「お姉ちゃん達が知ったら…どう思うんでしょうね」
マナは両手で身体を隠すようにしながら、小さくつぶやいた。
「まぁ、向こうも子供じゃないんだしね。気づいているんじゃない、もうとっくに」
「やっぱり、そうなんですか」
「由綺とか変に鋭いとこあるからな。だいぶ前から気づいていたみたいだよ」
「お姉ちゃんはそうかもしれないけど、藤井さんみたいな鈍い人が…」
「ん、まぁあの青年を馬鹿にしちゃいけないよ。由綺とマナちゃんで二股かけたあげくに、由綺を俺から奪っていったんだからね」
「それは、私にも責任がありますけど…」
マナはそう言いつつも、少しすねたような顔になってベッドの脇に目をやってしまった。
「あーあ、そんな顔するなって。別にマナちゃんの事責めたわけじゃないんだから」
「でも、やっぱり」
「だからなに? 傷を作って欲しいから俺に抱かれるっての?」
「そういうのは、私は嫌いです」
「ま、そうだな。マナちゃんの平べったい身体でそういうのをやっても、ちょっとイタすぎるね、いろんな意味で」
「なっ、何言ってるのよっ…!あ…」
マナは一瞬顔を真っ赤にしてから、ばつが悪そうな顔をする。
「ごめんなさい、私」
「いいって。そっちの方がマナちゃんらしいわけなんだろう」
英二はややくどい言い方をする。
「でもこの状態で蹴るのは勘弁な」
「し、しませんよっ、そんなことっ」
今蹴り上げてしまえば、覆いかぶさるような体勢の英二のどこにヒットするかは推して知るべしである。
「藤井青年もなかなか苦労したと見えるね」
「べ、べつに藤井さんは少しくらい蹴ったって大丈夫なひとです」
「ほんとにしてたのか…」
「い、いっつもバカな事してたんだから、当たり前です」
「彼も面白いね…本当に」
英二はそう言いながら、突然マナの胸を隠す手に右手を添えて、ゆっくりと横にどけさせた。
「あ」
「恥ずかしいかな?」
「す、少しは」
マナは唇を固く結ぶようにする。身体をこわばらせているのがはっきりとわかった。
「あー、もっとリラックスしようよ。リラックス」
英二はなだらかな膨らみの上を、マッサージするように軽いタッチでなで回す。引っ張られるようにしてマナの乳房が少し変形し、また元に戻る。その繰り返しだった。
「ふぅ…」
マナが少し吐息を吐き出すと、英二は唇をマナの乳房の先端に近づける。その桜色の突起は乳房のサイズに比例して小粒だったが、ラインがゆるやか過ぎる乳房の先端にあるため必要以上にぷくんと膨らんで見えた。
「ん…」
英二が舌の先でゆっくり転がすと、マナの表情が段々ほぐれてくる。そして、そこがつんと尖り始めた頃には、マナは頬を紅潮させて任せきった表情になってしまっていた。左の手は、うっすらとかき始めた汗をぬぐうように額に当てられている。
「うん。結構固くなってるね」
「……はい」
先ほどに比べて固く大きくなった突起は、ますますマナの小さな乳房とアンバランスに見える。そこだけが不自然にせり出して自己主張しているのだ。と言っても、標準的な胸に比べれば、どちらもやはり小さいと言わざるをえないだろう。
しかし、英二はそれに言及する事なく、今一度乳房全体をやさしく揉み上げるようにして愛撫した。
左手だけはその愛撫を続けさせて、右手は滑るようにマナの腹部を降りていく。こつん、とマナの右手に英二が触れる。
「はい」
英二が小さく言いながら手をスライドさせると、マナの手は素直に横に動いて自分の秘めやかな部分を露わにした。
「しかし、綺麗なもんだね」
「っ…恥ずかしいですから、あんまり見ないでください」
「いや。恥ずかしいのはわかるけど、これはシンプルに美しいよ。本当に」
この年になっても、卵のようにつるんとしたままのマナの秘裂…大いなるコンプレックスであると同時に、何か病気なのではないかとマナが心配するところでもあった。
つつ…と英二が秘裂の合わせ目のところへ指を移動させる。そして、軽く指を沈めて、中の粘膜を外気に露わにした。
「うん、やっぱり中も綺麗だね」
「……や…そんなにじろじろ…」
「いや、美しい物はいくら観察しても飽き足りないよ。表現する事なんかより、観察する行為の方がどれほど楽しいか知れない」
マナのピンク色の粘膜を傷つけないようにそっと撫でながら、英二は左手での乳房への刺激も継続した。
「藤井君と、行為に及んだことはあるのかな?」
「な、ないです」
「してもいいと思ったことは?」
「…ないわけじゃないかもしれません」
「なるほどね」
英二は、微妙な変化を続けながらふたつの愛撫を続けていった。沈黙が下りた中、英二がその愛撫をずっと続けていく。二人とも、何もしゃべろうとはしなかった。これまでに比べて、同じ愛撫を繰り返す時間はかなり長い間になってきている。それでも英二は飽きたり疲れたりする素振りは見せなかった。普段と同じ、薄ら笑いのような、ちょっとした憂鬱のような表情を浮かべながら丁寧な行為が続けられていく。
「も、もうそろそろ…」
そして、マナがつぶやいた。
「本当に?」
「え、ええ、もう大丈夫です」
「でも、こっちはまだ全然濡れてないね」
英二がマナの入り口を撫でる。確かに、そこは粘膜それ自体の感触以上には湿り気を返してこなかった。ただでさえ狭いに違いないマナのそこが、簡単に受け入れられるようにはとても思えない。
「もう、これ以上やっても変わらないと思いますから…」
「…だからって、マナちゃんが死ぬほど痛いの見てるのは俺も頂けないね」
「だ、だけど、仕方がないです」
マナは身体をベッドにぐっと押しつけるようにして、表情を固くし、苦痛に耐えるための体勢を作っていた。
「ま、頭は使うためにある。これは人間のアレが勝手に考えついた本能かもしれないけどね」
「………?」
「マナちゃん、ちょっと身体起こして」
「…はい」
マナは不思議そうな顔をしながら、ベッドの上に起き上がる。英二はそのマナの後ろに回り込んで、ベッドに座り込んだ。
「俺の身体の上に座るみたいに…あ、入れるんじゃないよ」
「……え? は、はい、わかりました」
後ろを向きながら、マナはぎごちなく英二の腰の上に座っていく。英二はその下敷きになりそうな自らのペニスを手で誘導して、うまくマナの脚の間を通す形にした。
「あっ…」
マナが頬を染める。目の前に、英二のペニスが勢い良く飛び出してきていた。
「脚を閉じて…それから、指でさわれる?」
「はい…やってみます」
マナが太股を閉じていくと、英二のペニスはふっくらとした弾力に包まれた。さらに、マナの細い指がおそるおそる英二のペニスの先に触れる。
「うん…いいよ、そんな感じ。指でわっか作って、上下に動かすとかできる?」
「え?ええ…っと」
「こんな感じで、こう」
英二が自分の指を宙で動かし、マナに示す。
「わかりました…」
マナは言われたとおりにする。しゅっしゅっという乾いた音が立ち始めた。それほどぎごちなさも感じさせない動きで、マナは根元を締め付けたペニスにしごき立ての動きを加えていく。
「うん、うまい。しばらくそうしていてくれるかな」
「はい」
英二がさっきしていたように、マナもまた微妙な変化を加えながらその動きを行った。時間が経つにつれてマナの動かし方もスムーズになってくる。
「あっ」
マナが少し驚いた声を上げる。ペニスの先端から出てきた透明な液を見たのだ。
「はは、女の子が濡れなくて男だけが濡れているのか。それもいいかな」
「これ…そのままでも」
「うん、大丈夫」
マナはやや悩んだ挙げ句、同じ動きを継続した。自然と液体は先端やペニス全体にまとわりついていき、マナの指の動きもいっそう滑らかになる。どんどんあふれてくる液体を見つめながら、マナは夢中になってペニスをしごいた。
「はい…ストップ」
英二が言う。
「最後だけは、俺に動かさせて。あ、脚は閉じないで」
「え…きゃっ」
おもむろに英二はマナの身体を持ち上げる。言われたとおり脚は閉じたままだったので、ペニスは太股に締め付けられ、秘裂にこすれて微妙な摩擦を与えられた。そして身体を落とせば、また摩擦が起こる。
英二はそれをかなり速いペースで行った。軽いマナの身体とはいえ、運動をしない人間にとってはかなりの運動量だろう。だが、それはきちんと計算されていたようだった。五秒もすると、
「マナちゃん…出る」
びゅっ!
「あっ!」
マナが食い入るようにペニスを見る。そこから白濁の液が発射されたのだ。
びゅっ、びゅっ、びゅっ!
「…きゃ」
それを見つめていたせいもあって、勢い良くほとばしった精液は例外なくマナに向けて飛んでいった。しかも間隔が短かったため、四発目がかかるまでマナは顔を動かさずにいて、思い切り鼻の頭や唇を直撃する。
「あぁ…」
「逃げればよかったのに。男が出すのをそんなに見たかった?」
「そ、そんなわけじゃ」
マナは口元についた精液をとりあえずぬぐって話す。
「ま、俺もトシだし、こんなに飛ぶって思わなかったよ。マナちゃんって男を誘惑する才能があるかな」
「そんなもの…ないですよ…」
一通り後始末をした後。
「次までに、自分で少しは感じられるようにしておいて」
「えっ!?」
「このままじゃ俺だけが一方的だからさ。一ヶ月くらいあるわけだから。それまでに」
「じ、自分でって」
「したことはなさそうだね。オナニー」
「い、いやっ!緒方さん、そんなの」
「嫌い?」
「きらい…とかそういうんじゃなくて、普通そんな事しません…」
「普通しないってのは違う気がするけど。何か、特に毛嫌いする理由があるの?」
「な、ないですけど、生理的に受け付けません」
「……じゃあマナちゃん、なんでそう思うのかの答え出してくるのと、きちんと感じられるようになってくるのが次までの宿題ね」
「な、なんでですかっ…!」
「考えてみると、勉強になるかもよ。いろいろ。一日一回、自分でいじりながらゆっくり考えてみて」
「……緒方さんが言うから…するんですよ…」
マナはうなずいてしまった。
「うん、いい子だ。じゃ、また来月」
パタン。
英二は部屋から出ていった。
な…なによっ…どうせ、私がナルシストだって言いたいんでしょ…自分の内面のキタナイ所を認めたがってないって…そう思っているなら、はっきり言えばいいじゃない…!
そういう、どこにもぶつけられない言葉。同時に、英二への依存と敬愛。英二に見捨てられたら、今のマナは孤独に耐えきることはできないだろう。
マナは身体を震わせながら、誰もいなくなった部屋で指を秘裂に這わせていった。
マナは両手で身体を隠すようにしながら、小さくつぶやいた。
「まぁ、向こうも子供じゃないんだしね。気づいているんじゃない、もうとっくに」
「やっぱり、そうなんですか」
「由綺とか変に鋭いとこあるからな。だいぶ前から気づいていたみたいだよ」
「お姉ちゃんはそうかもしれないけど、藤井さんみたいな鈍い人が…」
「ん、まぁあの青年を馬鹿にしちゃいけないよ。由綺とマナちゃんで二股かけたあげくに、由綺を俺から奪っていったんだからね」
「それは、私にも責任がありますけど…」
マナはそう言いつつも、少しすねたような顔になってベッドの脇に目をやってしまった。
「あーあ、そんな顔するなって。別にマナちゃんの事責めたわけじゃないんだから」
「でも、やっぱり」
「だからなに? 傷を作って欲しいから俺に抱かれるっての?」
「そういうのは、私は嫌いです」
「ま、そうだな。マナちゃんの平べったい身体でそういうのをやっても、ちょっとイタすぎるね、いろんな意味で」
「なっ、何言ってるのよっ…!あ…」
マナは一瞬顔を真っ赤にしてから、ばつが悪そうな顔をする。
「ごめんなさい、私」
「いいって。そっちの方がマナちゃんらしいわけなんだろう」
英二はややくどい言い方をする。
「でもこの状態で蹴るのは勘弁な」
「し、しませんよっ、そんなことっ」
今蹴り上げてしまえば、覆いかぶさるような体勢の英二のどこにヒットするかは推して知るべしである。
「藤井青年もなかなか苦労したと見えるね」
「べ、べつに藤井さんは少しくらい蹴ったって大丈夫なひとです」
「ほんとにしてたのか…」
「い、いっつもバカな事してたんだから、当たり前です」
「彼も面白いね…本当に」
英二はそう言いながら、突然マナの胸を隠す手に右手を添えて、ゆっくりと横にどけさせた。
「あ」
「恥ずかしいかな?」
「す、少しは」
マナは唇を固く結ぶようにする。身体をこわばらせているのがはっきりとわかった。
「あー、もっとリラックスしようよ。リラックス」
英二はなだらかな膨らみの上を、マッサージするように軽いタッチでなで回す。引っ張られるようにしてマナの乳房が少し変形し、また元に戻る。その繰り返しだった。
「ふぅ…」
マナが少し吐息を吐き出すと、英二は唇をマナの乳房の先端に近づける。その桜色の突起は乳房のサイズに比例して小粒だったが、ラインがゆるやか過ぎる乳房の先端にあるため必要以上にぷくんと膨らんで見えた。
「ん…」
英二が舌の先でゆっくり転がすと、マナの表情が段々ほぐれてくる。そして、そこがつんと尖り始めた頃には、マナは頬を紅潮させて任せきった表情になってしまっていた。左の手は、うっすらとかき始めた汗をぬぐうように額に当てられている。
「うん。結構固くなってるね」
「……はい」
先ほどに比べて固く大きくなった突起は、ますますマナの小さな乳房とアンバランスに見える。そこだけが不自然にせり出して自己主張しているのだ。と言っても、標準的な胸に比べれば、どちらもやはり小さいと言わざるをえないだろう。
しかし、英二はそれに言及する事なく、今一度乳房全体をやさしく揉み上げるようにして愛撫した。
左手だけはその愛撫を続けさせて、右手は滑るようにマナの腹部を降りていく。こつん、とマナの右手に英二が触れる。
「はい」
英二が小さく言いながら手をスライドさせると、マナの手は素直に横に動いて自分の秘めやかな部分を露わにした。
「しかし、綺麗なもんだね」
「っ…恥ずかしいですから、あんまり見ないでください」
「いや。恥ずかしいのはわかるけど、これはシンプルに美しいよ。本当に」
この年になっても、卵のようにつるんとしたままのマナの秘裂…大いなるコンプレックスであると同時に、何か病気なのではないかとマナが心配するところでもあった。
つつ…と英二が秘裂の合わせ目のところへ指を移動させる。そして、軽く指を沈めて、中の粘膜を外気に露わにした。
「うん、やっぱり中も綺麗だね」
「……や…そんなにじろじろ…」
「いや、美しい物はいくら観察しても飽き足りないよ。表現する事なんかより、観察する行為の方がどれほど楽しいか知れない」
マナのピンク色の粘膜を傷つけないようにそっと撫でながら、英二は左手での乳房への刺激も継続した。
「藤井君と、行為に及んだことはあるのかな?」
「な、ないです」
「してもいいと思ったことは?」
「…ないわけじゃないかもしれません」
「なるほどね」
英二は、微妙な変化を続けながらふたつの愛撫を続けていった。沈黙が下りた中、英二がその愛撫をずっと続けていく。二人とも、何もしゃべろうとはしなかった。これまでに比べて、同じ愛撫を繰り返す時間はかなり長い間になってきている。それでも英二は飽きたり疲れたりする素振りは見せなかった。普段と同じ、薄ら笑いのような、ちょっとした憂鬱のような表情を浮かべながら丁寧な行為が続けられていく。
「も、もうそろそろ…」
そして、マナがつぶやいた。
「本当に?」
「え、ええ、もう大丈夫です」
「でも、こっちはまだ全然濡れてないね」
英二がマナの入り口を撫でる。確かに、そこは粘膜それ自体の感触以上には湿り気を返してこなかった。ただでさえ狭いに違いないマナのそこが、簡単に受け入れられるようにはとても思えない。
「もう、これ以上やっても変わらないと思いますから…」
「…だからって、マナちゃんが死ぬほど痛いの見てるのは俺も頂けないね」
「だ、だけど、仕方がないです」
マナは身体をベッドにぐっと押しつけるようにして、表情を固くし、苦痛に耐えるための体勢を作っていた。
「ま、頭は使うためにある。これは人間のアレが勝手に考えついた本能かもしれないけどね」
「………?」
「マナちゃん、ちょっと身体起こして」
「…はい」
マナは不思議そうな顔をしながら、ベッドの上に起き上がる。英二はそのマナの後ろに回り込んで、ベッドに座り込んだ。
「俺の身体の上に座るみたいに…あ、入れるんじゃないよ」
「……え? は、はい、わかりました」
後ろを向きながら、マナはぎごちなく英二の腰の上に座っていく。英二はその下敷きになりそうな自らのペニスを手で誘導して、うまくマナの脚の間を通す形にした。
「あっ…」
マナが頬を染める。目の前に、英二のペニスが勢い良く飛び出してきていた。
「脚を閉じて…それから、指でさわれる?」
「はい…やってみます」
マナが太股を閉じていくと、英二のペニスはふっくらとした弾力に包まれた。さらに、マナの細い指がおそるおそる英二のペニスの先に触れる。
「うん…いいよ、そんな感じ。指でわっか作って、上下に動かすとかできる?」
「え?ええ…っと」
「こんな感じで、こう」
英二が自分の指を宙で動かし、マナに示す。
「わかりました…」
マナは言われたとおりにする。しゅっしゅっという乾いた音が立ち始めた。それほどぎごちなさも感じさせない動きで、マナは根元を締め付けたペニスにしごき立ての動きを加えていく。
「うん、うまい。しばらくそうしていてくれるかな」
「はい」
英二がさっきしていたように、マナもまた微妙な変化を加えながらその動きを行った。時間が経つにつれてマナの動かし方もスムーズになってくる。
「あっ」
マナが少し驚いた声を上げる。ペニスの先端から出てきた透明な液を見たのだ。
「はは、女の子が濡れなくて男だけが濡れているのか。それもいいかな」
「これ…そのままでも」
「うん、大丈夫」
マナはやや悩んだ挙げ句、同じ動きを継続した。自然と液体は先端やペニス全体にまとわりついていき、マナの指の動きもいっそう滑らかになる。どんどんあふれてくる液体を見つめながら、マナは夢中になってペニスをしごいた。
「はい…ストップ」
英二が言う。
「最後だけは、俺に動かさせて。あ、脚は閉じないで」
「え…きゃっ」
おもむろに英二はマナの身体を持ち上げる。言われたとおり脚は閉じたままだったので、ペニスは太股に締め付けられ、秘裂にこすれて微妙な摩擦を与えられた。そして身体を落とせば、また摩擦が起こる。
英二はそれをかなり速いペースで行った。軽いマナの身体とはいえ、運動をしない人間にとってはかなりの運動量だろう。だが、それはきちんと計算されていたようだった。五秒もすると、
「マナちゃん…出る」
びゅっ!
「あっ!」
マナが食い入るようにペニスを見る。そこから白濁の液が発射されたのだ。
びゅっ、びゅっ、びゅっ!
「…きゃ」
それを見つめていたせいもあって、勢い良くほとばしった精液は例外なくマナに向けて飛んでいった。しかも間隔が短かったため、四発目がかかるまでマナは顔を動かさずにいて、思い切り鼻の頭や唇を直撃する。
「あぁ…」
「逃げればよかったのに。男が出すのをそんなに見たかった?」
「そ、そんなわけじゃ」
マナは口元についた精液をとりあえずぬぐって話す。
「ま、俺もトシだし、こんなに飛ぶって思わなかったよ。マナちゃんって男を誘惑する才能があるかな」
「そんなもの…ないですよ…」
一通り後始末をした後。
「次までに、自分で少しは感じられるようにしておいて」
「えっ!?」
「このままじゃ俺だけが一方的だからさ。一ヶ月くらいあるわけだから。それまでに」
「じ、自分でって」
「したことはなさそうだね。オナニー」
「い、いやっ!緒方さん、そんなの」
「嫌い?」
「きらい…とかそういうんじゃなくて、普通そんな事しません…」
「普通しないってのは違う気がするけど。何か、特に毛嫌いする理由があるの?」
「な、ないですけど、生理的に受け付けません」
「……じゃあマナちゃん、なんでそう思うのかの答え出してくるのと、きちんと感じられるようになってくるのが次までの宿題ね」
「な、なんでですかっ…!」
「考えてみると、勉強になるかもよ。いろいろ。一日一回、自分でいじりながらゆっくり考えてみて」
「……緒方さんが言うから…するんですよ…」
マナはうなずいてしまった。
「うん、いい子だ。じゃ、また来月」
パタン。
英二は部屋から出ていった。
な…なによっ…どうせ、私がナルシストだって言いたいんでしょ…自分の内面のキタナイ所を認めたがってないって…そう思っているなら、はっきり言えばいいじゃない…!
そういう、どこにもぶつけられない言葉。同時に、英二への依存と敬愛。英二に見捨てられたら、今のマナは孤独に耐えきることはできないだろう。
マナは身体を震わせながら、誰もいなくなった部屋で指を秘裂に這わせていった。