」
ビクンッ、ビクン…
「いやっ、あっ…ああっ…ああっ…やだ…もう…もう…ああぅっ…」
ビク、ビク、ビク…
絶頂した圭子を、さらに追い込むようにしてセリオが指を動かし続ける。圭子は逃れられない快感に、目を大きく見開き、唇を震わせながら悶えていた。
「あっ…ああっ…あ…」
そうやって、数十秒も絶頂を味あわされてから、やっとセリオが圭子から体を離して立ち上がる。
「………」
ベッドの下に降りたセリオは、淫行の後とは思えないほどに普段通りの顔をしていた。
「問題ありません」
「うっ…んうう…」
圭子は自分の股間を手で押さえながら、未だに小さなうめき声を上げている。
「雅史さんと明日セックスをされても、全く問題はないと思われます」
「はう…うあっ…ああ…」
セリオの声にも全く反応せず、圭子は茶色のショートカットをベッドの布団に押しつけながら身をよじらせ始めた。シミひとつない清潔なシーツに、圭子の愛液が染み込んでいく。
「では、失礼いたします」
…ばたん…
そして、そう言ってセリオは圭子の部屋から出ていった。
「うっ…あああっ…はあああっ…」
ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ…
堰を切ったように、圭子は自分の疼く部分を長い指でいじり始める。
「…はい、これから帰宅いたします…そうですか、ではお願いいたします」
廊下の前で、内蔵された携帯電話で誰かと会話するセリオの声が圭子に聞こえただろうか?
「ええ、効能は36時間ほどあるはずですから…明日は…それでは」
ほどなく会話が終了し、セリオは廊下の先の階段をゆっくりと下り始める。
「あっ…はああっ!」
同時に、圭子は早くも新たな絶頂へ達していた。
「やだっ…セリオぉっ、やめてぇっ…離してよぉっ…こんなの、関係ないよぉっ…」
ちゅっ…ぺちゅっ
セリオが、口の中に指を入れて濡らしている音がする。圭子は身をよじらせてセリオの手から抜け出そうとしていたが、片手だけとは言えどセリオの腕の力はあまりに大きい。
なりふり構わず暴れたなら少しは抵抗のしようもあったのかもしれないが、やはり圭子も知った相手に無理な抵抗はできないようだった。ロボットと言えども、人間の少女と同じ見かけをしているだけで情のような物は感じられてしまう。少しくらい蹴飛ばそうが手で叩こうが壊れないとわかっていても、どうしても躊躇してしまうのだ。
「あっ、あっ、やだぁっ!」
そして、セリオの手が圭子のスリットに触れる。反射的に圭子はセリオの胸の辺りを押し上げようとしたが、セリオがゆっくりと体重を掛けてくると抑えきれなくなってしまった。
「だ、だめ、セリオぉっ…!」
長身のセリオにのしかかられて、腕で背中をしっかり抱きかかえられている状態。もう逃げようがない。
くちゅ。
「やめてぇーっ!」
セリオの指がスリットを広げると、妙に冷たい感触が感じられた。しかも、不自然にねとねとしている。
「な、なにこれぇっ…」
「唾液です」
「う、うそぉっ…なんか、変だよっ…」
圭子は言ったが、眼前に迫ったセリオの表情は全く変わらなかった。
くちゅ…くちゅ、くちゅ、くちゅ…
「やだっ、やだぁっ…なにこれっ…ジンジンするよぉ…」
「問題ありません」
「くっ…くぅっ…くふぅっ…やだ…これって…ひょっとしてぇっ…」
ジン、ジンと痺れる感覚がスリットの中に行き渡ると、圭子の中には冷たい感触に変わって何やら熱い脈動が生まれてくる。
くちゅくちゅくちゅ…
「やめてっ…セリオ、そこ触っちゃやあぁっ…」
それも、圭子の体の中にある小さな一点がとりわけ熱く、固く、悩ましくなり始める。
「問題ありません…」
「わ、私が問題あるよぉっ…やだぁ、やめてぇっ…そこはもうっ…ううんっ…」
既に、セリオの体に固定されての手淫に他ならない行為だ。圭子は大きな瞳を涙でいっぱいにしながら、舌っ足らずな喘ぎを漏らし始めた。
「いやあっ、あっ、ああーっ…はああんぅっ…」
ぷちゅ、ぷちゅっと小さなブドウが弾けるように圭子の中から甘酸っぱい液体が飛び出す。セリオは巧みにそれを指へ絡めて、さらに粘質に圭子の弱い部分をこすり立てた。
「いや、いやああ…来ちゃうっ…来ちゃううッ…」
泣きそうな声を圭子が上げ始めると、セリオはさらに圭子の体に密着して指を繰る。ほとんど上気していないセリオの顔が、紅に染まった圭子にキスしそうなほど近づく。
「う…う…あんッ…!」
圭子は顔をそむけて、潤みきった横目でセリオの無表情を見つめる。それとほぼ同時に圭子がビクンと体を震わせた。
くちゅくちゅくちゅ…
「あっ、あっ…あふぅうッ…」
ビクンッ、ビクン…
「いやっ、あっ…ああっ…ああっ…やだ…もう…もう…ああぅっ…」
ビク、ビク、ビク…
絶頂した圭子を、さらに追い込むようにしてセリオが指を動かし続ける。圭子は逃れられない快感に、目を大きく見開き、唇を震わせながら悶えていた。
「あっ…ああっ…あ…」
そうやって、数十秒も絶頂を味あわされてから、やっとセリオが圭子から体を離して立ち上がる。
「………」
ベッドの下に降りたセリオは、淫行の後とは思えないほどに普段通りの顔をしていた。
「問題ありません」
「うっ…んうう…」
圭子は自分の股間を手で押さえながら、未だに小さなうめき声を上げている。
「雅史さんと明日セックスをされても、全く問題はないと思われます」
「はう…うあっ…ああ…」
セリオの声にも全く反応せず、圭子は茶色のショートカットをベッドの布団に押しつけながら身をよじらせ始めた。シミひとつない清潔なシーツに、圭子の愛液が染み込んでいく。
「では、失礼いたします」
…ばたん…
そして、そう言ってセリオは圭子の部屋から出ていった。
「うっ…あああっ…はあああっ…」
ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ…
堰を切ったように、圭子は自分の疼く部分を長い指でいじり始める。
「…はい、これから帰宅いたします…そうですか、ではお願いいたします」
廊下の前で、内蔵された携帯電話で誰かと会話するセリオの声が圭子に聞こえただろうか?
「ええ、効能は36時間ほどあるはずですから…明日は…それでは」
ほどなく会話が終了し、セリオは廊下の先の階段をゆっくりと下り始める。
「あっ…はああっ!」
同時に、圭子は早くも新たな絶頂へ達していた。
「…何をしているのですか」
葉子が言う。
厳しく諌めようとしているような、それでいてどこかに諦めの交じったような声。哀れんでいるようにも思える声。
そんな声を発した葉子は、薄いタンクトップと下着しか身につけていないという状態でも、非常に強い理性と自制心を発しているように見えた。暗闇の中にぼんやりと浮かび上がった滑らかな肢体と長い髪は、いっそ神聖と言ってしまった方が説明が省けるほどに凛としている。
「よ、葉子さん…」
一方、葉子に応えた声はしまりを失っただらしない物だった。声もそうだが、それ以上に吐息が獣のように荒くなっていることや、
ぐちゅぐちゅ…
ひっきりなしに立っている水っぽい音がさらに締まりの無さを強調している。何より、郁未の方は葉子と違って全裸だ。
「何をしているのかと訊いているのですが」
「………」
2メートルばかり離れた所から葉子が郁未を見下ろす。郁未は呼吸法に不慣れなランナーのようにくっ、と息を詰めて葉子の事を一瞬見上げ、しかしすぐに視線を下ろして自分自身の体を恥ずかしい物であるかのような目で見つめた。
ぐちゅぐちゅぐちゅ。
慣れた手つきが、お椀のように整った乳房とじっとりと濡れそぼった秘部をまさぐる。今日や昨日に始めた行為というわけではない、毎日のように慣れ親しんできた行為だからこそ出来る動きだ。ただし、本来なら当然誰にも見られない所でこっそりと行うべきことである。
しかしこのFARGOの中ではプライベートと言う物は極めて制限されている。郁未や葉子のようにAクラスの人間は個室を持っているが、郁未の部屋には同居人もいるのだ。シャワーもあるが、浴びているときも気分的にはとても独りとは言えない。郁未はFARGOに来て以来、性欲を爆発寸前まで抑え込んできていたのだ。それは事実だ。
「が、我慢できないから」
「何をしているのかと訊いているのですけれど…」
葉子は表情一つ変えず問い続ける。
ちゅぐ…ちゅぐ…
「オ…オナニー」
指の動きを止めずに、郁未は言った。
「あ…あの…葉子さん、そういう言葉知らないのかな…」
「…知っています」
「あ、あ…そうなんだ」
「己の欲望と戦うための、ひとつの試練として。教えを受けました」
「………」
「もっとも、それは男の方の話としてです」
葉子は目を閉じる。
「女性の体を持っている人間が、そういう事をするなど考えられませんから」
「………そ、そうなんだ」
確かに、このFARGOも宗教団体である以上は欲望の制御を教えているのだろう。精子を排泄するという生理的目的すらない自涜が厳しく諌められるのは想像に難くない。いや、今葉子が言ったように、そんな事をするというのが想定されていないという所が本当なのだろう…
「で、でも、私はこういうのが大好きだし…あんまり、悪い事とも思わないし」
「欲望を制御できずに、暴走させてしまう事がですか?」
「他の人に迷惑をかけない事で我慢する必要って…」
「欲望は際限なく膨らんでいきます。今は郁未さんの中で収める事ができていても、明日も…いえ、一時間であろうと、一分であろうと、一秒であろうと、時が経てばいつでも押さえきれなくなり得るのです」
葉子が目を開いた。
空間が、くるりと歪んだ。
「…あぅっ…」
郁未が低い声を出してうめく。
少しだけ、違う姿勢になっていた。膝を立ててぺたんと座っていた状態から、膝を曲げた爪先立ちの状態になっている。野球のキャッチャーがしているような、それよりもっと不安定で恥ずかしい姿勢を郁未はしていた。
しかし、うめきの原因は恥ずかしさではない。
「よ…欲望が膨らめば、こうなる事もあるのです」
葉子は少し息苦しそうな声で言った。タンクトップと下着は身につけたままだったが、郁未の脚の間に入ってきて四つん這いになっている。そのすらっとした鼻先が、ねっとりした液体で濡れていた。一瞬のゆらめきの間に、葉子は郁未に口唇奉仕する姿勢を取っていたのだ。
「あ…ああ…葉子さんっ…」
郁未は脚の付け根の部分が火のように熱くなって、ざわざわとしたものがその周りを駆け抜けるのを感じていた。そこに、葉子の顔が一瞬でも押しつけられていたと思うだけでも何かたまらない感情が郁未を支配していく。
「…あっ」
その時、葉子が前のめりにバランスを崩した。
「あ…ああっ」
郁未は偶然の事かと思ったが、どうも様子がおかしい。葉子は両手を床に突っ張ったまま、焦った顔をしている。葉子の顔と床に突いた手はぶるぶると震えて、よく見ると少しずつ前の方に、郁未の方に動いてきているようだった。
「よ、葉子さん?」
まるで、見えないロープで前に無理矢理引っ張られているかのような…そんな感じだ。
「い、郁未さん、やめてくださいっ…」
「え? べ、別に私は何もしていないけれど…」
「行動だけではないです…郁未さんが、意志する事をやめなければ…っ」
葉子の手の平が、ずずっと前に滑った。
「そうしなければ、私の体を引き寄せようとする力も止まりません…!」
「それって…」
「郁未さん…私の身体に何を感じているのですか!?」
焦っていると同時に、険悪な声だった。
「よ、葉子さんの体…」
キレイだ。
教団の中で、禁欲的な教義の中で、純粋培養されるように育ったに違いない葉子は、郁未が教団の外では見かけたことがないほどにピュアな美しさを持っていた。興奮しきった郁未の体にとっては、交わり合いたくてゾクゾクするような対象だった。
「だ…だめですっ…私は、そんなことはっ!」
葉子が顔を横にそらそうとするが、それすらも何かの力で防がれているようだった。葉子は15度ばかり顔を回転をさせた所で、郁未の欲情した性器から目だけでも必死にそらそうとしている。突っ張った両手の方は、もう郁未の脚の下に入り込みそうな所まで来ていた。
郁未が体を引けば、それで済むはずだ。
後ろを向くだけで、葉子の顔が密着するという事態は避けられるはずなのだ。
で、でも…
葉子さんの体が近づいてくるのが私のせいだなんて、信憑性がないし…それに、私が無理矢理押しつけさせようとするわけじゃなくて、私はただここに座っているだけ…そこに、勝手に葉子さんが顔をつけようとしているだけ…
「だっだめですっ! 郁未さん、何を…」
葉子の顔が引きつる。
私の責任じゃない。
…ぐちゅぅっ!
「あっ…!」
葉子の体は後ろから跳ね飛ばされたように動き、郁未の濡れそぼった部分に葉子の顔面が思い切り押しつけられた。
「くふぅっ…」
郁未は思わず声を漏らす。
さんざん弄くった部分は、ただ顔が押しつけられるだけでも激しい快感をもたらした。ましてや、それが清楚な葉子の顔だとなれば興奮は何倍にもなる。葉子の綺麗な頬が愛液でべっとりと濡れているさまを想像すると、郁未はそれだけで達してしまいそうになった。
「っ…あっ…」
「ううっ…ああーっ…葉子さんっ」
息苦しさからか、葉子の唇が動く感触がある。郁未ははしたない姿勢のまま葉子の頭をつかんで、ぐいぐいと太股で葉子を挟んでいた。自然と腰が前後に揺れ始め、それによって葉子の口が郁未の性器を撫でる。
「あっ…はぁっ…!」
葉子の口の中に、わずかであっても自分の愛液が入ってしまったかもしれないと思うだけで郁未は葉子を犯したような気になってしまった。麻薬を誰かに打ってやったのと同じような気分かもしれない。罪悪感と、無理矢理作り上げた仲間意識が得も言われぬ興奮をもたらすのだ。
「よっ…葉子さん、うっ…気持ちいいっ」
郁未はいやらしく腰をくねらせ、葉子の唇をありったけに感じる。それはほとんどオナニーと変わらない行為だったが、郁未は下手なセックスをしている時よりも気持ちよくなってしまっていた。喩えるなら、好きな男の子の机に秘部をすりつけてオナニーをした経験の時の快感に近い。
「ふわっ…あー…ああっ」
ぎゅう…
太股を思い切り締めつけ、郁未は真っ白な意識の中に放り出された。
「あ…ああ…葉子さん…葉子さぁん…」
天を仰いで、うわごとのように繰り返す。
「これが、あなたの欲望なのですか」
郁未に見えない所で、葉子が言っていた。
「これが、あなたの望むことだと言うなら…あなたは何なのですか」
…なんだろう?
「でも、私はあなたと同じものにされてしまいました。今の行為によって」
………
「十年近くも守ってきたものが、無くなってしまいました」
私なら…十年前は…
「あなたと同じものであって、私がどこに向かえばいいのか…あなたは教えてくれるのですか」
…わからない。
私も、どこに向かいたいのか、確かめるためにこの教団に来たんだから…
「期待はしていません、全くしていません」
確かめるためにここに来て…あいつのせいで、オナニーも満足にできないで…
「あなたに、私の気持ちがわかりますか?」
どうだろう…
わかるような…気もするんだけどな…
そう思った時、意識は闇の中に落ちていった。
葉子が言う。
厳しく諌めようとしているような、それでいてどこかに諦めの交じったような声。哀れんでいるようにも思える声。
そんな声を発した葉子は、薄いタンクトップと下着しか身につけていないという状態でも、非常に強い理性と自制心を発しているように見えた。暗闇の中にぼんやりと浮かび上がった滑らかな肢体と長い髪は、いっそ神聖と言ってしまった方が説明が省けるほどに凛としている。
「よ、葉子さん…」
一方、葉子に応えた声はしまりを失っただらしない物だった。声もそうだが、それ以上に吐息が獣のように荒くなっていることや、
ぐちゅぐちゅ…
ひっきりなしに立っている水っぽい音がさらに締まりの無さを強調している。何より、郁未の方は葉子と違って全裸だ。
「何をしているのかと訊いているのですが」
「………」
2メートルばかり離れた所から葉子が郁未を見下ろす。郁未は呼吸法に不慣れなランナーのようにくっ、と息を詰めて葉子の事を一瞬見上げ、しかしすぐに視線を下ろして自分自身の体を恥ずかしい物であるかのような目で見つめた。
ぐちゅぐちゅぐちゅ。
慣れた手つきが、お椀のように整った乳房とじっとりと濡れそぼった秘部をまさぐる。今日や昨日に始めた行為というわけではない、毎日のように慣れ親しんできた行為だからこそ出来る動きだ。ただし、本来なら当然誰にも見られない所でこっそりと行うべきことである。
しかしこのFARGOの中ではプライベートと言う物は極めて制限されている。郁未や葉子のようにAクラスの人間は個室を持っているが、郁未の部屋には同居人もいるのだ。シャワーもあるが、浴びているときも気分的にはとても独りとは言えない。郁未はFARGOに来て以来、性欲を爆発寸前まで抑え込んできていたのだ。それは事実だ。
「が、我慢できないから」
「何をしているのかと訊いているのですけれど…」
葉子は表情一つ変えず問い続ける。
ちゅぐ…ちゅぐ…
「オ…オナニー」
指の動きを止めずに、郁未は言った。
「あ…あの…葉子さん、そういう言葉知らないのかな…」
「…知っています」
「あ、あ…そうなんだ」
「己の欲望と戦うための、ひとつの試練として。教えを受けました」
「………」
「もっとも、それは男の方の話としてです」
葉子は目を閉じる。
「女性の体を持っている人間が、そういう事をするなど考えられませんから」
「………そ、そうなんだ」
確かに、このFARGOも宗教団体である以上は欲望の制御を教えているのだろう。精子を排泄するという生理的目的すらない自涜が厳しく諌められるのは想像に難くない。いや、今葉子が言ったように、そんな事をするというのが想定されていないという所が本当なのだろう…
「で、でも、私はこういうのが大好きだし…あんまり、悪い事とも思わないし」
「欲望を制御できずに、暴走させてしまう事がですか?」
「他の人に迷惑をかけない事で我慢する必要って…」
「欲望は際限なく膨らんでいきます。今は郁未さんの中で収める事ができていても、明日も…いえ、一時間であろうと、一分であろうと、一秒であろうと、時が経てばいつでも押さえきれなくなり得るのです」
葉子が目を開いた。
空間が、くるりと歪んだ。
「…あぅっ…」
郁未が低い声を出してうめく。
少しだけ、違う姿勢になっていた。膝を立ててぺたんと座っていた状態から、膝を曲げた爪先立ちの状態になっている。野球のキャッチャーがしているような、それよりもっと不安定で恥ずかしい姿勢を郁未はしていた。
しかし、うめきの原因は恥ずかしさではない。
「よ…欲望が膨らめば、こうなる事もあるのです」
葉子は少し息苦しそうな声で言った。タンクトップと下着は身につけたままだったが、郁未の脚の間に入ってきて四つん這いになっている。そのすらっとした鼻先が、ねっとりした液体で濡れていた。一瞬のゆらめきの間に、葉子は郁未に口唇奉仕する姿勢を取っていたのだ。
「あ…ああ…葉子さんっ…」
郁未は脚の付け根の部分が火のように熱くなって、ざわざわとしたものがその周りを駆け抜けるのを感じていた。そこに、葉子の顔が一瞬でも押しつけられていたと思うだけでも何かたまらない感情が郁未を支配していく。
「…あっ」
その時、葉子が前のめりにバランスを崩した。
「あ…ああっ」
郁未は偶然の事かと思ったが、どうも様子がおかしい。葉子は両手を床に突っ張ったまま、焦った顔をしている。葉子の顔と床に突いた手はぶるぶると震えて、よく見ると少しずつ前の方に、郁未の方に動いてきているようだった。
「よ、葉子さん?」
まるで、見えないロープで前に無理矢理引っ張られているかのような…そんな感じだ。
「い、郁未さん、やめてくださいっ…」
「え? べ、別に私は何もしていないけれど…」
「行動だけではないです…郁未さんが、意志する事をやめなければ…っ」
葉子の手の平が、ずずっと前に滑った。
「そうしなければ、私の体を引き寄せようとする力も止まりません…!」
「それって…」
「郁未さん…私の身体に何を感じているのですか!?」
焦っていると同時に、険悪な声だった。
「よ、葉子さんの体…」
キレイだ。
教団の中で、禁欲的な教義の中で、純粋培養されるように育ったに違いない葉子は、郁未が教団の外では見かけたことがないほどにピュアな美しさを持っていた。興奮しきった郁未の体にとっては、交わり合いたくてゾクゾクするような対象だった。
「だ…だめですっ…私は、そんなことはっ!」
葉子が顔を横にそらそうとするが、それすらも何かの力で防がれているようだった。葉子は15度ばかり顔を回転をさせた所で、郁未の欲情した性器から目だけでも必死にそらそうとしている。突っ張った両手の方は、もう郁未の脚の下に入り込みそうな所まで来ていた。
郁未が体を引けば、それで済むはずだ。
後ろを向くだけで、葉子の顔が密着するという事態は避けられるはずなのだ。
で、でも…
葉子さんの体が近づいてくるのが私のせいだなんて、信憑性がないし…それに、私が無理矢理押しつけさせようとするわけじゃなくて、私はただここに座っているだけ…そこに、勝手に葉子さんが顔をつけようとしているだけ…
「だっだめですっ! 郁未さん、何を…」
葉子の顔が引きつる。
私の責任じゃない。
…ぐちゅぅっ!
「あっ…!」
葉子の体は後ろから跳ね飛ばされたように動き、郁未の濡れそぼった部分に葉子の顔面が思い切り押しつけられた。
「くふぅっ…」
郁未は思わず声を漏らす。
さんざん弄くった部分は、ただ顔が押しつけられるだけでも激しい快感をもたらした。ましてや、それが清楚な葉子の顔だとなれば興奮は何倍にもなる。葉子の綺麗な頬が愛液でべっとりと濡れているさまを想像すると、郁未はそれだけで達してしまいそうになった。
「っ…あっ…」
「ううっ…ああーっ…葉子さんっ」
息苦しさからか、葉子の唇が動く感触がある。郁未ははしたない姿勢のまま葉子の頭をつかんで、ぐいぐいと太股で葉子を挟んでいた。自然と腰が前後に揺れ始め、それによって葉子の口が郁未の性器を撫でる。
「あっ…はぁっ…!」
葉子の口の中に、わずかであっても自分の愛液が入ってしまったかもしれないと思うだけで郁未は葉子を犯したような気になってしまった。麻薬を誰かに打ってやったのと同じような気分かもしれない。罪悪感と、無理矢理作り上げた仲間意識が得も言われぬ興奮をもたらすのだ。
「よっ…葉子さん、うっ…気持ちいいっ」
郁未はいやらしく腰をくねらせ、葉子の唇をありったけに感じる。それはほとんどオナニーと変わらない行為だったが、郁未は下手なセックスをしている時よりも気持ちよくなってしまっていた。喩えるなら、好きな男の子の机に秘部をすりつけてオナニーをした経験の時の快感に近い。
「ふわっ…あー…ああっ」
ぎゅう…
太股を思い切り締めつけ、郁未は真っ白な意識の中に放り出された。
「あ…ああ…葉子さん…葉子さぁん…」
天を仰いで、うわごとのように繰り返す。
「これが、あなたの欲望なのですか」
郁未に見えない所で、葉子が言っていた。
「これが、あなたの望むことだと言うなら…あなたは何なのですか」
…なんだろう?
「でも、私はあなたと同じものにされてしまいました。今の行為によって」
………
「十年近くも守ってきたものが、無くなってしまいました」
私なら…十年前は…
「あなたと同じものであって、私がどこに向かえばいいのか…あなたは教えてくれるのですか」
…わからない。
私も、どこに向かいたいのか、確かめるためにこの教団に来たんだから…
「期待はしていません、全くしていません」
確かめるためにここに来て…あいつのせいで、オナニーも満足にできないで…
「あなたに、私の気持ちがわかりますか?」
どうだろう…
わかるような…気もするんだけどな…
そう思った時、意識は闇の中に落ちていった。
(細かいところでアラがあるのは必至っぽいですが、勘弁してくださいm(__)m)
「え…ここ、どこ…?」
郁未がつぶやく。目の焦点がまだ合っていなかった。
「ど、どうする?押さえ込まないと、驚いて逃げ出す可能性もあるんじゃねーか?」
「い、いえ、次元転移した後ですから、そうそう身体を簡単に動かすことはできないのではないかと思います」
「そうか…」
「で、ティリアさん…」
「なに?」
真顔で見返されて、エリアは沈黙する。
「あの、なにと言われましても…あ、あの、どうぞ」
「どうぞって…」
「ティリアがあの娘をやっちゃえってことだろ」
「そ、そうですっ」
聞こえたなら理不尽に聞こえたに違いない台詞は、幸いなことに郁未の耳には届いていないようだった。郁未はまだ目の焦点すら合っていない状態で、高い天井をぼんやりと見つめているだけである。
「はぁ…わかったわよ」
「は、はいっ、頑張って下さいっ!」
「怖がらせるなよー」
二人の声を背に、ティリアは赤く統一された服を少々気怠そうな手つきで脱いでいった。
ぱさっ。
肌にぴったりと張りつくような下着を脱ぎ去ると、ティリアは寝台の上に郁未に向かって歩いていく。
「…あ…?」
その動きに、吸い込まれるようにして郁未の瞳の焦点が合った。
「気づいたかっ…」
サラが警戒した声を出して、飛び出せるような身構えをする。
「え、えっ…なんで…ここは…」
「ちっ…」
鞭を構えて舌打ちすると、サラは勢いよく地面を蹴りかけた。
「大丈夫です…! やっぱり動けないみたいです」
それをエリアが止めて、ひそひそ声で伝える。
「か、からだ…うごかないっ…」
郁未が怯えた声で言った事でそれは確認される。サラも鞭をしまい込んで、ティリアと郁未の動向をじっと見つめ始めた。
きっ…きぃっ…
ティリアが寝台の上に身を載せると、木の部分がきしむ音がする。
「だ、誰なの…あなたは…!」
「悪いけど…あなたも、こういうの、嫌いじゃないって聞いたし…手加減せずにやらせてもらっていい?」
「な、なにをっ…いやっ! 触らないでっ…!」
ティリアの手が胸に伸びると、郁未は鋭い声を上げた。しかし身体はまるで動かない。首を左右に振るのが精一杯のようで、そこから下は完全に動かなくなっているようだった。
ふにゅ、ふにゅっとティリアの手が動く。気のない手つきであるようでいて、緩急をしっかり踏まえた動きだった。7人もの少女を例外なく絶頂に導き、そこから加護の力を得てきたのは伊達ではない。
「や、やだ…何してるの…!」
郁未が必死にティリアから目をそらしながら叫ぶ。しかし胸の先の蕾をつつかれたり転がされたりすると、郁未の中から長らく忘れていた甘い感覚がよみがえってきた。
「…乳首、立ってきてるな」
「情報は間違ってないってことでしょうか…」
「い、いや、あなた達なにっ…見ないでよっ!」
郁未は完全に動けないと判断したのか、サラとエリアが寝台の方に近づいてくる。二人の平然と郁未の肢体をながめる平然とした目つきに、郁未は羞恥の感情を火のように燃え上がらせた。
「もっと、思いっきりやってやれよ。こんな風に」
ぐにゅ、ぐにゅう…
「いや、いやあっ…やめて…」
サラが片方の胸をつかんで乱暴に揉み回すと、郁未はすすり泣くような声を出して反応した。だが、既に興奮し始めた肉体はそんな乱暴な愛撫も快感として受け入れてしまった。数ヶ月間の禁欲も性に熟知した少女の愛撫の前には全く意味がなく、郁未は1分も持たずに快楽の中に取り込まれてしまう。
「サラ、そっちにしてあげていて。私はこっちをするから」
「オーケイ」
「やだっ…そこは…」
郁未はティリアの指がすーっと秘裂をなぞった瞬間、全身をぴくりと震わせる。ようやく少しは動き始めた身体も、快感に反応している事を示すくらいの役にしか立っていないようだった。
ぎしっ。
サラも寝台の上に飛び乗り、郁未の顔の上にヒップを押しつけるような位置から郁未の胸の膨らみを両方からぐいぐいと揉む。そして、先端の蕾をぴしっぴしっとさばくような手つきではじく。
ティリアの指の方はもう少しおとなしめの手つきだったが、敏感な粘膜に直接指が触れてきているのだから、快感でないわけがない。郁未はサラとティリアの身体に全身を覆い尽くされるような状態で、二重の快楽に悶え始める。
「顔が…真っ赤になってますね…」
エリアはサラのヒップの下敷きにされそうな郁未の顔を見つめながら言った。それは心配心から出てきたものだろうが、快感に歪み始めた顔を見られている郁未はたまったものではない。なまじエリアが本当に心配そうな顔をするものだから、ますます恥ずかしかった。
「そりゃそうだ。こいつ、感じまくってるみたいだよ」
サラが搾り取るように強く乳房を揉んで、それからピンピンと強く蕾をはじく。
「んっ…ふぅぅっ」
郁未が目を大きく見開いた。
くちゅくちゅ…
「あっ…この子、すごく濡れやすいみたい…」
ティリアが少し驚いた声で言って、愛液を粘膜の全体に絡めるような指の動きをする。
「しかも、今胸を思い切りやってやった時だったよな。Mっ気もあるんじゃねーのか?」
「やっぱり、ティリアさんとサラさん相手でも興奮しているんですね…」
エリアが言う。郁未は相対的には味方かと思っていたエリアにまで辱められる言葉を吐かれ、絶望的な表情で涙を流した。それでも、郁未はますます身体を興奮させてしまう。
「エリア、こっちに来て」
「は、はい」
ティリアの声に、エリアは寝台の頭の部分からティリアの横の辺りまで移動する。
つぶっ…!
「ひぃっ…あっ…あああーっ…!」
エリアの見守る前で、ティリアは指を郁未の中に思い切り突き刺した。
「すごい…締め付けてくる…」
つぶっ…くちゅ…くちゅっ
「あ…すごい…」
脇から二本目の指をティリアが入れてもやすやすと飲み込んでいく郁未の許容量に、エリアも目を丸くした。しかも、郁未は苦しむどころか、余計にあえぎの声を大きくしたようだ。
「エリアも…ココを触ってあげて」
「………」
こく…とエリアが唾を飲み込んだ。ティリアの指したのは、女の最も敏感な地点、三人の中では比較的奥手のエリアも十分に快感を感じられる事を知っている部分だ。そこを刺激したら、ティリアやサラよりも感度の点では勝っているかのように見える郁未はどうなってしまうのか。
「な、何をするのっ…!?」
郁未が叫んだ。エリアは、サラの身体が邪魔になって見えない郁未の顔の方を一度だけ見やる。
だが、知的な少女としてありがちな事に、エリアは自らの中に生まれた純粋な好奇心を内部にとどめおく事が出来なかった。細く真っ白な指が、郁未の充血した部分に近づいていく。ティリアが指を使って思い切り広げた割れ目の中に、綺麗な指先が恐る恐る侵入していく。
一瞬、全員が動きを止めて沈黙した。
…つんっ。
「うっ…ああっ…!」
郁未は軽い雷撃の魔法を受けたかのように身体をひくつかせる。
つんっ…つんっ。くりっくりっ…ぐにぐにぐにっ…
「い、いやあっ…やだ、やめて…そこは…そこはっ!」
「す、すごい大きくなってきましたね」
エリアは寝台の横から指だけを突き出して、郁未の秘核を指で振動させ続けた。繊細な指の腹は郁未の最も敏感な部分を完全に捉え、離さない。
ちゅぐちゅぐちゅぐ…
「そりゃそうよ、これだけ敏感な子があんまりした事がないなんて事があるわけないし」
「ティリアよりも好き者か…世の中は広いな…って、こいつは異世界の娘だったか」
動きを再開したティリアとサラも、それぞれに郁未の敏感さと淫乱さについて感想を口にする。もちろん、その間も全く動きは衰えていない。
「い、いや…もう許して」
郁未が喉をそらせて、力を失った声で言う。しかし、三人は申し合わせたかのように郁未を責め立てる手の動きを速めた。長い間共に戦ってきた三人のチームワークは、こんな場でも失われていないようだ。
特に、エリアの指は驚くほど熱心に郁未の肥大した秘核を転がし、潰し、つまみ上げる動きを加えていた。高ぶりきってしまった郁未の肢体を見つめる目も、恐ろしく真剣だ。
「だ、だめっ…もう…はああああっ…!」
郁未の声がうわずり、寝台に敷かれたシーツをつかんでメチャクチャにする。久しく感じていなかった強烈な快感が、眼前に迫りつつあった。三人の技巧的な少女に責められると言う郁未ですらもかつて味わった事のない攻撃に、郁未の身体は抵抗しきれない。ついに郁未はありたけの力を振り絞って自分の腰を持ち上げ、ティリアとエリアの指をより強く感じるように試み始めた。
「おっ…本性が出てきたみてーだな」
「だけど、もうイッちゃうみたいね」
「せっかくだから、これ以上ないくらいにしてあげましょう」
エリアが秘核を二本の指ではさみこんで、力一杯に押さえつける。
「あっ…うあああああーっ!」
非力な少女の指とはいえ、そんな所を思い切り刺激されて無事でいられるはずはない。郁未は全身をぐぐーっと収縮させて、そのまま達してしまった。
ビクン…ビクッ…ビクッ…
郁未は押さえつけられた中で全身を震わせ、あまりにも強いエクスタシーに身を委ねる。同時に郁未の全身が真っ白な光に包まれ、それが一気に膨れ上がって部屋中を満たした。
「あ…」
郁未にまたがっていたはずのティリアの腰が、かくんと寝台の上に落ちる。
「消えた…な。帰っちゃったのか?」
「え、ええ、そうです」
エリアは先だけが粘液に濡れた指を見つめながらうなずいた。
「あの子…加護が…」
「いや、久しぶりに楽しんだなっ…」
「八番目の…? でも、そんな」
ティリアは独り、何事かをつぶやき続ける。
「それが第一の目的じゃないんですからっ…」
「私の中に…加護が来たのは間違いないし…」
「いいじゃねーか、やる事は同じなんだから」
「何か…良くないことが…」
「そんな短絡的な…」
「私…ちょっと、調べたいことがあるから…しばらく、ここに戻ってこないかも…」
『…えっ?』
突然ティリアが放った言葉に、エリアとサラは素っ頓狂な声を出してティリアの顔を見つめた。
「今ので、次元のバランスは整ったはずですが…」
「そうじゃなくて…ちょっと嫌な予感が」
「なんだよ、ティリア…話せよ、水くさいだろ?」
「………」
ティリアは、何かの憂鬱な予感を顔に湛えながら、サラとエリアの顔をずっと見つめていた。
<END>
「え…ここ、どこ…?」
郁未がつぶやく。目の焦点がまだ合っていなかった。
「ど、どうする?押さえ込まないと、驚いて逃げ出す可能性もあるんじゃねーか?」
「い、いえ、次元転移した後ですから、そうそう身体を簡単に動かすことはできないのではないかと思います」
「そうか…」
「で、ティリアさん…」
「なに?」
真顔で見返されて、エリアは沈黙する。
「あの、なにと言われましても…あ、あの、どうぞ」
「どうぞって…」
「ティリアがあの娘をやっちゃえってことだろ」
「そ、そうですっ」
聞こえたなら理不尽に聞こえたに違いない台詞は、幸いなことに郁未の耳には届いていないようだった。郁未はまだ目の焦点すら合っていない状態で、高い天井をぼんやりと見つめているだけである。
「はぁ…わかったわよ」
「は、はいっ、頑張って下さいっ!」
「怖がらせるなよー」
二人の声を背に、ティリアは赤く統一された服を少々気怠そうな手つきで脱いでいった。
ぱさっ。
肌にぴったりと張りつくような下着を脱ぎ去ると、ティリアは寝台の上に郁未に向かって歩いていく。
「…あ…?」
その動きに、吸い込まれるようにして郁未の瞳の焦点が合った。
「気づいたかっ…」
サラが警戒した声を出して、飛び出せるような身構えをする。
「え、えっ…なんで…ここは…」
「ちっ…」
鞭を構えて舌打ちすると、サラは勢いよく地面を蹴りかけた。
「大丈夫です…! やっぱり動けないみたいです」
それをエリアが止めて、ひそひそ声で伝える。
「か、からだ…うごかないっ…」
郁未が怯えた声で言った事でそれは確認される。サラも鞭をしまい込んで、ティリアと郁未の動向をじっと見つめ始めた。
きっ…きぃっ…
ティリアが寝台の上に身を載せると、木の部分がきしむ音がする。
「だ、誰なの…あなたは…!」
「悪いけど…あなたも、こういうの、嫌いじゃないって聞いたし…手加減せずにやらせてもらっていい?」
「な、なにをっ…いやっ! 触らないでっ…!」
ティリアの手が胸に伸びると、郁未は鋭い声を上げた。しかし身体はまるで動かない。首を左右に振るのが精一杯のようで、そこから下は完全に動かなくなっているようだった。
ふにゅ、ふにゅっとティリアの手が動く。気のない手つきであるようでいて、緩急をしっかり踏まえた動きだった。7人もの少女を例外なく絶頂に導き、そこから加護の力を得てきたのは伊達ではない。
「や、やだ…何してるの…!」
郁未が必死にティリアから目をそらしながら叫ぶ。しかし胸の先の蕾をつつかれたり転がされたりすると、郁未の中から長らく忘れていた甘い感覚がよみがえってきた。
「…乳首、立ってきてるな」
「情報は間違ってないってことでしょうか…」
「い、いや、あなた達なにっ…見ないでよっ!」
郁未は完全に動けないと判断したのか、サラとエリアが寝台の方に近づいてくる。二人の平然と郁未の肢体をながめる平然とした目つきに、郁未は羞恥の感情を火のように燃え上がらせた。
「もっと、思いっきりやってやれよ。こんな風に」
ぐにゅ、ぐにゅう…
「いや、いやあっ…やめて…」
サラが片方の胸をつかんで乱暴に揉み回すと、郁未はすすり泣くような声を出して反応した。だが、既に興奮し始めた肉体はそんな乱暴な愛撫も快感として受け入れてしまった。数ヶ月間の禁欲も性に熟知した少女の愛撫の前には全く意味がなく、郁未は1分も持たずに快楽の中に取り込まれてしまう。
「サラ、そっちにしてあげていて。私はこっちをするから」
「オーケイ」
「やだっ…そこは…」
郁未はティリアの指がすーっと秘裂をなぞった瞬間、全身をぴくりと震わせる。ようやく少しは動き始めた身体も、快感に反応している事を示すくらいの役にしか立っていないようだった。
ぎしっ。
サラも寝台の上に飛び乗り、郁未の顔の上にヒップを押しつけるような位置から郁未の胸の膨らみを両方からぐいぐいと揉む。そして、先端の蕾をぴしっぴしっとさばくような手つきではじく。
ティリアの指の方はもう少しおとなしめの手つきだったが、敏感な粘膜に直接指が触れてきているのだから、快感でないわけがない。郁未はサラとティリアの身体に全身を覆い尽くされるような状態で、二重の快楽に悶え始める。
「顔が…真っ赤になってますね…」
エリアはサラのヒップの下敷きにされそうな郁未の顔を見つめながら言った。それは心配心から出てきたものだろうが、快感に歪み始めた顔を見られている郁未はたまったものではない。なまじエリアが本当に心配そうな顔をするものだから、ますます恥ずかしかった。
「そりゃそうだ。こいつ、感じまくってるみたいだよ」
サラが搾り取るように強く乳房を揉んで、それからピンピンと強く蕾をはじく。
「んっ…ふぅぅっ」
郁未が目を大きく見開いた。
くちゅくちゅ…
「あっ…この子、すごく濡れやすいみたい…」
ティリアが少し驚いた声で言って、愛液を粘膜の全体に絡めるような指の動きをする。
「しかも、今胸を思い切りやってやった時だったよな。Mっ気もあるんじゃねーのか?」
「やっぱり、ティリアさんとサラさん相手でも興奮しているんですね…」
エリアが言う。郁未は相対的には味方かと思っていたエリアにまで辱められる言葉を吐かれ、絶望的な表情で涙を流した。それでも、郁未はますます身体を興奮させてしまう。
「エリア、こっちに来て」
「は、はい」
ティリアの声に、エリアは寝台の頭の部分からティリアの横の辺りまで移動する。
つぶっ…!
「ひぃっ…あっ…あああーっ…!」
エリアの見守る前で、ティリアは指を郁未の中に思い切り突き刺した。
「すごい…締め付けてくる…」
つぶっ…くちゅ…くちゅっ
「あ…すごい…」
脇から二本目の指をティリアが入れてもやすやすと飲み込んでいく郁未の許容量に、エリアも目を丸くした。しかも、郁未は苦しむどころか、余計にあえぎの声を大きくしたようだ。
「エリアも…ココを触ってあげて」
「………」
こく…とエリアが唾を飲み込んだ。ティリアの指したのは、女の最も敏感な地点、三人の中では比較的奥手のエリアも十分に快感を感じられる事を知っている部分だ。そこを刺激したら、ティリアやサラよりも感度の点では勝っているかのように見える郁未はどうなってしまうのか。
「な、何をするのっ…!?」
郁未が叫んだ。エリアは、サラの身体が邪魔になって見えない郁未の顔の方を一度だけ見やる。
だが、知的な少女としてありがちな事に、エリアは自らの中に生まれた純粋な好奇心を内部にとどめおく事が出来なかった。細く真っ白な指が、郁未の充血した部分に近づいていく。ティリアが指を使って思い切り広げた割れ目の中に、綺麗な指先が恐る恐る侵入していく。
一瞬、全員が動きを止めて沈黙した。
…つんっ。
「うっ…ああっ…!」
郁未は軽い雷撃の魔法を受けたかのように身体をひくつかせる。
つんっ…つんっ。くりっくりっ…ぐにぐにぐにっ…
「い、いやあっ…やだ、やめて…そこは…そこはっ!」
「す、すごい大きくなってきましたね」
エリアは寝台の横から指だけを突き出して、郁未の秘核を指で振動させ続けた。繊細な指の腹は郁未の最も敏感な部分を完全に捉え、離さない。
ちゅぐちゅぐちゅぐ…
「そりゃそうよ、これだけ敏感な子があんまりした事がないなんて事があるわけないし」
「ティリアよりも好き者か…世の中は広いな…って、こいつは異世界の娘だったか」
動きを再開したティリアとサラも、それぞれに郁未の敏感さと淫乱さについて感想を口にする。もちろん、その間も全く動きは衰えていない。
「い、いや…もう許して」
郁未が喉をそらせて、力を失った声で言う。しかし、三人は申し合わせたかのように郁未を責め立てる手の動きを速めた。長い間共に戦ってきた三人のチームワークは、こんな場でも失われていないようだ。
特に、エリアの指は驚くほど熱心に郁未の肥大した秘核を転がし、潰し、つまみ上げる動きを加えていた。高ぶりきってしまった郁未の肢体を見つめる目も、恐ろしく真剣だ。
「だ、だめっ…もう…はああああっ…!」
郁未の声がうわずり、寝台に敷かれたシーツをつかんでメチャクチャにする。久しく感じていなかった強烈な快感が、眼前に迫りつつあった。三人の技巧的な少女に責められると言う郁未ですらもかつて味わった事のない攻撃に、郁未の身体は抵抗しきれない。ついに郁未はありたけの力を振り絞って自分の腰を持ち上げ、ティリアとエリアの指をより強く感じるように試み始めた。
「おっ…本性が出てきたみてーだな」
「だけど、もうイッちゃうみたいね」
「せっかくだから、これ以上ないくらいにしてあげましょう」
エリアが秘核を二本の指ではさみこんで、力一杯に押さえつける。
「あっ…うあああああーっ!」
非力な少女の指とはいえ、そんな所を思い切り刺激されて無事でいられるはずはない。郁未は全身をぐぐーっと収縮させて、そのまま達してしまった。
ビクン…ビクッ…ビクッ…
郁未は押さえつけられた中で全身を震わせ、あまりにも強いエクスタシーに身を委ねる。同時に郁未の全身が真っ白な光に包まれ、それが一気に膨れ上がって部屋中を満たした。
「あ…」
郁未にまたがっていたはずのティリアの腰が、かくんと寝台の上に落ちる。
「消えた…な。帰っちゃったのか?」
「え、ええ、そうです」
エリアは先だけが粘液に濡れた指を見つめながらうなずいた。
「あの子…加護が…」
「いや、久しぶりに楽しんだなっ…」
「八番目の…? でも、そんな」
ティリアは独り、何事かをつぶやき続ける。
「それが第一の目的じゃないんですからっ…」
「私の中に…加護が来たのは間違いないし…」
「いいじゃねーか、やる事は同じなんだから」
「何か…良くないことが…」
「そんな短絡的な…」
「私…ちょっと、調べたいことがあるから…しばらく、ここに戻ってこないかも…」
『…えっ?』
突然ティリアが放った言葉に、エリアとサラは素っ頓狂な声を出してティリアの顔を見つめた。
「今ので、次元のバランスは整ったはずですが…」
「そうじゃなくて…ちょっと嫌な予感が」
「なんだよ、ティリア…話せよ、水くさいだろ?」
「………」
ティリアは、何かの憂鬱な予感を顔に湛えながら、サラとエリアの顔をずっと見つめていた。
<END>
『………』
沈黙。
「…だ、だめ?」
郁未が下を向きながらぼそぼそと言う。
「だ、だめっていうか、それは郁未さんの誕生日なんですし、普段からの感謝を込めたいとは思っていますけど」
「そ、そうね」
晴香と由依が、それぞれに顔を見合わせながら何回もうなずいた。
「郁未さんのびぼーがあるからこそ、郁未さんが一人でやっているお店がうまくいっているんですし」
「そうそう、郁未がいなかったら、私たちはすぐに路頭に迷っちゃうわよね」
「………」
半分だけ顔を上げた郁未が、晴香と由依の顔を交互に見る。
「こういう風にみんなで暮らせるようになったのも、郁未さんが言ってくださったからですし」
「うん、私と由依が学校行っているのに、郁未ばっかり働かせて、それで郁未の言うことを嫌だなんて言えないわよね」
「…私は自分から学校やめただけだし…」
郁未はまたぼそぼそ声で言った。
「と、とにかくぅっ、郁未さんの言うことに反対なんてしませんよ」
「そう、そうそう、由依の言うとおり」
由依と晴香はそう言って、郁未の事を笑顔で見つめて、椅子から一歩も動かなかった。
「…嫌ならいいわよ」
「そ、そんな事っ、一言も言ってないじゃないですか…」
「言ってない、言ってないわよ」
二人して手の平を左右に振りながら、由依と晴香は否定する。
「…表情と行動見ていると、すっごい嫌だって言っているみたいな気がする…」
「そ、そうじゃなくて…ただ…」
「あ、合図とかなかったからよ」
「そう、そうです、やっぱり急に言われてもなかなか始められませんし」
「…合図したらするの?」
『そ、それは…』
一瞬会話がハモって、
「し、します」
「する、するから郁未、そんな顔もうしないの」
二人は慌てて躊躇を打ち消し、郁未の次の言葉を固唾を飲んで見守る。
「…じゃあ。晴香がそこに寝転がって、由依が上に乗って」
郁未が灰色の絨毯が敷いてある床を指さした。
「え、私…」
「由依が…」
「…うん」
郁未はテーブルの上に頬杖をついて、黙り込む。
二人はそのまま郁未のことをうかがっていたが、それ以上の郁未の言葉がない事がわかると、おずおずと椅子を引いて立ち上がった。椅子の脚が絨毯を擦るかすれた音が妙によそよそしく響く。晴香と由依、それぞれの「予想が裏切られた」という思いを暗に示しているようだった。
そして郁未の真横にあたる位置まで二人は移動すると、晴香がスカートを気にしながら絨毯の上に座り体を伸ばして寝転がる。豊かな波打つ髪が布団のように晴香の体を支える。
「由依は、晴香の膝の辺りに座って」
「は、はい」
郁未の声に、由依は晴香と同じくスカートを気にしながら、組体操でもしているかのような機械的な動きで晴香の脚の上にまたがる。小柄な由依の体は、晴香の体を組み伏せるような位置にあっても全く威圧的でなかった。
「じゃあ由依、晴香のスカートに手を入れて」
「…はい」
横目の郁未の命令に、由依は唇を結んでやや緊張した素振りを見せた。そして少しずつ体を倒し、手を晴香のふくらはぎの辺りから段々と滑らせていく。
「………」
晴香は由依の手の動きを最初見つめていたが、スカートの裾のあたりまで来るとそれとなく顔をそらせてしまった。郁未と逆の方だ。その晴香にも、ついに手をスカートの陰の中に入り込ませた由依にも、郁未はまんべんない視線を送っている。
由依は手が奥に侵入していくのに合わせて体を前傾させ、それでも足りなくなるとずりずりと体全体を前に動かしていった。やがて、晴香の表情がピクッと動く。
「…由依、そこで、指を動かして」
「このまま…ですか?」
「そう。生地を食い込ませるくらいの感じで」
「ちょ、ちょ…」
晴香が何か言いたそうに郁未に視線をやる。
「んっ…」
が、スカートの中からこしゅこしゅという乾いた音が響き始めるとまた郁未とは逆の方に視線を向けてしまった。
「もっと強く、速く」
「はい…」
由依がさらに体を前にずらし、手を奥深くに突っ込む。こしゅこしゅっ、くしゅっという音はより低くくぐもった音になり、その代わり音と音の間隔はさらに短くなった。郁未が料理の時に手際よくミジン切りをしている時のような、あるいはそれよりも速いかも知れないペースだ。由依の小さな指がかなりの高速で動いているのは間違いない。
「晴香、下着の生地が食い込んでいるのが感じられる?」
「えっ…なんで…」
「質問にははっきりと答えて」
郁未は言い切る。
「うっ…うん」
晴香は戸惑いつつも、それを肯定した。
「由依、変化があったら全部それを言うのよ」
「へ、変化…ですかぁ…?」
「そう。変化」
「は…はい」
由依はなんだかよくわからなさそうな顔をしながら、それでも指の速い動きを止めずに言う。
そのまま、数十秒ほども経ったところで晴香が眉をすこししかめた。
「晴香、どうしたの?」
「あ、あの…」
「さっき、言ったわよね」
「う…ぬ…濡れちゃいそう」
「そう」
郁未はうなずいた。
「ちょ、ちょっと…下着が…」
晴香は脚を閉じたり開いたり、せわしなく動かして郁未に訴える。しかし郁未は何も言わなかった。由依も一瞬だけ指の動きをゆるめたが、何かを感じ取ったのか再び高速に指を動かし始める。
「い、いやぁ…由依、脱がしてよ…」
こしゅこしゅこしゅっ…
「い、いやっ…!」
晴香の声と同時に、由依が指を動かす音がぐしゅぐしゅという重い音に変わる。
「あ、あの…晴香さんの下着が、濡れてきました」
由依は正直に言ってしまった。
「ゆ、ゆいっ…!」
「どれくらい?」
「け、けっこう」
「もっと詳しく」
「ゆ…指で押し込んでいる所だけじゃなくて、もっとその周りまで濡れちゃっています」
「や、やめてよ…由依っ…!」
「じゃあ由依、晴香のスカートをまくって」
「や、やだっ!」
晴香は叫ぶ。しかし由依は指の動きを止めると、スカートの裾の二箇所をつかんでするするとまくり上げていった。晴香の体の下敷きになっている部分の生地はなかなかまくれなかったものの、由依は前半分を中心に思い切り晴香のスカートをめくり上げてしまった。
「いやあああ…」
晴香自身からは見えない所で、晴香の下着がどうなっているのかが由依と郁未の視線に晒される。淡い紫をした装飾のあまりないショーツは、由依の表現した通りの部分が濃い紫色に変色してしまっていた。
「舐めて、由依」
「え…? どこを」
「そこよ」
郁未がすっと指さしたのは、由依がついさっきまで指で刺激していた部分だった。
「わ、わかりました」
由依はスカートを持ち上げたまま、顔だけを思い切り突きだして下着に覆われた晴香の脚の付け根の部分へと唇を押しつける。
「ひっ…」
晴香が、脚をぎゅっと閉じた。
ぐしゅるっ…しゅぐっ…
粘液に染みたショーツのざらざらした生地を、由依は赤い小さな舌でこすり上げるような強さで舐めた。晴香の秘裂の形状に合わせてショーツが食い込み、そのへこみに舌をすっぽりと入れるようにしてぐりぐりと由依の舌が動かされる。
「いやあ…そんなのって…ないっ…」
晴香は力無く言うと、最初は強く閉じていた脚を少しずつ開いていった。筋肉が弛緩してしまったらしい。さっきの指の動きよりも刺激自体は格段に少ないはずなのに、晴香は明らかに反応を大きくしていた。
「んっ…んぅぅ…」
由依はさらに量を増やしてきた酸っぱい液体を、生地に染みた中からじゅうじゅうと吸うようにして舐め取る。
「由依。一度ストップ。スカートをもっとまくって」
「…っ…は、はい」
段々自分自身の目もとろけそうな色になってきていた由依が、はっと顔を上げた。
そしてスカートをまくっていく。弛緩しきった晴香は、スカート全体がまくり上げられていくのに全く抵抗をしなかった。
「その、すその部分を晴香にくわえさせるの」
限界までまくり上げ、晴香の鼻の辺りまでスカートが来たとき、郁未が言う。
「は、はぁ…」
由依はスカートの生地を動かし、晴香の口元に誘導した。
「うう…」
晴香は抵抗せずにそれを唇ではむっとくわえこむ。同時に、晴香の目がじわっと潤んだ。
「そうしたら、また晴香のを舐めるの。これ以上ないってくらい強く」
「わ、わかりました」
由依はするするっと体を後ろに戻して、また晴香のショーツの上に口づける。
「っ!!」
晴香はびくんと背中をそらすように跳ね上げて、そのまま自らのウェービィ・ヘアの上にばさりと体を落とした。そしてはぁはぁという荒い息を、スカートをくわえた唇の端から漏らす。
ぺろ、ぺろ…
上目を使うようにして、だらしなく開けた口から小さな舌をテクニカルに動かす由依の表情は、あどけないが故にますますいやらしさを際だたせていた。リボンのつけられた髪が舌の動きに合わせてさわさわと小刻みに震え、由依の内心の煩悩を表しているようにも見える。
「由依も、自分のスカートに手を入れてオナニーしなさい。下の方からじゃなくて、上から、お腹の方から手を入れて。下着の中に手を入れちゃだめよ。晴香とおんなじように、下着の上から指を当ててこするの」
「は…はい、します」
はふっ、はふっという動物のような吐息を漏らしながら、由依は太股にぴたっと当てていた手の片方を自分の下半身に向けて動かす。
ごそごそっ、とスカートのウェストの狭い部分にもどかしく手を通して、由依は自らの無毛の秘裂をショーツの上から激しくこすり立て始めた。
「んはぁ…」
熱っぽい息を吐き出しながら再び晴香の下着に口をつけ、目を閉じて、んむんむと唇と舌を濃厚に使った愛撫を加える。同時に自分の秘部にも、一番好きなように刺激を加える。
「もっ、もふ…ぬれちゃひましたぁ…」
由依は変化について、自らの体の物も忠実に報告する。
「そう。どこを触っているの?」
「く、くりひゃんにさわりたいけれど、したひのうえからひゃとどかなふて…そのひょっとへまえくらいのところをさわってひまふぅっ…」
「いい子ね」
郁未は冷静な表情を変えていなかったが、由依の返答に満足したようだった。
「晴香は?」
「だ、だめ…もう…このままじゃ、私…イ、イッちゃう」
既に晴香も目をぎゅっと閉じ、頬を絨毯に切なそうな動きでこすりつけながら呼吸を荒くしていた。
「由依、イケそう?」
「は、はひ、らいひょうふれす」
そう言って、由依は腰をぐんと浮かすとそれと分かるほどにスカートの中の指を強く動かし始める。
「うっ…うう…だめ…郁未…私…イクぅっ…」
「ひっ、…ひきまふぅっっ!!」
二人の声が重なり、由依が唇と指を同時にぎゅぎゅぅっと押し込んだ。
…ビクッ…ビク、ビクンッ、ビクッ
由依と晴香の体は、同時に勢い良く脈動し、晴香は由依の体を跳ね上げそうな勢いで背中をぐいぐいと反らした。由依も、突き上げたヒップをビクビクと痙攣させながら鼻先を晴香の秘裂の中に押し込もうとする。
…がくっ。
そして、由依は糸が切れたように晴香の下半身の上に倒れ込み、晴香もやがて痙攣を止めた。
「ありがとう…二人とも」
郁未の声に、由依と晴香は返事をする事ができなかった。郁未以外の女性の体を感じたのは、お互いにとって初めての経験なのだ。レズビアンラブには既に熟練してしまっていたはずの二人だが、なぜか背徳感のようなものを強烈に感じていた。
「私、部屋に戻るけれど…今晩は、部屋に入ってこないでくれる? お願いね」
椅子から立ち上がった郁未は、もう一度食い入るように折り重なった二人の事を見つめた。
「それじゃあ…おやすみなさい」
沈黙。
「…だ、だめ?」
郁未が下を向きながらぼそぼそと言う。
「だ、だめっていうか、それは郁未さんの誕生日なんですし、普段からの感謝を込めたいとは思っていますけど」
「そ、そうね」
晴香と由依が、それぞれに顔を見合わせながら何回もうなずいた。
「郁未さんのびぼーがあるからこそ、郁未さんが一人でやっているお店がうまくいっているんですし」
「そうそう、郁未がいなかったら、私たちはすぐに路頭に迷っちゃうわよね」
「………」
半分だけ顔を上げた郁未が、晴香と由依の顔を交互に見る。
「こういう風にみんなで暮らせるようになったのも、郁未さんが言ってくださったからですし」
「うん、私と由依が学校行っているのに、郁未ばっかり働かせて、それで郁未の言うことを嫌だなんて言えないわよね」
「…私は自分から学校やめただけだし…」
郁未はまたぼそぼそ声で言った。
「と、とにかくぅっ、郁未さんの言うことに反対なんてしませんよ」
「そう、そうそう、由依の言うとおり」
由依と晴香はそう言って、郁未の事を笑顔で見つめて、椅子から一歩も動かなかった。
「…嫌ならいいわよ」
「そ、そんな事っ、一言も言ってないじゃないですか…」
「言ってない、言ってないわよ」
二人して手の平を左右に振りながら、由依と晴香は否定する。
「…表情と行動見ていると、すっごい嫌だって言っているみたいな気がする…」
「そ、そうじゃなくて…ただ…」
「あ、合図とかなかったからよ」
「そう、そうです、やっぱり急に言われてもなかなか始められませんし」
「…合図したらするの?」
『そ、それは…』
一瞬会話がハモって、
「し、します」
「する、するから郁未、そんな顔もうしないの」
二人は慌てて躊躇を打ち消し、郁未の次の言葉を固唾を飲んで見守る。
「…じゃあ。晴香がそこに寝転がって、由依が上に乗って」
郁未が灰色の絨毯が敷いてある床を指さした。
「え、私…」
「由依が…」
「…うん」
郁未はテーブルの上に頬杖をついて、黙り込む。
二人はそのまま郁未のことをうかがっていたが、それ以上の郁未の言葉がない事がわかると、おずおずと椅子を引いて立ち上がった。椅子の脚が絨毯を擦るかすれた音が妙によそよそしく響く。晴香と由依、それぞれの「予想が裏切られた」という思いを暗に示しているようだった。
そして郁未の真横にあたる位置まで二人は移動すると、晴香がスカートを気にしながら絨毯の上に座り体を伸ばして寝転がる。豊かな波打つ髪が布団のように晴香の体を支える。
「由依は、晴香の膝の辺りに座って」
「は、はい」
郁未の声に、由依は晴香と同じくスカートを気にしながら、組体操でもしているかのような機械的な動きで晴香の脚の上にまたがる。小柄な由依の体は、晴香の体を組み伏せるような位置にあっても全く威圧的でなかった。
「じゃあ由依、晴香のスカートに手を入れて」
「…はい」
横目の郁未の命令に、由依は唇を結んでやや緊張した素振りを見せた。そして少しずつ体を倒し、手を晴香のふくらはぎの辺りから段々と滑らせていく。
「………」
晴香は由依の手の動きを最初見つめていたが、スカートの裾のあたりまで来るとそれとなく顔をそらせてしまった。郁未と逆の方だ。その晴香にも、ついに手をスカートの陰の中に入り込ませた由依にも、郁未はまんべんない視線を送っている。
由依は手が奥に侵入していくのに合わせて体を前傾させ、それでも足りなくなるとずりずりと体全体を前に動かしていった。やがて、晴香の表情がピクッと動く。
「…由依、そこで、指を動かして」
「このまま…ですか?」
「そう。生地を食い込ませるくらいの感じで」
「ちょ、ちょ…」
晴香が何か言いたそうに郁未に視線をやる。
「んっ…」
が、スカートの中からこしゅこしゅという乾いた音が響き始めるとまた郁未とは逆の方に視線を向けてしまった。
「もっと強く、速く」
「はい…」
由依がさらに体を前にずらし、手を奥深くに突っ込む。こしゅこしゅっ、くしゅっという音はより低くくぐもった音になり、その代わり音と音の間隔はさらに短くなった。郁未が料理の時に手際よくミジン切りをしている時のような、あるいはそれよりも速いかも知れないペースだ。由依の小さな指がかなりの高速で動いているのは間違いない。
「晴香、下着の生地が食い込んでいるのが感じられる?」
「えっ…なんで…」
「質問にははっきりと答えて」
郁未は言い切る。
「うっ…うん」
晴香は戸惑いつつも、それを肯定した。
「由依、変化があったら全部それを言うのよ」
「へ、変化…ですかぁ…?」
「そう。変化」
「は…はい」
由依はなんだかよくわからなさそうな顔をしながら、それでも指の速い動きを止めずに言う。
そのまま、数十秒ほども経ったところで晴香が眉をすこししかめた。
「晴香、どうしたの?」
「あ、あの…」
「さっき、言ったわよね」
「う…ぬ…濡れちゃいそう」
「そう」
郁未はうなずいた。
「ちょ、ちょっと…下着が…」
晴香は脚を閉じたり開いたり、せわしなく動かして郁未に訴える。しかし郁未は何も言わなかった。由依も一瞬だけ指の動きをゆるめたが、何かを感じ取ったのか再び高速に指を動かし始める。
「い、いやぁ…由依、脱がしてよ…」
こしゅこしゅこしゅっ…
「い、いやっ…!」
晴香の声と同時に、由依が指を動かす音がぐしゅぐしゅという重い音に変わる。
「あ、あの…晴香さんの下着が、濡れてきました」
由依は正直に言ってしまった。
「ゆ、ゆいっ…!」
「どれくらい?」
「け、けっこう」
「もっと詳しく」
「ゆ…指で押し込んでいる所だけじゃなくて、もっとその周りまで濡れちゃっています」
「や、やめてよ…由依っ…!」
「じゃあ由依、晴香のスカートをまくって」
「や、やだっ!」
晴香は叫ぶ。しかし由依は指の動きを止めると、スカートの裾の二箇所をつかんでするするとまくり上げていった。晴香の体の下敷きになっている部分の生地はなかなかまくれなかったものの、由依は前半分を中心に思い切り晴香のスカートをめくり上げてしまった。
「いやあああ…」
晴香自身からは見えない所で、晴香の下着がどうなっているのかが由依と郁未の視線に晒される。淡い紫をした装飾のあまりないショーツは、由依の表現した通りの部分が濃い紫色に変色してしまっていた。
「舐めて、由依」
「え…? どこを」
「そこよ」
郁未がすっと指さしたのは、由依がついさっきまで指で刺激していた部分だった。
「わ、わかりました」
由依はスカートを持ち上げたまま、顔だけを思い切り突きだして下着に覆われた晴香の脚の付け根の部分へと唇を押しつける。
「ひっ…」
晴香が、脚をぎゅっと閉じた。
ぐしゅるっ…しゅぐっ…
粘液に染みたショーツのざらざらした生地を、由依は赤い小さな舌でこすり上げるような強さで舐めた。晴香の秘裂の形状に合わせてショーツが食い込み、そのへこみに舌をすっぽりと入れるようにしてぐりぐりと由依の舌が動かされる。
「いやあ…そんなのって…ないっ…」
晴香は力無く言うと、最初は強く閉じていた脚を少しずつ開いていった。筋肉が弛緩してしまったらしい。さっきの指の動きよりも刺激自体は格段に少ないはずなのに、晴香は明らかに反応を大きくしていた。
「んっ…んぅぅ…」
由依はさらに量を増やしてきた酸っぱい液体を、生地に染みた中からじゅうじゅうと吸うようにして舐め取る。
「由依。一度ストップ。スカートをもっとまくって」
「…っ…は、はい」
段々自分自身の目もとろけそうな色になってきていた由依が、はっと顔を上げた。
そしてスカートをまくっていく。弛緩しきった晴香は、スカート全体がまくり上げられていくのに全く抵抗をしなかった。
「その、すその部分を晴香にくわえさせるの」
限界までまくり上げ、晴香の鼻の辺りまでスカートが来たとき、郁未が言う。
「は、はぁ…」
由依はスカートの生地を動かし、晴香の口元に誘導した。
「うう…」
晴香は抵抗せずにそれを唇ではむっとくわえこむ。同時に、晴香の目がじわっと潤んだ。
「そうしたら、また晴香のを舐めるの。これ以上ないってくらい強く」
「わ、わかりました」
由依はするするっと体を後ろに戻して、また晴香のショーツの上に口づける。
「っ!!」
晴香はびくんと背中をそらすように跳ね上げて、そのまま自らのウェービィ・ヘアの上にばさりと体を落とした。そしてはぁはぁという荒い息を、スカートをくわえた唇の端から漏らす。
ぺろ、ぺろ…
上目を使うようにして、だらしなく開けた口から小さな舌をテクニカルに動かす由依の表情は、あどけないが故にますますいやらしさを際だたせていた。リボンのつけられた髪が舌の動きに合わせてさわさわと小刻みに震え、由依の内心の煩悩を表しているようにも見える。
「由依も、自分のスカートに手を入れてオナニーしなさい。下の方からじゃなくて、上から、お腹の方から手を入れて。下着の中に手を入れちゃだめよ。晴香とおんなじように、下着の上から指を当ててこするの」
「は…はい、します」
はふっ、はふっという動物のような吐息を漏らしながら、由依は太股にぴたっと当てていた手の片方を自分の下半身に向けて動かす。
ごそごそっ、とスカートのウェストの狭い部分にもどかしく手を通して、由依は自らの無毛の秘裂をショーツの上から激しくこすり立て始めた。
「んはぁ…」
熱っぽい息を吐き出しながら再び晴香の下着に口をつけ、目を閉じて、んむんむと唇と舌を濃厚に使った愛撫を加える。同時に自分の秘部にも、一番好きなように刺激を加える。
「もっ、もふ…ぬれちゃひましたぁ…」
由依は変化について、自らの体の物も忠実に報告する。
「そう。どこを触っているの?」
「く、くりひゃんにさわりたいけれど、したひのうえからひゃとどかなふて…そのひょっとへまえくらいのところをさわってひまふぅっ…」
「いい子ね」
郁未は冷静な表情を変えていなかったが、由依の返答に満足したようだった。
「晴香は?」
「だ、だめ…もう…このままじゃ、私…イ、イッちゃう」
既に晴香も目をぎゅっと閉じ、頬を絨毯に切なそうな動きでこすりつけながら呼吸を荒くしていた。
「由依、イケそう?」
「は、はひ、らいひょうふれす」
そう言って、由依は腰をぐんと浮かすとそれと分かるほどにスカートの中の指を強く動かし始める。
「うっ…うう…だめ…郁未…私…イクぅっ…」
「ひっ、…ひきまふぅっっ!!」
二人の声が重なり、由依が唇と指を同時にぎゅぎゅぅっと押し込んだ。
…ビクッ…ビク、ビクンッ、ビクッ
由依と晴香の体は、同時に勢い良く脈動し、晴香は由依の体を跳ね上げそうな勢いで背中をぐいぐいと反らした。由依も、突き上げたヒップをビクビクと痙攣させながら鼻先を晴香の秘裂の中に押し込もうとする。
…がくっ。
そして、由依は糸が切れたように晴香の下半身の上に倒れ込み、晴香もやがて痙攣を止めた。
「ありがとう…二人とも」
郁未の声に、由依と晴香は返事をする事ができなかった。郁未以外の女性の体を感じたのは、お互いにとって初めての経験なのだ。レズビアンラブには既に熟練してしまっていたはずの二人だが、なぜか背徳感のようなものを強烈に感じていた。
「私、部屋に戻るけれど…今晩は、部屋に入ってこないでくれる? お願いね」
椅子から立ち上がった郁未は、もう一度食い入るように折り重なった二人の事を見つめた。
「それじゃあ…おやすみなさい」
「さっ…寒い…よ…」
名雪は制服の裾を少しでも下ろそうと試みる。服の生地がだらしなく伸びてしまいそうだったが、それでも何とかして制服、ブラウス、シャツを合わせて押し下げる。
「返して…栞ちゃん…それ」
「だめですよ」
栞は平然と言って、手にした名雪のスカートとショーツをぽんと香里に向かって放る。
「お姉ちゃん、持っていてね」
「あなたがするの?」
「うん」
さらに肩に掛けたショールもくるくると丸めて、香里に手渡す。香里は少し呆れたような顔をしながらそれを受け取ると、ポケットの中を探って栞にボール状の器具を与えた。
「もう一個」
「…二個?」
「うん」
「栞、自分にも入れる気?」
「そうじゃないよ」
「…ま、壊さないでね…安いもんじゃないんだから」
「うん」
香里がまたポケットを探り、栞に同じボール状の器具をもうひとつ手渡す。そして、名雪の服と栞のショールを抱えたまま腕組みをするような体勢で二人の事を見守り始めた。
その間にも、名雪はかたかたと歯を小刻みに鳴らしながら震えている。ひゅうう、とこの地方にしてみれば比較的穏やかなくらいの風が吹くだけでも、名雪は顔を青ざめさせてますます震えを大きくしていった。
「どうですか、名雪さん? いつもと違ってこういう所だと、気分も変わりますよね」
どんよりとした曇り空の下の、凍り付くような空気。学校がやっている時ならば一階の廊下から見ることができる位置にある、駐車場としても使われている裏庭。
「さ、寒すぎるよ…助けて…」
「名雪さんは自分の名前に入っているくらいだから、雪が大好きだって祐一さんが言ってましたよ」
「で、でも、こんなのは嫌だよ…」
名雪は足元を見やる。
そこには、名雪が身を屈めて冷気に当たる表面積を小さくできない理由、深さ40センチほどに積もった雪が一面に渡っていた。名雪の履いている長靴も、どうかすると雪が入ってきてしまいそうな状態である。
そして、名雪の立っている所から少し離れた所の積雪は、不規則についた足跡でかなり乱されていた。どうやら、名雪が下半身の着衣を脱がされた時の跡らしい。氷点下の中、長靴を履いた状態からスカートとショーツを脱いでしまうのは並大抵の苦労ではなかっただろう。
しかも、名雪が座ってしまう事ができないように、栞と香里はわざわざ名雪を乱されていない雪の所まで移動させたらしい。
ざっ、ざくっ…
「さてと…名雪さん、お楽しみの時間ですよ」
栞は名雪に近寄りながら、ネイビーブルーのボールをぺろぺろと口でなめる。幼い容姿に浮かんだ残虐性は、小悪魔的と言うに相応しかった。
「………」
名雪は怯えを浮かべながら、近づいている栞を見つめるしかない。制服を少しでも下ろそうと裾をひっつかんだまま、一歩も動けなかった。
ざくっ。
栞は、名雪の目の前まで来ると立ち止まる。そして、平然と雪の上にしゃがみ込んだ。キツネ色の毛皮のようなコートを羽織って、撥水の長いブーツを履いている栞は少しくらい雪の上に脚を置くくらいではまるで冷たさを感じていないようだ。
そして、名雪が必死で押し下げている制服の下にボールの片方を滑り込ませる。名雪の秘裂は押し下げられた制服によってほとんど隠れていたが、それもぎりぎり隠れているといった程度のものだ。栞はさしたる苦労もなく名雪の秘裂にボールをあてがう。
ぐにゅっ。
そのボールを、栞は遠慮無しに名雪の秘裂の中に押し込み、さらに名雪のヴァギナの入り口を探った。視界は十分ではないというのに、栞は一瞬にして名雪の入り口を探り当て、ぐいぐいと中に押し込む。
…んちゅっ
鈍い粘液質の音と共に、名雪は小さな卵のようなボールを受け入れてしまった。
「名雪さん、やっぱりもう濡らしていたんですね」
「そ、そんなこと…」
ない、とは言えなかった。
「お姉ちゃんー」
「ん…」
香里は気のない返事をすると、またポケットに手を入れた。
ヴー…
「っ………」
振動音を立てて暴れ始めたボールに、名雪は無反応ではいられない。すっと名雪の瞳に潤みが走るのを、栞は悪戯っぽい目で見た。制服の裾をつかむ手に力が入ったのも、すぐにわかることだ。
ヴー…
うねるようにヴァギナの中を振動するボールは、自らの動きによって少しずつ奥に向かっているようにすら感じられる。名雪は意識のなかにむらむらとした物が沸き上がってくるのを感じて、それを必死に打ち消した。
ざっ…ざっ。
「え…」
そこに突然、栞が足元の雪をかき集め始める音がする。少し前に積もった雪で、今はざらっとした感触に近くなっている雪を、栞は小さな手でぎゅうぎゅうと押し固めていた。直の手で触っているのだからかなり冷たいはずだが、やがて栞の手の中には氷のように固そうな球が出来上がる。サイズは、栞の握りこぶしほどもあった。
「名雪さん、雪好きなんですよね?」
「な、なにするの…し、栞ちゃん、あの…ひょっとして…」
動揺する名雪に、栞はくす、と微笑んで見せた。そして、その球をおもむろに名雪の内股の辺りに押しつける。
「いやっ!! つ、つめたいっ…やだ、やだっ、やめてっ!!」
「つるつるしますね」
栞は名雪の体温で表面が溶け始めた氷の球で、名雪の太股を撫でるようにして上に進んでいく。
「つ、冷たいよ…!! 栞ちゃん、お願い、許して…!!」
名雪は氷の球が制服の裾に当たりそうな所まで来たのを見て、一瞬躊躇する。だが、結局服がびしょびしょになってしまうのを避ける事を選んだ。自らの手で、少しだけ服をまくりあげて何とか服を乾いた状態に保とうとする。
その代わり、名雪の秘裂は上端から全て外気の中に晒されることになった。すーすーと風が吹き抜ける感触、そしてすぐそこに押し当てられる凍るような氷の球の感触。ずっと肌に押し当てられていたためか、氷はかなり溶け始めていたが、それは名雪の体温がそれだけ奪われたと言うことを意味している。
「う…いや…もういやだよ…」
名雪は、体内からの鈍く熱い感覚と冷え切った肌の感覚の温度差に、頭がおかしくなりそうだった。
「お姉ちゃん」
「…はい」
ヴン…
「えっ…!?」
くぐもった音がしたと思った瞬間、名雪の秘裂に当てられていた氷の球がはじけたような感覚が生まれる。
ヴィー…ヴィーヴィー
「ひっ…つ、つめたいっ!」
不意に走った突き刺すような冷たさに、思わず名雪は声を上げていた。秘裂の表面だけではなく、割れ目の中にまで氷のカケラが入ってきている。そして、それを撹拌するかのように新たな振動が名雪の秘部を襲う。
栞が、氷の球の芯にさっきのボールを使っていたと気づいたのは、一瞬遅れてのことだった。
ヴィーッ…
名雪の全身の中でも、特に熱の集中した部分。そこに細かく爆ぜた氷のカケラが張りつき、どんどんと溶けて名雪の温度を奪っていく。
「あっ…んああっ」
しかし、栞がボールを名雪のいたいけなクリトリスに当てた瞬間、名雪の中からは反転するかのように激しい熱が沸き起こってきた。
「名雪さんったら、ココがそんなに好きなんですか?」
栞がからかうような口調で言う。
「ん…んーっ」
焦点を失って空の一点を見つめる名雪の目から、幾筋かの涙がこぼれ落ちる。ぴくんぴくんと全身が震える。温感を滅茶苦茶に操作されて、名雪は体力を消耗した上に理性をだいぶ奪われてしまったようだ。名雪は狂気を発したかのような虚ろな表情になる。
だが、理性のタガが外れた事によって、名雪の肉体は淫靡なバイブレーションに対して極めて素直に反応し始めていた。ボールによってかき回されたヴァギナからは透き通った液体がスポンジを絞ったかのようにぽたぽたとあふれはじめ、クリトリスはピンピンに充血してひっきりなしの快感を名雪に与える。
その熱く滑らかな液体が秘部をまんべんなく濡らし、氷のカケラは綺麗に溶け去っていった。
栞はもうほとんどボールを操作することなく、ただクリトリスの中心にぴたりとボールを当ててじっと待つ。栞の白い頬も、興奮のためかうっすらと紅潮していた。少し物欲しそうに足をくねらせたりもしていたが、コートを羽織った状態では外部からそう簡単に刺激を加えられるはずもない。やがて栞はそれを諦め、名雪の太股にべろを当てて垂れてきた液体を舐め取る。
雪の上にもたっぷり垂れ落ちているその液体を舐め取ることで、栞は少しでも興奮を味わおうとしているようだった。
「あっ…ああ…あぁ」
そのねっとりした遠回しなキスが引き金となって、何かが収束していくような声を名雪が上げる。
…ビクン…ビクっ、ビクぅっ…
腰をがくがくと震わせて、ぬじゅっとはしたない液体を雪の上に放出しながら、名雪はあえなく絶頂に達していた。
「…名雪さん、こんな所でイッたんですね…えっちです…」
栞が揶揄するように言うが、その声も少しかすれているようだった。ぐっちょりと濡れたボールを名雪の秘部から離しながら、ぬらりとした光を帯びたそれを呆然と見つめる。
「…こんなのも面白いかもね」
「え? あ、お姉ちゃん」
いつの間にか、香里は校舎の側に近づいて背伸びするような動作をしていた。そして、何かを折り取ると栞に見せる。
「あ…つらら」
「結構立派なもんよ。ほら」
ざく、ざく…
香里は近づいてきて、栞にそのサイズを提示する。
「本当だ…」
「栞、あなたはこれでしてあげるから、コートまくってあそこを出しなさい」
「えっ…お姉ちゃん、私は…」
「こんな所まで来て、ローターじゃ面白くないわよ」
「べ、別に私は」
「それに、このまま家に帰ろうとして、途中で栞がトイレに行きたがるよりはマシよ」
「……ええと…」
「ずっと待っていても、全然出てこないんだから」
香里が言う。
「………」
栞が横に目をずらすと、名雪は中にうごめくボールをくわえこんだまま、栞の事をじぃっと見ていた。栞が顔を赤くする。
「…栞ちゃん、トイレで何してたの…?」
名雪は下半身裸のまま、栞をジト目で見つめて言う。非道な仕打ちの仕返しのつもりらしい。
「え、えっと…そ、そんな事言う人嫌いです…」
栞は言いながら、そそくさと自らの濡れた部分を晒す準備をし始めた。
名雪は制服の裾を少しでも下ろそうと試みる。服の生地がだらしなく伸びてしまいそうだったが、それでも何とかして制服、ブラウス、シャツを合わせて押し下げる。
「返して…栞ちゃん…それ」
「だめですよ」
栞は平然と言って、手にした名雪のスカートとショーツをぽんと香里に向かって放る。
「お姉ちゃん、持っていてね」
「あなたがするの?」
「うん」
さらに肩に掛けたショールもくるくると丸めて、香里に手渡す。香里は少し呆れたような顔をしながらそれを受け取ると、ポケットの中を探って栞にボール状の器具を与えた。
「もう一個」
「…二個?」
「うん」
「栞、自分にも入れる気?」
「そうじゃないよ」
「…ま、壊さないでね…安いもんじゃないんだから」
「うん」
香里がまたポケットを探り、栞に同じボール状の器具をもうひとつ手渡す。そして、名雪の服と栞のショールを抱えたまま腕組みをするような体勢で二人の事を見守り始めた。
その間にも、名雪はかたかたと歯を小刻みに鳴らしながら震えている。ひゅうう、とこの地方にしてみれば比較的穏やかなくらいの風が吹くだけでも、名雪は顔を青ざめさせてますます震えを大きくしていった。
「どうですか、名雪さん? いつもと違ってこういう所だと、気分も変わりますよね」
どんよりとした曇り空の下の、凍り付くような空気。学校がやっている時ならば一階の廊下から見ることができる位置にある、駐車場としても使われている裏庭。
「さ、寒すぎるよ…助けて…」
「名雪さんは自分の名前に入っているくらいだから、雪が大好きだって祐一さんが言ってましたよ」
「で、でも、こんなのは嫌だよ…」
名雪は足元を見やる。
そこには、名雪が身を屈めて冷気に当たる表面積を小さくできない理由、深さ40センチほどに積もった雪が一面に渡っていた。名雪の履いている長靴も、どうかすると雪が入ってきてしまいそうな状態である。
そして、名雪の立っている所から少し離れた所の積雪は、不規則についた足跡でかなり乱されていた。どうやら、名雪が下半身の着衣を脱がされた時の跡らしい。氷点下の中、長靴を履いた状態からスカートとショーツを脱いでしまうのは並大抵の苦労ではなかっただろう。
しかも、名雪が座ってしまう事ができないように、栞と香里はわざわざ名雪を乱されていない雪の所まで移動させたらしい。
ざっ、ざくっ…
「さてと…名雪さん、お楽しみの時間ですよ」
栞は名雪に近寄りながら、ネイビーブルーのボールをぺろぺろと口でなめる。幼い容姿に浮かんだ残虐性は、小悪魔的と言うに相応しかった。
「………」
名雪は怯えを浮かべながら、近づいている栞を見つめるしかない。制服を少しでも下ろそうと裾をひっつかんだまま、一歩も動けなかった。
ざくっ。
栞は、名雪の目の前まで来ると立ち止まる。そして、平然と雪の上にしゃがみ込んだ。キツネ色の毛皮のようなコートを羽織って、撥水の長いブーツを履いている栞は少しくらい雪の上に脚を置くくらいではまるで冷たさを感じていないようだ。
そして、名雪が必死で押し下げている制服の下にボールの片方を滑り込ませる。名雪の秘裂は押し下げられた制服によってほとんど隠れていたが、それもぎりぎり隠れているといった程度のものだ。栞はさしたる苦労もなく名雪の秘裂にボールをあてがう。
ぐにゅっ。
そのボールを、栞は遠慮無しに名雪の秘裂の中に押し込み、さらに名雪のヴァギナの入り口を探った。視界は十分ではないというのに、栞は一瞬にして名雪の入り口を探り当て、ぐいぐいと中に押し込む。
…んちゅっ
鈍い粘液質の音と共に、名雪は小さな卵のようなボールを受け入れてしまった。
「名雪さん、やっぱりもう濡らしていたんですね」
「そ、そんなこと…」
ない、とは言えなかった。
「お姉ちゃんー」
「ん…」
香里は気のない返事をすると、またポケットに手を入れた。
ヴー…
「っ………」
振動音を立てて暴れ始めたボールに、名雪は無反応ではいられない。すっと名雪の瞳に潤みが走るのを、栞は悪戯っぽい目で見た。制服の裾をつかむ手に力が入ったのも、すぐにわかることだ。
ヴー…
うねるようにヴァギナの中を振動するボールは、自らの動きによって少しずつ奥に向かっているようにすら感じられる。名雪は意識のなかにむらむらとした物が沸き上がってくるのを感じて、それを必死に打ち消した。
ざっ…ざっ。
「え…」
そこに突然、栞が足元の雪をかき集め始める音がする。少し前に積もった雪で、今はざらっとした感触に近くなっている雪を、栞は小さな手でぎゅうぎゅうと押し固めていた。直の手で触っているのだからかなり冷たいはずだが、やがて栞の手の中には氷のように固そうな球が出来上がる。サイズは、栞の握りこぶしほどもあった。
「名雪さん、雪好きなんですよね?」
「な、なにするの…し、栞ちゃん、あの…ひょっとして…」
動揺する名雪に、栞はくす、と微笑んで見せた。そして、その球をおもむろに名雪の内股の辺りに押しつける。
「いやっ!! つ、つめたいっ…やだ、やだっ、やめてっ!!」
「つるつるしますね」
栞は名雪の体温で表面が溶け始めた氷の球で、名雪の太股を撫でるようにして上に進んでいく。
「つ、冷たいよ…!! 栞ちゃん、お願い、許して…!!」
名雪は氷の球が制服の裾に当たりそうな所まで来たのを見て、一瞬躊躇する。だが、結局服がびしょびしょになってしまうのを避ける事を選んだ。自らの手で、少しだけ服をまくりあげて何とか服を乾いた状態に保とうとする。
その代わり、名雪の秘裂は上端から全て外気の中に晒されることになった。すーすーと風が吹き抜ける感触、そしてすぐそこに押し当てられる凍るような氷の球の感触。ずっと肌に押し当てられていたためか、氷はかなり溶け始めていたが、それは名雪の体温がそれだけ奪われたと言うことを意味している。
「う…いや…もういやだよ…」
名雪は、体内からの鈍く熱い感覚と冷え切った肌の感覚の温度差に、頭がおかしくなりそうだった。
「お姉ちゃん」
「…はい」
ヴン…
「えっ…!?」
くぐもった音がしたと思った瞬間、名雪の秘裂に当てられていた氷の球がはじけたような感覚が生まれる。
ヴィー…ヴィーヴィー
「ひっ…つ、つめたいっ!」
不意に走った突き刺すような冷たさに、思わず名雪は声を上げていた。秘裂の表面だけではなく、割れ目の中にまで氷のカケラが入ってきている。そして、それを撹拌するかのように新たな振動が名雪の秘部を襲う。
栞が、氷の球の芯にさっきのボールを使っていたと気づいたのは、一瞬遅れてのことだった。
ヴィーッ…
名雪の全身の中でも、特に熱の集中した部分。そこに細かく爆ぜた氷のカケラが張りつき、どんどんと溶けて名雪の温度を奪っていく。
「あっ…んああっ」
しかし、栞がボールを名雪のいたいけなクリトリスに当てた瞬間、名雪の中からは反転するかのように激しい熱が沸き起こってきた。
「名雪さんったら、ココがそんなに好きなんですか?」
栞がからかうような口調で言う。
「ん…んーっ」
焦点を失って空の一点を見つめる名雪の目から、幾筋かの涙がこぼれ落ちる。ぴくんぴくんと全身が震える。温感を滅茶苦茶に操作されて、名雪は体力を消耗した上に理性をだいぶ奪われてしまったようだ。名雪は狂気を発したかのような虚ろな表情になる。
だが、理性のタガが外れた事によって、名雪の肉体は淫靡なバイブレーションに対して極めて素直に反応し始めていた。ボールによってかき回されたヴァギナからは透き通った液体がスポンジを絞ったかのようにぽたぽたとあふれはじめ、クリトリスはピンピンに充血してひっきりなしの快感を名雪に与える。
その熱く滑らかな液体が秘部をまんべんなく濡らし、氷のカケラは綺麗に溶け去っていった。
栞はもうほとんどボールを操作することなく、ただクリトリスの中心にぴたりとボールを当ててじっと待つ。栞の白い頬も、興奮のためかうっすらと紅潮していた。少し物欲しそうに足をくねらせたりもしていたが、コートを羽織った状態では外部からそう簡単に刺激を加えられるはずもない。やがて栞はそれを諦め、名雪の太股にべろを当てて垂れてきた液体を舐め取る。
雪の上にもたっぷり垂れ落ちているその液体を舐め取ることで、栞は少しでも興奮を味わおうとしているようだった。
「あっ…ああ…あぁ」
そのねっとりした遠回しなキスが引き金となって、何かが収束していくような声を名雪が上げる。
…ビクン…ビクっ、ビクぅっ…
腰をがくがくと震わせて、ぬじゅっとはしたない液体を雪の上に放出しながら、名雪はあえなく絶頂に達していた。
「…名雪さん、こんな所でイッたんですね…えっちです…」
栞が揶揄するように言うが、その声も少しかすれているようだった。ぐっちょりと濡れたボールを名雪の秘部から離しながら、ぬらりとした光を帯びたそれを呆然と見つめる。
「…こんなのも面白いかもね」
「え? あ、お姉ちゃん」
いつの間にか、香里は校舎の側に近づいて背伸びするような動作をしていた。そして、何かを折り取ると栞に見せる。
「あ…つらら」
「結構立派なもんよ。ほら」
ざく、ざく…
香里は近づいてきて、栞にそのサイズを提示する。
「本当だ…」
「栞、あなたはこれでしてあげるから、コートまくってあそこを出しなさい」
「えっ…お姉ちゃん、私は…」
「こんな所まで来て、ローターじゃ面白くないわよ」
「べ、別に私は」
「それに、このまま家に帰ろうとして、途中で栞がトイレに行きたがるよりはマシよ」
「……ええと…」
「ずっと待っていても、全然出てこないんだから」
香里が言う。
「………」
栞が横に目をずらすと、名雪は中にうごめくボールをくわえこんだまま、栞の事をじぃっと見ていた。栞が顔を赤くする。
「…栞ちゃん、トイレで何してたの…?」
名雪は下半身裸のまま、栞をジト目で見つめて言う。非道な仕打ちの仕返しのつもりらしい。
「え、えっと…そ、そんな事言う人嫌いです…」
栞は言いながら、そそくさと自らの濡れた部分を晒す準備をし始めた。
「………」
(うわぁ…)
由依は思わず唾を飲み込んでいた。頬が赤くなってしまったのが自分でもわかる。
その理由は、由依が覗いているものだった。皓々と電気がつけられた部屋のドアの、ほんの少しの隙間。その廊下側。由依はその隙間に片目を当てて、中を興味津々の様子で見ている。隙間はわずかだったが、部屋全体を見渡すのに十分なだけの視界は確保できていた。
それから聴覚。かしゅかしゅかしゅ…と、何かをこするような音は由依の耳にもしっかりと届いてきている。そして、ぬち、にちゅっという妖しげな音もそれに交じっている。さらに、何かに必死で取り組んでいるような速い呼吸音も聞こえてくる。
(これってやっぱり…)
由依の頬を、つつっと汗がつたった。
郁未の体はちょうど由依に背を向けている状態だった。そして、何一つとして身に服を纏ってはいなかった。スレンダーなボディラインと滑らかな黒髪を惜しげもなく蛍光灯の白い光の下に晒している。その足元に、郁未の服が乱暴に脱ぎ捨てられていた。さっき由依が郁未とご飯を食べた時にも着ていた、タンクトップとスカートだ。それからブラジャーとショーツだ。郁未がどうやってそれらを脱いでいったのかが想像できるくらいに生々しい形で床に散らばっていた。
もちろん、由依は最初見たときに「郁未さん、現在着替え中」という言葉を頭に浮かべた。しかし10秒経ち、20秒経っても郁未が同じ姿勢を保っているのを見れば、着替えにしては不自然過ぎる事は明白である。それに、郁未の手の位置は着替えようとしているにしてはどう考えても変な位置にある。由依に見えているのは背中だけだったから、体の前に回された手がどの辺りに当たっているのか断定することは出来なかった。
(えっと…でも、でも、あれわ)
由依の脳裏には、一つの想像しか浮かんでこない。
(あっ)
その時、由依はひとつの記憶に思い当たった。由依は郁未の部屋に一回だけ入った事がある。その時の家具の配置からすると、郁未は現在壁に掛けられた大きな鏡に向かって立っているはずだった。少し目の位置をずらせるようにすれば、見えるかもしれない。
き、き、きぃっ…
(あっ…)
由依はこっそりとドアの隙間を大きくしようとしたが、思ったよりも大きなきしみの音がした。由依は息をひそめて身を固くする。
「………」
(よかった…気づいてない)
胸を撫で下ろし、詰めていた息を小分けに吐き出しながら由依は少しだけ視線を横にずらした。
(あ…い、郁未さん、してるっ)
鏡の反射に映し出されていたのは、やはり由依の想像したとおりの光景だ。角度の関係で部分的にしか見えなかったが、郁未の手が胸と秘部に当てられてせわしなく動いているのだけは間違いない。
何より、鏡に映った自像を見つめる視線がおかしかった。血走ったような惚けたような目。由依の経験した事がある、襲いかかってくるような凶悪な欲望の目とも違う。由依には形容できなかったが、何か間違っているような、見てはいけないような目だった。
(郁未…さん)
由依はどうしたものか迷う。プライバシーの事として見なかった事にするのか、郁未のおかしい様子を気遣って見ているべきなのか、ただの好奇心で見続けていてもいいのか。由依の中では、どの感情が突出しているわけでもない。強いて言えば、何か変な声が聞こえてくる部屋をのぞき込もうとしたのは好奇心のためだろう。
だが、今の郁未を見ていると、やはりどこか、おかしい…
「…え゛」
(え)
郁未の手が止まる。
「わっ、わっ、わわわわわわわわわわっ!!? 由依っ!?」
「え、あの、わ、私じゃありませんっ! じゃ、じゃないや、えーとっ、あの…ごめんなさいっ!」
がんっ。
「い…いたいぃ…」
由依は慌てて頭を下げて、半開きのドアに思い切り頭をぶつけた。
その衝撃でドアがふらりと開き、郁未の肢体の全てが由依の視界の中に入ってくる。郁未が胸と秘部に手を当てているのは変わっていなかったが、それは隠しているからであって、由依がいるとわかったのに変な事を続けているわけではない。
「あ、あの、これはね、これはね、これわね、由依」
「は、はいっ…」
郁未が上げた声に、由依は思わず身を引き締めて次の言葉を待つ。
『………』
『………………』
『………………………』
「あ、あのね、由依、そんな真剣な顔しなくても…」
由依の大きな瞳から放たれる強い視線に、郁未は困惑してしまったようだった。
「は…はい」
いつの間にか普段通りの表情と声に戻っている郁未に、由依も毒気が抜かれたような顔になる。
「これは…」
「はい」
「これはぁ…」
「はい」
「これはっ……」
郁未は適当な言葉で誤魔化そうとしたが、そんな適当な言葉があるわけがない。自分の行為を指示語対象としてしまった結果、そこから全く抜け出せなくなる。
「…はい」
沈黙してしまった郁未に、5秒ほど遅れて由依がまた相槌を打った。
『……………』
場の空気がどんどん気まずくなってくる。何と言っても、由依の方はフォローのしようがない所が問題だった。由依は悪夢的な性体験を経た事はあっても、気持ちいい性体験など知らないのだ。そんな由依に郁未の行為を感情のレベルで理解しろと言うのは無理な注文だ。
かと言って、由依は論理的なフォローをきちんとこなせるような人間ではない。だが郁未自身が論理的なフォローをするほど間抜けな事もないだろう。かくして、どうしようもない沈黙がひたすらに二人の間を覆っていった。
「…由依がいけないのよっ!!」
と、そんな論理を自分の中で展開させた結果、思わず郁未は叫んでいた。
「は、はいっ?」
「…いや…なんでもないわ…」
「え、え?」
由依はぱちくりと目をしばたたかせる。
「あの、私が何か…あ、覗いたことは謝りますけどぉっ…」
「なんでもないわよ…ほんっっとうになんでもないから、気にしないで」
「は、はぁ」
うなずきながら、由依はとりあえず郁未が困っている事だけは理解した。
「え、えっと、郁未さん」
「…なに?」
「やっぱり、気持ちいいんですか? そういうのって」
「……………」
「あ、なんだか…郁未さんが、すごく気持ちよさそうな顔していたから…思ったんですけど」
由依はぎごちなく笑いながら、あまり思ってもいない事を言った。
「…そりゃあ、気持ち悪ければしないわよ」
「あ、あはっ、そうですよね」
意外とストレートに返してくる郁未に、由依はまた小さな汗を頬に伝わせる。ますます会話が収束出来なくなったようだった。
「由依はしないの?」
「そ、そんな、私はしませんよぉ」
3つめの汗が伝った。由依はぱたぱたと小さな手を振りながら後ろに一歩下がる。
「ふぅん…」
郁未が一歩前に出てくる。
「み、見えちゃってますよっ…」
同時に郁未は手で体を隠すことをやめていた。由依が慌て気味の声で指摘するが、郁未は特に気にする素振りも見せない。それどころか、その由依の動揺を引き金にしたかのように廊下の由依に向かってすたすたと歩み寄ってくる。
「あ、あの、郁未さん…もしもーし?」
由依は言いながらさらに後ろに下がろうとしたが、そこはもう壁だった。
「………」
郁未は無言でどんどん由依の方に近づいてくる。態度が急変した郁未は、表情も段々変わりつつあるようだった。由依がいる事に気づいた時に日常の顔に戻ったのと、ちょうど逆の変化が起こっている。
由依はどこでそんな変化をもたらしてしまったのか理解できなかった。どこかにターニングポイントがあったはずだったのだが、自分ではよくわからない。だが、由依の何かしらの行動や言葉が郁未の何かに反応してしまったのは確かなようだ。ついさっきまでは可笑しいほどに動揺していた郁未が、今は座った目をして由依の方に近づいてきているのだから。
「い、郁未さん、気を確かに」
身の危険すら由依は感じ始めていたが、逃げようがない。由依はこの天沢家に3日前から居候しているのだから。他にどこにも行きようがない。しかし、そんな境遇に思いを馳せるヒマもなく郁未は刻一刻と由依に近づきつつあった。
「…由依」
「は、はいっ、なんですかぁっ?」
由依はできるだけ自然に、かつ少し甘えるようなニュアンスを含ませて返事する。普段からそういうしゃべり方を貫いている由依だからこそ出来るような芸当だ。
「こっちに、いらっしゃい」
「え…あの、ちょっと」
誤魔化し笑いを浮かべたまま、由依はまた頬に汗の珠を浮かべた。
「いいから」
郁未の手が、由依の手をつかんで軽くひっぱる。
「うぅ…わかりました」
びくびくしながら、由依はその手に従って郁未の部屋の中に入っていく。
向こうに見える鏡には、見るからに動揺している由依自身の姿が映っていた。郁未の顔は、さっき由依がのぞいていたときに鏡に映っていた顔に似てきたような気がする。
かちゃん。
「あ」
郁未は、家には二人しか住んでいないというのにわざわざ部屋のドアをぴったりと閉めた。由依はますます不安を募らせる。
「由依…」
「は、はい」
郁未の方が裸で由依がきちんと服を着ている状態なのに、まるで逆のようだ。
「由依、やっぱりこういうのを見ると何となく嫌だって思っちゃうんでしょう?」
「べ、別に郁未さんがそういう事をするのは自由だと思いますし、郁未さんの事を嫌いになったりしませんよ?」
「そうじゃないわ。つまり、自分でこういう事をするなんて、夢にも思わないんじゃない?」
「そ、それは、あんまり思いませんけど」
「由依は、こういう事にいい想い出を一つも持っていないから、そうなっちゃうんじゃないかと思うの」
「は…はぁ、そうなんですかねぇ…」
自慰をするのが普通の女の子なのか、どうなのか、自分のトラウマがそれに影響しているのか、どうなのか、由依は判断しかねた。ただ、何とはなしに身の危険が高まったような気がした。
「辛いのはわかるけれど、逃げてばかりじゃいつまで経ってもそれを克服することはできないわ」
「う…は、はい」
まがりなりにも正論だ。由依は上手い逃げの理由を引っぱり出すことができなかった。テレビでしょっちゅう流れている、レイプのトラウマについての番組を由依は密かに呪った。
「ねぇ、由依…服を脱いで」
「い、郁未さん」
「こういう事がどういう物なのか、歪んだ形ではなく知ることが出来れば由依も辛い記憶に立ち向かいやすくなるだろうし、男の子にも近づきやすくなるわ。そうすれば、辛い記憶をきちんと忘れ去る事もできるはずよ」
「は、はい」
由依は確かに異性と話すのが苦手だが、それはどちらかというと女子校育ちに起因していると由依自身は思っている。レイプがそれに拍車を掛けたのではないかと言われれば、そうかもしれない。そうかもしれないが…
「私は、真剣よ」
「…ええ」
とりあえず、たぶん、郁未の今の言葉は事実だ。
由依は内心涙しつつも、郁未の家に何から何まで世話になっているという事実の前では、郁未に無理矢理逆らおうとも思えなかった。
…しゅる。
シャツを脱いで、スカートを脱いで、ブラジャーを取って、ショーツを取る…
由依は、ひとつ脱ぐ度にそれをきちんと床に畳んだ。郁未の脱いだ服は、相変わらず向こうに乱れた形で散らばっている。それだけでも、二人の立場の差が出てきているように見えた。
「ぬ、脱ぎました」
華奢な裸体を手で隠しながら、由依は報告する。郁未は舐めるように由依の体を頭から爪先まで見ると、まずは由依の小ぶりな胸に手を伸ばした。
「リラックスして」
「はい…」
由依の手をどかして、郁未の手が乳房に触れる。郁未はそこをさわさわと感触を確かめるように手の平で転がしてから、口を先端の部分につけた。
ちゅっ…ちゅる。
小さな突起を唇で包み込んで、飴玉のように何度も何度も舐めていく。さらに舌先でねとねととした愛撫を加える。片方を舐めている間はもう片方の手が吸い付くように逆の乳房を揉んでいた。交互に繰り返していく間に、由依の小さな胸はすっかり唾液に濡れてしまう。わずかながら、小粒の乳頭が勃起して粟立ち始める。
「ん…」
しばらくすると、郁未は口を離す。そして、由依の事を少し責めるような目で見上げた。どうやら、由依があまりに冷静なのが気に入らないらしい。かと言って由依はどう反応する事も出来ず、郁未から目を少しだけそらすしかなかった。
ふぅーっ…
郁未がやれやれとでも言いたそうなため息を吐き出す。そして、由依の体に全身を絡みつかせるようにして体の位置を少しずつ下に下げていった。由依はお腹や脇腹を郁未の髪にくすぐられ、背中を回された腕で濃厚に愛撫され、郁未の熱くなり始めた吐息をいたる所に吹きかけられ、困惑した表情を浮かべる。どんどん緊張が高まってくる。
「あ…郁未さん…」
最後に郁未はすとんと膝を床に落として、自分の顔を一気に由依の性器に押しつけるところまで来た。ヒップを思い切り抱えられ、脚に郁未の裸身をぴったりと押しつけられ、由依は一段と不安を高まらせる。
郁未は鼻を由依の秘裂に何度かこすりつけるようにしてから、
……ぺろ…
やや勿体ぶった様子で、舌を差し込んできた。
なまあたたかな粘体の感触が変な所に生まれる。由依は反射的に腰を動かしそうになったが、しっかりと郁未が抱え込んでいるためにほとんど動かすことは出来なかった。
べろんっ…んちゅぅぅっ…
秘裂の底を思い切り舐め上げてから、唇で強力に吸引される。真空のできる音と、それが解放される肉体的な音。
べろ…ちゅううううぅぅっ…
郁未は、しばらくの間それを繰り返した。由依の、あまり起伏のない媚肉が郁未の唾液に濡れていく。由依はそれをただじっと見ていた。どう反応すればいいのかわからない。とりあえず、今のままでは郁未の唇が変な所を吸っているというだけでしかない。
固い物が膣孔の近くに当てられたりすれば由依も恐怖を感じるのかも知れないが、柔らかくてあたたかな物が当てられているというだけでは特に恐怖も不快感も感じなかった。恥ずかしいという事と、
(ど、どうやったら郁未さん満足してくれるんだろう…)
その二点を由依は一生懸命考えていた。しかし名案は浮かばない。二回も男の性器を受け入れさせられたにも拘わらず、全く優しく扱ってもらえなかった由依の性感は完全に未開発なのだ。知らないものを感じようとするわけにもいかない。だが、郁未は、やはり性器を執拗に舐め続けていた。
由依が郁未に、このまましていても無駄なような気がするという事を告げようとした瞬間、
べろん…ちゅうっ
郁未は突然動きを止めた。
諦めたのかと思った瞬間、由依を妙な感覚が襲う。
ちろちろちろ…ちろちろっ
郁未の舌は、今までと違って蛇のように小刻みに一箇所をくすぐり始めていた。刺激自体はさっきに比べて小さい。
ちろちろ…ちゅっ。
(な…なんだろう、これ)
軽い吸い上げを食った瞬間、由依はぴりっと不思議な感覚が背筋を駆け昇るのを感じた。
ちろちろちろ…
郁未は、そこばかりをひたすらに舐め続けている。由依はなぜそこばかりを郁未が舐めるのかわからなかったが、次第に郁未の舌が自分の性器の一点に引っかかるような感触があるのに気づき始めた。どうやら、そこだけポツンと点のような粒があるらしいという事を由依は理解する。
ちろっ、ちろっ、ちゅう…ちゅう
(気持ちいい…)
由依も、それが快感だと認識することが出来た。由依にとっては、生まれて初めての性感の体験だ。由依はそれを恥ずかしいと思ったり嬉しいと思ったりするより、不思議な気分になった。体の一部を刺激されるだけで気持ちよくなれるというのは、言葉で聞いて知っていても、由依にとってはあまり本当らしく感じられなかったのだ。
知らず知らずの内に、由依は口を半開きにして、少し呼吸を荒くしていた。乱暴な陵辱しか経験したことのない膣孔も、半分開いたようになって透明な液体をわずかにとろかせていた。
(あ…)
十分ばかりもそうされていると、不意に由依の意識がくらっと揺らめく。
…ピク、ピク
由依は、郁未の口の当たっている辺りをかすかに痙攣させた。微細ながらも、それは由依の体験した生まれて初めてのエクスタシーだ。
…ぺろ。
郁未は、外に出てきていた透明な液体をひと舐めで全てすくい取ると、由依に密着していた体を離す。
「…どうだった?」
「なんだか…不思議な気分でした」
「気持ちよかったでしょ?」
「そうかもしれません」
「また今度してあげるわよ。今度はもっとたくさんね」
「は、はぁ…ありがとうございます」
郁未のずっと由依の性器に押しつけていて憔悴したように見える顔を見ていると、由依は郁未の意識がどのような所にあるのかよくわからなくなってしまった。
「それまで我慢できなかったら、ひとりでするのよ」
「し、しませんよ、そんなの」
「ふふ…そう」
妙な笑い。由依は少しだけ口を尖らせてから、そそくさと服を身につけ始めた。
(うわぁ…)
由依は思わず唾を飲み込んでいた。頬が赤くなってしまったのが自分でもわかる。
その理由は、由依が覗いているものだった。皓々と電気がつけられた部屋のドアの、ほんの少しの隙間。その廊下側。由依はその隙間に片目を当てて、中を興味津々の様子で見ている。隙間はわずかだったが、部屋全体を見渡すのに十分なだけの視界は確保できていた。
それから聴覚。かしゅかしゅかしゅ…と、何かをこするような音は由依の耳にもしっかりと届いてきている。そして、ぬち、にちゅっという妖しげな音もそれに交じっている。さらに、何かに必死で取り組んでいるような速い呼吸音も聞こえてくる。
(これってやっぱり…)
由依の頬を、つつっと汗がつたった。
郁未の体はちょうど由依に背を向けている状態だった。そして、何一つとして身に服を纏ってはいなかった。スレンダーなボディラインと滑らかな黒髪を惜しげもなく蛍光灯の白い光の下に晒している。その足元に、郁未の服が乱暴に脱ぎ捨てられていた。さっき由依が郁未とご飯を食べた時にも着ていた、タンクトップとスカートだ。それからブラジャーとショーツだ。郁未がどうやってそれらを脱いでいったのかが想像できるくらいに生々しい形で床に散らばっていた。
もちろん、由依は最初見たときに「郁未さん、現在着替え中」という言葉を頭に浮かべた。しかし10秒経ち、20秒経っても郁未が同じ姿勢を保っているのを見れば、着替えにしては不自然過ぎる事は明白である。それに、郁未の手の位置は着替えようとしているにしてはどう考えても変な位置にある。由依に見えているのは背中だけだったから、体の前に回された手がどの辺りに当たっているのか断定することは出来なかった。
(えっと…でも、でも、あれわ)
由依の脳裏には、一つの想像しか浮かんでこない。
(あっ)
その時、由依はひとつの記憶に思い当たった。由依は郁未の部屋に一回だけ入った事がある。その時の家具の配置からすると、郁未は現在壁に掛けられた大きな鏡に向かって立っているはずだった。少し目の位置をずらせるようにすれば、見えるかもしれない。
き、き、きぃっ…
(あっ…)
由依はこっそりとドアの隙間を大きくしようとしたが、思ったよりも大きなきしみの音がした。由依は息をひそめて身を固くする。
「………」
(よかった…気づいてない)
胸を撫で下ろし、詰めていた息を小分けに吐き出しながら由依は少しだけ視線を横にずらした。
(あ…い、郁未さん、してるっ)
鏡の反射に映し出されていたのは、やはり由依の想像したとおりの光景だ。角度の関係で部分的にしか見えなかったが、郁未の手が胸と秘部に当てられてせわしなく動いているのだけは間違いない。
何より、鏡に映った自像を見つめる視線がおかしかった。血走ったような惚けたような目。由依の経験した事がある、襲いかかってくるような凶悪な欲望の目とも違う。由依には形容できなかったが、何か間違っているような、見てはいけないような目だった。
(郁未…さん)
由依はどうしたものか迷う。プライバシーの事として見なかった事にするのか、郁未のおかしい様子を気遣って見ているべきなのか、ただの好奇心で見続けていてもいいのか。由依の中では、どの感情が突出しているわけでもない。強いて言えば、何か変な声が聞こえてくる部屋をのぞき込もうとしたのは好奇心のためだろう。
だが、今の郁未を見ていると、やはりどこか、おかしい…
「…え゛」
(え)
郁未の手が止まる。
「わっ、わっ、わわわわわわわわわわっ!!? 由依っ!?」
「え、あの、わ、私じゃありませんっ! じゃ、じゃないや、えーとっ、あの…ごめんなさいっ!」
がんっ。
「い…いたいぃ…」
由依は慌てて頭を下げて、半開きのドアに思い切り頭をぶつけた。
その衝撃でドアがふらりと開き、郁未の肢体の全てが由依の視界の中に入ってくる。郁未が胸と秘部に手を当てているのは変わっていなかったが、それは隠しているからであって、由依がいるとわかったのに変な事を続けているわけではない。
「あ、あの、これはね、これはね、これわね、由依」
「は、はいっ…」
郁未が上げた声に、由依は思わず身を引き締めて次の言葉を待つ。
『………』
『………………』
『………………………』
「あ、あのね、由依、そんな真剣な顔しなくても…」
由依の大きな瞳から放たれる強い視線に、郁未は困惑してしまったようだった。
「は…はい」
いつの間にか普段通りの表情と声に戻っている郁未に、由依も毒気が抜かれたような顔になる。
「これは…」
「はい」
「これはぁ…」
「はい」
「これはっ……」
郁未は適当な言葉で誤魔化そうとしたが、そんな適当な言葉があるわけがない。自分の行為を指示語対象としてしまった結果、そこから全く抜け出せなくなる。
「…はい」
沈黙してしまった郁未に、5秒ほど遅れて由依がまた相槌を打った。
『……………』
場の空気がどんどん気まずくなってくる。何と言っても、由依の方はフォローのしようがない所が問題だった。由依は悪夢的な性体験を経た事はあっても、気持ちいい性体験など知らないのだ。そんな由依に郁未の行為を感情のレベルで理解しろと言うのは無理な注文だ。
かと言って、由依は論理的なフォローをきちんとこなせるような人間ではない。だが郁未自身が論理的なフォローをするほど間抜けな事もないだろう。かくして、どうしようもない沈黙がひたすらに二人の間を覆っていった。
「…由依がいけないのよっ!!」
と、そんな論理を自分の中で展開させた結果、思わず郁未は叫んでいた。
「は、はいっ?」
「…いや…なんでもないわ…」
「え、え?」
由依はぱちくりと目をしばたたかせる。
「あの、私が何か…あ、覗いたことは謝りますけどぉっ…」
「なんでもないわよ…ほんっっとうになんでもないから、気にしないで」
「は、はぁ」
うなずきながら、由依はとりあえず郁未が困っている事だけは理解した。
「え、えっと、郁未さん」
「…なに?」
「やっぱり、気持ちいいんですか? そういうのって」
「……………」
「あ、なんだか…郁未さんが、すごく気持ちよさそうな顔していたから…思ったんですけど」
由依はぎごちなく笑いながら、あまり思ってもいない事を言った。
「…そりゃあ、気持ち悪ければしないわよ」
「あ、あはっ、そうですよね」
意外とストレートに返してくる郁未に、由依はまた小さな汗を頬に伝わせる。ますます会話が収束出来なくなったようだった。
「由依はしないの?」
「そ、そんな、私はしませんよぉ」
3つめの汗が伝った。由依はぱたぱたと小さな手を振りながら後ろに一歩下がる。
「ふぅん…」
郁未が一歩前に出てくる。
「み、見えちゃってますよっ…」
同時に郁未は手で体を隠すことをやめていた。由依が慌て気味の声で指摘するが、郁未は特に気にする素振りも見せない。それどころか、その由依の動揺を引き金にしたかのように廊下の由依に向かってすたすたと歩み寄ってくる。
「あ、あの、郁未さん…もしもーし?」
由依は言いながらさらに後ろに下がろうとしたが、そこはもう壁だった。
「………」
郁未は無言でどんどん由依の方に近づいてくる。態度が急変した郁未は、表情も段々変わりつつあるようだった。由依がいる事に気づいた時に日常の顔に戻ったのと、ちょうど逆の変化が起こっている。
由依はどこでそんな変化をもたらしてしまったのか理解できなかった。どこかにターニングポイントがあったはずだったのだが、自分ではよくわからない。だが、由依の何かしらの行動や言葉が郁未の何かに反応してしまったのは確かなようだ。ついさっきまでは可笑しいほどに動揺していた郁未が、今は座った目をして由依の方に近づいてきているのだから。
「い、郁未さん、気を確かに」
身の危険すら由依は感じ始めていたが、逃げようがない。由依はこの天沢家に3日前から居候しているのだから。他にどこにも行きようがない。しかし、そんな境遇に思いを馳せるヒマもなく郁未は刻一刻と由依に近づきつつあった。
「…由依」
「は、はいっ、なんですかぁっ?」
由依はできるだけ自然に、かつ少し甘えるようなニュアンスを含ませて返事する。普段からそういうしゃべり方を貫いている由依だからこそ出来るような芸当だ。
「こっちに、いらっしゃい」
「え…あの、ちょっと」
誤魔化し笑いを浮かべたまま、由依はまた頬に汗の珠を浮かべた。
「いいから」
郁未の手が、由依の手をつかんで軽くひっぱる。
「うぅ…わかりました」
びくびくしながら、由依はその手に従って郁未の部屋の中に入っていく。
向こうに見える鏡には、見るからに動揺している由依自身の姿が映っていた。郁未の顔は、さっき由依がのぞいていたときに鏡に映っていた顔に似てきたような気がする。
かちゃん。
「あ」
郁未は、家には二人しか住んでいないというのにわざわざ部屋のドアをぴったりと閉めた。由依はますます不安を募らせる。
「由依…」
「は、はい」
郁未の方が裸で由依がきちんと服を着ている状態なのに、まるで逆のようだ。
「由依、やっぱりこういうのを見ると何となく嫌だって思っちゃうんでしょう?」
「べ、別に郁未さんがそういう事をするのは自由だと思いますし、郁未さんの事を嫌いになったりしませんよ?」
「そうじゃないわ。つまり、自分でこういう事をするなんて、夢にも思わないんじゃない?」
「そ、それは、あんまり思いませんけど」
「由依は、こういう事にいい想い出を一つも持っていないから、そうなっちゃうんじゃないかと思うの」
「は…はぁ、そうなんですかねぇ…」
自慰をするのが普通の女の子なのか、どうなのか、自分のトラウマがそれに影響しているのか、どうなのか、由依は判断しかねた。ただ、何とはなしに身の危険が高まったような気がした。
「辛いのはわかるけれど、逃げてばかりじゃいつまで経ってもそれを克服することはできないわ」
「う…は、はい」
まがりなりにも正論だ。由依は上手い逃げの理由を引っぱり出すことができなかった。テレビでしょっちゅう流れている、レイプのトラウマについての番組を由依は密かに呪った。
「ねぇ、由依…服を脱いで」
「い、郁未さん」
「こういう事がどういう物なのか、歪んだ形ではなく知ることが出来れば由依も辛い記憶に立ち向かいやすくなるだろうし、男の子にも近づきやすくなるわ。そうすれば、辛い記憶をきちんと忘れ去る事もできるはずよ」
「は、はい」
由依は確かに異性と話すのが苦手だが、それはどちらかというと女子校育ちに起因していると由依自身は思っている。レイプがそれに拍車を掛けたのではないかと言われれば、そうかもしれない。そうかもしれないが…
「私は、真剣よ」
「…ええ」
とりあえず、たぶん、郁未の今の言葉は事実だ。
由依は内心涙しつつも、郁未の家に何から何まで世話になっているという事実の前では、郁未に無理矢理逆らおうとも思えなかった。
…しゅる。
シャツを脱いで、スカートを脱いで、ブラジャーを取って、ショーツを取る…
由依は、ひとつ脱ぐ度にそれをきちんと床に畳んだ。郁未の脱いだ服は、相変わらず向こうに乱れた形で散らばっている。それだけでも、二人の立場の差が出てきているように見えた。
「ぬ、脱ぎました」
華奢な裸体を手で隠しながら、由依は報告する。郁未は舐めるように由依の体を頭から爪先まで見ると、まずは由依の小ぶりな胸に手を伸ばした。
「リラックスして」
「はい…」
由依の手をどかして、郁未の手が乳房に触れる。郁未はそこをさわさわと感触を確かめるように手の平で転がしてから、口を先端の部分につけた。
ちゅっ…ちゅる。
小さな突起を唇で包み込んで、飴玉のように何度も何度も舐めていく。さらに舌先でねとねととした愛撫を加える。片方を舐めている間はもう片方の手が吸い付くように逆の乳房を揉んでいた。交互に繰り返していく間に、由依の小さな胸はすっかり唾液に濡れてしまう。わずかながら、小粒の乳頭が勃起して粟立ち始める。
「ん…」
しばらくすると、郁未は口を離す。そして、由依の事を少し責めるような目で見上げた。どうやら、由依があまりに冷静なのが気に入らないらしい。かと言って由依はどう反応する事も出来ず、郁未から目を少しだけそらすしかなかった。
ふぅーっ…
郁未がやれやれとでも言いたそうなため息を吐き出す。そして、由依の体に全身を絡みつかせるようにして体の位置を少しずつ下に下げていった。由依はお腹や脇腹を郁未の髪にくすぐられ、背中を回された腕で濃厚に愛撫され、郁未の熱くなり始めた吐息をいたる所に吹きかけられ、困惑した表情を浮かべる。どんどん緊張が高まってくる。
「あ…郁未さん…」
最後に郁未はすとんと膝を床に落として、自分の顔を一気に由依の性器に押しつけるところまで来た。ヒップを思い切り抱えられ、脚に郁未の裸身をぴったりと押しつけられ、由依は一段と不安を高まらせる。
郁未は鼻を由依の秘裂に何度かこすりつけるようにしてから、
……ぺろ…
やや勿体ぶった様子で、舌を差し込んできた。
なまあたたかな粘体の感触が変な所に生まれる。由依は反射的に腰を動かしそうになったが、しっかりと郁未が抱え込んでいるためにほとんど動かすことは出来なかった。
べろんっ…んちゅぅぅっ…
秘裂の底を思い切り舐め上げてから、唇で強力に吸引される。真空のできる音と、それが解放される肉体的な音。
べろ…ちゅううううぅぅっ…
郁未は、しばらくの間それを繰り返した。由依の、あまり起伏のない媚肉が郁未の唾液に濡れていく。由依はそれをただじっと見ていた。どう反応すればいいのかわからない。とりあえず、今のままでは郁未の唇が変な所を吸っているというだけでしかない。
固い物が膣孔の近くに当てられたりすれば由依も恐怖を感じるのかも知れないが、柔らかくてあたたかな物が当てられているというだけでは特に恐怖も不快感も感じなかった。恥ずかしいという事と、
(ど、どうやったら郁未さん満足してくれるんだろう…)
その二点を由依は一生懸命考えていた。しかし名案は浮かばない。二回も男の性器を受け入れさせられたにも拘わらず、全く優しく扱ってもらえなかった由依の性感は完全に未開発なのだ。知らないものを感じようとするわけにもいかない。だが、郁未は、やはり性器を執拗に舐め続けていた。
由依が郁未に、このまましていても無駄なような気がするという事を告げようとした瞬間、
べろん…ちゅうっ
郁未は突然動きを止めた。
諦めたのかと思った瞬間、由依を妙な感覚が襲う。
ちろちろちろ…ちろちろっ
郁未の舌は、今までと違って蛇のように小刻みに一箇所をくすぐり始めていた。刺激自体はさっきに比べて小さい。
ちろちろ…ちゅっ。
(な…なんだろう、これ)
軽い吸い上げを食った瞬間、由依はぴりっと不思議な感覚が背筋を駆け昇るのを感じた。
ちろちろちろ…
郁未は、そこばかりをひたすらに舐め続けている。由依はなぜそこばかりを郁未が舐めるのかわからなかったが、次第に郁未の舌が自分の性器の一点に引っかかるような感触があるのに気づき始めた。どうやら、そこだけポツンと点のような粒があるらしいという事を由依は理解する。
ちろっ、ちろっ、ちゅう…ちゅう
(気持ちいい…)
由依も、それが快感だと認識することが出来た。由依にとっては、生まれて初めての性感の体験だ。由依はそれを恥ずかしいと思ったり嬉しいと思ったりするより、不思議な気分になった。体の一部を刺激されるだけで気持ちよくなれるというのは、言葉で聞いて知っていても、由依にとってはあまり本当らしく感じられなかったのだ。
知らず知らずの内に、由依は口を半開きにして、少し呼吸を荒くしていた。乱暴な陵辱しか経験したことのない膣孔も、半分開いたようになって透明な液体をわずかにとろかせていた。
(あ…)
十分ばかりもそうされていると、不意に由依の意識がくらっと揺らめく。
…ピク、ピク
由依は、郁未の口の当たっている辺りをかすかに痙攣させた。微細ながらも、それは由依の体験した生まれて初めてのエクスタシーだ。
…ぺろ。
郁未は、外に出てきていた透明な液体をひと舐めで全てすくい取ると、由依に密着していた体を離す。
「…どうだった?」
「なんだか…不思議な気分でした」
「気持ちよかったでしょ?」
「そうかもしれません」
「また今度してあげるわよ。今度はもっとたくさんね」
「は、はぁ…ありがとうございます」
郁未のずっと由依の性器に押しつけていて憔悴したように見える顔を見ていると、由依は郁未の意識がどのような所にあるのかよくわからなくなってしまった。
「それまで我慢できなかったら、ひとりでするのよ」
「し、しませんよ、そんなの」
「ふふ…そう」
妙な笑い。由依は少しだけ口を尖らせてから、そそくさと服を身につけ始めた。
「や、やめてぇっ、香里…」
「名雪、こんなに濡らしてるのに言っても説得力ないわよ」
ぐぐぐ…
「き…きついよっ」
「力を入れるからよ。もっと力を抜きなさい」
「うっ…うー」
ぬぷっ。
「ほら、入ったわ」
「や、やだ、苦しいよ…」
ぐぢゅっ…
「や、やめてっ…そんなに深く入れたら、取れなくなっちゃう」
「いいんじゃない? 四六時中ローターを入れっぱなしで歩くの。スケベな名雪にはお似合いよ」
「ひ…ひどい…う…ああ」
ぶーん…
香里がスイッチを入れると、すっかり名雪はおとなしくなってしまった。すんすんと鼻を鳴らしながら、悲しそうな目で香里の事を見つめる。
「感じてるじゃない」
「感じてなんか…ないよっ…」
ぶぅぅぅぅん…
「あっ…あっ」
名雪の目が一層うるんで、切なそうな吐息が大きくなる。自分の体を自分の腕で抱え込んで、何かに耐えている事が明らかな体勢になる。
「感じているわね?」
香里はスイッチを見せつけ、今にも振動を強めそうな様子で名雪に言った。
「…う…感じているよ…」
「いやらしい。どこが感じるのよ?」
「ろーたーが入っているところ…」
「それはどこ?」
「あ、あそこ」
ぶうううんっ…ぶううんっ…ぶううんっ…
「あ、あっ…! お、お○んこっ!」
煽るような断続的な振動に、名雪は卑語を叫ぶ。
「名雪はいつもそこをどうしているの? 答えなさい」
香里が冷ややかな目で見つめる。
「わ、私は、毎日自分のお○んこを指でさわって、おなにーしています」
「救いようのない変態ね…足を前に出しなさい」
「あ、足?」
「両足を私の方に。早く」
「う、うん」
名雪はすらっとした脚を揃えて、香里の方に出す。香里はその両足首をつかんで、ぐいと持ち上げた。
「…???」
意図が読めないのか、名雪は混乱した顔をする。ローターの挿入された、濡れそぼった無毛の秘裂をさらけ出しているというのに呑気なものだった。
…ぐぢゅっ!
「うわっ…香里っ!?」
ぐぢゅぐぢゅぐぢゅっ!
香里は靴下を脱いだ足の裏を名雪の股間に押しつけて、激しい振動を加えた。名雪は反射的に腰を動かして逃げそうになるが、香里が名雪の足首を両方つかんで思い切り引き寄せているために逃げようがない。
ぐぢゅぐぢゅ…ぢゅくっ!
「い、いやああ…やめてっ」
乱暴な振動によって、名雪の中からあふれ出た蜜液が香里の足の裏でしきりに粘っこい水音を立てる。中に入ったローターを押し込むような、名雪の陰唇を無茶苦茶に変形させているような動きだった。
「この変態っ! こんなのでも感じるんでしょ!?」
「はぁんっ…そんなことっ…ないよっ…ううっ…」
「嘘おっしゃい! 感じてるくせにっ! あそこをぐちょぐちょにしてよがっているのに、よく言うわねっ…!」
「違うぅっ…そんなこと…ないっ…ああっ…はあああっ…」
がくがくと揺さぶられて震える名雪の声。直接の刺激自体はそれほど大きいものではないのだろうが、勢いのある香里の責め立てと言葉の辱め、それに合わさってくるコンスタントなローターの振動が名雪の興奮をかなり高めているようだった。
「イキなさいっ! イキなさい、名雪っ!」
「いやっ…やだよっ…」
「我慢してもムダよっ…ほら、イキなさい、イクのっ!」
「いやあっ…やだ、やだ、やめて…はあっ…はああんっ…いや…イッちゃ…う…」
「ほらほらっ! もうおしまいね」
「あっ…だめ…イク…イク…イクぅぅぅぅっ!!」
ビクッ…!
その瞬間、香里は確かに足の裏へ名雪が昇天した痙攣を感じた。
「う…あっ…ああ」
ばたっ。
快感に震える名雪の両脚を、香里は乱暴に絨毯の上に放り投げた。
「はあ…はあ」
名雪は数秒間そのままの姿勢でいたが、
「ふぅっ」
不意に目を開くと、ぴょこんと絨毯の上に起き上がる。
「良かったよ」
微笑みながら、絨毯の上に座った香里の横にぴったりと肩を並べる。そして、香里にしなだれかかるようにして密着した肌を押しつけた。
「…でしょう?」
香里は頬を赤らめながら、口元に手を当ててこほんと咳払いする。
「うん。私も香里とおんなじくらい感じちゃったね。こんなにいいなんて、自分でも思わなかったよ」
「加減を知らずにやられたこっちはいい迷惑よ…全く、変なこと思いつくんだから」
「香里だって思いっきり私にしたよ」
「幅跳びやっている人間の足と一緒にしないで」
「やっぱり、それって関係あるのかな?」
「おおありよ…やられてみないとわからないだろうけど」
「ふうん…でも、自分の足で自分のあそこをぐりぐりするのは無理だね」
言いながら、名雪は香里の秘部に手を当てて揉むようにまさぐった。そこにあるのは、名雪の中にあるのと同じ鈍い振動である。
「や、やだ、やめて…まだ敏感なんだから」
「だらしないよ。一回イッたくらいで」
「あっ…あっ…いや…そこはっ…!」
「香里、もっと慣れないとだめだよ」
「うあっ! あっ! あっ! …やめてっ…お願い…」
「今日は、とっくんだよ」
名雪は香里の太股をがっちりとつかまえると、股間に顔をうずめた。
ぺちゅっ。じゅるっ…
「い、いやああああっ…!」
舌で紅に光る真珠の包皮を剥かれ、直接舐められると香里はそれだけでイキかける。だがそれは、数時間に渡って続く地獄のような快感の始まりに過ぎなかった。
「名雪、こんなに濡らしてるのに言っても説得力ないわよ」
ぐぐぐ…
「き…きついよっ」
「力を入れるからよ。もっと力を抜きなさい」
「うっ…うー」
ぬぷっ。
「ほら、入ったわ」
「や、やだ、苦しいよ…」
ぐぢゅっ…
「や、やめてっ…そんなに深く入れたら、取れなくなっちゃう」
「いいんじゃない? 四六時中ローターを入れっぱなしで歩くの。スケベな名雪にはお似合いよ」
「ひ…ひどい…う…ああ」
ぶーん…
香里がスイッチを入れると、すっかり名雪はおとなしくなってしまった。すんすんと鼻を鳴らしながら、悲しそうな目で香里の事を見つめる。
「感じてるじゃない」
「感じてなんか…ないよっ…」
ぶぅぅぅぅん…
「あっ…あっ」
名雪の目が一層うるんで、切なそうな吐息が大きくなる。自分の体を自分の腕で抱え込んで、何かに耐えている事が明らかな体勢になる。
「感じているわね?」
香里はスイッチを見せつけ、今にも振動を強めそうな様子で名雪に言った。
「…う…感じているよ…」
「いやらしい。どこが感じるのよ?」
「ろーたーが入っているところ…」
「それはどこ?」
「あ、あそこ」
ぶうううんっ…ぶううんっ…ぶううんっ…
「あ、あっ…! お、お○んこっ!」
煽るような断続的な振動に、名雪は卑語を叫ぶ。
「名雪はいつもそこをどうしているの? 答えなさい」
香里が冷ややかな目で見つめる。
「わ、私は、毎日自分のお○んこを指でさわって、おなにーしています」
「救いようのない変態ね…足を前に出しなさい」
「あ、足?」
「両足を私の方に。早く」
「う、うん」
名雪はすらっとした脚を揃えて、香里の方に出す。香里はその両足首をつかんで、ぐいと持ち上げた。
「…???」
意図が読めないのか、名雪は混乱した顔をする。ローターの挿入された、濡れそぼった無毛の秘裂をさらけ出しているというのに呑気なものだった。
…ぐぢゅっ!
「うわっ…香里っ!?」
ぐぢゅぐぢゅぐぢゅっ!
香里は靴下を脱いだ足の裏を名雪の股間に押しつけて、激しい振動を加えた。名雪は反射的に腰を動かして逃げそうになるが、香里が名雪の足首を両方つかんで思い切り引き寄せているために逃げようがない。
ぐぢゅぐぢゅ…ぢゅくっ!
「い、いやああ…やめてっ」
乱暴な振動によって、名雪の中からあふれ出た蜜液が香里の足の裏でしきりに粘っこい水音を立てる。中に入ったローターを押し込むような、名雪の陰唇を無茶苦茶に変形させているような動きだった。
「この変態っ! こんなのでも感じるんでしょ!?」
「はぁんっ…そんなことっ…ないよっ…ううっ…」
「嘘おっしゃい! 感じてるくせにっ! あそこをぐちょぐちょにしてよがっているのに、よく言うわねっ…!」
「違うぅっ…そんなこと…ないっ…ああっ…はあああっ…」
がくがくと揺さぶられて震える名雪の声。直接の刺激自体はそれほど大きいものではないのだろうが、勢いのある香里の責め立てと言葉の辱め、それに合わさってくるコンスタントなローターの振動が名雪の興奮をかなり高めているようだった。
「イキなさいっ! イキなさい、名雪っ!」
「いやっ…やだよっ…」
「我慢してもムダよっ…ほら、イキなさい、イクのっ!」
「いやあっ…やだ、やだ、やめて…はあっ…はああんっ…いや…イッちゃ…う…」
「ほらほらっ! もうおしまいね」
「あっ…だめ…イク…イク…イクぅぅぅぅっ!!」
ビクッ…!
その瞬間、香里は確かに足の裏へ名雪が昇天した痙攣を感じた。
「う…あっ…ああ」
ばたっ。
快感に震える名雪の両脚を、香里は乱暴に絨毯の上に放り投げた。
「はあ…はあ」
名雪は数秒間そのままの姿勢でいたが、
「ふぅっ」
不意に目を開くと、ぴょこんと絨毯の上に起き上がる。
「良かったよ」
微笑みながら、絨毯の上に座った香里の横にぴったりと肩を並べる。そして、香里にしなだれかかるようにして密着した肌を押しつけた。
「…でしょう?」
香里は頬を赤らめながら、口元に手を当ててこほんと咳払いする。
「うん。私も香里とおんなじくらい感じちゃったね。こんなにいいなんて、自分でも思わなかったよ」
「加減を知らずにやられたこっちはいい迷惑よ…全く、変なこと思いつくんだから」
「香里だって思いっきり私にしたよ」
「幅跳びやっている人間の足と一緒にしないで」
「やっぱり、それって関係あるのかな?」
「おおありよ…やられてみないとわからないだろうけど」
「ふうん…でも、自分の足で自分のあそこをぐりぐりするのは無理だね」
言いながら、名雪は香里の秘部に手を当てて揉むようにまさぐった。そこにあるのは、名雪の中にあるのと同じ鈍い振動である。
「や、やだ、やめて…まだ敏感なんだから」
「だらしないよ。一回イッたくらいで」
「あっ…あっ…いや…そこはっ…!」
「香里、もっと慣れないとだめだよ」
「うあっ! あっ! あっ! …やめてっ…お願い…」
「今日は、とっくんだよ」
名雪は香里の太股をがっちりとつかまえると、股間に顔をうずめた。
ぺちゅっ。じゅるっ…
「い、いやああああっ…!」
舌で紅に光る真珠の包皮を剥かれ、直接舐められると香里はそれだけでイキかける。だがそれは、数時間に渡って続く地獄のような快感の始まりに過ぎなかった。
「お疲れさまです」
「ん」
郁未はうなずきながら、背中に回していたエプロンの紐を外す。キッチンの洗い場には、二人の夕食の食器が綺麗に洗われて並んでいた。大きな鍋が逆さまになって乾かされているのを見ると、今日も夕食はシチューだったらしい。
「あれで足りたの?」
「はい」
「そんなに少食だと、外に出た時に何にもできないよ」
「そうでしょうか」
「そうだよ」
郁未はエプロンで濡れた手を拭くと、近くに置いてあった椅子に掛ける。
「それで、どう? もう結構慣れた?」
「まだ…少し」
「そう。私は葉子さんがいいって言うまで大丈夫だけれど、ずっとこうしてばっかりいるわけにもいかないんだから、きちんと努力もしないとだめ」
「はい、すいません」
葉子が郁未に頭を下げる。
「ううん、そういう意味で言ったわけじゃないから」
「でも、郁未さんにはお世話になりっぱなしで」
「あはは…私も葉子さんにお世話になりっぱなしじゃない」
「こんなことくらいしか…できませんから」
葉子が、少し顔を赤くする。
「いや、だけどね、やっぱり、私も、助かるから」
「郁未さんなら、私なんかがいなければきっといい男の人と」
「ううん、私男運ないみたいだから。もうこりごり」
郁未は二人掛けのテーブルに座っている葉子の所までやってくる。そして、あっという間に顔を近づけると葉子の唇に自分の唇を重ねた。
「んん」
二人の舌が素早く絡んで、刺激し合って、離れる。
「いい?」
「もちろん、郁未さんが言うなら私はいつでも従います」
葉子は椅子からフローリングの床に下りて、お尻からぺたんと座り込む。葉子の脚の間に、ヘアに覆われた秘部がのぞいた。Tシャツを羽織っているだけなのだ。
「…葉子さん、そのままもっとこっちに来て?」
「はい」
郁未の誘導に従って、葉子は座った姿勢のままずるずるとフローリングの上を動いていく。郁未はそのまま後ろに下がって、キッチンの方に入っていった。葉子もその後をついていく。
「えっと、そこでいいや」
冷蔵庫の所で郁未が止まる。葉子はそこから数十センチ離れた所で止まった。
がら…
郁未は冷蔵庫の一番下の野菜室を引き出す。葉子はその様子を何も言わず見ていた。
葉子の視界にも、郁未のヒップと恥丘の膨らみは見えている。Tシャツしか羽織っていないのは、郁未も同じだ。葉子のTシャツよりは大きいから、普通に立っているぶんには陸上部の女の子風の外見になる。しかし身を曲げている所を下から見れば、隠すべき部分も丸見えだ。
「ふふ…これ」
恐らく、もとより隠す気もないのだろう。郁未はごく当たり前のように冷蔵庫から何かを取り出して葉子に示す。
「郁未…さん」
がらっ。
冷蔵庫のドアが閉まる。
「葉子さんが食べたくないっていうから、残っちゃった」
「は、はい」
「もったいないよね」
郁未はにこにこしながら手に持った「それ」をしごくように撫でる。そして、葉子の頬をその先でつんつんとつついた。
「上のお口で食べるのがいやなら…」
使い古された文句を、郁未はこの上なく嬉しそうに言う。
「こっちのお口で食べてね」
「………」
Tシャツの裾から突っ込まれた小さめのニンジンに、葉子は言葉を失っていた。郁未の顔をうかがいつつも、何も言うことができない。不安なのは間違いないようだが、面と向かって嫌とは言えない。
「ほら、とっても美味しいよ」
ずにゅ…
ニンジンの先が、まず葉子の秘裂を割る。
「あ…」
冷え切った固い感触が、粘膜に到達した。その先は葉子の入り口を求めて、妖しくうごめく。
ぬちゅり。
「葉子さん? 物を食べるときには?」
「え…」
「あいさつ、あいさつ」
「あ、あ…い、いただきます」
「はい」
ぬちゅぷっ…
「あ…ふぁっ…」
「ほーら…とっても美味しいでしょ?」
郁未はうっすらと頬に汗を浮かべながら、葉子に笑みかける。
ぬちゅぷ…ちゅぐっ。
「ああ…はああっ…」
もう既に濡れていた葉子のヴァギナは、ニンジンを簡単に飲み込んでいった。正確に言えば、まだ乾いていないのだ。前に分泌した興奮の果汁が、まだたっぷりと残っていたのだ。
冷え切ったニンジンの、段々太くなっていく形状が葉子を責める。最初の内は簡単に入ったが、奥に進めていく程に差し込むのが難しくなっていった。
じゅちっ…ぐちぃっ…
「こっ…これが限界かな」
「はぅっ…うっ…」
苦しさにも似た異物感を感じつつも、葉子は耐える。
「葉子さんはニンジン嫌いかもしれないけど、頑張って食べなきゃダメだよ」
「は…はい」
無理矢理押し込まれなければ、自分の膣壁が収縮してニンジンをやわやわと締め付けるのが少しずつ快感になってくる。最初は冷たかったニンジンも、葉子の熱い愛液の中ですっかり熱を帯びてしまったようだ。
「わ、私はニンジン大好きだから」
郁未は床に転がしておいたもう一本のニンジンを手にして、自分の秘部に躊躇無く埋め込んでいく。
ちゅぷん。
「あ…あっ…」
片手で秘裂を開き、もう一方の手でニンジンを押し込む。そして先端が入ると、瞳を閉じながら両方の手を使ってぐりぐりとニンジンを奥へと押し込んでいく。
「うっ…いっ、いいっ…わ、私、ニンジン大好き…すごく美味しいっ…!」
ポニーテールにまとめた長い髪を揺さぶりながら、郁未は淫らに腰を揺らす。
ぎじゅるっ。
「はぁっ…あ…はぁ」
郁未は最後までニンジンを飲み込んでしまった。葉子の中に入っている物に比べれば多少小さく細長い形状のニンジンとは言え、かなり無茶をしているのは間違いない。
「わ、私、いただきますをするの忘れてた…」
目を開くと、郁未はぎらぎらと欲望に光る目で葉子を見下ろし、ばたんと体をフローリングの上に崩れ落ちさせる。両手を前に出した土下座するような格好で、郁未はしばしはぁはぁと息を荒くした。
「よ、葉子さんのおマメ、いただきますっ」
「え…!」
郁未は文字通り獣のような姿勢と勢いで、ニンジンの生えた葉子の秘部にむしゃぶりついていった。
ぐにっ…ちゅぷ、ちゅぱっ、ちゅぱ…
「あっ…ああああっ…はああっ…!」
突如訪れた強烈な快感に、葉子は目を半開きにしてあられもない声を漏らす。郁未と同じポニーテールにした髪の先がフローリングにつくほど頭を反らし、天井に向けてはっはっと熱い息を吐き出していた。
ちゅぱっ…くりゅっ、くりゅくりゅ…
はみ出たニンジンで口を動かしにくいはずなのに、郁未は長く伸ばした舌を使ってべろべろと葉子の突起をついばみ続ける。つんと高い郁未の鼻の頭には汗の珠がびっしりとついていた。
「んっ…んうううっ」
「くはぁ…あっ…ふああっ…」
しかしそれも、郁未がムリヤリに顔を突起の近くまで突っ込もうとしたために汗なのか愛液なのか区別がつかなくなってしまった。もう郁未の顔は、どちらのものかわからない体液でぐしょぐしょだ。
ぐりぐりぐりっ。
郁未はたまらなくなったのか、空いている手で強烈に自分の突起をまさぐり始めた。赤く大きく肥大した突起は、常人に比べてもおとなしめの形状をしている葉子のものと比べると別の器官であるかのように大きい。郁未に四六時中激しい煩悩をもたらす中核のようなものだ。それを、最も自分の気持ちいい触り方を知っている郁未自身の人差し指が襲う。
「うっ…うう」
ニンジンの少しいびつな刺激も合わさって、郁未は激しく昂ってしまった。
「ひっ…ああっ…郁未さんっ…も、もう…私は」
葉子が長い脚をピンと突き出して、ぴくぴくと震え始める。
「う、うん…もう、私もイクから…葉子さんも一緒に」
「は…はいっ…」
ぐちゅぐちゅ、ぐちゅぐちゅ。
「くっ…ふぅっ…」
「あっ…あ」
戦場にいるかのような、郁未の血走った表情。その悪魔的に熟練した性の技巧に、葉子と郁未自身は極限の快感を味あわされる。
「うっ…郁未さん」
「葉子さんっ」
…ビクンッ! ビクビクンッ! ビク! ビク! ビクビクッ!
二人は、不規則に突き進む稲妻に絡め取られるかのように、爆発的な絶頂を味わった。
「うっ…ううー」
「あ…あ…ああ」
死に瀕したような声。二人の恍惚と苦悶が混ざり合ったような表情。そして二人の肢体は、同じものをくわえ込んで同じ感覚を共有している。
「ごっ…ごちそうさま」
「…ごちそう…さまでした…」
二人は互いの瞳を舐め取るような見つめ合いを、ひゅくひゅくという体の痙攣が終わるまでずっと続けていた。
「ん」
郁未はうなずきながら、背中に回していたエプロンの紐を外す。キッチンの洗い場には、二人の夕食の食器が綺麗に洗われて並んでいた。大きな鍋が逆さまになって乾かされているのを見ると、今日も夕食はシチューだったらしい。
「あれで足りたの?」
「はい」
「そんなに少食だと、外に出た時に何にもできないよ」
「そうでしょうか」
「そうだよ」
郁未はエプロンで濡れた手を拭くと、近くに置いてあった椅子に掛ける。
「それで、どう? もう結構慣れた?」
「まだ…少し」
「そう。私は葉子さんがいいって言うまで大丈夫だけれど、ずっとこうしてばっかりいるわけにもいかないんだから、きちんと努力もしないとだめ」
「はい、すいません」
葉子が郁未に頭を下げる。
「ううん、そういう意味で言ったわけじゃないから」
「でも、郁未さんにはお世話になりっぱなしで」
「あはは…私も葉子さんにお世話になりっぱなしじゃない」
「こんなことくらいしか…できませんから」
葉子が、少し顔を赤くする。
「いや、だけどね、やっぱり、私も、助かるから」
「郁未さんなら、私なんかがいなければきっといい男の人と」
「ううん、私男運ないみたいだから。もうこりごり」
郁未は二人掛けのテーブルに座っている葉子の所までやってくる。そして、あっという間に顔を近づけると葉子の唇に自分の唇を重ねた。
「んん」
二人の舌が素早く絡んで、刺激し合って、離れる。
「いい?」
「もちろん、郁未さんが言うなら私はいつでも従います」
葉子は椅子からフローリングの床に下りて、お尻からぺたんと座り込む。葉子の脚の間に、ヘアに覆われた秘部がのぞいた。Tシャツを羽織っているだけなのだ。
「…葉子さん、そのままもっとこっちに来て?」
「はい」
郁未の誘導に従って、葉子は座った姿勢のままずるずるとフローリングの上を動いていく。郁未はそのまま後ろに下がって、キッチンの方に入っていった。葉子もその後をついていく。
「えっと、そこでいいや」
冷蔵庫の所で郁未が止まる。葉子はそこから数十センチ離れた所で止まった。
がら…
郁未は冷蔵庫の一番下の野菜室を引き出す。葉子はその様子を何も言わず見ていた。
葉子の視界にも、郁未のヒップと恥丘の膨らみは見えている。Tシャツしか羽織っていないのは、郁未も同じだ。葉子のTシャツよりは大きいから、普通に立っているぶんには陸上部の女の子風の外見になる。しかし身を曲げている所を下から見れば、隠すべき部分も丸見えだ。
「ふふ…これ」
恐らく、もとより隠す気もないのだろう。郁未はごく当たり前のように冷蔵庫から何かを取り出して葉子に示す。
「郁未…さん」
がらっ。
冷蔵庫のドアが閉まる。
「葉子さんが食べたくないっていうから、残っちゃった」
「は、はい」
「もったいないよね」
郁未はにこにこしながら手に持った「それ」をしごくように撫でる。そして、葉子の頬をその先でつんつんとつついた。
「上のお口で食べるのがいやなら…」
使い古された文句を、郁未はこの上なく嬉しそうに言う。
「こっちのお口で食べてね」
「………」
Tシャツの裾から突っ込まれた小さめのニンジンに、葉子は言葉を失っていた。郁未の顔をうかがいつつも、何も言うことができない。不安なのは間違いないようだが、面と向かって嫌とは言えない。
「ほら、とっても美味しいよ」
ずにゅ…
ニンジンの先が、まず葉子の秘裂を割る。
「あ…」
冷え切った固い感触が、粘膜に到達した。その先は葉子の入り口を求めて、妖しくうごめく。
ぬちゅり。
「葉子さん? 物を食べるときには?」
「え…」
「あいさつ、あいさつ」
「あ、あ…い、いただきます」
「はい」
ぬちゅぷっ…
「あ…ふぁっ…」
「ほーら…とっても美味しいでしょ?」
郁未はうっすらと頬に汗を浮かべながら、葉子に笑みかける。
ぬちゅぷ…ちゅぐっ。
「ああ…はああっ…」
もう既に濡れていた葉子のヴァギナは、ニンジンを簡単に飲み込んでいった。正確に言えば、まだ乾いていないのだ。前に分泌した興奮の果汁が、まだたっぷりと残っていたのだ。
冷え切ったニンジンの、段々太くなっていく形状が葉子を責める。最初の内は簡単に入ったが、奥に進めていく程に差し込むのが難しくなっていった。
じゅちっ…ぐちぃっ…
「こっ…これが限界かな」
「はぅっ…うっ…」
苦しさにも似た異物感を感じつつも、葉子は耐える。
「葉子さんはニンジン嫌いかもしれないけど、頑張って食べなきゃダメだよ」
「は…はい」
無理矢理押し込まれなければ、自分の膣壁が収縮してニンジンをやわやわと締め付けるのが少しずつ快感になってくる。最初は冷たかったニンジンも、葉子の熱い愛液の中ですっかり熱を帯びてしまったようだ。
「わ、私はニンジン大好きだから」
郁未は床に転がしておいたもう一本のニンジンを手にして、自分の秘部に躊躇無く埋め込んでいく。
ちゅぷん。
「あ…あっ…」
片手で秘裂を開き、もう一方の手でニンジンを押し込む。そして先端が入ると、瞳を閉じながら両方の手を使ってぐりぐりとニンジンを奥へと押し込んでいく。
「うっ…いっ、いいっ…わ、私、ニンジン大好き…すごく美味しいっ…!」
ポニーテールにまとめた長い髪を揺さぶりながら、郁未は淫らに腰を揺らす。
ぎじゅるっ。
「はぁっ…あ…はぁ」
郁未は最後までニンジンを飲み込んでしまった。葉子の中に入っている物に比べれば多少小さく細長い形状のニンジンとは言え、かなり無茶をしているのは間違いない。
「わ、私、いただきますをするの忘れてた…」
目を開くと、郁未はぎらぎらと欲望に光る目で葉子を見下ろし、ばたんと体をフローリングの上に崩れ落ちさせる。両手を前に出した土下座するような格好で、郁未はしばしはぁはぁと息を荒くした。
「よ、葉子さんのおマメ、いただきますっ」
「え…!」
郁未は文字通り獣のような姿勢と勢いで、ニンジンの生えた葉子の秘部にむしゃぶりついていった。
ぐにっ…ちゅぷ、ちゅぱっ、ちゅぱ…
「あっ…ああああっ…はああっ…!」
突如訪れた強烈な快感に、葉子は目を半開きにしてあられもない声を漏らす。郁未と同じポニーテールにした髪の先がフローリングにつくほど頭を反らし、天井に向けてはっはっと熱い息を吐き出していた。
ちゅぱっ…くりゅっ、くりゅくりゅ…
はみ出たニンジンで口を動かしにくいはずなのに、郁未は長く伸ばした舌を使ってべろべろと葉子の突起をついばみ続ける。つんと高い郁未の鼻の頭には汗の珠がびっしりとついていた。
「んっ…んうううっ」
「くはぁ…あっ…ふああっ…」
しかしそれも、郁未がムリヤリに顔を突起の近くまで突っ込もうとしたために汗なのか愛液なのか区別がつかなくなってしまった。もう郁未の顔は、どちらのものかわからない体液でぐしょぐしょだ。
ぐりぐりぐりっ。
郁未はたまらなくなったのか、空いている手で強烈に自分の突起をまさぐり始めた。赤く大きく肥大した突起は、常人に比べてもおとなしめの形状をしている葉子のものと比べると別の器官であるかのように大きい。郁未に四六時中激しい煩悩をもたらす中核のようなものだ。それを、最も自分の気持ちいい触り方を知っている郁未自身の人差し指が襲う。
「うっ…うう」
ニンジンの少しいびつな刺激も合わさって、郁未は激しく昂ってしまった。
「ひっ…ああっ…郁未さんっ…も、もう…私は」
葉子が長い脚をピンと突き出して、ぴくぴくと震え始める。
「う、うん…もう、私もイクから…葉子さんも一緒に」
「は…はいっ…」
ぐちゅぐちゅ、ぐちゅぐちゅ。
「くっ…ふぅっ…」
「あっ…あ」
戦場にいるかのような、郁未の血走った表情。その悪魔的に熟練した性の技巧に、葉子と郁未自身は極限の快感を味あわされる。
「うっ…郁未さん」
「葉子さんっ」
…ビクンッ! ビクビクンッ! ビク! ビク! ビクビクッ!
二人は、不規則に突き進む稲妻に絡め取られるかのように、爆発的な絶頂を味わった。
「うっ…ううー」
「あ…あ…ああ」
死に瀕したような声。二人の恍惚と苦悶が混ざり合ったような表情。そして二人の肢体は、同じものをくわえ込んで同じ感覚を共有している。
「ごっ…ごちそうさま」
「…ごちそう…さまでした…」
二人は互いの瞳を舐め取るような見つめ合いを、ひゅくひゅくという体の痙攣が終わるまでずっと続けていた。
「や、やめなさいよっ!? 何考えてんの、あんたたちっ…!!」
怒りに満ちた叫びが響く。テーブルの上にある、カップに入った紅茶の水面が揺れ動いていた。実際には坂下の声が原因で揺れているわけではないようだが、まるで坂下の怒りが空気を震わせているようにすら見える。それほどの勢いで、坂下は怒っている。
「そう邪険にすることもないでしょ?」
綾香が坂下の性器をマッサージするかのように軽く撫でた。
「やっ、やめなさいっ…この変態っ」
坂下は嫌悪の声を上げるが、身体の方は全く動いていない。広いベッドの真ん中に大の字に寝かせられ、筋肉質の裸を晒している。長身なだけに、膨らみに乏しいボディラインが目立っていた。それに加えてまんべんなく日焼けしている事が男性的な体つきを強調していたが、胸と恥丘の膨らみは確実に女のものである。
「昔から、好恵は男嫌いだったわね…まだここは…」
「や、やめっ」
「うん。とっても綺麗よ」
綾香は鮮紅色の秘部に息がかかるほど顔を近づけ、坂下の無垢な性器を観察する。
「あ、綾香ッ、もうこんなこと、やめなさいよ…」
「大人しくされていた方が身のためだと思うけれど」
無骨さを感じさせない綾香のすらりとした指が坂下の秘部に入り込んで、ちょんちょんと軽くつつく。
「く…うっ、うっ、うううっ…」
坂下は強烈な打撃を受けた時のような顔をすると、ぶるっ、ぶるるっと身体を震わせる。
じわっ…
「あら…これは何かしら? 坂下好恵さん?」
綾香は染みだした液体を指ですくって、微笑みながら坂下の目の前で見せつける。きらきらと光った指先から、ねっとりした体液が糸を引きそうになっていた。
「さ、さっきの紅茶」
「何のことかしらね」
しらじらしく言って、綾香は濡れた蜜壷を指一本だけで濃厚に愛撫する。
「うっ…ふくっ…あああああっ…」
坂下が筋肉を引き締めようとするほど、性感は鋭敏になってますます淫靡な蜜があふれてしまう。粘膜の中は、坂下自身の体液でぬらぬらとした光を帯びつつあった。
「うん…これだけ濡れれば、十分ね」
綾香はそう言ってのけると、濡れた指先をぺろりと舐める。
「葵、上がってらっしゃい」
「はっ…はいっ…」
葵のうわずった声が、ベッドの下から響いてきた。
そこからは、しゅっしゅっと何かをこする音がひっきりなしに聞こえてくる。葵は、ベッドを背に絨毯の上に座り、自分の身体を慰めていたのだ。脚の付け根から生やされた、異形の太い肉棒を自らしごく事によって。
あちこちを好き勝手に向いた葵のショートカットと、口元からわずかにのぞいている舌の先は葵がこの上なく興奮していることを如実に示していた。身体の周りには、放り投げられた制服や下着が散乱している。
「はっ…、はぁっ…あ、綾香さん…」
「あらあら、葵ったらそんなに大きくしちゃって…」
「も、もう我慢できませんっ…!」
葵は欲情にたぎった目をぎらぎらと輝かせながら、綾香の身体に這うようにして近づいていった。
「それは良かったわ。葵、好恵の相手をしてあげなさい」
「っ!!」
「うっ…は、はい、わかりました」
葵は一瞬の躊躇を見せたが、すぐにうなずく。綾香は素早く坂下の前から身体をずらし、代わって葵がそこに動いた。そして、何の断りもなしに坂下の腰をつかんで引き上げた。
「い、いやよっ、葵っ! 目を覚ましなさい…葵っ!」
「も、もう…我慢できません」
股間から生えた肉棒が、ほどよく濡らされた蜜壷に密着する。十分にトレーニングを積まれた葵の腕は、坂下の身体を軽々と持ち上げていた。
「綾香っ…葵を止めて! この子に何飲ませたの!?」
「好恵に飲ませたのとおんなじような物よ…ちょっとだけ違うけどね」
「な、なんでこんな…きゃああっ!?」
じゅぶ。
坂下が普段の低い声とは打って変わった、かん高い悲鳴を上げる。
「あっ、あっ…はああっ…」
葵が感極まったような声を上げて、腰をぐいと押し込んでいく。犯しているのか犯されているのかわからないような表情を浮かべて、葵は巨大な肉棒を根元までずっぽりと突き刺していた。
「かっ…かはっ…あっ…」
坂下は短い息を吐き出しながら、わなわなと身体を震わせる。
じゅぶる、じゅぶっ!
「うあっ…あっ…あっ!」
「ひあぁ…ふぅっ…くふぅ…気持ちいい…です…」
理性を失った葵の抽送に、坂下は歯を食いしばって耐えようとしていたがすぐに陥落した。反撃のチャンスがある中で相手の打撃に耐えるならともかく、一方的な陵辱、連続したじくじくという痛みは坂下に屈辱しか与えない。
じゅる、じゅる
たっぷりとした潤滑液のおかげでだいぶ苦痛は減っているはずなのだが、坂下は初経験の苦痛にすっかり動揺して取り込まれてしまったようだった。
「あ…あ…きゃっ!?」
「ちょっと手伝ってあげるわよ」
綾香が一本だけ指を用いて参戦すると、坂下がまた黄色い声を上げる。
「い、いや、綾香、もう許して…」
「なんで? こうしていると気持ちいいでしょう?」
「いや…いやよ…」
「頑固ね」
じゅぶ、じゅぶ。
葵が力いっぱいの抽送を繰り返すすぐそばで、綾香は秘裂と肉棒によって作られたデルタに指を差し込む。そして鉤状に曲げた指で、丁寧に坂下を愛撫する。
「スキンシップの場を作ってあげるって言ったら、ついてきたのは好恵じゃない」
「こ、こんなやり方なんて、聞いてないわよっ…」
涙声になりながらも、坂下は反論した。
「葵のことが一番近くに感じられるでしょ? ねぇ葵、好恵を感じてる?」
「は、はい…好恵さんの中、あったかくてきつくて気持ちいいです…」
「ほらね」
「う…うう」
坂下は涙しながらも、再び綾香がねちねちと敏感な部分を触り始めると沈黙せざるを得なかった。痛がゆいような感覚に飲み込まれて、あられのない喘ぎ声を出してしまわないようにするだけで精一杯だったのだ。
「あ、綾香さん、私もう」
「仕方ないわねぇ…一人でしてる時に気持ちよくなっちゃったんでしょ?」
「は、はい、ごめんなさい…我慢、できなくて…」
「いいわよ。このまましていても好恵イケないだろうから、思いっきりかけてあげなさい」
「なっ…」
綾香の言葉の最後の、理不尽な命令に坂下が表情を変える。
ずぶっ!
びゅぐるぅっ! どぴゅるる…
「あっ、うあ…あ」
坂下が抗議しようとした時には、葵は肉棒を引き抜いて白濁液のバルブを解放してしまっていた。大量の白い液体が勢い良く宙を飛び、驚愕している坂下の顔に直撃する。
びゅるっ、びゅる…びゅる
葵は放心しながらだらしなく前にペニスを突き出し、脈動と共に小さな体をひゅくひゅくと震わせていた。完全に理性を失った淫らな葵の顔も、少女としてありえない放出の前では、恥じらいに頬を赤らめているように見えないこともない。
「く、く…うっ」
黒い短髪から下腹部までの大量の白濁液。それが、二回の敗北を味わった者を示すレッテルだった。そのレッテリングを行ったのは、勝利をもぎ取った人間に他ならない。
坂下はがくんと頭を折りながらも、屈辱に身を甘んじるしかなかった。
怒りに満ちた叫びが響く。テーブルの上にある、カップに入った紅茶の水面が揺れ動いていた。実際には坂下の声が原因で揺れているわけではないようだが、まるで坂下の怒りが空気を震わせているようにすら見える。それほどの勢いで、坂下は怒っている。
「そう邪険にすることもないでしょ?」
綾香が坂下の性器をマッサージするかのように軽く撫でた。
「やっ、やめなさいっ…この変態っ」
坂下は嫌悪の声を上げるが、身体の方は全く動いていない。広いベッドの真ん中に大の字に寝かせられ、筋肉質の裸を晒している。長身なだけに、膨らみに乏しいボディラインが目立っていた。それに加えてまんべんなく日焼けしている事が男性的な体つきを強調していたが、胸と恥丘の膨らみは確実に女のものである。
「昔から、好恵は男嫌いだったわね…まだここは…」
「や、やめっ」
「うん。とっても綺麗よ」
綾香は鮮紅色の秘部に息がかかるほど顔を近づけ、坂下の無垢な性器を観察する。
「あ、綾香ッ、もうこんなこと、やめなさいよ…」
「大人しくされていた方が身のためだと思うけれど」
無骨さを感じさせない綾香のすらりとした指が坂下の秘部に入り込んで、ちょんちょんと軽くつつく。
「く…うっ、うっ、うううっ…」
坂下は強烈な打撃を受けた時のような顔をすると、ぶるっ、ぶるるっと身体を震わせる。
じわっ…
「あら…これは何かしら? 坂下好恵さん?」
綾香は染みだした液体を指ですくって、微笑みながら坂下の目の前で見せつける。きらきらと光った指先から、ねっとりした体液が糸を引きそうになっていた。
「さ、さっきの紅茶」
「何のことかしらね」
しらじらしく言って、綾香は濡れた蜜壷を指一本だけで濃厚に愛撫する。
「うっ…ふくっ…あああああっ…」
坂下が筋肉を引き締めようとするほど、性感は鋭敏になってますます淫靡な蜜があふれてしまう。粘膜の中は、坂下自身の体液でぬらぬらとした光を帯びつつあった。
「うん…これだけ濡れれば、十分ね」
綾香はそう言ってのけると、濡れた指先をぺろりと舐める。
「葵、上がってらっしゃい」
「はっ…はいっ…」
葵のうわずった声が、ベッドの下から響いてきた。
そこからは、しゅっしゅっと何かをこする音がひっきりなしに聞こえてくる。葵は、ベッドを背に絨毯の上に座り、自分の身体を慰めていたのだ。脚の付け根から生やされた、異形の太い肉棒を自らしごく事によって。
あちこちを好き勝手に向いた葵のショートカットと、口元からわずかにのぞいている舌の先は葵がこの上なく興奮していることを如実に示していた。身体の周りには、放り投げられた制服や下着が散乱している。
「はっ…、はぁっ…あ、綾香さん…」
「あらあら、葵ったらそんなに大きくしちゃって…」
「も、もう我慢できませんっ…!」
葵は欲情にたぎった目をぎらぎらと輝かせながら、綾香の身体に這うようにして近づいていった。
「それは良かったわ。葵、好恵の相手をしてあげなさい」
「っ!!」
「うっ…は、はい、わかりました」
葵は一瞬の躊躇を見せたが、すぐにうなずく。綾香は素早く坂下の前から身体をずらし、代わって葵がそこに動いた。そして、何の断りもなしに坂下の腰をつかんで引き上げた。
「い、いやよっ、葵っ! 目を覚ましなさい…葵っ!」
「も、もう…我慢できません」
股間から生えた肉棒が、ほどよく濡らされた蜜壷に密着する。十分にトレーニングを積まれた葵の腕は、坂下の身体を軽々と持ち上げていた。
「綾香っ…葵を止めて! この子に何飲ませたの!?」
「好恵に飲ませたのとおんなじような物よ…ちょっとだけ違うけどね」
「な、なんでこんな…きゃああっ!?」
じゅぶ。
坂下が普段の低い声とは打って変わった、かん高い悲鳴を上げる。
「あっ、あっ…はああっ…」
葵が感極まったような声を上げて、腰をぐいと押し込んでいく。犯しているのか犯されているのかわからないような表情を浮かべて、葵は巨大な肉棒を根元までずっぽりと突き刺していた。
「かっ…かはっ…あっ…」
坂下は短い息を吐き出しながら、わなわなと身体を震わせる。
じゅぶる、じゅぶっ!
「うあっ…あっ…あっ!」
「ひあぁ…ふぅっ…くふぅ…気持ちいい…です…」
理性を失った葵の抽送に、坂下は歯を食いしばって耐えようとしていたがすぐに陥落した。反撃のチャンスがある中で相手の打撃に耐えるならともかく、一方的な陵辱、連続したじくじくという痛みは坂下に屈辱しか与えない。
じゅる、じゅる
たっぷりとした潤滑液のおかげでだいぶ苦痛は減っているはずなのだが、坂下は初経験の苦痛にすっかり動揺して取り込まれてしまったようだった。
「あ…あ…きゃっ!?」
「ちょっと手伝ってあげるわよ」
綾香が一本だけ指を用いて参戦すると、坂下がまた黄色い声を上げる。
「い、いや、綾香、もう許して…」
「なんで? こうしていると気持ちいいでしょう?」
「いや…いやよ…」
「頑固ね」
じゅぶ、じゅぶ。
葵が力いっぱいの抽送を繰り返すすぐそばで、綾香は秘裂と肉棒によって作られたデルタに指を差し込む。そして鉤状に曲げた指で、丁寧に坂下を愛撫する。
「スキンシップの場を作ってあげるって言ったら、ついてきたのは好恵じゃない」
「こ、こんなやり方なんて、聞いてないわよっ…」
涙声になりながらも、坂下は反論した。
「葵のことが一番近くに感じられるでしょ? ねぇ葵、好恵を感じてる?」
「は、はい…好恵さんの中、あったかくてきつくて気持ちいいです…」
「ほらね」
「う…うう」
坂下は涙しながらも、再び綾香がねちねちと敏感な部分を触り始めると沈黙せざるを得なかった。痛がゆいような感覚に飲み込まれて、あられのない喘ぎ声を出してしまわないようにするだけで精一杯だったのだ。
「あ、綾香さん、私もう」
「仕方ないわねぇ…一人でしてる時に気持ちよくなっちゃったんでしょ?」
「は、はい、ごめんなさい…我慢、できなくて…」
「いいわよ。このまましていても好恵イケないだろうから、思いっきりかけてあげなさい」
「なっ…」
綾香の言葉の最後の、理不尽な命令に坂下が表情を変える。
ずぶっ!
びゅぐるぅっ! どぴゅるる…
「あっ、うあ…あ」
坂下が抗議しようとした時には、葵は肉棒を引き抜いて白濁液のバルブを解放してしまっていた。大量の白い液体が勢い良く宙を飛び、驚愕している坂下の顔に直撃する。
びゅるっ、びゅる…びゅる
葵は放心しながらだらしなく前にペニスを突き出し、脈動と共に小さな体をひゅくひゅくと震わせていた。完全に理性を失った淫らな葵の顔も、少女としてありえない放出の前では、恥じらいに頬を赤らめているように見えないこともない。
「く、く…うっ」
黒い短髪から下腹部までの大量の白濁液。それが、二回の敗北を味わった者を示すレッテルだった。そのレッテリングを行ったのは、勝利をもぎ取った人間に他ならない。
坂下はがくんと頭を折りながらも、屈辱に身を甘んじるしかなかった。
ぴた、ぴた…
「ど…どうなんですか?」
ぴた…ぴた。
芹香の手に握られた、黒い吸盤のようなものが琴音の額や頬に当てられる。材質の出自はいかにもいかがわしそうだが、平凡な光沢を放っているところを見るとただのゴム製のようだ。もっとも、ロウソクの光しかない部屋の中ではそれなりに不気味な道具に見えるのは間違いない。
琴音はそれが顔に当てられる度に目をつむったり首を動かしたり、落ち着かない様子だった。実際、あまり心地よい感触ではないだろう。しかも、浩之の勧めでこのオカルト研究会に入ってからと言うものの、琴音は芹香の魔術実験で何度かおかしな目に遭ってきた。冗談で済まされるようなものばかりだったが、突然ずぶ濡れにされたり30センチばかりの空中歩行をさせられてからひっくり返されたりと、琴音本人にとっては決して楽しいものではない。
「………」
芹香が吸盤をポケットにしまう。そして黒いとんがり帽子を頭から取って、部屋の脇にある棚の上に置きにいった。
「終わったんですか…?」
琴音は芹香の後ろ姿を見て、自分の額と頬を撫でながら訊く。
ぱさ…
芹香はマントも脱いだ。普段通りの制服姿になる。それを丁寧に畳んで棚の上に置こうとしているのを、琴音はもどかしそうに見つめていた。しかし芹香はいつまで経っても返事をしない。
「あの…」
その時、くる、と人形のような動作で芹香が振り向く。
琴音が黙ると、芹香は身をかがめて上履きを脱ぎ始めた。
「??」
上履きにとどまらず、白のソックスも脱いでしまう。琴音は芹香が何をしようとしているのか予想がつかず、不思議そうな目でそれを見ていた。
ぴた、ぴた。
そして、芹香はさっき吸盤を押し当てていた時のような音を立てながら、ワックスの掛かった床の上を歩み寄る。琴音は何とはなしに嫌な予感を覚えたが、状況が分からない以上どうする事もできなかった。
「あの、さっき飲んだ種…もうこれでいいんですよね」
おずおず、と琴音は問う。芹香は、嘘をつくようなタイプではない。
「………、……、……」
「え…!? あの…先輩? なんで呪文…」
芹香が不意に目を閉じてかすかな声で詠唱を始め、琴音は慌てふためく。
「な、なんの呪文なんですかっ…教えてくれないと…」
「………」
琴音が芹香の手をつかもうとした所で、芹香の詠唱は終わってしまった。琴音は不安そうな顔で自分の身体をきょろきょろと見回す。見えるところには、表面的な変化が起こった様子はない。
しかし…
「えっ…え…う、うそっ…これ…な、なんですかっ…これは…」
びくり、と琴音が身体を震わせる。恐怖と、それから身体の中に生まれた奇妙な感覚のせいだ。
「い、い…いやっ…」
一瞬の躊躇のあと、琴音はがばっと両手で自分のスカートを覆い隠す。というより、その最も中心の部分、ショーツに包まれている辺りだ。
ぐ…ぐぐ…ぐぐぐっ
「きゃ、きゃあっ! う、うそっ…先輩…や、やめてくださいっ! 止めてくださいっ!!」
ぐぐぐ…ぐぐ…しゅぽんっ!
何かが狭い所から飛び出したような音がする。その瞬間、琴音は顔を蒼白にした。
「な、なんでっ…こんなの…」
琴音は凍り付いた表情で食い入るように自分の手の押さえている部分を見つめている。そこは、両手で押さえきれないほどに大きく膨らんでいた。テントのように、一点を頂点として生地が張りつめている。
「………」
「そ、そんな」
芹香が何かを短く言うと、琴音は悲痛な声を出した。
「…………」
「だ、だったら、最初から言ってくれるのが…」
琴音は沈んだ声で言う。嘘をつかないタイプだが、説明が足りない事はある。故意にしろ、そうではないにしろ。
「…こっ。こんなのってひどすぎます…」
かなりの長い沈黙の後、琴音は泣きそうになりながらも自らスカートに手をかけて、それを下ろしていく。その下に見える薄いピンクのショーツは、はち切れんばかりの膨らみを見せていた。
芹香も全く同じようにスカートを下ろすが、もちろん芹香の恥丘はいたって普通の膨らみしか見せていない。ショーツも、何事もないかのように脱いでしまう。
「うっ…いや…こんなの…」
だが琴音はそうもいかない。スカートを脱いだ時に比べれば3倍以上の時間をかけて、やっとショーツを下ろす。その下から、窮屈そうに押し込められていた巨大な肉棒が一気に飛び出した。固く勃起して熱を帯びたそれは、琴音の華奢な肉体と比べればあまりに不釣り合いだ。
重そうに伸びているそれを引きつったまなざしで見ながら、琴音は床の上に身を横たえる。芹香はその横に回ると、琴音の身体とは逆向きになって覆いかぶさった。
「そ、そんなにじっと見ないでくださいっ…先輩…」
視界が芹香の身体によってふさがれる。自分で見つめているのも恥ずかしいが、自分が見えないのに他人がじっくりと見ているというのはもっと恥ずかしい。しかも、芹香の目は覆いかぶさろうとしている時に不自然なほどうっとりとしていた。そんな目で異形の肉棒を観察されているのかと思うと、琴音はいたたまれなくなる。
ちゅるん…
「ひやっ…」
琴音はピクッ…と身体をひくつかせる。芹香の舌が、肉棒の先の部分を回すように舐めたのだ。
ちゅるん……ちゅるん……
「う…あ…」
味見をするように何度も舐められると、未知の快感がジンジンと伝わってきた。微細な一点をこねくり回されるのではなく、ある程度の大きさを持った部分を舌でこねられるというのは恐怖感に似た快感だった。相手に無防備な部分を晒しているという思いを強くしてしまう。自分が隠している所に相手が中へ中へと侵入してくるのなら諦めもつくが、今の状況はまるで触って欲しいと自分から敏感な部分を露出しているようなものだった。
つつーっ…じゅる。
「っ…ふぅぅぅぅっ…!」
芹香は口で思い切り肉棒を覆うことはせず、舌先を使って肉棒の一点一点を移動していくような刺激を加えてくる。琴音はいたぶられるような刺激に、背筋を通る快感をどんどん高鳴らせてしまった。そうすると、身体の中から肉棒に何かが流れ込んでいくような気がしてくる。
初めの内は糸のように細い流れだったのが、次第に鉛筆くらいの太さになり、それと共に琴音は息苦しさのようなものを覚えていった。何かが吸い取られていくような気分だ。
「せ、先輩…くるしい…ですっ…」
「……………」
「えっ…えぇっ…」
芹香が何かを告げると、琴音ははぁはぁと呼吸を乱しながら、目の前を呆然と見つめる。そこには、布地に覆われていない芹香のヒップがあった。
「はぁっ…はぁっ…んっ…」
ちゅぷ…
琴音はそこに顔を近づけて、芹香の恥丘に唇を押しつける。そして、ぐりぐりと中の粘膜の辺りまで口を押し進めると、
ちゅうっ…じゅる…じゅるる…
苦しげな顔をしながらそこを吸った。すぐに芹香の中からは透明な蜜がしたたって琴音の乾いた口の中を潤していく。その酸味がかった香りが口腔を満たしていくほどに、琴音は段々と息苦しさがなくなってくるのを感じていた。
じゅる…じゅるっじゅっ…じゅるる…
酸素ボンベでも求めているかのように、琴音は一生懸命になって芹香の蜜を吸う。それだけではなく、ふと思いついたかのように指を秘部に這い込ませると芹香の勃起した突起を撫でる。
「…………」
琴音が生やされた肉棒とは比べ物にならないほど小さな部分だが、快感を産むという意味では勝るとも劣らない部分だ。芹香は凝縮された官能に腰をくねらせながら、ますます琴音の肉棒を大胆に舐め立てる。汗でぺったりと何本かの髪を額に張りつけながら、真っ赤な舌を操る芹香の顔は恍惚としたものになってきていた。
じゅる、じゅる。
琴音自身の努力にもよってますますあふれ返る芹香の蜜液に、琴音は息苦しさをほとんど感じなくなってきていた。何かが肉棒に流れ込む感覚は消えていなかったが、それが今度は甘美な快感に感じられてくる。琴音は肉棒に何かが蓄積されつつあるのを感じつつ、夢中になってべろべろと舌を動かした。
「くぅ…ううっ…うううっ…先輩…私…なんだかっ…」
舌の動きは琴音も慣れたものだったが、普段している行為により近いぶん芹香の方が有利だった。芹香は顔色ひとつ変えずにフェラチオを続けているのに、琴音は声を出して最期を訴える。
ちゅぽ、ちゅぽ、ちゅぽ。
すると、芹香は琴音の肉棒をぱっくりとくわえこんで上下に顔を振った。生き物のような動きを見せる口腔に擦られ、琴音は瞬間的に追いつめられてしまう。
「い、いやああああ…私…私っ」
琴音は芹香の秘部を舐める事を放棄し、快感に身を任せてしまった。
…びゅびゅびゅっ! びゅっ、びゅく、びゅくぅっ!
激しい勢いで脈動した肉棒からほとばしった白濁の液体。芹香はそれを、深々と肉棒をくわえこむ事で一滴残らず受け止めた。そして、嬉しそうに、本当に嬉しそうにそれを飲み込んでいった。
「はぁ…はぁっ…はぁぁっ…はぁ…」
激しい運動の後のように琴音は放心状態になっている。
ちゅうっ、ちゅうう…
段々と縮み、琴音の身体の中に消えていきそうになる肉棒を芹香は追うようにして残った液体を求めようとした。
「う…うう…うっ」
琴音は放出後の敏感な部分を刺激され、うめくような声を出す。
そんな悲惨な絶頂でも、琴音に救いがあるとすれば、最近浩之を感じることができずに欲求不満になっていたということだった。芹香もまた、浩之を口の中に感じなくなって久しかった。
「………」
「はぁ…」
お互いの思惑を感じているのかいないのか、二人は逆さまに絡み合ったまましばし動かなかった。
「ど…どうなんですか?」
ぴた…ぴた。
芹香の手に握られた、黒い吸盤のようなものが琴音の額や頬に当てられる。材質の出自はいかにもいかがわしそうだが、平凡な光沢を放っているところを見るとただのゴム製のようだ。もっとも、ロウソクの光しかない部屋の中ではそれなりに不気味な道具に見えるのは間違いない。
琴音はそれが顔に当てられる度に目をつむったり首を動かしたり、落ち着かない様子だった。実際、あまり心地よい感触ではないだろう。しかも、浩之の勧めでこのオカルト研究会に入ってからと言うものの、琴音は芹香の魔術実験で何度かおかしな目に遭ってきた。冗談で済まされるようなものばかりだったが、突然ずぶ濡れにされたり30センチばかりの空中歩行をさせられてからひっくり返されたりと、琴音本人にとっては決して楽しいものではない。
「………」
芹香が吸盤をポケットにしまう。そして黒いとんがり帽子を頭から取って、部屋の脇にある棚の上に置きにいった。
「終わったんですか…?」
琴音は芹香の後ろ姿を見て、自分の額と頬を撫でながら訊く。
ぱさ…
芹香はマントも脱いだ。普段通りの制服姿になる。それを丁寧に畳んで棚の上に置こうとしているのを、琴音はもどかしそうに見つめていた。しかし芹香はいつまで経っても返事をしない。
「あの…」
その時、くる、と人形のような動作で芹香が振り向く。
琴音が黙ると、芹香は身をかがめて上履きを脱ぎ始めた。
「??」
上履きにとどまらず、白のソックスも脱いでしまう。琴音は芹香が何をしようとしているのか予想がつかず、不思議そうな目でそれを見ていた。
ぴた、ぴた。
そして、芹香はさっき吸盤を押し当てていた時のような音を立てながら、ワックスの掛かった床の上を歩み寄る。琴音は何とはなしに嫌な予感を覚えたが、状況が分からない以上どうする事もできなかった。
「あの、さっき飲んだ種…もうこれでいいんですよね」
おずおず、と琴音は問う。芹香は、嘘をつくようなタイプではない。
「………、……、……」
「え…!? あの…先輩? なんで呪文…」
芹香が不意に目を閉じてかすかな声で詠唱を始め、琴音は慌てふためく。
「な、なんの呪文なんですかっ…教えてくれないと…」
「………」
琴音が芹香の手をつかもうとした所で、芹香の詠唱は終わってしまった。琴音は不安そうな顔で自分の身体をきょろきょろと見回す。見えるところには、表面的な変化が起こった様子はない。
しかし…
「えっ…え…う、うそっ…これ…な、なんですかっ…これは…」
びくり、と琴音が身体を震わせる。恐怖と、それから身体の中に生まれた奇妙な感覚のせいだ。
「い、い…いやっ…」
一瞬の躊躇のあと、琴音はがばっと両手で自分のスカートを覆い隠す。というより、その最も中心の部分、ショーツに包まれている辺りだ。
ぐ…ぐぐ…ぐぐぐっ
「きゃ、きゃあっ! う、うそっ…先輩…や、やめてくださいっ! 止めてくださいっ!!」
ぐぐぐ…ぐぐ…しゅぽんっ!
何かが狭い所から飛び出したような音がする。その瞬間、琴音は顔を蒼白にした。
「な、なんでっ…こんなの…」
琴音は凍り付いた表情で食い入るように自分の手の押さえている部分を見つめている。そこは、両手で押さえきれないほどに大きく膨らんでいた。テントのように、一点を頂点として生地が張りつめている。
「………」
「そ、そんな」
芹香が何かを短く言うと、琴音は悲痛な声を出した。
「…………」
「だ、だったら、最初から言ってくれるのが…」
琴音は沈んだ声で言う。嘘をつかないタイプだが、説明が足りない事はある。故意にしろ、そうではないにしろ。
「…こっ。こんなのってひどすぎます…」
かなりの長い沈黙の後、琴音は泣きそうになりながらも自らスカートに手をかけて、それを下ろしていく。その下に見える薄いピンクのショーツは、はち切れんばかりの膨らみを見せていた。
芹香も全く同じようにスカートを下ろすが、もちろん芹香の恥丘はいたって普通の膨らみしか見せていない。ショーツも、何事もないかのように脱いでしまう。
「うっ…いや…こんなの…」
だが琴音はそうもいかない。スカートを脱いだ時に比べれば3倍以上の時間をかけて、やっとショーツを下ろす。その下から、窮屈そうに押し込められていた巨大な肉棒が一気に飛び出した。固く勃起して熱を帯びたそれは、琴音の華奢な肉体と比べればあまりに不釣り合いだ。
重そうに伸びているそれを引きつったまなざしで見ながら、琴音は床の上に身を横たえる。芹香はその横に回ると、琴音の身体とは逆向きになって覆いかぶさった。
「そ、そんなにじっと見ないでくださいっ…先輩…」
視界が芹香の身体によってふさがれる。自分で見つめているのも恥ずかしいが、自分が見えないのに他人がじっくりと見ているというのはもっと恥ずかしい。しかも、芹香の目は覆いかぶさろうとしている時に不自然なほどうっとりとしていた。そんな目で異形の肉棒を観察されているのかと思うと、琴音はいたたまれなくなる。
ちゅるん…
「ひやっ…」
琴音はピクッ…と身体をひくつかせる。芹香の舌が、肉棒の先の部分を回すように舐めたのだ。
ちゅるん……ちゅるん……
「う…あ…」
味見をするように何度も舐められると、未知の快感がジンジンと伝わってきた。微細な一点をこねくり回されるのではなく、ある程度の大きさを持った部分を舌でこねられるというのは恐怖感に似た快感だった。相手に無防備な部分を晒しているという思いを強くしてしまう。自分が隠している所に相手が中へ中へと侵入してくるのなら諦めもつくが、今の状況はまるで触って欲しいと自分から敏感な部分を露出しているようなものだった。
つつーっ…じゅる。
「っ…ふぅぅぅぅっ…!」
芹香は口で思い切り肉棒を覆うことはせず、舌先を使って肉棒の一点一点を移動していくような刺激を加えてくる。琴音はいたぶられるような刺激に、背筋を通る快感をどんどん高鳴らせてしまった。そうすると、身体の中から肉棒に何かが流れ込んでいくような気がしてくる。
初めの内は糸のように細い流れだったのが、次第に鉛筆くらいの太さになり、それと共に琴音は息苦しさのようなものを覚えていった。何かが吸い取られていくような気分だ。
「せ、先輩…くるしい…ですっ…」
「……………」
「えっ…えぇっ…」
芹香が何かを告げると、琴音ははぁはぁと呼吸を乱しながら、目の前を呆然と見つめる。そこには、布地に覆われていない芹香のヒップがあった。
「はぁっ…はぁっ…んっ…」
ちゅぷ…
琴音はそこに顔を近づけて、芹香の恥丘に唇を押しつける。そして、ぐりぐりと中の粘膜の辺りまで口を押し進めると、
ちゅうっ…じゅる…じゅるる…
苦しげな顔をしながらそこを吸った。すぐに芹香の中からは透明な蜜がしたたって琴音の乾いた口の中を潤していく。その酸味がかった香りが口腔を満たしていくほどに、琴音は段々と息苦しさがなくなってくるのを感じていた。
じゅる…じゅるっじゅっ…じゅるる…
酸素ボンベでも求めているかのように、琴音は一生懸命になって芹香の蜜を吸う。それだけではなく、ふと思いついたかのように指を秘部に這い込ませると芹香の勃起した突起を撫でる。
「…………」
琴音が生やされた肉棒とは比べ物にならないほど小さな部分だが、快感を産むという意味では勝るとも劣らない部分だ。芹香は凝縮された官能に腰をくねらせながら、ますます琴音の肉棒を大胆に舐め立てる。汗でぺったりと何本かの髪を額に張りつけながら、真っ赤な舌を操る芹香の顔は恍惚としたものになってきていた。
じゅる、じゅる。
琴音自身の努力にもよってますますあふれ返る芹香の蜜液に、琴音は息苦しさをほとんど感じなくなってきていた。何かが肉棒に流れ込む感覚は消えていなかったが、それが今度は甘美な快感に感じられてくる。琴音は肉棒に何かが蓄積されつつあるのを感じつつ、夢中になってべろべろと舌を動かした。
「くぅ…ううっ…うううっ…先輩…私…なんだかっ…」
舌の動きは琴音も慣れたものだったが、普段している行為により近いぶん芹香の方が有利だった。芹香は顔色ひとつ変えずにフェラチオを続けているのに、琴音は声を出して最期を訴える。
ちゅぽ、ちゅぽ、ちゅぽ。
すると、芹香は琴音の肉棒をぱっくりとくわえこんで上下に顔を振った。生き物のような動きを見せる口腔に擦られ、琴音は瞬間的に追いつめられてしまう。
「い、いやああああ…私…私っ」
琴音は芹香の秘部を舐める事を放棄し、快感に身を任せてしまった。
…びゅびゅびゅっ! びゅっ、びゅく、びゅくぅっ!
激しい勢いで脈動した肉棒からほとばしった白濁の液体。芹香はそれを、深々と肉棒をくわえこむ事で一滴残らず受け止めた。そして、嬉しそうに、本当に嬉しそうにそれを飲み込んでいった。
「はぁ…はぁっ…はぁぁっ…はぁ…」
激しい運動の後のように琴音は放心状態になっている。
ちゅうっ、ちゅうう…
段々と縮み、琴音の身体の中に消えていきそうになる肉棒を芹香は追うようにして残った液体を求めようとした。
「う…うう…うっ」
琴音は放出後の敏感な部分を刺激され、うめくような声を出す。
そんな悲惨な絶頂でも、琴音に救いがあるとすれば、最近浩之を感じることができずに欲求不満になっていたということだった。芹香もまた、浩之を口の中に感じなくなって久しかった。
「………」
「はぁ…」
お互いの思惑を感じているのかいないのか、二人は逆さまに絡み合ったまましばし動かなかった。
(8/7のつづき…というかアナザーというか)
だが、晴香はそこで舌を止めてしまった。
「あ…あ…ど、どうして…」
「郁未ばっかり気持ちよくなっているんじゃ、ずるいわよ…」
晴香は自分のスカートに手をかけると、私に見せつけるようにそれを脱いでいった。ショーツも一緒に。
同い年の同性と、下半身だけを裸にして向き合っているというのは奇妙な気分だった。子供が悪気なく互いの性器を見比べているようなくすぐったい気分が生まれてくる。
当然、自分でも腹が立つほどこましゃくれていた私の幼年時代はそんな経験を経ることなどなかった。自分の裸については異常なほど早くから興味を持っていた気もするが、他人のそれについて興味を持ったことなど小さい頃はなかった。二次性徴を経て性の快感を知ってから、他人の裸の興味を持つようになったのだ。
「今度は、私の番よ…」
少しふらつきながら立ち上がった晴香に、私はひざまづいた。ちょうどさっきと身体の位置の高低が逆転する。
こういう、かわいい女の子の裸と、敏感な部分にも興味を持っていたのは比較的早めの頃のような気がする。どこからそういう気持ちが生まれてきたのかはわからない。バイセクシャルというのは理屈ではなく、身体がそう求めるだけのことなのかもしれない。
ぺちゅ…
「あ…」
私は晴香の秘裂に唾液で濡れた舌を押しつけ、初めからぴちゃぴちゃと大きな水音を立てて舐めた。柔らかい舌先を使って晴香の性器の表面を撫で回し、段々と中に向かって舌を進めていく。イヤだとは全く思わない。むしろ、興奮する。
「郁未…」
晴香の腰がほんのわずかだけ突き出され、鼻に恥丘がくっつけられるのがとても快感だった。晴香も愉(たの)しんでいる。私の舌で快感を感じて、もっと私の事を求めようとしている…
「う、うう…郁未…すごく上手…」
「ありがと」
ほのかな潤いを帯びた粘膜を細部に至るまで味わいながら、私は晴香の太股を撫でたり内股を指先でつついたりした。味覚や触覚や、いろいろなものが合わさって晴香の恥ずかしさや快感を私に伝えてくる。
まったく同じ器官を備えている同性として、私は晴香の快感に同調することが出来た。晴香がどうされているのかを考えることで、自分の性神経を鋭くしていくことができた。
「はっ……っ! あ…」
そして、それ以上に晴香は性感を高めている。私を舐めている時に、今の私と同じようにずっと性感を昂(たかぶ)らせていたに違いない。私はこういう事に慣れているぶん冷静にしている事ができるが、晴香はそうはいかないようだった。
晴香も、性感は十分に発達している。クリトリスはこりこりとしていて、舐めるだけでも充血しきっているのがわかるし、愛液も少しずつだがにじむ量が増えてきた。しかし、私がちょっと舐めるだけでひどい動揺を見せる辺りからすると、こういう事に慣れきっているという事はけしてないようだ。
「い……い…郁未…」
私の名前を呼ぶ声も、呼びかけというより喘ぎ声の一部になってきているようだった。晴香の方から言い出した行為にも拘わらず、もう晴香は私の舌の虜のように腰をうごめかしている。晴香は申し分ないほどにエッチで申し分ないほどに無垢だった。
それに合わせて、私はクリトリスを中心とした優しめの舐め方を維持する。包皮も剥かずに、おだやかな刺激を焦らずに続ける。
「っ……あうっ…」
段々と晴香は芯まで震えるような深い呼吸を吐き出し始めた。私の方は抑え気味にしているつもりでも、晴香はそうはいかないらしい。
私は置き去りにされた自分の性器を触ってしまいたい欲望にも駆られたが、今は晴香に尽くす快感に身を任せることにした。私にしてはびっくりするほど禁欲的だ。
「はぁぁ…郁未ぃ…」
私は、晴香の持っている純粋な女の子の可愛い性を感じてみたくなったのかもしれない。声や肌の感触や、私も持っているはずなのにどこか汚れて感じられるもの。それを晴香から純粋な形で感じてしまいたくなったのかもしれない。
じゅる、じゅる…
「はぁっ! ああっ…」
晴香の匂いに満たされた愛液を、晴香の高い喘ぎを誘うように強く吸う。顔がべとべとになっても気にならない。私はむしろ積極的に顔全体をこすりつけるようにして、晴香の身体が熱くなっている事を感じた。
がしっ、と晴香の手が乱暴に私の髪をつかむ。そして逃れようとしているように、あるいは私の顔をより押しつけているかのように、定まらない動きをした。私は晴香が腰を引いた時はそれを追い、腰を押しつけた時は情熱的なキスをしているかのように二つの唇を強く押しつけ合った。
「い、郁未…私…もうだめみたい…」
しっかり者の晴香とは思えないほど、弱々しくかすれた甘い声だ。私はずきんと脳の中がうずいたような気がした。
「い、郁未っ…好きっ…郁未…」
ずき、ずき…
脳の中に生まれた痛いほどの官能を感じながら、私は夢中になって舌を繰った。血瑠のように不自然に膨れ上がった快感は、不安感も生んだがそれ以上に私を興奮させる。
「イっ…イク…イッちゃう…だめ…だめぇっ!」
じゅぅ…
「っ…くぅっ…ううううっ…」
晴香の中から噴き出すように愛液が飛ぶ。晴香が全身を小刻みに経験させる。私は晴香に震いつきたくなるような衝動と脳の中で脈動する疼きを感じながら、舌をちゅくちゅくと動かして晴香の愛液を心ゆくまで味わう…心ゆくまで、味わう…
ヴィーッ…!ヴィーッ…!
「…!」
「…精神殻に…か、陥没発生!いや…もう崩壊して…マイナス値100を突破しつつあります…!」
「な、なんとか阻止しろ!時間稼ぎだけ…い、いやムダかっ!?至急コントロール体を…」
バ、バチ…
「うああっ…」
「に、逃げるか…?!」
バチ…バチチチ…
『だ、だめだぁっ…!!』
だが、晴香はそこで舌を止めてしまった。
「あ…あ…ど、どうして…」
「郁未ばっかり気持ちよくなっているんじゃ、ずるいわよ…」
晴香は自分のスカートに手をかけると、私に見せつけるようにそれを脱いでいった。ショーツも一緒に。
同い年の同性と、下半身だけを裸にして向き合っているというのは奇妙な気分だった。子供が悪気なく互いの性器を見比べているようなくすぐったい気分が生まれてくる。
当然、自分でも腹が立つほどこましゃくれていた私の幼年時代はそんな経験を経ることなどなかった。自分の裸については異常なほど早くから興味を持っていた気もするが、他人のそれについて興味を持ったことなど小さい頃はなかった。二次性徴を経て性の快感を知ってから、他人の裸の興味を持つようになったのだ。
「今度は、私の番よ…」
少しふらつきながら立ち上がった晴香に、私はひざまづいた。ちょうどさっきと身体の位置の高低が逆転する。
こういう、かわいい女の子の裸と、敏感な部分にも興味を持っていたのは比較的早めの頃のような気がする。どこからそういう気持ちが生まれてきたのかはわからない。バイセクシャルというのは理屈ではなく、身体がそう求めるだけのことなのかもしれない。
ぺちゅ…
「あ…」
私は晴香の秘裂に唾液で濡れた舌を押しつけ、初めからぴちゃぴちゃと大きな水音を立てて舐めた。柔らかい舌先を使って晴香の性器の表面を撫で回し、段々と中に向かって舌を進めていく。イヤだとは全く思わない。むしろ、興奮する。
「郁未…」
晴香の腰がほんのわずかだけ突き出され、鼻に恥丘がくっつけられるのがとても快感だった。晴香も愉(たの)しんでいる。私の舌で快感を感じて、もっと私の事を求めようとしている…
「う、うう…郁未…すごく上手…」
「ありがと」
ほのかな潤いを帯びた粘膜を細部に至るまで味わいながら、私は晴香の太股を撫でたり内股を指先でつついたりした。味覚や触覚や、いろいろなものが合わさって晴香の恥ずかしさや快感を私に伝えてくる。
まったく同じ器官を備えている同性として、私は晴香の快感に同調することが出来た。晴香がどうされているのかを考えることで、自分の性神経を鋭くしていくことができた。
「はっ……っ! あ…」
そして、それ以上に晴香は性感を高めている。私を舐めている時に、今の私と同じようにずっと性感を昂(たかぶ)らせていたに違いない。私はこういう事に慣れているぶん冷静にしている事ができるが、晴香はそうはいかないようだった。
晴香も、性感は十分に発達している。クリトリスはこりこりとしていて、舐めるだけでも充血しきっているのがわかるし、愛液も少しずつだがにじむ量が増えてきた。しかし、私がちょっと舐めるだけでひどい動揺を見せる辺りからすると、こういう事に慣れきっているという事はけしてないようだ。
「い……い…郁未…」
私の名前を呼ぶ声も、呼びかけというより喘ぎ声の一部になってきているようだった。晴香の方から言い出した行為にも拘わらず、もう晴香は私の舌の虜のように腰をうごめかしている。晴香は申し分ないほどにエッチで申し分ないほどに無垢だった。
それに合わせて、私はクリトリスを中心とした優しめの舐め方を維持する。包皮も剥かずに、おだやかな刺激を焦らずに続ける。
「っ……あうっ…」
段々と晴香は芯まで震えるような深い呼吸を吐き出し始めた。私の方は抑え気味にしているつもりでも、晴香はそうはいかないらしい。
私は置き去りにされた自分の性器を触ってしまいたい欲望にも駆られたが、今は晴香に尽くす快感に身を任せることにした。私にしてはびっくりするほど禁欲的だ。
「はぁぁ…郁未ぃ…」
私は、晴香の持っている純粋な女の子の可愛い性を感じてみたくなったのかもしれない。声や肌の感触や、私も持っているはずなのにどこか汚れて感じられるもの。それを晴香から純粋な形で感じてしまいたくなったのかもしれない。
じゅる、じゅる…
「はぁっ! ああっ…」
晴香の匂いに満たされた愛液を、晴香の高い喘ぎを誘うように強く吸う。顔がべとべとになっても気にならない。私はむしろ積極的に顔全体をこすりつけるようにして、晴香の身体が熱くなっている事を感じた。
がしっ、と晴香の手が乱暴に私の髪をつかむ。そして逃れようとしているように、あるいは私の顔をより押しつけているかのように、定まらない動きをした。私は晴香が腰を引いた時はそれを追い、腰を押しつけた時は情熱的なキスをしているかのように二つの唇を強く押しつけ合った。
「い、郁未…私…もうだめみたい…」
しっかり者の晴香とは思えないほど、弱々しくかすれた甘い声だ。私はずきんと脳の中がうずいたような気がした。
「い、郁未っ…好きっ…郁未…」
ずき、ずき…
脳の中に生まれた痛いほどの官能を感じながら、私は夢中になって舌を繰った。血瑠のように不自然に膨れ上がった快感は、不安感も生んだがそれ以上に私を興奮させる。
「イっ…イク…イッちゃう…だめ…だめぇっ!」
じゅぅ…
「っ…くぅっ…ううううっ…」
晴香の中から噴き出すように愛液が飛ぶ。晴香が全身を小刻みに経験させる。私は晴香に震いつきたくなるような衝動と脳の中で脈動する疼きを感じながら、舌をちゅくちゅくと動かして晴香の愛液を心ゆくまで味わう…心ゆくまで、味わう…
ヴィーッ…!ヴィーッ…!
「…!」
「…精神殻に…か、陥没発生!いや…もう崩壊して…マイナス値100を突破しつつあります…!」
「な、なんとか阻止しろ!時間稼ぎだけ…い、いやムダかっ!?至急コントロール体を…」
バ、バチ…
「うああっ…」
「に、逃げるか…?!」
バチ…バチチチ…
『だ、だめだぁっ…!!』
「見たんだよ…あゆちゃんが出てくるところ」
「し、知らないよ…たぶん、名雪さんが見間違えて」
「家にいるの、私以外は祐一とお母さんだけだよ。間違えるはずなんてないよ」
ごそごそ、と布団が動く音がする。名雪が横に寝たあゆの身体の上に乗ろうとしていた。
「何してたの?ふたりで」
「な、名雪さぁん…ちょっと…顔が怖いよ…」
月明かりの中ぼんやりと浮かび上がった名雪の顔を見て、あゆは目を伏せる。しかし、この状態では逃げ出しようもない。あゆに出来ることは、何とか誤魔化そうとすることだけだった。
「………」
名雪はあゆの事を見下ろしながら、馬乗りの姿勢になる。何か間違えれば首を絞められそうな勢いだった。普段名雪がぼうっとしているだけに、真剣な顔をされると何が起こるかわからない怖さがある。
「う…うぐぅ…べ、別にボク何もしてないよ…祐一くんと、ちょっと話をしてただけ…」
「あんな時間に男の子と女の子が一緒にいて、何もしていないなんてわけがないよ…」
「ほ、本当っ!本当にそうだよ」
「第一、うちにどうやって入ってきたの?私、あゆちゃんがいるの見て驚いたよ」
「そ、それは…寒かったから…祐一君の部屋の窓に…」
「…すごく怪しいよ」
名雪はじぃっとあゆの顔を見つめる。
「ボ、ボク何もしてないもん…」
あゆは頬を膨らませながら、そこから目をそらした。
「…あゆちゃん」
「な…名雪さん…?」
あゆは思わずぴくっと身体を震わせる。名雪の声のトーンが、1オクターブ下がっていた。恐る恐るあゆが視線を元に戻すと、名雪の目には明らかに怒りの色が浮かんでいる。
どうやら、子供のノリで誤魔化そうとしたのが逆鱗に触れたらしい。
「う…うぐっ…あ、あのあの…名雪さん…ごめんなさい」
「あゆちゃん。祐一と、何をしてたの?」
「………えっと…」
頭の中で、あゆは選択肢をぐるぐるとかき回す。どうするのが一番よい選択肢なのか、あゆは必死で考えていた。
「な、何もしてないけど…祐一くんの横で、寝かせてもらったよ」
考えた結果、結局あゆは誤魔化してしまう。本当のことを言ったときに、名雪がどれほど激怒するか想像がつかなかったのだ。
「ふぅん…」
「ほ、本当だよ…」
名雪の声に、早くもあゆはたじろぎ始める。やっぱり本当のことを最初から言った方がよかったかもしれないなどと思いつつも、あゆはもう後戻りできなかった。
「じゃあ、検査してあげるね」
「け、けん…?」
あゆは戸惑った声を上げたが、次に名雪が取った行動に表情を一変させる。
「い、いやあっ…!名雪さんっ!?」
「だめっ」
慌てて隠そうとするあゆの手を、名雪が素早く払った。
「ど、どうして…こんなっ」
あゆは淡い明かりの中に晒された自分の性器に、混乱する。羞恥心よりも、なぜそうされるのかという理由への混乱が先に立っていた。
「これから検査をするから、それであゆちゃんが何もしていないって分かったら許してあげるよ」
「や、やだよぉっ…やめてっ、名雪さんっ」
「あゆちゃんの言うこと、わたしもう信用できないから」
「ひ、ひどいよ…ボク、嘘なんて…」
後ろめたさは感じたが、あゆはまだそういう言葉を口にしてしまう。
「すぐに、わかるよ…まず、ひとつめの検査」
「………」
名雪が宣言すると、あゆは身体を凍らせた。逃げたい気持ちはやまやまだったが、叫び声をあげることもできない。それで秋子か祐一が来たとして、どう説明すればいいのか。常識とは真っ向から反する行動を取られると、常識的な対処をすることはできなくなるのだ。
「そう…おとなしくしていた方が早く終わるよ」
「うぐ…」
名雪は、顔を少しずつあゆの性器に近づけていく。あゆは生まれたままのつるつるした膨らみに息が当たるのを感じてくすぐったさを感じたが、どこを観察されているのかという事を考えるとくすぐったさに反応している余裕などなかった。
ぴろっ…
「あっ」
観察は表面だけにとどまらず、すぐ割れ目を広げられてしまう。
…ちゅっ
「…うっ…!?な、名雪さんっ…!?」
「じっとしてて」
「や、やだよ…やめて…」
「ここをなめて、あゆちゃんが感じたら祐一にいじってもらったのがわかるよ」
「い、いやだよぉっ…」
ちゅっ…ちゅる…
「ううっ…あ…」
名雪は言うだけ言って、また舌を動かし始める。なまあたたかい感触が動く度に、あゆはくすぐったさと羞恥に身を震わせた。
「…う…うぐぅっ…」
そして、舌がとあるポイントにたどりつくとあゆの反応が大きくなる。
ちゅっ。ちゅぅっ。れろれろっ…
「うぐぅ…うぐぅっ…!」
あゆは枕に乗せた頭をぐりぐりと動かしながら、身をよじらせた。カチューシャであげられていない前髪が目にかかっていたが、その瞳が見る見るうちに潤み始めたのは一目で瞭然(りょうぜん)だ。
ちゅっ。ちゅっ。
「あ…あ…う…うぐぅ」
とろ…
執拗な名雪の責め立てに、ついにあゆは力無く声を漏らして透明な雫をとろけ出させてしまった。
「んん…この酸っぱいの、なに?あゆちゃん」
舌をぐいぐいと押しつけるようにして舐め取りながら、名雪が問う。
「し、知らないよ…」
「あゆちゃんが今感じてた証拠だよ」
ちゅ…ちゅくっ
「ひ…ううっ」
名雪は再び、あゆの弱いところを吸い立てた。
「だから、あゆちゃんが祐一に触ってもらったんだって事がこれでわかったんだよ」
「ち、違うよ…本当だよっ…」
「…そうだね、あゆちゃんがひとりえっちをいつもしている女の子だったら、祐一に触ってもらった事がなくてもこうなるかもしれないよね」
名雪は顔を上げて、あゆのことを見下ろす。
「どっちなの?あゆちゃん」
「う…」
「答えて」
名雪はあゆに選択を迫る。
「…うぐぅ…ひとりえっち…している方…」
「…変態さんだね、あゆちゃん」
「うぐ…そんな…」
「普段からそんな事する女の子、祐一が好きになるわけないよ…」
名雪は口元に薄く笑いを浮かべながら、あゆを貶(おとし)めた。
「ひ、ひどいよ…」
「あゆちゃんが自分で言ったんだよ?」
「うぅ…」
あゆは泣きそうな目をして、名雪のことを見る。
「それじゃあ、ふたつめの検査」
「えっ…」
絶望的な表情を見せるあゆの前に、名雪は自分の人差し指を提示した。
「な、なにを…」
「もうわかるでしょ?」
名雪は再び閉じられたあゆの秘裂に、その指をあてがう。
「え、えっ…」
あゆが戸惑う間に名雪は指を突っ込み、雫があふれ出してくる地点にぴたりと指を当てた。
「血が出てきたらあゆちゃんがしてないってわかるし、そうじゃなければあゆちゃんは気持ちよくなるだけ。いいよね?」
「い、いいよねって……いやぁっ!やめて、名雪さん…ボク、祐一君としてないよっ!キスしてもらっただけ…まだはじめて、はじめてだよっ…信じて!」
「あゆちゃんの言葉、もう信じないって言ったよね?それに、あゆちゃん今もまた嘘をついていたんってことだよ」
「う、うぐ…ごめんなさい…だから許して…」
「うるさいよ。もう黙ってよ」
「………」
名雪の低い声に、あゆは完全に沈黙してしまった。
…ぬちゅ…
「あ…!」
無言で挿入を開始する名雪の指に、あゆが高い声を上げる。雫に濡れさせられたためか、痛みはまだそれほどではない。が、指が進むごとにどんどんきつい感触は強くなっていった。
ぷち…
「ひっ…!」
処女の証の所まで進んできても、名雪の指は全く止まろうとしない。
ぷち…ぷちっ…
「うぐっ…いたいっ…いたいよっ…」
肉が剥がされていく痛みに、あゆは悲痛な声を漏らす。人差し指一本だけとは言え、狭いあゆの中にとってはかなりの大きさなのだ。加えて名雪はあゆの苦痛を増そうとしているかのように指をぐりぐりと動かし、傷つけられた膣壁をこする。潤滑の役目を果たすはずの雫も、焼け石に水だった。
ずず…
「うぅ…はぁっ」
入るところまで入れてから、名雪は指を引く。
「…これであゆちゃん、もう祐一とえっちなんて出来ない体だよ」
名雪は自分の指についた血液を見つめた。憂鬱そうな、満足そうな極めて複雑な表情だ。
「ひど…いよ…ひどい…」
「痛いでしょ?あゆちゃんが祐一の部屋から出てきたのを見た時には、わたしもっと痛かったんだよ…」
「だ、だからって…えぐっ…ひどいよっ…えぐっ…こんなの…うぐぅっ…」
あゆは、身体を震わせて泣き始める。固く閉じた目から涙の粒がこぼれ、下がった前髪を濡らしていった。
「…なぐさめてあげるよ…えっちなあゆちゃんにふさわしいやり方でね」
かち。
そう言うと、名雪はベッドの近くに置いてあった読書灯らしい電気スタンドのスイッチを入れる。あゆの性器から血がにじんでいるのが、はっきりとした光の中で見えるようになった。
そして名雪は血に濡れた指をあゆの秘裂の中に差し入れ、珠のような突起を優しく転がし始める。
「えぐっ…うぐ…!?」
あゆは電気に打たれたように身体を震わせた。
「ほら…ほらっ、えっちなあゆちゃん?すっごくいいでしょ?」
名雪の複雑な表情は変わっていなかった。汗でべっとりと額に張り付いた長い髪が、名雪の憔悴を表しているようにも見える。
「うっ…えぐっ…うぐぅ…えぐっ…」
泣きながらも、あゆは見る間に膨らんでいく快感から逃れられない。名雪の指に無駄な動きは一切なかった。どこを責めればいいのか、名雪は同性として知り尽くしているのだ。
ちゅぷ…ちゅぷ…ちゅぷ
「いやぁ…やめてっ…名雪さんっ…やめてっ…ボクっ…いやだっ…いやだああっ!!」
無感情に動き続ける名雪の指。あゆの身体が段々と引きつり初め、何かに耐えているような表情になってくる。長く持たないと言うことを、全身で表現しているような状態だった。それでも名雪はあゆの珠を押し込み、転がし、つまみ、はじく。電気スタンドの明かりの中で一瞬見えたあゆの珠は名雪の指に左右からぎゅっとつままれて、てらてらとした光沢を放っていた。
「ボク…ボクっ…ああぁっ…!」
悲しそうな声がする。そして全身をぐぐっ…と伸ばしてあゆは昇天してしまった。
「あっ…うぐ…ふぁぁ…」
白熱電球のオレンジを帯びた光の中で、ピクピクと若魚のように身を震わせるあゆの幼い肢体と、指の先に感じられる固い珠。血と透明な雫によって、じとりと濡れたシーツ。そして、パジャマの下でしっとりと湿りを帯びてしまった名雪のショーツ。
「…おやすみなさい…」
自分自身の作り出した非現実的で暗い光景と身体感覚に、名雪はそうつぶやくことしかできなかった。
「し、知らないよ…たぶん、名雪さんが見間違えて」
「家にいるの、私以外は祐一とお母さんだけだよ。間違えるはずなんてないよ」
ごそごそ、と布団が動く音がする。名雪が横に寝たあゆの身体の上に乗ろうとしていた。
「何してたの?ふたりで」
「な、名雪さぁん…ちょっと…顔が怖いよ…」
月明かりの中ぼんやりと浮かび上がった名雪の顔を見て、あゆは目を伏せる。しかし、この状態では逃げ出しようもない。あゆに出来ることは、何とか誤魔化そうとすることだけだった。
「………」
名雪はあゆの事を見下ろしながら、馬乗りの姿勢になる。何か間違えれば首を絞められそうな勢いだった。普段名雪がぼうっとしているだけに、真剣な顔をされると何が起こるかわからない怖さがある。
「う…うぐぅ…べ、別にボク何もしてないよ…祐一くんと、ちょっと話をしてただけ…」
「あんな時間に男の子と女の子が一緒にいて、何もしていないなんてわけがないよ…」
「ほ、本当っ!本当にそうだよ」
「第一、うちにどうやって入ってきたの?私、あゆちゃんがいるの見て驚いたよ」
「そ、それは…寒かったから…祐一君の部屋の窓に…」
「…すごく怪しいよ」
名雪はじぃっとあゆの顔を見つめる。
「ボ、ボク何もしてないもん…」
あゆは頬を膨らませながら、そこから目をそらした。
「…あゆちゃん」
「な…名雪さん…?」
あゆは思わずぴくっと身体を震わせる。名雪の声のトーンが、1オクターブ下がっていた。恐る恐るあゆが視線を元に戻すと、名雪の目には明らかに怒りの色が浮かんでいる。
どうやら、子供のノリで誤魔化そうとしたのが逆鱗に触れたらしい。
「う…うぐっ…あ、あのあの…名雪さん…ごめんなさい」
「あゆちゃん。祐一と、何をしてたの?」
「………えっと…」
頭の中で、あゆは選択肢をぐるぐるとかき回す。どうするのが一番よい選択肢なのか、あゆは必死で考えていた。
「な、何もしてないけど…祐一くんの横で、寝かせてもらったよ」
考えた結果、結局あゆは誤魔化してしまう。本当のことを言ったときに、名雪がどれほど激怒するか想像がつかなかったのだ。
「ふぅん…」
「ほ、本当だよ…」
名雪の声に、早くもあゆはたじろぎ始める。やっぱり本当のことを最初から言った方がよかったかもしれないなどと思いつつも、あゆはもう後戻りできなかった。
「じゃあ、検査してあげるね」
「け、けん…?」
あゆは戸惑った声を上げたが、次に名雪が取った行動に表情を一変させる。
「い、いやあっ…!名雪さんっ!?」
「だめっ」
慌てて隠そうとするあゆの手を、名雪が素早く払った。
「ど、どうして…こんなっ」
あゆは淡い明かりの中に晒された自分の性器に、混乱する。羞恥心よりも、なぜそうされるのかという理由への混乱が先に立っていた。
「これから検査をするから、それであゆちゃんが何もしていないって分かったら許してあげるよ」
「や、やだよぉっ…やめてっ、名雪さんっ」
「あゆちゃんの言うこと、わたしもう信用できないから」
「ひ、ひどいよ…ボク、嘘なんて…」
後ろめたさは感じたが、あゆはまだそういう言葉を口にしてしまう。
「すぐに、わかるよ…まず、ひとつめの検査」
「………」
名雪が宣言すると、あゆは身体を凍らせた。逃げたい気持ちはやまやまだったが、叫び声をあげることもできない。それで秋子か祐一が来たとして、どう説明すればいいのか。常識とは真っ向から反する行動を取られると、常識的な対処をすることはできなくなるのだ。
「そう…おとなしくしていた方が早く終わるよ」
「うぐ…」
名雪は、顔を少しずつあゆの性器に近づけていく。あゆは生まれたままのつるつるした膨らみに息が当たるのを感じてくすぐったさを感じたが、どこを観察されているのかという事を考えるとくすぐったさに反応している余裕などなかった。
ぴろっ…
「あっ」
観察は表面だけにとどまらず、すぐ割れ目を広げられてしまう。
…ちゅっ
「…うっ…!?な、名雪さんっ…!?」
「じっとしてて」
「や、やだよ…やめて…」
「ここをなめて、あゆちゃんが感じたら祐一にいじってもらったのがわかるよ」
「い、いやだよぉっ…」
ちゅっ…ちゅる…
「ううっ…あ…」
名雪は言うだけ言って、また舌を動かし始める。なまあたたかい感触が動く度に、あゆはくすぐったさと羞恥に身を震わせた。
「…う…うぐぅっ…」
そして、舌がとあるポイントにたどりつくとあゆの反応が大きくなる。
ちゅっ。ちゅぅっ。れろれろっ…
「うぐぅ…うぐぅっ…!」
あゆは枕に乗せた頭をぐりぐりと動かしながら、身をよじらせた。カチューシャであげられていない前髪が目にかかっていたが、その瞳が見る見るうちに潤み始めたのは一目で瞭然(りょうぜん)だ。
ちゅっ。ちゅっ。
「あ…あ…う…うぐぅ」
とろ…
執拗な名雪の責め立てに、ついにあゆは力無く声を漏らして透明な雫をとろけ出させてしまった。
「んん…この酸っぱいの、なに?あゆちゃん」
舌をぐいぐいと押しつけるようにして舐め取りながら、名雪が問う。
「し、知らないよ…」
「あゆちゃんが今感じてた証拠だよ」
ちゅ…ちゅくっ
「ひ…ううっ」
名雪は再び、あゆの弱いところを吸い立てた。
「だから、あゆちゃんが祐一に触ってもらったんだって事がこれでわかったんだよ」
「ち、違うよ…本当だよっ…」
「…そうだね、あゆちゃんがひとりえっちをいつもしている女の子だったら、祐一に触ってもらった事がなくてもこうなるかもしれないよね」
名雪は顔を上げて、あゆのことを見下ろす。
「どっちなの?あゆちゃん」
「う…」
「答えて」
名雪はあゆに選択を迫る。
「…うぐぅ…ひとりえっち…している方…」
「…変態さんだね、あゆちゃん」
「うぐ…そんな…」
「普段からそんな事する女の子、祐一が好きになるわけないよ…」
名雪は口元に薄く笑いを浮かべながら、あゆを貶(おとし)めた。
「ひ、ひどいよ…」
「あゆちゃんが自分で言ったんだよ?」
「うぅ…」
あゆは泣きそうな目をして、名雪のことを見る。
「それじゃあ、ふたつめの検査」
「えっ…」
絶望的な表情を見せるあゆの前に、名雪は自分の人差し指を提示した。
「な、なにを…」
「もうわかるでしょ?」
名雪は再び閉じられたあゆの秘裂に、その指をあてがう。
「え、えっ…」
あゆが戸惑う間に名雪は指を突っ込み、雫があふれ出してくる地点にぴたりと指を当てた。
「血が出てきたらあゆちゃんがしてないってわかるし、そうじゃなければあゆちゃんは気持ちよくなるだけ。いいよね?」
「い、いいよねって……いやぁっ!やめて、名雪さん…ボク、祐一君としてないよっ!キスしてもらっただけ…まだはじめて、はじめてだよっ…信じて!」
「あゆちゃんの言葉、もう信じないって言ったよね?それに、あゆちゃん今もまた嘘をついていたんってことだよ」
「う、うぐ…ごめんなさい…だから許して…」
「うるさいよ。もう黙ってよ」
「………」
名雪の低い声に、あゆは完全に沈黙してしまった。
…ぬちゅ…
「あ…!」
無言で挿入を開始する名雪の指に、あゆが高い声を上げる。雫に濡れさせられたためか、痛みはまだそれほどではない。が、指が進むごとにどんどんきつい感触は強くなっていった。
ぷち…
「ひっ…!」
処女の証の所まで進んできても、名雪の指は全く止まろうとしない。
ぷち…ぷちっ…
「うぐっ…いたいっ…いたいよっ…」
肉が剥がされていく痛みに、あゆは悲痛な声を漏らす。人差し指一本だけとは言え、狭いあゆの中にとってはかなりの大きさなのだ。加えて名雪はあゆの苦痛を増そうとしているかのように指をぐりぐりと動かし、傷つけられた膣壁をこする。潤滑の役目を果たすはずの雫も、焼け石に水だった。
ずず…
「うぅ…はぁっ」
入るところまで入れてから、名雪は指を引く。
「…これであゆちゃん、もう祐一とえっちなんて出来ない体だよ」
名雪は自分の指についた血液を見つめた。憂鬱そうな、満足そうな極めて複雑な表情だ。
「ひど…いよ…ひどい…」
「痛いでしょ?あゆちゃんが祐一の部屋から出てきたのを見た時には、わたしもっと痛かったんだよ…」
「だ、だからって…えぐっ…ひどいよっ…えぐっ…こんなの…うぐぅっ…」
あゆは、身体を震わせて泣き始める。固く閉じた目から涙の粒がこぼれ、下がった前髪を濡らしていった。
「…なぐさめてあげるよ…えっちなあゆちゃんにふさわしいやり方でね」
かち。
そう言うと、名雪はベッドの近くに置いてあった読書灯らしい電気スタンドのスイッチを入れる。あゆの性器から血がにじんでいるのが、はっきりとした光の中で見えるようになった。
そして名雪は血に濡れた指をあゆの秘裂の中に差し入れ、珠のような突起を優しく転がし始める。
「えぐっ…うぐ…!?」
あゆは電気に打たれたように身体を震わせた。
「ほら…ほらっ、えっちなあゆちゃん?すっごくいいでしょ?」
名雪の複雑な表情は変わっていなかった。汗でべっとりと額に張り付いた長い髪が、名雪の憔悴を表しているようにも見える。
「うっ…えぐっ…うぐぅ…えぐっ…」
泣きながらも、あゆは見る間に膨らんでいく快感から逃れられない。名雪の指に無駄な動きは一切なかった。どこを責めればいいのか、名雪は同性として知り尽くしているのだ。
ちゅぷ…ちゅぷ…ちゅぷ
「いやぁ…やめてっ…名雪さんっ…やめてっ…ボクっ…いやだっ…いやだああっ!!」
無感情に動き続ける名雪の指。あゆの身体が段々と引きつり初め、何かに耐えているような表情になってくる。長く持たないと言うことを、全身で表現しているような状態だった。それでも名雪はあゆの珠を押し込み、転がし、つまみ、はじく。電気スタンドの明かりの中で一瞬見えたあゆの珠は名雪の指に左右からぎゅっとつままれて、てらてらとした光沢を放っていた。
「ボク…ボクっ…ああぁっ…!」
悲しそうな声がする。そして全身をぐぐっ…と伸ばしてあゆは昇天してしまった。
「あっ…うぐ…ふぁぁ…」
白熱電球のオレンジを帯びた光の中で、ピクピクと若魚のように身を震わせるあゆの幼い肢体と、指の先に感じられる固い珠。血と透明な雫によって、じとりと濡れたシーツ。そして、パジャマの下でしっとりと湿りを帯びてしまった名雪のショーツ。
「…おやすみなさい…」
自分自身の作り出した非現実的で暗い光景と身体感覚に、名雪はそうつぶやくことしかできなかった。
(例のシリーズですか)
「く…ぅ」
栞が声を漏らす。
「うん…いいよ、栞の気持ちいい」
「神谷さん…」
上に覆いかぶさっているのも、また少女だった。小麦色に焼けた肌と、すらりとした長身は栞と好対照と言える。ショートカットという所は同じだったが、ブラウン気味の栞の細い髪と、艶と張りのある黒髪の神谷の髪はやはり違って見えた。
「着ている時だけじゃなくて、裸の時も可愛いコってなかなかいないんだよ」
神谷と呼ばれた少女は、豊満な胸を栞の控えめな胸にすりつけるように身体を密着させる。
「あぁっ…」
ニプルをニプルでこすられる甘い刺激に、栞は身をくねらせて応えた。そして、その動きと共にちゅぷちゅぷという透明な水音が恥ずかしげに生まれる。
「そんなにいい?」
「か、神谷さんの…大きくて…熱くって…」
そう。栞の中には、少女の秘部から伸びた肉棒がうずめられていた。これまで栞の体験してきた少女の持つ肉棒とは、サイズも硬度も形状も、そして熱さも段違いだ。むしろ、男の持つ剛直に近いと言えるかもしれない。
「ふふ…泣かせちゃったこと、あるからね」
神谷はゆっくりと腰をグラインドさせる。
「ああ…神谷さん」
「こんなに小さい体なのに、あそこにこんなのが簡単に入っちゃうし、すごい濡れてるし…栞、最高」
「神谷さんのも…すごく気持ちいいです」
栞は自ら顔を上げて、キスを求めた。
「うん」
神谷は素早く栞の唇に自分の唇を合わせる。
ちゅっ…ぬちゅ…
「んん…んっ」
「っ…ふっ…んふぅ…」
犯すような激しい勢いの神谷のキスに対して、栞は舌の動きを使った丁寧なキスで対応した。自分の口の中に侵入してきて口腔の中をなぶる神谷の舌を、時折そっとくすぐったりつついたりする。そして神谷が栞の舌を求めてくると、従順にそれに合わせた。
ちゅる…ちゅるる
最後に送り込まれた唾液を、栞は潤んだ瞳で受け入れる。
「キスも、うまいね」
「神谷さんのも良かったですよ」
「いや、私のは好き勝手してるだけだから」
「そうやって乱暴にされるのも…いいです」
「はは…そこまで言うとわざとらしいよ」
神谷はちょんと栞の額をつついた。
「でも、本当ですよ…?私…」
「うん…栞が言うなら、本当だって思ってみてもいいかな」
「いいですよ…だって、本当なんですから」
「そんな事言うと、本当に手加減せずにしちゃうよ?」
神谷が面白そうな笑みを浮かべながら言う。
「どうぞ…お願い、します」
「私は知らないよー。栞が言ったんだからね」
そう言うと、神谷は自分の手を栞の胸の辺りに置いて、ベッドに押しつけるような力を加える。
「あああ…」
栞は苦しそうな息を漏らしたが、助けを求めることはしない。自分の手を額のあたりに当てて、神谷の行為に自分の身を完全に投げ出した。
ちゅぐちゅぐちゅぐ…
「うあっ…ひぅ…神谷さん…」
「どう…栞?苦しい?」
きつい押しつけを加えながらの、容赦のないストロークだ。その激しい運動量にも、神谷は顔色ひとつ変えなかった。全く同じ強烈なペースで、栞の奥をひたすらに突き続ける。体力と腰を動かすテクニックの両方に、かなりの自信を持っているようだ。
「す、すごいです…気持ちよくて…」
「無理しなくてもいいよ」
神谷は言ったが、実際栞がほとんど苦痛を感じていないようである事は理解していた。何と言ってもあまりに愛液が豊富すぎて、どんなに強く突いても栞の中を傷つけてしまうことはないのだ。神谷にはぬめぬめとした締め付けの快感が、栞には膣壁の敏感な地点への強烈な刺激による快感がもたらされる。そして栞には、強いストロークがずれる事によって時折クリトリスへの刺激も与えられた。
「ふぁぅ…あぁ」
結局、栞の感じている苦痛は押さえつけられている事への圧迫感しかない。そういった拘束的な苦痛を快感の一部に変換してしまうだけの性経験を、既に栞は持ち備えていた。もっときつい、ロープによる戒めすら経験したことがあるのだから。
「栞の…すごい…もう、私出ちゃいそうだよ…」
神谷は同じペースで栞の中を突きながら、心地よさそうに眉をしかめた。
「来てください…私のなかに、いっぱい…神谷さんの…」
「うん…あは…思いっきり、出ちゃいそうだよ…こんなの久しぶりだ」
「嬉しいです…私も…私もっ、もうだめ…です…」
栞は目を伏せながらも、神谷の腰使いに合わせて腰を押し出し始めた。
「一緒にいこっ…栞」
「はい…も、もう…私は」
「いいよっ…いつでもいっちゃって!」
神谷が叫ぶ。二人の少女は淫靡に腰を振り、粘液の音を響かせながら高みで合一しようとしていた。
「はぁっ…うああぁぁっ!」
「出ちゃうッ…!」
…ビクンっ!
そして二人はほぼ同時に腰を痙攣させ、快感の極みに達した。
「はぁっ…はぁ…」
びゅく…びゅく…びゅく…!
「んぁっ…神谷さんの…熱いです」
膣内に吐き出された神谷の体液のほとばしりは、数回の痙攣を経ても勢いを失うことなく栞の最深部を叩いていた。元々神谷の長大な肉棒によって容積を埋められていたヴァギナの隙間から、こぷっこぷっと神谷の体液があふれ出していく。そこには透明な液体も混じって、栞の中が透明なジュースでも満たされていた事を証明していた。
「あーぁ…こんなに出しちゃった」
気怠そうな微笑みを浮かべながら神谷が言う。
「でも、まだ神谷さんの固いですね」
栞は蠱惑(こわく)的にささやいた。
「私の口の中も…神谷さんにあげていいですか?」
「あはは、サービス満点だね」
「そんな…私がしたいだけです」
栞の笑みを、神谷はどこか切なそうな目で見つめる。
「…いいよ。勘ぐりナシでえっちしたいし、先に話済ましちゃお。栞のお姉さんのとこに行ってあげるよ」
「本当ですかっ…!?」
栞が一転して真剣な顔になった。だが、すぐに慌てて目をそらす。
「…あっ…あの、すいません、私、そんなつもりじゃ」
「いいよ。栞も大変そうだしね。私に何ができるんだかわかんないけどさ、栞と好きなだけやっちゃえるならいいよ」
「は、はい…!あの、何からしましょうか…口でいいですか?」
「栞、もっと普通にしよーよ…それだから先に話済ましたんじゃない」
「あ、あの…そうですね、ごめんなさい…私、嬉しくて…」
「…素直だよ、栞って」
神谷は肉棒を栞の中から引き抜いて、栞のショートカットを撫でてやった。
「く…ぅ」
栞が声を漏らす。
「うん…いいよ、栞の気持ちいい」
「神谷さん…」
上に覆いかぶさっているのも、また少女だった。小麦色に焼けた肌と、すらりとした長身は栞と好対照と言える。ショートカットという所は同じだったが、ブラウン気味の栞の細い髪と、艶と張りのある黒髪の神谷の髪はやはり違って見えた。
「着ている時だけじゃなくて、裸の時も可愛いコってなかなかいないんだよ」
神谷と呼ばれた少女は、豊満な胸を栞の控えめな胸にすりつけるように身体を密着させる。
「あぁっ…」
ニプルをニプルでこすられる甘い刺激に、栞は身をくねらせて応えた。そして、その動きと共にちゅぷちゅぷという透明な水音が恥ずかしげに生まれる。
「そんなにいい?」
「か、神谷さんの…大きくて…熱くって…」
そう。栞の中には、少女の秘部から伸びた肉棒がうずめられていた。これまで栞の体験してきた少女の持つ肉棒とは、サイズも硬度も形状も、そして熱さも段違いだ。むしろ、男の持つ剛直に近いと言えるかもしれない。
「ふふ…泣かせちゃったこと、あるからね」
神谷はゆっくりと腰をグラインドさせる。
「ああ…神谷さん」
「こんなに小さい体なのに、あそこにこんなのが簡単に入っちゃうし、すごい濡れてるし…栞、最高」
「神谷さんのも…すごく気持ちいいです」
栞は自ら顔を上げて、キスを求めた。
「うん」
神谷は素早く栞の唇に自分の唇を合わせる。
ちゅっ…ぬちゅ…
「んん…んっ」
「っ…ふっ…んふぅ…」
犯すような激しい勢いの神谷のキスに対して、栞は舌の動きを使った丁寧なキスで対応した。自分の口の中に侵入してきて口腔の中をなぶる神谷の舌を、時折そっとくすぐったりつついたりする。そして神谷が栞の舌を求めてくると、従順にそれに合わせた。
ちゅる…ちゅるる
最後に送り込まれた唾液を、栞は潤んだ瞳で受け入れる。
「キスも、うまいね」
「神谷さんのも良かったですよ」
「いや、私のは好き勝手してるだけだから」
「そうやって乱暴にされるのも…いいです」
「はは…そこまで言うとわざとらしいよ」
神谷はちょんと栞の額をつついた。
「でも、本当ですよ…?私…」
「うん…栞が言うなら、本当だって思ってみてもいいかな」
「いいですよ…だって、本当なんですから」
「そんな事言うと、本当に手加減せずにしちゃうよ?」
神谷が面白そうな笑みを浮かべながら言う。
「どうぞ…お願い、します」
「私は知らないよー。栞が言ったんだからね」
そう言うと、神谷は自分の手を栞の胸の辺りに置いて、ベッドに押しつけるような力を加える。
「あああ…」
栞は苦しそうな息を漏らしたが、助けを求めることはしない。自分の手を額のあたりに当てて、神谷の行為に自分の身を完全に投げ出した。
ちゅぐちゅぐちゅぐ…
「うあっ…ひぅ…神谷さん…」
「どう…栞?苦しい?」
きつい押しつけを加えながらの、容赦のないストロークだ。その激しい運動量にも、神谷は顔色ひとつ変えなかった。全く同じ強烈なペースで、栞の奥をひたすらに突き続ける。体力と腰を動かすテクニックの両方に、かなりの自信を持っているようだ。
「す、すごいです…気持ちよくて…」
「無理しなくてもいいよ」
神谷は言ったが、実際栞がほとんど苦痛を感じていないようである事は理解していた。何と言ってもあまりに愛液が豊富すぎて、どんなに強く突いても栞の中を傷つけてしまうことはないのだ。神谷にはぬめぬめとした締め付けの快感が、栞には膣壁の敏感な地点への強烈な刺激による快感がもたらされる。そして栞には、強いストロークがずれる事によって時折クリトリスへの刺激も与えられた。
「ふぁぅ…あぁ」
結局、栞の感じている苦痛は押さえつけられている事への圧迫感しかない。そういった拘束的な苦痛を快感の一部に変換してしまうだけの性経験を、既に栞は持ち備えていた。もっときつい、ロープによる戒めすら経験したことがあるのだから。
「栞の…すごい…もう、私出ちゃいそうだよ…」
神谷は同じペースで栞の中を突きながら、心地よさそうに眉をしかめた。
「来てください…私のなかに、いっぱい…神谷さんの…」
「うん…あは…思いっきり、出ちゃいそうだよ…こんなの久しぶりだ」
「嬉しいです…私も…私もっ、もうだめ…です…」
栞は目を伏せながらも、神谷の腰使いに合わせて腰を押し出し始めた。
「一緒にいこっ…栞」
「はい…も、もう…私は」
「いいよっ…いつでもいっちゃって!」
神谷が叫ぶ。二人の少女は淫靡に腰を振り、粘液の音を響かせながら高みで合一しようとしていた。
「はぁっ…うああぁぁっ!」
「出ちゃうッ…!」
…ビクンっ!
そして二人はほぼ同時に腰を痙攣させ、快感の極みに達した。
「はぁっ…はぁ…」
びゅく…びゅく…びゅく…!
「んぁっ…神谷さんの…熱いです」
膣内に吐き出された神谷の体液のほとばしりは、数回の痙攣を経ても勢いを失うことなく栞の最深部を叩いていた。元々神谷の長大な肉棒によって容積を埋められていたヴァギナの隙間から、こぷっこぷっと神谷の体液があふれ出していく。そこには透明な液体も混じって、栞の中が透明なジュースでも満たされていた事を証明していた。
「あーぁ…こんなに出しちゃった」
気怠そうな微笑みを浮かべながら神谷が言う。
「でも、まだ神谷さんの固いですね」
栞は蠱惑(こわく)的にささやいた。
「私の口の中も…神谷さんにあげていいですか?」
「あはは、サービス満点だね」
「そんな…私がしたいだけです」
栞の笑みを、神谷はどこか切なそうな目で見つめる。
「…いいよ。勘ぐりナシでえっちしたいし、先に話済ましちゃお。栞のお姉さんのとこに行ってあげるよ」
「本当ですかっ…!?」
栞が一転して真剣な顔になった。だが、すぐに慌てて目をそらす。
「…あっ…あの、すいません、私、そんなつもりじゃ」
「いいよ。栞も大変そうだしね。私に何ができるんだかわかんないけどさ、栞と好きなだけやっちゃえるならいいよ」
「は、はい…!あの、何からしましょうか…口でいいですか?」
「栞、もっと普通にしよーよ…それだから先に話済ましたんじゃない」
「あ、あの…そうですね、ごめんなさい…私、嬉しくて…」
「…素直だよ、栞って」
神谷は肉棒を栞の中から引き抜いて、栞のショートカットを撫でてやった。
「こ、これ…」
「見ないでください〜、あかりさん」
マルチがいやいやと首を振るが、浩之はマルチの手を背中に回させてしっかり押さえ込んでいた。マルチの目の前に立っていたあかりの視線は、マルチの股間に釘付けになっている。
「本物みたいだろ?」
「う、うん」
あかりはこくりとうなずいた。可哀想だよ、というニュアンスを瞳には含ませつつも、好奇心の方が勝ってしまっているようだ。剥き出しにされたマルチの股間の状態を、あかりはじーっと見つめて観察する。蛍光灯が皓々と照らしているため、陰になっている部分はない。
ただの一本のスリットである秘裂も、その上に生えているやや白っぽい色をした肉棒も丸見えだった。
「触ってみたらどうだ?」
浩之が言うと、マルチはひぅっ、と息を飲む。
「………」
あかりはその反応をちらっとうかがったが、浩之をいさめる言葉を吐くことはなかった。おずおずと自分の手をマルチの肉棒に向かって伸ばしていく。
ぴと…
「あ、あかりさんっ〜、やめてください〜」
マルチはひやりとしたあかりの指の感触に身体を跳ね上げる。
「固くて…熱い…」
だが、あかりはぴったりと指をマルチの肉棒に当てて離さなかった。そのまま指をくいくいと動かして、感触を確かめていく。
「触った感じも本物そっくりだろ」
「すごいね…」
あかりは包皮に包まれた幹の部分を、二本揃えた指で撫でた。
包皮は白っぽかったが、先端の部分はピンク色になっている。そして包皮の下からも、そのピンク色が少し透けて薄桃色になっていた。根元の部分だけは下腹部に飲み込まれていくようになっていて、袋の部分はついていない。
見た目にはやや脆そうな印象があったが、それでも固い弾力のあるこりこりとして熱い感触は、あかりが浩之のモノを触っているときのものと見まごう程だ。最初のうちは恐る恐るだったあかりの指の動きも、段々大胆に肉棒を刺激するようになってくる。
「だ、だめですぅ…」
あかりが環状にした指でマルチの肉棒をしごくと、マルチは腰を引きながら悶えた。だが浩之の背中が壁のようになっていて、腰を引いてもあかりの指がすぐ追い付いてしまう。
「ん…ん…」
鼻に掛かった甘い吐息を出しながら、あかりは夢中にマルチの肉棒をこする。いつの間にか、あかりの顔はマルチの肉棒のすぐ近くにまで寄って、のぞき込むように肉棒を凝視していた。
「あかり…舐めちゃえよ」
「…うん」
「だ、だめですうううぅ!」
マルチは大声を出して暴れようとしたが、浩之はがちっとマルチを抑え込んでしまう。その乱暴なやり取りに衝動を突かれたのか、あかりは大きな口を開けていきなりマルチの肉棒を深々とくわえこんでいた。
ちゅぱちゅぱ、ちゅるっ…じゅる
「あ、あ、ふあああぁ〜っ!?」
マルチはわなわなと身体を震わせて絶叫する。へなっと腰がくだけそうになった所を、浩之は抱きかかえて支えた。
ちゅる、ちゅる。じゅるるっ。ちゅぐちゅぐ。
あかりはべろんと出した舌で、大きな音を立てながらマルチの肉棒を舐め上げては吸った。そして、ぎゅーっと強く口腔の粘膜で締め付けて上下にしごく。口元からは唾液が伝い、瞳は物欲しそうに潤んで奉仕するあかりの顔をいやらしく見せていた。
「はぁ…ああああっ、ふぅ……。っ!ああっ、ああっ!あ……ああああ〜っ!?」
あかりの緩急をつけた刺激に、マルチは逐一声を上げて反応する。もはや身体は弛緩して動かなくなっているようだった。あかりの舌が動くのを感じて、感じているという反応を返す事しかできない。
「ん…」
小さな声を出して、あかりが口を止める。そしてぺろっと舌を出して、上目遣いに浩之を見つめた。
「どうした?」
「マルチひゃんの、えっちなおゆゆ…」
そして、舌を口の中に戻してこくんと飲み込む。
「浩之ちゃんのみたいな味がする…」
あかりは言った。
「どうして欲しい?」
「浩之ちゃんのが…欲しい」
あかりはべっとりとなったマルチの肉棒から顔と手を離し、浩之の事を見つめる。荒く息を吐き出しながら興奮に耐えているマルチの顔は、まるで目に入っていないようだった。
「じゃあ、あそこ見せて仰向けになれ」
「…うん」
あかりは身体をぱたんと後ろ向きに倒していく。そして絨毯の上に身体を横たえ、脚を少しだけM字に開いた。あかりの秘裂がぱっくりと口を開き、中の鮮紅色の粘膜がわずかながら光の下に姿を現す。それは、角度によってはっきりときらめきを返していた。
「舐めてただけで濡れたのか?」
「だって…なんだか、変な気分になっちゃったから」
あかりは少し視線をそらしながら髪を上げた。寝転がっても形の崩れない胸が、やや速いペースで上下しているのがよく分かる。うっすらと濡れた秘部も、同じペースで疼きを発しているはずだ。
「ひっ、浩之さんっ!?そこはぁ…っ!」
一方のマルチは、突然身体を跳ね上げて目を大きく見開いていた。浩之の指が秘裂に潜り込んで、無造作な愛撫を始めたのだ。そのショックで、弛緩していた身体も動き始めたのかマルチは全身を動かして悶えに悶える。
「うっ、ああっ、あああ〜っ!!」
浩之の指の位置とマルチの反応を見ると、マルチが肉棒と乳頭に加えてもう一つの勃起器官を備えているのは間違いないようだった。
「マルチちゃんの、ソコもついてるの…?」
「ああ、贅沢だよな。人間の二倍感じるんだから」
浩之は厳しく仕置きをするような勢いで、秘裂の中にあると思しきマルチの突起状の部分を撫で回す。時折ちゅくちゅくという水音も混じるようになっていた。
「だ、だめですぅ〜そんなに、したら、あ、あ」
マルチは引きつった声を上げ始める。肉棒が一定の間隔を置いて、びくっびくっと震え始めていた。
「よし…もういいだろ」
ちゅぽっ。
浩之が指を抜くと、明らかにその中が何らかの液体で濡れている事が分かる。色は透明だったが、つぅっと糸を引いて滴るだけの粘りがあった。
「あ…はぅ…も、もう許してください〜」
「まだまだ」
倒れそうなマルチを抱きかかえながら、浩之はずりずりと身体を前に動かしてマルチをあかりの寝転がる上へと運んでいく。
「よっ…と」
「浩之ちゃん…?」
自分の腿の上にマルチが乗せられたのを見て、あかりは怪訝そうな声を出した。マルチの方は息を整えるのが精一杯のようで、何が起こるのかという事まで意識が回っていない様子である。
「マルチ、あかりをやれよ」
「え…」
「!!!?」
マルチは飛び上がりそうな勢いで浩之の方を向く。
「い、いやですぅっ…そんなの…」
「ダメだ。しないんなら、毎日それをつけっぱなしにしておくぞ」
「…浩之さん〜」
絶望的な顔になりながらもマルチは浩之に向かって手を伸ばしたが、浩之はひょいと後ろに下がってそれをかわした。そして立ち上がり、腕組みをしながら二人の事を見下ろす。
「え、えっと、マルチちゃん、心配しなくても大丈夫だと思うよ…私は平気だから」
「…で、でも、そんな事するの…恥ずかしいですっ」
「すぐに慣れるよ…大丈夫」
あかりは手を伸ばして、マルチの手を握った。微笑んでいる顔はマルチへの気遣いに満ちているようにも見えるが、あかりが一刻も早く挿入を感じたいと願っているのも否定はできないだろう。
「あ、あの…わっ…わかりましたぁ…」
しかしマルチはあかりの心遣いを無駄にしないようにという一心によって首を縦に振ってしまう。あかりはそれに応えて、マルチの手をもう一度握り返した。
「………」
マルチは腰を少し前にスライドさせて、そこから肉棒を前に突き出すように前傾姿勢になっていく。顔には不安な色が一杯で動くスピードも鈍かったが、確実にマルチの肉棒とあかりの秘裂の距離は近づいていった。
腰の位置も徐々にずらして微妙な位置調整もしていく。しばらくすると、マルチの肉棒の先端はあかりの秘裂の上のちょうどいい位置にまで達していた。
「あかり、広げてやれよ」
「え…?あ、うん」
あかりは少し恥ずかしそうな顔をしながらも、自らの手で秘裂を左右に広げた。鮮紅色の部分が大きく広がって、少女の入り口がどこにあるのかを教え示す。
にちゅるっ。
粘液の絡む淫靡な水音と共に、マルチの肉棒の先端はあかりの入り口に向かって接近していった。そして、ついには肉孔の部分にマルチの肉棒が密着する。
「ほ、本当にいいんですか…?」
「い、いいよ…マルチちゃん、来て」
あかりはうわずった声で言って、脚をさらに広げた。
「い、いきますぅっ…」
マルチは緊張しきった声と共に、腰をずいと押し進める。
じゅぐちゅっ…
「あっ…ああぁ」
重苦しい水音と共に、マルチの肉棒の先があかりの中にうずもれた。あかりはだらしない声を出して、だらんと全身の力を抜く。
「っ…っ、っ…」
マルチは苦しそうな顔をしながら、腰を慎重に押し進めていった。通常よりも高い位置に肉棒があるせいか、多少無理な体勢になっている事は否めない。だが、その不自然な状態が少女同士の結合という非日常的な状態を際だたせていた。
ぬちっ…!
「ん…んっ!」
とうとうマルチが最後まで腰を押しきった。滑らかな恥丘と恥丘、胸の膨らみと胸の膨らみ、ほっそりとした脚と脚。触れあい絡み合うことのないはずの部分が、肉の楔(くさび)によってこの上なく近くに密接していた。
「あかり…さぁん」
「…マルチちゃん」
どちらからともなく、唇が触れ合って激しくお互いを求め合う。
「ん…ふぅ」
「んっ…んん」
ぬちゅぷちゅっ、と舌と舌の吸い付く音がした。下半身からの熱い結合感はさらに高まり、二人の身体を燃え上がらせる。マルチは無意識の内に肉棒を小刻みに動かし、あかりはきゅ、きゅぅと膣壁を収縮させて肉棒を締め付けていた。
『はぁっ…』
そして二人が同時に舌を離し、銀の雫が口元から伝う。
二人の目は、互いを性の対象として食い入るように見つめていた。もはや、お互いの性がどうであるのかという事など気にならない。それに、元来マルチはロボットなのだ。だからこそ、あかりは浩之がマルチとあかりを交互に抱くことを許しているし、三人で行為に及ぶという誘いにも素直にうなずいたのである。
「したいだろ?マルチ」
「は…はい…もう…身体が…熱くて…」
「あかりも欲しいだろ?」
「うんっ…」
大きく首を振る。
肉棒によって性欲をいつもより煽られているマルチに比べれば、あかりの貪欲さの方が大きいのは間違いないだろう。あるいは、あかりにはバイセクシャルの気があるのかもしれない。
「し、しますっ」
じゅく、じゅく…
「あっ…」
マルチが腰を動かすと、あかりは小さく声を漏らした。しかしすぐに瞳をとろかせると、マルチの突きに合わせて腰を動かし、さらにきつい締め付けを返してマルチの肉棒を刺激する。
「んんっ」
マルチは苦しげな声を出した。男がそうするように、圧倒的なストロークであかりを犯しきってしまう事はできないらしい。マルチの肉棒は、責めながら快楽をむさぼる器官と言うよりは責められて快感を感じるための器官であるようだった。見た目はともかく、実際にはクリトリスを同じ感度のままに肥大化させたようなものかもしれない。
「んあ、んあ」
「あ…はぁ」
マルチは小刻みに、震えるような抽送を続ける。あかりはそれに合わせて、同じように静かな腰とヴァギナの動きで応える。にちゅ、にちゅという静かで淫靡な音が二人を包んでいた。お互いが責め手であり、責められ手である。無茶な動きをすれば、それだけ自分が限界に近づいてしまうのだ。
「んっ、んっ」
しかし、やはりあかりの方がマルチよりもずっと動いている。マルチの動きは次第に小さくなり、口から漏れる息が目立つようになってきた。あかりが物足りなさそうに激しく腰を動かすと、マルチは情けない声を出して動きを完全に止めてしまう。
「マルチちゃん…」
「あ、あかりさん〜、私、もうっ…」
腰をひくつかせながら、マルチは泣き声で訴えた。フェラチオとクリトリス責めで、マルチの性感はすっかり昂ってしまっていたのだ。既に、放出を全身の力で何とか抑え込まなくてはならないレベルまでマルチは追い込まれていた。
「しゃーないな。あかり、マルチをイカせてやれよ」
「え…でも」
「そしたら、すぐに俺のでしてやるから」
「本当?」
「当たり前だろ」
「じゃ、じゃあ…マルチちゃん、ちょっとの間我慢してね」
ぐちゅ、ぐちゅ、ぬちゅるぅっ!
「ひ、ひあっ!?あ、あかりさんっ、やめてくだ…ひぅぅっ!?」
マルチがあかりの上にまたがったまま、身を引きつらせる。あかりは思い切り腰を打ち付けて、ありたけの力で絞るようにマルチの肉棒を刺激していた。
「あ…あ…マルチちゃんの、こうするとすごくいいっ…」
「あ、あかりさんっ…ゆ、許してくださいっ…こ、こんなの…」
マルチはあかりの腹部に両手をついて、涙をぼろぼろとこぼしながら懇願する。しかしあかりは妖しい微笑みすら浮かべて、マルチの肉棒を容赦なく責めていた。上になったマルチが、突き上げられるように犯されているとすら思える。
その激しい動きは、肉棒のみならず秘裂の間に収まったクリトリスにまで刺激を与えていた。浩之の指によって芯を剥き出しにされたクリトリスは、上から間接的に打ち付けられるだけでも電撃のような快感をマルチに与えていたのだ。
普通のものより遙かに敏感な肉棒と、それに追加される快感。マルチが長い間耐えられるはずはなかった。
「は、はうぅっ〜」
「マルチちゃん…中がひくひくしてる」
「イクのか?」
「私、イッ、イッちゃいますぅっ…」
マルチは、はしたない言葉を言い切ると力無くあかりの動きに身を委ねる。
「ふぁっ、はぅあっ、ああああああああっ〜!?」
そして絶叫と共に、マルチは身をびくんっ…と震わせて硬直した。
びゅく、びゅく、びゅく…
「ひ、ひぃ…」
射出感。自分の身体から、何かが飛び出る感覚。絶頂を迎えた紛れもない証拠が、少女でもあるロボットにもたらされる。愛液をにじませるのとは違う、より直接的で瞬間的な快感の証明だ。マルチの羞恥心はかつてない程に高まっているはずだった。
「マルチちゃんの…いっぱい出てるよ」
「うっ、ううっ…ううううっ…」
マルチはあかりの中に白濁した液を放出しながら、苦しそうに震えている。感じているのは快楽に間違いないだろうが、この肉棒を責められての絶頂は苦痛の一歩手前の快感のようだった。
だが未だ不満足なあかりの性器は、マルチの肉棒をさらに強く締め付け、マルチの絶頂をさらに激しく長いものにしていく。それによってマルチがびくびくと身体を痙攣させながらさらに悶えているのを、あかりはどこかいたずらな瞳で見つめていた。
「あかり、お前結構ひどい奴だな」
「だ、だって…浩之ちゃんがしろって言ったんだよ」
「自分がして欲しいからって…あかり」
「そ、それよりも…浩之ちゃん」
浩之の言葉を遮り、あかりは媚びた視線を向ける。
「よし…マルチ、どけ」
「は、はぅぅ…」
マルチはこてんと倒れるようにあかりの上から離れ、絨毯の上に横向きに寝転がった。そして目を閉じる。ほとんど気絶したようにも見えた。
「いくぞ?」
「うんっ」
あかりに襲いかかる浩之。マルチは肉棒の先から白濁の液をこぼし、秘裂の間からも溢れるほどの愛液をにじませながら未だ絶頂の余韻の中にあった…
「見ないでください〜、あかりさん」
マルチがいやいやと首を振るが、浩之はマルチの手を背中に回させてしっかり押さえ込んでいた。マルチの目の前に立っていたあかりの視線は、マルチの股間に釘付けになっている。
「本物みたいだろ?」
「う、うん」
あかりはこくりとうなずいた。可哀想だよ、というニュアンスを瞳には含ませつつも、好奇心の方が勝ってしまっているようだ。剥き出しにされたマルチの股間の状態を、あかりはじーっと見つめて観察する。蛍光灯が皓々と照らしているため、陰になっている部分はない。
ただの一本のスリットである秘裂も、その上に生えているやや白っぽい色をした肉棒も丸見えだった。
「触ってみたらどうだ?」
浩之が言うと、マルチはひぅっ、と息を飲む。
「………」
あかりはその反応をちらっとうかがったが、浩之をいさめる言葉を吐くことはなかった。おずおずと自分の手をマルチの肉棒に向かって伸ばしていく。
ぴと…
「あ、あかりさんっ〜、やめてください〜」
マルチはひやりとしたあかりの指の感触に身体を跳ね上げる。
「固くて…熱い…」
だが、あかりはぴったりと指をマルチの肉棒に当てて離さなかった。そのまま指をくいくいと動かして、感触を確かめていく。
「触った感じも本物そっくりだろ」
「すごいね…」
あかりは包皮に包まれた幹の部分を、二本揃えた指で撫でた。
包皮は白っぽかったが、先端の部分はピンク色になっている。そして包皮の下からも、そのピンク色が少し透けて薄桃色になっていた。根元の部分だけは下腹部に飲み込まれていくようになっていて、袋の部分はついていない。
見た目にはやや脆そうな印象があったが、それでも固い弾力のあるこりこりとして熱い感触は、あかりが浩之のモノを触っているときのものと見まごう程だ。最初のうちは恐る恐るだったあかりの指の動きも、段々大胆に肉棒を刺激するようになってくる。
「だ、だめですぅ…」
あかりが環状にした指でマルチの肉棒をしごくと、マルチは腰を引きながら悶えた。だが浩之の背中が壁のようになっていて、腰を引いてもあかりの指がすぐ追い付いてしまう。
「ん…ん…」
鼻に掛かった甘い吐息を出しながら、あかりは夢中にマルチの肉棒をこする。いつの間にか、あかりの顔はマルチの肉棒のすぐ近くにまで寄って、のぞき込むように肉棒を凝視していた。
「あかり…舐めちゃえよ」
「…うん」
「だ、だめですうううぅ!」
マルチは大声を出して暴れようとしたが、浩之はがちっとマルチを抑え込んでしまう。その乱暴なやり取りに衝動を突かれたのか、あかりは大きな口を開けていきなりマルチの肉棒を深々とくわえこんでいた。
ちゅぱちゅぱ、ちゅるっ…じゅる
「あ、あ、ふあああぁ〜っ!?」
マルチはわなわなと身体を震わせて絶叫する。へなっと腰がくだけそうになった所を、浩之は抱きかかえて支えた。
ちゅる、ちゅる。じゅるるっ。ちゅぐちゅぐ。
あかりはべろんと出した舌で、大きな音を立てながらマルチの肉棒を舐め上げては吸った。そして、ぎゅーっと強く口腔の粘膜で締め付けて上下にしごく。口元からは唾液が伝い、瞳は物欲しそうに潤んで奉仕するあかりの顔をいやらしく見せていた。
「はぁ…ああああっ、ふぅ……。っ!ああっ、ああっ!あ……ああああ〜っ!?」
あかりの緩急をつけた刺激に、マルチは逐一声を上げて反応する。もはや身体は弛緩して動かなくなっているようだった。あかりの舌が動くのを感じて、感じているという反応を返す事しかできない。
「ん…」
小さな声を出して、あかりが口を止める。そしてぺろっと舌を出して、上目遣いに浩之を見つめた。
「どうした?」
「マルチひゃんの、えっちなおゆゆ…」
そして、舌を口の中に戻してこくんと飲み込む。
「浩之ちゃんのみたいな味がする…」
あかりは言った。
「どうして欲しい?」
「浩之ちゃんのが…欲しい」
あかりはべっとりとなったマルチの肉棒から顔と手を離し、浩之の事を見つめる。荒く息を吐き出しながら興奮に耐えているマルチの顔は、まるで目に入っていないようだった。
「じゃあ、あそこ見せて仰向けになれ」
「…うん」
あかりは身体をぱたんと後ろ向きに倒していく。そして絨毯の上に身体を横たえ、脚を少しだけM字に開いた。あかりの秘裂がぱっくりと口を開き、中の鮮紅色の粘膜がわずかながら光の下に姿を現す。それは、角度によってはっきりときらめきを返していた。
「舐めてただけで濡れたのか?」
「だって…なんだか、変な気分になっちゃったから」
あかりは少し視線をそらしながら髪を上げた。寝転がっても形の崩れない胸が、やや速いペースで上下しているのがよく分かる。うっすらと濡れた秘部も、同じペースで疼きを発しているはずだ。
「ひっ、浩之さんっ!?そこはぁ…っ!」
一方のマルチは、突然身体を跳ね上げて目を大きく見開いていた。浩之の指が秘裂に潜り込んで、無造作な愛撫を始めたのだ。そのショックで、弛緩していた身体も動き始めたのかマルチは全身を動かして悶えに悶える。
「うっ、ああっ、あああ〜っ!!」
浩之の指の位置とマルチの反応を見ると、マルチが肉棒と乳頭に加えてもう一つの勃起器官を備えているのは間違いないようだった。
「マルチちゃんの、ソコもついてるの…?」
「ああ、贅沢だよな。人間の二倍感じるんだから」
浩之は厳しく仕置きをするような勢いで、秘裂の中にあると思しきマルチの突起状の部分を撫で回す。時折ちゅくちゅくという水音も混じるようになっていた。
「だ、だめですぅ〜そんなに、したら、あ、あ」
マルチは引きつった声を上げ始める。肉棒が一定の間隔を置いて、びくっびくっと震え始めていた。
「よし…もういいだろ」
ちゅぽっ。
浩之が指を抜くと、明らかにその中が何らかの液体で濡れている事が分かる。色は透明だったが、つぅっと糸を引いて滴るだけの粘りがあった。
「あ…はぅ…も、もう許してください〜」
「まだまだ」
倒れそうなマルチを抱きかかえながら、浩之はずりずりと身体を前に動かしてマルチをあかりの寝転がる上へと運んでいく。
「よっ…と」
「浩之ちゃん…?」
自分の腿の上にマルチが乗せられたのを見て、あかりは怪訝そうな声を出した。マルチの方は息を整えるのが精一杯のようで、何が起こるのかという事まで意識が回っていない様子である。
「マルチ、あかりをやれよ」
「え…」
「!!!?」
マルチは飛び上がりそうな勢いで浩之の方を向く。
「い、いやですぅっ…そんなの…」
「ダメだ。しないんなら、毎日それをつけっぱなしにしておくぞ」
「…浩之さん〜」
絶望的な顔になりながらもマルチは浩之に向かって手を伸ばしたが、浩之はひょいと後ろに下がってそれをかわした。そして立ち上がり、腕組みをしながら二人の事を見下ろす。
「え、えっと、マルチちゃん、心配しなくても大丈夫だと思うよ…私は平気だから」
「…で、でも、そんな事するの…恥ずかしいですっ」
「すぐに慣れるよ…大丈夫」
あかりは手を伸ばして、マルチの手を握った。微笑んでいる顔はマルチへの気遣いに満ちているようにも見えるが、あかりが一刻も早く挿入を感じたいと願っているのも否定はできないだろう。
「あ、あの…わっ…わかりましたぁ…」
しかしマルチはあかりの心遣いを無駄にしないようにという一心によって首を縦に振ってしまう。あかりはそれに応えて、マルチの手をもう一度握り返した。
「………」
マルチは腰を少し前にスライドさせて、そこから肉棒を前に突き出すように前傾姿勢になっていく。顔には不安な色が一杯で動くスピードも鈍かったが、確実にマルチの肉棒とあかりの秘裂の距離は近づいていった。
腰の位置も徐々にずらして微妙な位置調整もしていく。しばらくすると、マルチの肉棒の先端はあかりの秘裂の上のちょうどいい位置にまで達していた。
「あかり、広げてやれよ」
「え…?あ、うん」
あかりは少し恥ずかしそうな顔をしながらも、自らの手で秘裂を左右に広げた。鮮紅色の部分が大きく広がって、少女の入り口がどこにあるのかを教え示す。
にちゅるっ。
粘液の絡む淫靡な水音と共に、マルチの肉棒の先端はあかりの入り口に向かって接近していった。そして、ついには肉孔の部分にマルチの肉棒が密着する。
「ほ、本当にいいんですか…?」
「い、いいよ…マルチちゃん、来て」
あかりはうわずった声で言って、脚をさらに広げた。
「い、いきますぅっ…」
マルチは緊張しきった声と共に、腰をずいと押し進める。
じゅぐちゅっ…
「あっ…ああぁ」
重苦しい水音と共に、マルチの肉棒の先があかりの中にうずもれた。あかりはだらしない声を出して、だらんと全身の力を抜く。
「っ…っ、っ…」
マルチは苦しそうな顔をしながら、腰を慎重に押し進めていった。通常よりも高い位置に肉棒があるせいか、多少無理な体勢になっている事は否めない。だが、その不自然な状態が少女同士の結合という非日常的な状態を際だたせていた。
ぬちっ…!
「ん…んっ!」
とうとうマルチが最後まで腰を押しきった。滑らかな恥丘と恥丘、胸の膨らみと胸の膨らみ、ほっそりとした脚と脚。触れあい絡み合うことのないはずの部分が、肉の楔(くさび)によってこの上なく近くに密接していた。
「あかり…さぁん」
「…マルチちゃん」
どちらからともなく、唇が触れ合って激しくお互いを求め合う。
「ん…ふぅ」
「んっ…んん」
ぬちゅぷちゅっ、と舌と舌の吸い付く音がした。下半身からの熱い結合感はさらに高まり、二人の身体を燃え上がらせる。マルチは無意識の内に肉棒を小刻みに動かし、あかりはきゅ、きゅぅと膣壁を収縮させて肉棒を締め付けていた。
『はぁっ…』
そして二人が同時に舌を離し、銀の雫が口元から伝う。
二人の目は、互いを性の対象として食い入るように見つめていた。もはや、お互いの性がどうであるのかという事など気にならない。それに、元来マルチはロボットなのだ。だからこそ、あかりは浩之がマルチとあかりを交互に抱くことを許しているし、三人で行為に及ぶという誘いにも素直にうなずいたのである。
「したいだろ?マルチ」
「は…はい…もう…身体が…熱くて…」
「あかりも欲しいだろ?」
「うんっ…」
大きく首を振る。
肉棒によって性欲をいつもより煽られているマルチに比べれば、あかりの貪欲さの方が大きいのは間違いないだろう。あるいは、あかりにはバイセクシャルの気があるのかもしれない。
「し、しますっ」
じゅく、じゅく…
「あっ…」
マルチが腰を動かすと、あかりは小さく声を漏らした。しかしすぐに瞳をとろかせると、マルチの突きに合わせて腰を動かし、さらにきつい締め付けを返してマルチの肉棒を刺激する。
「んんっ」
マルチは苦しげな声を出した。男がそうするように、圧倒的なストロークであかりを犯しきってしまう事はできないらしい。マルチの肉棒は、責めながら快楽をむさぼる器官と言うよりは責められて快感を感じるための器官であるようだった。見た目はともかく、実際にはクリトリスを同じ感度のままに肥大化させたようなものかもしれない。
「んあ、んあ」
「あ…はぁ」
マルチは小刻みに、震えるような抽送を続ける。あかりはそれに合わせて、同じように静かな腰とヴァギナの動きで応える。にちゅ、にちゅという静かで淫靡な音が二人を包んでいた。お互いが責め手であり、責められ手である。無茶な動きをすれば、それだけ自分が限界に近づいてしまうのだ。
「んっ、んっ」
しかし、やはりあかりの方がマルチよりもずっと動いている。マルチの動きは次第に小さくなり、口から漏れる息が目立つようになってきた。あかりが物足りなさそうに激しく腰を動かすと、マルチは情けない声を出して動きを完全に止めてしまう。
「マルチちゃん…」
「あ、あかりさん〜、私、もうっ…」
腰をひくつかせながら、マルチは泣き声で訴えた。フェラチオとクリトリス責めで、マルチの性感はすっかり昂ってしまっていたのだ。既に、放出を全身の力で何とか抑え込まなくてはならないレベルまでマルチは追い込まれていた。
「しゃーないな。あかり、マルチをイカせてやれよ」
「え…でも」
「そしたら、すぐに俺のでしてやるから」
「本当?」
「当たり前だろ」
「じゃ、じゃあ…マルチちゃん、ちょっとの間我慢してね」
ぐちゅ、ぐちゅ、ぬちゅるぅっ!
「ひ、ひあっ!?あ、あかりさんっ、やめてくだ…ひぅぅっ!?」
マルチがあかりの上にまたがったまま、身を引きつらせる。あかりは思い切り腰を打ち付けて、ありたけの力で絞るようにマルチの肉棒を刺激していた。
「あ…あ…マルチちゃんの、こうするとすごくいいっ…」
「あ、あかりさんっ…ゆ、許してくださいっ…こ、こんなの…」
マルチはあかりの腹部に両手をついて、涙をぼろぼろとこぼしながら懇願する。しかしあかりは妖しい微笑みすら浮かべて、マルチの肉棒を容赦なく責めていた。上になったマルチが、突き上げられるように犯されているとすら思える。
その激しい動きは、肉棒のみならず秘裂の間に収まったクリトリスにまで刺激を与えていた。浩之の指によって芯を剥き出しにされたクリトリスは、上から間接的に打ち付けられるだけでも電撃のような快感をマルチに与えていたのだ。
普通のものより遙かに敏感な肉棒と、それに追加される快感。マルチが長い間耐えられるはずはなかった。
「は、はうぅっ〜」
「マルチちゃん…中がひくひくしてる」
「イクのか?」
「私、イッ、イッちゃいますぅっ…」
マルチは、はしたない言葉を言い切ると力無くあかりの動きに身を委ねる。
「ふぁっ、はぅあっ、ああああああああっ〜!?」
そして絶叫と共に、マルチは身をびくんっ…と震わせて硬直した。
びゅく、びゅく、びゅく…
「ひ、ひぃ…」
射出感。自分の身体から、何かが飛び出る感覚。絶頂を迎えた紛れもない証拠が、少女でもあるロボットにもたらされる。愛液をにじませるのとは違う、より直接的で瞬間的な快感の証明だ。マルチの羞恥心はかつてない程に高まっているはずだった。
「マルチちゃんの…いっぱい出てるよ」
「うっ、ううっ…ううううっ…」
マルチはあかりの中に白濁した液を放出しながら、苦しそうに震えている。感じているのは快楽に間違いないだろうが、この肉棒を責められての絶頂は苦痛の一歩手前の快感のようだった。
だが未だ不満足なあかりの性器は、マルチの肉棒をさらに強く締め付け、マルチの絶頂をさらに激しく長いものにしていく。それによってマルチがびくびくと身体を痙攣させながらさらに悶えているのを、あかりはどこかいたずらな瞳で見つめていた。
「あかり、お前結構ひどい奴だな」
「だ、だって…浩之ちゃんがしろって言ったんだよ」
「自分がして欲しいからって…あかり」
「そ、それよりも…浩之ちゃん」
浩之の言葉を遮り、あかりは媚びた視線を向ける。
「よし…マルチ、どけ」
「は、はぅぅ…」
マルチはこてんと倒れるようにあかりの上から離れ、絨毯の上に横向きに寝転がった。そして目を閉じる。ほとんど気絶したようにも見えた。
「いくぞ?」
「うんっ」
あかりに襲いかかる浩之。マルチは肉棒の先から白濁の液をこぼし、秘裂の間からも溢れるほどの愛液をにじませながら未だ絶頂の余韻の中にあった…
(シリーズ化しつつある例のやつです)
くいっ。
「し、栞ちゃん…だめ、恥ずかしいっ」
「きれいですよ、真美ちゃんの」
「で、でもっ…」
栞はベッドに横たわっている少女の秘裂を二本の指で開きながら、逆側の手の指を口元に当てた。そしてぺろぺろと舌で舐めて、唾液をまぶす。
「あ、あっ」
少女は栞の指が近づいてくると怯えた声を出した。栞と同じショートカットの小柄な少女だが、背は栞よりもさらに一回り低い。それに比例して体つきもかなり華奢で、とても栞と同い年の高校生であるようには見えなかった。
ぺと…
「んんんっ」
栞が秘裂を広げたまま、唾液に濡れた指をそこに侵入させる。真美は恥ずかしそうに目を伏せて、体を固くしていた。
ぺと…ちゅく…ぬちゅ。
真美の秘裂がつるんとして全くヘアに覆われていなかった事もあり、中が段々液体にぬめりを帯びてくる様子が丸見えだ。蛍光灯の光で、鮮紅色の襞の様子もよく見えている。
それに対して真美はコンプレックスを抱いていたようで、栞は真美のショーツを下ろさせるのにかなり苦労したものである。最後には組み伏せるようにして強引に下ろしてしまったが、そうしてしまうと真美は意外なほど怒らなかった。ただ、恥ずかしさに顔を真っ赤にして体を手で覆い隠そうとしただけである。逃げられてしまうことすら覚悟していた栞にとっては拍子抜けだった。
「…ん」
唾液が少なくなってくると、栞はまた自分の口元に手を運んで唾液で濡らした。そして真美の秘裂の中を次第にぬめった液体で潤していく。いかに幼い外見の秘裂とは言え、ぬめった液体で光り始めてはいやらしく見えてくるのは避けられない。
それに、栞も当たり前のことながら唾液を垂らすだけではなく、粘膜をそっと撫で回しながら唾液に濡らしていっているのだ。次第に粘膜が肥厚して、紅の色彩も強くなっていく。真美の幼い外見の中で、性器の興奮が際だち始めていた。
「…あっ」
それを見計らって、栞は本格的に真美の秘裂の中を愛撫し始めた。
「どう…ですか?」
「き…きもち…いいけれど…」
「真美ちゃん、もう感じてるんですね」
「だ、だって栞ちゃんがずーっと触ってるんだもんっ」
「でも、真美ちゃんの方が敏感じゃなくちゃもう気持ちよくなんてなりませんよ」
栞はこちょこちょと真美の割れ目の上端をくすぐる。
「ん…ん」
「真美ちゃん、どうかしたんですか?」
「わかってるくせにっ…」
真美が顔を真っ赤にしながら栞をじぃっとにらむ。
「ここですか?」
「ひぅんっ!?」
栞が指をずるりと突っ込むと、真美はあられもない声を上げた。
「あれ?真美ちゃん?」
「し、栞ちゃんの…いじわる」
平然とした顔で自分を見ている栞に、真美は抗議する。もう羞恥の心はだいぶ薄れてきているようだった。真美の秘裂は小さな粒まで露わになっていたが、それを見られていることをわざわざ気にしている様子はない。
「ここ、触ってるんですね」
「う…」
「嘘をついても、すぐにわかっちゃいますよ」
くりゅ、くりゅ。
「!!栞ちゃ…」
真美は片目をほとんど閉じるまでにぎゅっと顔をしかめて、ぷるぷると体を震わせた。
「やっぱり」
「うぅ…」
栞はちょっとした笑みを浮かべながら真美を見つめる。真美は栞から目をそらしていたが、否定をする事はなかった。
実際、あの学園において自慰を経験していない生徒などほぼ皆無に等しい事は栞も段々気づいてきていた。むしろ、香里や佐祐理との事件があるまで性に無垢だった栞が例外的存在だったようである。
「だ、だって…栞ちゃんだってしたことあるでしょ?」
「…あんまりないですよ」
強制された事しかない、とはさすがに言えなかった。栞の頬をひそかに冷や汗が伝う。
「ガマンできるの?」
「じゃあ真美ちゃんはどれくらいしてるんですか?」
「……」
真美は口を尖らせて黙り込んだ。
くりゅっ、くりゅっ。
「………」
だが、栞がかすかな微笑みの表情も変えずに指を動かし続けていくと、真美は段々落ち着きをなくしていく。腰を少しよじらせたり、息を吐き出したり、時には小さなあえぎ声を漏らしたり。
「真美ちゃん、どうかしたんですか」
「いじわるぅっ…」
真美はすねた声で言ったが、体の方は快感に飲み込まれてきているようだった。目にも力がなくなり、栞の指戯に溶けたようになっている。
…ぴた。
「え」
その時、栞が突然指を止めた。
「質問に答えなくちゃ、もうしませんよ」
「ひ、ひどいよぉっ…」
「気持ちよくなりたいでしょう?」
「…栞ちゃんのいじわる…!」
真美はぷーっと膨れたが、すぐにくたっと首を前に垂らす。
「二回」
「一日に?」
栞が身を乗り出す。
「…うん」
「多いときは?」
「二回…だよ」
「嘘ですね」
「……………四回」
「最高で?」
「…ななかいっ…!」
顔を間近に近づけられての畳みかけるような質問に、真美は耳まで真っ赤にして白状してしまっていた。
がちゃ。
「!!?」
真美はびくっと体を震わせて、入り口のドアの方を見る。
「あ…あ…」
最初は、純粋な驚きのようだった。だが、ドアの所に立っている人間を見た瞬間に表情が変わる。
「な、なんで…?」
家に入るときに見た、栞の姉だ。香里と紹介された。しかし今は服を全て脱ぎ払っている。しかも、股間からは少女としておよそ似つかわしくない物が生えて、天井を仰いでいた。
…とんっ。
「栞ちゃん?栞…ちゃんっ!?」
突然栞は真美の体の上から身を起こし、ベッドから下りる。そしてドアの方に向かって歩いていった。
…ばたん。
真美の方に向かって歩いていく香里とすれ違い、入れ替わるように部屋を出てドアを閉める。
「……や、やめてくださ…いやっ!?いやああああああぁっ!?」
栞が背中をぴたりとドアにつけていると、すぐに暴れるような音と悲鳴が聞こえてきた。そこに、くぐもった粘液質の水音が混ざってくる。
「いたいっ…いたああっ…んんんん!?」
叫び声が止まった。香里が口をふさいだのかもしれない。ドア越しにも、ぐちゅぐちゅという粘った音がはっきり聞こえるようになった。
「栞ちゃん…」
「あ…」
横から聞こえてくる声がある。そこにはあゆの姿があった。
栞と同じように全裸で、秘部にはどす黒い色のバイブが突っ込んだままにされて鈍い振動音を立てていたが。
「あゆちゃん…」
口元がよだれを垂らしたようにべとべとしている。恐らく、さっきまでくわえさせられていた所だったのだろう。
「あの子…大丈夫そう?」
「う、うん…たぶん、大丈夫だと思うけれど…」
「そう…」
あゆはぼうっとした目のままで答えた。
「栞ちゃん、悪いけれどもう少し部屋の外で待っててくれる?ボク…ちょっと…」
「う、うん」
栞は気まずそうにうなずく。
「ごめんね…」
あゆは一言謝って、栞の部屋の隣にある香里の部屋に入っていった。
そして、陵辱の音に加えて、にちゃにちゃした粘液の音が栞の聴覚に混じり始める。
くぐもった悲鳴と暴れる音と挿入の音と振動音と水音。栞は肌を晒したまま、廊下にへたりこんでいた。
くいっ。
「し、栞ちゃん…だめ、恥ずかしいっ」
「きれいですよ、真美ちゃんの」
「で、でもっ…」
栞はベッドに横たわっている少女の秘裂を二本の指で開きながら、逆側の手の指を口元に当てた。そしてぺろぺろと舌で舐めて、唾液をまぶす。
「あ、あっ」
少女は栞の指が近づいてくると怯えた声を出した。栞と同じショートカットの小柄な少女だが、背は栞よりもさらに一回り低い。それに比例して体つきもかなり華奢で、とても栞と同い年の高校生であるようには見えなかった。
ぺと…
「んんんっ」
栞が秘裂を広げたまま、唾液に濡れた指をそこに侵入させる。真美は恥ずかしそうに目を伏せて、体を固くしていた。
ぺと…ちゅく…ぬちゅ。
真美の秘裂がつるんとして全くヘアに覆われていなかった事もあり、中が段々液体にぬめりを帯びてくる様子が丸見えだ。蛍光灯の光で、鮮紅色の襞の様子もよく見えている。
それに対して真美はコンプレックスを抱いていたようで、栞は真美のショーツを下ろさせるのにかなり苦労したものである。最後には組み伏せるようにして強引に下ろしてしまったが、そうしてしまうと真美は意外なほど怒らなかった。ただ、恥ずかしさに顔を真っ赤にして体を手で覆い隠そうとしただけである。逃げられてしまうことすら覚悟していた栞にとっては拍子抜けだった。
「…ん」
唾液が少なくなってくると、栞はまた自分の口元に手を運んで唾液で濡らした。そして真美の秘裂の中を次第にぬめった液体で潤していく。いかに幼い外見の秘裂とは言え、ぬめった液体で光り始めてはいやらしく見えてくるのは避けられない。
それに、栞も当たり前のことながら唾液を垂らすだけではなく、粘膜をそっと撫で回しながら唾液に濡らしていっているのだ。次第に粘膜が肥厚して、紅の色彩も強くなっていく。真美の幼い外見の中で、性器の興奮が際だち始めていた。
「…あっ」
それを見計らって、栞は本格的に真美の秘裂の中を愛撫し始めた。
「どう…ですか?」
「き…きもち…いいけれど…」
「真美ちゃん、もう感じてるんですね」
「だ、だって栞ちゃんがずーっと触ってるんだもんっ」
「でも、真美ちゃんの方が敏感じゃなくちゃもう気持ちよくなんてなりませんよ」
栞はこちょこちょと真美の割れ目の上端をくすぐる。
「ん…ん」
「真美ちゃん、どうかしたんですか?」
「わかってるくせにっ…」
真美が顔を真っ赤にしながら栞をじぃっとにらむ。
「ここですか?」
「ひぅんっ!?」
栞が指をずるりと突っ込むと、真美はあられもない声を上げた。
「あれ?真美ちゃん?」
「し、栞ちゃんの…いじわる」
平然とした顔で自分を見ている栞に、真美は抗議する。もう羞恥の心はだいぶ薄れてきているようだった。真美の秘裂は小さな粒まで露わになっていたが、それを見られていることをわざわざ気にしている様子はない。
「ここ、触ってるんですね」
「う…」
「嘘をついても、すぐにわかっちゃいますよ」
くりゅ、くりゅ。
「!!栞ちゃ…」
真美は片目をほとんど閉じるまでにぎゅっと顔をしかめて、ぷるぷると体を震わせた。
「やっぱり」
「うぅ…」
栞はちょっとした笑みを浮かべながら真美を見つめる。真美は栞から目をそらしていたが、否定をする事はなかった。
実際、あの学園において自慰を経験していない生徒などほぼ皆無に等しい事は栞も段々気づいてきていた。むしろ、香里や佐祐理との事件があるまで性に無垢だった栞が例外的存在だったようである。
「だ、だって…栞ちゃんだってしたことあるでしょ?」
「…あんまりないですよ」
強制された事しかない、とはさすがに言えなかった。栞の頬をひそかに冷や汗が伝う。
「ガマンできるの?」
「じゃあ真美ちゃんはどれくらいしてるんですか?」
「……」
真美は口を尖らせて黙り込んだ。
くりゅっ、くりゅっ。
「………」
だが、栞がかすかな微笑みの表情も変えずに指を動かし続けていくと、真美は段々落ち着きをなくしていく。腰を少しよじらせたり、息を吐き出したり、時には小さなあえぎ声を漏らしたり。
「真美ちゃん、どうかしたんですか」
「いじわるぅっ…」
真美はすねた声で言ったが、体の方は快感に飲み込まれてきているようだった。目にも力がなくなり、栞の指戯に溶けたようになっている。
…ぴた。
「え」
その時、栞が突然指を止めた。
「質問に答えなくちゃ、もうしませんよ」
「ひ、ひどいよぉっ…」
「気持ちよくなりたいでしょう?」
「…栞ちゃんのいじわる…!」
真美はぷーっと膨れたが、すぐにくたっと首を前に垂らす。
「二回」
「一日に?」
栞が身を乗り出す。
「…うん」
「多いときは?」
「二回…だよ」
「嘘ですね」
「……………四回」
「最高で?」
「…ななかいっ…!」
顔を間近に近づけられての畳みかけるような質問に、真美は耳まで真っ赤にして白状してしまっていた。
がちゃ。
「!!?」
真美はびくっと体を震わせて、入り口のドアの方を見る。
「あ…あ…」
最初は、純粋な驚きのようだった。だが、ドアの所に立っている人間を見た瞬間に表情が変わる。
「な、なんで…?」
家に入るときに見た、栞の姉だ。香里と紹介された。しかし今は服を全て脱ぎ払っている。しかも、股間からは少女としておよそ似つかわしくない物が生えて、天井を仰いでいた。
…とんっ。
「栞ちゃん?栞…ちゃんっ!?」
突然栞は真美の体の上から身を起こし、ベッドから下りる。そしてドアの方に向かって歩いていった。
…ばたん。
真美の方に向かって歩いていく香里とすれ違い、入れ替わるように部屋を出てドアを閉める。
「……や、やめてくださ…いやっ!?いやああああああぁっ!?」
栞が背中をぴたりとドアにつけていると、すぐに暴れるような音と悲鳴が聞こえてきた。そこに、くぐもった粘液質の水音が混ざってくる。
「いたいっ…いたああっ…んんんん!?」
叫び声が止まった。香里が口をふさいだのかもしれない。ドア越しにも、ぐちゅぐちゅという粘った音がはっきり聞こえるようになった。
「栞ちゃん…」
「あ…」
横から聞こえてくる声がある。そこにはあゆの姿があった。
栞と同じように全裸で、秘部にはどす黒い色のバイブが突っ込んだままにされて鈍い振動音を立てていたが。
「あゆちゃん…」
口元がよだれを垂らしたようにべとべとしている。恐らく、さっきまでくわえさせられていた所だったのだろう。
「あの子…大丈夫そう?」
「う、うん…たぶん、大丈夫だと思うけれど…」
「そう…」
あゆはぼうっとした目のままで答えた。
「栞ちゃん、悪いけれどもう少し部屋の外で待っててくれる?ボク…ちょっと…」
「う、うん」
栞は気まずそうにうなずく。
「ごめんね…」
あゆは一言謝って、栞の部屋の隣にある香里の部屋に入っていった。
そして、陵辱の音に加えて、にちゃにちゃした粘液の音が栞の聴覚に混じり始める。
くぐもった悲鳴と暴れる音と挿入の音と振動音と水音。栞は肌を晒したまま、廊下にへたりこんでいた。
「ちょっとっ…これ、どういうことよっ…」
…パチ。
留美が叫ぶと同時に、裸電球の明かりが点けられる。どうやら体育倉庫のようだった。バレーボール、バスケットボール、竹刀、防具、壁に立てかけられている畳、並んでいる面と、和紙に書かれた筆書きの剣道部員の名前。一番右に「主将 七瀬留美」の名前も書かれている。
明かりの中に浮かび上がってきたのは、四人ほどの制服姿だった。どれも見覚えがある。クラスメイトの女子達だ。
「あ、あなた達…なんでこんなっ…」
「わからないの?」
その内の一人が、一歩前に出てくる。やや外巻きにウェーブのかかった肩までの髪、いかにもひねくれていると言わんばかりの目…留美の椅子に嫌がらせをしていた張本人だ。
「くっ…ほどきなさいよ、これ…」
留美はじたばたと手足を動かすが、両手足とも手ぬぐいをいくつも結んだようなものできつく縛られていた。その先はボールが入った鉄製のカゴやスチール棚の棒に結ばれていて、動きそうにない。
「用意して」
真希が腕を組みながら言うと、横にいた一人が何かを自分の顔に近づけた。
「そ、それ…ど、どうする気なのよ」
彼女が持っているのはカメラだった。長く伸びたレンズが留美の身体を一直線に見つめている。
「今に、わかるわよ」
真希が言うと、残った二人がすっと留美の前に動いた。撮影の邪魔にはならない位置をきちんと計算しているようで、留美にはぎらぎら光るレンズが未だ突きつけられている。
「あなた達…」
留美は歯がみした。片方は、声をかけられているのに留美がしばらく気づかずにいた事がある女子。もう片方は、留美が机の横を通ったときに筆箱を落としてしまった女子だ。
「はじめて」
真希が口元をにやりと歪めて、言い放つ。
「な、何する気っ…ちょっ…やめてよっ!」
二人の少女は留美を左右から挟むように身を低くし、留美の制服に手を掛ける。留美は抵抗しようとしたが、手も脚も大きく広げられている状態ではどうしようもなかった。
お腹の辺りからまくられていく制服。留美の肌が、どんどん露わになっていった。
「ちょ…なにこれ!」
「その下の服?きちんと焼却炉の中に放り込んであげたわよ」
「ひっ…ひどいっ…!」
留美は悲しみと怒りで全身がわなわなと震えてくるのを感じていた。自分の身が苛まれている事よりも、自分の物が無造作に燃やされたという事の方が、不条理さを強く感じさせる。下着やシャツは外に見えなくても、象徴的な意味はとてつもなく大きいのだ。
「こ、こんなことして…っ…あ…!」
…パシャ!
留美の胸がぷるっと出されると同時に、フラッシュが焚かれる。
「や、やめて…」
…パシャ!パシャ!
だが、カメラのシャッターは何度も何度も切られ、制服の下に露わにされた留美のバストをはっきりと映していった。留美はそれに対して、ぎゅっと目を閉じて顔をそむける事だけしかできない。それでも、映されているのが誰かという事はすぐにわかってしまうだろう。こんな制服を着ているのは、この高校では一人だけなのだ。髪型もいつも通りだし、顔も全て隠しきれるわけではない。
「次いきましょ」
フラッシュ音がやんだと思うと、すぐに真希の声がする。
「つ、つぎ…や、やめてぇっ!」
留美は叫ぶが、二人の少女は留美のスカートをためらいもせずにずり下ろしていった。ヘアに覆われた留美の性器が露出される。同年代の人間になど見せたことがない場所だ。一瞬見えた真希の視線は、軽蔑するようにそこをじろじろと見つめていた。
いたたまれずに、留美はまた目を閉じてしまう。
パシャ!パシャ!パシャ!
そうするやいなや、容赦のない撮影音が留美に襲いかかってきた。留美は肩を震わせて恥辱に耐えていたが、まぶたの裏に段々と涙がにじんでくる。
…くいっ。
「っ!」
そんな留美の事を構いもせず、少女の指が無遠慮に留美の秘裂をくつろげた。
パシャパシャっ!
今、どんな状態が晒されているのか。秘裂の中の媚肉が全て見えてしまっていることだけはわかったが、具体的に想像することは恐ろしくて出来なかった。
「きったない…おとなしそうにしてて、前のガッコで男漁ってたんじゃないの?」
「そ、そんなこと…ないわよっ…!」
留美は絞り出すように言った。
「いいのよ。すぐにわかるんだから」
「ど、どういう意味」
「ほら」
シャッター音が止まり、ひゅっ、と空気を切る音が聞こえる。
「え…」
留美は恐る恐るに目を開いた。自分の身体には目がいかないようにして、今真希が投げたとおぼしき物を探る。
「…ひっ」
「実際に入れてみれば、言ってることがホントかウソかわかるでしょ」
「や、やめてっ!やめてっ!」
留美の右にいる少女が、手にピンク色の無機質な棒を持っていた。細いマジックのような太さで、中指くらいの長さがある。材質はよくわからなかったが、のっぺりとしたゴムのような印象だった。
「い、いやあああ…」
留美は半裸の制服姿を揺らしながら、必死で拘束を解こうと試みる。だが、やはり拘束は全く取れる様子がない。
「やって」
「お、お願い、許して…」
「謝るなら、もっと早くすべきだったのよ…もう遅いわね」
真希が残酷な笑みを浮かべた。
そのやりとりの間にも、ピンク色の棒は留美の秘裂の間近にまで近づけられている。
「…う…」
留美の顔が蒼白になる。
…ずぶっ。
「あぐぅっ!」
次の瞬間、棒は一気に根元まで留美の中に突き刺さった。
「い、いた、いたっ……あ…あっ…あれ…?」
「ふん…やっぱり男好きだったみたいね」
「ち、違うっ…こんなのっ…こんなのっ…」
「どこが違うの?」
留美は全身に疑問と焦燥が駆け巡るのを感じていた。絶対に自分は処女だ。でも、全然痛くない。中に入ってきている気すらしない。
パシャ!パシャ!
「いいざまね」
「ち、違う…」
はだけられた制服の間から生えたようなピンク色の棒。自分の胸と性器。
「違うーーーーーーーーーっ!!」
ばっ!
「うぉっ…」
「あ…あれ?」
留美はきょろきょろと周囲を見回す。
「…突然動くなよ。今からマジックで髭を書こうとしていたところだ」
「………するなっ!!」
しばらくの間を置いてから、留美は叫んだ。
「いいじゃないか、うちの担任とお揃いだぞ」
「そんなお揃いになりたくないわよっ…」
「髭はいいやつだぞ」
「知らないわよっ…」
留美は自分こめかみの辺りをぐりぐりと押さえつけながら言う。
「大イビキかいて寝ていた割に寝起きのいい奴だな」
「かいてないっ!自習時間にプリントを素早く終わらせて愛らしい寝顔を周囲に示す…乙女にしか出来ない芸よ」
「…俺でも、その論理はかなり無理があると思うぞ」
「うるさいわよっ!」
「第一、あのプリント俺でも10分で終わったぞ」
「う、うるさいのよっ…学食行ってくるわ」
「よし、俺も付き合おう」
「いらないっ!一人になりたいの」
「つれない奴だな」
「つれるもつれないもないわよっ!」
「…ねぇ、浩平がまた何かしたの?」
「え…」
いつの間にか、瑞佳が二人の近くに来ていた。既にほとんど人のいなくなった教室で、わざわざ残って自習を続けていたのだから律儀なものだ。
「いや、七瀬が居眠りの時に垂らしたよだれでプリントをダメにしたからって、俺のをパクろうとしていたんだ」
「するかっ!!」
「浩平、七瀬さんに嫌われるようにするのやめるんじゃなかったの…?」
「も、もういいわ…頭がくらくらしてきた」
七瀬はふらつく足取りで教室を出ていく。後ろから浩平がまた茶々を入れようとしていたが、瑞佳にたしなめられているようだった。
「…あ゛」
廊下に出た瞬間、一番見たくない後ろ姿を発見してしまう。
「………」
留美は遠回りになる逆方向の階段に向かって、そそくさと歩き始めていた。
(100本記念が夢オチでいいんかいな)
…パチ。
留美が叫ぶと同時に、裸電球の明かりが点けられる。どうやら体育倉庫のようだった。バレーボール、バスケットボール、竹刀、防具、壁に立てかけられている畳、並んでいる面と、和紙に書かれた筆書きの剣道部員の名前。一番右に「主将 七瀬留美」の名前も書かれている。
明かりの中に浮かび上がってきたのは、四人ほどの制服姿だった。どれも見覚えがある。クラスメイトの女子達だ。
「あ、あなた達…なんでこんなっ…」
「わからないの?」
その内の一人が、一歩前に出てくる。やや外巻きにウェーブのかかった肩までの髪、いかにもひねくれていると言わんばかりの目…留美の椅子に嫌がらせをしていた張本人だ。
「くっ…ほどきなさいよ、これ…」
留美はじたばたと手足を動かすが、両手足とも手ぬぐいをいくつも結んだようなものできつく縛られていた。その先はボールが入った鉄製のカゴやスチール棚の棒に結ばれていて、動きそうにない。
「用意して」
真希が腕を組みながら言うと、横にいた一人が何かを自分の顔に近づけた。
「そ、それ…ど、どうする気なのよ」
彼女が持っているのはカメラだった。長く伸びたレンズが留美の身体を一直線に見つめている。
「今に、わかるわよ」
真希が言うと、残った二人がすっと留美の前に動いた。撮影の邪魔にはならない位置をきちんと計算しているようで、留美にはぎらぎら光るレンズが未だ突きつけられている。
「あなた達…」
留美は歯がみした。片方は、声をかけられているのに留美がしばらく気づかずにいた事がある女子。もう片方は、留美が机の横を通ったときに筆箱を落としてしまった女子だ。
「はじめて」
真希が口元をにやりと歪めて、言い放つ。
「な、何する気っ…ちょっ…やめてよっ!」
二人の少女は留美を左右から挟むように身を低くし、留美の制服に手を掛ける。留美は抵抗しようとしたが、手も脚も大きく広げられている状態ではどうしようもなかった。
お腹の辺りからまくられていく制服。留美の肌が、どんどん露わになっていった。
「ちょ…なにこれ!」
「その下の服?きちんと焼却炉の中に放り込んであげたわよ」
「ひっ…ひどいっ…!」
留美は悲しみと怒りで全身がわなわなと震えてくるのを感じていた。自分の身が苛まれている事よりも、自分の物が無造作に燃やされたという事の方が、不条理さを強く感じさせる。下着やシャツは外に見えなくても、象徴的な意味はとてつもなく大きいのだ。
「こ、こんなことして…っ…あ…!」
…パシャ!
留美の胸がぷるっと出されると同時に、フラッシュが焚かれる。
「や、やめて…」
…パシャ!パシャ!
だが、カメラのシャッターは何度も何度も切られ、制服の下に露わにされた留美のバストをはっきりと映していった。留美はそれに対して、ぎゅっと目を閉じて顔をそむける事だけしかできない。それでも、映されているのが誰かという事はすぐにわかってしまうだろう。こんな制服を着ているのは、この高校では一人だけなのだ。髪型もいつも通りだし、顔も全て隠しきれるわけではない。
「次いきましょ」
フラッシュ音がやんだと思うと、すぐに真希の声がする。
「つ、つぎ…や、やめてぇっ!」
留美は叫ぶが、二人の少女は留美のスカートをためらいもせずにずり下ろしていった。ヘアに覆われた留美の性器が露出される。同年代の人間になど見せたことがない場所だ。一瞬見えた真希の視線は、軽蔑するようにそこをじろじろと見つめていた。
いたたまれずに、留美はまた目を閉じてしまう。
パシャ!パシャ!パシャ!
そうするやいなや、容赦のない撮影音が留美に襲いかかってきた。留美は肩を震わせて恥辱に耐えていたが、まぶたの裏に段々と涙がにじんでくる。
…くいっ。
「っ!」
そんな留美の事を構いもせず、少女の指が無遠慮に留美の秘裂をくつろげた。
パシャパシャっ!
今、どんな状態が晒されているのか。秘裂の中の媚肉が全て見えてしまっていることだけはわかったが、具体的に想像することは恐ろしくて出来なかった。
「きったない…おとなしそうにしてて、前のガッコで男漁ってたんじゃないの?」
「そ、そんなこと…ないわよっ…!」
留美は絞り出すように言った。
「いいのよ。すぐにわかるんだから」
「ど、どういう意味」
「ほら」
シャッター音が止まり、ひゅっ、と空気を切る音が聞こえる。
「え…」
留美は恐る恐るに目を開いた。自分の身体には目がいかないようにして、今真希が投げたとおぼしき物を探る。
「…ひっ」
「実際に入れてみれば、言ってることがホントかウソかわかるでしょ」
「や、やめてっ!やめてっ!」
留美の右にいる少女が、手にピンク色の無機質な棒を持っていた。細いマジックのような太さで、中指くらいの長さがある。材質はよくわからなかったが、のっぺりとしたゴムのような印象だった。
「い、いやあああ…」
留美は半裸の制服姿を揺らしながら、必死で拘束を解こうと試みる。だが、やはり拘束は全く取れる様子がない。
「やって」
「お、お願い、許して…」
「謝るなら、もっと早くすべきだったのよ…もう遅いわね」
真希が残酷な笑みを浮かべた。
そのやりとりの間にも、ピンク色の棒は留美の秘裂の間近にまで近づけられている。
「…う…」
留美の顔が蒼白になる。
…ずぶっ。
「あぐぅっ!」
次の瞬間、棒は一気に根元まで留美の中に突き刺さった。
「い、いた、いたっ……あ…あっ…あれ…?」
「ふん…やっぱり男好きだったみたいね」
「ち、違うっ…こんなのっ…こんなのっ…」
「どこが違うの?」
留美は全身に疑問と焦燥が駆け巡るのを感じていた。絶対に自分は処女だ。でも、全然痛くない。中に入ってきている気すらしない。
パシャ!パシャ!
「いいざまね」
「ち、違う…」
はだけられた制服の間から生えたようなピンク色の棒。自分の胸と性器。
「違うーーーーーーーーーっ!!」
ばっ!
「うぉっ…」
「あ…あれ?」
留美はきょろきょろと周囲を見回す。
「…突然動くなよ。今からマジックで髭を書こうとしていたところだ」
「………するなっ!!」
しばらくの間を置いてから、留美は叫んだ。
「いいじゃないか、うちの担任とお揃いだぞ」
「そんなお揃いになりたくないわよっ…」
「髭はいいやつだぞ」
「知らないわよっ…」
留美は自分こめかみの辺りをぐりぐりと押さえつけながら言う。
「大イビキかいて寝ていた割に寝起きのいい奴だな」
「かいてないっ!自習時間にプリントを素早く終わらせて愛らしい寝顔を周囲に示す…乙女にしか出来ない芸よ」
「…俺でも、その論理はかなり無理があると思うぞ」
「うるさいわよっ!」
「第一、あのプリント俺でも10分で終わったぞ」
「う、うるさいのよっ…学食行ってくるわ」
「よし、俺も付き合おう」
「いらないっ!一人になりたいの」
「つれない奴だな」
「つれるもつれないもないわよっ!」
「…ねぇ、浩平がまた何かしたの?」
「え…」
いつの間にか、瑞佳が二人の近くに来ていた。既にほとんど人のいなくなった教室で、わざわざ残って自習を続けていたのだから律儀なものだ。
「いや、七瀬が居眠りの時に垂らしたよだれでプリントをダメにしたからって、俺のをパクろうとしていたんだ」
「するかっ!!」
「浩平、七瀬さんに嫌われるようにするのやめるんじゃなかったの…?」
「も、もういいわ…頭がくらくらしてきた」
七瀬はふらつく足取りで教室を出ていく。後ろから浩平がまた茶々を入れようとしていたが、瑞佳にたしなめられているようだった。
「…あ゛」
廊下に出た瞬間、一番見たくない後ろ姿を発見してしまう。
「………」
留美は遠回りになる逆方向の階段に向かって、そそくさと歩き始めていた。
(100本記念が夢オチでいいんかいな)
「シンディ…」
不安げな声がする。
「レミィ、落ち着きなさい?」
「アタシはシンディと違ってhetero-sexualヨ…」
「違うでしょう。治療の上で接する必要があるから、そう見えるだけよ」
シンディはさっと髪をかき上げる。裸の上に白衣、両耳にはピアスをつけたままという何ともアンバランスな格好だった。
「まだcounselorの資格取ってないデショ?」
「もうじきよ」
語尾が崩れがちなレミィと違って、シンディの日本語は最後まではっきりとしたものだ。
もちろん、この姉妹はバイリンガルなのだが、その時々によって使う言語は違ってくる。英語一辺倒にならないのは、カリフォルニアにいてまで家の中で二カ国語を使わせていた父親のためだ。
「それで、アタシが実験台?」
「人聞きが悪い。悩みを抱えている妹に助けの手を差し伸べるだけよ」
「シンディ、ゆーどージンモン上手いからだまされている気がするヨ…」
レミィはゆったりとした柔らかい椅子に座ったまま、手で身体を覆い隠していた。こちらの方は、既に何一つとして身につけていない。
「悩みがあると言ったのはレミィよ?」
「サッカクさせられているカモ」
「もう静かにしなさい」
シンディは椅子に膝を乗せて、レミィの身体ににじり寄る。
「手をどけて」
「NO…」
レミィはきゅっと身体を縮めた。
しかし、シンディがレミィの手に右手を重ねてゆっくりと横にずらすと、抵抗しない。股間の所を隠している手にその手を添えるが、胸は完全に無防備な状態になる。
「………」
ふにゅっ、ふにゅっ。
シンディはそこに手を当てて、スピーディな動きで揉み始めた。無駄な動きを感じさせない、職人芸のような慣れた手つきだ。多少は真面目な雰囲気が漂い始める。
「…ふぁ…」
手の動きは一向に止まらず、ずっと刺激が繰り返されていた。二・三分経ったところで、レミィが吐息を漏らす。身体が熱くなってきたのは、シンディの愛撫のためか、せわしない空気に疲れたためか。
「そうしたら、ここを触ってみるわよ」
シンディの手が、レミィの豊かな乳房の先端にある桜色の部分に触れる。
「ウ…ン」
ぴりっとした刺激を感じて、レミィは声を出してしまった。
さっきと同じように、スピーディで無駄のない動き。少しだけ膨らみ始めていたその部分は、段々薔薇色に染まって固く尖り始める。乳房のサイズが大きいからか、突起の膨らみ方も大きく、レミィの感じる刺激もそれに比例したものになっていた。
「こうなってくると、もう下の方もOKよね?」
「ま、まだヨ」
「患者は口答えしないで大人しく従いなさい」
「…シンディ、きっといいcounselorにはなれないと思うヨ…」
「レミィが日本文化を研究するのに比べればいい方よ」
シンディの手がレミィの重ねられた両手に乗り、片手ずつゆっくりと剥がしていく。
「ひどいヨ、シンディ」
「脚も力を抜いて」
シンディが内股をさすると、レミィはしぶしぶの様子で少し脚を開いた。
細く真っ白な指先が、ヘアをかき分けていく。さすがにマニキュアはつけていなかったが、爪の形はきちんと整えられていた。
「………」
奥深くには立ち入らないまま、確かめるように指を動かす。レミィは両手で自分の胸を抱えるような体勢で、シンディの動きを見守っていた。
「少し、痛いヨ」
「…そう」
シンディは指を引くと、椅子の下にあるハンドバッグの中を探る。
…きゅ、きゅっ…
「シンディ…なにソレ?」
「滑らせるためのローション。身体に害はないから安心しなさい」
そう言って、蓋を開けたチューブから透明なローションを手の平に乗せていった。それを、指先で手早くかき混ぜて伸ばす。
「………」
その状態でシンディが寄ってくると、思わずレミィは身体を引こうとしてしまった。背もたれにぎゅっと背中を押しつける。
…にちゃっ。
ローションを絡めた指先がヘアを分けて進んでくる。何回もそれを繰り返していく内にヘアはべとべとになって垂れ下がり、レミィの割れ目が部分的に見えるようになってしまった。
そこにシンディの指先が再び侵入していく。
「…ン……ンン」
やはり何回も、それを繰り返す。シンディの手の平からローションがほとんど無くなる頃には、レミィの性器はべっとりとぬめっていた。シンディの指が動いても、まるで痛みを感じない。
「これでいいでしょ?」
「う、うん…ッ!」
レミィが身体を跳ね上がらせる。
シンディの指が、割れ目の一番上に埋もれていた珠を刺激したのだ。
「シ、シンディ…O…Oh」
最初は確認するようにつついているだけだったのが、すぐに速いこすり立てになる。シンディの指は鋭く的確に動き、ローションのぬめりを利用してあっという間にレミィの珠を剥き出しにしてしまった。そこに、乳首にしていた時と同じようなスピーディで熟練した刺激が加えられる。ピアノ奏者のような指のこなしだった。
「う…うァ…だめェ」
「ここが一番感じるわけね。こんなに勃起している」
「ボ、ボッキ…?」
「固くなって、大きくなっているわ」
「い、いやァ…シンディ、もういいヨォ…」
レミィの白い肌は、余すところなく紅色に染まっている。敏感な部分に、容赦のない強烈なこすり立てが加えられているのだ。ローションのぬめりが無かったら、痛みにしかならないはずの強い刺激である。レミィはブロンドを振り乱しながら強すぎる快感に喘いでいた。
「だめよ。このままじゃ、かえって欲求不満になるでしょう?」
きゅっ。きゅぅっ。
「ウッ…あっ、あああああッ…」
…ビクッ!
膨らみきった珠を二本の指の間で押しつぶされた瞬間、レミィはぴゅっぴゅっと液体を吹き出しながら悶絶してしまった。
「どう?これとおんなじようにすれば、立派なマスターベーションになるわよ」
「ウン…」
「これでストレスも解消できるでしょう?じゃあ、おやすみなさい」
「…グンナイ」
コツ、コツ、コツ。
…バタン。
シンディの姿がドアの外に消えて行くまで、レミィはずっと後ろ姿を見守る。
そして、どっ、とベッドの上に身を投げた。
確かに、最近イライラしているのは事実かもいれない。
「ヒロユキ…本当に、もう会えないのカナ…」
レミィは、天井に浩之の顔を浮かべながら布団をかぶった。
不安げな声がする。
「レミィ、落ち着きなさい?」
「アタシはシンディと違ってhetero-sexualヨ…」
「違うでしょう。治療の上で接する必要があるから、そう見えるだけよ」
シンディはさっと髪をかき上げる。裸の上に白衣、両耳にはピアスをつけたままという何ともアンバランスな格好だった。
「まだcounselorの資格取ってないデショ?」
「もうじきよ」
語尾が崩れがちなレミィと違って、シンディの日本語は最後まではっきりとしたものだ。
もちろん、この姉妹はバイリンガルなのだが、その時々によって使う言語は違ってくる。英語一辺倒にならないのは、カリフォルニアにいてまで家の中で二カ国語を使わせていた父親のためだ。
「それで、アタシが実験台?」
「人聞きが悪い。悩みを抱えている妹に助けの手を差し伸べるだけよ」
「シンディ、ゆーどージンモン上手いからだまされている気がするヨ…」
レミィはゆったりとした柔らかい椅子に座ったまま、手で身体を覆い隠していた。こちらの方は、既に何一つとして身につけていない。
「悩みがあると言ったのはレミィよ?」
「サッカクさせられているカモ」
「もう静かにしなさい」
シンディは椅子に膝を乗せて、レミィの身体ににじり寄る。
「手をどけて」
「NO…」
レミィはきゅっと身体を縮めた。
しかし、シンディがレミィの手に右手を重ねてゆっくりと横にずらすと、抵抗しない。股間の所を隠している手にその手を添えるが、胸は完全に無防備な状態になる。
「………」
ふにゅっ、ふにゅっ。
シンディはそこに手を当てて、スピーディな動きで揉み始めた。無駄な動きを感じさせない、職人芸のような慣れた手つきだ。多少は真面目な雰囲気が漂い始める。
「…ふぁ…」
手の動きは一向に止まらず、ずっと刺激が繰り返されていた。二・三分経ったところで、レミィが吐息を漏らす。身体が熱くなってきたのは、シンディの愛撫のためか、せわしない空気に疲れたためか。
「そうしたら、ここを触ってみるわよ」
シンディの手が、レミィの豊かな乳房の先端にある桜色の部分に触れる。
「ウ…ン」
ぴりっとした刺激を感じて、レミィは声を出してしまった。
さっきと同じように、スピーディで無駄のない動き。少しだけ膨らみ始めていたその部分は、段々薔薇色に染まって固く尖り始める。乳房のサイズが大きいからか、突起の膨らみ方も大きく、レミィの感じる刺激もそれに比例したものになっていた。
「こうなってくると、もう下の方もOKよね?」
「ま、まだヨ」
「患者は口答えしないで大人しく従いなさい」
「…シンディ、きっといいcounselorにはなれないと思うヨ…」
「レミィが日本文化を研究するのに比べればいい方よ」
シンディの手がレミィの重ねられた両手に乗り、片手ずつゆっくりと剥がしていく。
「ひどいヨ、シンディ」
「脚も力を抜いて」
シンディが内股をさすると、レミィはしぶしぶの様子で少し脚を開いた。
細く真っ白な指先が、ヘアをかき分けていく。さすがにマニキュアはつけていなかったが、爪の形はきちんと整えられていた。
「………」
奥深くには立ち入らないまま、確かめるように指を動かす。レミィは両手で自分の胸を抱えるような体勢で、シンディの動きを見守っていた。
「少し、痛いヨ」
「…そう」
シンディは指を引くと、椅子の下にあるハンドバッグの中を探る。
…きゅ、きゅっ…
「シンディ…なにソレ?」
「滑らせるためのローション。身体に害はないから安心しなさい」
そう言って、蓋を開けたチューブから透明なローションを手の平に乗せていった。それを、指先で手早くかき混ぜて伸ばす。
「………」
その状態でシンディが寄ってくると、思わずレミィは身体を引こうとしてしまった。背もたれにぎゅっと背中を押しつける。
…にちゃっ。
ローションを絡めた指先がヘアを分けて進んでくる。何回もそれを繰り返していく内にヘアはべとべとになって垂れ下がり、レミィの割れ目が部分的に見えるようになってしまった。
そこにシンディの指先が再び侵入していく。
「…ン……ンン」
やはり何回も、それを繰り返す。シンディの手の平からローションがほとんど無くなる頃には、レミィの性器はべっとりとぬめっていた。シンディの指が動いても、まるで痛みを感じない。
「これでいいでしょ?」
「う、うん…ッ!」
レミィが身体を跳ね上がらせる。
シンディの指が、割れ目の一番上に埋もれていた珠を刺激したのだ。
「シ、シンディ…O…Oh」
最初は確認するようにつついているだけだったのが、すぐに速いこすり立てになる。シンディの指は鋭く的確に動き、ローションのぬめりを利用してあっという間にレミィの珠を剥き出しにしてしまった。そこに、乳首にしていた時と同じようなスピーディで熟練した刺激が加えられる。ピアノ奏者のような指のこなしだった。
「う…うァ…だめェ」
「ここが一番感じるわけね。こんなに勃起している」
「ボ、ボッキ…?」
「固くなって、大きくなっているわ」
「い、いやァ…シンディ、もういいヨォ…」
レミィの白い肌は、余すところなく紅色に染まっている。敏感な部分に、容赦のない強烈なこすり立てが加えられているのだ。ローションのぬめりが無かったら、痛みにしかならないはずの強い刺激である。レミィはブロンドを振り乱しながら強すぎる快感に喘いでいた。
「だめよ。このままじゃ、かえって欲求不満になるでしょう?」
きゅっ。きゅぅっ。
「ウッ…あっ、あああああッ…」
…ビクッ!
膨らみきった珠を二本の指の間で押しつぶされた瞬間、レミィはぴゅっぴゅっと液体を吹き出しながら悶絶してしまった。
「どう?これとおんなじようにすれば、立派なマスターベーションになるわよ」
「ウン…」
「これでストレスも解消できるでしょう?じゃあ、おやすみなさい」
「…グンナイ」
コツ、コツ、コツ。
…バタン。
シンディの姿がドアの外に消えて行くまで、レミィはずっと後ろ姿を見守る。
そして、どっ、とベッドの上に身を投げた。
確かに、最近イライラしているのは事実かもいれない。
「ヒロユキ…本当に、もう会えないのカナ…」
レミィは、天井に浩之の顔を浮かべながら布団をかぶった。
(雪見に趣味があったなんて知らなかった。まぁ当然ゲーム中には出てきませんが)
「は、恥ずかしいよ」
「大丈夫」
「あんまり大丈夫じゃないよ…」
みさきが、胸と脚の付け根を隠して身を縮める。
「手、どかしてよ」
「…いやだよ」
「ここまで来ていやだもないでしょ」
「雪ちゃん、借金のカタに身体を出させるなんて極悪人だよっ…」
「だーっ!誰もそんなことしてないでしょ!みさきもいいって言ったんじゃない!」
「…うー」
「うーもえーもないでしょ」
「ひどいよ」
「ひどくないわよっ」
雪見はみさきの胸に乗った手を払うと、ぎゅっと乳房をつかんだ。
「…痛い」
「…そうかもね」
思い直したように、柔らかいタッチにする。
「私の胸はバイクのハンドルじゃないよ…」
「そんなことわかってるわよっ」
「雪ちゃん、こうしている間にもバイクに乗ってる時みたいに目がぎらぎらしてきて…」
「しないわよっ!第一、みさきにはそんなもの見えないでしょ」
「差別だよ」
「してないっ。それにバイクは最近忙しくてお預けになってるわよ」
ぐい、ぐい。
「…やっぱり痛いよ」
「…みさきが変なことばっかり言うから、調子が狂うのよ」
「じゃあ終わり?」
「終わらないっ」
雪見はみさきの乳房をつかんだまま、口を尖らせてしばし考えにふける。
「もっと建設的なことをしようよ」
「みさきの食事よりは建設的よ」
「人は食べないと動けないんだよ」
「食べても食べても止まらないのを見てると、努力ってもんが空しくなるのよ」
「よくわからないよ」
「それでいいわよ…あっ」
雪見はぽん、と手を叩いてみさきの事をまじまじと見つめた。
「な、なに?」
見えなくても雰囲気はつかめる。みさきはたじっとなって身を引こうとした。
「………」
「だ、黙ってるなんて反則だよ」
「………」
がし!
「わっ、わっ、なに!?」
雪見の手がみさきの太股を思い切りつかんだ。みさきは反射的に両手を脚の付け根の所へ動かそうとする。
ぢゅっ。
「ゆっ、ゆっ、ゆゆっ、雪ちゃんっ!」
一瞬早く、雪見の顔がみさきの秘部に滑り込んでいた。そして、べろんと出された舌がみさきのクレヴァスに吸い付く。
「わーっ、わーっ!」
みさきは思わずぺしぺしと雪見の頭を叩いていた。
「んんっ…」
雪見は反射的に顔を上げて抗議しそうになったが、思い直して顔をより強く押しつけ、舌をクレヴァスの中に差し込んでいく。
「だ、だめだよっ、こんなの…」
雪見が言葉を返してこない以上、みさきは力で押し返そうとするしかなかった。だが、いくら力を入れて雪見の頭を押し戻そうとしても、雪見が頭を押してくる力の方が強い。
ぺろ、ぺろ…
「だめっ、だめっ」
雪見はじっくりと味見するかのように、みさきのクレヴァスの中を舌でなぶる。みさきのピンク色の粘膜は、唾液だけで充分な潤いを帯びてきていた。
ちゅうっ…ちゅううっ。
自分の唾液を吸い取るような、強い吸引を行う。みさきの下の唇が、ぴったりと雪見の唇に重なっていた。
「あっ…雪ちゃんっ!?」
三度目の吸い立てを受けた瞬間、みさきがくたっと全身を弛緩させた。
ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ。
「だ、だめだよ…あっ…あっ」
雪見の唇は、みさきの奥に隠れた真珠色の突起を探り当てていたのだ。そこを、ありたけの力で吸い立てていく。雪見の頭を押さえつけようとするみさきの手も、すぐに力を失ってしまった。切なそうな顔をしながら、両手を雪見の頭に当てて荒い息を立てるだけである。
ちゅっ…ぢゅっ、ぢゅぢゅっ。
「うーっ!」
さらに深く侵入した雪見の唇が、直接突起を捉える。数回激しくしごかれると、包皮が剥けて、ピンと尖った部分が直接雪見の唇に吸い立てられてしまった。
ちろちろちろ。
さらに、細くとがらせた舌先が執拗に突起を転がしていく。
ぷじゅっ!
「あっ!」
みさきが目をぎゅっと閉じた。その瞬間みさきの中から透明な液体が噴き出して、雪見のあごの辺りに飛びかかる。
ちろちろちろ…
雪見は狩り立てるような真剣な目で、みさきの最も弱い部分をこれでもかと言うほどに責めた。他の部分には目もくれず、ただ敏感な突起だけを容赦なく舐める。
「う…うー…うーっ…!」
…ビクビクビクッ!
ついにみさきが全身を激しく震わせ、昇天した。長い髪を振り乱しながら、無茶苦茶に雪見の顔へクレヴァスを押しつける。口元からよだれが垂れていた。
「…ふぅ」
「ゆ、ゆきひゃん、ひほいよ」
ヒク…!ヒク…!と、未だに身体をひくつかせているみさきが口元を拭きながら言う。
「何言ってんの。気持ちよくさせてあげたんだから、感謝して欲しいくらいよ」
「私、初めてだったのに…もう、お嫁さんにいけないよ…」
「初めてじゃないっ!それに、バージンはずっととっといてあげてるでしょ!?なんだったら今キズモノのからだにしてほしいっ!?」
「ゆ、雪ちゃん、落ち着いてよっ…」
「はぁ…はぁっ…これだからあんたは…」
「で、私は帰っていいの?」
「だめ。今晩はずっとここにいて」
「私、監禁?」
「違うでしょっ!ただ、必要な時はすぐってことよ」
雪見は、半裸の姿のまま電気スタンドだけが点けてある机に向かった。机の上には、赤書きが大量に入っている原稿用紙やワープロがごちゃごちゃと並んでいる。
「ひどいよ、雪ちゃん」
「創作のためにはギセイも必要なのよ」
「まずはこんなことしなくても書けるようになる方が先だと思うよ…前はバイクでスランプ解消してるって言ってたのに…」
「時間がないのっ!しばらく静かにしてて」
「うー…自分の気が済んだらもう用済み」
「気が済んだんだからしょうがないでしょ」
「開き直りだよ…」
「なんとでもいいなさい」
「は、恥ずかしいよ」
「大丈夫」
「あんまり大丈夫じゃないよ…」
みさきが、胸と脚の付け根を隠して身を縮める。
「手、どかしてよ」
「…いやだよ」
「ここまで来ていやだもないでしょ」
「雪ちゃん、借金のカタに身体を出させるなんて極悪人だよっ…」
「だーっ!誰もそんなことしてないでしょ!みさきもいいって言ったんじゃない!」
「…うー」
「うーもえーもないでしょ」
「ひどいよ」
「ひどくないわよっ」
雪見はみさきの胸に乗った手を払うと、ぎゅっと乳房をつかんだ。
「…痛い」
「…そうかもね」
思い直したように、柔らかいタッチにする。
「私の胸はバイクのハンドルじゃないよ…」
「そんなことわかってるわよっ」
「雪ちゃん、こうしている間にもバイクに乗ってる時みたいに目がぎらぎらしてきて…」
「しないわよっ!第一、みさきにはそんなもの見えないでしょ」
「差別だよ」
「してないっ。それにバイクは最近忙しくてお預けになってるわよ」
ぐい、ぐい。
「…やっぱり痛いよ」
「…みさきが変なことばっかり言うから、調子が狂うのよ」
「じゃあ終わり?」
「終わらないっ」
雪見はみさきの乳房をつかんだまま、口を尖らせてしばし考えにふける。
「もっと建設的なことをしようよ」
「みさきの食事よりは建設的よ」
「人は食べないと動けないんだよ」
「食べても食べても止まらないのを見てると、努力ってもんが空しくなるのよ」
「よくわからないよ」
「それでいいわよ…あっ」
雪見はぽん、と手を叩いてみさきの事をまじまじと見つめた。
「な、なに?」
見えなくても雰囲気はつかめる。みさきはたじっとなって身を引こうとした。
「………」
「だ、黙ってるなんて反則だよ」
「………」
がし!
「わっ、わっ、なに!?」
雪見の手がみさきの太股を思い切りつかんだ。みさきは反射的に両手を脚の付け根の所へ動かそうとする。
ぢゅっ。
「ゆっ、ゆっ、ゆゆっ、雪ちゃんっ!」
一瞬早く、雪見の顔がみさきの秘部に滑り込んでいた。そして、べろんと出された舌がみさきのクレヴァスに吸い付く。
「わーっ、わーっ!」
みさきは思わずぺしぺしと雪見の頭を叩いていた。
「んんっ…」
雪見は反射的に顔を上げて抗議しそうになったが、思い直して顔をより強く押しつけ、舌をクレヴァスの中に差し込んでいく。
「だ、だめだよっ、こんなの…」
雪見が言葉を返してこない以上、みさきは力で押し返そうとするしかなかった。だが、いくら力を入れて雪見の頭を押し戻そうとしても、雪見が頭を押してくる力の方が強い。
ぺろ、ぺろ…
「だめっ、だめっ」
雪見はじっくりと味見するかのように、みさきのクレヴァスの中を舌でなぶる。みさきのピンク色の粘膜は、唾液だけで充分な潤いを帯びてきていた。
ちゅうっ…ちゅううっ。
自分の唾液を吸い取るような、強い吸引を行う。みさきの下の唇が、ぴったりと雪見の唇に重なっていた。
「あっ…雪ちゃんっ!?」
三度目の吸い立てを受けた瞬間、みさきがくたっと全身を弛緩させた。
ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ。
「だ、だめだよ…あっ…あっ」
雪見の唇は、みさきの奥に隠れた真珠色の突起を探り当てていたのだ。そこを、ありたけの力で吸い立てていく。雪見の頭を押さえつけようとするみさきの手も、すぐに力を失ってしまった。切なそうな顔をしながら、両手を雪見の頭に当てて荒い息を立てるだけである。
ちゅっ…ぢゅっ、ぢゅぢゅっ。
「うーっ!」
さらに深く侵入した雪見の唇が、直接突起を捉える。数回激しくしごかれると、包皮が剥けて、ピンと尖った部分が直接雪見の唇に吸い立てられてしまった。
ちろちろちろ。
さらに、細くとがらせた舌先が執拗に突起を転がしていく。
ぷじゅっ!
「あっ!」
みさきが目をぎゅっと閉じた。その瞬間みさきの中から透明な液体が噴き出して、雪見のあごの辺りに飛びかかる。
ちろちろちろ…
雪見は狩り立てるような真剣な目で、みさきの最も弱い部分をこれでもかと言うほどに責めた。他の部分には目もくれず、ただ敏感な突起だけを容赦なく舐める。
「う…うー…うーっ…!」
…ビクビクビクッ!
ついにみさきが全身を激しく震わせ、昇天した。長い髪を振り乱しながら、無茶苦茶に雪見の顔へクレヴァスを押しつける。口元からよだれが垂れていた。
「…ふぅ」
「ゆ、ゆきひゃん、ひほいよ」
ヒク…!ヒク…!と、未だに身体をひくつかせているみさきが口元を拭きながら言う。
「何言ってんの。気持ちよくさせてあげたんだから、感謝して欲しいくらいよ」
「私、初めてだったのに…もう、お嫁さんにいけないよ…」
「初めてじゃないっ!それに、バージンはずっととっといてあげてるでしょ!?なんだったら今キズモノのからだにしてほしいっ!?」
「ゆ、雪ちゃん、落ち着いてよっ…」
「はぁ…はぁっ…これだからあんたは…」
「で、私は帰っていいの?」
「だめ。今晩はずっとここにいて」
「私、監禁?」
「違うでしょっ!ただ、必要な時はすぐってことよ」
雪見は、半裸の姿のまま電気スタンドだけが点けてある机に向かった。机の上には、赤書きが大量に入っている原稿用紙やワープロがごちゃごちゃと並んでいる。
「ひどいよ、雪ちゃん」
「創作のためにはギセイも必要なのよ」
「まずはこんなことしなくても書けるようになる方が先だと思うよ…前はバイクでスランプ解消してるって言ってたのに…」
「時間がないのっ!しばらく静かにしてて」
「うー…自分の気が済んだらもう用済み」
「気が済んだんだからしょうがないでしょ」
「開き直りだよ…」
「なんとでもいいなさい」
(女の子同士で名字で呼び合うのはむしろ不自然ということで。)
ちゅぱっ。
「ふあぁ…」
「ユウ、もっと思いっきりやっちゃわないとだめよ」
岡田がつかんだ松本の胸をやわやわと転がしながら言った。
「うん…」
吉井は舌を口から半分出したままでうなずく。その顔は、岡田に後ろから抱きかかえられている松本の脚の間にうずめられていた。そこにあるべき松本のヘアは綺麗に剃られていて、ない。吉井の舌が、剥き出しの割れ目に直接触れている。
ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ。
「う、うっ…めぐちゃんっ〜強すぎるよ…」
ついばむようにして吸い付いてくる吉井に、松本が切なそうな声を上げる。背中から抱きついた岡田の胸への愛撫と伴って、性神経はどんどん鋭くなっていった。松本は長い茶色の髪をふるふると振りながら耐えようとするが、岡田が身体をしっかり押さえ込んでそれすら許さない。
「めぐ、気持ちいいでしょ?」
「晴美ぃ…」
顔をのぞきこんできた岡田に、松本はとろけるような視線を返す。
「めぐ、可愛いっ」
「…ん」
ツインテールをばさっと振りながら、岡田が松本に激しく口づけた。
「ん…んん…」
「んうぅ…」
後ろの方からの無理があるキスだったが、二人は情熱的に互いの唇を求め、間から滑り込ませた舌を絡ませる。自由に身体を動かせない状態が、かえって二人の興奮を誘った。
カチ!
ヴヴヴヴーッ…!
「きゃっ!?」
マイペースに松本の秘裂に舌を這わせていた吉井が、突然身体を震わせる。
ヴヴ…ヴヴヴッ
「ひっ…晴美っ…」
見ると、四つん這いになった吉井の秘裂からはピンク色のバイブレータが生えていた。さっきまではただ入れていただけのそれが、激しい振動を開始している。岡田の手の中に握られていたスイッチの所為だ。
「んっ…んっ!」
「んふううっ!」
振動に耐えるように、吉井は松本の秘裂を舐める動きを激しく、強くする。表面だけを舐めるに等しかった舌が、無毛の割れ目の中にもぐりこんで勢い良く動いていた。少し酸っぱい液体を漏らし始めている密壷も、わずかに勃起し始めていた突起も構いなしにぬめった舌の攻撃に晒される。松本は必死に身をよじらせながら、産み出された衝動をキスにぶつけていた。
「んっ、んっ」
岡田はそれを受け止めるように、松本の唇を優しく舐める。そしてバイブのスイッチを放り出して、松本の胸を先端の辺りを中心にして転がした。
「…ふぅ」
「…んはっ!はぁっ、はぁっ、はぁ…」
そして長いキスがやっと終わると、解放された松本が荒い息をつく。
ヴヴ…ッ
「いや…晴美、これ止めて…」
吉井が松本の秘裂から顔を上げて、請う。バイブは全く勢いを止めず、うねりながらのバイブレーションを吉井の中に与えていた。
「何言ってるの。ぐりぐり来るでしょ?」
「つ、強すぎるの…」
「ちょっとくらい激しい方がいいでしょ?ね、めぐ?」
「晴美…」
松本は目を伏せたが、否定をする事はなかった。
「ほら、ユウもちゃんとめぐを気持ちよくさせてあげないと」
「……」
吉井は少しの間だけ躊躇したが、結局は素直に松本の秘裂に唇を押しつけていった。
くり、くり…
「は…ああっ」
松本が密壷の中の刺激ではあまり感じられない事を知っている吉井は、突起の部分に集中的な舐め立てを加えていく。それに呼応するような形で、岡田は松本のしこりきった乳首を指先で挟んでこすっていた。
「だ、だめ〜…私、もう…」
性感を熟知している同性の、二箇所同時の責め立てである。決して鈍くはない松本の官能は、性感帯の盛りきって鎮まりそうになかった。少しずつ量の増えてきた愛液は、とろっと垂れて吉井の顔を濡らしていく。
ちゅぷっ、くりゅっ…
「めぐ、イッちゃう?」
「う、うん…私…イクよっ」
松本が思い切り吉井の頭を脚で挟み込んで、自分の身体を力任せに抱きしめた。
「んはうぅ…っ」
…びくぅっ!
そして、松本は全身を震わせて絶頂に達した。
「めぐっ」
崩れ落ちそうになる松本の事を、岡田はしっかりと抱き留めて支える。そのまま胸の表面を優しく撫でて、松本に絶頂の余韻を楽しませていた。
「…晴美」
「めぐ、良かった?」
「…うん」
まだぼやっとした目のまま、松本は岡田の方に向き直る。
「そしたら、今度はユウとめぐで舐めっこね?めぐは今イッたばっかりだから、ユウはそれ入れっぱなしで…」
「そんな…晴美」
吉井は恥ずかしそうにつぶやく。しかし、たっぷりと焦らされてお預けにさせられていた快感を放っておく事は出来ないようだった。
「でも…晴美は?」
松本が、岡田をうかがう。
「ん…今日は、なんか、まだいいわ。後でね」
「今日、晴美なんだかおかしくない?やっぱり、藤田君の…」
「うん…」
二人は心配そうな目で岡田の事を見つめた。
「…ユウ、めぐ、気持ちいいコトしてるときにそれはなしでしょ?」
「う、うん、そうだね〜」
「…ごめん」
「ムード壊すような事言うと、こうよ?」
ちゅくぅっ。
「ちょ、ちょっと…わ、わかったよぉっ」
秘裂の中にある、敏感になったままの突起をいじられて松本が飛び跳ねる。
「んっ…じゃあ、ユウ…来て…?」
「うん」
身を横たえた松本の上に、吉井が覆いかぶさっていった。
ちゅぱっ。
「ふあぁ…」
「ユウ、もっと思いっきりやっちゃわないとだめよ」
岡田がつかんだ松本の胸をやわやわと転がしながら言った。
「うん…」
吉井は舌を口から半分出したままでうなずく。その顔は、岡田に後ろから抱きかかえられている松本の脚の間にうずめられていた。そこにあるべき松本のヘアは綺麗に剃られていて、ない。吉井の舌が、剥き出しの割れ目に直接触れている。
ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ。
「う、うっ…めぐちゃんっ〜強すぎるよ…」
ついばむようにして吸い付いてくる吉井に、松本が切なそうな声を上げる。背中から抱きついた岡田の胸への愛撫と伴って、性神経はどんどん鋭くなっていった。松本は長い茶色の髪をふるふると振りながら耐えようとするが、岡田が身体をしっかり押さえ込んでそれすら許さない。
「めぐ、気持ちいいでしょ?」
「晴美ぃ…」
顔をのぞきこんできた岡田に、松本はとろけるような視線を返す。
「めぐ、可愛いっ」
「…ん」
ツインテールをばさっと振りながら、岡田が松本に激しく口づけた。
「ん…んん…」
「んうぅ…」
後ろの方からの無理があるキスだったが、二人は情熱的に互いの唇を求め、間から滑り込ませた舌を絡ませる。自由に身体を動かせない状態が、かえって二人の興奮を誘った。
カチ!
ヴヴヴヴーッ…!
「きゃっ!?」
マイペースに松本の秘裂に舌を這わせていた吉井が、突然身体を震わせる。
ヴヴ…ヴヴヴッ
「ひっ…晴美っ…」
見ると、四つん這いになった吉井の秘裂からはピンク色のバイブレータが生えていた。さっきまではただ入れていただけのそれが、激しい振動を開始している。岡田の手の中に握られていたスイッチの所為だ。
「んっ…んっ!」
「んふううっ!」
振動に耐えるように、吉井は松本の秘裂を舐める動きを激しく、強くする。表面だけを舐めるに等しかった舌が、無毛の割れ目の中にもぐりこんで勢い良く動いていた。少し酸っぱい液体を漏らし始めている密壷も、わずかに勃起し始めていた突起も構いなしにぬめった舌の攻撃に晒される。松本は必死に身をよじらせながら、産み出された衝動をキスにぶつけていた。
「んっ、んっ」
岡田はそれを受け止めるように、松本の唇を優しく舐める。そしてバイブのスイッチを放り出して、松本の胸を先端の辺りを中心にして転がした。
「…ふぅ」
「…んはっ!はぁっ、はぁっ、はぁ…」
そして長いキスがやっと終わると、解放された松本が荒い息をつく。
ヴヴ…ッ
「いや…晴美、これ止めて…」
吉井が松本の秘裂から顔を上げて、請う。バイブは全く勢いを止めず、うねりながらのバイブレーションを吉井の中に与えていた。
「何言ってるの。ぐりぐり来るでしょ?」
「つ、強すぎるの…」
「ちょっとくらい激しい方がいいでしょ?ね、めぐ?」
「晴美…」
松本は目を伏せたが、否定をする事はなかった。
「ほら、ユウもちゃんとめぐを気持ちよくさせてあげないと」
「……」
吉井は少しの間だけ躊躇したが、結局は素直に松本の秘裂に唇を押しつけていった。
くり、くり…
「は…ああっ」
松本が密壷の中の刺激ではあまり感じられない事を知っている吉井は、突起の部分に集中的な舐め立てを加えていく。それに呼応するような形で、岡田は松本のしこりきった乳首を指先で挟んでこすっていた。
「だ、だめ〜…私、もう…」
性感を熟知している同性の、二箇所同時の責め立てである。決して鈍くはない松本の官能は、性感帯の盛りきって鎮まりそうになかった。少しずつ量の増えてきた愛液は、とろっと垂れて吉井の顔を濡らしていく。
ちゅぷっ、くりゅっ…
「めぐ、イッちゃう?」
「う、うん…私…イクよっ」
松本が思い切り吉井の頭を脚で挟み込んで、自分の身体を力任せに抱きしめた。
「んはうぅ…っ」
…びくぅっ!
そして、松本は全身を震わせて絶頂に達した。
「めぐっ」
崩れ落ちそうになる松本の事を、岡田はしっかりと抱き留めて支える。そのまま胸の表面を優しく撫でて、松本に絶頂の余韻を楽しませていた。
「…晴美」
「めぐ、良かった?」
「…うん」
まだぼやっとした目のまま、松本は岡田の方に向き直る。
「そしたら、今度はユウとめぐで舐めっこね?めぐは今イッたばっかりだから、ユウはそれ入れっぱなしで…」
「そんな…晴美」
吉井は恥ずかしそうにつぶやく。しかし、たっぷりと焦らされてお預けにさせられていた快感を放っておく事は出来ないようだった。
「でも…晴美は?」
松本が、岡田をうかがう。
「ん…今日は、なんか、まだいいわ。後でね」
「今日、晴美なんだかおかしくない?やっぱり、藤田君の…」
「うん…」
二人は心配そうな目で岡田の事を見つめた。
「…ユウ、めぐ、気持ちいいコトしてるときにそれはなしでしょ?」
「う、うん、そうだね〜」
「…ごめん」
「ムード壊すような事言うと、こうよ?」
ちゅくぅっ。
「ちょ、ちょっと…わ、わかったよぉっ」
秘裂の中にある、敏感になったままの突起をいじられて松本が飛び跳ねる。
「んっ…じゃあ、ユウ…来て…?」
「うん」
身を横たえた松本の上に、吉井が覆いかぶさっていった。
コツ…!
「抱きたければ勝手に抱けばいい」
目の前で鋭く響きわたった靴音にも反応せず、友里は言い放った。
「あれを舐めろと言われれば舐めるし、目の前で自慰をして見せろと言われれば見せる」
冷ややかに続ける。目の前の男に向けられた視線も、それと同じくらいに冷たい。
「それが不可視の力を修得するために必要なことなら、私は何だってする」
そして、友里は自らの着衣を無造作に脱ぎ払い始めた。自分の肌をさらけ出しているという事への意識など皆無に見える。ただ、行為への準備をしただけ。
友里が男達の前で何度となく言ってきた科白と同じように、毎回毎回変わらない乾燥した行為。仮に目の前の男の目がいつもより下卑ていたとしても、そんなものは友里にとって誤差に他ならなかった。
「…そうか」
男の口元が、にやりと歪む。
それは、露わになった友里の肢体を見ての反応ではない。何かしらの期待か予測を持ってのものと見て間違いないはずだった。
と言っても、そんな表情を見ることは友里にとって日常茶飯事だ。その結果は鞭による打擲(ちょうちゃく)だったり、浣腸による排泄だったりした。しかしそれすらも友里は無感動に受け止めてきたのだ。盲目的な信念によって。
「するなら早くすればいい」
きぃ…
友里が不機嫌そうに言った瞬間、入り口の扉がきしんだ音を立てた。
「こっちに来い」
男が扉に向かって声をかける。
「………」
面倒くさそうに、友里は新たな来客に目をやった。相手が二人になろうと三人になろうと、知ったことではないのだ。
「あ、あのっ…」
「…!!」
だが、扉の隙間から顔を出している顔を見て、友里に動揺が走った。
「…早くこっちに来い。早くだ」
「は、はい…」
きぃっ。
男ではなく、少女。
ばたんっ。
重い扉が閉まる。そして少女がおずおずと全身を現した。小柄なショートカットで、友里よりも年下のようだ。
少女は両手を身体の前で揃えながら、恐る恐るの足取りで男の方に向かっていく。
「B‐73」
「え、え…は、はいっ」
少女は自分の手の甲を見てから、慌てて返事をした。
「そこで、止まれ」
「わ…わかりました」
ちょうど男と友里の中間地点で少女は立ち止まる。そして、きょろきょろと交互に二人へ目をやった。
「…どうした、知り合いか?」
「く…」
友里は歯がみした。その友里に、何か言いたそうな様子で少女が顔を向ける。どこか申し訳なさそうな、恥ずかしそうな。同性の裸を見せられている事が原因のひとつではあるだろうが、それだけではないようだ。
「まぁ、そんな事はどうでもいいな…」
「あ、あのっ…お姉ちゃんと話をさせてくれるって言いましたよね…」
「そんな事は言っていない。人の話はよく聞くんだな。会わせてやると言っただけだ」
「そんな…」
少女がきゅっと眉をしかめて苦しそうな顔をする。
「ところで今こいつが言ってたが。姉妹か?」
「…知らない」
友里は床を見つめながら吐き捨てた。
「お姉ちゃん…」
もちろん、眼前の少女が由依である事は扉の隙間から顔が見えた時から気づいている。その由依が、悲しそうだが責めてはいない、今のような声を出すだろうことも分かっていた。それでも友里は知らないと言ったのだ。
「そんな子は知らない。他人だ。部屋の外に出してやってほしい」
由依を前にしても、友里は事務的に話し続けた。その声のトーンの低さに由依は不安を覚えているようだったが、仕方がない。
「なんで外に出す必要があるんだ?」
「私とは関係ない人間だから」
「バカか。ここは精錬の間だぞ。Bー73も、ここがどういう所か知ってるよなぁ?」
「は…は、はいぃっ…」
由依がピクンと震えて、友里の方に一歩後ずさりする。
「じゃあ、お前はどうなると思う?」
「わ、わかりませんよぉ…」
「だそうだ。お前は?」
「…わからない」
「想像力のない奴らだな。じゃあ言う。お前がB−73を脱がして絡め。姉妹じゃないなら抵抗もないだろ?」
「…っ!」
「えっ…ええぇっ!?」
友里と由依は二様の動揺の仕方を見せた。友里はぐっと男をにらみ、由依は男と友里の顔を見比べて混乱している。
「…なんだ?命令を聞かないのか?」
「う…」
友里はぎりっと歯を噛みしめた。
目の前に、おののく妹の顔と、食堂で謝られた時の表情が順番にフラッシュしていく。ここまでの動揺を感じるのは、友里にとってそうそうない事だった。
「……わかった」
「お、お姉ちゃんっ!?」
だが友里はそう言った。悲鳴にも似た声が上がる。
「私は、不可視の力を手に入れるっ…」
友里は目を閉じて、言い聞かせるようにつぶやいた。そしてうっすらと目を開いて、由依に向かって歩き始める。
「そうだ。お前は選ばれた人間なんだからな…」
男は満足そうに言い、腕組みをして二人を見つめた。
「お、お姉ちゃ…うぷっ」
由依が何か言おうとした時には、もう友里の口が由依の唇をふさいでいた。
「んっ…んふっ…んんんーっ」
いやいやと顔を振ろうとするが、友里はしっかりと由依の頬を支えて逃そうとしない。その唇の隙間から入り込んだ友里の舌は、由依の舌にねっとりと絡みついてなぶっていた。
「ふ…ふうっ」
由依は手をぱたぱた振って暴れていたが、次第に抵抗が小さくなってくる。最後にはくたりと手を垂らして、姉のキスに身を委ねてしまっていた。
「…ぷはぁっ…はぁっ…はぁっ、はぁっ…」
やっと解放されると、由依は荒く息をつきながら肩を落とす。顔を真っ赤にして力無く床を見ている様子は、由依の精神的ダメージを表しているように見えた。
友里は口元の唾液をぬぐいながら、遠い物を見つめるような目で由依の事を見る。
「キスだけで終わりってこたないだろ?」
しばし二人はそうしていたが、男の促(うなが)しに友里が動いた。
「い…いやぁ…」
由依は顔を少しだけ上げて言ったが、抵抗するだけの気力はないようだ。ただ立ちつくしているだけである。
友里は床に脚をつくと、自分の服と同じように由依のスカートを機械的にずり下げた。すぐに由依の白いショーツが見え始め、膝を過ぎたところでスカートはぱさりと床にすり落ちてしまう。
「!」
ショーツを脱がされる時だけはさすがに由依も手を伸ばして友里の手を押さえつけようとしたが、友里は何も乗っていないかのように作業を進めていった。すぐに由依の恥部は露わになり、それと同時に由依の手からは力が抜けてしまう。
「ううっ…」
由依は目を固く閉じて、顔を少し上げた。目の端からこぼれ落ちそうな涙を必死にこらえる。
しかし友里はこれまでと同じように、意思を感じさせない動作で妹の性器に口づけていった。
ちゅぱっ。
「んっ……」
口が触れた瞬間は、さすがに由依も声を出してしまった。由依は両手を後ろに組んで、無反応でいようと懸命になる。
ちゅぱちゅぱ。ちゅぱっ。
施設で暮らす中、決して清潔に出来ているとは言い難い性器を友里は嫌がりもせずに舐めていった。ぴったりと閉じていた由依の幼い割れ目を開いて、中にある唇状の部分を本物の唇で幾度もしごく。
何十回もそうした後で、友里はさらに舌を奥深くまで差し込んだ。そして、見過ごしてしまいそうなほど小さい秘核を舌の先で見つけだすと、ころころと軽やかに転がし始める。
「ん…ン…!」
由依の息が、また荒くなってくる。他の部分と同様に未発達だった由依の性感でも、巧みな舌の動きで秘核を責められては快感を見出さざるを得ないようだった。
くりっくりっ…ちゅぱっ。
幾度となく男の精を吐き出させてきた友里の舌戯である。友里は出来るだけ何も考えないように努めている様子だったが、そのために無意識下にインプットされている行動様式が直接出てきてしまっているのだ。由依は容赦ない姉の絶妙な舌の攻撃に、未体験の悦びを感じてしまう。同性の嫌悪感もほとんどなかった。由依の深層にある、ペニスで犯される事への恐怖が作用しているのかもしれない。
とろん…
「あぅ…」
由依が恥ずかしそうな声を出した。
友里はすぐに攻撃の対象を秘核から由依の濡れた部分に変更する。
ちゅるっ…じゅるっ…
「あ…あはぁっ」
淫乱な液を吸い立てられる感覚が、背徳的な刺激を由依にもたらした。そうなればすぐにまた透明な液体が生まれ、由依の秘部を濡らす。それはまた友里に舐め取られていく。
くりゅくりゅっ。
友里は同時に指で秘核も責めた。唾液に濡れた部分を高速でバイブレーションされると、由依の身体をずんっと何かがせり上がってくる。
「…んあああっ!?」
手を後ろに組んだまま、由依は激しく背中を反らせて絶叫した。友里は指を濡れそぼったヴァギナに突っ込み、カギ状に曲げてぐりぐりと刺激する。もちろん、秘核をいじる手も止めていない。
小さなブラジャーを可愛く勃起した乳首が突き上げ、最後のトドメとなる。「あうっ!ふあああんっ!」
そして、由依は生まれて始めてのエクスタシーを姉の手によって得たのである。
友里は何かが壊れたような顔で、呆然と床を見ていた。
「抱きたければ勝手に抱けばいい」
目の前で鋭く響きわたった靴音にも反応せず、友里は言い放った。
「あれを舐めろと言われれば舐めるし、目の前で自慰をして見せろと言われれば見せる」
冷ややかに続ける。目の前の男に向けられた視線も、それと同じくらいに冷たい。
「それが不可視の力を修得するために必要なことなら、私は何だってする」
そして、友里は自らの着衣を無造作に脱ぎ払い始めた。自分の肌をさらけ出しているという事への意識など皆無に見える。ただ、行為への準備をしただけ。
友里が男達の前で何度となく言ってきた科白と同じように、毎回毎回変わらない乾燥した行為。仮に目の前の男の目がいつもより下卑ていたとしても、そんなものは友里にとって誤差に他ならなかった。
「…そうか」
男の口元が、にやりと歪む。
それは、露わになった友里の肢体を見ての反応ではない。何かしらの期待か予測を持ってのものと見て間違いないはずだった。
と言っても、そんな表情を見ることは友里にとって日常茶飯事だ。その結果は鞭による打擲(ちょうちゃく)だったり、浣腸による排泄だったりした。しかしそれすらも友里は無感動に受け止めてきたのだ。盲目的な信念によって。
「するなら早くすればいい」
きぃ…
友里が不機嫌そうに言った瞬間、入り口の扉がきしんだ音を立てた。
「こっちに来い」
男が扉に向かって声をかける。
「………」
面倒くさそうに、友里は新たな来客に目をやった。相手が二人になろうと三人になろうと、知ったことではないのだ。
「あ、あのっ…」
「…!!」
だが、扉の隙間から顔を出している顔を見て、友里に動揺が走った。
「…早くこっちに来い。早くだ」
「は、はい…」
きぃっ。
男ではなく、少女。
ばたんっ。
重い扉が閉まる。そして少女がおずおずと全身を現した。小柄なショートカットで、友里よりも年下のようだ。
少女は両手を身体の前で揃えながら、恐る恐るの足取りで男の方に向かっていく。
「B‐73」
「え、え…は、はいっ」
少女は自分の手の甲を見てから、慌てて返事をした。
「そこで、止まれ」
「わ…わかりました」
ちょうど男と友里の中間地点で少女は立ち止まる。そして、きょろきょろと交互に二人へ目をやった。
「…どうした、知り合いか?」
「く…」
友里は歯がみした。その友里に、何か言いたそうな様子で少女が顔を向ける。どこか申し訳なさそうな、恥ずかしそうな。同性の裸を見せられている事が原因のひとつではあるだろうが、それだけではないようだ。
「まぁ、そんな事はどうでもいいな…」
「あ、あのっ…お姉ちゃんと話をさせてくれるって言いましたよね…」
「そんな事は言っていない。人の話はよく聞くんだな。会わせてやると言っただけだ」
「そんな…」
少女がきゅっと眉をしかめて苦しそうな顔をする。
「ところで今こいつが言ってたが。姉妹か?」
「…知らない」
友里は床を見つめながら吐き捨てた。
「お姉ちゃん…」
もちろん、眼前の少女が由依である事は扉の隙間から顔が見えた時から気づいている。その由依が、悲しそうだが責めてはいない、今のような声を出すだろうことも分かっていた。それでも友里は知らないと言ったのだ。
「そんな子は知らない。他人だ。部屋の外に出してやってほしい」
由依を前にしても、友里は事務的に話し続けた。その声のトーンの低さに由依は不安を覚えているようだったが、仕方がない。
「なんで外に出す必要があるんだ?」
「私とは関係ない人間だから」
「バカか。ここは精錬の間だぞ。Bー73も、ここがどういう所か知ってるよなぁ?」
「は…は、はいぃっ…」
由依がピクンと震えて、友里の方に一歩後ずさりする。
「じゃあ、お前はどうなると思う?」
「わ、わかりませんよぉ…」
「だそうだ。お前は?」
「…わからない」
「想像力のない奴らだな。じゃあ言う。お前がB−73を脱がして絡め。姉妹じゃないなら抵抗もないだろ?」
「…っ!」
「えっ…ええぇっ!?」
友里と由依は二様の動揺の仕方を見せた。友里はぐっと男をにらみ、由依は男と友里の顔を見比べて混乱している。
「…なんだ?命令を聞かないのか?」
「う…」
友里はぎりっと歯を噛みしめた。
目の前に、おののく妹の顔と、食堂で謝られた時の表情が順番にフラッシュしていく。ここまでの動揺を感じるのは、友里にとってそうそうない事だった。
「……わかった」
「お、お姉ちゃんっ!?」
だが友里はそう言った。悲鳴にも似た声が上がる。
「私は、不可視の力を手に入れるっ…」
友里は目を閉じて、言い聞かせるようにつぶやいた。そしてうっすらと目を開いて、由依に向かって歩き始める。
「そうだ。お前は選ばれた人間なんだからな…」
男は満足そうに言い、腕組みをして二人を見つめた。
「お、お姉ちゃ…うぷっ」
由依が何か言おうとした時には、もう友里の口が由依の唇をふさいでいた。
「んっ…んふっ…んんんーっ」
いやいやと顔を振ろうとするが、友里はしっかりと由依の頬を支えて逃そうとしない。その唇の隙間から入り込んだ友里の舌は、由依の舌にねっとりと絡みついてなぶっていた。
「ふ…ふうっ」
由依は手をぱたぱた振って暴れていたが、次第に抵抗が小さくなってくる。最後にはくたりと手を垂らして、姉のキスに身を委ねてしまっていた。
「…ぷはぁっ…はぁっ…はぁっ、はぁっ…」
やっと解放されると、由依は荒く息をつきながら肩を落とす。顔を真っ赤にして力無く床を見ている様子は、由依の精神的ダメージを表しているように見えた。
友里は口元の唾液をぬぐいながら、遠い物を見つめるような目で由依の事を見る。
「キスだけで終わりってこたないだろ?」
しばし二人はそうしていたが、男の促(うなが)しに友里が動いた。
「い…いやぁ…」
由依は顔を少しだけ上げて言ったが、抵抗するだけの気力はないようだ。ただ立ちつくしているだけである。
友里は床に脚をつくと、自分の服と同じように由依のスカートを機械的にずり下げた。すぐに由依の白いショーツが見え始め、膝を過ぎたところでスカートはぱさりと床にすり落ちてしまう。
「!」
ショーツを脱がされる時だけはさすがに由依も手を伸ばして友里の手を押さえつけようとしたが、友里は何も乗っていないかのように作業を進めていった。すぐに由依の恥部は露わになり、それと同時に由依の手からは力が抜けてしまう。
「ううっ…」
由依は目を固く閉じて、顔を少し上げた。目の端からこぼれ落ちそうな涙を必死にこらえる。
しかし友里はこれまでと同じように、意思を感じさせない動作で妹の性器に口づけていった。
ちゅぱっ。
「んっ……」
口が触れた瞬間は、さすがに由依も声を出してしまった。由依は両手を後ろに組んで、無反応でいようと懸命になる。
ちゅぱちゅぱ。ちゅぱっ。
施設で暮らす中、決して清潔に出来ているとは言い難い性器を友里は嫌がりもせずに舐めていった。ぴったりと閉じていた由依の幼い割れ目を開いて、中にある唇状の部分を本物の唇で幾度もしごく。
何十回もそうした後で、友里はさらに舌を奥深くまで差し込んだ。そして、見過ごしてしまいそうなほど小さい秘核を舌の先で見つけだすと、ころころと軽やかに転がし始める。
「ん…ン…!」
由依の息が、また荒くなってくる。他の部分と同様に未発達だった由依の性感でも、巧みな舌の動きで秘核を責められては快感を見出さざるを得ないようだった。
くりっくりっ…ちゅぱっ。
幾度となく男の精を吐き出させてきた友里の舌戯である。友里は出来るだけ何も考えないように努めている様子だったが、そのために無意識下にインプットされている行動様式が直接出てきてしまっているのだ。由依は容赦ない姉の絶妙な舌の攻撃に、未体験の悦びを感じてしまう。同性の嫌悪感もほとんどなかった。由依の深層にある、ペニスで犯される事への恐怖が作用しているのかもしれない。
とろん…
「あぅ…」
由依が恥ずかしそうな声を出した。
友里はすぐに攻撃の対象を秘核から由依の濡れた部分に変更する。
ちゅるっ…じゅるっ…
「あ…あはぁっ」
淫乱な液を吸い立てられる感覚が、背徳的な刺激を由依にもたらした。そうなればすぐにまた透明な液体が生まれ、由依の秘部を濡らす。それはまた友里に舐め取られていく。
くりゅくりゅっ。
友里は同時に指で秘核も責めた。唾液に濡れた部分を高速でバイブレーションされると、由依の身体をずんっと何かがせり上がってくる。
「…んあああっ!?」
手を後ろに組んだまま、由依は激しく背中を反らせて絶叫した。友里は指を濡れそぼったヴァギナに突っ込み、カギ状に曲げてぐりぐりと刺激する。もちろん、秘核をいじる手も止めていない。
小さなブラジャーを可愛く勃起した乳首が突き上げ、最後のトドメとなる。「あうっ!ふあああんっ!」
そして、由依は生まれて始めてのエクスタシーを姉の手によって得たのである。
友里は何かが壊れたような顔で、呆然と床を見ていた。
「気持ちいい風ですね…」
「…そうだね」
少しの間を置いてから、あかりは答えた。
「これくらい涼しくなってくると、過ごしやすくなりますよね」
「そうだね」
また相槌を打つ。あかりはちらっと琴音の横顔をうかがったが、琴音の方は正面を向いたままだった。割と広い公園、家族連れや子供達がいる方をながめている二人の高校生。仲良さそうにしているならともかく、多少距離を置いている二人の様子は平和そうな公園から浮いているようにも見えた。
そして距離を置いているというのは、あかりと琴音の関係にとって比喩的にも実際的にも当てはまる表現である。
「えっと…」
数十センチの距離を埋めるべきか埋めないべきか、あかりは迷っているようだった。琴音の方は世間話をあかりに振ったきり、黙りこくって何も言おうとしない。
さらに、琴音は全くの無表情だった。
「あの、姫川さん?」
「………」
あかりが話しかけても、琴音は反応しない。先輩を自分から呼び寄せ、世間話を一方的にしてからに無視を決め込むというのはどう考えても失礼な話だったが、あかりはそんな事で怒るような人間ではなかった。むしろ、この状況にどう対処すべきかを一生懸命に考えてしまう。
「なんの用で…私を呼んだの?」
「………」
琴音が首だけを横に向けて、ちらとあかりに一瞥をくれる。
「あ、あの…何か、私姫川さんに悪いことしたかな」
「…神岸先輩」
「な…なに?」
琴音が発する威圧感が増したような気がした。とても一年下の少女とは思えない。あるいは、あかりが人になじみすぎる外見と性格でありすぎるせいかもしれないが。
…きゅ。
膝の上に置かれていた琴音の手の片方が、握り拳の形に変わる。
びっ!
「…え?」
あかりは突然何かの破ける音が生まれたのを聞いた。同時に、身体に軽い衝撃が走ったのも感じられた。
それがどこから聞こえてきた音なのか、どこに走った衝撃なのか、あかりはすぐには飲み込めなかった。あかりの視界の中では何も破けていなかったし、何もぶつかってきていなかったのだ。視覚情報と身体感覚の混乱によって、あかりは情報を整理するまでかなりの時間を必要とした。
「え?え?えっ?」
「破けています。ちょっとじゃありません。思いっきり破きました」
「ど、どういうこと?」
「そのままの意味です…」
琴音は視線を動かさずにいた。一方のあかりはさらに混乱を深めている。
衝撃は、あかりのスカートの中、ベンチに座っている状態で触れる事ができるはずもない場所、あかりの脚の付け根の辺りに走っていたのだ。そして、破けたのがそこということは…何が破けたのか、聞くまでもない。
「ど、どうやって…?」
「それを知る必要はないと思います」
「ひ、姫川さん…」
何故、と聞く前に手段を聞くあかりは、緊張感に欠けすぎていたかもしれない。しかし琴音のぴしりとした声は、ただならぬ事態であるという事をあかりに自覚させる。
「見えもしない所を破けるということは、今スカートをまくり上げてしまう事も可能だということです。神岸先輩の手や足を押さえつけて動かないようにさせる事もできます。嘘だと思うなら試しますけれど…どうします?」
「お、落ち着いてっ…わ、私に分かるように、事情を話してっ」
あかりは動転した。琴音の手をつかんで、必死に話しかける。
「事情…」
びっ!
「きゃっ!」
「事情、ですか?神岸先輩」
「姫川さんっ…何も言われずにこんな事されても、私わからないよ…」
今度は、あかりもショーツの生地が切り裂かれる感覚がわかった。もう生地はぼろぼろにされていることだろう。
「本気で…言っているんですか…」
「だ、だってわからないものっ…」
「…藤田先輩の家」
「え」
「あんな遅く…まだあの家には、藤田先輩しかいないはずです」
「い、いつの話?」
「先週の木曜日です」
「あ…あの日は、浩之ちゃんにご飯作りに行ってあげて」
「…!」
琴音が殺気だった目であかりをにらみつける。
「だ、だって…電話で、浩之ちゃんが作って欲しいって言ったからっ…」
「その前に、神岸先輩が作ってあげるって言ったんじゃないですか?」
「で、でも…前は結構作ってあげていたし…そういうつもりで言ったら、浩之ちゃんが喜んでくれたから」
いつの間にか、琴音は両手を握り拳にしていた。しかも、それを小刻みに震わせているようだ。
「そんな口実を作って、藤田先輩と…いやらしいこと」
「し、してないよっ!そんなこと!絶対にっ」
「あの日、11時くらいまで神岸先輩は藤田先輩の家から出てきませんでした」
「二人で、テレビ見ていただけだよっ…」
あかりは怯えていた。まさか琴音があかりの事をつけていたなどとは思っていなかったのだ。しかも、夜に数時間も家の近くで待ち伏せしている執念。
「ひ、姫川さんにしてみれば嫌なことだったかもしれないけど…まさか、見ているとは思っていなかったし…」
「内緒にすれば全部いいってつもりなんですか?」
「そ、そうじゃなくてっ!ただ…」
「もういいです。聞きたくありません」
「そんなこと言わないで…姫川さん、誤解してるっ」
「私は、神岸先輩が二度と藤田先輩を誘惑したりしないようにするだけです」
「誘惑なんて…そんなこと」
ぐにっ。
「えっ」
ぐにぐにっ。ぐに…
「な、何してるのっ?姫川さん!」
「わかりませんか?」
ぐにぐに。
「お、おかしいよっ…」
「私は、いつでも、かなり離れた所からでもこうすることができます。たとえそれが藤田先輩の前でも、授業中でも。でもはた目には神岸先輩が勝手におかしくなっているようにしか見えないでしょうね」
「や、やめて…姫川さん」
「やめる?そんなことしませんよ。今日は神岸さんにたっぷりとこれを味わってもらうために来て頂いたんですから」
「正気になってっ…姫川さん、普通じゃない…」
「私は、こんな力を持っている時から普通じゃないです」
「そう言う意味じゃないよ…私、姫川さんがそういう力を持っていても普通の女の子だって思うし…だから、変なことしない…だ、だめっ!そこはっ!」
「ここが弱いんですか」
「やめて、やめて…」
あくまで、ささやくような小さな声のやり取りである。大声を出せば、すぐに公園の中の人間に注意を向けられてしまうのは間違いない。
だから、あかりは次第に強くなる刺激にも、身体を動かすことすらせずに耐えなくてはならなかった。しかも一点のみの刺激ではない。いくつもの場所を同時に刺激されているのだ。
「藤田先輩に触られた時はどうでしたか?」
「だからっ…していないよぅっ…」
「それとも、いやらしい事を考えながら自分で…?」
「してないっ…」
「強情ですね。こんなにピンピンにして、固くしているのに」
「や、やめて…変になっちゃう」
一際強くなった刺激。あかりは苦しげに訴えた。
「もう濡れているんじゃないですか?今スカートをまくったら、すごいものが見えるでしょうね」
「やめてっ!」
あかりが鋭い声で言った。わずかながらも液体が染みだしているのは、わかっていたからだ。
「も、もうこんなの…」
「あっ…藤田先輩っ」
…?
唐突に琴音が叫ぶ。これまでのドロドロした行為とは無縁の可愛い声だった。
「よっ、琴音ちゃん。…あれ…なんであかりまでいるんだ?」
「たまたま会っちゃったから、少しお話していたんです。ね、神岸先輩?」
「え!?う、うん…そうなの」
顔を上げてみると、確かにそこにいたのは浩之だった。琴音はぴょこんとベンチから立ち上がると、浩之の手を握ってしなだれかかる。
「藤田先輩、どこに行きましょうか?」
「そうだなぁ…あ、あかりも一緒に来るのか?」
「え、あの、私は…」
ぐりぐりぐりっ。
「っくぅっ…」
「あかりは?」
「わ、わた、私はっ、ちょっと用事があるから、行けないと思うの。姫川さんと浩之ちゃんだけで行くといいよっ」
「そっか。じゃあ琴音ちゃん行くか?」
「はいっ。久しぶりのデートですねっ…」
「大げさだなー…たかだか2週間だろ」
「2週間もですよ…最近藤田先輩冷たいです」
「………」
あかりはぐったりと顔を伏せたまま、二人が立ち去るのを待っていた。
身体の疼きや羞恥心といったものもある。しかし何より、怖かったのだ。
「…そうだね」
少しの間を置いてから、あかりは答えた。
「これくらい涼しくなってくると、過ごしやすくなりますよね」
「そうだね」
また相槌を打つ。あかりはちらっと琴音の横顔をうかがったが、琴音の方は正面を向いたままだった。割と広い公園、家族連れや子供達がいる方をながめている二人の高校生。仲良さそうにしているならともかく、多少距離を置いている二人の様子は平和そうな公園から浮いているようにも見えた。
そして距離を置いているというのは、あかりと琴音の関係にとって比喩的にも実際的にも当てはまる表現である。
「えっと…」
数十センチの距離を埋めるべきか埋めないべきか、あかりは迷っているようだった。琴音の方は世間話をあかりに振ったきり、黙りこくって何も言おうとしない。
さらに、琴音は全くの無表情だった。
「あの、姫川さん?」
「………」
あかりが話しかけても、琴音は反応しない。先輩を自分から呼び寄せ、世間話を一方的にしてからに無視を決め込むというのはどう考えても失礼な話だったが、あかりはそんな事で怒るような人間ではなかった。むしろ、この状況にどう対処すべきかを一生懸命に考えてしまう。
「なんの用で…私を呼んだの?」
「………」
琴音が首だけを横に向けて、ちらとあかりに一瞥をくれる。
「あ、あの…何か、私姫川さんに悪いことしたかな」
「…神岸先輩」
「な…なに?」
琴音が発する威圧感が増したような気がした。とても一年下の少女とは思えない。あるいは、あかりが人になじみすぎる外見と性格でありすぎるせいかもしれないが。
…きゅ。
膝の上に置かれていた琴音の手の片方が、握り拳の形に変わる。
びっ!
「…え?」
あかりは突然何かの破ける音が生まれたのを聞いた。同時に、身体に軽い衝撃が走ったのも感じられた。
それがどこから聞こえてきた音なのか、どこに走った衝撃なのか、あかりはすぐには飲み込めなかった。あかりの視界の中では何も破けていなかったし、何もぶつかってきていなかったのだ。視覚情報と身体感覚の混乱によって、あかりは情報を整理するまでかなりの時間を必要とした。
「え?え?えっ?」
「破けています。ちょっとじゃありません。思いっきり破きました」
「ど、どういうこと?」
「そのままの意味です…」
琴音は視線を動かさずにいた。一方のあかりはさらに混乱を深めている。
衝撃は、あかりのスカートの中、ベンチに座っている状態で触れる事ができるはずもない場所、あかりの脚の付け根の辺りに走っていたのだ。そして、破けたのがそこということは…何が破けたのか、聞くまでもない。
「ど、どうやって…?」
「それを知る必要はないと思います」
「ひ、姫川さん…」
何故、と聞く前に手段を聞くあかりは、緊張感に欠けすぎていたかもしれない。しかし琴音のぴしりとした声は、ただならぬ事態であるという事をあかりに自覚させる。
「見えもしない所を破けるということは、今スカートをまくり上げてしまう事も可能だということです。神岸先輩の手や足を押さえつけて動かないようにさせる事もできます。嘘だと思うなら試しますけれど…どうします?」
「お、落ち着いてっ…わ、私に分かるように、事情を話してっ」
あかりは動転した。琴音の手をつかんで、必死に話しかける。
「事情…」
びっ!
「きゃっ!」
「事情、ですか?神岸先輩」
「姫川さんっ…何も言われずにこんな事されても、私わからないよ…」
今度は、あかりもショーツの生地が切り裂かれる感覚がわかった。もう生地はぼろぼろにされていることだろう。
「本気で…言っているんですか…」
「だ、だってわからないものっ…」
「…藤田先輩の家」
「え」
「あんな遅く…まだあの家には、藤田先輩しかいないはずです」
「い、いつの話?」
「先週の木曜日です」
「あ…あの日は、浩之ちゃんにご飯作りに行ってあげて」
「…!」
琴音が殺気だった目であかりをにらみつける。
「だ、だって…電話で、浩之ちゃんが作って欲しいって言ったからっ…」
「その前に、神岸先輩が作ってあげるって言ったんじゃないですか?」
「で、でも…前は結構作ってあげていたし…そういうつもりで言ったら、浩之ちゃんが喜んでくれたから」
いつの間にか、琴音は両手を握り拳にしていた。しかも、それを小刻みに震わせているようだ。
「そんな口実を作って、藤田先輩と…いやらしいこと」
「し、してないよっ!そんなこと!絶対にっ」
「あの日、11時くらいまで神岸先輩は藤田先輩の家から出てきませんでした」
「二人で、テレビ見ていただけだよっ…」
あかりは怯えていた。まさか琴音があかりの事をつけていたなどとは思っていなかったのだ。しかも、夜に数時間も家の近くで待ち伏せしている執念。
「ひ、姫川さんにしてみれば嫌なことだったかもしれないけど…まさか、見ているとは思っていなかったし…」
「内緒にすれば全部いいってつもりなんですか?」
「そ、そうじゃなくてっ!ただ…」
「もういいです。聞きたくありません」
「そんなこと言わないで…姫川さん、誤解してるっ」
「私は、神岸先輩が二度と藤田先輩を誘惑したりしないようにするだけです」
「誘惑なんて…そんなこと」
ぐにっ。
「えっ」
ぐにぐにっ。ぐに…
「な、何してるのっ?姫川さん!」
「わかりませんか?」
ぐにぐに。
「お、おかしいよっ…」
「私は、いつでも、かなり離れた所からでもこうすることができます。たとえそれが藤田先輩の前でも、授業中でも。でもはた目には神岸先輩が勝手におかしくなっているようにしか見えないでしょうね」
「や、やめて…姫川さん」
「やめる?そんなことしませんよ。今日は神岸さんにたっぷりとこれを味わってもらうために来て頂いたんですから」
「正気になってっ…姫川さん、普通じゃない…」
「私は、こんな力を持っている時から普通じゃないです」
「そう言う意味じゃないよ…私、姫川さんがそういう力を持っていても普通の女の子だって思うし…だから、変なことしない…だ、だめっ!そこはっ!」
「ここが弱いんですか」
「やめて、やめて…」
あくまで、ささやくような小さな声のやり取りである。大声を出せば、すぐに公園の中の人間に注意を向けられてしまうのは間違いない。
だから、あかりは次第に強くなる刺激にも、身体を動かすことすらせずに耐えなくてはならなかった。しかも一点のみの刺激ではない。いくつもの場所を同時に刺激されているのだ。
「藤田先輩に触られた時はどうでしたか?」
「だからっ…していないよぅっ…」
「それとも、いやらしい事を考えながら自分で…?」
「してないっ…」
「強情ですね。こんなにピンピンにして、固くしているのに」
「や、やめて…変になっちゃう」
一際強くなった刺激。あかりは苦しげに訴えた。
「もう濡れているんじゃないですか?今スカートをまくったら、すごいものが見えるでしょうね」
「やめてっ!」
あかりが鋭い声で言った。わずかながらも液体が染みだしているのは、わかっていたからだ。
「も、もうこんなの…」
「あっ…藤田先輩っ」
…?
唐突に琴音が叫ぶ。これまでのドロドロした行為とは無縁の可愛い声だった。
「よっ、琴音ちゃん。…あれ…なんであかりまでいるんだ?」
「たまたま会っちゃったから、少しお話していたんです。ね、神岸先輩?」
「え!?う、うん…そうなの」
顔を上げてみると、確かにそこにいたのは浩之だった。琴音はぴょこんとベンチから立ち上がると、浩之の手を握ってしなだれかかる。
「藤田先輩、どこに行きましょうか?」
「そうだなぁ…あ、あかりも一緒に来るのか?」
「え、あの、私は…」
ぐりぐりぐりっ。
「っくぅっ…」
「あかりは?」
「わ、わた、私はっ、ちょっと用事があるから、行けないと思うの。姫川さんと浩之ちゃんだけで行くといいよっ」
「そっか。じゃあ琴音ちゃん行くか?」
「はいっ。久しぶりのデートですねっ…」
「大げさだなー…たかだか2週間だろ」
「2週間もですよ…最近藤田先輩冷たいです」
「………」
あかりはぐったりと顔を伏せたまま、二人が立ち去るのを待っていた。
身体の疼きや羞恥心といったものもある。しかし何より、怖かったのだ。
「いやっ!」
沙織が肌の上に乗せられた手を払う。
砂のようなノイズが走っている不安定な意識の中でも、それだけは拒むべき行為として認識できたのだ。細く柔らかい指の感触と、背中に押しつけられている胸の突起の感触。交わるべき相手ではない事を、身体が精一杯に告げていた。
もっとも、その指がもう少し無骨なものだったら、あるいは胸がもう少し厚く扁平だったなら、沙織は抵抗の意思を産み出す事はできなかったかもしれない。
ちりちりちり…
「うっ、ううっ、ううううっ…」
触れてきた手を払うと、沙織はまた頭を押さえて苦しみの声を上げ始めた。今なお走り続けるノイズは、確実に沙織の意識を蝕(むしば)んでいるのだ。砂のようなノイズ、と言っても均一な粒子のノイズではない。砂利と言ってもいいような粒子が含まれていたり、目の細かな粒子で沙織の神経の隅の隅まで埋め尽くしたり、沙織は単調の中に慣れを見出すこともできない。
そして、その苦痛でしかない意識の蝕みは、沙織のある感覚システムを強引に目覚めさせてきていた。なぜ意識をざらざらしたものでかき回されるような感覚が甘くたぎるような感覚に結びついてくるのかはわからない。
ぷちゅ…!
「いやあああぁぁぁぁぁっ…」
しかし、決定的な音を立ててスリットの間から透明な雫がにじみ出すと、沙織はもう自分に対する言い逃れも他人に対する言い逃れも出来なくなっていた。
その瞬間は、自分の身体に誰も何も触れていなかったという事実が、さらに沙織の屈辱を深くする。
「おやおや…」
「おねがいっ…見ないでよっ…」
涙でびしょびしょになった瞼を開くと、目の前に少女の顔が飛び込んでくる。さっき沙織の太股の辺りに触れてきた少女であるのは間違いない。その向こうには、椅子に腰掛けた生徒会長の姿がある。
淫行の現行犯。単身夜の生徒会室に飛び込んで、タンカを切りながら格好良く生徒会長に人差し指を突きつけたまではよかったのだが…
「藍原さん、広げてやって」
「ヘ、ヘンタイ…表で善人気取ってるくせに…」
「まだ随分元気みたいだねぇ」
ちりちりちり…
「きゃああっ…!!」
沙織がビクッと身体を跳ね上げて、全身をわなわなと震わせる。かっと開かれた目は、空中の一点を狂ったように見据えていた。
「口の聞き方を間違えると、そういうことになる…ヒロイン気取りでばかりいると、もっと苦しくて恥ずかしい目に遭うよ」
「ぐ…うくっ…」
ちゅぷり。
「ひあっ…」
強烈な電波の残滓に苦悶する沙織に追い打ちを掛けるように、少女の指が沙織のスリットを思い切り横に広げる。
「いやぁ…やめてよぉ…」
沙織は焦点のほとんど合っていない目で目の前の少女の事を見た。小柄で眼鏡を掛けたおとなしそうな見た目と、一糸纏わぬ姿で恥ずかしそうにもしていない姿のギャップが大きい。何より、その意思の感じられない目が怖かった。沙織の目には、冷たく光る少女の瞳がぎらぎらと映る。
下半身が露出されている恥辱と相まって、沙織は精神をずたずたに切り裂かれそうになっていた。
「してやって」
つんっ。
「ひいいぃぃぃっ…!?」
生徒会長の声に、スリットを広げていた指が躊躇無く沙織の粘膜の一箇所を突いた。沙織の身体を電撃のような感覚が走り抜ける。
「っはぁっ…はぁっ…はぁ…」
その瞬間はあまりの衝撃に痛みのように感じられたが、やや収まってくるとそれが恐ろしいほどの快感である事がわかってきた。
くりくりくり…
「あ、あっ!?ああああっ!?」
突起を触られている。沙織はクリトリスをいじるという事がどういう事なのかを、生まれて初めて知った。全身をビリビリと貫く快感によって。
「いや…いやよぉぉ…」
沙織はどんどん身体を縮め、頭を胸に押しつけるように伏せていく。身体の震えで、ロングヘアーがさらさらと音を立てていた。
むしろそういう髪を触られたり、性感帯にほど遠い肌を触られていた方が同性の愛撫としてはねつける事ができたかもしれない。しかし、あまりに敏感な突起をいじくられる行為は、その主体が誰であるのかを完全に沙織から忘れさせていた。
綺麗な処女地であった部分を、淫液が濡らしていく。沙織がどれほどに純潔であっても、その液体で濡れた様子は淫乱な少女であるようにしか見えなかった。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁぁっ」
沙織の呼吸のペースが速まる。次第に絞り出すようになってきた呼吸は、もはや悲鳴と言ってもよいようなものだった。それでも少女は全く手をゆるめず、厳しい責め立てを未開発のクリトリスに行う。充血しきったその部分は、狂った少女の指先に耐える事は出来なかった。
びくっ。
沙織が瞬間的に身体をぎゅっと縮こまらせる。
びくっびくっ…
「だめ…私…私…はじめて…いやだよ…」
沙織がうわごとのようにつぶやく。だが痙攣は止まらなかった。絶頂の真っ最中にある沙織を残酷に刺激する指の動きによって、必死で自分の痴態をストップさせようとする沙織の試みはいとも簡単に打ち消されていたのだ。
「ごくろうさま。じゃあ今度は新城さんの開通式だね。…これがいいかな」
「!」
開通式という恐怖の言葉に思わず顔を上げた沙織を襲ったのは、さらなる恐怖だった。黒光りするバイブレータ。長々とコードがついているのを見れば、それが挿入されて終わりのモノではない事は沙織でも想像できた。恐怖は人の想像力を高めるのだ。
「藍原さん、やってやって」
「…!!」
ひょいと生徒会長が投げたそれを、コードも含めて少女は器用にキャッチした。
ヴィイイイ…
そして早くもスイッチが作動させられた。
沙織が肌の上に乗せられた手を払う。
砂のようなノイズが走っている不安定な意識の中でも、それだけは拒むべき行為として認識できたのだ。細く柔らかい指の感触と、背中に押しつけられている胸の突起の感触。交わるべき相手ではない事を、身体が精一杯に告げていた。
もっとも、その指がもう少し無骨なものだったら、あるいは胸がもう少し厚く扁平だったなら、沙織は抵抗の意思を産み出す事はできなかったかもしれない。
ちりちりちり…
「うっ、ううっ、ううううっ…」
触れてきた手を払うと、沙織はまた頭を押さえて苦しみの声を上げ始めた。今なお走り続けるノイズは、確実に沙織の意識を蝕(むしば)んでいるのだ。砂のようなノイズ、と言っても均一な粒子のノイズではない。砂利と言ってもいいような粒子が含まれていたり、目の細かな粒子で沙織の神経の隅の隅まで埋め尽くしたり、沙織は単調の中に慣れを見出すこともできない。
そして、その苦痛でしかない意識の蝕みは、沙織のある感覚システムを強引に目覚めさせてきていた。なぜ意識をざらざらしたものでかき回されるような感覚が甘くたぎるような感覚に結びついてくるのかはわからない。
ぷちゅ…!
「いやあああぁぁぁぁぁっ…」
しかし、決定的な音を立ててスリットの間から透明な雫がにじみ出すと、沙織はもう自分に対する言い逃れも他人に対する言い逃れも出来なくなっていた。
その瞬間は、自分の身体に誰も何も触れていなかったという事実が、さらに沙織の屈辱を深くする。
「おやおや…」
「おねがいっ…見ないでよっ…」
涙でびしょびしょになった瞼を開くと、目の前に少女の顔が飛び込んでくる。さっき沙織の太股の辺りに触れてきた少女であるのは間違いない。その向こうには、椅子に腰掛けた生徒会長の姿がある。
淫行の現行犯。単身夜の生徒会室に飛び込んで、タンカを切りながら格好良く生徒会長に人差し指を突きつけたまではよかったのだが…
「藍原さん、広げてやって」
「ヘ、ヘンタイ…表で善人気取ってるくせに…」
「まだ随分元気みたいだねぇ」
ちりちりちり…
「きゃああっ…!!」
沙織がビクッと身体を跳ね上げて、全身をわなわなと震わせる。かっと開かれた目は、空中の一点を狂ったように見据えていた。
「口の聞き方を間違えると、そういうことになる…ヒロイン気取りでばかりいると、もっと苦しくて恥ずかしい目に遭うよ」
「ぐ…うくっ…」
ちゅぷり。
「ひあっ…」
強烈な電波の残滓に苦悶する沙織に追い打ちを掛けるように、少女の指が沙織のスリットを思い切り横に広げる。
「いやぁ…やめてよぉ…」
沙織は焦点のほとんど合っていない目で目の前の少女の事を見た。小柄で眼鏡を掛けたおとなしそうな見た目と、一糸纏わぬ姿で恥ずかしそうにもしていない姿のギャップが大きい。何より、その意思の感じられない目が怖かった。沙織の目には、冷たく光る少女の瞳がぎらぎらと映る。
下半身が露出されている恥辱と相まって、沙織は精神をずたずたに切り裂かれそうになっていた。
「してやって」
つんっ。
「ひいいぃぃぃっ…!?」
生徒会長の声に、スリットを広げていた指が躊躇無く沙織の粘膜の一箇所を突いた。沙織の身体を電撃のような感覚が走り抜ける。
「っはぁっ…はぁっ…はぁ…」
その瞬間はあまりの衝撃に痛みのように感じられたが、やや収まってくるとそれが恐ろしいほどの快感である事がわかってきた。
くりくりくり…
「あ、あっ!?ああああっ!?」
突起を触られている。沙織はクリトリスをいじるという事がどういう事なのかを、生まれて初めて知った。全身をビリビリと貫く快感によって。
「いや…いやよぉぉ…」
沙織はどんどん身体を縮め、頭を胸に押しつけるように伏せていく。身体の震えで、ロングヘアーがさらさらと音を立てていた。
むしろそういう髪を触られたり、性感帯にほど遠い肌を触られていた方が同性の愛撫としてはねつける事ができたかもしれない。しかし、あまりに敏感な突起をいじくられる行為は、その主体が誰であるのかを完全に沙織から忘れさせていた。
綺麗な処女地であった部分を、淫液が濡らしていく。沙織がどれほどに純潔であっても、その液体で濡れた様子は淫乱な少女であるようにしか見えなかった。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁぁっ」
沙織の呼吸のペースが速まる。次第に絞り出すようになってきた呼吸は、もはや悲鳴と言ってもよいようなものだった。それでも少女は全く手をゆるめず、厳しい責め立てを未開発のクリトリスに行う。充血しきったその部分は、狂った少女の指先に耐える事は出来なかった。
びくっ。
沙織が瞬間的に身体をぎゅっと縮こまらせる。
びくっびくっ…
「だめ…私…私…はじめて…いやだよ…」
沙織がうわごとのようにつぶやく。だが痙攣は止まらなかった。絶頂の真っ最中にある沙織を残酷に刺激する指の動きによって、必死で自分の痴態をストップさせようとする沙織の試みはいとも簡単に打ち消されていたのだ。
「ごくろうさま。じゃあ今度は新城さんの開通式だね。…これがいいかな」
「!」
開通式という恐怖の言葉に思わず顔を上げた沙織を襲ったのは、さらなる恐怖だった。黒光りするバイブレータ。長々とコードがついているのを見れば、それが挿入されて終わりのモノではない事は沙織でも想像できた。恐怖は人の想像力を高めるのだ。
「藍原さん、やってやって」
「…!!」
ひょいと生徒会長が投げたそれを、コードも含めて少女は器用にキャッチした。
ヴィイイイ…
そして早くもスイッチが作動させられた。
ぎゅっ…
「あっ」
…ぎゅっ!
「んんーっ!」
二つの黒いゴムバンドが、綾香の顔に巻かれていた。ひとつは目隠しとして、もうひとつは猿ぐつわとして。顔のほとんどを黒いバンドに覆われた綾香の表情が、不安そうなものになる。
手際よく綾香の自由を奪ったのは、背後にいるセリオだった。
「んっ、んっ、んー」
綾香の両手は背中に回され、セリオがしっかりと押さえている。ただ、無理矢理に押さえ込んでいるという様子ではなかった。綾香が本気で拘束を解こうとすれば、いい加減に押さえているだけではとても耐えられるはずがない。
セリオが非常時用のパワーを発揮したなら綾香を押さえ込むことくらいは互角に出来るだろうが、その様子はなかった。セリオはもがく綾香の手を押さえているだけである。
「んっ…んんっ」
両手で綾香の手を押さえていたのを、片手だけに変える。そして自由になったセリオの右手が、綾香の脇腹から滑り込んでいった。裾を外に出していたブラウスから入り込み、さらにシャツの下に入り込む。綾香の肌にぴったりと触れたセリオの手は、するすると上がっていく。
「………」
セリオはいつものような無表情だった。夜風走る空間の中での行為にも、何の感慨も覚えていないようだった。
一方の綾香は、バンドの拘束とたくし上げられたブラウスのせいで、いつもの自信ある姿を完全に失ってしまっている。弱々しいもがきが、それに拍車を掛けていた。
「んんん…」
ついにセリオの手は乳房に到達し、ブラジャーの下に入り込む。綾香の豊かな乳房は、三枚の生地の下でやんわりと揉まれて妖しく動いた。
セリオの滑らかな指の刺激に先端が固くしこり始め、時折ブラジャーの生地に当たるようになってくる。次第に綾香は動かなくなってきた。セリオが押さえていた手を離しても、だらんと両手を身体の横に垂らしただけ。力無く頭を下げ、セリオの行為に身を任せている。
ごそ…
セリオは左の腕を回し、綾香の背中に抱きついた。そして綾香の耳たぶに口を近づけ、唇で挟み込む。
「ん…んぅ…」
綾香はピクピクと身体を震わせて、くたりと後ろに倒れ込んだ。セリオは綾香の身体を支えながら、唇だけのキスを続ける。片方の耳がべとべとになると、もう片方。
ときどき涼しい風が吹き抜けて、濡れた部分から熱を奪われる。そのピンポイントな感覚が、締め付けるように綾香の心を揺さぶった。
たっぷりと耳と胸をなぶってから、セリオがとんとんと綾香のお腹の辺りを軽く叩く。
そうしてから、セリオは胸の下に潜り込んでいた手を出した。そして、両手で綾香の身体を支えながら、ゆっくりと地面に向かって倒していく。綾香の膝は自然にかくんと折れて、無抵抗に地面に向かって屈んでいった。
…ばさっ。
最後だけ、セリオは綾香の身体を支えずに、突き倒すような勢いで綾香を地面に放る。砂地の地面から砂煙がたち、綾香の美しいロングヘアは砂でばさばさになった。
綾香は全身を激しく揺らしながら呼吸していた。口がふさがれているから吐息はほとんど聞こえないが、じわじわとした責めで綾香の感じていたものは十二分に伝わってくる。汚れた白いブラウスとスカートが、可哀想なほどにフィットしていた。
セリオが屈んで綾香の腰をつかむ。
「んっ」
そのまま引き起こす。綾香は少し力を入れて、その動作を助けた。
ぱふ…
柔らかい砂地の上に両手を突くと、綾香はセリオに向かってヒップを突き出した姿勢になる。犬のような綾香のスカートの中に、セリオは両手を入れた。
ぐっ。
セリオが手を下げていくと、多少砂をかぶった綾香のショーツが降ろされていく。その中央部分は液体に濡れていた。そこだけ砂が多くこびりついていて、暗い中でもはっきり分かる。
「………」
風向きを考えれば、今綾香の秘部には直接風が吹き付けているはずだった。今の綾香の身体は、自らの濡れた部分がどこなのかを否応なしに認識させられてしまうことだろう。
もっとも、それも長くは続かなかった。
かさ。
セリオがポケットから何かを取り出す。闇の中で、それは棒状のシルエットにしか見えなかった。無論、それだけでも用途は明確であるが。
やはり表情ひとつ変えず、セリオはその棒を綾香のスカートの中に忍ばせていった。
「んー、んー」
棒がにちゅっという音を立ててヴァギナに触れた瞬間、綾香が一瞬腰を前に引く。しかし、すぐに観念したように腰を後ろに戻し、動きを止めた。それでも、ぶるぶると身体が震えているのは止まらないらしい。
そこに支えの棒を差し込むような、そういう無造作な動作でセリオは手を前に押し出した。
「んっ…んんんんっ」
綾香は息を詰まらせたような音を出したが、すぐにそれは無くなった。綾香の性器は、棒をあっという間に奥底まで飲み込んでしまう。
ちゅぷ、ちゅぷ、ちゅぷ
セリオはそれをリズミカルに前後に動かし始めると同時に、片方の手もスカートの中に入れた。
太股を滑り上がった指が、結合部分を避けてすぐ綾香のクリトリスを発見する。視界がなくても、何かのデータによって見つけられるのだ。
「ん、ん、ん、ん」
同じリズムで抽送とクリトリス愛撫が並行される。セリオは肩でも揉んでいるかのような平然とした顔だったが、実際にはスカートの中で相当ねちっこい行為をしている。棒は綾香のGスポットを突くように正確にコントロールされていたし、指の動きも一度として同じものはなく、上下左右の運動と回転運動を中心に、強弱もつけて、時折デコピンのように強烈にはじいた。その瞬間だけ、綾香はビクンと身体を跳ね上がらせる。それ以外は、小動物のようなおとなしさで行為を甘受していた。
セリオは疲れの色すら見せず、それを続けていく。綾香がそう長い時間耐えられるはずもない。
「んんー…んぅぅぅぅ」
綾香が顔を地面につけて、自分の身体をぐいぐいと両手で抱きかかえた。セリオはこれまでの二倍の速度で綾香への責めを行う。
…ビクっ!
耐えかねたように、綾香が昇天した。
ビクっ、ビクっ、ビクンっ!
綾香は全身を弛緩させ、痙攣に身を任せる。セリオはゆっくりとした後戯でそれを助けた。そのために綾香の絶頂は数十秒も続き、終わる頃には綾香が気絶しかけてしまったほどだ。
「…ありがと、セリオ」
「はぁ」
パンパンと全身の砂を払いながら綾香が言う。セリオは手に棒と二本のゴムバンドを持ったまま、綾香の事を見ていた。
「早く帰りませんと、長瀬様が心配なさっているだと思われますが」
「そうね。帰ろっか」
「ええ」
綾香はぐるりと周囲を見渡した。暗い中に浮かび上がった境内は、どこか不気味に綾香達をにらんでいるようにも見える。
「しかし、なぜここでなくてはならないのですか?綾香様の部屋でも、浴室でも…」
「ん。人間の考える事だから…気にしてたら神経もたないわよ」
「…はぁ」
無表情は維持していたが、セリオも混乱はしているようだった。
「…クリストファ様と何か問題が?」
「どーでもいいのよ、あんなヤツ。私の判断ミスね、ホントに」
「はぁ…」
綾香は不機嫌そうに道路に出る方向に歩き始めた。セリオは立ち止まったまま動かない。
「…綾香様は、以前ここにいらっしゃったことが?」
「いいって言ってるじゃないの、気にしていると頭がショートするわよ」
「…はぁ…」
小走りで林の間を駆けていく綾香を、やっとセリオも追い始めた。
「あっ」
…ぎゅっ!
「んんーっ!」
二つの黒いゴムバンドが、綾香の顔に巻かれていた。ひとつは目隠しとして、もうひとつは猿ぐつわとして。顔のほとんどを黒いバンドに覆われた綾香の表情が、不安そうなものになる。
手際よく綾香の自由を奪ったのは、背後にいるセリオだった。
「んっ、んっ、んー」
綾香の両手は背中に回され、セリオがしっかりと押さえている。ただ、無理矢理に押さえ込んでいるという様子ではなかった。綾香が本気で拘束を解こうとすれば、いい加減に押さえているだけではとても耐えられるはずがない。
セリオが非常時用のパワーを発揮したなら綾香を押さえ込むことくらいは互角に出来るだろうが、その様子はなかった。セリオはもがく綾香の手を押さえているだけである。
「んっ…んんっ」
両手で綾香の手を押さえていたのを、片手だけに変える。そして自由になったセリオの右手が、綾香の脇腹から滑り込んでいった。裾を外に出していたブラウスから入り込み、さらにシャツの下に入り込む。綾香の肌にぴったりと触れたセリオの手は、するすると上がっていく。
「………」
セリオはいつものような無表情だった。夜風走る空間の中での行為にも、何の感慨も覚えていないようだった。
一方の綾香は、バンドの拘束とたくし上げられたブラウスのせいで、いつもの自信ある姿を完全に失ってしまっている。弱々しいもがきが、それに拍車を掛けていた。
「んんん…」
ついにセリオの手は乳房に到達し、ブラジャーの下に入り込む。綾香の豊かな乳房は、三枚の生地の下でやんわりと揉まれて妖しく動いた。
セリオの滑らかな指の刺激に先端が固くしこり始め、時折ブラジャーの生地に当たるようになってくる。次第に綾香は動かなくなってきた。セリオが押さえていた手を離しても、だらんと両手を身体の横に垂らしただけ。力無く頭を下げ、セリオの行為に身を任せている。
ごそ…
セリオは左の腕を回し、綾香の背中に抱きついた。そして綾香の耳たぶに口を近づけ、唇で挟み込む。
「ん…んぅ…」
綾香はピクピクと身体を震わせて、くたりと後ろに倒れ込んだ。セリオは綾香の身体を支えながら、唇だけのキスを続ける。片方の耳がべとべとになると、もう片方。
ときどき涼しい風が吹き抜けて、濡れた部分から熱を奪われる。そのピンポイントな感覚が、締め付けるように綾香の心を揺さぶった。
たっぷりと耳と胸をなぶってから、セリオがとんとんと綾香のお腹の辺りを軽く叩く。
そうしてから、セリオは胸の下に潜り込んでいた手を出した。そして、両手で綾香の身体を支えながら、ゆっくりと地面に向かって倒していく。綾香の膝は自然にかくんと折れて、無抵抗に地面に向かって屈んでいった。
…ばさっ。
最後だけ、セリオは綾香の身体を支えずに、突き倒すような勢いで綾香を地面に放る。砂地の地面から砂煙がたち、綾香の美しいロングヘアは砂でばさばさになった。
綾香は全身を激しく揺らしながら呼吸していた。口がふさがれているから吐息はほとんど聞こえないが、じわじわとした責めで綾香の感じていたものは十二分に伝わってくる。汚れた白いブラウスとスカートが、可哀想なほどにフィットしていた。
セリオが屈んで綾香の腰をつかむ。
「んっ」
そのまま引き起こす。綾香は少し力を入れて、その動作を助けた。
ぱふ…
柔らかい砂地の上に両手を突くと、綾香はセリオに向かってヒップを突き出した姿勢になる。犬のような綾香のスカートの中に、セリオは両手を入れた。
ぐっ。
セリオが手を下げていくと、多少砂をかぶった綾香のショーツが降ろされていく。その中央部分は液体に濡れていた。そこだけ砂が多くこびりついていて、暗い中でもはっきり分かる。
「………」
風向きを考えれば、今綾香の秘部には直接風が吹き付けているはずだった。今の綾香の身体は、自らの濡れた部分がどこなのかを否応なしに認識させられてしまうことだろう。
もっとも、それも長くは続かなかった。
かさ。
セリオがポケットから何かを取り出す。闇の中で、それは棒状のシルエットにしか見えなかった。無論、それだけでも用途は明確であるが。
やはり表情ひとつ変えず、セリオはその棒を綾香のスカートの中に忍ばせていった。
「んー、んー」
棒がにちゅっという音を立ててヴァギナに触れた瞬間、綾香が一瞬腰を前に引く。しかし、すぐに観念したように腰を後ろに戻し、動きを止めた。それでも、ぶるぶると身体が震えているのは止まらないらしい。
そこに支えの棒を差し込むような、そういう無造作な動作でセリオは手を前に押し出した。
「んっ…んんんんっ」
綾香は息を詰まらせたような音を出したが、すぐにそれは無くなった。綾香の性器は、棒をあっという間に奥底まで飲み込んでしまう。
ちゅぷ、ちゅぷ、ちゅぷ
セリオはそれをリズミカルに前後に動かし始めると同時に、片方の手もスカートの中に入れた。
太股を滑り上がった指が、結合部分を避けてすぐ綾香のクリトリスを発見する。視界がなくても、何かのデータによって見つけられるのだ。
「ん、ん、ん、ん」
同じリズムで抽送とクリトリス愛撫が並行される。セリオは肩でも揉んでいるかのような平然とした顔だったが、実際にはスカートの中で相当ねちっこい行為をしている。棒は綾香のGスポットを突くように正確にコントロールされていたし、指の動きも一度として同じものはなく、上下左右の運動と回転運動を中心に、強弱もつけて、時折デコピンのように強烈にはじいた。その瞬間だけ、綾香はビクンと身体を跳ね上がらせる。それ以外は、小動物のようなおとなしさで行為を甘受していた。
セリオは疲れの色すら見せず、それを続けていく。綾香がそう長い時間耐えられるはずもない。
「んんー…んぅぅぅぅ」
綾香が顔を地面につけて、自分の身体をぐいぐいと両手で抱きかかえた。セリオはこれまでの二倍の速度で綾香への責めを行う。
…ビクっ!
耐えかねたように、綾香が昇天した。
ビクっ、ビクっ、ビクンっ!
綾香は全身を弛緩させ、痙攣に身を任せる。セリオはゆっくりとした後戯でそれを助けた。そのために綾香の絶頂は数十秒も続き、終わる頃には綾香が気絶しかけてしまったほどだ。
「…ありがと、セリオ」
「はぁ」
パンパンと全身の砂を払いながら綾香が言う。セリオは手に棒と二本のゴムバンドを持ったまま、綾香の事を見ていた。
「早く帰りませんと、長瀬様が心配なさっているだと思われますが」
「そうね。帰ろっか」
「ええ」
綾香はぐるりと周囲を見渡した。暗い中に浮かび上がった境内は、どこか不気味に綾香達をにらんでいるようにも見える。
「しかし、なぜここでなくてはならないのですか?綾香様の部屋でも、浴室でも…」
「ん。人間の考える事だから…気にしてたら神経もたないわよ」
「…はぁ」
無表情は維持していたが、セリオも混乱はしているようだった。
「…クリストファ様と何か問題が?」
「どーでもいいのよ、あんなヤツ。私の判断ミスね、ホントに」
「はぁ…」
綾香は不機嫌そうに道路に出る方向に歩き始めた。セリオは立ち止まったまま動かない。
「…綾香様は、以前ここにいらっしゃったことが?」
「いいって言ってるじゃないの、気にしていると頭がショートするわよ」
「…はぁ…」
小走りで林の間を駆けていく綾香を、やっとセリオも追い始めた。
「…晴香」
私は、身体の火照りを理性で抑え込みながら言う。
「な、なに…郁未」
晴香は口を半開きにして、舌をのぞかせただらしない顔のままで私の事を見上げた。口元からは唾液が垂れて、私の胸との間に一筋の糸を掛けている。晴香の濡れた唇と潤んだ瞳は、激しく私の支配欲を刺激した。
恐らく、このまま性器を舐めて欲しいと言っても…あるいは、サディスティックに舐めろと言っても晴香は従うだろう。今の晴香を見ていれば、普段は抑圧していたレズビアンとしての姿、奉仕好きの、マゾヒスティックに近い性向を持った姿が現れているのは明白である。
「気持ち…いいでしょ?」
「…うん」
それについては、うなずく事しかできなかった。
セックスをするのはあまりに久しぶりの事である。女の子との行為からは、さらに遠ざかっていた。自慰にはどこか嫌悪感を覚えるので必要最低限しかしていなかったし、この施設に来てからは一度もしていない。
海綿体が液体を吸うように…というのが、比喩的にも、肉体的にも事実だった。
「もっと、して欲しい…でしょ?」
だが、晴香の声には何かを懇願するかのような、不安が混じっていた。
「………」
私の心の揺れを、晴香は見抜いているようだ…
その揺れとは、結局私が晴香に抱く好意が肉体的なものか、精神的なものかという事だ。このまま晴香に続けさせる事を、本当に私自身が望んでいるのかどうか、確信が持てなかった。
「郁未…スカート下げるわよ…?」
「………」
私は返事をしなかった。
同性と付き合った事は二回ある。一回目はプラトニックに付き合おうとしたが、最終的にはセックスをする仲になってしまった。二回目は最初から肉体を目当てに付き合ったようなものだった。
結局、同性との付き合いも肉体的な所に行き着くというのが、その二回の恋愛から私が学んだ事だったが…
「ねえ、郁未?」
正直、晴香にもそれを適用して良いのかは自信がなかった。
ぎゅっ、と晴香が私の手をつかんでくる。そうしてから、初めて自分が晴香を険しい目で見つめてしまっている事に気が付いた。慌てて数回まばたきをして、出来るだけ穏やかに晴香を見るように心がける。
「…イキたいでしょ?」
私からの圧力が減ったせいか、晴香が大胆な問いを掛けてくる。
その言葉は、私にセックスの快感をまざまざと思い起こさせた。女の子の指や舌の、柔らかで繊細な感触もありありと甦ってきた。それを晴香にされる所を想像してしまって、私はわずかながらもショーツを濡らしてしまう。
かちゃ…
晴香がスカートのホックに指をかけた。
このまま放っておけば、晴香はスカートを下ろすだろう。私が積極的に行為を頼んだわけではないが、無言の肯定として晴香は受け取るに違いない。そして、私の性器を舐めるに違いない。
だからこの瞬間が臨界点…ここを過ぎれば、戻ることは出来ない。その後で私が行為の中断を求めれば、それはただの矛盾だ。
私は…
かちり。
晴香がホックを外した。
するり…とスカートが下がっていって、床に落ちる。
「郁未、やらしい…」
「い、言わないで…晴香」
「本当はして欲しくて仕方がなかったんでしょ?」
「ち、違うの…これは…これはっ」
晴香は舟形のシミをちょんちょんとつつく。その度にじわっ、じわっと液体があふれ出していって、シミの形が大きくなっていく。
「あぁ…晴香」
「郁未…すごい濡れやすいのね」
「は、晴香だから…」
そうやって何度か焦らしてから、晴香は私のショーツを一気にめくった。
「!」
数ヶ月の間他人に晒した事のなかった部分が、露わになる。
「ん…」
蠱惑的な吐息を漏らしながら、晴香は私の性器に口づけた。
「あっ、…ああっ」
私は手を後ろに回して組み、脚を軽く開いた状態で晴香の行為に全てを任せた。
ちゅる…ずっ、ちゅっ…
晴香は私の愛液を舐め、吸い立てる。派手な水音が立って、私の羞恥心が煽り立てられた。そうすると、ますます愛液の量が増えて止まらなくなる。
「は、晴香っ、いいっ、すごくっ」
「郁未の…おいしい」
「うっ…」
その言葉を聞いた瞬間、私の性感のボルテージがぐんと上がってしまった。男女を問わず、前に付き合った誰からも聞けなかった言葉だ。
「晴香…もっと…」
「ココ…舐めるわよ」
「そうしたら…私、すぐにイッちゃうから…」
「いいわよ…何回でもしてあげる」
晴香の舌が、私のクリトリスの上を優しく愛撫した。
「はああぁぁっ…!」
私は手を後ろに組んだまま背中を反らせて、悦びの声を上げる。
「あっ、ああっ…晴香、最高…」
身体の奥底から熱い感覚が高まってきていた。二週間ぶりのエクスタシーは、クリトリス刺激によるものとは言っても格別のものがある。それを他人に与えられるのは、数ヶ月ぶりなのだ。
「あうっ、ひぅぅ…だめっ…」
顔をそらし、天井を仰ぐ。晴香の舌はいよいよ強烈に私のクリトリスを刺激する。
「あっ…」
「……………!?」
意識が暗転した。
いや、唐突に暗いどこかに転移させられた…そういう気分だ。しかも体勢まで変わっていたので、一瞬前の自分と今の自分がつながっているという感じがしない。
晴香の姿などは…なかった。
そして…
「えっ…」
私は自分が椅子に性器をこすりつけている体勢である事を知って、混乱する。ショーツも脱いでしまったナマの割れ目からは愛液が流れ出しており、ぷくっと膨らんだ私のクリトリスが椅子のパイプに当たっている。
『あなたは、その椅子とずっとしていたのよ』
「くっ…」
私は意識が朦朧とするのを感じつつ、椅子から離れた。ショーツとスカートを上げ、上着をきちんと元に戻す。それでも、行為が続いているような感覚があった。
『まだイッていないんだから、当然ね』
再び意識が暗転した。
私は、身体の火照りを理性で抑え込みながら言う。
「な、なに…郁未」
晴香は口を半開きにして、舌をのぞかせただらしない顔のままで私の事を見上げた。口元からは唾液が垂れて、私の胸との間に一筋の糸を掛けている。晴香の濡れた唇と潤んだ瞳は、激しく私の支配欲を刺激した。
恐らく、このまま性器を舐めて欲しいと言っても…あるいは、サディスティックに舐めろと言っても晴香は従うだろう。今の晴香を見ていれば、普段は抑圧していたレズビアンとしての姿、奉仕好きの、マゾヒスティックに近い性向を持った姿が現れているのは明白である。
「気持ち…いいでしょ?」
「…うん」
それについては、うなずく事しかできなかった。
セックスをするのはあまりに久しぶりの事である。女の子との行為からは、さらに遠ざかっていた。自慰にはどこか嫌悪感を覚えるので必要最低限しかしていなかったし、この施設に来てからは一度もしていない。
海綿体が液体を吸うように…というのが、比喩的にも、肉体的にも事実だった。
「もっと、して欲しい…でしょ?」
だが、晴香の声には何かを懇願するかのような、不安が混じっていた。
「………」
私の心の揺れを、晴香は見抜いているようだ…
その揺れとは、結局私が晴香に抱く好意が肉体的なものか、精神的なものかという事だ。このまま晴香に続けさせる事を、本当に私自身が望んでいるのかどうか、確信が持てなかった。
「郁未…スカート下げるわよ…?」
「………」
私は返事をしなかった。
同性と付き合った事は二回ある。一回目はプラトニックに付き合おうとしたが、最終的にはセックスをする仲になってしまった。二回目は最初から肉体を目当てに付き合ったようなものだった。
結局、同性との付き合いも肉体的な所に行き着くというのが、その二回の恋愛から私が学んだ事だったが…
「ねえ、郁未?」
正直、晴香にもそれを適用して良いのかは自信がなかった。
ぎゅっ、と晴香が私の手をつかんでくる。そうしてから、初めて自分が晴香を険しい目で見つめてしまっている事に気が付いた。慌てて数回まばたきをして、出来るだけ穏やかに晴香を見るように心がける。
「…イキたいでしょ?」
私からの圧力が減ったせいか、晴香が大胆な問いを掛けてくる。
その言葉は、私にセックスの快感をまざまざと思い起こさせた。女の子の指や舌の、柔らかで繊細な感触もありありと甦ってきた。それを晴香にされる所を想像してしまって、私はわずかながらもショーツを濡らしてしまう。
かちゃ…
晴香がスカートのホックに指をかけた。
このまま放っておけば、晴香はスカートを下ろすだろう。私が積極的に行為を頼んだわけではないが、無言の肯定として晴香は受け取るに違いない。そして、私の性器を舐めるに違いない。
だからこの瞬間が臨界点…ここを過ぎれば、戻ることは出来ない。その後で私が行為の中断を求めれば、それはただの矛盾だ。
私は…
かちり。
晴香がホックを外した。
するり…とスカートが下がっていって、床に落ちる。
「郁未、やらしい…」
「い、言わないで…晴香」
「本当はして欲しくて仕方がなかったんでしょ?」
「ち、違うの…これは…これはっ」
晴香は舟形のシミをちょんちょんとつつく。その度にじわっ、じわっと液体があふれ出していって、シミの形が大きくなっていく。
「あぁ…晴香」
「郁未…すごい濡れやすいのね」
「は、晴香だから…」
そうやって何度か焦らしてから、晴香は私のショーツを一気にめくった。
「!」
数ヶ月の間他人に晒した事のなかった部分が、露わになる。
「ん…」
蠱惑的な吐息を漏らしながら、晴香は私の性器に口づけた。
「あっ、…ああっ」
私は手を後ろに回して組み、脚を軽く開いた状態で晴香の行為に全てを任せた。
ちゅる…ずっ、ちゅっ…
晴香は私の愛液を舐め、吸い立てる。派手な水音が立って、私の羞恥心が煽り立てられた。そうすると、ますます愛液の量が増えて止まらなくなる。
「は、晴香っ、いいっ、すごくっ」
「郁未の…おいしい」
「うっ…」
その言葉を聞いた瞬間、私の性感のボルテージがぐんと上がってしまった。男女を問わず、前に付き合った誰からも聞けなかった言葉だ。
「晴香…もっと…」
「ココ…舐めるわよ」
「そうしたら…私、すぐにイッちゃうから…」
「いいわよ…何回でもしてあげる」
晴香の舌が、私のクリトリスの上を優しく愛撫した。
「はああぁぁっ…!」
私は手を後ろに組んだまま背中を反らせて、悦びの声を上げる。
「あっ、ああっ…晴香、最高…」
身体の奥底から熱い感覚が高まってきていた。二週間ぶりのエクスタシーは、クリトリス刺激によるものとは言っても格別のものがある。それを他人に与えられるのは、数ヶ月ぶりなのだ。
「あうっ、ひぅぅ…だめっ…」
顔をそらし、天井を仰ぐ。晴香の舌はいよいよ強烈に私のクリトリスを刺激する。
「あっ…」
「……………!?」
意識が暗転した。
いや、唐突に暗いどこかに転移させられた…そういう気分だ。しかも体勢まで変わっていたので、一瞬前の自分と今の自分がつながっているという感じがしない。
晴香の姿などは…なかった。
そして…
「えっ…」
私は自分が椅子に性器をこすりつけている体勢である事を知って、混乱する。ショーツも脱いでしまったナマの割れ目からは愛液が流れ出しており、ぷくっと膨らんだ私のクリトリスが椅子のパイプに当たっている。
『あなたは、その椅子とずっとしていたのよ』
「くっ…」
私は意識が朦朧とするのを感じつつ、椅子から離れた。ショーツとスカートを上げ、上着をきちんと元に戻す。それでも、行為が続いているような感覚があった。
『まだイッていないんだから、当然ね』
再び意識が暗転した。
「舞」
「さ、佐祐理…もう…」
「もう…何?」
「も、もうっ…」
「きちんと言わないと、してあげないよ」
佐祐理は舞の敏感な部分をわざと避けて、周囲の所だけをゆっくりと撫でる。舞はその一動作ごとに全身をひくんひくんと震わせて、身体の奥からせり上がってくるような快感を感じていた。
ちゅく。
「んんっ…」
「ほら…舞、して欲しいんでしょ?」
佐祐理が舞の密壷のごく浅い部分をかき回すと、はっきりとした水音がする。舞の興奮の証に他ならない。
「佐祐理…そこを…」
「ここ?」
「うっ…」
佐祐理が、ちょんと舞の突起をつついた。だが本格的にはいじらず、また周囲の部分をなぶるような愛撫を始める。
「そ、そこを…して…」
「何するの?」
「な、なめて…」
「あは…舞、えっち」
しかし、佐祐理は嬉しそうに顔を舞の秘部にうずめた。
ちろっ…ちろちろっ…
「あ…あはぁっ…」
舞が全身を脱力させながら、満たされる声を上げる。佐祐理は蛇のように舌を細くして、短い刺激を連続して与えていた。焦らされていたぶん、舞の身体は速いピッチの責めを敏感すぎるほどに受け入れていく。
「はぁ…」
すぐに舞は我慢をやめて、身体の奥から熱いものをあふれさせた。
音もなくとろとろとあふれ出すそれは、どんどん量を増して垂れ、シーツを汚していく。透明でさらさらとした愛液だったが、止まることも知らずにあふれ続けていた。
ちろっ…
しかし佐祐理はそちらに興味を示さず、同じ部分を執拗に舐める。そのため、シーツにはまるで舞が漏らしてしまったかのようなシミができてしまった。
「あ…あぁ」
舞はそれに気づき、何とかしてあふれ出す液体をとどめようとする。だが、それは秘部に神経を集中させ、佐祐理の舌戯をより強く感じてしまうだけだった。
「だ、だめ…佐祐理…」
そう言った瞬間、佐祐理はさらに顔を強く押しつけて、むしゃぶるように舌を動かす。対象は同じ突起だ。執拗さだけはそのままに、舌の先端だけでなく、全体でこねるようにぐりぐりと刺激していく。
「あ…ああっ…ああ」
舞がぐぐっ、と佐祐理の頭を太股で挟み込んだ。
……ビクンッ…
そして、何かを噛みしめるように身体を痙攣させる。
「はぁ…佐祐理…」
眠りから覚めたような声で舞が話しかけると、佐祐理は脚の間から顔を上げた。
「あは…舞…えっち」
「佐祐理こそ…」
「あははーっ、そうだね」
そう言って、佐祐理は自分の秘部に手をやった。もぞもぞと手を動かすと、そこからピンク色のボールのようなものが出てくる。それはブルブルと小刻みな振動を見せていた。
「べとべと…」
舞はそれを見てつぶやく。激しく自分を責めていた佐祐理が、けろりとした顔でそれを中に入れていた事がひとつの不思議だった。
「さ、佐祐理…もう…」
「もう…何?」
「も、もうっ…」
「きちんと言わないと、してあげないよ」
佐祐理は舞の敏感な部分をわざと避けて、周囲の所だけをゆっくりと撫でる。舞はその一動作ごとに全身をひくんひくんと震わせて、身体の奥からせり上がってくるような快感を感じていた。
ちゅく。
「んんっ…」
「ほら…舞、して欲しいんでしょ?」
佐祐理が舞の密壷のごく浅い部分をかき回すと、はっきりとした水音がする。舞の興奮の証に他ならない。
「佐祐理…そこを…」
「ここ?」
「うっ…」
佐祐理が、ちょんと舞の突起をつついた。だが本格的にはいじらず、また周囲の部分をなぶるような愛撫を始める。
「そ、そこを…して…」
「何するの?」
「な、なめて…」
「あは…舞、えっち」
しかし、佐祐理は嬉しそうに顔を舞の秘部にうずめた。
ちろっ…ちろちろっ…
「あ…あはぁっ…」
舞が全身を脱力させながら、満たされる声を上げる。佐祐理は蛇のように舌を細くして、短い刺激を連続して与えていた。焦らされていたぶん、舞の身体は速いピッチの責めを敏感すぎるほどに受け入れていく。
「はぁ…」
すぐに舞は我慢をやめて、身体の奥から熱いものをあふれさせた。
音もなくとろとろとあふれ出すそれは、どんどん量を増して垂れ、シーツを汚していく。透明でさらさらとした愛液だったが、止まることも知らずにあふれ続けていた。
ちろっ…
しかし佐祐理はそちらに興味を示さず、同じ部分を執拗に舐める。そのため、シーツにはまるで舞が漏らしてしまったかのようなシミができてしまった。
「あ…あぁ」
舞はそれに気づき、何とかしてあふれ出す液体をとどめようとする。だが、それは秘部に神経を集中させ、佐祐理の舌戯をより強く感じてしまうだけだった。
「だ、だめ…佐祐理…」
そう言った瞬間、佐祐理はさらに顔を強く押しつけて、むしゃぶるように舌を動かす。対象は同じ突起だ。執拗さだけはそのままに、舌の先端だけでなく、全体でこねるようにぐりぐりと刺激していく。
「あ…ああっ…ああ」
舞がぐぐっ、と佐祐理の頭を太股で挟み込んだ。
……ビクンッ…
そして、何かを噛みしめるように身体を痙攣させる。
「はぁ…佐祐理…」
眠りから覚めたような声で舞が話しかけると、佐祐理は脚の間から顔を上げた。
「あは…舞…えっち」
「佐祐理こそ…」
「あははーっ、そうだね」
そう言って、佐祐理は自分の秘部に手をやった。もぞもぞと手を動かすと、そこからピンク色のボールのようなものが出てくる。それはブルブルと小刻みな振動を見せていた。
「べとべと…」
舞はそれを見てつぶやく。激しく自分を責めていた佐祐理が、けろりとした顔でそれを中に入れていた事がひとつの不思議だった。
「あっ」
あかりが前のめりに倒れそうになる。
「ちょ、ちょっと」
抱きつかれていた志保も一緒に倒れそうになって、慌ててバランスを取る。あかりも、志保につかまるようにして何とか踏みとどまった。
「…あかり、ぼーっとしてちゃだめでしょ」
志保は口元をぬぐいながら言う。
「う、うん、ごめん…それで志保、今みたいのでいいのかな…」
「そうねぇ…ドーテイ相手なら、上々なんじゃないの」
「よかった」
「それはいいんだけど、あかり、そろそろ手、離してくれない?」
あかりは、志保に一方的に抱きついているような姿勢だった。二人の乳房が押しつけられて、密着の感を高めている。
「あっ…うん」
「子供じゃないんだから、そんなにぐいぐい抱きつかなくてもいいでしょ」
「でも、しているうちに不安になってきちゃって…」
「…ま、男の前ならその方がウケるかもしれないわね」
志保はそう言って、あかりの身体をながめる。
「そうしたら、どうすればいいのかな」
両手で身体をそっと隠しながら、あかりは訊く。
「えーっと…普通は、男が触る番よね…」
志保は一歩あかりに近づいて、乳房の上に添えられているあかりの手に触れる。
「どかして」
「…うん」
あかりはゆっくりと手を下ろした。その手をどこに動かすか迷った結果、両手で秘部を覆い隠す体勢になる。
「なんか、謝られてるみたいね」
「え、…そ、そう…だね」
どこか間抜けな自分の体勢に気づいたらしかったが、それ以上に体勢を変える事はできないようだった。
「別にいいけど」
志保はあかりの乳房を両手でつかむと、くっくっ、と速いペースで揉み始める。
「あ…」
「男は加減がわからないだろうから、強すぎたり弱すぎたりするだろうけど…そしたらきちんと言わなきゃだめよ」
そんな事を言いながら、志保はマッサージ師のような慣れた手つきであかりの胸を揉んでいった。時々突起に指を引っかけるようにしていくと、たちまち先端が紅色に染まって、膨らみ始める。
「気持ちいいでしょ?」
「うん…」
「あと」
志保はおもむろに片方の乳房に口を近づけ、突起をぷるぷると唇と舌でなぶり始めた。
「ん…志保…」
あかりの頬が、ぽうっと熱に染まり始める。身体の前に手を合わせた直立不動のまま、熱に浮かされていく様子は少々可笑しかったが、志保もあかりもそんな事は気にしていない。
「もう…こうなっちゃうと、胸だけでも結構…」
志保は顔を上げると、自分の唾液でぬめらせた部分を指先で強めに刺激する。
「あっ…うん…」
あかりも肯定した。頬の上気も、段々と高まってきている。
「下、いくわよ」
「え…」
志保がするっと体勢を低くした瞬間、あかりが戸惑いの表情を浮かべた。そして隠している自分の両手をじっと見つめる。
「このままじゃできないでしょ」
「だけど…」
と、言葉での抵抗は見せたが、あかりは徐々に左右に手をどけていった。
志保は自分の口に三、四本の指を左右の手で交互に突っ込んでべたべたにしてしまう。そして、ためらいもなくあかりの秘裂をぴろっと広げてしまった。
「は、恥ずかしいよ…」
「すごいキレイね…あかりのココ」
志保はあかりの言う事になど耳を貸さず、濡れた指であかりの秘裂の中を確かめ始める。襞(ひだ)の間まで撫でるような細かさだったが、それはもちろん同時にあかりに対する愛撫でもある。
「最初っから、結構気持ちいいんじゃない?」
「す、すこし…」
あかりは困惑した表情を浮かべながら言う。だが、うっすらと汗すら浮かべているあかりの様子を見れば、あかりの言っている事が間違いではないこと、恐らく実際にはそれよりも感じてしまっている事は明らかだ。
「それで、こっちの方にいくと?」
「ふぅんっ…志保、そっちは…」
「やっぱり…もうあかり、わかるんじゃない」
志保はじりじりと指を動かしながら意地悪な笑みを浮かべる。
「だって…志保が上手すぎるからっ…」
「ほら、もうここまで来たわよ?」
「だ、だめだよ…志保っ…」
そうあかりが言った瞬間、志保はぐいと指を進めて突起の上に指を移動させる。
「んんぅ…」
「ここ、一番すごいとこだから…こうするだけでビリビリきちゃうでしょ?」
志保が優しく突起を押し込む。
「あ、あ…か、からだが…」
「大丈夫?立ってはいられるわよね?」
「な、なんとかだけど…」
志保はその台詞を聞くと、徐々に指の動きを強くしていった。
「だ、だめぇ…志保…強すぎるよぅ…」
「でも、メチャクチャ気持ちいいでしょ?」
「でも…でもっ」
あかりは、両手を腰の後ろで合わせて、背中をピンを張らせた体勢で耐えていた。何かの仕置きを受けているような体勢だったが、あかりの表情にはとろけそうな甘さが見え隠れしている。
「ほら…ほらっ」
志保はもう遠慮する必要はないと見て取ったのか、指の腹を突起に押しつけて、上下に思い切りこすり立てていく。
「私…わたしっ」
かくん…
「…あかり?」
突如、あかりが膝を折った。そのまま、ぺたんと床に腰を落としてしまう。
「…来た?」
「なんだか…いきなり、何もわからなくなって…」
はぁはぁと、かなり上がった息のままあかりは言う。視線も、焦点が合っていなかった。
「上出来、かしらね…」
「これで…大丈夫なのかな」
「まあね…あとは、女がやらなきゃいけないのって…あ」
志保がぽん、と手を打つ。
「Fしてあげれば?」
「えふ?」
「フェラ。アレを舐めてあげたら、男は大喜びするわよ」
「え…舐めるの?」
「そ」
志保はウィンクしてみせた。一方のあかりは、意外にもあまり動揺していないようだ。
「で、でも、どうやって練習するの?」
「そ、それは…実際に舌の使い方を訓練しなきゃいけないわよね…」
「うん…」
「それで、単に舐めるだけじゃなくて、気持ちよくさせているのがわかんなきゃいけないわけだし…」
ちら、と志保があかりの方をうかがった。
「じゃあ、本番じゃないと無理かな…」
「え、えっとさ、あかり」
「なに?」
「気持ちよくなっているのがわかればいいわけよね?」
「うん」
「だ、だったら、相手が男でも女でもそんなに差はないとか、あかり、そう思わない?男相手に練習するわけにはいかないわけだし、気持ちよくなるのがわかるのは人間だけだし…実際、舌の使い方とか、そんなに複雑なわけじゃないし…要は、実際にアソコをぺろぺろ舐められるかって問題でしょ?それだったら…そ、そう、あたしが最初にしてあげるのでもいいし、なんだったらロクキューみたいにして一緒にしてみるのでもいいし…」
あかりが前のめりに倒れそうになる。
「ちょ、ちょっと」
抱きつかれていた志保も一緒に倒れそうになって、慌ててバランスを取る。あかりも、志保につかまるようにして何とか踏みとどまった。
「…あかり、ぼーっとしてちゃだめでしょ」
志保は口元をぬぐいながら言う。
「う、うん、ごめん…それで志保、今みたいのでいいのかな…」
「そうねぇ…ドーテイ相手なら、上々なんじゃないの」
「よかった」
「それはいいんだけど、あかり、そろそろ手、離してくれない?」
あかりは、志保に一方的に抱きついているような姿勢だった。二人の乳房が押しつけられて、密着の感を高めている。
「あっ…うん」
「子供じゃないんだから、そんなにぐいぐい抱きつかなくてもいいでしょ」
「でも、しているうちに不安になってきちゃって…」
「…ま、男の前ならその方がウケるかもしれないわね」
志保はそう言って、あかりの身体をながめる。
「そうしたら、どうすればいいのかな」
両手で身体をそっと隠しながら、あかりは訊く。
「えーっと…普通は、男が触る番よね…」
志保は一歩あかりに近づいて、乳房の上に添えられているあかりの手に触れる。
「どかして」
「…うん」
あかりはゆっくりと手を下ろした。その手をどこに動かすか迷った結果、両手で秘部を覆い隠す体勢になる。
「なんか、謝られてるみたいね」
「え、…そ、そう…だね」
どこか間抜けな自分の体勢に気づいたらしかったが、それ以上に体勢を変える事はできないようだった。
「別にいいけど」
志保はあかりの乳房を両手でつかむと、くっくっ、と速いペースで揉み始める。
「あ…」
「男は加減がわからないだろうから、強すぎたり弱すぎたりするだろうけど…そしたらきちんと言わなきゃだめよ」
そんな事を言いながら、志保はマッサージ師のような慣れた手つきであかりの胸を揉んでいった。時々突起に指を引っかけるようにしていくと、たちまち先端が紅色に染まって、膨らみ始める。
「気持ちいいでしょ?」
「うん…」
「あと」
志保はおもむろに片方の乳房に口を近づけ、突起をぷるぷると唇と舌でなぶり始めた。
「ん…志保…」
あかりの頬が、ぽうっと熱に染まり始める。身体の前に手を合わせた直立不動のまま、熱に浮かされていく様子は少々可笑しかったが、志保もあかりもそんな事は気にしていない。
「もう…こうなっちゃうと、胸だけでも結構…」
志保は顔を上げると、自分の唾液でぬめらせた部分を指先で強めに刺激する。
「あっ…うん…」
あかりも肯定した。頬の上気も、段々と高まってきている。
「下、いくわよ」
「え…」
志保がするっと体勢を低くした瞬間、あかりが戸惑いの表情を浮かべた。そして隠している自分の両手をじっと見つめる。
「このままじゃできないでしょ」
「だけど…」
と、言葉での抵抗は見せたが、あかりは徐々に左右に手をどけていった。
志保は自分の口に三、四本の指を左右の手で交互に突っ込んでべたべたにしてしまう。そして、ためらいもなくあかりの秘裂をぴろっと広げてしまった。
「は、恥ずかしいよ…」
「すごいキレイね…あかりのココ」
志保はあかりの言う事になど耳を貸さず、濡れた指であかりの秘裂の中を確かめ始める。襞(ひだ)の間まで撫でるような細かさだったが、それはもちろん同時にあかりに対する愛撫でもある。
「最初っから、結構気持ちいいんじゃない?」
「す、すこし…」
あかりは困惑した表情を浮かべながら言う。だが、うっすらと汗すら浮かべているあかりの様子を見れば、あかりの言っている事が間違いではないこと、恐らく実際にはそれよりも感じてしまっている事は明らかだ。
「それで、こっちの方にいくと?」
「ふぅんっ…志保、そっちは…」
「やっぱり…もうあかり、わかるんじゃない」
志保はじりじりと指を動かしながら意地悪な笑みを浮かべる。
「だって…志保が上手すぎるからっ…」
「ほら、もうここまで来たわよ?」
「だ、だめだよ…志保っ…」
そうあかりが言った瞬間、志保はぐいと指を進めて突起の上に指を移動させる。
「んんぅ…」
「ここ、一番すごいとこだから…こうするだけでビリビリきちゃうでしょ?」
志保が優しく突起を押し込む。
「あ、あ…か、からだが…」
「大丈夫?立ってはいられるわよね?」
「な、なんとかだけど…」
志保はその台詞を聞くと、徐々に指の動きを強くしていった。
「だ、だめぇ…志保…強すぎるよぅ…」
「でも、メチャクチャ気持ちいいでしょ?」
「でも…でもっ」
あかりは、両手を腰の後ろで合わせて、背中をピンを張らせた体勢で耐えていた。何かの仕置きを受けているような体勢だったが、あかりの表情にはとろけそうな甘さが見え隠れしている。
「ほら…ほらっ」
志保はもう遠慮する必要はないと見て取ったのか、指の腹を突起に押しつけて、上下に思い切りこすり立てていく。
「私…わたしっ」
かくん…
「…あかり?」
突如、あかりが膝を折った。そのまま、ぺたんと床に腰を落としてしまう。
「…来た?」
「なんだか…いきなり、何もわからなくなって…」
はぁはぁと、かなり上がった息のままあかりは言う。視線も、焦点が合っていなかった。
「上出来、かしらね…」
「これで…大丈夫なのかな」
「まあね…あとは、女がやらなきゃいけないのって…あ」
志保がぽん、と手を打つ。
「Fしてあげれば?」
「えふ?」
「フェラ。アレを舐めてあげたら、男は大喜びするわよ」
「え…舐めるの?」
「そ」
志保はウィンクしてみせた。一方のあかりは、意外にもあまり動揺していないようだ。
「で、でも、どうやって練習するの?」
「そ、それは…実際に舌の使い方を訓練しなきゃいけないわよね…」
「うん…」
「それで、単に舐めるだけじゃなくて、気持ちよくさせているのがわかんなきゃいけないわけだし…」
ちら、と志保があかりの方をうかがった。
「じゃあ、本番じゃないと無理かな…」
「え、えっとさ、あかり」
「なに?」
「気持ちよくなっているのがわかればいいわけよね?」
「うん」
「だ、だったら、相手が男でも女でもそんなに差はないとか、あかり、そう思わない?男相手に練習するわけにはいかないわけだし、気持ちよくなるのがわかるのは人間だけだし…実際、舌の使い方とか、そんなに複雑なわけじゃないし…要は、実際にアソコをぺろぺろ舐められるかって問題でしょ?それだったら…そ、そう、あたしが最初にしてあげるのでもいいし、なんだったらロクキューみたいにして一緒にしてみるのでもいいし…」
「あ、天野さん、ここどうですか?」
「美坂さんっ…」
美汐が栞の腕をつかもうとした。しかしそれでは栞が動きにくくなる事に気づき、栞の背中に手を回そうとする。だがそれも結局諦めて、美汐は身体の前でぎゅっと両腕を交差させた。
柔らかく素直に直毛なヘアの間を、栞の指がかき分けていく。中の粘膜に入るか入らないかぎりぎりの所で、栞は繊細な愛撫を続けた。
「天野さん、大丈夫ですか」
「は、はい…」
美汐が身を低くしている栞に視線を落とす。
「美坂さんだったら、私は何をされても構いません」
「天野さん…」
栞は心底から安堵した顔を浮かべ、感謝するかのように太股へ口づけた。
「あっ…」
「ありがとうございます…天野さん」
非常に後ろめたい物を感じながらも、それ以上に栞は安心感と達成感を感じざるを得なかった。ここまで来れば、滅多な事で自分から離れていく事はない。ひいては香里から離れていく事もない。
香里につく生徒を集めるために、栞は献身的に動き回らなくてはならなかった。と言っても、栞は交友関係などほとんど無かったから、佐裕理とのつながりが使えないとなれば新しく探すしかなかった。
「ご、ごめんなさい。少し驚いただけです」
美汐は頭を下げて、まるでとんでもない事をしたかのように謝る。
そうなると、結局見つかるのはこの美汐のような、交友関係の狭い大人しめの少女達だった。もっとも、交友関係の狭さという共通項からか、意外とその仲がうまくいく事は多かった。美汐の場合、いじめを受けていた時に栞が割って入ったというのがきっかけである。
今栞が担当しているのは美汐だけでは無かったが、きっかけには似たような物も多かった。ただ、場合によっては本屋でこっそりいかがわしい本を買おうとしている所に声を掛けるなどという事もあったし、一人だけ自慰の現場に出くわしたというパターンもあった…それは香里の流してきた情報によるものだったが。
「私こそ、はじめての天野さんにこんな事しちゃって…ごめんなさい。…許してくださいね、こんないやらしい女の子で…」
「…いいえ。美坂さんがこういう事を好きでも、良い人だと言うことは変わりませんから。私の身体くらいでいいのなら、いつでも美坂さんに差し出します」
そして、きっかけがどうであろうと、栞がその少女に本心から尽くし、よき友人として真剣に振る舞い、それから同性愛の趣味があると告げると、例外なく少女達はOKした。この女子校に通う生徒は総じて同性愛への抵抗が薄い事にはもう栞も気づいていたが、実際に行為に及ぶことにまで抵抗があまり無いことに栞は戸惑いを覚えていた。栞が、肉棒を持つ少女では無いことがさらなる安心を呼んだのかもしれない。
「天野さん。もう少し、指を入れますね…」
「はい」
そうなれば、あとは香里に徹底的に仕込まれた技術を駆使するだけである。
「あ…」
緊張に身体をややこわばらせた美汐の太股を、栞は逆の手で幾度も撫でた。下の方から秘裂に近づいていくように指を滑らせ、段々秘裂の直前に指が至るまでにしていく。一方で、秘裂の筋の部分を軽くこする事も忘れない。
そうして、美汐がすっかり身体を弛緩させてしまってからやっと栞は指を中に侵入させた。
「………」
粘膜に直接栞の指が触れても、美汐が苦痛を訴える事は無かった。優しい言葉を掛けながら小さめの乳房をやわやわと刺激し、秘裂の上を指で往復し、十二分に整ってから指を入れたのだから、当然だ。美汐の秘部には、傍目にはわかりにくくても血流が集まり始めていたのだ。
栞はそこでゆっくりと指を上に方に動かした。未開通の部分には目もくれず、性感の突起に向かった事になる。
「天野さん、ここを触ってみた事はありますか?」
「………!」
ぽぉっ、と見た目にもはっきり分かるほど美汐の頬が染まった。
「ごめんなさい、変なこと聞いて…」
「じ、自慰は経験した事がありません」
美汐は答える。
「そうですか…じゃあ、ここがどうなっているのかも」
「あまり、わかりません」
「えっと…」
栞は少し躊躇しつつも、小さな突起の周りを指でなぞり始めた。
「あ…」
「どうですか?」
「な、なんだか少しだけ気分が違ってくるみたいです」
「じゃあ、もう少し続けてみますね」
なぞる円の半径をやや小さくして、栞は同じ行為を続ける。ここでも決して焦る事はなく、同じ所を何度も何度も執拗に刺激し続ける。それを十分に長い時間かけて行う。
しばらくすると、心なしか突起が膨らみ始めてきたように見えた。
「ちょっぴり大きくなりましたね」
「なんだか…身体が浮くみたいです」
「大丈夫ですよ…」
栞は慎重に指の腹を陰核に当てた。
「ああ…」
「どうなりました?」
「身体の中まで…響いてくるみたいです…」
美汐の声が熱っぽくなってきている。普段の落ち着き払った様子とはだいぶ違ってきていた。
栞はボタンを押すように、押しては引いての繰り返しを続ける。無論それほど強い圧迫ではない。深さにして数ミリ程度だろう。しかし、
「頭の中まで響いてきます…」
美汐は、さらに身体が高ぶりつつある事を栞に告げた。だが栞は焦らない。同じ動きを飽きもせずに、正確に続ける。ただ、押し込む深さだけは時間を追うごとに段々と深くしていった。見ただけでは気づかないほどの微少な変化だが、最初に比べれば栞の指の押し込まれる力はかなり強くなってきている。
「あ」
栞が声を上げる。
「天野さん、ちょっと濡れてきましたね…」
「…えっ」
「ここです…」
栞が左手の指で膣の辺りを探る。果たして、そこにはごくわずかながらも透明な液体がにじみ出していた。
「恥ずかしい…です」
「恥ずかしくなんてないんですよ…天野さんが気持ちよくなっているって事がわかっただけなんですから」
栞はそう言うと突起を押し込む動きを再開した。濡れてきたからと言って何が変わるわけでもない、同じ動き。だからといって、それはもう決して弱い指戯とは言えなかっただろう。既に、それは美汐の陰核を押しつぶすような強いものに変わっていたのだ。しかし、美汐は苦痛を訴える事はなかった。精一杯に勃起した自らの器官に与えられる刺激を、余す事なく快感に変換していった。
「う…あっ」
ついに、美汐はうめき声にも似た声を漏らし始める。栞はそれについて何をも問うことはなく、刺激を続けた。ただし、ここに来て初めて横側からはじくような刺激も加わる。美汐はその度に、くしゃみを我慢しているような押し殺した嬌声を上げた。
「……………っ」
ピクン…ピク、ピクン
そしてある瞬間、一線を越える。美汐はかすかに身体を痙攣させて、快感に打ち震えている事を告げた。
「天野さん、どんな気分ですか?」
「あ、頭が…意識が、薄くなって…」
「気持ちいい、ですか?」
「……はい…」
「天野さん、大好きです…」
栞は突起を優しく撫でて、美汐のささやかな絶頂を支えた。
「私も、です…」
美汐の目は真っ直ぐだった。
でも、私は天野さんに嘘をつき続けている…
栞は心の中で罪悪感を募らせた。明確に嘘を言っている事はないかもしれないが、他の少女達とも栞が似たような行為に及んでいる事、最後には香里に紹介することなどを考えれば、かなりのレベルで裏切っている事には変わりないだろう。
「天野さん…」
栞はごくわずかににじんだ涙を隠すように、美汐の秘裂のすぐ脇へキッスした。
「美坂さんっ…」
美汐が栞の腕をつかもうとした。しかしそれでは栞が動きにくくなる事に気づき、栞の背中に手を回そうとする。だがそれも結局諦めて、美汐は身体の前でぎゅっと両腕を交差させた。
柔らかく素直に直毛なヘアの間を、栞の指がかき分けていく。中の粘膜に入るか入らないかぎりぎりの所で、栞は繊細な愛撫を続けた。
「天野さん、大丈夫ですか」
「は、はい…」
美汐が身を低くしている栞に視線を落とす。
「美坂さんだったら、私は何をされても構いません」
「天野さん…」
栞は心底から安堵した顔を浮かべ、感謝するかのように太股へ口づけた。
「あっ…」
「ありがとうございます…天野さん」
非常に後ろめたい物を感じながらも、それ以上に栞は安心感と達成感を感じざるを得なかった。ここまで来れば、滅多な事で自分から離れていく事はない。ひいては香里から離れていく事もない。
香里につく生徒を集めるために、栞は献身的に動き回らなくてはならなかった。と言っても、栞は交友関係などほとんど無かったから、佐裕理とのつながりが使えないとなれば新しく探すしかなかった。
「ご、ごめんなさい。少し驚いただけです」
美汐は頭を下げて、まるでとんでもない事をしたかのように謝る。
そうなると、結局見つかるのはこの美汐のような、交友関係の狭い大人しめの少女達だった。もっとも、交友関係の狭さという共通項からか、意外とその仲がうまくいく事は多かった。美汐の場合、いじめを受けていた時に栞が割って入ったというのがきっかけである。
今栞が担当しているのは美汐だけでは無かったが、きっかけには似たような物も多かった。ただ、場合によっては本屋でこっそりいかがわしい本を買おうとしている所に声を掛けるなどという事もあったし、一人だけ自慰の現場に出くわしたというパターンもあった…それは香里の流してきた情報によるものだったが。
「私こそ、はじめての天野さんにこんな事しちゃって…ごめんなさい。…許してくださいね、こんないやらしい女の子で…」
「…いいえ。美坂さんがこういう事を好きでも、良い人だと言うことは変わりませんから。私の身体くらいでいいのなら、いつでも美坂さんに差し出します」
そして、きっかけがどうであろうと、栞がその少女に本心から尽くし、よき友人として真剣に振る舞い、それから同性愛の趣味があると告げると、例外なく少女達はOKした。この女子校に通う生徒は総じて同性愛への抵抗が薄い事にはもう栞も気づいていたが、実際に行為に及ぶことにまで抵抗があまり無いことに栞は戸惑いを覚えていた。栞が、肉棒を持つ少女では無いことがさらなる安心を呼んだのかもしれない。
「天野さん。もう少し、指を入れますね…」
「はい」
そうなれば、あとは香里に徹底的に仕込まれた技術を駆使するだけである。
「あ…」
緊張に身体をややこわばらせた美汐の太股を、栞は逆の手で幾度も撫でた。下の方から秘裂に近づいていくように指を滑らせ、段々秘裂の直前に指が至るまでにしていく。一方で、秘裂の筋の部分を軽くこする事も忘れない。
そうして、美汐がすっかり身体を弛緩させてしまってからやっと栞は指を中に侵入させた。
「………」
粘膜に直接栞の指が触れても、美汐が苦痛を訴える事は無かった。優しい言葉を掛けながら小さめの乳房をやわやわと刺激し、秘裂の上を指で往復し、十二分に整ってから指を入れたのだから、当然だ。美汐の秘部には、傍目にはわかりにくくても血流が集まり始めていたのだ。
栞はそこでゆっくりと指を上に方に動かした。未開通の部分には目もくれず、性感の突起に向かった事になる。
「天野さん、ここを触ってみた事はありますか?」
「………!」
ぽぉっ、と見た目にもはっきり分かるほど美汐の頬が染まった。
「ごめんなさい、変なこと聞いて…」
「じ、自慰は経験した事がありません」
美汐は答える。
「そうですか…じゃあ、ここがどうなっているのかも」
「あまり、わかりません」
「えっと…」
栞は少し躊躇しつつも、小さな突起の周りを指でなぞり始めた。
「あ…」
「どうですか?」
「な、なんだか少しだけ気分が違ってくるみたいです」
「じゃあ、もう少し続けてみますね」
なぞる円の半径をやや小さくして、栞は同じ行為を続ける。ここでも決して焦る事はなく、同じ所を何度も何度も執拗に刺激し続ける。それを十分に長い時間かけて行う。
しばらくすると、心なしか突起が膨らみ始めてきたように見えた。
「ちょっぴり大きくなりましたね」
「なんだか…身体が浮くみたいです」
「大丈夫ですよ…」
栞は慎重に指の腹を陰核に当てた。
「ああ…」
「どうなりました?」
「身体の中まで…響いてくるみたいです…」
美汐の声が熱っぽくなってきている。普段の落ち着き払った様子とはだいぶ違ってきていた。
栞はボタンを押すように、押しては引いての繰り返しを続ける。無論それほど強い圧迫ではない。深さにして数ミリ程度だろう。しかし、
「頭の中まで響いてきます…」
美汐は、さらに身体が高ぶりつつある事を栞に告げた。だが栞は焦らない。同じ動きを飽きもせずに、正確に続ける。ただ、押し込む深さだけは時間を追うごとに段々と深くしていった。見ただけでは気づかないほどの微少な変化だが、最初に比べれば栞の指の押し込まれる力はかなり強くなってきている。
「あ」
栞が声を上げる。
「天野さん、ちょっと濡れてきましたね…」
「…えっ」
「ここです…」
栞が左手の指で膣の辺りを探る。果たして、そこにはごくわずかながらも透明な液体がにじみ出していた。
「恥ずかしい…です」
「恥ずかしくなんてないんですよ…天野さんが気持ちよくなっているって事がわかっただけなんですから」
栞はそう言うと突起を押し込む動きを再開した。濡れてきたからと言って何が変わるわけでもない、同じ動き。だからといって、それはもう決して弱い指戯とは言えなかっただろう。既に、それは美汐の陰核を押しつぶすような強いものに変わっていたのだ。しかし、美汐は苦痛を訴える事はなかった。精一杯に勃起した自らの器官に与えられる刺激を、余す事なく快感に変換していった。
「う…あっ」
ついに、美汐はうめき声にも似た声を漏らし始める。栞はそれについて何をも問うことはなく、刺激を続けた。ただし、ここに来て初めて横側からはじくような刺激も加わる。美汐はその度に、くしゃみを我慢しているような押し殺した嬌声を上げた。
「……………っ」
ピクン…ピク、ピクン
そしてある瞬間、一線を越える。美汐はかすかに身体を痙攣させて、快感に打ち震えている事を告げた。
「天野さん、どんな気分ですか?」
「あ、頭が…意識が、薄くなって…」
「気持ちいい、ですか?」
「……はい…」
「天野さん、大好きです…」
栞は突起を優しく撫でて、美汐のささやかな絶頂を支えた。
「私も、です…」
美汐の目は真っ直ぐだった。
でも、私は天野さんに嘘をつき続けている…
栞は心の中で罪悪感を募らせた。明確に嘘を言っている事はないかもしれないが、他の少女達とも栞が似たような行為に及んでいる事、最後には香里に紹介することなどを考えれば、かなりのレベルで裏切っている事には変わりないだろう。
「天野さん…」
栞はごくわずかににじんだ涙を隠すように、美汐の秘裂のすぐ脇へキッスした。
「あ、あ…ご主人様、すごくお綺麗です」
「別の呼び方にしてください…そう、『弥生さん』で構いません」
「弥生さん…それでよろしいんですか?」
「ええ」
長い髪を軽くかき上げながら、弥生は言った。広々とした寝室に、落とし気味の照明。むしろ挑発的な色彩の下着を纏っていた方が、弥生の姿が映えるかもしれない。
しかしそれは既に脱ぎ払われて、弥生は張りのある肌を露わにしていた。つやのあるロングヘアーが、滑らかなヴェイルのように一部を覆っているだけである。
その豊満なボディに比べれば、マルチはまるでどこからか迷い込んだ少女のようにしか見えない。もちろん、持ち主が服を身につけていないのにメイドロボットが身につけているという道理もなく、マルチも恥ずかしげに小柄な体躯を示していた。
「あ、あの、そしたら」
「そうですね」
マルチの声に応じて、二人は大きなダブルベッドに上がる。
「わっ、はわわっ」
スプリングの利いたベッドに転げそうになりながらも、マルチは何とか直立した。一方の弥生は、極めて平静にマルチの事をじっと見つめている。
「え、ええっと、弥生さんは横になってください」
「わかりました」
弥生はゆっくりと身体を屈折させて、ちょうど枕に頭が乗るような形で身をシーツの上に横たえる。マルチもそれに従うように身を屈めて、弥生の脚の間に割って入っていった。
「あの、ご奉仕させて頂きます」
「あなたも…」
「えっ?」
マルチは一度下げかけた顔を上げる。
「こう…脚を、私の方に向ける形で乗ってみてください」
「え…でも、そうしたら」
「いいですから…やってみてください」
「は、はい」
マルチはぎごちなく体勢を変えて、弥生の身体に逆向きに覆いかぶさるような形を作った。
「重くないですか?」
「大丈夫です…もうちょっと、身体を私の方に近づけてください」
「で、でも」
「いいですから」
「は……はい…」
マルチはずりずりと弥生の顔の方にずれていく。その状態になれば、弥生の眼前に恥ずかしい部分がさらけ出されてしまうのは避けられない。
「あんまり見ないでくださ…ぁっ!?」
がしっ、と脚が掴まれたと思った瞬間、秘部に生暖かい感触が走った。
「そ…そんな!それは、私の仕事ですぅっ…ひうぅっ」
弥生の舌が割れ目の間に侵入してくる。マルチは顔をぶんぶんと振って、髪を振り乱しながら叫んだ。しかし、無理矢理に弥生から逃れたりする事はできない。主人の行為を甘んじて受け入れるのは鉄則なのだ。
「あ、そこわ、そこわっ…だめぇ…ですっ!ひぃっ、そこは、一番…」
マルチは身体をぶるぶる震わせながら行為の産み出す快感に耐えていた。そして透明な雫がマルチの身体の奥からあふれ出た瞬間、マルチは呆けた表情になったが、
「あっ…わ、私、すいませんっ!自分の仕事もせずにっ…」
それがきっかけで我に返り、慌てて弥生の秘裂に唇を押しつける。
意外と繊細な構造を維持しているその部分を、マルチは優しいタッチで舐め上げていった。弥生の強烈な舌の動かし方につられてしまいそうになりながらも、あくまで大切に快感を膨らませていくような丁寧なタッチを心がける。
「………!」
弥生は舌を動かしたまま、声無き声を上げた。それほどの快感では無かったはずだが、弥生はぴくぴくと脚を震わせて敏感に反応する。
「あ…弥生さんも、気持ちよくなられていますか?私、嬉しいです…」
「…気持ちいいですから…しばらく、何も言わずに続けてもらえますか…」
「は、はい、すいませんっ、無駄な事を言ってばかりでっ…!」
マルチは再び行為を開始する。ぺちゅ、ぺちゅという水音が次々に生まれた。やや焦りが生じたためか、繊細さは少々失われているかもしれない。だが、弥生はどんどん頬を紅く火照らせ、全身にうっすらとした汗を浮かばせていく。
じゅわ…
液体があふれるのも、あっという間だった。時間で言えばマルチよりも早かったかもしれない。そして、マルチとは違って半透明で酸味の強いそれを、マルチは愛おしそうに舐め上げた。
「あ、ありがとうございます…私…」
「そ…」
マルチは思わず返事しそうになったが、さっきの弥生の台詞を思い出して黙り込む。
「ここ、とろとろになっちゃっていますね…」
弥生は言葉を続けて、マルチの液体のあふれ出てくる部分を指先でくすぐった。夢見るような視線が、無垢ながらもぐっしょりと濡れそぼった秘裂に向けられている。
「気持ちいいですか…私の指…」
マルチは腰をくねらせてそれに応える。そうしながら、弥生の粘膜を強く吸い上げた。
「はぁっ…上手…ですね」
弥生が感極まったような顔になる。それをマルチが見る事はできなかったが、満足している様子は感じ取り、同じ行為をひたすらに続けた。その吸い立てる位置も段々と動かしていき、ついには膨らみきった突起に照準が向けられる。
つんっ…
『!』
弥生がマルチのそこを指先でつついたのと、マルチが舌先でつついたのは同時だった。一瞬、互いの身体が強烈に反応し合う。
「一緒に…なりましょう」
つぶやく。そして、再び弥生もクンニリングスを再開した。ねっとりと濃厚な口唇の愛撫に負けそうになりながらも、マルチも必死で突起を重点に置いた舐め上げを繰り返す。やがて二人の性感はぎりぎりまで高められていった。
マルチの秘部は既にひゅくひゅくという小さな痙攣を開始しており、状態を余すことなく弥生に知らしめていた。弥生も、もはや身体の中心に集まった欲望の結晶が融解するのを押しとどめられなくなったのを自覚している。
ぐちゅっ。ぐちゅ、ぐちゅっ!
弥生が愛液をかき回すような強い舌の動きを加えた。マルチもそれに応えて、がむしゃらな舌戯を行う。二人とも、五秒と持たなかった。
「…さんっ!」
ビクッッ!
そして二人の絶頂が合一した。
びくん…びく、びくん
痙攣の余韻を感じつつ、弥生はしっかりとマルチの脚をつかんで離さなかった。目は閉じられている。知性のゆるみの間に、弥生の幸せそうな、あるいは口惜しそうな表情が浮かんだ。
「別の呼び方にしてください…そう、『弥生さん』で構いません」
「弥生さん…それでよろしいんですか?」
「ええ」
長い髪を軽くかき上げながら、弥生は言った。広々とした寝室に、落とし気味の照明。むしろ挑発的な色彩の下着を纏っていた方が、弥生の姿が映えるかもしれない。
しかしそれは既に脱ぎ払われて、弥生は張りのある肌を露わにしていた。つやのあるロングヘアーが、滑らかなヴェイルのように一部を覆っているだけである。
その豊満なボディに比べれば、マルチはまるでどこからか迷い込んだ少女のようにしか見えない。もちろん、持ち主が服を身につけていないのにメイドロボットが身につけているという道理もなく、マルチも恥ずかしげに小柄な体躯を示していた。
「あ、あの、そしたら」
「そうですね」
マルチの声に応じて、二人は大きなダブルベッドに上がる。
「わっ、はわわっ」
スプリングの利いたベッドに転げそうになりながらも、マルチは何とか直立した。一方の弥生は、極めて平静にマルチの事をじっと見つめている。
「え、ええっと、弥生さんは横になってください」
「わかりました」
弥生はゆっくりと身体を屈折させて、ちょうど枕に頭が乗るような形で身をシーツの上に横たえる。マルチもそれに従うように身を屈めて、弥生の脚の間に割って入っていった。
「あの、ご奉仕させて頂きます」
「あなたも…」
「えっ?」
マルチは一度下げかけた顔を上げる。
「こう…脚を、私の方に向ける形で乗ってみてください」
「え…でも、そうしたら」
「いいですから…やってみてください」
「は、はい」
マルチはぎごちなく体勢を変えて、弥生の身体に逆向きに覆いかぶさるような形を作った。
「重くないですか?」
「大丈夫です…もうちょっと、身体を私の方に近づけてください」
「で、でも」
「いいですから」
「は……はい…」
マルチはずりずりと弥生の顔の方にずれていく。その状態になれば、弥生の眼前に恥ずかしい部分がさらけ出されてしまうのは避けられない。
「あんまり見ないでくださ…ぁっ!?」
がしっ、と脚が掴まれたと思った瞬間、秘部に生暖かい感触が走った。
「そ…そんな!それは、私の仕事ですぅっ…ひうぅっ」
弥生の舌が割れ目の間に侵入してくる。マルチは顔をぶんぶんと振って、髪を振り乱しながら叫んだ。しかし、無理矢理に弥生から逃れたりする事はできない。主人の行為を甘んじて受け入れるのは鉄則なのだ。
「あ、そこわ、そこわっ…だめぇ…ですっ!ひぃっ、そこは、一番…」
マルチは身体をぶるぶる震わせながら行為の産み出す快感に耐えていた。そして透明な雫がマルチの身体の奥からあふれ出た瞬間、マルチは呆けた表情になったが、
「あっ…わ、私、すいませんっ!自分の仕事もせずにっ…」
それがきっかけで我に返り、慌てて弥生の秘裂に唇を押しつける。
意外と繊細な構造を維持しているその部分を、マルチは優しいタッチで舐め上げていった。弥生の強烈な舌の動かし方につられてしまいそうになりながらも、あくまで大切に快感を膨らませていくような丁寧なタッチを心がける。
「………!」
弥生は舌を動かしたまま、声無き声を上げた。それほどの快感では無かったはずだが、弥生はぴくぴくと脚を震わせて敏感に反応する。
「あ…弥生さんも、気持ちよくなられていますか?私、嬉しいです…」
「…気持ちいいですから…しばらく、何も言わずに続けてもらえますか…」
「は、はい、すいませんっ、無駄な事を言ってばかりでっ…!」
マルチは再び行為を開始する。ぺちゅ、ぺちゅという水音が次々に生まれた。やや焦りが生じたためか、繊細さは少々失われているかもしれない。だが、弥生はどんどん頬を紅く火照らせ、全身にうっすらとした汗を浮かばせていく。
じゅわ…
液体があふれるのも、あっという間だった。時間で言えばマルチよりも早かったかもしれない。そして、マルチとは違って半透明で酸味の強いそれを、マルチは愛おしそうに舐め上げた。
「あ、ありがとうございます…私…」
「そ…」
マルチは思わず返事しそうになったが、さっきの弥生の台詞を思い出して黙り込む。
「ここ、とろとろになっちゃっていますね…」
弥生は言葉を続けて、マルチの液体のあふれ出てくる部分を指先でくすぐった。夢見るような視線が、無垢ながらもぐっしょりと濡れそぼった秘裂に向けられている。
「気持ちいいですか…私の指…」
マルチは腰をくねらせてそれに応える。そうしながら、弥生の粘膜を強く吸い上げた。
「はぁっ…上手…ですね」
弥生が感極まったような顔になる。それをマルチが見る事はできなかったが、満足している様子は感じ取り、同じ行為をひたすらに続けた。その吸い立てる位置も段々と動かしていき、ついには膨らみきった突起に照準が向けられる。
つんっ…
『!』
弥生がマルチのそこを指先でつついたのと、マルチが舌先でつついたのは同時だった。一瞬、互いの身体が強烈に反応し合う。
「一緒に…なりましょう」
つぶやく。そして、再び弥生もクンニリングスを再開した。ねっとりと濃厚な口唇の愛撫に負けそうになりながらも、マルチも必死で突起を重点に置いた舐め上げを繰り返す。やがて二人の性感はぎりぎりまで高められていった。
マルチの秘部は既にひゅくひゅくという小さな痙攣を開始しており、状態を余すことなく弥生に知らしめていた。弥生も、もはや身体の中心に集まった欲望の結晶が融解するのを押しとどめられなくなったのを自覚している。
ぐちゅっ。ぐちゅ、ぐちゅっ!
弥生が愛液をかき回すような強い舌の動きを加えた。マルチもそれに応えて、がむしゃらな舌戯を行う。二人とも、五秒と持たなかった。
「…さんっ!」
ビクッッ!
そして二人の絶頂が合一した。
びくん…びく、びくん
痙攣の余韻を感じつつ、弥生はしっかりとマルチの脚をつかんで離さなかった。目は閉じられている。知性のゆるみの間に、弥生の幸せそうな、あるいは口惜しそうな表情が浮かんだ。
「どういうつもりなの!?」
「ど、どういうって…」
栞は面食らった表情で言う。激しく肩をつかんで叫ぶ香里の姿は、これまで栞が見たことのないものだった。
「聞いたわよ…あなた、倉田と」
「えっ…」
「一体、何を考えてるの!?よりにもよって、倉田なんて…」
「お、お姉ちゃん、落ち着いて…」
「落ち着いてられないわよっ!あなた、何をしたのかわかってるの!?」
「わた、私は、倉田先輩が優しくて好きだったし、だから…」
「はぁ…栞、あなた何もわかってないわ」
「何もって…」
「あの倉田がどういう女か、あなたわかっていないのよ」
香里は吐き捨てるように言った。
「先輩は、途中から編入した私をいろいろ助けてくれたり、他にもいろいろ…それで、先輩って、その、お姉ちゃんと同じで、アレがあるから…それで」
栞は顔を真っ赤にして、もごもごと言う。
「あのね、栞、あなた遊ばれているだけなのよ」
「え」
「わかってるだけで二十人以上…下手すりゃもっとね。川澄っていう女と組んだりもしてるらしいけど…」
「ま、舞さんが!?」
「そうよ」
「そんな…だって、舞さんは、普通の」
「ノーマルだからって、倉田に加担しないとは限らないでしょ」
「でも…」
「無口で無愛想な癖に、アッチになると倉田と同じくらいすごいらしいわよ」
「そんな、そんな、そんな」
「信じなさい…と言っても、ムリかも知れないけど」
「…うん」
「だから」
ピシッ!
「きゃあっ!?」
栞は床に転がる。香里が平手を張ったのだ。それほど強い力では無かったが、華奢な栞の身体にとってそれは十分な衝撃だった。
「力尽くでも信じさせてみせるわ」
「お、お姉ちゃん、なんでっ!?なんで、こんな事を…」
「私の実の妹が倉田側になるなんて許されないのよ!」
「な、なんで、そんな、私、倉田先輩側って」
「あいつを先輩づけで呼ぶのはやめなさい。それと、私にも敬語使ってしゃべりなさい」
「お、お姉ちゃん!?どうしたの!?こんなの、変だよっ…」
ずんっ!
香里が爪先で栞の脚を蹴る。靴下越しだが、鈍い衝撃は栞を戦(おのの)かせて動けなくさせる。
「いい?」
「は…はい…」
栞は恐怖を顔に張り付かせて、うっすら涙を浮かべながら言った。
「あなたが自分で入り込んできたのよ。そうしなければ、私もこんな事をしないで済んだのに」
「私、私が、何を」
「今に分かるわ」
香里が自らのスカートをつかみ、脱ぎ去る。そして、その下につけられた漆黒の下着も取り去ると、そこには栞をにらみつけるように屹立した肉棒が存在していた。
「舐めなさい」
「えっ…そんな」
「早くしなさい?それとも、この程度でもたもたしていたら、どうなるのか一回知っておいた方がいいの?」
「や、やります!やらせてくださいっ!」
「…少しはわかってきたみたいね」
栞は震える身体を何とか起こして、姉の示す肉棒に恐る恐る触れる。
「こ、こんなに…」
「はじめて見るってわけじゃないでしょ」
「は、はい」
「まずはそのまま舌の先っぽで舐めなさい」
つつっ…
栞は言われたとおりにした。肉棒の最も先の部分を、舌の一部分だけで這うように刺激する。佐祐理に対してそういう行為をする事も栞は考えた事があったから、栞の舌は予想以上に滑らかに動いた。
「そう…それで、ぐるっと回してみて」
ちゅるっ。
唾液を絡ませながら、栞は先端部分を舌で一回りする。
「上手いじゃない…さては倉田に教わったのね」
「し、してませんっ!佐祐理さんのあれで、してもらっただけですっ」
「…まぁいいわ。そしたら、今度は口全体でくわえて」
間髪入れず、ぱくり、と栞は香里の肉棒を口粘膜で包み込んだ。それほど匂いは強くない。むしろ、女性器の匂いに近いかも知れない。
そう思いながら、栞はちゅくちゅくと上下の運動を開始した。
「そ、そうっ、いいじゃない」
香里はぐっと栞の頭を押しつけながら、言った。まがりなりにも姉妹の間の背徳的行為、しかも香里はあらざるべき器官の持ち主だ。その異常な状況を楽しんでしまうほどに、香里は行為に慣れ親しんでいる。
一方の栞は、無我夢中になって肉棒を舐め上げていた。上下の運動を基本にしながらも、舌を滅茶苦茶にこねくり回して、香里の肉棒に少しでも強い刺激が加わるように心がける。繊細さにはやや欠けていたが、怯えきった妹の献身的な行為は十分に香里を興奮させた。
「これだけ出来れば…すぐに実戦に行ってもいいわね」
「………?」
口を動かしながら、栞は涙でいっぱいの目で香里を見つめる。
「ふふ…それはこの後のお楽しみよ…」
香里はゆっくりと栞の頭を撫でた。
栞は不安に駆られながらも、行為を止める事はできない。やがて肉棒の先端から出てきたほとんど無味の液体も、気づく事なく舐め取っていた。香里の表情に少しずつ余裕が無くなってきたのも、まるで気づかない。同じペースで激しいフェラチオを続けていく。
「っくっ…出すわよっ…」
どくんっ!
「………!?」
栞の喉の奥を、灼熱の液体が激しく叩いた。
慌てて肉棒から口を離した栞に、
どくどくっ!どく、どくどくんっ!
容赦なく香里の放出した体液が襲いかかる。激しい脈動の度に半透明の液体が栞の顔面に降りかかった。あっという間に、栞の服から額まで、汚されたという表現が相応しいほどに欲望の液体が付着する。
それは、ひとつの儀式的な姿だったのかもしれないが…
「うぁ…」
「どうすればいいのか、わかってるわね?」
うめいた栞に対して、香里は冷たく言い放った。
「ど、どういうって…」
栞は面食らった表情で言う。激しく肩をつかんで叫ぶ香里の姿は、これまで栞が見たことのないものだった。
「聞いたわよ…あなた、倉田と」
「えっ…」
「一体、何を考えてるの!?よりにもよって、倉田なんて…」
「お、お姉ちゃん、落ち着いて…」
「落ち着いてられないわよっ!あなた、何をしたのかわかってるの!?」
「わた、私は、倉田先輩が優しくて好きだったし、だから…」
「はぁ…栞、あなた何もわかってないわ」
「何もって…」
「あの倉田がどういう女か、あなたわかっていないのよ」
香里は吐き捨てるように言った。
「先輩は、途中から編入した私をいろいろ助けてくれたり、他にもいろいろ…それで、先輩って、その、お姉ちゃんと同じで、アレがあるから…それで」
栞は顔を真っ赤にして、もごもごと言う。
「あのね、栞、あなた遊ばれているだけなのよ」
「え」
「わかってるだけで二十人以上…下手すりゃもっとね。川澄っていう女と組んだりもしてるらしいけど…」
「ま、舞さんが!?」
「そうよ」
「そんな…だって、舞さんは、普通の」
「ノーマルだからって、倉田に加担しないとは限らないでしょ」
「でも…」
「無口で無愛想な癖に、アッチになると倉田と同じくらいすごいらしいわよ」
「そんな、そんな、そんな」
「信じなさい…と言っても、ムリかも知れないけど」
「…うん」
「だから」
ピシッ!
「きゃあっ!?」
栞は床に転がる。香里が平手を張ったのだ。それほど強い力では無かったが、華奢な栞の身体にとってそれは十分な衝撃だった。
「力尽くでも信じさせてみせるわ」
「お、お姉ちゃん、なんでっ!?なんで、こんな事を…」
「私の実の妹が倉田側になるなんて許されないのよ!」
「な、なんで、そんな、私、倉田先輩側って」
「あいつを先輩づけで呼ぶのはやめなさい。それと、私にも敬語使ってしゃべりなさい」
「お、お姉ちゃん!?どうしたの!?こんなの、変だよっ…」
ずんっ!
香里が爪先で栞の脚を蹴る。靴下越しだが、鈍い衝撃は栞を戦(おのの)かせて動けなくさせる。
「いい?」
「は…はい…」
栞は恐怖を顔に張り付かせて、うっすら涙を浮かべながら言った。
「あなたが自分で入り込んできたのよ。そうしなければ、私もこんな事をしないで済んだのに」
「私、私が、何を」
「今に分かるわ」
香里が自らのスカートをつかみ、脱ぎ去る。そして、その下につけられた漆黒の下着も取り去ると、そこには栞をにらみつけるように屹立した肉棒が存在していた。
「舐めなさい」
「えっ…そんな」
「早くしなさい?それとも、この程度でもたもたしていたら、どうなるのか一回知っておいた方がいいの?」
「や、やります!やらせてくださいっ!」
「…少しはわかってきたみたいね」
栞は震える身体を何とか起こして、姉の示す肉棒に恐る恐る触れる。
「こ、こんなに…」
「はじめて見るってわけじゃないでしょ」
「は、はい」
「まずはそのまま舌の先っぽで舐めなさい」
つつっ…
栞は言われたとおりにした。肉棒の最も先の部分を、舌の一部分だけで這うように刺激する。佐祐理に対してそういう行為をする事も栞は考えた事があったから、栞の舌は予想以上に滑らかに動いた。
「そう…それで、ぐるっと回してみて」
ちゅるっ。
唾液を絡ませながら、栞は先端部分を舌で一回りする。
「上手いじゃない…さては倉田に教わったのね」
「し、してませんっ!佐祐理さんのあれで、してもらっただけですっ」
「…まぁいいわ。そしたら、今度は口全体でくわえて」
間髪入れず、ぱくり、と栞は香里の肉棒を口粘膜で包み込んだ。それほど匂いは強くない。むしろ、女性器の匂いに近いかも知れない。
そう思いながら、栞はちゅくちゅくと上下の運動を開始した。
「そ、そうっ、いいじゃない」
香里はぐっと栞の頭を押しつけながら、言った。まがりなりにも姉妹の間の背徳的行為、しかも香里はあらざるべき器官の持ち主だ。その異常な状況を楽しんでしまうほどに、香里は行為に慣れ親しんでいる。
一方の栞は、無我夢中になって肉棒を舐め上げていた。上下の運動を基本にしながらも、舌を滅茶苦茶にこねくり回して、香里の肉棒に少しでも強い刺激が加わるように心がける。繊細さにはやや欠けていたが、怯えきった妹の献身的な行為は十分に香里を興奮させた。
「これだけ出来れば…すぐに実戦に行ってもいいわね」
「………?」
口を動かしながら、栞は涙でいっぱいの目で香里を見つめる。
「ふふ…それはこの後のお楽しみよ…」
香里はゆっくりと栞の頭を撫でた。
栞は不安に駆られながらも、行為を止める事はできない。やがて肉棒の先端から出てきたほとんど無味の液体も、気づく事なく舐め取っていた。香里の表情に少しずつ余裕が無くなってきたのも、まるで気づかない。同じペースで激しいフェラチオを続けていく。
「っくっ…出すわよっ…」
どくんっ!
「………!?」
栞の喉の奥を、灼熱の液体が激しく叩いた。
慌てて肉棒から口を離した栞に、
どくどくっ!どく、どくどくんっ!
容赦なく香里の放出した体液が襲いかかる。激しい脈動の度に半透明の液体が栞の顔面に降りかかった。あっという間に、栞の服から額まで、汚されたという表現が相応しいほどに欲望の液体が付着する。
それは、ひとつの儀式的な姿だったのかもしれないが…
「うぁ…」
「どうすればいいのか、わかってるわね?」
うめいた栞に対して、香里は冷たく言い放った。
「はい栞ちゃん、力抜いてくださいね」
「え、ええ…」
栞がぎごちなく言う。何とか筋肉を弛緩させようと試みているようだったが、なかなか上手くはいかないようだった。
「あははーっ、栞ちゃん、このままじゃ駄目ですよ」
「は、はい、すみません倉田先輩」
「いいんですよ、栞ちゃんははじめてなんですから」
そう言って、佐祐理は唇を栞の顔に近づける。
「あ…」
栞はかすかな動揺を見せたが、抵抗する事はなかった。
「んふぅっ…」
「ぁ…」
唇が触れた瞬間、お互いが息を漏らす。佐祐理は満足げに、栞は不安げに。そして佐祐理が唇の間から舌を割り入れて、ごくごく浅い部分を舐めるように刺激すると、栞の不安感はますます高まってくるようだった。
それでも、佐祐理が延々とそれを繰り返していくと、ある瞬間を頂点にして栞の力が抜け始める。初めは肩から足の先までこわばっていた栞の筋肉が、徐々にほぐれてリラックスしてくる。
それに追い打ちをかけるように、佐祐理はより深く唇を合わせて栞の口腔をくすぐり始めた。ほのかに甘い香りのする佐祐理の舌が歯ぐきや上あごの粘膜を刺激する度に、栞は夢見るような感覚に誘(いざな)われる。
「ふぁ…」
そして佐祐理がようやく栞を解放する時には、完全に身体がだらんとなって、奥底に温かな火が燃え盛り始めてしまっていた。受け入れの準備は、しっかり整った。
「栞ちゃん、どうですか?」
「は、はい…倉田先輩のキス、すごく素敵です」
「ありがとう…佐祐理も、栞ちゃんのお口の中を感じられてすごく嬉しかったですよ」
「はい」
「でも、そろそろ栞ちゃんの別のお口の方も感じてみたいですね」
「え、ええ、わかりました」
栞は身につけていたただ一つの布地、ホワイトのショーツを自らの手でゆっくりと下ろしていった。膝から足首を通して、最後に脚全体を持ち上げるようにして抜き取る。後には、つるんとした栞の恥丘しか残されていない。
「栞ちゃんの、可愛いですよ」
「あっ、あんまり見ないでください」
「でも、見なくちゃ駄目なんですよ」
「…はい、わかってます…」
栞は神妙になって答えた。そして、突然自分の秘裂の間に右手の人差し指を差し入れていく。それは、正確に彼女の最も感じるであろう部分に当てられている事が想像できた。
「あっ…せ、宣誓します」
「どうぞ」
栞はぐにぐにと指を動かしながら声を絞り出す。
「わっ、わたくしっ、美坂栞はっ、この学園の規則にもとづいてぇっ、倉田、佐祐理せんぱいにっ、処女を捧げる事をっ、誓いますぅぅっ」
「わたくし、倉田佐祐理は、この学園の規則に基づいて美坂栞の処女を奪う事を誓います…」
佐祐理が言い終えてから、栞はやっと自らを辱める指の動きを止めた。既に目にはうっすらとした涙が浮かんでいる。それが何に因るものかは、にわかには判断し難い。
「じゃあ、栞ちゃん、いきますよ…?」
「…はい」
佐祐理も、唯一の着衣であったショーツを脱いでいく。ただ、そのショーツの色は栞とは対照的にブラックだ。さらに、その下に見えるのは明らかに女性にあらざるべき隆起…
「わ…」
「栞ちゃん、見るのもはじめてですよね…」
「は、はい」
「こんなになっちゃうんです…これが、栞ちゃんの中に入るんです、痛いと思いますよ…」
「構いません、私が選んだ事ですから」
「じゃ…いきます」
佐祐理は栞におおいかぶさって、股間の隆起を栞の秘裂にあてがう。
「あっ」
「どうかしました?」
「い、いえ…ただ、すごくかたいです…」
「そうですね…」
佐祐理はそれだけ言って、栞の入り口の部分を探っていく。やがて、肉棒が他の部分と比べてやや深めに沈み込んだ。
「ここ…ですね」
「はい」
「後悔、しませんよね」
「もちろんです」
「…いきます」
ぐぐっ…
「……っ」
ぐっ、と佐祐理がもう一押しすると、固い障壁に先端が当たった。同じように力を入れても、前には進まない。
「力、入れます…」
ずずずずっ!
「うあぁっ!」
佐祐理が力任せに腰を突き出すと、張り付いていた物を剥がすような感触と共に突き抜けた。そして、一気に栞の最も奥深くまで到達してしまう。
「だっ、大丈夫ですか!?栞ちゃん!」
「い…いたい…ですっ」
「やっぱり…」
「で、でも倉田先輩の責任じゃないです、はじめてだから仕方がないんです」
「栞ちゃん…」
健気に言う栞に、佐祐理は愛おしそうな声で答えた。
「出来るだけ、ゆっくり動くようにしますね」
「ええ…」
佐祐理は挿入した肉棒を少しずつ引き抜いていった。すると、幾筋かの鮮血が肉棒を伝って流れ、シミとなってシーツを赤く染める。
「痛い…ですよね…」
「いいんです…倉田先輩ですから」
「ありがとう」
佐祐理は再び肉棒を中に突き入れていく。単純な狭さから来る圧迫感に加えて、栞自身が収縮して締め付けられるのがよくわかった。
「ああっ…」
「倉田先輩?」
「し、栞ちゃんの中、すっごく気持ちいいですよ」
「そうですか…嬉しいです」
「さ、佐祐理の一番弱いところ、ぐいぐいって、締め付けてくるんですっ…あっ…そ、そこ…」
「え、えっと」
栞は痛みをこらえて収縮のコントロールを試みようとしていたが、すぐにやめた。自分の身体が動くままに任せていれば、佐祐理が十分な快感を感じられると判断したのだ。
「こ、これ…佐祐理、すぐに駄目かもしれません」
「いつでもいいです…私の中に、いっぱいください」
「え、ええ、いっぱい出しちゃいそうです…」
佐祐理が少しずつ抽送のスピードを速めていく。栞はわずかに顔をしかめたが、耐えられないほどの痛みではなかった。
佐祐理は全身に玉のような汗を浮かべて、息を荒げながら出し入れの運動を繰り返している。その表情には見る間に余裕が無くなっていった。
「あっ…もう、もう駄目みたいです…」
「はい…」
「あっ、あっ…出、出ちゃいますっ!」
どびゅっ!
瞬間、なま暖かい液体が自分の中に放出されるのを栞は感じていた。
びゅっ、びゅっ…じゅびゅっ!
液体は予想以上の勢いと量で栞の中を満たしていく。佐祐理は精根尽き果てたという顔をして、ただ放出に身を任せていた。
肉棒の痙攣は幾度も幾度も続き、その度に飛び出した液体が栞の身体の奥底を叩いた。
「倉田先輩の…あついです」
脈動が幾分収まってから、栞がつぶやく。
「ご、ごめんなさい…こんなにしちゃって」
我に返ったような声。とぷっ、という音を立てて佐祐理は肉棒を引き抜いた。そこからは半透明の液体がとろりとあふれ出て、そのうち一部は血液の赤に混じった。
「痛かったですよね…ごめんなさい」
「いえ、倉田先輩がこんなに気持ちよくなってくれて、私すごく嬉しいです」
「栞ちゃん…ありがとう」
そして二人はもう一度口付けを交わした。
「え、ええ…」
栞がぎごちなく言う。何とか筋肉を弛緩させようと試みているようだったが、なかなか上手くはいかないようだった。
「あははーっ、栞ちゃん、このままじゃ駄目ですよ」
「は、はい、すみません倉田先輩」
「いいんですよ、栞ちゃんははじめてなんですから」
そう言って、佐祐理は唇を栞の顔に近づける。
「あ…」
栞はかすかな動揺を見せたが、抵抗する事はなかった。
「んふぅっ…」
「ぁ…」
唇が触れた瞬間、お互いが息を漏らす。佐祐理は満足げに、栞は不安げに。そして佐祐理が唇の間から舌を割り入れて、ごくごく浅い部分を舐めるように刺激すると、栞の不安感はますます高まってくるようだった。
それでも、佐祐理が延々とそれを繰り返していくと、ある瞬間を頂点にして栞の力が抜け始める。初めは肩から足の先までこわばっていた栞の筋肉が、徐々にほぐれてリラックスしてくる。
それに追い打ちをかけるように、佐祐理はより深く唇を合わせて栞の口腔をくすぐり始めた。ほのかに甘い香りのする佐祐理の舌が歯ぐきや上あごの粘膜を刺激する度に、栞は夢見るような感覚に誘(いざな)われる。
「ふぁ…」
そして佐祐理がようやく栞を解放する時には、完全に身体がだらんとなって、奥底に温かな火が燃え盛り始めてしまっていた。受け入れの準備は、しっかり整った。
「栞ちゃん、どうですか?」
「は、はい…倉田先輩のキス、すごく素敵です」
「ありがとう…佐祐理も、栞ちゃんのお口の中を感じられてすごく嬉しかったですよ」
「はい」
「でも、そろそろ栞ちゃんの別のお口の方も感じてみたいですね」
「え、ええ、わかりました」
栞は身につけていたただ一つの布地、ホワイトのショーツを自らの手でゆっくりと下ろしていった。膝から足首を通して、最後に脚全体を持ち上げるようにして抜き取る。後には、つるんとした栞の恥丘しか残されていない。
「栞ちゃんの、可愛いですよ」
「あっ、あんまり見ないでください」
「でも、見なくちゃ駄目なんですよ」
「…はい、わかってます…」
栞は神妙になって答えた。そして、突然自分の秘裂の間に右手の人差し指を差し入れていく。それは、正確に彼女の最も感じるであろう部分に当てられている事が想像できた。
「あっ…せ、宣誓します」
「どうぞ」
栞はぐにぐにと指を動かしながら声を絞り出す。
「わっ、わたくしっ、美坂栞はっ、この学園の規則にもとづいてぇっ、倉田、佐祐理せんぱいにっ、処女を捧げる事をっ、誓いますぅぅっ」
「わたくし、倉田佐祐理は、この学園の規則に基づいて美坂栞の処女を奪う事を誓います…」
佐祐理が言い終えてから、栞はやっと自らを辱める指の動きを止めた。既に目にはうっすらとした涙が浮かんでいる。それが何に因るものかは、にわかには判断し難い。
「じゃあ、栞ちゃん、いきますよ…?」
「…はい」
佐祐理も、唯一の着衣であったショーツを脱いでいく。ただ、そのショーツの色は栞とは対照的にブラックだ。さらに、その下に見えるのは明らかに女性にあらざるべき隆起…
「わ…」
「栞ちゃん、見るのもはじめてですよね…」
「は、はい」
「こんなになっちゃうんです…これが、栞ちゃんの中に入るんです、痛いと思いますよ…」
「構いません、私が選んだ事ですから」
「じゃ…いきます」
佐祐理は栞におおいかぶさって、股間の隆起を栞の秘裂にあてがう。
「あっ」
「どうかしました?」
「い、いえ…ただ、すごくかたいです…」
「そうですね…」
佐祐理はそれだけ言って、栞の入り口の部分を探っていく。やがて、肉棒が他の部分と比べてやや深めに沈み込んだ。
「ここ…ですね」
「はい」
「後悔、しませんよね」
「もちろんです」
「…いきます」
ぐぐっ…
「……っ」
ぐっ、と佐祐理がもう一押しすると、固い障壁に先端が当たった。同じように力を入れても、前には進まない。
「力、入れます…」
ずずずずっ!
「うあぁっ!」
佐祐理が力任せに腰を突き出すと、張り付いていた物を剥がすような感触と共に突き抜けた。そして、一気に栞の最も奥深くまで到達してしまう。
「だっ、大丈夫ですか!?栞ちゃん!」
「い…いたい…ですっ」
「やっぱり…」
「で、でも倉田先輩の責任じゃないです、はじめてだから仕方がないんです」
「栞ちゃん…」
健気に言う栞に、佐祐理は愛おしそうな声で答えた。
「出来るだけ、ゆっくり動くようにしますね」
「ええ…」
佐祐理は挿入した肉棒を少しずつ引き抜いていった。すると、幾筋かの鮮血が肉棒を伝って流れ、シミとなってシーツを赤く染める。
「痛い…ですよね…」
「いいんです…倉田先輩ですから」
「ありがとう」
佐祐理は再び肉棒を中に突き入れていく。単純な狭さから来る圧迫感に加えて、栞自身が収縮して締め付けられるのがよくわかった。
「ああっ…」
「倉田先輩?」
「し、栞ちゃんの中、すっごく気持ちいいですよ」
「そうですか…嬉しいです」
「さ、佐祐理の一番弱いところ、ぐいぐいって、締め付けてくるんですっ…あっ…そ、そこ…」
「え、えっと」
栞は痛みをこらえて収縮のコントロールを試みようとしていたが、すぐにやめた。自分の身体が動くままに任せていれば、佐祐理が十分な快感を感じられると判断したのだ。
「こ、これ…佐祐理、すぐに駄目かもしれません」
「いつでもいいです…私の中に、いっぱいください」
「え、ええ、いっぱい出しちゃいそうです…」
佐祐理が少しずつ抽送のスピードを速めていく。栞はわずかに顔をしかめたが、耐えられないほどの痛みではなかった。
佐祐理は全身に玉のような汗を浮かべて、息を荒げながら出し入れの運動を繰り返している。その表情には見る間に余裕が無くなっていった。
「あっ…もう、もう駄目みたいです…」
「はい…」
「あっ、あっ…出、出ちゃいますっ!」
どびゅっ!
瞬間、なま暖かい液体が自分の中に放出されるのを栞は感じていた。
びゅっ、びゅっ…じゅびゅっ!
液体は予想以上の勢いと量で栞の中を満たしていく。佐祐理は精根尽き果てたという顔をして、ただ放出に身を任せていた。
肉棒の痙攣は幾度も幾度も続き、その度に飛び出した液体が栞の身体の奥底を叩いた。
「倉田先輩の…あついです」
脈動が幾分収まってから、栞がつぶやく。
「ご、ごめんなさい…こんなにしちゃって」
我に返ったような声。とぷっ、という音を立てて佐祐理は肉棒を引き抜いた。そこからは半透明の液体がとろりとあふれ出て、そのうち一部は血液の赤に混じった。
「痛かったですよね…ごめんなさい」
「いえ、倉田先輩がこんなに気持ちよくなってくれて、私すごく嬉しいです」
「栞ちゃん…ありがとう」
そして二人はもう一度口付けを交わした。
「あ…あゆちゃ…」
「名雪さん、寝てなくちゃ駄目だよ…」
「う…うん…で、でも、なんだか」
名雪は不安そうな顔をしてあゆの事を見つめる。
「熱があるんだから、身体がおかしくてもしょうがないよ」
「で、でもね、あゆちゃん、なんだか熱だけじゃないみたい」
「そう?なんなんだろう…」
「そ、それとあゆちゃん、なんでずっと私の額に手を置きっぱなしなの?」
「うーん…なんとなくだよ」
「なんだか…頭がちょっとふらふらするから、離してくれると私嬉しいんだけど…」
「………うん、わかったよ」
名雪の声からある程度経ったところで、あゆはやっと手を離す。そして、その自らの手の平をじっと見つめた。
「ふぅ…」
名雪は一息ついたといった様子だった。いつもの半纏姿のまま、ベッドに寝転がって天井を見つめている。
そのまま、少しだけ沈黙の時間が過ぎた。
「…名雪さん、調子どう?」
「うん…」
要領を得ない返事を返す。名雪はあゆの方をちらちらと伺ったりと、落ち着かない素振りを見せ始めていた。
「名雪さん」
あゆは言いながら、ベッドの上に上がっていく。
「あ…」
名雪はぼやけた瞳であゆの事を見た。
「うつっちゃうよ…」
「ちょっと、いい?」
あゆは名雪の制止を気にせず、さらに名雪の身体に近づいていく。
「あ…だめ、だめだよ、あゆちゃん」
力無い声だったが、名雪はやや慌て気味に言う。
「どうして?」
あゆはにっこり微笑んだ。
「どうしてって…風邪、うつっちゃうよ」
「ボク、そんなの気にしないよ」
「気にしないって…」
名雪はどう反応すればわからずに、まごまごする。その名雪のパジャマを、あゆは突然ぐいとつかんだ。
「え」
ずるっ…と、次の瞬間にはそれがショーツと一緒に下ろされる。
「………!」
名雪は信じられないといった目をして飛び退こうとした。だが、身体は極めて緩慢にしか動かない。いつの間にか、身体は全く名雪の言うことを聞かなくなっていたのだ。
「な、なんで、あゆちゃん!?」
しかし発声は普通にできる。
「名雪さん、これなぁに?」
名雪の慌てぶりをむしろ楽しむような声を出しながら、あゆが名雪の秘裂をなぞる。果たしてそこには、ぬるりとした粘液の感触が生まれていた。
「う…」
「これってエッチな気分になっている証拠だよね?ボク、名雪さんがこんなにエッチなんて知らなかったよ」
「ち、ちがうの…それは…」
「ちがわないよ…」
あゆが秘裂の中に指を差し込んで、ぐりぐりと動かす。そこは名雪の吐き出した液体でいっぱいになっていた。まるで温かいプールの中を指が泳いでいるような感触は、そのまま名雪に伝わっていく。
「だ、だめ…あゆちゃん、やめて…」
泣き出しそうな声で名雪が懇願する。しかしあゆは残酷すぎる微笑みを浮かべたまま、次々と名雪の感じる部分を刺激していった。性的に全く無垢な少女から明確な性感を引き出すという困難な試みを、あゆはいとも簡単に達成していく。
名雪はぎゅっと瞳を閉じ、身体を小さく震わせながらも、そこに自らが快楽を感じているという事実を認めずにはいられなかった。未だ何物をも受け入れた事がない所から愛液があふれ出しているのは理解できたし、あゆの細い指が動く度に、腰の奥まで沈み込むような甘い感覚が生まれるのも否定できないのだ。
「名雪さん、自分でこういうのした事あるんだ」
「な…ないよ…」
頭を左右に振る。本当に身に覚えがない事だったからだ。
「はじめてでこんなになる女の子なんていないよ、名雪さん嘘ついてるでしょ」
「ほ、ほんとうだよ」
「素直に言わないと、こうしちゃうよ」
ぐりゅっ。
「!」
名雪はびくっと身体を震わせる。あゆがおもむろにクリトリスをつまんだのだ。
「い、いたいっ!知らないの、本当に知らないの、あゆちゃん」
ぐりゅっ。
「ひっ!」
ぐりゅっ。ぐりゅっ。
「あーっ!ご、ごめんなさい!してます!だから、やめて、あゆちゃん!」
「何を?」
「オ、オナニーです…」
言葉の上でしか知らない行為を、偽って認めさせられる。名雪は屈辱に涙を流した。
「名雪さん、エッチ…」
あゆは打って変わって優しいタッチでクリトリスを転がす。
「あ…ああ」
触られ方が変わるだけで、それはとろけるような快感に変わった。既に十分高められていた名雪の身体は、いよいよ頂点に向かって追いつめられていく。
「ふ…ふぅぅっ」
「ねぇ、名雪さん気持ちいいでしょ?ボクの指で、もっと感じて…」
「あ、あっ」
名雪は思考がどんどん薄れていくのを感じていた。全身を駆け巡る性感に完全に支配されていく。あゆの指戯に支配されていく。
「はぁぁっ!」
最後にひときわ高い声を上げて、名雪は完全に悶絶した。
「名雪さん、寝てなくちゃ駄目だよ…」
「う…うん…で、でも、なんだか」
名雪は不安そうな顔をしてあゆの事を見つめる。
「熱があるんだから、身体がおかしくてもしょうがないよ」
「で、でもね、あゆちゃん、なんだか熱だけじゃないみたい」
「そう?なんなんだろう…」
「そ、それとあゆちゃん、なんでずっと私の額に手を置きっぱなしなの?」
「うーん…なんとなくだよ」
「なんだか…頭がちょっとふらふらするから、離してくれると私嬉しいんだけど…」
「………うん、わかったよ」
名雪の声からある程度経ったところで、あゆはやっと手を離す。そして、その自らの手の平をじっと見つめた。
「ふぅ…」
名雪は一息ついたといった様子だった。いつもの半纏姿のまま、ベッドに寝転がって天井を見つめている。
そのまま、少しだけ沈黙の時間が過ぎた。
「…名雪さん、調子どう?」
「うん…」
要領を得ない返事を返す。名雪はあゆの方をちらちらと伺ったりと、落ち着かない素振りを見せ始めていた。
「名雪さん」
あゆは言いながら、ベッドの上に上がっていく。
「あ…」
名雪はぼやけた瞳であゆの事を見た。
「うつっちゃうよ…」
「ちょっと、いい?」
あゆは名雪の制止を気にせず、さらに名雪の身体に近づいていく。
「あ…だめ、だめだよ、あゆちゃん」
力無い声だったが、名雪はやや慌て気味に言う。
「どうして?」
あゆはにっこり微笑んだ。
「どうしてって…風邪、うつっちゃうよ」
「ボク、そんなの気にしないよ」
「気にしないって…」
名雪はどう反応すればわからずに、まごまごする。その名雪のパジャマを、あゆは突然ぐいとつかんだ。
「え」
ずるっ…と、次の瞬間にはそれがショーツと一緒に下ろされる。
「………!」
名雪は信じられないといった目をして飛び退こうとした。だが、身体は極めて緩慢にしか動かない。いつの間にか、身体は全く名雪の言うことを聞かなくなっていたのだ。
「な、なんで、あゆちゃん!?」
しかし発声は普通にできる。
「名雪さん、これなぁに?」
名雪の慌てぶりをむしろ楽しむような声を出しながら、あゆが名雪の秘裂をなぞる。果たしてそこには、ぬるりとした粘液の感触が生まれていた。
「う…」
「これってエッチな気分になっている証拠だよね?ボク、名雪さんがこんなにエッチなんて知らなかったよ」
「ち、ちがうの…それは…」
「ちがわないよ…」
あゆが秘裂の中に指を差し込んで、ぐりぐりと動かす。そこは名雪の吐き出した液体でいっぱいになっていた。まるで温かいプールの中を指が泳いでいるような感触は、そのまま名雪に伝わっていく。
「だ、だめ…あゆちゃん、やめて…」
泣き出しそうな声で名雪が懇願する。しかしあゆは残酷すぎる微笑みを浮かべたまま、次々と名雪の感じる部分を刺激していった。性的に全く無垢な少女から明確な性感を引き出すという困難な試みを、あゆはいとも簡単に達成していく。
名雪はぎゅっと瞳を閉じ、身体を小さく震わせながらも、そこに自らが快楽を感じているという事実を認めずにはいられなかった。未だ何物をも受け入れた事がない所から愛液があふれ出しているのは理解できたし、あゆの細い指が動く度に、腰の奥まで沈み込むような甘い感覚が生まれるのも否定できないのだ。
「名雪さん、自分でこういうのした事あるんだ」
「な…ないよ…」
頭を左右に振る。本当に身に覚えがない事だったからだ。
「はじめてでこんなになる女の子なんていないよ、名雪さん嘘ついてるでしょ」
「ほ、ほんとうだよ」
「素直に言わないと、こうしちゃうよ」
ぐりゅっ。
「!」
名雪はびくっと身体を震わせる。あゆがおもむろにクリトリスをつまんだのだ。
「い、いたいっ!知らないの、本当に知らないの、あゆちゃん」
ぐりゅっ。
「ひっ!」
ぐりゅっ。ぐりゅっ。
「あーっ!ご、ごめんなさい!してます!だから、やめて、あゆちゃん!」
「何を?」
「オ、オナニーです…」
言葉の上でしか知らない行為を、偽って認めさせられる。名雪は屈辱に涙を流した。
「名雪さん、エッチ…」
あゆは打って変わって優しいタッチでクリトリスを転がす。
「あ…ああ」
触られ方が変わるだけで、それはとろけるような快感に変わった。既に十分高められていた名雪の身体は、いよいよ頂点に向かって追いつめられていく。
「ふ…ふぅぅっ」
「ねぇ、名雪さん気持ちいいでしょ?ボクの指で、もっと感じて…」
「あ、あっ」
名雪は思考がどんどん薄れていくのを感じていた。全身を駆け巡る性感に完全に支配されていく。あゆの指戯に支配されていく。
「はぁぁっ!」
最後にひときわ高い声を上げて、名雪は完全に悶絶した。
「ね…姉さんっ…なんか、やっぱりこれ変よ」
「…………」
芹香はパラパラと手に持った分厚い本をめくりながら、綾香に答えた。綾香の手には小さな空の小瓶がある。芹香によれば、そこに入っていた薬には簡単な睡眠薬の効果があるということだった。最近眠れないという綾香の愚痴から、いつのまにかそこまで話が進んでいったのだが…
「え…なに…間違えちゃったみたい?ちょっと…大丈夫だって言ったじゃない」
ぺこり…
芹香は頭を下げる。表情の変化に乏しいせいか、あまり謝っているようには見えない。
「それで、これってなんだったの」
「……」
「…ちょ…ちょっと!」
「………」
芹香の声が、言いながらどんどん小さくなっていった。それでも綾香は聞き取れているのだから、大したものである。
「シャ、シャレになんないでしょっ!どうすんの…直す薬とかないの?」
「…」
「姉さんっっ」
綾香は困り切った顔になって抗議する。綾香の身体はどんどん熱くなってきていた。綾香は自分の腹を押さえるようにして耐えようとしていたが、それだけではどうしようもなかった。
「どうするのよぉ…これ」
「…、……、…」
「え?」
「………、……」
芹香が視線を下の方に落としながら、ぽそぽそと名詞を口にする。
「しっ!知らないわよっ、そんなの」
綾香は顔面を真っ赤にして叫んだ。余裕のなさは、薬の効果がどんどん進行してきている事によるのか、はたまた綾香がこういった事にあまりに無垢であるからだったのか。
叫んでから、綾香は両手で腹をきゅうぅっと押さえて泣きそうな顔をする。
「あ、頭がおかしくなっちゃうっ…助けて…助けてよ、姉さんっ!」
綾香は悲痛な声を上げた。それは多少大げさだったかもしれないが、芹香はその声に打たれたように、確信した瞳になって綾香の元へ歩き始める。
「ね、姉さん?なんか、あるの?」
「……」
「え…」
「…ふむっ!」
芹香の唇が、綾香の唇を優しくふさいだ。
「ん…んっ」
驚いた目をする綾香。芹香は舌を少しだけ出して、唇の間に滑り込ませてから浅く撫でていく。ゆるめのキスだったが、綾香はひどい戸惑いの色を見せていた。芹香の方もやや戸惑っているようだったが、目に確信が宿っているためか、積極性のようなものすらあるように見える。
「んっ…」
芹香が唇を離すと、つっ、と細い糸が伝った。
「ね、姉さん…」
綾香はもう本当に泣き出しそうな顔になっている。今のキスで落ち着いたのか、ますます熱情を煽られたのか、それはわからない。ただ、綾香がこのままで済むわけがないのは確かだ。
「……」
「や、やだ…」
芹香の言葉に、拒絶の言葉を示しながらも綾香の手は動いた。震える手で、パジャマのズボンをショーツと一緒に下ろしていく。その様子は、普段の綾香と違って非常に幼く見えた。つり目がちな目が、弱々しく潤んでいるせいもあるかもしれない。
「…」
「やだ…やだよっ、こんなの」
綾香は言いながら脚を開く。どこか操られているようにも見えるが、動かしているのは間違いなく綾香の意志だ。
ひとつ年下の妹の性器は、思ったよりもずっと幼かった。大人びた役割を演ずるのが好きな少女も、この方面にかけて潔癖であったのは本当らしい。
芹香は身をかがめ、慎重に綾香のその部分に触れた。はじめは産毛を撫でているような微細な動きだったが、次第にはっきりと綾香の身体に指を這わせ始める。
「こっ…こわいっ…」
「……」
大丈夫、と芹香は言った。綾香の身体は恐怖のためかか苦悶のためか、ずっと震えている。綾香は、強力な相手に対峙したときにも、自分の身体に打撃を加えられた時にもそんな感覚を感じた事はないだろう。内部から沸き上がってくる感覚には、綾香は全く無力だった。
一方の芹香は、あまりに冷静な表情で行為を続けている。姉妹の対比は滑稽なほどだったが、どちらもこの事態を何とかしたいという気持ちは同じだ。
「…ひっ!」
芹香の指がはっきり粘膜に触る。綾香は鋭い声を上げた。
「……」
大丈夫、大丈夫と子供に諭すように芹香は問いかけた。年の離れていない二人はどちらが年上なのかわからなくなる事も多いが、こういう時には年齢に即した反応の差が出てしまうようだった。
芹香はゆっくり指を動かし始めた。すると、綾香は上げた声ほどには痛みなどを感じていない事がわかってくる。痛いなら、そう言うだろう。それに、その部分の帯びている熱から、既に快感を感じる準備が出来ているという事を自分の経験から推測できた。
「あ…な、なんか変」
綾香は少し落ち着いた声を出す。芹香は安心して指の動きを強めた。
「っくっ…そ、そこ…そこ、いやっ…」
嫌という反応が示すものを芹香は論理的に導いた。芹香は左の手で包皮を剥いて、すぐに右手で直接的にさわり始める。
「あっ…だめっ…姉さん、やめて…」
綾香は腰やら脚やらをしきりによじらせて、もたらされる強い刺激から逃げようとする。しかし芹香が愛撫しやすいように綾香の腰に左手を回して固定すると、それすらも出来なくなる。後は激烈な感覚が生まれてくるのを受け止めるしかない。
もはや、綾香にも快感を否定する事が出来なくなってきたようだった。そうなると、行為への恐怖より相手が姉であるという安心感の方が強くなってくる。ふるふると顔を振りながらも、そこにはほとんど拒絶の様子がない。
「ね、姉さん、なにか、なにか来るっ」
「……」
「ひ、ひっ…なに…これっ、おかしいっ…私の身体…」
綾香がぐぐーっと脚を閉じて、自分の身体を両の腕で抱きしめる。
「っ……!!」
その瞬間に、温かで透明な液体が少しあふれた。綾香の生まれて初めてのエクスタシーだ。
「…………これで、済んだの」
それからだいぶ経ってから、消耗しきった顔で綾香が問う。
「……」
「しゅ、習慣性があるってこと!?」
「…………」
「お、おんなじよ…」
「………」
「できないわよっ!そんなこと……私、寝るから」
綾香はショーツとズボンを上げる。その時、はじめて液体の存在に気づいたようだった。
「…………」
芹香はパラパラと手に持った分厚い本をめくりながら、綾香に答えた。綾香の手には小さな空の小瓶がある。芹香によれば、そこに入っていた薬には簡単な睡眠薬の効果があるということだった。最近眠れないという綾香の愚痴から、いつのまにかそこまで話が進んでいったのだが…
「え…なに…間違えちゃったみたい?ちょっと…大丈夫だって言ったじゃない」
ぺこり…
芹香は頭を下げる。表情の変化に乏しいせいか、あまり謝っているようには見えない。
「それで、これってなんだったの」
「……」
「…ちょ…ちょっと!」
「………」
芹香の声が、言いながらどんどん小さくなっていった。それでも綾香は聞き取れているのだから、大したものである。
「シャ、シャレになんないでしょっ!どうすんの…直す薬とかないの?」
「…」
「姉さんっっ」
綾香は困り切った顔になって抗議する。綾香の身体はどんどん熱くなってきていた。綾香は自分の腹を押さえるようにして耐えようとしていたが、それだけではどうしようもなかった。
「どうするのよぉ…これ」
「…、……、…」
「え?」
「………、……」
芹香が視線を下の方に落としながら、ぽそぽそと名詞を口にする。
「しっ!知らないわよっ、そんなの」
綾香は顔面を真っ赤にして叫んだ。余裕のなさは、薬の効果がどんどん進行してきている事によるのか、はたまた綾香がこういった事にあまりに無垢であるからだったのか。
叫んでから、綾香は両手で腹をきゅうぅっと押さえて泣きそうな顔をする。
「あ、頭がおかしくなっちゃうっ…助けて…助けてよ、姉さんっ!」
綾香は悲痛な声を上げた。それは多少大げさだったかもしれないが、芹香はその声に打たれたように、確信した瞳になって綾香の元へ歩き始める。
「ね、姉さん?なんか、あるの?」
「……」
「え…」
「…ふむっ!」
芹香の唇が、綾香の唇を優しくふさいだ。
「ん…んっ」
驚いた目をする綾香。芹香は舌を少しだけ出して、唇の間に滑り込ませてから浅く撫でていく。ゆるめのキスだったが、綾香はひどい戸惑いの色を見せていた。芹香の方もやや戸惑っているようだったが、目に確信が宿っているためか、積極性のようなものすらあるように見える。
「んっ…」
芹香が唇を離すと、つっ、と細い糸が伝った。
「ね、姉さん…」
綾香はもう本当に泣き出しそうな顔になっている。今のキスで落ち着いたのか、ますます熱情を煽られたのか、それはわからない。ただ、綾香がこのままで済むわけがないのは確かだ。
「……」
「や、やだ…」
芹香の言葉に、拒絶の言葉を示しながらも綾香の手は動いた。震える手で、パジャマのズボンをショーツと一緒に下ろしていく。その様子は、普段の綾香と違って非常に幼く見えた。つり目がちな目が、弱々しく潤んでいるせいもあるかもしれない。
「…」
「やだ…やだよっ、こんなの」
綾香は言いながら脚を開く。どこか操られているようにも見えるが、動かしているのは間違いなく綾香の意志だ。
ひとつ年下の妹の性器は、思ったよりもずっと幼かった。大人びた役割を演ずるのが好きな少女も、この方面にかけて潔癖であったのは本当らしい。
芹香は身をかがめ、慎重に綾香のその部分に触れた。はじめは産毛を撫でているような微細な動きだったが、次第にはっきりと綾香の身体に指を這わせ始める。
「こっ…こわいっ…」
「……」
大丈夫、と芹香は言った。綾香の身体は恐怖のためかか苦悶のためか、ずっと震えている。綾香は、強力な相手に対峙したときにも、自分の身体に打撃を加えられた時にもそんな感覚を感じた事はないだろう。内部から沸き上がってくる感覚には、綾香は全く無力だった。
一方の芹香は、あまりに冷静な表情で行為を続けている。姉妹の対比は滑稽なほどだったが、どちらもこの事態を何とかしたいという気持ちは同じだ。
「…ひっ!」
芹香の指がはっきり粘膜に触る。綾香は鋭い声を上げた。
「……」
大丈夫、大丈夫と子供に諭すように芹香は問いかけた。年の離れていない二人はどちらが年上なのかわからなくなる事も多いが、こういう時には年齢に即した反応の差が出てしまうようだった。
芹香はゆっくり指を動かし始めた。すると、綾香は上げた声ほどには痛みなどを感じていない事がわかってくる。痛いなら、そう言うだろう。それに、その部分の帯びている熱から、既に快感を感じる準備が出来ているという事を自分の経験から推測できた。
「あ…な、なんか変」
綾香は少し落ち着いた声を出す。芹香は安心して指の動きを強めた。
「っくっ…そ、そこ…そこ、いやっ…」
嫌という反応が示すものを芹香は論理的に導いた。芹香は左の手で包皮を剥いて、すぐに右手で直接的にさわり始める。
「あっ…だめっ…姉さん、やめて…」
綾香は腰やら脚やらをしきりによじらせて、もたらされる強い刺激から逃げようとする。しかし芹香が愛撫しやすいように綾香の腰に左手を回して固定すると、それすらも出来なくなる。後は激烈な感覚が生まれてくるのを受け止めるしかない。
もはや、綾香にも快感を否定する事が出来なくなってきたようだった。そうなると、行為への恐怖より相手が姉であるという安心感の方が強くなってくる。ふるふると顔を振りながらも、そこにはほとんど拒絶の様子がない。
「ね、姉さん、なにか、なにか来るっ」
「……」
「ひ、ひっ…なに…これっ、おかしいっ…私の身体…」
綾香がぐぐーっと脚を閉じて、自分の身体を両の腕で抱きしめる。
「っ……!!」
その瞬間に、温かで透明な液体が少しあふれた。綾香の生まれて初めてのエクスタシーだ。
「…………これで、済んだの」
それからだいぶ経ってから、消耗しきった顔で綾香が問う。
「……」
「しゅ、習慣性があるってこと!?」
「…………」
「お、おんなじよ…」
「………」
「できないわよっ!そんなこと……私、寝るから」
綾香はショーツとズボンを上げる。その時、はじめて液体の存在に気づいたようだった。
ぬちゅ…
「あ…」
「……」
同時に二つの水音が生まれ、くぐもった声もまた二つ生まれる。
ぺろっ…ぬちっ、ぬちゅっ
「あっ…舞、いいっ」
「……」
佐祐理は舞のヒップを思い切り抱え込むようにして、秘部に差し込まれた舞の舌がもたらす刺激に耐える。一方の舞は、黙々と佐祐理の感じる部分を舌全体でなで回していった。長身の舞が上になっているという事もあり、やはりどこか舞によって佐祐理が押さえ込まれている形に見える。
舞の舌は無遠慮に動いているように見えて、佐祐理の秘部を知り尽くしている知識をいかんなく発揮していた。この位強い刺激をした方が佐祐理は悦ぶのだ。もちろん、元々佐祐理が敏感であるから。
早くも舞が指を狭い部分に差し入れると、熱く粘った液体が出てきていた。
「ふあ…舞」
佐祐理は腰を引こうとするが、舞の体重が乗っている状態では動かす事もできない。舞の細長い指は、段々と奥深くに侵入していった。
「きっ…きついよ、舞…抜いて」
「佐祐理、舌が止まっている」
「あっ…あ、ごめんねっ、舞」
佐祐理はふぅっ…と息をはき出してから、舞の秘部に再び口づける。
「ひうっ」
しかし、舞が攻撃の手を全くゆるめないため、うまく舌を使うことが出来ない。唇を押しつけたまま、それをぐいぐいと動かす単調な動きに止まってしまう。
その熱っぽいキッスは舞の心を高ぶらせたが、快感を感じるという点においては十分ではなかった。
「佐祐理…」
「な、なにっ?舞」
「ここ…ここを、吸って」
舞は佐祐理のクリトリスに重点的な愛撫を加える。
「きゃぅっ…こ、ここっ?」
「そ、そう…そこ」
ようやく痺れるような強い刺激を感じて、舞は身体の奥に溜まっていた感情が抜け出ていくような感覚を覚える。
「ん…んんっ、んっ」
佐祐理は無我夢中でその部分を吸い立てた。ちゅっちゅっという大げさな音を立てながら吸われるのは、単純ではあるが十分に快感である。舞の方は、突き立てた指をヴァギナの中で曲げて中をこする動きと舌であちこちを刺激する動きを組み合わせていた。
強弱もつけられた巧妙な性戯に、佐祐理の限界が近づいてきているのは佐祐理がどんどん吸い立てる力を強くしている事からもわかる。
舞は左の手を自分の乳房に当てて、佐祐理の身体と密着している先端の部分を何とか刺激する事で限界を早めようと試みる。だが、間に合わなかった。
きゅぅっ…と佐祐理が脚と脚を縮めたと思うと、佐祐理の身体がビクッと震える。
「佐祐理…」
「あ…あ…」
口を舞の秘部から離し、完全に呆けた声を上げながら、佐祐理は何度も何度も腰を舞の顔に向かって突き上げた。佐祐理の秘裂が押しつけられて、舞の顔は愛液でべとべとになる。
「……」
そして、ついには力つきて佐祐理の身体はぐったりとしてしまった。
「佐祐理?」
顔についた愛液を拭きながら、舞は問う。
返事は無かった。
「佐祐理」
舞が腰を引き、身体を持ち上げて振り向くと、佐祐理は荒い息をつきながら目を閉じている。気絶してしまったのだ。
「佐祐理…」
舞はやや不満足そうな顔をしながら、馬乗りの姿勢のまま佐祐理の秘裂の辺りに自分の腰を動かしていった。前屈姿勢になると、わずかに秘裂と秘裂が接触する。
その体勢で、舞は自分のクリトリスに指を当てながらくいくいと腰を前後に移動させ始めた。髪の毛をリズミカルに揺らしながら腰を動かすその動きは、寡黙であるがゆえに淫乱の様相を強く見せている。
ちゅぷちゅぷという小さな水音は、舞自身の部屋にずっと響いていった。
「あ…」
「……」
同時に二つの水音が生まれ、くぐもった声もまた二つ生まれる。
ぺろっ…ぬちっ、ぬちゅっ
「あっ…舞、いいっ」
「……」
佐祐理は舞のヒップを思い切り抱え込むようにして、秘部に差し込まれた舞の舌がもたらす刺激に耐える。一方の舞は、黙々と佐祐理の感じる部分を舌全体でなで回していった。長身の舞が上になっているという事もあり、やはりどこか舞によって佐祐理が押さえ込まれている形に見える。
舞の舌は無遠慮に動いているように見えて、佐祐理の秘部を知り尽くしている知識をいかんなく発揮していた。この位強い刺激をした方が佐祐理は悦ぶのだ。もちろん、元々佐祐理が敏感であるから。
早くも舞が指を狭い部分に差し入れると、熱く粘った液体が出てきていた。
「ふあ…舞」
佐祐理は腰を引こうとするが、舞の体重が乗っている状態では動かす事もできない。舞の細長い指は、段々と奥深くに侵入していった。
「きっ…きついよ、舞…抜いて」
「佐祐理、舌が止まっている」
「あっ…あ、ごめんねっ、舞」
佐祐理はふぅっ…と息をはき出してから、舞の秘部に再び口づける。
「ひうっ」
しかし、舞が攻撃の手を全くゆるめないため、うまく舌を使うことが出来ない。唇を押しつけたまま、それをぐいぐいと動かす単調な動きに止まってしまう。
その熱っぽいキッスは舞の心を高ぶらせたが、快感を感じるという点においては十分ではなかった。
「佐祐理…」
「な、なにっ?舞」
「ここ…ここを、吸って」
舞は佐祐理のクリトリスに重点的な愛撫を加える。
「きゃぅっ…こ、ここっ?」
「そ、そう…そこ」
ようやく痺れるような強い刺激を感じて、舞は身体の奥に溜まっていた感情が抜け出ていくような感覚を覚える。
「ん…んんっ、んっ」
佐祐理は無我夢中でその部分を吸い立てた。ちゅっちゅっという大げさな音を立てながら吸われるのは、単純ではあるが十分に快感である。舞の方は、突き立てた指をヴァギナの中で曲げて中をこする動きと舌であちこちを刺激する動きを組み合わせていた。
強弱もつけられた巧妙な性戯に、佐祐理の限界が近づいてきているのは佐祐理がどんどん吸い立てる力を強くしている事からもわかる。
舞は左の手を自分の乳房に当てて、佐祐理の身体と密着している先端の部分を何とか刺激する事で限界を早めようと試みる。だが、間に合わなかった。
きゅぅっ…と佐祐理が脚と脚を縮めたと思うと、佐祐理の身体がビクッと震える。
「佐祐理…」
「あ…あ…」
口を舞の秘部から離し、完全に呆けた声を上げながら、佐祐理は何度も何度も腰を舞の顔に向かって突き上げた。佐祐理の秘裂が押しつけられて、舞の顔は愛液でべとべとになる。
「……」
そして、ついには力つきて佐祐理の身体はぐったりとしてしまった。
「佐祐理?」
顔についた愛液を拭きながら、舞は問う。
返事は無かった。
「佐祐理」
舞が腰を引き、身体を持ち上げて振り向くと、佐祐理は荒い息をつきながら目を閉じている。気絶してしまったのだ。
「佐祐理…」
舞はやや不満足そうな顔をしながら、馬乗りの姿勢のまま佐祐理の秘裂の辺りに自分の腰を動かしていった。前屈姿勢になると、わずかに秘裂と秘裂が接触する。
その体勢で、舞は自分のクリトリスに指を当てながらくいくいと腰を前後に移動させ始めた。髪の毛をリズミカルに揺らしながら腰を動かすその動きは、寡黙であるがゆえに淫乱の様相を強く見せている。
ちゅぷちゅぷという小さな水音は、舞自身の部屋にずっと響いていった。
「名雪」
「あ、香里っ…」
香里が名雪の腹部を愛撫する。ごくごく柔らかなタッチであるにも拘わらず、名雪は敏感に反応して高い声を上げた。
「ここだけで、気持ちいいの?」
「き、気持ちいいっていうより、くすぐったいよ」
「でも、ちょっとこっちにすると違うでしょ」
「んっ!」
秘裂に触れるぎりぎりの所まで香里が指を進め、またおへその辺りに戻って弱い愛撫を続ける。
「ほら…気持ちいい」
「い、いきなり触るから驚いただけだよ」
「じゃあ、じっくり触ってあげるわね」
「か、香里…」
名雪が、か細い声を上げる。香里は妖艶な色を瞳に浮かべながら、今したように指を秘裂の方に近づけていった。ただし、今度の動かし方はとてもゆっくりとした、名雪の気持ちを少しずつ煽り立てるような動きである。
「ほうら、もうすぐよ」
「あ…香里、駄目だよっ…」
「聞こえないわ」
「あ、あっ!」
香里の指が、名雪の秘裂の始まりのところにはっきりと指を触れた。表面に触れているだけだから、敏感なところには間接的な刺激しかいかない。それでも、名雪は核心を押さえられてしまったかのように弱々しい態度になってしまった。
「じわじわ、来るでしょ」
「か、香里…こ、怖いよっ」
「怖くなんてないのよ…私がしているんだから」
「で、でも」
「いいから。指を、しっかり感じてね」
香里は決して焦らず、秘裂の割れ目に沿って指をゆるゆると滑らせる動きを繰り返す。そして、最も敏感な部分に近づいた時だけ、指をやや強めに押し込んだ。その度に名雪はかん高い嬌声を上げて、香里とつないだ右手を強く握り返していった。
「どう?素敵な気持ちでしょ」
「う…は、恥ずかしいよ」
「いいのよ、気持ちよくなる事は悪いことじゃないんだから」
香里が秘裂を慎重に割り開いて、中をのぞき込む。そこには、きらっと愛液に光る粘膜があった。
「もう、こんなに濡れてる」
「恥ずかしいよ…」
「私は嬉しいわ」
香里は愛液を指の先でにちゃにちゃとかき混ぜるような動きを加えてから、クリトリスの周囲にそっと触れる。
「ひっ」
「どう?痛い?」
「い、痛くはないけど」
「気持ちいいのね?」
「で、でも…なんだか、怖くなっちゃうくらい」
「それで、いいのよ」
香里はクリトリスの周囲に小さな円を描くようにして、直接的な刺激の一歩手前である愛撫を延々と続けていく。次第にクリトリスはぷくっとした膨らみを見せ始め、包皮の下から姿を現しそうにすらなってきていた。
頃合いを見て、香里は瞬間的にクリトリスを指の先でつつく。
「ん!」
「もういいわね」
「ん…はぁっ」
香里はクリトリスに指の腹を当てて、段々と圧力を加えていった。最初は表面に触っているだけだったのを、少しずつ強く。やがて、はっきりとクリトリスに圧迫を加えている状態になる。
「い…いやあぁっ」
名雪が声を上げて、かくんと頭を垂れた。
「名雪…イッた?」
「わ、わからないけど…今、何にも考えられなくなって、ふわっと身体が浮かんじゃうみたいになったよ」
「イッたのよ…」
香里は満足そうに微笑んで、指を秘裂から離した。
「今日は、これくらいにしておきましょう」
「うん」
名雪はぼんやりした瞳のまま答える。
「次は、いつ頃」
「あ…香里、前言っていたイトコの男の子が、7日に来ることになったの」
「そんなに早くっ?」
香里が突然顔をしかめ、あからさまに不快そうな表情を見せる。
「う、うん…だから、こういうこと…あんまり、できなくなっちゃうかも」
「そう」
「ご、ごめんね…」
「いいわよ。名雪が悪いわけじゃないんだし…」
香里は窓の外を見つめる。
「何か、方法は考えるわよ」
「うん…」
「あ、香里っ…」
香里が名雪の腹部を愛撫する。ごくごく柔らかなタッチであるにも拘わらず、名雪は敏感に反応して高い声を上げた。
「ここだけで、気持ちいいの?」
「き、気持ちいいっていうより、くすぐったいよ」
「でも、ちょっとこっちにすると違うでしょ」
「んっ!」
秘裂に触れるぎりぎりの所まで香里が指を進め、またおへその辺りに戻って弱い愛撫を続ける。
「ほら…気持ちいい」
「い、いきなり触るから驚いただけだよ」
「じゃあ、じっくり触ってあげるわね」
「か、香里…」
名雪が、か細い声を上げる。香里は妖艶な色を瞳に浮かべながら、今したように指を秘裂の方に近づけていった。ただし、今度の動かし方はとてもゆっくりとした、名雪の気持ちを少しずつ煽り立てるような動きである。
「ほうら、もうすぐよ」
「あ…香里、駄目だよっ…」
「聞こえないわ」
「あ、あっ!」
香里の指が、名雪の秘裂の始まりのところにはっきりと指を触れた。表面に触れているだけだから、敏感なところには間接的な刺激しかいかない。それでも、名雪は核心を押さえられてしまったかのように弱々しい態度になってしまった。
「じわじわ、来るでしょ」
「か、香里…こ、怖いよっ」
「怖くなんてないのよ…私がしているんだから」
「で、でも」
「いいから。指を、しっかり感じてね」
香里は決して焦らず、秘裂の割れ目に沿って指をゆるゆると滑らせる動きを繰り返す。そして、最も敏感な部分に近づいた時だけ、指をやや強めに押し込んだ。その度に名雪はかん高い嬌声を上げて、香里とつないだ右手を強く握り返していった。
「どう?素敵な気持ちでしょ」
「う…は、恥ずかしいよ」
「いいのよ、気持ちよくなる事は悪いことじゃないんだから」
香里が秘裂を慎重に割り開いて、中をのぞき込む。そこには、きらっと愛液に光る粘膜があった。
「もう、こんなに濡れてる」
「恥ずかしいよ…」
「私は嬉しいわ」
香里は愛液を指の先でにちゃにちゃとかき混ぜるような動きを加えてから、クリトリスの周囲にそっと触れる。
「ひっ」
「どう?痛い?」
「い、痛くはないけど」
「気持ちいいのね?」
「で、でも…なんだか、怖くなっちゃうくらい」
「それで、いいのよ」
香里はクリトリスの周囲に小さな円を描くようにして、直接的な刺激の一歩手前である愛撫を延々と続けていく。次第にクリトリスはぷくっとした膨らみを見せ始め、包皮の下から姿を現しそうにすらなってきていた。
頃合いを見て、香里は瞬間的にクリトリスを指の先でつつく。
「ん!」
「もういいわね」
「ん…はぁっ」
香里はクリトリスに指の腹を当てて、段々と圧力を加えていった。最初は表面に触っているだけだったのを、少しずつ強く。やがて、はっきりとクリトリスに圧迫を加えている状態になる。
「い…いやあぁっ」
名雪が声を上げて、かくんと頭を垂れた。
「名雪…イッた?」
「わ、わからないけど…今、何にも考えられなくなって、ふわっと身体が浮かんじゃうみたいになったよ」
「イッたのよ…」
香里は満足そうに微笑んで、指を秘裂から離した。
「今日は、これくらいにしておきましょう」
「うん」
名雪はぼんやりした瞳のまま答える。
「次は、いつ頃」
「あ…香里、前言っていたイトコの男の子が、7日に来ることになったの」
「そんなに早くっ?」
香里が突然顔をしかめ、あからさまに不快そうな表情を見せる。
「う、うん…だから、こういうこと…あんまり、できなくなっちゃうかも」
「そう」
「ご、ごめんね…」
「いいわよ。名雪が悪いわけじゃないんだし…」
香里は窓の外を見つめる。
「何か、方法は考えるわよ」
「うん…」
あゆはゆっくりと自分のスカートを持ち上げていった。
「み、美坂先輩に、ボクのこと抱いてもらいたいんです」
その前にいるのは香里だった。人気のない夕方の女子校の空き教室。あゆも香里も、同じこの高校の制服を着ていた。
「………」
「ボクのはじめて、あげます…だから」
「悪いけど、お断りするわ」
「あ…」
香里はあゆに一瞥をくれると、横をすり抜けて教室を出ていく。
「美坂せんぱいっ!」
あゆが悲しそうな声を上げるが、その時にはもう香里は教室の外だった。
やや不自然な情景にも見える。だが、この女子高校においてはそれほど珍しい話でもなかった。あゆが「はじめてをあげる」と形容した事も。
「んしょっ…わ、わっ!」
あゆはバランスを崩しかけて、慌てて近くにあった雨樋(あまどい)をつかむ。
「うぐぅ…怖い」
泣き出しそうな表情をしながら、あゆは恐る恐る屋根を伝っていく。向こうに見えるのはひとつのベランダつきの窓。どうやらそこを目指しているらしい。道路や家の入り口からは見えにくい位置になっているとは言え、見つかれば厄介な事になるのは間違いないだろう。
だが、あゆはその窓に掛かっているカーテンが、隅のところをわずかに残して閉められているのを見て、俄然元気を出す。
「ひょっとしてっ…い、一日目から大当たりかな…?」
音を立てないように注意しながら屋根の上を歩き、やがて窓のところに手が触れそうな所までたどりつく。運動神経の鈍いあゆでも、何とか移動する事が出来そうだった。
「こ、怖いけど…」
思い切って、ベランダに飛び移る。柵を越える時にも、何とか音を立てないで済んだ。
「うぐぅ…怖かったよ」
ひとしきり胸を撫で下ろしてから、忍び足で窓に近づく。そして、そぅっと部屋の中をのぞき込んだ。
「わ…!」
あゆの望んだもの…香里の裸がそこにはあった。何度も夢想したその姿に、あゆは生唾を飲み込む。
しかし様子がおかしい。どうやら一人ではないらしい。
「そんな…美坂先輩、つき合っている人なんていないはずなのに」
愕然としつつも、あゆは狭いカーテンの隙間から、何とかしてそれが誰なのか確かめようとする。
「えっ」
香里が体勢を変えた瞬間、あゆの目にはっきりと飛び込んでくる。香里に組み敷かれて恍惚とした表情を浮かべているのは、香里の妹の栞だった。同時に、あゆのクラスメイトでもある。
「そ、そんな」
呆然としたあゆに、声が聞こえてくる。窓越しとはいえ、十分に会話の内容は聞いて取れた。
「どう?栞」
「い、いいです…お姉ちゃん、私をもっとメチャクチャにしてください」
「仕方ない子ね。いやらしい」
「そ、そうです、私はお姉ちゃんのおち○ちんがなければ生きていけない、いやらしい女の子です」
「嘘おっしゃい、こないだはバイブであんなによがっていたくせに」
「それは…ああっ」
激しい香里のストロークに、栞はしゃべる余裕を無くす。
「栞ちゃん…」
あゆはつぶやいた。普段のおとなしく礼儀正しい素振りからはまるで想像出来ない姿だ。受け答えの内容を聞けば、香里がどれほど栞に性行為を強要してきたのかよくわかる。しかも、実の姉妹だ。
「不潔だよっ」
あゆは吐き捨てるように言って、
「助けてあげなきゃ」
決意の言葉と共に、肩から掛けていたピンク色のポシェットの中身を探る。そこからあゆが取り出したものは、銀色に光る小さなデジタルカメラだった。あまりあゆには似合っていなかったが、フラッシュを切って、カーテンの隙間から中の行為に焦点を合わせる。
ファインダー越しに見える扇情的な性交を、あゆは次々とカメラに収めていった。本来、香里の自慰行為を撮影する事を目的として持ってきたカメラだった。香里がひとりなら、そのまま窓を開けてその場で証拠写真を突きつけても良いとさえ思っていたのだが。
そして、香里が何事か叫んで、一気に栞のヴァギナから肉棒を引き抜くと、栞の顔前に突きつける。次の瞬間、栞の顔を勢い良く放出された白濁の液が襲った。
「すごい…」
香里の肉棒が脈動する度、栞の顔に粘液が叩きつけられる。あっという間に、栞の顔はべとべとに汚れてしまった。髪の毛から口元まで構わず、放出された液体が垂れている。
「あれが、ざーめんなんだ」
栞は放出された液体を指で丁寧にすくっては、それを口でくわえて飲み下していく。その敬虔な仕草を、あゆは大いに興奮してカメラに収めていった。撮るべき対象が間違っているのにも気づかない。既にあゆは自らの性器をいじりたくてたまらない衝動に駆られているほどであったから。
とても全てを舐め尽くすことは出来なかったが、一通り舐めてしまうと今度は愛おしそうに香里の肉棒を舐めていく。自らの愛液と飛び散った白濁の液に濡れたそれを、綺麗に清めていく。
「まだまだ、こんなもんじゃ済まないわよ」
「はい…私も、もっとお姉ちゃんにいじめてもらいたいです」
まだするんだ…
あゆはカメラをゆっくりとポシェットの中にしまっていった。証拠写真は十分すぎるほどに撮っている。それよりも、自分の身体の疼きを処理しないとどうしようもない…
そんな、肉欲の方に頭が行っていたからだろうか。
がしゃん!
「!」
「誰っ!?」
カメラを落とした音に、香里の鋭い声が上がる。
「あ…あっ!」
慌ててカメラを拾い上げた時には、香里は窓まで来ていた。そしてあゆの姿を確認すると、裸のまま臆面もなく窓を開けてあゆの前に姿を現す。
「とんだ泥棒ネコがいたものね…」
「ご、ごめんなさい、ボク、そんなつもりじゃっ」
凛々しく天を仰いだ肉棒が、ますますあゆを怯えさせる。
「言い逃れは出来ないわよ。こっちにいらっしゃい」
「うぐぅ…」
あゆはびくびくしながら部屋の中に足を踏み入れる。部屋の中には生臭い性臭が漂っていた。
「あ…あゆちゃん!?」
「栞ちゃん…」
「このコ、のぞきしてたのよ。しかも栞の友達とはね…栞、友達はもっと選びなさいよ」
「あ、あゆちゃん」
「ごめん…ごめんなさい、許して下さい…」
あゆは震える声で許しを請う。
「お仕置きしてあげなきゃいけないわね」
冷たい声でそう言うと、香里は自分の机の引き出しを開けて何かを取り出した。それを床に放る。
「栞、それでこの子やっちゃいなさい」
「そ、そんな」
「や…いやだよっ!」
グロテスクな隆起のついたバイブレータに、あゆはおののく。
「この子はじめてなんてどうでもいいらしいから、栞がそれでやってあげれば十分よ」
「そんな…ひどいよっ!」
「その写真で何をしようとしていたのかおっしゃい?これは当然の報復よ」
「う…うぐぅ」
「あ、あゆちゃんごめんなさい」
栞はバイブレータを持ち上げると、身体を起こしてあゆに近づいてきた。
「し、栞ちゃんっ!」
「私、逆らえないんです…ごめんなさい」
「や、いやぁ…うぷっ!」
絶叫を上げようとしたあゆの口を、香里がふさぐ。栞は素早くあゆのスカートに手を伸ばしていった…
「み、美坂先輩に、ボクのこと抱いてもらいたいんです」
その前にいるのは香里だった。人気のない夕方の女子校の空き教室。あゆも香里も、同じこの高校の制服を着ていた。
「………」
「ボクのはじめて、あげます…だから」
「悪いけど、お断りするわ」
「あ…」
香里はあゆに一瞥をくれると、横をすり抜けて教室を出ていく。
「美坂せんぱいっ!」
あゆが悲しそうな声を上げるが、その時にはもう香里は教室の外だった。
やや不自然な情景にも見える。だが、この女子高校においてはそれほど珍しい話でもなかった。あゆが「はじめてをあげる」と形容した事も。
「んしょっ…わ、わっ!」
あゆはバランスを崩しかけて、慌てて近くにあった雨樋(あまどい)をつかむ。
「うぐぅ…怖い」
泣き出しそうな表情をしながら、あゆは恐る恐る屋根を伝っていく。向こうに見えるのはひとつのベランダつきの窓。どうやらそこを目指しているらしい。道路や家の入り口からは見えにくい位置になっているとは言え、見つかれば厄介な事になるのは間違いないだろう。
だが、あゆはその窓に掛かっているカーテンが、隅のところをわずかに残して閉められているのを見て、俄然元気を出す。
「ひょっとしてっ…い、一日目から大当たりかな…?」
音を立てないように注意しながら屋根の上を歩き、やがて窓のところに手が触れそうな所までたどりつく。運動神経の鈍いあゆでも、何とか移動する事が出来そうだった。
「こ、怖いけど…」
思い切って、ベランダに飛び移る。柵を越える時にも、何とか音を立てないで済んだ。
「うぐぅ…怖かったよ」
ひとしきり胸を撫で下ろしてから、忍び足で窓に近づく。そして、そぅっと部屋の中をのぞき込んだ。
「わ…!」
あゆの望んだもの…香里の裸がそこにはあった。何度も夢想したその姿に、あゆは生唾を飲み込む。
しかし様子がおかしい。どうやら一人ではないらしい。
「そんな…美坂先輩、つき合っている人なんていないはずなのに」
愕然としつつも、あゆは狭いカーテンの隙間から、何とかしてそれが誰なのか確かめようとする。
「えっ」
香里が体勢を変えた瞬間、あゆの目にはっきりと飛び込んでくる。香里に組み敷かれて恍惚とした表情を浮かべているのは、香里の妹の栞だった。同時に、あゆのクラスメイトでもある。
「そ、そんな」
呆然としたあゆに、声が聞こえてくる。窓越しとはいえ、十分に会話の内容は聞いて取れた。
「どう?栞」
「い、いいです…お姉ちゃん、私をもっとメチャクチャにしてください」
「仕方ない子ね。いやらしい」
「そ、そうです、私はお姉ちゃんのおち○ちんがなければ生きていけない、いやらしい女の子です」
「嘘おっしゃい、こないだはバイブであんなによがっていたくせに」
「それは…ああっ」
激しい香里のストロークに、栞はしゃべる余裕を無くす。
「栞ちゃん…」
あゆはつぶやいた。普段のおとなしく礼儀正しい素振りからはまるで想像出来ない姿だ。受け答えの内容を聞けば、香里がどれほど栞に性行為を強要してきたのかよくわかる。しかも、実の姉妹だ。
「不潔だよっ」
あゆは吐き捨てるように言って、
「助けてあげなきゃ」
決意の言葉と共に、肩から掛けていたピンク色のポシェットの中身を探る。そこからあゆが取り出したものは、銀色に光る小さなデジタルカメラだった。あまりあゆには似合っていなかったが、フラッシュを切って、カーテンの隙間から中の行為に焦点を合わせる。
ファインダー越しに見える扇情的な性交を、あゆは次々とカメラに収めていった。本来、香里の自慰行為を撮影する事を目的として持ってきたカメラだった。香里がひとりなら、そのまま窓を開けてその場で証拠写真を突きつけても良いとさえ思っていたのだが。
そして、香里が何事か叫んで、一気に栞のヴァギナから肉棒を引き抜くと、栞の顔前に突きつける。次の瞬間、栞の顔を勢い良く放出された白濁の液が襲った。
「すごい…」
香里の肉棒が脈動する度、栞の顔に粘液が叩きつけられる。あっという間に、栞の顔はべとべとに汚れてしまった。髪の毛から口元まで構わず、放出された液体が垂れている。
「あれが、ざーめんなんだ」
栞は放出された液体を指で丁寧にすくっては、それを口でくわえて飲み下していく。その敬虔な仕草を、あゆは大いに興奮してカメラに収めていった。撮るべき対象が間違っているのにも気づかない。既にあゆは自らの性器をいじりたくてたまらない衝動に駆られているほどであったから。
とても全てを舐め尽くすことは出来なかったが、一通り舐めてしまうと今度は愛おしそうに香里の肉棒を舐めていく。自らの愛液と飛び散った白濁の液に濡れたそれを、綺麗に清めていく。
「まだまだ、こんなもんじゃ済まないわよ」
「はい…私も、もっとお姉ちゃんにいじめてもらいたいです」
まだするんだ…
あゆはカメラをゆっくりとポシェットの中にしまっていった。証拠写真は十分すぎるほどに撮っている。それよりも、自分の身体の疼きを処理しないとどうしようもない…
そんな、肉欲の方に頭が行っていたからだろうか。
がしゃん!
「!」
「誰っ!?」
カメラを落とした音に、香里の鋭い声が上がる。
「あ…あっ!」
慌ててカメラを拾い上げた時には、香里は窓まで来ていた。そしてあゆの姿を確認すると、裸のまま臆面もなく窓を開けてあゆの前に姿を現す。
「とんだ泥棒ネコがいたものね…」
「ご、ごめんなさい、ボク、そんなつもりじゃっ」
凛々しく天を仰いだ肉棒が、ますますあゆを怯えさせる。
「言い逃れは出来ないわよ。こっちにいらっしゃい」
「うぐぅ…」
あゆはびくびくしながら部屋の中に足を踏み入れる。部屋の中には生臭い性臭が漂っていた。
「あ…あゆちゃん!?」
「栞ちゃん…」
「このコ、のぞきしてたのよ。しかも栞の友達とはね…栞、友達はもっと選びなさいよ」
「あ、あゆちゃん」
「ごめん…ごめんなさい、許して下さい…」
あゆは震える声で許しを請う。
「お仕置きしてあげなきゃいけないわね」
冷たい声でそう言うと、香里は自分の机の引き出しを開けて何かを取り出した。それを床に放る。
「栞、それでこの子やっちゃいなさい」
「そ、そんな」
「や…いやだよっ!」
グロテスクな隆起のついたバイブレータに、あゆはおののく。
「この子はじめてなんてどうでもいいらしいから、栞がそれでやってあげれば十分よ」
「そんな…ひどいよっ!」
「その写真で何をしようとしていたのかおっしゃい?これは当然の報復よ」
「う…うぐぅ」
「あ、あゆちゃんごめんなさい」
栞はバイブレータを持ち上げると、身体を起こしてあゆに近づいてきた。
「し、栞ちゃんっ!」
「私、逆らえないんです…ごめんなさい」
「や、いやぁ…うぷっ!」
絶叫を上げようとしたあゆの口を、香里がふさぐ。栞は素早くあゆのスカートに手を伸ばしていった…
「し…栞、気持ちいいっ?」
「う、うん、お姉ちゃん」
戸惑うような声。問いかけた香里の声も、どこか躊躇のような、焦りのような感情がにじんでいるのが分かる。
「ちゃんと、私の指を感じて」
「だ、大丈夫だよ、気持ちいいよ」
栞は目のやり場に困ったようにして、しきりに辺りをきょろきょろと見回している。そんな栞の事を、落ち着かない素振りで香里は見ていた。だが、その間にも指を動かすのは止めていない。
「本当に感じているのね?舐めてあげた方がいいのなら、そうするわよ」
「ううん、十分気持ちいいから気にしないでいいよ、お姉ちゃん」
香里の指は、栞の秘裂の中にもぐり込んでぐにぐにと刺激を続けていた。くちっ、くちっとほんのわずかな水音も立っているのだが、香里の指の動きでほとんどかき消えてしまうほどのものだ。何より、栞が絶えず辺りを気にしている素振りが、性行為に没頭しているわけではない事を証明している。
そんな栞をもどかしそうに見ながら、香里は執拗に栞のクリトリスを転がした。肉襞の間に隠れてしまいそうなその部分を、指の腹で幾度も幾度も責め立てる。栞はそれにじんわりとした快感は感じていたが、我を失って乱れるというほどのものではない。
「まだ、イケない?」
「ううん、もうそろそろ…」
「本当に?本当にね」
香里は真剣な目で栞のクリトリスをいじくり立てる。栞はその指に自ら突起を押しつけるようにして腰を上げていった。
「ふぁ、ふぁぁっ…」
栞は可愛く鼻に掛かった声を上げながら、ぴくん!と自ら身体を震わせた。
かくんと頭を垂れると、息を荒くして、ぴくぴくと腰を痙攣させながら目を閉じる。
どこか不安そうな顔をしながら、香里は妹の性器から指を離した。
そのまま二人が佇んでいると、ドアが空気音を立てて開いた。そして、一人の初老の男が現れる。
「あ…」
香里が立ち上がる。栞も、つられるようにして立ち上がる。
つるつるとした秘裂からわずかに愛液がとろけ出しているのを恥ずかしそうにしながら、それでもその部分は隠さずに、直立した。香里と手をつなぐ。
「…どうでしょうか」
「そうだね」
男は、非常に優しい声質をしていた。
「栞ちゃんのオナニーの最近の回数は?」
「4回…5回くらい?栞」
「大体3回です…疲れていれば、2回くらいですけど」
「そうだなぁ」
男はあごに生えた髭を撫でながら、二人の事を交互に見つめる。
「栞、もう少し」
「お姉ちゃんの方にもきちんと見てもらうとかしてね。お姉ちゃんも大変だろうけど」
「はい、責任を持って見ておくようにします」
「うん」
「じゃあ、栞」
香里が促し、二人は男に向かって礼をする。栞の礼は、脚を曲げないようにしているようなどこかぎごちないものである。
「頑張ってね」
「はい」
栞は男の顔を見ないようにしながら、小さく答えた。
「う、うん、お姉ちゃん」
戸惑うような声。問いかけた香里の声も、どこか躊躇のような、焦りのような感情がにじんでいるのが分かる。
「ちゃんと、私の指を感じて」
「だ、大丈夫だよ、気持ちいいよ」
栞は目のやり場に困ったようにして、しきりに辺りをきょろきょろと見回している。そんな栞の事を、落ち着かない素振りで香里は見ていた。だが、その間にも指を動かすのは止めていない。
「本当に感じているのね?舐めてあげた方がいいのなら、そうするわよ」
「ううん、十分気持ちいいから気にしないでいいよ、お姉ちゃん」
香里の指は、栞の秘裂の中にもぐり込んでぐにぐにと刺激を続けていた。くちっ、くちっとほんのわずかな水音も立っているのだが、香里の指の動きでほとんどかき消えてしまうほどのものだ。何より、栞が絶えず辺りを気にしている素振りが、性行為に没頭しているわけではない事を証明している。
そんな栞をもどかしそうに見ながら、香里は執拗に栞のクリトリスを転がした。肉襞の間に隠れてしまいそうなその部分を、指の腹で幾度も幾度も責め立てる。栞はそれにじんわりとした快感は感じていたが、我を失って乱れるというほどのものではない。
「まだ、イケない?」
「ううん、もうそろそろ…」
「本当に?本当にね」
香里は真剣な目で栞のクリトリスをいじくり立てる。栞はその指に自ら突起を押しつけるようにして腰を上げていった。
「ふぁ、ふぁぁっ…」
栞は可愛く鼻に掛かった声を上げながら、ぴくん!と自ら身体を震わせた。
かくんと頭を垂れると、息を荒くして、ぴくぴくと腰を痙攣させながら目を閉じる。
どこか不安そうな顔をしながら、香里は妹の性器から指を離した。
そのまま二人が佇んでいると、ドアが空気音を立てて開いた。そして、一人の初老の男が現れる。
「あ…」
香里が立ち上がる。栞も、つられるようにして立ち上がる。
つるつるとした秘裂からわずかに愛液がとろけ出しているのを恥ずかしそうにしながら、それでもその部分は隠さずに、直立した。香里と手をつなぐ。
「…どうでしょうか」
「そうだね」
男は、非常に優しい声質をしていた。
「栞ちゃんのオナニーの最近の回数は?」
「4回…5回くらい?栞」
「大体3回です…疲れていれば、2回くらいですけど」
「そうだなぁ」
男はあごに生えた髭を撫でながら、二人の事を交互に見つめる。
「栞、もう少し」
「お姉ちゃんの方にもきちんと見てもらうとかしてね。お姉ちゃんも大変だろうけど」
「はい、責任を持って見ておくようにします」
「うん」
「じゃあ、栞」
香里が促し、二人は男に向かって礼をする。栞の礼は、脚を曲げないようにしているようなどこかぎごちないものである。
「頑張ってね」
「はい」
栞は男の顔を見ないようにしながら、小さく答えた。
ぺちゅっ、ぷちゅ、ぐぢゅっ…
淫靡な水音がハーモニーを奏でる。
なぜなら、ここにいる少女達はシックス・ナインに励んでいるからだ。
くりゅっ…
「ひっ」
クリトリスを舐められた。下になっていたあゆが小さな声を上げる。もちろん、その間舌の動きの方はおろそかになってしまう。
くりゅくりゅ、くりゅっ…
「………!」
間断無き舌の攻撃に腰をぴくつかせながらも、あゆは懸命に佐祐理の秘部に舌を割り入れて闇雲に動かした。佐祐理はぎゅっと目を閉じ、眉をしかめてその刺激に耐えながらも、一度捉えたあゆの幼い突起を執拗になめ回して離さない。
「あ、あ」
あゆがまた舌の動きを止めた。その機に、佐祐理は半開きに目を開けて人差し指をあゆの中に勢い良く挿入する。
つぶっ…
「ううーっ!」
もはやあゆの意識は朦朧として、佐祐理の秘裂を舐めるどころではなくなっている。佐祐理のクンニリングスは、恐ろしく上手かった。
「だ…だめ…」
あゆが観念しても、佐祐理は容赦ない舌の動きを全く緩めようとしなかった。尋常ではなく大きな波があゆの細腰に迫ってくる。
「…ああっ!」
びくんっ!びくん、びくんっ!びくんっ!
その瞬間、あゆの全身が激しく痙攣した。指が挿入されていたにも拘わらずヴァギナの隙間からは愛液がほとばしり、佐祐理の頬を濡らした。
ヴーッ…ヴーッ…
そして、低い音のブザーが鳴り響く。同時にプシューという空気音がして、壁の一部が開く。佐祐理の後ろの方に部屋の出口ができていた。
佐祐理は立ち上がり、気絶したようになってぴくぴくと震えるあゆを見下ろした。良く見ると、二人とも剃られたように秘部がつるつるとしている事がわかる。
「ご、ごめんなさい…佐祐理は、ここから出て、会わなきゃいけない人がいるんです…」
小さく頭を下げながら、佐祐理は部屋から出ていく。
佐祐理が部屋を出た瞬間、また空気音がする。それは佐祐理の出ていった出口が閉まった音であると同時に、逆側に入り口が出来た音だ。
「あ…あゆちゃん!?」
それは聞いた事のある声だった…
「な、名雪さん…」
倒れたままの姿勢であゆはつぶやく。
やがてあゆの視界に入ってきたのは、果たして全裸の名雪の姿だった…。無論、秘部にはわずかなヘアすら生える事を許されていない。
「い、いやだよ…ボク、名雪さんとこんな事したくないよ…」
「………」
「ねぇ、名雪さんもそうでしょっ!?ねぇ、答えてよっ!」
「ご、ごめん、あゆちゃん…私…ここから出るの…家に帰るの…」
「名雪さんっ!?」
絶望的な声。
「ごめんね…本当にごめんね…」
泣きそうな声。同時に、ピピッ…と電子音がどこからともなく響く。さっきのブザーから、きっかり30秒後だ。
名雪はかがみ込んで、倒れ込んだあゆの秘部に思い切り顔を近づける。
ぬち…
「いやっ!」
舌が秘裂に侵入してくる。絶頂を迎えたばかりのあゆにとって、それは激烈すぎる刺激だった。
佐祐理に比べれば稚拙な動きなのは否めない。しかし、身体は興奮しきっており、愛液もたっぷりとあふれ返っているのだから、あっという間に快感の渦が巻き起こってくる。それを知ってか知らずか、名雪の舌は最初からピンピンに膨れ上がったクリトリスを責めていた。
「だ、だめ…ボク、またイッちゃうよぉっ!」
快感のボルテージが下がりきらないうちに刺激を受けているのだ。あゆは、すぐに絶頂の崖っぷちまで追いやられてしまう。必死で踏みとどまろうと耐えるが、名雪の攻撃が続く限り時間の問題なのは明らかだった。
「ゆ、許して、名雪さん…ボク、これでイッちゃうと『三回目』だから…だめ…なの…」
名雪は聞こえていないとばかりに指をヴァギナに突き刺す。
「ああっ!だめ!な、名雪さん、助けてっ!一緒にここから出ようよっ!」
あゆの腰がひゅくひゅくと震え始める。あゆは最後の坂道を一気に押し上げられていく。もはや、名雪が舌の動きを止めても絶頂を避ける事はできないだろう。
「ボ、ボク…イっちゃううっ…!」
淫靡な水音がハーモニーを奏でる。
なぜなら、ここにいる少女達はシックス・ナインに励んでいるからだ。
くりゅっ…
「ひっ」
クリトリスを舐められた。下になっていたあゆが小さな声を上げる。もちろん、その間舌の動きの方はおろそかになってしまう。
くりゅくりゅ、くりゅっ…
「………!」
間断無き舌の攻撃に腰をぴくつかせながらも、あゆは懸命に佐祐理の秘部に舌を割り入れて闇雲に動かした。佐祐理はぎゅっと目を閉じ、眉をしかめてその刺激に耐えながらも、一度捉えたあゆの幼い突起を執拗になめ回して離さない。
「あ、あ」
あゆがまた舌の動きを止めた。その機に、佐祐理は半開きに目を開けて人差し指をあゆの中に勢い良く挿入する。
つぶっ…
「ううーっ!」
もはやあゆの意識は朦朧として、佐祐理の秘裂を舐めるどころではなくなっている。佐祐理のクンニリングスは、恐ろしく上手かった。
「だ…だめ…」
あゆが観念しても、佐祐理は容赦ない舌の動きを全く緩めようとしなかった。尋常ではなく大きな波があゆの細腰に迫ってくる。
「…ああっ!」
びくんっ!びくん、びくんっ!びくんっ!
その瞬間、あゆの全身が激しく痙攣した。指が挿入されていたにも拘わらずヴァギナの隙間からは愛液がほとばしり、佐祐理の頬を濡らした。
ヴーッ…ヴーッ…
そして、低い音のブザーが鳴り響く。同時にプシューという空気音がして、壁の一部が開く。佐祐理の後ろの方に部屋の出口ができていた。
佐祐理は立ち上がり、気絶したようになってぴくぴくと震えるあゆを見下ろした。良く見ると、二人とも剃られたように秘部がつるつるとしている事がわかる。
「ご、ごめんなさい…佐祐理は、ここから出て、会わなきゃいけない人がいるんです…」
小さく頭を下げながら、佐祐理は部屋から出ていく。
佐祐理が部屋を出た瞬間、また空気音がする。それは佐祐理の出ていった出口が閉まった音であると同時に、逆側に入り口が出来た音だ。
「あ…あゆちゃん!?」
それは聞いた事のある声だった…
「な、名雪さん…」
倒れたままの姿勢であゆはつぶやく。
やがてあゆの視界に入ってきたのは、果たして全裸の名雪の姿だった…。無論、秘部にはわずかなヘアすら生える事を許されていない。
「い、いやだよ…ボク、名雪さんとこんな事したくないよ…」
「………」
「ねぇ、名雪さんもそうでしょっ!?ねぇ、答えてよっ!」
「ご、ごめん、あゆちゃん…私…ここから出るの…家に帰るの…」
「名雪さんっ!?」
絶望的な声。
「ごめんね…本当にごめんね…」
泣きそうな声。同時に、ピピッ…と電子音がどこからともなく響く。さっきのブザーから、きっかり30秒後だ。
名雪はかがみ込んで、倒れ込んだあゆの秘部に思い切り顔を近づける。
ぬち…
「いやっ!」
舌が秘裂に侵入してくる。絶頂を迎えたばかりのあゆにとって、それは激烈すぎる刺激だった。
佐祐理に比べれば稚拙な動きなのは否めない。しかし、身体は興奮しきっており、愛液もたっぷりとあふれ返っているのだから、あっという間に快感の渦が巻き起こってくる。それを知ってか知らずか、名雪の舌は最初からピンピンに膨れ上がったクリトリスを責めていた。
「だ、だめ…ボク、またイッちゃうよぉっ!」
快感のボルテージが下がりきらないうちに刺激を受けているのだ。あゆは、すぐに絶頂の崖っぷちまで追いやられてしまう。必死で踏みとどまろうと耐えるが、名雪の攻撃が続く限り時間の問題なのは明らかだった。
「ゆ、許して、名雪さん…ボク、これでイッちゃうと『三回目』だから…だめ…なの…」
名雪は聞こえていないとばかりに指をヴァギナに突き刺す。
「ああっ!だめ!な、名雪さん、助けてっ!一緒にここから出ようよっ!」
あゆの腰がひゅくひゅくと震え始める。あゆは最後の坂道を一気に押し上げられていく。もはや、名雪が舌の動きを止めても絶頂を避ける事はできないだろう。
「ボ、ボク…イっちゃううっ…!」
「だ、だめだよ」
「どうして?」
「ど、どうしてって、こんなのおかしいよ」
瑞穂が身体をよじらせて抜けだそうとする。
だが、瑞穂を捕らえている腕はびくともしなかった。同性の腕のはず、香奈子が運動をやっていたなど聞いた事がない。瑞穂の不安が急に膨らんでくる。
「か…香奈子ちゃん!?離して…」
「離さない」
「い、いやだよ」
「離さない」
どこか機械的な口調。最近香奈子の様子がおかしかったのは確かだが、それが身に振りかかってくるとなればその恐怖は計り知れない。
香奈子は、服の上から瑞穂の胸を揉み上げる動きを止めて、襟の部分から手を入れようとした。
「や、やめて…」
瑞穂は顔を引きつらせて言う。今まで胸を揉まれていた動きはきちんと強弱を考えた動きだったが、左手だけで瑞穂を完全に拘束するだけの力を見せつけられては恐れずにいられない。
香奈子は躊躇わずに手を服の下に入れる。すぐに窮屈な状態になったが、次の瞬間、
び…びびっ!
それなりに厚い生地で出来ているはずの制服は、ブラウスとシャツと一緒に引き裂かれてしまった。ブラウスはボタンが飛んだだけだったが、制服とシャツはそのまま破られている。
「ひっ」
瑞穂が小さく息をのむ。今の音で誰かがか駆けつけてくれるのではという淡い期待もあったが、今は放課後の遅い時間。生徒会室の近くに誰か人が通りかかるはずもない。
それに、ここに呼んだのは香奈子自身なのだから、絶対にバレる事はないと確信しているに違いない…
ぶちっ。
控えめなブラジャーが引きちぎられた。
「ふふふ…」
香奈子の笑い声。瑞穂の背筋を寒いものが駆け上がる。改めて、親友の誘いに無防備でやってきた自分の軽率を後悔せずにはいられない。それが瑞穂の信頼の香奈子に対する証でもあったのだが…。
ぐに、ぐにと香奈子が瑞穂の乳房に対する愛撫を開始する。
快感など感じられるはずもない動きだったが、それは瑞穂の心の中の何かを壊していくのに十分な行為だった。
首をかくんと垂れて、絶望と無気力の表情を浮かべる瑞穂に構わず、香奈子は胸への愛撫を続けていった。数分続けても、瑞穂の乳房を摩擦で腫れ上がらせるだけの効果しかなかったのだが、香奈子は不意に手を下の方に滑らせ始める。
び…びびっ…
残っていた生地が破れ、三枚の服が真ん中から綺麗に破かれていった。
香奈子の手はそのまま下に進み、スカートの中にもぐり込んでいく。
「あ…」
瑞穂がかすかに声を漏らした。
スカートとショーツの方は生地に多少余裕があったため、いきなり破られる事はなかった。香奈子の手はあっという間にショーツの中の瑞穂の秘裂を探り出し、まさぐり始める。
いきなり刺激されたのなら痛みしか生まれなかっただろうが、香奈子は乳房を刺激していた時に比べれば繊細なタッチで刺激を始めた。秘裂の入り口のぎりぎりの所、粘膜に触れそうなぎりぎりの所をなで回していく。
性感に未知な少女にとって、それは極めて不十分な刺激だったかもしれない。しかし、香奈子は飽きもせずにその部分の刺激を延々と繰り返していった。そんな所を何分間も刺激されれば、生理的な反応として粘膜は肥厚せざるを得ないし、瑞穂のヴァギナは受け入れの準備を始めざるを得ない。
いつの間にか、瑞穂は小さく吐息の音を立て始めていた。さっきまでは、ほとんど無音に近い状態で呼吸していたのに。
香奈子は、瑞穂の反応が変化し始めても、慌てる事無く同じ箇所の刺激を続けていった。瑞穂は段々と身体が熱くなり始めている事を感じてくる。それを思考から振り払おうとすればするほど、思考の中で性行為の占めるウェイトが大きくなってくる。それは瑞穂の身体の反応に直結した。
そしてある瞬間、なんの前触れもなく香奈子が指を秘裂の中に侵入させる。
「………!」
「うふ…ふふ…ふふ」
その指先は、確実に熱い粘液を捉えていた。
くちゅっ、という音が立った事で、瑞穂自身も自らの身体の反応をはっきり知ってしまう。瑞穂にとって、そういう反応は知識の上での事でしかなかった。それは…正常だった時の香奈子がもたらしたものである。
まさか、その時は香奈子によってその反応が引き出されるとは思いもしなかったが…
粘液で濡れた香奈子の指先は、瑞穂の極めて小さなクリトリスを探り当てた。
「はぅっ」
瑞穂が初めて露骨な反応を見せる。
「ふふ…うふふふふふ」
香奈子は含み笑いを続けながら、クリトリスをこすり続ける。決して優しい動きとは言えなかったが、女の細指がもたらすタッチはそれだけで滑らかなものになる。瑞穂は、徐々に快感の渦から逃れられなくなっていった。
米粒ほどに勃起したクリトリスを触られる度、身体をじんわりした快感が包んでいく。未知の体験ではあったが、瑞穂ははっきりと気持ちよさを感じていたし、置かれている状況の異常さも忘れつつあった。
同性、という事実が、むしろ嫌悪感より安堵感を生んでいるのか。瑞穂は頬を染めながら行為を受け入れていった。
くちゅ、くちゅ、くちゅという水っぽい音が静かな生徒会室の中に響いていく。正方形に置かれた四つの長机の真ん中で、瑞穂はどんどん白いショーツを液体で汚していった。
「あ…香奈子ちゃん、何か来る」
「イク…」
「何か、何か来るよっ!」
「イク…イク…イク…」
「んんっ…」
瑞穂が少し切羽詰まった、とろけ気味の声を漏らす。眼鏡の向こうの瞳をきゅっと閉じて、ほんの少し顔を反らせる。
「あ…ああっ」
がちゃっ。
「………!」
その瞬間、生徒会室のドアが開いた。
「ご苦労様、太田さん」
月島生徒会長の声…だった。
「どうして?」
「ど、どうしてって、こんなのおかしいよ」
瑞穂が身体をよじらせて抜けだそうとする。
だが、瑞穂を捕らえている腕はびくともしなかった。同性の腕のはず、香奈子が運動をやっていたなど聞いた事がない。瑞穂の不安が急に膨らんでくる。
「か…香奈子ちゃん!?離して…」
「離さない」
「い、いやだよ」
「離さない」
どこか機械的な口調。最近香奈子の様子がおかしかったのは確かだが、それが身に振りかかってくるとなればその恐怖は計り知れない。
香奈子は、服の上から瑞穂の胸を揉み上げる動きを止めて、襟の部分から手を入れようとした。
「や、やめて…」
瑞穂は顔を引きつらせて言う。今まで胸を揉まれていた動きはきちんと強弱を考えた動きだったが、左手だけで瑞穂を完全に拘束するだけの力を見せつけられては恐れずにいられない。
香奈子は躊躇わずに手を服の下に入れる。すぐに窮屈な状態になったが、次の瞬間、
び…びびっ!
それなりに厚い生地で出来ているはずの制服は、ブラウスとシャツと一緒に引き裂かれてしまった。ブラウスはボタンが飛んだだけだったが、制服とシャツはそのまま破られている。
「ひっ」
瑞穂が小さく息をのむ。今の音で誰かがか駆けつけてくれるのではという淡い期待もあったが、今は放課後の遅い時間。生徒会室の近くに誰か人が通りかかるはずもない。
それに、ここに呼んだのは香奈子自身なのだから、絶対にバレる事はないと確信しているに違いない…
ぶちっ。
控えめなブラジャーが引きちぎられた。
「ふふふ…」
香奈子の笑い声。瑞穂の背筋を寒いものが駆け上がる。改めて、親友の誘いに無防備でやってきた自分の軽率を後悔せずにはいられない。それが瑞穂の信頼の香奈子に対する証でもあったのだが…。
ぐに、ぐにと香奈子が瑞穂の乳房に対する愛撫を開始する。
快感など感じられるはずもない動きだったが、それは瑞穂の心の中の何かを壊していくのに十分な行為だった。
首をかくんと垂れて、絶望と無気力の表情を浮かべる瑞穂に構わず、香奈子は胸への愛撫を続けていった。数分続けても、瑞穂の乳房を摩擦で腫れ上がらせるだけの効果しかなかったのだが、香奈子は不意に手を下の方に滑らせ始める。
び…びびっ…
残っていた生地が破れ、三枚の服が真ん中から綺麗に破かれていった。
香奈子の手はそのまま下に進み、スカートの中にもぐり込んでいく。
「あ…」
瑞穂がかすかに声を漏らした。
スカートとショーツの方は生地に多少余裕があったため、いきなり破られる事はなかった。香奈子の手はあっという間にショーツの中の瑞穂の秘裂を探り出し、まさぐり始める。
いきなり刺激されたのなら痛みしか生まれなかっただろうが、香奈子は乳房を刺激していた時に比べれば繊細なタッチで刺激を始めた。秘裂の入り口のぎりぎりの所、粘膜に触れそうなぎりぎりの所をなで回していく。
性感に未知な少女にとって、それは極めて不十分な刺激だったかもしれない。しかし、香奈子は飽きもせずにその部分の刺激を延々と繰り返していった。そんな所を何分間も刺激されれば、生理的な反応として粘膜は肥厚せざるを得ないし、瑞穂のヴァギナは受け入れの準備を始めざるを得ない。
いつの間にか、瑞穂は小さく吐息の音を立て始めていた。さっきまでは、ほとんど無音に近い状態で呼吸していたのに。
香奈子は、瑞穂の反応が変化し始めても、慌てる事無く同じ箇所の刺激を続けていった。瑞穂は段々と身体が熱くなり始めている事を感じてくる。それを思考から振り払おうとすればするほど、思考の中で性行為の占めるウェイトが大きくなってくる。それは瑞穂の身体の反応に直結した。
そしてある瞬間、なんの前触れもなく香奈子が指を秘裂の中に侵入させる。
「………!」
「うふ…ふふ…ふふ」
その指先は、確実に熱い粘液を捉えていた。
くちゅっ、という音が立った事で、瑞穂自身も自らの身体の反応をはっきり知ってしまう。瑞穂にとって、そういう反応は知識の上での事でしかなかった。それは…正常だった時の香奈子がもたらしたものである。
まさか、その時は香奈子によってその反応が引き出されるとは思いもしなかったが…
粘液で濡れた香奈子の指先は、瑞穂の極めて小さなクリトリスを探り当てた。
「はぅっ」
瑞穂が初めて露骨な反応を見せる。
「ふふ…うふふふふふ」
香奈子は含み笑いを続けながら、クリトリスをこすり続ける。決して優しい動きとは言えなかったが、女の細指がもたらすタッチはそれだけで滑らかなものになる。瑞穂は、徐々に快感の渦から逃れられなくなっていった。
米粒ほどに勃起したクリトリスを触られる度、身体をじんわりした快感が包んでいく。未知の体験ではあったが、瑞穂ははっきりと気持ちよさを感じていたし、置かれている状況の異常さも忘れつつあった。
同性、という事実が、むしろ嫌悪感より安堵感を生んでいるのか。瑞穂は頬を染めながら行為を受け入れていった。
くちゅ、くちゅ、くちゅという水っぽい音が静かな生徒会室の中に響いていく。正方形に置かれた四つの長机の真ん中で、瑞穂はどんどん白いショーツを液体で汚していった。
「あ…香奈子ちゃん、何か来る」
「イク…」
「何か、何か来るよっ!」
「イク…イク…イク…」
「んんっ…」
瑞穂が少し切羽詰まった、とろけ気味の声を漏らす。眼鏡の向こうの瞳をきゅっと閉じて、ほんの少し顔を反らせる。
「あ…ああっ」
がちゃっ。
「………!」
その瞬間、生徒会室のドアが開いた。
「ご苦労様、太田さん」
月島生徒会長の声…だった。
くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ。
「ふ…ふぁ」
水っぽい音に、切なげな声が重なる。
控え室に置かれたベッドに座って脚を開いた由綺。その秘裂には、すらりと細い二本の指が侵入してひっきりなしに刺激を与え続けていた。かなり手慣れた愛撫である。乱暴さと繊細さを巧みに織り交ぜており、動きのバリエーションも豊富だった。
由綺は惚けた顔のまま、与えられる快楽にただ身を委ねている。背を少しだけ反らせて両手を後ろについた体勢は、為されるがままといった印象が強い。
愛撫をしているのは…理奈だった。
自らも身に何も纏わず、右手だけで由綺の秘部をいじくるタッチ。どこかダンサブルなイメージすらある。確かに、女性の身体を責め立てて嬌声を引き出す営みは、どこか楽曲的な営みに似ているかもしれない。それを知ってか知らずか、理奈の指の動かし方は極めてリズミカルだった。
理奈自身も、無刺激で奉仕的な愛撫をしているわけではない。左手はしっかりと自らの秘裂に当てられており、思うがままの刺激を与えていた。由綺に負けず潤滑の液は豊富であり、四つん這いになった太股には透明な液体がたらたらと伝ってしまっている。
万が一他人に見られたなら、スキャンダラスというだけでは済まない情景だった。だが、この部屋の外では弥生が見張りを続けているのだ。二人に誰かが入ってくるのではなどという心配は全くなかった。
「由綺…もう…いいかしら…」
「う…うんっ、理奈ちゃん、私、もう欲しい」
こくこく、と由綺が頭を縦に振る。
「私も…もう我慢できないわ」
理奈ははいずるようにしてベッドに上がった。由綺は身体をベッドに倒して理奈を待つ。
枕の側に頭を置いて寝転がった由綺に対し、理奈は逆の方向に頭を置いて、同じように寝転がった。そして身体をゆっくり由綺の方に近づけていく。
すぐに脚と脚が絡まっていき、身体同士の密着度が増していった。必然的に濡れそぼった部分の距離も縮まっていき…
ぬちゅっ。
「………!」
「うっ…」
ついには、密着する。いわゆる松葉の体勢で、二人は身を交わらせたのだ。
ぬち…ぬちっ
「あ…ああ」
「い、いいっ」
二人は悦びの声を上げながら、微妙に身体をスライドさせ合って秘裂がこすれ合う快感をむさぼった。目の前に来た互いの脚を抱きしめるように強くつかみ、必死で腰をくねらせる。直接的な刺激ではないにしろ、先ほどの愛撫でクリトリスを露出させている二人にとってそれは十分な性行為だった。
ぐり、ぐりっと理奈が強烈な動きを加え、由綺がぴくぴくという痙攣にも似た動きでそれを捉える。その度に重なり合った秘裂はいやらしく変形し、愛液がほとばしって互いの身体に垂れかかった。
「由綺…私、もう」
「私、私も」
お互いの確認の声が上がると、腰の動きがますます強くなる。ぐちゅぐちゅ、と粘膜の絡まり合う音が響きわたっていった。同時に、熱いものが腰の奥からせり上がってくる。
「あ…ひっ、駄目っ!」
「いっ…いっちゃう」
ひくひくっ…と腰が震えたと思うと、ビクンっと二つの絶頂が合一した。
「あ…あ」
「はぁ…はぁっ」
二人はその体勢のままで、恍惚とした表情を浮かべたまま余韻に浸っていた。
その時、まさか二人は巧妙に隠されたレンズが一部始終を記録していたなどとは思っていなかっただろう。弥生があらゆる事に水の漏れる隙間もないほどの管理をしていると、二人は彼女を信頼しきっていたのだから。
やがて身体を起こした二人は、深い口づけを交わして行為を終えた。
「ふ…ふぁ」
水っぽい音に、切なげな声が重なる。
控え室に置かれたベッドに座って脚を開いた由綺。その秘裂には、すらりと細い二本の指が侵入してひっきりなしに刺激を与え続けていた。かなり手慣れた愛撫である。乱暴さと繊細さを巧みに織り交ぜており、動きのバリエーションも豊富だった。
由綺は惚けた顔のまま、与えられる快楽にただ身を委ねている。背を少しだけ反らせて両手を後ろについた体勢は、為されるがままといった印象が強い。
愛撫をしているのは…理奈だった。
自らも身に何も纏わず、右手だけで由綺の秘部をいじくるタッチ。どこかダンサブルなイメージすらある。確かに、女性の身体を責め立てて嬌声を引き出す営みは、どこか楽曲的な営みに似ているかもしれない。それを知ってか知らずか、理奈の指の動かし方は極めてリズミカルだった。
理奈自身も、無刺激で奉仕的な愛撫をしているわけではない。左手はしっかりと自らの秘裂に当てられており、思うがままの刺激を与えていた。由綺に負けず潤滑の液は豊富であり、四つん這いになった太股には透明な液体がたらたらと伝ってしまっている。
万が一他人に見られたなら、スキャンダラスというだけでは済まない情景だった。だが、この部屋の外では弥生が見張りを続けているのだ。二人に誰かが入ってくるのではなどという心配は全くなかった。
「由綺…もう…いいかしら…」
「う…うんっ、理奈ちゃん、私、もう欲しい」
こくこく、と由綺が頭を縦に振る。
「私も…もう我慢できないわ」
理奈ははいずるようにしてベッドに上がった。由綺は身体をベッドに倒して理奈を待つ。
枕の側に頭を置いて寝転がった由綺に対し、理奈は逆の方向に頭を置いて、同じように寝転がった。そして身体をゆっくり由綺の方に近づけていく。
すぐに脚と脚が絡まっていき、身体同士の密着度が増していった。必然的に濡れそぼった部分の距離も縮まっていき…
ぬちゅっ。
「………!」
「うっ…」
ついには、密着する。いわゆる松葉の体勢で、二人は身を交わらせたのだ。
ぬち…ぬちっ
「あ…ああ」
「い、いいっ」
二人は悦びの声を上げながら、微妙に身体をスライドさせ合って秘裂がこすれ合う快感をむさぼった。目の前に来た互いの脚を抱きしめるように強くつかみ、必死で腰をくねらせる。直接的な刺激ではないにしろ、先ほどの愛撫でクリトリスを露出させている二人にとってそれは十分な性行為だった。
ぐり、ぐりっと理奈が強烈な動きを加え、由綺がぴくぴくという痙攣にも似た動きでそれを捉える。その度に重なり合った秘裂はいやらしく変形し、愛液がほとばしって互いの身体に垂れかかった。
「由綺…私、もう」
「私、私も」
お互いの確認の声が上がると、腰の動きがますます強くなる。ぐちゅぐちゅ、と粘膜の絡まり合う音が響きわたっていった。同時に、熱いものが腰の奥からせり上がってくる。
「あ…ひっ、駄目っ!」
「いっ…いっちゃう」
ひくひくっ…と腰が震えたと思うと、ビクンっと二つの絶頂が合一した。
「あ…あ」
「はぁ…はぁっ」
二人はその体勢のままで、恍惚とした表情を浮かべたまま余韻に浸っていた。
その時、まさか二人は巧妙に隠されたレンズが一部始終を記録していたなどとは思っていなかっただろう。弥生があらゆる事に水の漏れる隙間もないほどの管理をしていると、二人は彼女を信頼しきっていたのだから。
やがて身体を起こした二人は、深い口づけを交わして行為を終えた。
「い…嫌っ、やめて!」
両の目からぼろぼろと涙をこぼしながら香里が訴えかける。その両手両足は細身のロープで何重にも縛られ、固定されてしまっていた。ヒップの部分だけが、辛うじて地面に着地する事を許されている。
そんな状態では反発力など全く生かせるはずもなく、香里の逃げようという試みはロープをぎしぎしと軋ませるだけに止まっていた。M字に開脚された足の真ん中には、ぱっくりと無理矢理に露呈させられている紅の秘めた部分があった。
ヘアは、ない。それなりに発達した恥丘を覆っているべき叢が全くない。香里の足元に落ちている安全カミソリと、ところどころに飛び散った白い泡を見れば何が為されたのかは明らかだった。
香里に近づいていく、小さな影。
「ど…どうしてこんな事するの!?しおりっ…答えて!」
「………」
闇の中から現れたのは、普段とは別人のように冷たく鋭い目をした栞の姿だった。香里と同じように、身には何一つとして纏われていない。しかし、その事を全く気にしていないかのような透明で黒い瞳が、香里のことを静かに見据えた。
「ひ…」
実の妹の姿に怯える。
ついさっきまで泣き叫ぶ香里を無視して、カミソリを操っていた少女なのだ。見慣れてきた身内の姿という事よりも、何をされるかという恐怖心の方が強い。
栞の手には、白っぽく細長い棒があった。
逆の手にはボタン式のライター。
「………!?」
栞は白い棒の方をかざすと、ゆっくり香里の身体の上に近づけてくる。そして儀式的にライターのボタンをカチッ…と押すと、生まれた小さな火を棒に向けて移動させていった。
その瞬間、香里は白い棒が何を意味するのか把握する。
「ゆ!?ゆるしてぇっ!?」
香里の性器の直上に位置された白い棒を、火が舐めた…
……ぽたっ。
永劫にも思える一瞬の後、
「ひぃぃぃっ!……あ……?」
絶叫を上げた香里の声が、途中で止まる。
感じられるはずの激烈な熱さはなく、そこにあるのはべとついた感覚だけ。見ると、落ちてきた液体はすぐに固まる事はなく、秘裂の間をつぅっと滑り落ちている。
ぽた。ぽた。
栞が白い棒の近くで火を滑らせる度、その液体はぽたぽたと滑り落ちて香里の秘裂に垂れ落ちた。
「な…なんなの…?」
拍子抜けの感覚と、得体の知れない液体の恐怖が入り交じってくる。
そして、香里の秘裂が完全にべとべとになってしまうと、栞は体勢を低くしていった。ライターだけを床に置くと、香里の性器にゆっくり顔を近づけていく。
ぺろっ。
「んっ!?」
突然、香里の秘裂をなま暖かい感覚が襲う。
ぺろ…ちろっ。
栞は香里の股間に顔をうずめて、クンニリングスを始めていた…
「や…やぁっ!栞、そんなこと、やめて!」
香里は嫌悪感に身をよじらせる。同性ということ、近親ということ、二重のタブーの感覚が香里を襲う。
すぐに栞の舌は秘裂の内側までもぐり込んできた。栞の舌は身体に相応して小さく細いものだったが、そのためにヒダのあちこちまで的確に滑り込んで刺激してくる。丁寧に丁寧に舐められてくると、香里は段々別の感覚を感じざるを得なくなってくる。
「ん…ん…いやっ」
香里はふるふると頭を振って訴えた。しかし弱々しくなった声は、栞のさらなる大胆な動きを誘発しただけだった。
女として最も弱々しくいやらしい部分を、栞の舌がつんとつついてくる。
「あうっ」
じゅぷ、じゅぷとたっぷりと唾液を含ませた舌が動いて、突起を守っている包皮を強引に脱がせてしまった。後は、舌で転がされる度に激しい快感の波が腰の奥から襲ってくるだけである。栞の柔らかい舌が、何度も何度もそこを包み込んでこねくり回す。
愛しい人に触られた事も、自分で触った事もある部分だ。性の感覚と、太い太い伝達神経で直結されている部分。そこを自分の妹に舐められている。
屈折した快感すら芽生え始めた瞬間、ずんっ、と香里の腰に重苦しい感覚が生まれた。次の瞬間、それは痛みにも似た冷たさに変わる。
「ひっ…ひーっ!つ、つめたいっ!?」
香里の密壷には、栞の持っていた白い棒が突き刺さっている。栞が持っていたと思しき部分には、木のバーがついていた。どこにでもあるミルクアイスだったのだ。ただし、温度は普通のものと比較にならないほど冷やされていたに違いない。
「あ…あくっ、うーっ、だめ…」
香里はメチャクチャに身体を動かして抵抗したが、まるでダメだった。むしろそれは膣の自然な収縮を招き、ますます冷たい感覚が激烈に感じられるようになっただけだ。処女を奪われた時にも比せられる痛みだったが、それとは全く別種の痛みだった。
しかも、痛みに加えて、栞の執拗なクンニリングスは続いている。香里は気が狂ってしまいそうだった。
「ご、ごめんなさいーっ、しおりっ」
「………」
「なんでもします、なんでもしますから…許してくださいっ」
香里はくしゃくしゃになった顔で訴えかけた。言葉も、もはや妹に対して向けたものではない、懇願になっている。
栞は、赤くなった姉の性器からゆっくりとアイスのバーを引き抜いた。表面がどろどろに溶けた白い棒が出てくる。しかし、中心部分は未だに溶けていなかった。
「あ…あ…あはぁーっ…」
香里は放心したようになって、安堵の声を漏らす。
「お姉ちゃん」
「は…はひっ」
もはや呂律(ろれつ)が回っていない。
「自分が、いやらしい女だと認めてください。それから、イク時に自分でイクって言ってください」
「はい…わかりました」
ビクビクと、恐怖に打ち震えた目のままで答える。
そして栞がクンニリングスを再開した。
「うっ…ひ、いいっ、あ、そこっ、いい、感じるっ」
香里が涙をぽろぽろと流しながら、栞の舌の動きに反応して淫靡な声を漏らす。栞は依然として冷たい視線を維持したまま、黙々と舌を動かし続けた。
「あ、あ、そこ、そこですっ、もう、もう、だめですっ、いやらしいから、私、いやらしい身体だから、もうイッちゃいますっ」
栞が行為を再開して30秒も経たないうちに、香里は言う。それを聞いて、栞はクリトリスをはじくような強い動きを連続して加えていった。同時に指を香里のヴァギナに挿入し、膣壁をこりこりとくすぐった。
「あぁっ…イクっ…」
香里はびくんっ!と一度身体をわななかせると、ぐったりとしてしまう。
栞は軽蔑したような目でそれを見ながら、指を締め付けてくるヴァギナの中をぐりぐりと刺激し続けていた。
「祐一さんに、どれくらい会いましたか?すぐ我慢できなくなって、欲しくなっちゃうんでしょう?自分の指で我慢するってこと、できないんですか?」
そして尋問が始まった。
両の目からぼろぼろと涙をこぼしながら香里が訴えかける。その両手両足は細身のロープで何重にも縛られ、固定されてしまっていた。ヒップの部分だけが、辛うじて地面に着地する事を許されている。
そんな状態では反発力など全く生かせるはずもなく、香里の逃げようという試みはロープをぎしぎしと軋ませるだけに止まっていた。M字に開脚された足の真ん中には、ぱっくりと無理矢理に露呈させられている紅の秘めた部分があった。
ヘアは、ない。それなりに発達した恥丘を覆っているべき叢が全くない。香里の足元に落ちている安全カミソリと、ところどころに飛び散った白い泡を見れば何が為されたのかは明らかだった。
香里に近づいていく、小さな影。
「ど…どうしてこんな事するの!?しおりっ…答えて!」
「………」
闇の中から現れたのは、普段とは別人のように冷たく鋭い目をした栞の姿だった。香里と同じように、身には何一つとして纏われていない。しかし、その事を全く気にしていないかのような透明で黒い瞳が、香里のことを静かに見据えた。
「ひ…」
実の妹の姿に怯える。
ついさっきまで泣き叫ぶ香里を無視して、カミソリを操っていた少女なのだ。見慣れてきた身内の姿という事よりも、何をされるかという恐怖心の方が強い。
栞の手には、白っぽく細長い棒があった。
逆の手にはボタン式のライター。
「………!?」
栞は白い棒の方をかざすと、ゆっくり香里の身体の上に近づけてくる。そして儀式的にライターのボタンをカチッ…と押すと、生まれた小さな火を棒に向けて移動させていった。
その瞬間、香里は白い棒が何を意味するのか把握する。
「ゆ!?ゆるしてぇっ!?」
香里の性器の直上に位置された白い棒を、火が舐めた…
……ぽたっ。
永劫にも思える一瞬の後、
「ひぃぃぃっ!……あ……?」
絶叫を上げた香里の声が、途中で止まる。
感じられるはずの激烈な熱さはなく、そこにあるのはべとついた感覚だけ。見ると、落ちてきた液体はすぐに固まる事はなく、秘裂の間をつぅっと滑り落ちている。
ぽた。ぽた。
栞が白い棒の近くで火を滑らせる度、その液体はぽたぽたと滑り落ちて香里の秘裂に垂れ落ちた。
「な…なんなの…?」
拍子抜けの感覚と、得体の知れない液体の恐怖が入り交じってくる。
そして、香里の秘裂が完全にべとべとになってしまうと、栞は体勢を低くしていった。ライターだけを床に置くと、香里の性器にゆっくり顔を近づけていく。
ぺろっ。
「んっ!?」
突然、香里の秘裂をなま暖かい感覚が襲う。
ぺろ…ちろっ。
栞は香里の股間に顔をうずめて、クンニリングスを始めていた…
「や…やぁっ!栞、そんなこと、やめて!」
香里は嫌悪感に身をよじらせる。同性ということ、近親ということ、二重のタブーの感覚が香里を襲う。
すぐに栞の舌は秘裂の内側までもぐり込んできた。栞の舌は身体に相応して小さく細いものだったが、そのためにヒダのあちこちまで的確に滑り込んで刺激してくる。丁寧に丁寧に舐められてくると、香里は段々別の感覚を感じざるを得なくなってくる。
「ん…ん…いやっ」
香里はふるふると頭を振って訴えた。しかし弱々しくなった声は、栞のさらなる大胆な動きを誘発しただけだった。
女として最も弱々しくいやらしい部分を、栞の舌がつんとつついてくる。
「あうっ」
じゅぷ、じゅぷとたっぷりと唾液を含ませた舌が動いて、突起を守っている包皮を強引に脱がせてしまった。後は、舌で転がされる度に激しい快感の波が腰の奥から襲ってくるだけである。栞の柔らかい舌が、何度も何度もそこを包み込んでこねくり回す。
愛しい人に触られた事も、自分で触った事もある部分だ。性の感覚と、太い太い伝達神経で直結されている部分。そこを自分の妹に舐められている。
屈折した快感すら芽生え始めた瞬間、ずんっ、と香里の腰に重苦しい感覚が生まれた。次の瞬間、それは痛みにも似た冷たさに変わる。
「ひっ…ひーっ!つ、つめたいっ!?」
香里の密壷には、栞の持っていた白い棒が突き刺さっている。栞が持っていたと思しき部分には、木のバーがついていた。どこにでもあるミルクアイスだったのだ。ただし、温度は普通のものと比較にならないほど冷やされていたに違いない。
「あ…あくっ、うーっ、だめ…」
香里はメチャクチャに身体を動かして抵抗したが、まるでダメだった。むしろそれは膣の自然な収縮を招き、ますます冷たい感覚が激烈に感じられるようになっただけだ。処女を奪われた時にも比せられる痛みだったが、それとは全く別種の痛みだった。
しかも、痛みに加えて、栞の執拗なクンニリングスは続いている。香里は気が狂ってしまいそうだった。
「ご、ごめんなさいーっ、しおりっ」
「………」
「なんでもします、なんでもしますから…許してくださいっ」
香里はくしゃくしゃになった顔で訴えかけた。言葉も、もはや妹に対して向けたものではない、懇願になっている。
栞は、赤くなった姉の性器からゆっくりとアイスのバーを引き抜いた。表面がどろどろに溶けた白い棒が出てくる。しかし、中心部分は未だに溶けていなかった。
「あ…あ…あはぁーっ…」
香里は放心したようになって、安堵の声を漏らす。
「お姉ちゃん」
「は…はひっ」
もはや呂律(ろれつ)が回っていない。
「自分が、いやらしい女だと認めてください。それから、イク時に自分でイクって言ってください」
「はい…わかりました」
ビクビクと、恐怖に打ち震えた目のままで答える。
そして栞がクンニリングスを再開した。
「うっ…ひ、いいっ、あ、そこっ、いい、感じるっ」
香里が涙をぽろぽろと流しながら、栞の舌の動きに反応して淫靡な声を漏らす。栞は依然として冷たい視線を維持したまま、黙々と舌を動かし続けた。
「あ、あ、そこ、そこですっ、もう、もう、だめですっ、いやらしいから、私、いやらしい身体だから、もうイッちゃいますっ」
栞が行為を再開して30秒も経たないうちに、香里は言う。それを聞いて、栞はクリトリスをはじくような強い動きを連続して加えていった。同時に指を香里のヴァギナに挿入し、膣壁をこりこりとくすぐった。
「あぁっ…イクっ…」
香里はびくんっ!と一度身体をわななかせると、ぐったりとしてしまう。
栞は軽蔑したような目でそれを見ながら、指を締め付けてくるヴァギナの中をぐりぐりと刺激し続けていた。
「祐一さんに、どれくらい会いましたか?すぐ我慢できなくなって、欲しくなっちゃうんでしょう?自分の指で我慢するってこと、できないんですか?」
そして尋問が始まった。
くにゅ。
「…ひぅっ」
ごくごく慎まやかな乳房が変形した。
くにゅ…ふにゅっ
「あ…セ、セリオさん、やめてください〜」
マルチは震えた声で訴え掛ける。しかし、マルチの腰の辺りに馬乗りになっているセリオはマルチの肩をがっしりとつかんでおり、マルチがぱたぱたと身体を動かして抵抗してもまるで動かなかった。
「だめ…だめですぅっ」
セリオは片手の指先だけで小さなマルチの胸を愛撫する。柔らかに揉むだけではなく、乳房のサイズに相応の、小粒の乳首を指先で震わせていく。
ソフトな愛撫ではあったが、執拗に続けられていくうちにマルチの乳首はぴんと張って膨らみ始めた。せいいっぱいの幼げな勃起を、セリオはますます刺激する。
完全に力が抜けてしまっているマルチの肩から手を離すと、セリオは唇を乳首に近づけた。
「はぅっ…う、ううぅ〜」
ちゅぷ、ちゅぷとたっぷりの唾液を絡めながら吸い立てると、マルチの身体は敏感に反応した。
セリオは吸い立ての強さを弱めないままに、段々と身体を下に動かしていく。そして指先を、マルチのおへその辺りからするりと滑らせていった。
「セ、セリオさん、そこはっ!」
くち。
「あ、あふぅっ…」
つるんとしたマルチの秘裂が割り開かれると、中にわずかながら染み出ている液体が水音を立てた。
セリオは胸を舐めながら、片手の指先だけで器用にマルチの秘部の中を刺激していった。指先にもセンサーがついているのか、まるで仔細に観察しているかのような愛撫を加えていく。
ほとんどあるかどうかわからないような、ごくごく小さなクリトリスもセリオは見逃さなかった。
「ひっ!あ、ああっ…セリオさん、やめてください…そこは…すごく敏感なところですから…」
セリオはむしろ指の動きを強めた。
「う…ううっ、ひぃっ…」
段々と増えてきた愛液を指先にまぶしながら、セリオは機械的に行為を続ける。マルチはよだれを垂らしながら、ふるふると髪の毛を左右に振っていた。
セリオが指をぐいっと突っ込んだ。
「ああああ〜っ!」
びくんとマルチが背を反らせる。
「ひ…ひぅぅっ」
マルチはぎゅっと目を閉じて、ぴくぴくと身体を震わせていた。
セリオは口元をぬぐって立ち上がる。
「ご主人様…これでよろしいでしょうか?」
「ああ。なかなかだった。後始末したら、下がって構わんよ」
二人の行為を、そばで見ていた老人が言う。いかにも高級そうなソファーにどっかりと構えているその瞳は、サングラスの奥にあって見えない。
「かしこまりました」
「う…ううっ」
未だに身体をひくつかせているマルチの身体を、近くにあったティッシュでセリオがふき取り始めた。
「ひ…ひぐっ!?…あぅ…ら、らめれすぅ…」
「…ひぅっ」
ごくごく慎まやかな乳房が変形した。
くにゅ…ふにゅっ
「あ…セ、セリオさん、やめてください〜」
マルチは震えた声で訴え掛ける。しかし、マルチの腰の辺りに馬乗りになっているセリオはマルチの肩をがっしりとつかんでおり、マルチがぱたぱたと身体を動かして抵抗してもまるで動かなかった。
「だめ…だめですぅっ」
セリオは片手の指先だけで小さなマルチの胸を愛撫する。柔らかに揉むだけではなく、乳房のサイズに相応の、小粒の乳首を指先で震わせていく。
ソフトな愛撫ではあったが、執拗に続けられていくうちにマルチの乳首はぴんと張って膨らみ始めた。せいいっぱいの幼げな勃起を、セリオはますます刺激する。
完全に力が抜けてしまっているマルチの肩から手を離すと、セリオは唇を乳首に近づけた。
「はぅっ…う、ううぅ〜」
ちゅぷ、ちゅぷとたっぷりの唾液を絡めながら吸い立てると、マルチの身体は敏感に反応した。
セリオは吸い立ての強さを弱めないままに、段々と身体を下に動かしていく。そして指先を、マルチのおへその辺りからするりと滑らせていった。
「セ、セリオさん、そこはっ!」
くち。
「あ、あふぅっ…」
つるんとしたマルチの秘裂が割り開かれると、中にわずかながら染み出ている液体が水音を立てた。
セリオは胸を舐めながら、片手の指先だけで器用にマルチの秘部の中を刺激していった。指先にもセンサーがついているのか、まるで仔細に観察しているかのような愛撫を加えていく。
ほとんどあるかどうかわからないような、ごくごく小さなクリトリスもセリオは見逃さなかった。
「ひっ!あ、ああっ…セリオさん、やめてください…そこは…すごく敏感なところですから…」
セリオはむしろ指の動きを強めた。
「う…ううっ、ひぃっ…」
段々と増えてきた愛液を指先にまぶしながら、セリオは機械的に行為を続ける。マルチはよだれを垂らしながら、ふるふると髪の毛を左右に振っていた。
セリオが指をぐいっと突っ込んだ。
「ああああ〜っ!」
びくんとマルチが背を反らせる。
「ひ…ひぅぅっ」
マルチはぎゅっと目を閉じて、ぴくぴくと身体を震わせていた。
セリオは口元をぬぐって立ち上がる。
「ご主人様…これでよろしいでしょうか?」
「ああ。なかなかだった。後始末したら、下がって構わんよ」
二人の行為を、そばで見ていた老人が言う。いかにも高級そうなソファーにどっかりと構えているその瞳は、サングラスの奥にあって見えない。
「かしこまりました」
「う…ううっ」
未だに身体をひくつかせているマルチの身体を、近くにあったティッシュでセリオがふき取り始めた。
「ひ…ひぐっ!?…あぅ…ら、らめれすぅ…」
「やめて…やめて、ください」
「どうして?」
「こ、こんなのおかしいです」
茜は後ろ手に縛られ、足と手を柱にくくりつけられた体勢のまま訴えかける。顔には真っ黒のアイマスクがつけられていた。
「いいじゃない」
「だめです…」
「すぐに言うこと変わると思うよ」
「そんなはずありません!」
「嘘ばっかー。じゃあ試してみよっか」
「やめてくださいっ!」
茜の懇願も聞き入れられず、つぅっと秘裂に指が一本添えられ、割れ目に沿ってなぞり上げられる。
ぷちゅ。
「ひぅっ…」
「ほら…軽く触っただけなのに」
「ちっ、違いますっ!」
「私が触っているから気持ちいいんでしょ?茜」
「違います!あなたは詩子じゃありません!」
しかし、確かに声は詩子だった。
茜はがんがんする頭の中で必死に記憶を探る。詩子の買ってきてくれた紅茶のペットボトルに、さらにガムシロップを入れたものを飲んでいる間に意識がなくなってきて…
「でも、茜だったから楽チンだったなぁ。薬入れても甘さで全然わかんないんだもんね」
「な…なんの薬ですか」
「睡眠薬と、気持ちよくなれる薬」
ぬぷ。
指が無遠慮に秘裂の中に侵入してくる。ぬるぬるした液体の潤滑で、その指は自在に動き回りながら茜の秘部をいじくり回った。
「あっ…あ…あ!」
「茜のクリ、けっこー大きい…ひょっとして触ってる?意外ー」
茜はアイマスクの下でぼろぼろと涙を流しながら、頭を必死で振って否定した。しかし、それで指の与える刺激を忘れられるわけではない。細いしなやかな指の感触が、最も感じる部分を容赦なくこすり立てる。
「茜…やらしい」
いつもの友人のままの脳天気な声に、貶められる。それがとどめだった。
「うっ…うう…」
何かが崩壊する感覚を味わいながら、茜は身体をびくびくっ…と震わせていた。
「どうして?」
「こ、こんなのおかしいです」
茜は後ろ手に縛られ、足と手を柱にくくりつけられた体勢のまま訴えかける。顔には真っ黒のアイマスクがつけられていた。
「いいじゃない」
「だめです…」
「すぐに言うこと変わると思うよ」
「そんなはずありません!」
「嘘ばっかー。じゃあ試してみよっか」
「やめてくださいっ!」
茜の懇願も聞き入れられず、つぅっと秘裂に指が一本添えられ、割れ目に沿ってなぞり上げられる。
ぷちゅ。
「ひぅっ…」
「ほら…軽く触っただけなのに」
「ちっ、違いますっ!」
「私が触っているから気持ちいいんでしょ?茜」
「違います!あなたは詩子じゃありません!」
しかし、確かに声は詩子だった。
茜はがんがんする頭の中で必死に記憶を探る。詩子の買ってきてくれた紅茶のペットボトルに、さらにガムシロップを入れたものを飲んでいる間に意識がなくなってきて…
「でも、茜だったから楽チンだったなぁ。薬入れても甘さで全然わかんないんだもんね」
「な…なんの薬ですか」
「睡眠薬と、気持ちよくなれる薬」
ぬぷ。
指が無遠慮に秘裂の中に侵入してくる。ぬるぬるした液体の潤滑で、その指は自在に動き回りながら茜の秘部をいじくり回った。
「あっ…あ…あ!」
「茜のクリ、けっこー大きい…ひょっとして触ってる?意外ー」
茜はアイマスクの下でぼろぼろと涙を流しながら、頭を必死で振って否定した。しかし、それで指の与える刺激を忘れられるわけではない。細いしなやかな指の感触が、最も感じる部分を容赦なくこすり立てる。
「茜…やらしい」
いつもの友人のままの脳天気な声に、貶められる。それがとどめだった。
「うっ…うう…」
何かが崩壊する感覚を味わいながら、茜は身体をびくびくっ…と震わせていた。
ちろ…
「うくっ…」
高く鋭い声が漏れる。
ちゅる…ちゅ…
「あ…しおり…ちゃ…」
がしっ。
震える声と共に、あゆの腕が栞のショートカットをぎゅっと抱え込んだ。
「ふむっ…」
「あっ」
それは、あゆの秘部に口づけている栞の顔をより深く近づける結果になる。栞はやや苦しげな声を漏らしたが、舌の動きを止める事はなかった。あくまでも優しいタッチではあるが、極めて積極的。唾液で滑らせた舌が、生き物のようにうごめいていた。
しかし、栞の口の膨らみを見ると、クンニリングスにしては不自然である事がわかる。栞の半開きになった唇はあゆの秘裂に隙間なくぴったりと押しつけられていたが、それ以上侵入していこうとしない。その状態では、秘裂の中に舌だけを滑り込まそうとしても、舌の長さが足りなくてほとんど入っていかないはずだ。
ずる…
だが栞が唇を秘裂から少し離した瞬間、栞の行為がただの焦らしではなかったが事がわかる。栞の唇とあゆの秘裂の間に垣間見えたものは、まるでペニスのようなピンク色の肉棒。
ぬちゅ…ぬちゅっ、ぬちゅ…
「ひ…あぅ…栞ちゃん、強すぎるよっ…」
根元付近での小刻みなピストン運動だったが、あゆは腰をぴくぴく震わせながら官能に喘いだ。同時に、秘裂の間から透明な液体がとろりと流れ始める。
栞は半開きになった妖艶な瞳でそれを確認すると、指で愛液をすくい、あゆの肉棒にそうっとなすりつけていった。
「いっ…いっ…あっ…」
唾液と愛液に光る肉棒に、栞はさらなる舌の攻撃を加えていく。時折ピストン運動を止めていたが、それは休んでいるわけではない。口腔の中では、激しく舌を暴れ回らせているのだ。男のそれと同じように先端が最も敏感であるらしく、あゆは栞の舌が先端を撫で上げる度に悲鳴にも似た嬌声を上げていた。
それに加えて、あゆのヴァギナに指を突き刺す事も忘れない。熱く透明な液体は、栞の指の動きに応えてにちゃにちゃとした感触と音を返す。
「あ…栞ちゃん、ボク、もうだめだよっ…!」
「………」
栞の返事は、唇での激しいしごき立てと、指をもう一本挿入しヴァギナの責め立てだった。
「ボ、ボク、もうがまんできないっ!」
びくんっ。
「きゃ…」
栞が驚いたような声を上げて、顔を離す。脈動の大きさが予想以上だったらしい。
ぴゅ…ぴゅっ…ぴゅるっ
「あ…あゆさんのが…」
「う…ううっ」
あゆは脱力したようになって、ただ放出の快感を感じていた。吐き出された液体は、栞の顔中を汚し、髪にまで飛び掛かっていく。
「ご、ごめんね、栞ちゃん」
一通り放出し終わると、未だひくひくと震えるピンク色の肉棒を晒したままにあゆは謝った。
「ひどいです、あゆさん」
唇や目に垂れてきた液体をこそげ取りながら栞は言う。飲む気は、ないらしい。
「今度は、私の番です…」
栞は足元にあった小さなローターを手に取り、あゆのヴァギナにあてがう。それは極めてスムーズにあゆの中に飲み込まれていった。
ぶぶ…
「あっ…」
あゆは峻烈な快感に眉をしかめながらも、ぱたんと仰向けに倒れる。
「あゆさん…いきますよ」
その秘部から突き出た、未だ屹立しているピンク色の肉棒に栞がまたがっていった。
「き、来て、栞ちゃん」
「うくっ…」
高く鋭い声が漏れる。
ちゅる…ちゅ…
「あ…しおり…ちゃ…」
がしっ。
震える声と共に、あゆの腕が栞のショートカットをぎゅっと抱え込んだ。
「ふむっ…」
「あっ」
それは、あゆの秘部に口づけている栞の顔をより深く近づける結果になる。栞はやや苦しげな声を漏らしたが、舌の動きを止める事はなかった。あくまでも優しいタッチではあるが、極めて積極的。唾液で滑らせた舌が、生き物のようにうごめいていた。
しかし、栞の口の膨らみを見ると、クンニリングスにしては不自然である事がわかる。栞の半開きになった唇はあゆの秘裂に隙間なくぴったりと押しつけられていたが、それ以上侵入していこうとしない。その状態では、秘裂の中に舌だけを滑り込まそうとしても、舌の長さが足りなくてほとんど入っていかないはずだ。
ずる…
だが栞が唇を秘裂から少し離した瞬間、栞の行為がただの焦らしではなかったが事がわかる。栞の唇とあゆの秘裂の間に垣間見えたものは、まるでペニスのようなピンク色の肉棒。
ぬちゅ…ぬちゅっ、ぬちゅ…
「ひ…あぅ…栞ちゃん、強すぎるよっ…」
根元付近での小刻みなピストン運動だったが、あゆは腰をぴくぴく震わせながら官能に喘いだ。同時に、秘裂の間から透明な液体がとろりと流れ始める。
栞は半開きになった妖艶な瞳でそれを確認すると、指で愛液をすくい、あゆの肉棒にそうっとなすりつけていった。
「いっ…いっ…あっ…」
唾液と愛液に光る肉棒に、栞はさらなる舌の攻撃を加えていく。時折ピストン運動を止めていたが、それは休んでいるわけではない。口腔の中では、激しく舌を暴れ回らせているのだ。男のそれと同じように先端が最も敏感であるらしく、あゆは栞の舌が先端を撫で上げる度に悲鳴にも似た嬌声を上げていた。
それに加えて、あゆのヴァギナに指を突き刺す事も忘れない。熱く透明な液体は、栞の指の動きに応えてにちゃにちゃとした感触と音を返す。
「あ…栞ちゃん、ボク、もうだめだよっ…!」
「………」
栞の返事は、唇での激しいしごき立てと、指をもう一本挿入しヴァギナの責め立てだった。
「ボ、ボク、もうがまんできないっ!」
びくんっ。
「きゃ…」
栞が驚いたような声を上げて、顔を離す。脈動の大きさが予想以上だったらしい。
ぴゅ…ぴゅっ…ぴゅるっ
「あ…あゆさんのが…」
「う…ううっ」
あゆは脱力したようになって、ただ放出の快感を感じていた。吐き出された液体は、栞の顔中を汚し、髪にまで飛び掛かっていく。
「ご、ごめんね、栞ちゃん」
一通り放出し終わると、未だひくひくと震えるピンク色の肉棒を晒したままにあゆは謝った。
「ひどいです、あゆさん」
唇や目に垂れてきた液体をこそげ取りながら栞は言う。飲む気は、ないらしい。
「今度は、私の番です…」
栞は足元にあった小さなローターを手に取り、あゆのヴァギナにあてがう。それは極めてスムーズにあゆの中に飲み込まれていった。
ぶぶ…
「あっ…」
あゆは峻烈な快感に眉をしかめながらも、ぱたんと仰向けに倒れる。
「あゆさん…いきますよ」
その秘部から突き出た、未だ屹立しているピンク色の肉棒に栞がまたがっていった。
「き、来て、栞ちゃん」