「………」
浩平は砂浜に敷いた安物のシートの上で、茜を見ている。
そこにはふたつペットボトル。浩平の口に当てられたコーラのボトルとシートの上に置かれた茜のリンゴジュースのボトル。どちらの方も、半分以上なくなってすっかりぬるくなってしまっていた。昼間はジリジリと日光が灼きつけていた砂浜なのだから、仕方ない。一番近い自動販売機さえも歩いて20分ばかり掛かるという状態では、ひとり一つずつの500ミリリットルをちょっとずつ飲んでいくしかなかった。
そうして二時間、三時間と過ぎ、今は水平線の向こうに赤い日が浮かんでいる。
その夕日は半分ほど覆われて見えない。左側の方から、孤を描くようにぐいっと岬が突き出ているのだ。その岬は手入れのされていない林やら岩場やらで、先の方に行くのにも一苦労しそうな感じである。浩平と茜は、そこに行くよりもこの狭い砂浜の方を選んだ。
しかし狭いと言っても、見渡す限りの空間に浩平と茜以外の人間はいないのだ。水平線の向こうで凛と輝く夕日の光、波が打ち寄せる音と引き際に戯れる音、熱く柔らかな砂の感触、そういった物を二人で独占してしまっている。夕日を邪魔する黒い岬のシルエットすらも、なかなか悪くないような物のように浩平は感じていた。
もちろんそういった物は、夕日の光の中に立ちつくしている茜の姿を彩る物でしかないのだが…
茜は浩平から10メートルばかり離れた所で、静かに赤い光を浴びていた。向いているのは波の方だから、浩平に見えるのは横顔である。茜の目はその光を映して感傷的なまでに透き通っていた。表情を一切変えないままに涙を伝わせてしまいそうにすら見える儚げな相貌。長い髪を下ろしているから、その様子がますます切なさをにじませている。
ただ茜が身につけているのは、淡いブルーの小さい水玉が入った、白いビキニだった。岩の陰に隠れた茜に背を向け、見張りをしていた浩平も、着替え終わった茜の方を向いた時それなりに驚いたものである。以前茜が着ていた事のある、タンクトップとスカート型の水着ではないかと思っていたのだ。その水着の中で、何度も見てきたはずの茜の肌は妙に大人びた物に見えていた。
その時「浩平だけに私の事を見てもらいたかったんです」と言った茜を浩平は思わず茶化してしまったが、細くしなやかなウェストラインが映えるその水着は意外なほど茜に似合っていた。浩平に茶化されてやや恥ずかしそうにしていた茜も、今はもう全く気にしていないようである。他に人目があればどうかわからないが、この砂浜は今浩平と茜だけの物なのだ。
さっ、さくっ、さっ…
そして…茜が浩平の方を不意に向いて、シートに向かって歩いてくる。
「もういいのか?」
「ええ」
浩平が問いかけると、茜はうなずいた。
「少し向こうの方で夕日を見てきたいんです…」とさっき茜が言ったのは、一度浩平に水着の姿をしっかりと見て欲しかったからなのだろう。浩平も、それは薄々気づいていた。
「今、何時くらいですか?」
「ん…もう6時半回ってるな」
浩平は荷物の上に置いた携帯電話を見て言う。電波は0本しか立っていない。
「暗くなって、道が分からなくなっても知りませんよ」
「大丈夫、来た道くらい覚えてる」
「でも、やっぱり今日は泊まっていった方がいいんじゃないですか?」
「金ないって」
「私が一応持っていますけれど」
「後で俺が払わなきゃいけないんだから、どうやっても今日中に帰ってみせる」
「新幹線を使っても帰れるかどうかわかりませんよ」
「ここから1時間、1時間、1時間、それから1時間で…ぎりぎりなんとかなる」
「バス、2時間に1本くらいしか来なかったと思いますよ」
「大丈夫だ」
人気のない海に行くという曖昧極まりない計画は予想通り破綻しつつあるようだった。先週茜と込み合ったプールに行ってこりごりした時に、浩平が突然言い出した計画である。朝の7時に出て、東京から鈍行で西に三時間ばかり、それからバス。目指していたようなビーチに出会えたのは奇跡としか言いようがない。着いたときにはもう午後の3時になっていたが。
「…早くした方が良さそうですね」
茜は苦笑しながらシートに置いてあったペットボトルをつかみ、キャップを外して中身を飲んだ。そしてそれをシートに置き直すと、浩平の身体の前に座り込む。
「ここでいいか?」
「一度も人は来ませんでしたし…暗くなってきましたし」
「割と大胆だな、茜」
「時間が、ないですから…」
笑みのような恥じらいのような表情だ。
「………」
浩平が脚を伸ばして座り直すと、茜はその間に入り込んできて浩平の股間を触った。浩平の勃起がサポーターに抑え込まれているのを確かめるように何度かそこを撫でてから、茜の手が動く。トランクス型の水着から、するりと指が入り込んでいく。
茜はサポーターのぴったりした生地の中へと指を進めると、激しく熱を帯びたペニスを無造作につかんだ。そのまま、もてあそぶように浩平のペニスを何度か揉み転がす。浩平のペニスが、窮屈に締め付けられたナイロン生地の中ではちきれんばかりに固く大きくなっていく。
しゅるるっ…
サポーターの中に手を入れたまま、茜は浩平のトランクスを逆の手で脱がしていった。それから、サポーターをめくり上げるようにして脱がしていく。浩平は腰を浮かせてその動きを助けた。
…ぶるっ、とふるい立つような感触と共にペニスが外気に飛び出す。
「浩平…」
茜はペニスを握りなおしてから、しごくような手つきで表面を丁寧に撫でた。そこへ、顔をゆっくりと近づけていく。
…ちゅ
小さな唇が、浩平のペニスを少しずつ含んでいった。
ちゅる…れろっ…
その動きはあくまでゆるやかな物だったが、茜は顔を浩平の股間にうずめていくと同時に軽く浩平のペニスをしごく手の動きも止めておらず、しかも先端部分を柔らかい舌で小刻みに刺激し始めている。
ちゅぷっ、ちゅる…ちゅく
茜の口内にペニスが飲まれていくほどに、舌の動きも手の動きも大きくなっていく。ペニスを握りしめる力も、いつの間にかしっかりとした強い物になってきていた。茜の細く華奢な指が、這い付くようにして浩平のペニスを感じさせる。舌は雁首のラインから先割れの部分までを素早く動き回り、予測できない刺激を浩平に与え続ける。
さらっ…。…さらっ…。
茜は降りてきた髪を何度も耳に掛け直しながら、浩平のペニスの半分以上を口の中に導き入れた。
「いいぞ…」
浩平は全身が外気に触れていて、しかも視界が広がっているという未体験の感覚に酔いながら、茜の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「………」
茜は髪をかき上げようとして、一瞬止まり…上目に浩平のことを見つめて…
ちゅぽ、ちゅぽ、ちゅぽ…
口と手、同時のピストン運動を開始しながら、片手を自分の身体の方に近づけていった。
ちゅぽっ、ちゅぽっ、ちゅぽ…
跳ねた髪が、唾液に張りついて口元やペニスに絡みつく。しかし茜はそれを払う事をせず、手をビキニの中へと差し入れていった。
ちゅぽ、ちゅぽ、ちゅぽ…
茜の口がうごめき、手がぎゅっぎゅっと強くペニスをしごく動きに合わせて、茜の水着の下でも指が動き始める。ビキニの生地が、茜の指の動きに合わせてぐいぐいと伸び縮みしている。
その指先が、茜の最も感じる部分にあてがわれているのは確実だ。茜はあっという間に瞳をとろんと悩ましそうな色に溶かしだして、全身を薄紅の色に染め始めた。
ちゅぽ、ちゅぽ…
やがて、茜の水着がきゅぅっと吸い付くようにして茜の秘部に張りつく。その張りついた部分だけが変色して、透明な液体に濡れている事をはっきりと示していた。一度も海水に濡れていなかったその生地は、茜自身の恥ずかしい液体でどんどん潤っていく。
ちゅく、ちゅぐっ…
既に、茜の口と舌が立てる水音だけでなく、茜の濡れた部分が立てる水音もよく聞こえるようになってきていた。もう茜の水着はぐしょぐしょと言っていいほどに濡れてきている。ぴっちりとした生地だけに、指で持ち上げられていないヴァギナの近くの生地などはにじみでた愛液がぽたぽたとこぼれ始めるほどになってきていた。ビニールのシートの上に、茜自身の粘っこい雫がいくつも生まれていく。
「茜…そろそろ…」
ちゅぽぢゅぽっ…じゅぷじゅぷ…
ちゅっ、ちゅくっ、ちゅぐっ
浩平が言うと、茜は顔を恥ずかしさで一杯にしながらもペニスとクリトリスに加える刺激をさらに強めた。浩平は茜の頭を軽く押さえながら、せり上がってくる快感を爆発させる。
…びゅるっ、びゅるっ…びゅっ、びゅっ、びゅくんっ! びゅっ!
ビクッ…ビク…ひくっ…ひくっ
浩平が射出すると同時に、茜もまた自慰の絶頂に達してしまったようだった。茜が精液を口の中に溜めながら、全身をわななかせているのが分かる。
ひく…ひく…
その痙攣が止まらない内から、茜は射出された濃厚な液体を少しずつ喉の奥に飲み込んでいく。ある程度飲んでしまうと、唇の隙間からこぼれ落ちた唾液混じりの精液もしっかりと舐めてキレイにした。
ちゅぽん…
茜はそこでペニスを口から離す。
「…浩平…」
まだ、とても満足しているとは言えない目だった。茜のビキニに潜り込んだままの手が、それをはっきりさせている。
「茜、立てよ」
「はい…」
浩平が言うと、茜はビキニの中にもぐりこんだ手を使ってそのまま生地をずり下げつつ、立ち上がる。そこから露わになった、茜の濡れそぼった部分。いつもよりも内側に寄っているように見えるヘアも、べっとりと濡れていた。脱ぎ降ろす時にも、糸を引いた部分がきらっと日に光ってしまったほどである。
「はぁっ…」
茜は海の風の中で胸を覆う生地だけの姿になった自らに、ため息のような声を出す。
浩平はサポーターとトランクスを全部脱いでしまってから、茜の身体に近づいていった。そして茜の背中に手を回し、身体と身体を密着させる。
ぬるぬるとした茜の秘部にペニスが押しつけていると、茜の口の中に出してしまったペニスもすぐに回復のきざしを見せてきた。
「茜…ちょっと協力してくれよ」
浩平はそう言いながら、腰を屈めていく。
「どうしますか…?」
「アレを手で持って、あそこの中に入れてくれ」
「……わかりました」
茜は一瞬の間を置いてから、こくんとうなずく。
一度身を沈めた浩平は、そこから少しずつ腰を押し上げていった。ペニスは茜の太股の間に挟まれているような状態である。ある程度の所まで来た時、茜の指がそれをつかんできた。
「いくぞ…」
浩平はまた少しずつ腰を上げていく。茜の指につかまれ、先端部分の位置が微調整され、茜の潤いきった部分にペニスが急接近していく。
あと少し、という所で茜もやや腰を落とした。
にゅるん…
「ああ…」
何の抵抗もなく先の部分が中に侵入してくると、茜が声を漏らす。
ぬぷるぅーっ…
「んんっ」
浩平が一気に腰を上げて直立した状態に戻ると、ペニスがぐりぐりっと茜の中に入っていった。茜は脚が長めの方だが、浩平との身長差はやはり小さくない。浩平も茜も直立している状態では、相当に深い結合を味わうことになる。
「動くぞ」
ぬぷっ、ぬぷっ…ぬぢゅ
「あっ…ああっ…」
下からの断続的な突き上げに、茜は浩平の背中を抱きしめながら官能のあえぎを口にする。姿勢が姿勢だけに速い動きにはならなかったが、外で、開放的な広い空間で、立ちながらの行為に及んでいるという逸脱が茜の心を燃え上がらせる。足の裏に感じられる、ビニールシート越しの砂の感触は茜に普段の姿勢との差をよく伝えていた。
ぬちゅっ、ぬちゅっ、ぬちゅ
「んっ…浩平っ…浩平…ああ…はぁぁ……」
浩平の首筋に顔を押しつけるようにして、茜はしきりに身体をくねらせる。直前にイッたばかりで敏感な肉体は、浩平のストロークのひとつひとつからはじけるような性感を覚えていた。茜も突き上げの瞬間に腰を押し下げることで、より深い突きを味わおうとする。
「茜…気持ちいいか?」
「は…はい」
「俺も、すごいいいぞ」
ぬちゅぬちゅっ! じゅぷ…
「ううっ…んっ、んっ…ん…」
茜は水着の生地に覆われたままの胸を浩平の身体にすりつけた。その乾いた不十分な感触が、茜の快感を膨らませるスパイスになっていく。
ぬちゅっ、ぬちゅ…ぬちゅぬちゅっ、ぬちゅ…
「はぁ…はぁっ…はぁ、はぁぁ…はぁっ」
そのすりつける動きと腰の動きを延々と味わっている間に、茜も第二の頂点へと近づいてきた。茜は浩平の身体からやや身を離し、浩平の目を潤んだ目で見つめる。
「茜、俺もまた出ちゃいそうだ」
「わ、私も…私も、また」
「イッちゃいそうか?」
「…は、はい…イッちゃい…そうです…」
茜が目を伏せながら言って、腰をかくっかくっと振る。じゅぷじゅぷという水音とぬめつく結合部分の感触は、直接見ることはできない状態でも茜の状態を二人にしっかり伝えていた。
「いいのか?」
「はい、今日は大丈夫です」
「そう…か」
…ぎゅっ。
「んっ!」
浩平は水着に覆われたままの茜の胸を思い切りつかむ。背中を軽く抱いたまま、右の手で茜の膨らみをわしづかみにする。
ぐっ、ぐっ…ぐにゅぐにゅっ…
「ああっ…あっ! こ、浩平っ…あ…あっ…!」
不意に速度を増した快感の増幅に、茜が大きな声を出して喘いだ。
ぬちゅぬちゅぬちゅ…ぬちゅっ、ぬちゅ…ぬちゅ
「うっ…はぁっ、あっ…あっ」
身をよじらせる茜の中を激しく突き上げながら、浩平は茜の左の乳房を揉み続ける。
「んああーっ…あっ、ふあ…あっ!」
茜の中がぎゅぎゅっ、ぎゅぎゅっという収縮をしてくるようになってきた。茜の喘ぎ声が、さらに高く甘くなってきた。
ぽろっ…
茜のビキニの背中のひもがほどけ、右の方の胸が半分露わになる。
ぢゅぐんっ!
「あああーっ!?」
それと同時の強い突き上げで、茜が絶叫した。
ビクンッ、ビクンッ…! ビクッ、ビクッ、ビク…ビク
びゅっ、びゅ…びゅっ、びゅ、びゅ
「うっ、ふぅぅっ、ああっ…あ…」
浩平が手を離すと、ビキニの生地が滑り落ちて茜は全裸となった。決して小さいわけではない胸が、いつもと違う光の中で浩平の視界に飛び込んでくる。
「…茜」
「浩平…」
エクスタシーのただ中にある茜の身体を浩平は両の腕で強く抱きしめ…ほとんど沈んでしまった夕日のかすかな光の中で、口づけを交わした。
浩平は砂浜に敷いた安物のシートの上で、茜を見ている。
そこにはふたつペットボトル。浩平の口に当てられたコーラのボトルとシートの上に置かれた茜のリンゴジュースのボトル。どちらの方も、半分以上なくなってすっかりぬるくなってしまっていた。昼間はジリジリと日光が灼きつけていた砂浜なのだから、仕方ない。一番近い自動販売機さえも歩いて20分ばかり掛かるという状態では、ひとり一つずつの500ミリリットルをちょっとずつ飲んでいくしかなかった。
そうして二時間、三時間と過ぎ、今は水平線の向こうに赤い日が浮かんでいる。
その夕日は半分ほど覆われて見えない。左側の方から、孤を描くようにぐいっと岬が突き出ているのだ。その岬は手入れのされていない林やら岩場やらで、先の方に行くのにも一苦労しそうな感じである。浩平と茜は、そこに行くよりもこの狭い砂浜の方を選んだ。
しかし狭いと言っても、見渡す限りの空間に浩平と茜以外の人間はいないのだ。水平線の向こうで凛と輝く夕日の光、波が打ち寄せる音と引き際に戯れる音、熱く柔らかな砂の感触、そういった物を二人で独占してしまっている。夕日を邪魔する黒い岬のシルエットすらも、なかなか悪くないような物のように浩平は感じていた。
もちろんそういった物は、夕日の光の中に立ちつくしている茜の姿を彩る物でしかないのだが…
茜は浩平から10メートルばかり離れた所で、静かに赤い光を浴びていた。向いているのは波の方だから、浩平に見えるのは横顔である。茜の目はその光を映して感傷的なまでに透き通っていた。表情を一切変えないままに涙を伝わせてしまいそうにすら見える儚げな相貌。長い髪を下ろしているから、その様子がますます切なさをにじませている。
ただ茜が身につけているのは、淡いブルーの小さい水玉が入った、白いビキニだった。岩の陰に隠れた茜に背を向け、見張りをしていた浩平も、着替え終わった茜の方を向いた時それなりに驚いたものである。以前茜が着ていた事のある、タンクトップとスカート型の水着ではないかと思っていたのだ。その水着の中で、何度も見てきたはずの茜の肌は妙に大人びた物に見えていた。
その時「浩平だけに私の事を見てもらいたかったんです」と言った茜を浩平は思わず茶化してしまったが、細くしなやかなウェストラインが映えるその水着は意外なほど茜に似合っていた。浩平に茶化されてやや恥ずかしそうにしていた茜も、今はもう全く気にしていないようである。他に人目があればどうかわからないが、この砂浜は今浩平と茜だけの物なのだ。
さっ、さくっ、さっ…
そして…茜が浩平の方を不意に向いて、シートに向かって歩いてくる。
「もういいのか?」
「ええ」
浩平が問いかけると、茜はうなずいた。
「少し向こうの方で夕日を見てきたいんです…」とさっき茜が言ったのは、一度浩平に水着の姿をしっかりと見て欲しかったからなのだろう。浩平も、それは薄々気づいていた。
「今、何時くらいですか?」
「ん…もう6時半回ってるな」
浩平は荷物の上に置いた携帯電話を見て言う。電波は0本しか立っていない。
「暗くなって、道が分からなくなっても知りませんよ」
「大丈夫、来た道くらい覚えてる」
「でも、やっぱり今日は泊まっていった方がいいんじゃないですか?」
「金ないって」
「私が一応持っていますけれど」
「後で俺が払わなきゃいけないんだから、どうやっても今日中に帰ってみせる」
「新幹線を使っても帰れるかどうかわかりませんよ」
「ここから1時間、1時間、1時間、それから1時間で…ぎりぎりなんとかなる」
「バス、2時間に1本くらいしか来なかったと思いますよ」
「大丈夫だ」
人気のない海に行くという曖昧極まりない計画は予想通り破綻しつつあるようだった。先週茜と込み合ったプールに行ってこりごりした時に、浩平が突然言い出した計画である。朝の7時に出て、東京から鈍行で西に三時間ばかり、それからバス。目指していたようなビーチに出会えたのは奇跡としか言いようがない。着いたときにはもう午後の3時になっていたが。
「…早くした方が良さそうですね」
茜は苦笑しながらシートに置いてあったペットボトルをつかみ、キャップを外して中身を飲んだ。そしてそれをシートに置き直すと、浩平の身体の前に座り込む。
「ここでいいか?」
「一度も人は来ませんでしたし…暗くなってきましたし」
「割と大胆だな、茜」
「時間が、ないですから…」
笑みのような恥じらいのような表情だ。
「………」
浩平が脚を伸ばして座り直すと、茜はその間に入り込んできて浩平の股間を触った。浩平の勃起がサポーターに抑え込まれているのを確かめるように何度かそこを撫でてから、茜の手が動く。トランクス型の水着から、するりと指が入り込んでいく。
茜はサポーターのぴったりした生地の中へと指を進めると、激しく熱を帯びたペニスを無造作につかんだ。そのまま、もてあそぶように浩平のペニスを何度か揉み転がす。浩平のペニスが、窮屈に締め付けられたナイロン生地の中ではちきれんばかりに固く大きくなっていく。
しゅるるっ…
サポーターの中に手を入れたまま、茜は浩平のトランクスを逆の手で脱がしていった。それから、サポーターをめくり上げるようにして脱がしていく。浩平は腰を浮かせてその動きを助けた。
…ぶるっ、とふるい立つような感触と共にペニスが外気に飛び出す。
「浩平…」
茜はペニスを握りなおしてから、しごくような手つきで表面を丁寧に撫でた。そこへ、顔をゆっくりと近づけていく。
…ちゅ
小さな唇が、浩平のペニスを少しずつ含んでいった。
ちゅる…れろっ…
その動きはあくまでゆるやかな物だったが、茜は顔を浩平の股間にうずめていくと同時に軽く浩平のペニスをしごく手の動きも止めておらず、しかも先端部分を柔らかい舌で小刻みに刺激し始めている。
ちゅぷっ、ちゅる…ちゅく
茜の口内にペニスが飲まれていくほどに、舌の動きも手の動きも大きくなっていく。ペニスを握りしめる力も、いつの間にかしっかりとした強い物になってきていた。茜の細く華奢な指が、這い付くようにして浩平のペニスを感じさせる。舌は雁首のラインから先割れの部分までを素早く動き回り、予測できない刺激を浩平に与え続ける。
さらっ…。…さらっ…。
茜は降りてきた髪を何度も耳に掛け直しながら、浩平のペニスの半分以上を口の中に導き入れた。
「いいぞ…」
浩平は全身が外気に触れていて、しかも視界が広がっているという未体験の感覚に酔いながら、茜の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「………」
茜は髪をかき上げようとして、一瞬止まり…上目に浩平のことを見つめて…
ちゅぽ、ちゅぽ、ちゅぽ…
口と手、同時のピストン運動を開始しながら、片手を自分の身体の方に近づけていった。
ちゅぽっ、ちゅぽっ、ちゅぽ…
跳ねた髪が、唾液に張りついて口元やペニスに絡みつく。しかし茜はそれを払う事をせず、手をビキニの中へと差し入れていった。
ちゅぽ、ちゅぽ、ちゅぽ…
茜の口がうごめき、手がぎゅっぎゅっと強くペニスをしごく動きに合わせて、茜の水着の下でも指が動き始める。ビキニの生地が、茜の指の動きに合わせてぐいぐいと伸び縮みしている。
その指先が、茜の最も感じる部分にあてがわれているのは確実だ。茜はあっという間に瞳をとろんと悩ましそうな色に溶かしだして、全身を薄紅の色に染め始めた。
ちゅぽ、ちゅぽ…
やがて、茜の水着がきゅぅっと吸い付くようにして茜の秘部に張りつく。その張りついた部分だけが変色して、透明な液体に濡れている事をはっきりと示していた。一度も海水に濡れていなかったその生地は、茜自身の恥ずかしい液体でどんどん潤っていく。
ちゅく、ちゅぐっ…
既に、茜の口と舌が立てる水音だけでなく、茜の濡れた部分が立てる水音もよく聞こえるようになってきていた。もう茜の水着はぐしょぐしょと言っていいほどに濡れてきている。ぴっちりとした生地だけに、指で持ち上げられていないヴァギナの近くの生地などはにじみでた愛液がぽたぽたとこぼれ始めるほどになってきていた。ビニールのシートの上に、茜自身の粘っこい雫がいくつも生まれていく。
「茜…そろそろ…」
ちゅぽぢゅぽっ…じゅぷじゅぷ…
ちゅっ、ちゅくっ、ちゅぐっ
浩平が言うと、茜は顔を恥ずかしさで一杯にしながらもペニスとクリトリスに加える刺激をさらに強めた。浩平は茜の頭を軽く押さえながら、せり上がってくる快感を爆発させる。
…びゅるっ、びゅるっ…びゅっ、びゅっ、びゅくんっ! びゅっ!
ビクッ…ビク…ひくっ…ひくっ
浩平が射出すると同時に、茜もまた自慰の絶頂に達してしまったようだった。茜が精液を口の中に溜めながら、全身をわななかせているのが分かる。
ひく…ひく…
その痙攣が止まらない内から、茜は射出された濃厚な液体を少しずつ喉の奥に飲み込んでいく。ある程度飲んでしまうと、唇の隙間からこぼれ落ちた唾液混じりの精液もしっかりと舐めてキレイにした。
ちゅぽん…
茜はそこでペニスを口から離す。
「…浩平…」
まだ、とても満足しているとは言えない目だった。茜のビキニに潜り込んだままの手が、それをはっきりさせている。
「茜、立てよ」
「はい…」
浩平が言うと、茜はビキニの中にもぐりこんだ手を使ってそのまま生地をずり下げつつ、立ち上がる。そこから露わになった、茜の濡れそぼった部分。いつもよりも内側に寄っているように見えるヘアも、べっとりと濡れていた。脱ぎ降ろす時にも、糸を引いた部分がきらっと日に光ってしまったほどである。
「はぁっ…」
茜は海の風の中で胸を覆う生地だけの姿になった自らに、ため息のような声を出す。
浩平はサポーターとトランクスを全部脱いでしまってから、茜の身体に近づいていった。そして茜の背中に手を回し、身体と身体を密着させる。
ぬるぬるとした茜の秘部にペニスが押しつけていると、茜の口の中に出してしまったペニスもすぐに回復のきざしを見せてきた。
「茜…ちょっと協力してくれよ」
浩平はそう言いながら、腰を屈めていく。
「どうしますか…?」
「アレを手で持って、あそこの中に入れてくれ」
「……わかりました」
茜は一瞬の間を置いてから、こくんとうなずく。
一度身を沈めた浩平は、そこから少しずつ腰を押し上げていった。ペニスは茜の太股の間に挟まれているような状態である。ある程度の所まで来た時、茜の指がそれをつかんできた。
「いくぞ…」
浩平はまた少しずつ腰を上げていく。茜の指につかまれ、先端部分の位置が微調整され、茜の潤いきった部分にペニスが急接近していく。
あと少し、という所で茜もやや腰を落とした。
にゅるん…
「ああ…」
何の抵抗もなく先の部分が中に侵入してくると、茜が声を漏らす。
ぬぷるぅーっ…
「んんっ」
浩平が一気に腰を上げて直立した状態に戻ると、ペニスがぐりぐりっと茜の中に入っていった。茜は脚が長めの方だが、浩平との身長差はやはり小さくない。浩平も茜も直立している状態では、相当に深い結合を味わうことになる。
「動くぞ」
ぬぷっ、ぬぷっ…ぬぢゅ
「あっ…ああっ…」
下からの断続的な突き上げに、茜は浩平の背中を抱きしめながら官能のあえぎを口にする。姿勢が姿勢だけに速い動きにはならなかったが、外で、開放的な広い空間で、立ちながらの行為に及んでいるという逸脱が茜の心を燃え上がらせる。足の裏に感じられる、ビニールシート越しの砂の感触は茜に普段の姿勢との差をよく伝えていた。
ぬちゅっ、ぬちゅっ、ぬちゅ
「んっ…浩平っ…浩平…ああ…はぁぁ……」
浩平の首筋に顔を押しつけるようにして、茜はしきりに身体をくねらせる。直前にイッたばかりで敏感な肉体は、浩平のストロークのひとつひとつからはじけるような性感を覚えていた。茜も突き上げの瞬間に腰を押し下げることで、より深い突きを味わおうとする。
「茜…気持ちいいか?」
「は…はい」
「俺も、すごいいいぞ」
ぬちゅぬちゅっ! じゅぷ…
「ううっ…んっ、んっ…ん…」
茜は水着の生地に覆われたままの胸を浩平の身体にすりつけた。その乾いた不十分な感触が、茜の快感を膨らませるスパイスになっていく。
ぬちゅっ、ぬちゅ…ぬちゅぬちゅっ、ぬちゅ…
「はぁ…はぁっ…はぁ、はぁぁ…はぁっ」
そのすりつける動きと腰の動きを延々と味わっている間に、茜も第二の頂点へと近づいてきた。茜は浩平の身体からやや身を離し、浩平の目を潤んだ目で見つめる。
「茜、俺もまた出ちゃいそうだ」
「わ、私も…私も、また」
「イッちゃいそうか?」
「…は、はい…イッちゃい…そうです…」
茜が目を伏せながら言って、腰をかくっかくっと振る。じゅぷじゅぷという水音とぬめつく結合部分の感触は、直接見ることはできない状態でも茜の状態を二人にしっかり伝えていた。
「いいのか?」
「はい、今日は大丈夫です」
「そう…か」
…ぎゅっ。
「んっ!」
浩平は水着に覆われたままの茜の胸を思い切りつかむ。背中を軽く抱いたまま、右の手で茜の膨らみをわしづかみにする。
ぐっ、ぐっ…ぐにゅぐにゅっ…
「ああっ…あっ! こ、浩平っ…あ…あっ…!」
不意に速度を増した快感の増幅に、茜が大きな声を出して喘いだ。
ぬちゅぬちゅぬちゅ…ぬちゅっ、ぬちゅ…ぬちゅ
「うっ…はぁっ、あっ…あっ」
身をよじらせる茜の中を激しく突き上げながら、浩平は茜の左の乳房を揉み続ける。
「んああーっ…あっ、ふあ…あっ!」
茜の中がぎゅぎゅっ、ぎゅぎゅっという収縮をしてくるようになってきた。茜の喘ぎ声が、さらに高く甘くなってきた。
ぽろっ…
茜のビキニの背中のひもがほどけ、右の方の胸が半分露わになる。
ぢゅぐんっ!
「あああーっ!?」
それと同時の強い突き上げで、茜が絶叫した。
ビクンッ、ビクンッ…! ビクッ、ビクッ、ビク…ビク
びゅっ、びゅ…びゅっ、びゅ、びゅ
「うっ、ふぅぅっ、ああっ…あ…」
浩平が手を離すと、ビキニの生地が滑り落ちて茜は全裸となった。決して小さいわけではない胸が、いつもと違う光の中で浩平の視界に飛び込んでくる。
「…茜」
「浩平…」
エクスタシーのただ中にある茜の身体を浩平は両の腕で強く抱きしめ…ほとんど沈んでしまった夕日のかすかな光の中で、口づけを交わした。
ジー…
茜の手が、俺のズボンのジッパーを丁寧に下げていく。ほとんど外からは音が聞こえてこない、静かな昼下がりの中ではそんな音も結構大きめに聞こえた。
しゅるっ。
トランクスを下ろされる。やはり、衣擦れの音がそれなりに大きく聞こえる。俺のアレが外に飛び出す時の「ぶるん」という音まで聞こえてきたような気がした。
どれも存在感の薄いはずの音だ。それが妙に耳に響いてきたのは…それが、全て茜の耳に響いている音だったからかもしれない。
「………」
ふぅっ、と鼻腔から抜けるかすかな吐息を漏らしてから、茜がそっと俺のアレを指で包み込む。ほんのりと頬を染めて、冷ややかな感触の指に包まれた俺のアレをしばし見つめ…、
…はむっ。
柔らかい唇が、静かに俺のアレを口の中に導いていく。
全てが静寂に統一された、そんな茜の口づけはオーラでも放っているかのように俺を興奮させた。ただくわえこまれただけなのに、血流が大量に流れ込んでますます俺のアレは肥大化していく。どくんどくんと茜の口の中で脈打っているのが、自分でもわかる。
茜はそれを口にしたまま、祈るような目で沈黙していた。左手で包んだ幹の部分を軽く握ったり離したりして微細な刺激を与えながらも、口の方は動かしていない。
俺は、特に急かす事はしなかった。
そういう微妙な刺激も気持ちいいし、茜の恥じらった顔を見ているのも楽しい。焦る理由は何もない。
…さらっ
茜が髪をかき上げる、風がそよぐような音もやはりしっかりと俺の耳に入ってきた。
ちゅぷっ。
そして、茜が俺のアレを舐め始めた音はそれよりも数倍大きく響いた。
ちゅぷ、ちゅぷ。ぺろぺろ…
先の部分を小刻みに唇でゆすりながら、幹の部分を手でしごく。そして先の部分を舐めながら幹の部分やフクロの部分を優しく揉んでくる。それを短いインターバルで繰り返してくる。
「ふぅ…」
俺は、ゆっくりと息を吐き出した。
茜の小さな唇や、細い指にぴったり合っている責め方なのだ。
決して激しさはないのだが、「何か」をアレの中に送り込んで、代わりに「何か」をアレから吸い取っていくようなフェラチオ。ねちっこい、という形容の仕方はまぁまぁ合っているかもしれないが、少し違う。茜の純粋さをそのまま感じさせるような綺麗なイメージが、それでは失われてしまう。こんなにいやらしい事をしているというのに、髪を下ろした茜の真剣な顔は俺にいやらしさ「以上」の物を感じさせずにはいられないのだ。
もちろん、茜はいやらしい。
…ぺろ…ぺろ…
一度アレから口を離して、熱心にフクロの中の珠を転がし始めたりしているのを見て淫乱だと言わない人間はあまりいないだろう。逆の手で、転がしているのとは別の方の珠もしっかり撫でている。
「茜、準備しておいてくれよ」
俺がそう言うと、茜は空いた手をおずおずと自分の脚の付け根に持って行く。
茜はもう服を全部脱ぎ去っている。茜の指はそのまま割れ目の中に入って、あそこを直接まさぐり始める。
くちゅ…くちゅ…
すぅっ、と茜の瞳に潤みが差したと思った瞬間、茜の指の触っている所からも水音がし始めた。触り始めてから数秒しか経っていないのに。
ちゅぷ、ちゅぷっ。ちゅぷ…
それを誤魔化そうとしているのか、茜は再びアレをくわえこんでかなりの勢いで頭を振り始めた。あたたかな茜の口腔に締め付けられて、ジーンとした快感が駆け巡る。
ぐちゅ、ぐちゅ…ぐちゅっ
だが頭の動きを大きくすると、自然に指の方の動きも大きくなってしまうようだった。茜のあそこからは、粘っこい水音がフェラの音に負けないくらいの大きさで聞こえてくる。見なくても、茜がどれほど興奮しているのかよくわかる。
「…よし。茜、ベッドの上に来いよ」
…ちゅぽん。
「っ…はい」
俺が言うと、茜は口からアレを出してうなずいた。そして指をあそこから抜いて、下を向きながら息を整え始める。
その間に俺は腰掛けていたベッドに上がって、ズボンとトランクスを全部脱いだ。Tシャツは、茜にしてもらう前から脱いでいる。
きゅっ。
脱ぎ終わった服を畳んでベッドの隅に放ると、スプリングの音を立てて茜もベッドの上に上がってきた。茜はそのまま手と膝で歩いて、いつも枕を置いている辺りに顔を持って行く。尻は、俺の方を向いている。
「よし、いくぞ」
「はい…浩平…」
茜はうわずった声で答えたが、すぐに脚を開いて俺の挿入を求める。後ろの方から見る茜の恥丘の膨らみからは、はっきりわかるほどに透明な液体が垂れて太股に到達しそうになっていた。
さらさらの長い髪が白い背中の上に流れているのを見ていると、それだけで茜は美しいと思える。しかし、少し目を下にやれば興奮した性器が目に入ってくるのだ。いつ見ても、このコントラストは魅力的だった。
「こ、浩平…はやく…ください…」
茜がさらに求める言葉を口にする。
それが引き金になって、俺は勢い良く茜の上に覆いかぶさり、アレを濡れまくった茜のあそこにあてがった。
「あ…」
小さく息をのむ茜の中に、ずぶりと突き刺す。
「あっ…はぁっ!」
俺はぬるんとした茜のあそこの中を一気に突き抜けて、一番奥を思いっきり叩いた。茜が詰まった息を吐いて、それからぎゅぎゅぅっと強烈な締め付けが返ってくる。
じゅぽっ、じゅぽっ、じゅぽっ。
「あっ…ああーっ…浩平っ!」
一定の間隔をおいて突き続けると、茜はあられもない声を上げて反応した。顔を真正面から少し上に向けて反らしながら、ぷるっぷるっと震えているのがよくわかる。
じゅぽじゅぽ…じゅぽっ、じゅぽっ、じゅぽっ。
「ああっ、浩平っ…中が…当たって…」
茜も、ぐいっぐいっとダイナミックな腰の動きで俺に応え始めた。俺は茜の動きに合わせて腰を突きだし、さらに激しく茜の奥を叩くようにする。
「どうだ、茜…感じるか?」
「か、感じますっ…」
「気持ちいいんだな? 後ろから入れられて」
「は、はい…後ろから入れられて、浩平のが入ってきて、気持ちいいんですっ…」
「クリをいじるのとどっちが気持ちいい?」
「そ、それは…両方、好きです…」
茜は臆面もなく俺に求めてきた。俺はすぐさま結合部分に近い辺りに手を回し、茜の秘裂の中に収まったクリトリスを激しく潰してやる。
「はぅっ、ふあああっ…ああ…」
ビクっという痙攣を返しながら、茜は意味を成さない言葉を発した。
じゅぽ、じゅぽ…くりゅっ、くりゅっ…
「んっ…あああっ…浩平…そんなにっ…」
茜は全身をくねらせるようにして悶えながらも、腰を振る動きを再開する。俺は秘裂にはさまれた指でバイブレーションを加えながら、腰も出来る限りの強さで動かした。茜の中は死ぬほど強く締め付けてきて、ぬるぬるして熱い。さっきのフェラの後にこの刺激は少々強すぎたが、茜も自分の指と俺の指によるクリトリス刺激でかなり快感を加速されているようだ。
「ダ、ダメですっ…そんなにしたら、もう…」
「早過ぎるぞ、茜」
俺自身も限界に近かったのだが、それを隠して俺は言った。茜も、そう言いながら腰の動きを一向に止めようとしなかった。
「こ、浩平がっ…」
「茜はいやらしいな」
「こ、浩平だからっ…浩平だから、ですっ…」
茜の声がかすれてきている。俺は思いきって茜の腰をつかむ手を離し、茜の乳房をぐっと手でつかんだ。
「あっ…はあっ!」
ぐいぐいと揉みしだくと、茜は感極まった声を出して腰をがくがくと振った。クリと胸をいじっている状態から俺が下手に腰を動かすと抜けてしまいそうだったので、俺は茜の動きに全てを委ねて茜の性感帯をぐにぐにと刺激し続ける。
「あ、ああーっ…ああっ!」
茜のあそこが、最高の締め付けをしてきた。俺の耐性は完全に崩壊する。最後に、茜の胸を潰れるほどに強くぎゅっとつかむ。
びゅぷっ!
ビクンッ!
茜が全身を跳ね上がらせた瞬間、アレから精液が茜の中にほとばしった。
びゅっ、びゅる、びゅ…
ビクッ、ビクッ、ビク…
俺と茜は、全く同じ脈動を行いながら絶頂していた。俺の精液がたっぷりと吐き出されていくのを決して逃さないといった感じで、茜の中が締め付けてくる。俺は胸とクリに弱い刺激を与え続けて、その締め付けをさらに長引かせる。
「こ…浩平…気持ちよかったです…」
「俺もだ」
性感帯を刺激し続けているせいか、茜の体はまだかすかな痙攣を見せていた。
これほどに茜が求めてくるようになったのも、茜と俺が共にいる時間が長くなったからだ。
一回きりの契りでない、エンドレスの交わりが一回きりの契りよりも価値がないという事はないだろう。そういう意味のない禁欲よりも、ただ交わり続ける事の方が今の俺にとってはよほど綺麗な物に映っていた。
「浩平」
「茜」
呼び交わし合いながら、俺と茜は西日の中でずっとつながったままだった。
茜の手が、俺のズボンのジッパーを丁寧に下げていく。ほとんど外からは音が聞こえてこない、静かな昼下がりの中ではそんな音も結構大きめに聞こえた。
しゅるっ。
トランクスを下ろされる。やはり、衣擦れの音がそれなりに大きく聞こえる。俺のアレが外に飛び出す時の「ぶるん」という音まで聞こえてきたような気がした。
どれも存在感の薄いはずの音だ。それが妙に耳に響いてきたのは…それが、全て茜の耳に響いている音だったからかもしれない。
「………」
ふぅっ、と鼻腔から抜けるかすかな吐息を漏らしてから、茜がそっと俺のアレを指で包み込む。ほんのりと頬を染めて、冷ややかな感触の指に包まれた俺のアレをしばし見つめ…、
…はむっ。
柔らかい唇が、静かに俺のアレを口の中に導いていく。
全てが静寂に統一された、そんな茜の口づけはオーラでも放っているかのように俺を興奮させた。ただくわえこまれただけなのに、血流が大量に流れ込んでますます俺のアレは肥大化していく。どくんどくんと茜の口の中で脈打っているのが、自分でもわかる。
茜はそれを口にしたまま、祈るような目で沈黙していた。左手で包んだ幹の部分を軽く握ったり離したりして微細な刺激を与えながらも、口の方は動かしていない。
俺は、特に急かす事はしなかった。
そういう微妙な刺激も気持ちいいし、茜の恥じらった顔を見ているのも楽しい。焦る理由は何もない。
…さらっ
茜が髪をかき上げる、風がそよぐような音もやはりしっかりと俺の耳に入ってきた。
ちゅぷっ。
そして、茜が俺のアレを舐め始めた音はそれよりも数倍大きく響いた。
ちゅぷ、ちゅぷ。ぺろぺろ…
先の部分を小刻みに唇でゆすりながら、幹の部分を手でしごく。そして先の部分を舐めながら幹の部分やフクロの部分を優しく揉んでくる。それを短いインターバルで繰り返してくる。
「ふぅ…」
俺は、ゆっくりと息を吐き出した。
茜の小さな唇や、細い指にぴったり合っている責め方なのだ。
決して激しさはないのだが、「何か」をアレの中に送り込んで、代わりに「何か」をアレから吸い取っていくようなフェラチオ。ねちっこい、という形容の仕方はまぁまぁ合っているかもしれないが、少し違う。茜の純粋さをそのまま感じさせるような綺麗なイメージが、それでは失われてしまう。こんなにいやらしい事をしているというのに、髪を下ろした茜の真剣な顔は俺にいやらしさ「以上」の物を感じさせずにはいられないのだ。
もちろん、茜はいやらしい。
…ぺろ…ぺろ…
一度アレから口を離して、熱心にフクロの中の珠を転がし始めたりしているのを見て淫乱だと言わない人間はあまりいないだろう。逆の手で、転がしているのとは別の方の珠もしっかり撫でている。
「茜、準備しておいてくれよ」
俺がそう言うと、茜は空いた手をおずおずと自分の脚の付け根に持って行く。
茜はもう服を全部脱ぎ去っている。茜の指はそのまま割れ目の中に入って、あそこを直接まさぐり始める。
くちゅ…くちゅ…
すぅっ、と茜の瞳に潤みが差したと思った瞬間、茜の指の触っている所からも水音がし始めた。触り始めてから数秒しか経っていないのに。
ちゅぷ、ちゅぷっ。ちゅぷ…
それを誤魔化そうとしているのか、茜は再びアレをくわえこんでかなりの勢いで頭を振り始めた。あたたかな茜の口腔に締め付けられて、ジーンとした快感が駆け巡る。
ぐちゅ、ぐちゅ…ぐちゅっ
だが頭の動きを大きくすると、自然に指の方の動きも大きくなってしまうようだった。茜のあそこからは、粘っこい水音がフェラの音に負けないくらいの大きさで聞こえてくる。見なくても、茜がどれほど興奮しているのかよくわかる。
「…よし。茜、ベッドの上に来いよ」
…ちゅぽん。
「っ…はい」
俺が言うと、茜は口からアレを出してうなずいた。そして指をあそこから抜いて、下を向きながら息を整え始める。
その間に俺は腰掛けていたベッドに上がって、ズボンとトランクスを全部脱いだ。Tシャツは、茜にしてもらう前から脱いでいる。
きゅっ。
脱ぎ終わった服を畳んでベッドの隅に放ると、スプリングの音を立てて茜もベッドの上に上がってきた。茜はそのまま手と膝で歩いて、いつも枕を置いている辺りに顔を持って行く。尻は、俺の方を向いている。
「よし、いくぞ」
「はい…浩平…」
茜はうわずった声で答えたが、すぐに脚を開いて俺の挿入を求める。後ろの方から見る茜の恥丘の膨らみからは、はっきりわかるほどに透明な液体が垂れて太股に到達しそうになっていた。
さらさらの長い髪が白い背中の上に流れているのを見ていると、それだけで茜は美しいと思える。しかし、少し目を下にやれば興奮した性器が目に入ってくるのだ。いつ見ても、このコントラストは魅力的だった。
「こ、浩平…はやく…ください…」
茜がさらに求める言葉を口にする。
それが引き金になって、俺は勢い良く茜の上に覆いかぶさり、アレを濡れまくった茜のあそこにあてがった。
「あ…」
小さく息をのむ茜の中に、ずぶりと突き刺す。
「あっ…はぁっ!」
俺はぬるんとした茜のあそこの中を一気に突き抜けて、一番奥を思いっきり叩いた。茜が詰まった息を吐いて、それからぎゅぎゅぅっと強烈な締め付けが返ってくる。
じゅぽっ、じゅぽっ、じゅぽっ。
「あっ…ああーっ…浩平っ!」
一定の間隔をおいて突き続けると、茜はあられもない声を上げて反応した。顔を真正面から少し上に向けて反らしながら、ぷるっぷるっと震えているのがよくわかる。
じゅぽじゅぽ…じゅぽっ、じゅぽっ、じゅぽっ。
「ああっ、浩平っ…中が…当たって…」
茜も、ぐいっぐいっとダイナミックな腰の動きで俺に応え始めた。俺は茜の動きに合わせて腰を突きだし、さらに激しく茜の奥を叩くようにする。
「どうだ、茜…感じるか?」
「か、感じますっ…」
「気持ちいいんだな? 後ろから入れられて」
「は、はい…後ろから入れられて、浩平のが入ってきて、気持ちいいんですっ…」
「クリをいじるのとどっちが気持ちいい?」
「そ、それは…両方、好きです…」
茜は臆面もなく俺に求めてきた。俺はすぐさま結合部分に近い辺りに手を回し、茜の秘裂の中に収まったクリトリスを激しく潰してやる。
「はぅっ、ふあああっ…ああ…」
ビクっという痙攣を返しながら、茜は意味を成さない言葉を発した。
じゅぽ、じゅぽ…くりゅっ、くりゅっ…
「んっ…あああっ…浩平…そんなにっ…」
茜は全身をくねらせるようにして悶えながらも、腰を振る動きを再開する。俺は秘裂にはさまれた指でバイブレーションを加えながら、腰も出来る限りの強さで動かした。茜の中は死ぬほど強く締め付けてきて、ぬるぬるして熱い。さっきのフェラの後にこの刺激は少々強すぎたが、茜も自分の指と俺の指によるクリトリス刺激でかなり快感を加速されているようだ。
「ダ、ダメですっ…そんなにしたら、もう…」
「早過ぎるぞ、茜」
俺自身も限界に近かったのだが、それを隠して俺は言った。茜も、そう言いながら腰の動きを一向に止めようとしなかった。
「こ、浩平がっ…」
「茜はいやらしいな」
「こ、浩平だからっ…浩平だから、ですっ…」
茜の声がかすれてきている。俺は思いきって茜の腰をつかむ手を離し、茜の乳房をぐっと手でつかんだ。
「あっ…はあっ!」
ぐいぐいと揉みしだくと、茜は感極まった声を出して腰をがくがくと振った。クリと胸をいじっている状態から俺が下手に腰を動かすと抜けてしまいそうだったので、俺は茜の動きに全てを委ねて茜の性感帯をぐにぐにと刺激し続ける。
「あ、ああーっ…ああっ!」
茜のあそこが、最高の締め付けをしてきた。俺の耐性は完全に崩壊する。最後に、茜の胸を潰れるほどに強くぎゅっとつかむ。
びゅぷっ!
ビクンッ!
茜が全身を跳ね上がらせた瞬間、アレから精液が茜の中にほとばしった。
びゅっ、びゅる、びゅ…
ビクッ、ビクッ、ビク…
俺と茜は、全く同じ脈動を行いながら絶頂していた。俺の精液がたっぷりと吐き出されていくのを決して逃さないといった感じで、茜の中が締め付けてくる。俺は胸とクリに弱い刺激を与え続けて、その締め付けをさらに長引かせる。
「こ…浩平…気持ちよかったです…」
「俺もだ」
性感帯を刺激し続けているせいか、茜の体はまだかすかな痙攣を見せていた。
これほどに茜が求めてくるようになったのも、茜と俺が共にいる時間が長くなったからだ。
一回きりの契りでない、エンドレスの交わりが一回きりの契りよりも価値がないという事はないだろう。そういう意味のない禁欲よりも、ただ交わり続ける事の方が今の俺にとってはよほど綺麗な物に映っていた。
「浩平」
「茜」
呼び交わし合いながら、俺と茜は西日の中でずっとつながったままだった。
「茜…出すぞ!」
…どくんっ! どくんっ、どくっ…
「ああぅっ…ひぃぃっ!」
茜が背中を大きく反らせて、濁った目で宙の一点を凝視する。何かに身を貫かれたような顔で、体を支えている両手を床に思い切り突っ張りながら、傍目に見えるほど全身を痙攣させる。その茜の膣内に、浩平の出した白濁液が激しくしぶいた。
「あ…うぁぁ…うぁ…」
ひくひくと震える茜の前には、裸の詩子が立っている。ふっくらとした恥丘は、茜の唾液とおぼしき液体でかなり濡れていた。
「だめだよ、茜」
詩子が手を伸ばし、液体でべとべとになった茜のあごをくいと持ち上げる。茜自身の涙液と汗、それから浩平と詩子への口唇奉仕による愛液と精液。額から口元まで、汚される事から逃げている部分は全くなかった。
「ふぅぅ〜っ」
ばつんっ…ばつんっ
「あぐっ…あうっ!」
浩平の強烈な突きに、茜は前にはじき飛ばされそうなほどの衝撃を受ける。絶頂の余韻に未だ震える身体はそれに耐えることができず、茜はがくりと床に崩れ落ちた。
じゅる…
少し浩平が腰を引くと、結合部分の隙間からあふれた白濁の液体がこぼれ落ちる。ほんのわずかな動きでも、媚肉の間からはあふれるように精液と愛液の混合物が垂れ落ちてきた。茜の濡れ方も、浩平の放出もおびただしいものだという事が分かる。床にはあちこちに半透明の液体が水たまりを作っていた。放出も、茜の絶頂も、一回で済むものではない。かなりの長時間にわたって茜が責め抜かれているのは間違いないだろう。
ぢゅぐ、ぢゅぐ…
「ああっ!? も、もう許して…許してくださいっ…!!」
それにも拘わらず、浩平は放出がまだ終わっていないペニスを再び抜き差しし始めた。絶頂が未だ続いている茜にとっては、膣壁をこすられる刺激はもはや苦悶と言っていい。たしかに、ヴァギナの中はごぷっ、ごぷっという水の入ったコップを振り回しているような大きな音が立つほどに液体に満たされていたから痛みなどはカケラもなかった。が、快感も延々と続いていれば喉を締め付けられるような苦しみに近くなってくる。
「まだ出るの? 折原君、何回目?」
「さーな…4回目か5回目か?」
「もうわかんないの? ずるいよー。私なんてまだ1回もイッてないのに」
詩子が茜の頭を無理矢理持ち上げて、自分の股間を顔に押しつける。
「う…うぷっ」
「ほらっ、茜も折原君とおんなじくらいイッてるんだから。私にもちゃんとしてよ」
「うー…う…う」
茜はぼろぼろと涙をこぼしながら、申し訳程度に舌を動かす。秘裂の中にもほとんど入っていかないような軽いクンニリングスで、詩子が満足するはずもなかった。
「だめっ、だめっ。全然だめっ」
ばしっ…ばしっ!
詩子は浩平の叩きつけるような抽送も利用して、茜の口を自分の性器にできるだけ強く押しつけるようにする。腰を上下させて、一番気に入っている所に舌が当たるような工夫もする。しかし肝心の茜が息も絶え絶えのような状態では、いくら詩子が努力しても強い刺激は得られなかった。
「どうしよう…こんなんじゃ私、全然だよ」
「そうだなぁ。柚木も我慢の限界か」
「だって、ずーっと私だけお預けはひどいでしょ」
「…じゃあここはどうだ」
「!!?」
二人の会話の間、束の間の休息を感じていた茜の顔が一気に引きつる。
「やっ…やめてくださいっ…浩平!」
茜が目の前の詩子の性器に、必死になって唇を押しつけた。
「そ、そうっ! そんくらいしないとだめだよっ…」
詩子が嬉しそうに顔をしかめて、茜の頭をぐぐっと強い力で押さえる。それでも茜は頭をぐりぐりと前に押し込んで、詩子の秘裂の中でメチャクチャに舌を動かした。黙っていてもクリトリスに強い刺激が走り、詩子は待ち望んでいた痺れるような官能を得る。
浩平の指は、茜のすぼまった後ろの穴の付近を警告するようにまさぐっていた。未知の恐怖感に、茜は無心で舌を動かしながら許しを請う。
「う…うう」
やがて浩平が指を少しずつ離していくと、茜の舌の動きも収まってきた。
「だめっ!」
「!」
しかし詩子の鋭い声が飛ぶと、浩平の指が動く前に茜は舌の動きをまた大きくしようとする。もはや体力的には限界が近づいていたので強い動きはできなかったが、酸味の強い液体を丁寧に舐めとっては飲み込み、進んで詩子のクリトリスを探り出してぺろぺろと優しく舐める。
「そう…うまいよ」
「ふぅぅっ…くぅぅぅ…」
ばじゅっ…じゅぐるっ…
そうしている間に、茜は早くも新しい絶頂を迎えそうになってきた。一度苦しみを越えてしまうと、また甘美すぎる快感が全身を包んでくる。そうなると、全身が高ぶっていたぶん意識が飛びそうになるのもあっという間だ。
「よし…茜、またイキそうだな? 俺もだ」
明らかに常態とは違う精力を身につけている浩平が、圧倒的に宣言する。茜の細腰をつかんで、巨大なペニスを勢い良く抜き差ししていく。
「すごーい」
詩子はにこにこしながら、ぐいぐいと貪欲に腰を動かして茜の舌から少しでも快楽を感じようとしているようだった。
「うん…やっと、私もイケそう」
「よかったな」
「うん」
ぐぢゅ、ぐぢゅっ、ぐぢゅっ。
「うっ…ううっ、ううーっ」
拘束されて会話を奪われているようなくぐもった声を出しながら、茜は詩子の性器に奉仕し続けた。
ぐいっ!
「あっ…くはあああああっ!?」
浩平が茜にのしかかるようにして、茜の胸を乱暴につかむ。そして、腰をがつんと押し込みながら激しく胸を揉みしだく。
「あっ、あっ、あっ…ああーっ!!!」
崖っぷちでよろけるような数瞬のあと、茜は一気に快楽地獄へと引きずり落とされた。触手のように全身が快感に絡め取られ、頭の中が真っ白になる。
「うっ…!」
そして、茜の最期の力を振り絞ったような強い口づけに、詩子もがくんっと全身を震わせて昇天する。
「よし…出すぞっ! これで最後だっ!」
それと同時に浩平が茜の胸をつかんだままペニスを抜き、茜のヒップに押しつけた。
どぴゅる…どぴゅっ、どぴゅっ…
ヒップのラインに沿って砲台のように天をにらんだペニスから、放物線を描いてどろりとした精液が飛ぶ。そして、茜のロングヘアの掛かった背中にぽとぽとと降り落ちていく。
「…、…、…」
茜の全身に、長い髪に、これでもかというほどの白濁の液が付着している。その状態のまま、幾度めとも知れない激烈な絶頂に身を震わせている。決定的なまでに汚された茜は、床に顔を突っ伏して半分以上気絶していた。
「ふぅ。もう俺も限界かな」
「そんなこと言わないでよ。私がまだ残っているよ」
「今、イッたんだろ?」
「まだ1回だもん…」
「ま、茜はもう限界かもな。柚木、上になれよ」
「うん…ほら、茜こっち向いて」
「う…」
詩子は茜の身体を両手でつかんで、仰向けの状態に起こす。
「ほら…茜、見える? 私の」
そして、ほとんど光を失いつつある茜の顔の上に秘部が来るようにして、茜が後ろから突かれていたのと同じような四つん這いの体勢になった。
「じゃあ、折原君、来てよ」
「…ああ」
浩平はにやりと笑って詩子の後ろに回り、未だ硬度を保っているペニスを秘部にあてがった。顔面上で展開されようとしている性交、既にぽたぽたと落ちてきている愛液と精液。茜の顔は、もはや理性というものを示していなかった。
…どくんっ! どくんっ、どくっ…
「ああぅっ…ひぃぃっ!」
茜が背中を大きく反らせて、濁った目で宙の一点を凝視する。何かに身を貫かれたような顔で、体を支えている両手を床に思い切り突っ張りながら、傍目に見えるほど全身を痙攣させる。その茜の膣内に、浩平の出した白濁液が激しくしぶいた。
「あ…うぁぁ…うぁ…」
ひくひくと震える茜の前には、裸の詩子が立っている。ふっくらとした恥丘は、茜の唾液とおぼしき液体でかなり濡れていた。
「だめだよ、茜」
詩子が手を伸ばし、液体でべとべとになった茜のあごをくいと持ち上げる。茜自身の涙液と汗、それから浩平と詩子への口唇奉仕による愛液と精液。額から口元まで、汚される事から逃げている部分は全くなかった。
「ふぅぅ〜っ」
ばつんっ…ばつんっ
「あぐっ…あうっ!」
浩平の強烈な突きに、茜は前にはじき飛ばされそうなほどの衝撃を受ける。絶頂の余韻に未だ震える身体はそれに耐えることができず、茜はがくりと床に崩れ落ちた。
じゅる…
少し浩平が腰を引くと、結合部分の隙間からあふれた白濁の液体がこぼれ落ちる。ほんのわずかな動きでも、媚肉の間からはあふれるように精液と愛液の混合物が垂れ落ちてきた。茜の濡れ方も、浩平の放出もおびただしいものだという事が分かる。床にはあちこちに半透明の液体が水たまりを作っていた。放出も、茜の絶頂も、一回で済むものではない。かなりの長時間にわたって茜が責め抜かれているのは間違いないだろう。
ぢゅぐ、ぢゅぐ…
「ああっ!? も、もう許して…許してくださいっ…!!」
それにも拘わらず、浩平は放出がまだ終わっていないペニスを再び抜き差しし始めた。絶頂が未だ続いている茜にとっては、膣壁をこすられる刺激はもはや苦悶と言っていい。たしかに、ヴァギナの中はごぷっ、ごぷっという水の入ったコップを振り回しているような大きな音が立つほどに液体に満たされていたから痛みなどはカケラもなかった。が、快感も延々と続いていれば喉を締め付けられるような苦しみに近くなってくる。
「まだ出るの? 折原君、何回目?」
「さーな…4回目か5回目か?」
「もうわかんないの? ずるいよー。私なんてまだ1回もイッてないのに」
詩子が茜の頭を無理矢理持ち上げて、自分の股間を顔に押しつける。
「う…うぷっ」
「ほらっ、茜も折原君とおんなじくらいイッてるんだから。私にもちゃんとしてよ」
「うー…う…う」
茜はぼろぼろと涙をこぼしながら、申し訳程度に舌を動かす。秘裂の中にもほとんど入っていかないような軽いクンニリングスで、詩子が満足するはずもなかった。
「だめっ、だめっ。全然だめっ」
ばしっ…ばしっ!
詩子は浩平の叩きつけるような抽送も利用して、茜の口を自分の性器にできるだけ強く押しつけるようにする。腰を上下させて、一番気に入っている所に舌が当たるような工夫もする。しかし肝心の茜が息も絶え絶えのような状態では、いくら詩子が努力しても強い刺激は得られなかった。
「どうしよう…こんなんじゃ私、全然だよ」
「そうだなぁ。柚木も我慢の限界か」
「だって、ずーっと私だけお預けはひどいでしょ」
「…じゃあここはどうだ」
「!!?」
二人の会話の間、束の間の休息を感じていた茜の顔が一気に引きつる。
「やっ…やめてくださいっ…浩平!」
茜が目の前の詩子の性器に、必死になって唇を押しつけた。
「そ、そうっ! そんくらいしないとだめだよっ…」
詩子が嬉しそうに顔をしかめて、茜の頭をぐぐっと強い力で押さえる。それでも茜は頭をぐりぐりと前に押し込んで、詩子の秘裂の中でメチャクチャに舌を動かした。黙っていてもクリトリスに強い刺激が走り、詩子は待ち望んでいた痺れるような官能を得る。
浩平の指は、茜のすぼまった後ろの穴の付近を警告するようにまさぐっていた。未知の恐怖感に、茜は無心で舌を動かしながら許しを請う。
「う…うう」
やがて浩平が指を少しずつ離していくと、茜の舌の動きも収まってきた。
「だめっ!」
「!」
しかし詩子の鋭い声が飛ぶと、浩平の指が動く前に茜は舌の動きをまた大きくしようとする。もはや体力的には限界が近づいていたので強い動きはできなかったが、酸味の強い液体を丁寧に舐めとっては飲み込み、進んで詩子のクリトリスを探り出してぺろぺろと優しく舐める。
「そう…うまいよ」
「ふぅぅっ…くぅぅぅ…」
ばじゅっ…じゅぐるっ…
そうしている間に、茜は早くも新しい絶頂を迎えそうになってきた。一度苦しみを越えてしまうと、また甘美すぎる快感が全身を包んでくる。そうなると、全身が高ぶっていたぶん意識が飛びそうになるのもあっという間だ。
「よし…茜、またイキそうだな? 俺もだ」
明らかに常態とは違う精力を身につけている浩平が、圧倒的に宣言する。茜の細腰をつかんで、巨大なペニスを勢い良く抜き差ししていく。
「すごーい」
詩子はにこにこしながら、ぐいぐいと貪欲に腰を動かして茜の舌から少しでも快楽を感じようとしているようだった。
「うん…やっと、私もイケそう」
「よかったな」
「うん」
ぐぢゅ、ぐぢゅっ、ぐぢゅっ。
「うっ…ううっ、ううーっ」
拘束されて会話を奪われているようなくぐもった声を出しながら、茜は詩子の性器に奉仕し続けた。
ぐいっ!
「あっ…くはあああああっ!?」
浩平が茜にのしかかるようにして、茜の胸を乱暴につかむ。そして、腰をがつんと押し込みながら激しく胸を揉みしだく。
「あっ、あっ、あっ…ああーっ!!!」
崖っぷちでよろけるような数瞬のあと、茜は一気に快楽地獄へと引きずり落とされた。触手のように全身が快感に絡め取られ、頭の中が真っ白になる。
「うっ…!」
そして、茜の最期の力を振り絞ったような強い口づけに、詩子もがくんっと全身を震わせて昇天する。
「よし…出すぞっ! これで最後だっ!」
それと同時に浩平が茜の胸をつかんだままペニスを抜き、茜のヒップに押しつけた。
どぴゅる…どぴゅっ、どぴゅっ…
ヒップのラインに沿って砲台のように天をにらんだペニスから、放物線を描いてどろりとした精液が飛ぶ。そして、茜のロングヘアの掛かった背中にぽとぽとと降り落ちていく。
「…、…、…」
茜の全身に、長い髪に、これでもかというほどの白濁の液が付着している。その状態のまま、幾度めとも知れない激烈な絶頂に身を震わせている。決定的なまでに汚された茜は、床に顔を突っ伏して半分以上気絶していた。
「ふぅ。もう俺も限界かな」
「そんなこと言わないでよ。私がまだ残っているよ」
「今、イッたんだろ?」
「まだ1回だもん…」
「ま、茜はもう限界かもな。柚木、上になれよ」
「うん…ほら、茜こっち向いて」
「う…」
詩子は茜の身体を両手でつかんで、仰向けの状態に起こす。
「ほら…茜、見える? 私の」
そして、ほとんど光を失いつつある茜の顔の上に秘部が来るようにして、茜が後ろから突かれていたのと同じような四つん這いの体勢になった。
「じゃあ、折原君、来てよ」
「…ああ」
浩平はにやりと笑って詩子の後ろに回り、未だ硬度を保っているペニスを秘部にあてがった。顔面上で展開されようとしている性交、既にぽたぽたと落ちてきている愛液と精液。茜の顔は、もはや理性というものを示していなかった。
(ONE=To Heartのパクリ説をなんとなく思い出した土曜日の昼下がり…)
「…はぁっ…」
浩平がモノを引き抜くと、茜は感極まったような声を出した。
「茜、すごかったな」
「こ、浩平だから…浩平だからです」
未だ絶頂の余韻に身を震わせつつ、茜がつぶやくように言う。恥ずかしさと嬉しさの入り交じった茜の肢体も、二人の離れていた長い時の前では美しさすら感じさせた。
「茜…」
浩平はどこか遠い目をしながら茜の事を見つめる。そして、茜のふとももの辺りをしばらくの間ずっと撫でていた。
「でも、私ばかり気持ちよくなって浩平は」
「あ?そんなわけないだろ、俺も…」
「私のしたいようにずっとしちゃいましたから…」
確かに茜の乱れようは、茜の方が浩平の上にまたがっているのではないかと思うほどだった。が、浩平も同じように激しく茜を求めたのだし、不公平感など感じていない。
「浩平…」
茜がベッドに横たえていた身を起こす。
「なんだ?」
「今度は、浩平の方が気持ちよくなってください」
そう言うと、茜はベッドの上に座った姿勢の浩平に身を寄せてきた。二人で正座しながら向かいあっているような状態だ。しかし茜はその姿勢にとどまらず、さらに上半身を乗り出して前傾させてきた。
「お、おい、茜…」
「うまくできるかどうか、わかりませんけど…」
そう言うと、茜は長い髪をかき上げて耳にかけた。そして、細い指をそおっと浩平のモノに絡める。
「茜…お前、結構大胆だな」
「え…そ、そうですか?」
浩平が言うと、茜は浩平のモノを見つめていた顔をはっと上げる。
「普通、二回目でそんなことしないと思うけどな」
「そ、そう…そう…ですか」
茜は珍しく動揺を見せて、ぎごちなく答えた。モノに絡めた指に入れた力を抜いて、それでも指を離すことはできず、どうしようかと戸惑っている様子だ。どうやら、ごく当たり前の事だと思って行為に臨もうとしていたらしい。
「あ、いや、やめろなんて言ってないぞ。淫乱でも茜は茜だからな」
「………」
そこに加わった浩平的なストレート表現に、茜は沈黙してしまう。
「…どうした?」
「こ、こういうのするのって異常なんでしょうか」
「いや、30組に1組くらいは普通にやっていることなんじゃないか?」
「…………」
茜は再度沈黙した。
「普通の女は嫌がるからな」
「………それは…男の子の方は、嫌がらないってことですか…?」
「当然すぎると思うぞ」
「………」
茜はまだ精液の残っているモノを見つめながら、考え込んだ。
「…私は…」
そして、妙に真剣な顔で言葉を吐く。
「…浩平が大好きですから…浩平の身体の部分も、浩平の中から出てきたものも、全部好きです…」
自分に言い聞かせるような言葉だった。そして、茜は家族のために戒律を破る信者のような表情で浩平のモノに口を近づけていく。
「浩平…」
そしてモノを眼前に迎えると、茜は唇をゆっくりと開いて。そろりと顔を浩平の股間にうずめていった。
はぁ、はぁとモノに息がかかってくる。唇はモノの表面からわずかにだけ離されていた。浩平のモノはどんどん茜の口の中に吸い込まれていったが、まだ直接的には茜の口づけを受けていない。
くにゅ。
「………!」
そこに、浩平は突然腰を動かした。茜の唇と舌に、べとっと浩平のモノが密着する。
「ん…んぅ…」
茜は目を白黒させていたが、やがて少しずつ唇と舌を動かし始めた。
「んっ…ん」
ぢゅぅっ…
深々とくわえこんだ浩平のモノの根元を、くっと唇でくわえてゆっくりとしごき上げる。それで溜まった精液を、舌でぺろぺろと舐め取って集め、唾液と一緒にこくんと飲み下していく。
「上手いんじゃないか?茜」
「………」
浩平の評価に、茜は一瞬だけ心配そうに目を上げた。
だが、すぐまた浩平のモノを愛し始める。精液をぬぐいとって掃除をするという段階はもう終わっていた。茜は一定のペースでモノを上下にしごき、舌をべろべろと動かしてランダムな刺激とする。もともと勢いが失われていなかった浩平のモノは、さっきのセックスの時より隆起しているように見えるほど大きくなってきていた。
「気持ちいい。茜の口、気持ちいいぞ」
「んっ…んっ…」
茜は時間が経つごとに行為に慣れてきた様子で、舌だけでなく手も動かす余裕が生まれてくる。その手は当然のように浩平の袋の部分に向かい、赤ん坊を愛でるようなソフトなタッチで揉み上げていた。
「でもさ、お前苦いのは嫌いじゃなかったのか」
「………いえ」
浩平がそう言うと、茜はちゅぽっと口を離して言った。一度顔を上げてよだれをぬぐい、また垂れてきた髪を耳に掛け直す。
「嫌いですけど…大好きな浩平のなんですから…すごく、おいしいです」
「そっか」
浩平は茜の大げさな表現にも興味がないような声を出した。そしてベッドの横に置いてあったティッシュボックスから数枚のティッシュを抜き取る。
「…浩平?」
茜が不思議そうに言った瞬間、浩平はいきなり茜の脚の間に飛び込むように顔を入れた。
「っ…!浩平、な、なにをするんですか」
「俺ばっかり気持ちいいんじゃ不公平だからな。茜、腰上げてくれ」
「そ、そんな」
「上げないんなら俺があげる」
浩平はティッシュの玉を持った手で、茜の一番恥ずかしい部分を押し上げる。実際には前に押しているような状態になってしまったが、茜は慌てて腰を上げて膝立ちになった。不意の乱暴な快感に、身体が反応してしまったのかもしれない。
「よっと…」
茜の股の下に頭を通してから、浩平は仰向けの姿勢になった。まるで茜が浩平に顔面騎乗しようとしているような状態になってしまう。
「こ、こんな格好は…ああっ!?」
茜が羞恥を示した瞬間、浩平はティッシュの玉を茜の秘部に押しつけて、ぐりぐりとこすり始めた。
「あっ、あっ…浩平…いやです…」
「どうした?汚いから拭いてやってるだけだぞ」
「で、でもっ…くぅぅっ…」
精子と愛の雫の混ざった液で満たされていた茜の性器を拭いていると、かなり多めのティッシュもすぐ水分を吸ってしまった。その粘液を吸ったぬるぬるとした部分で、茜は改めて性器の中を撫でられてしまう。狙いをつけているわけではない動きだったが、動いている部分があまりに大きすぎてピンク色の真珠の部分もひっきりなしの刺激を受けてしまう。
「ああああっ…ああああっ…」
新たに生まれた快感の波に、茜は膝立ちの不安定な姿勢のままで身体を踊らせた。さらさらとロングヘアが揺れて、そのたびに茜は前髪を耳に掛け直す。その頻度は、茜の悶えが大きくなるほど増えていった。
ちゅく…
浩平は一度ティッシュの玉を離し、まだ乾いている部分で丁寧に秘部の中を清める。
じわ…じわ…
「拭いてやったのに、また濡れてきてるな」
「こ、浩平が…」
「今度は俺も舐めてやるよ。茜も続きをしてくれ」
「え、え…」
茜が不安な声を出した瞬間、浩平は頭を持ち上げて茜の秘部にキスをした。
「あああっ!」
新鮮な雫があふれ出す秘部の中を、浩平は舌を大きく使って舐め上げる。
「っく…んあああっ」
茜は喘ぎ声を上げながら、倒れ込むような形で必死に浩平のモノに顔を戻した。さっきとは逆向きになった肉棒を、何かにすがりつくようにくわえこむ。勢いで髪がまた前に垂れてきたが、今度はそれを直している余裕もないようだった。じゅぽっじゅぽっと音をさせながら、顔を上下に思い切り振って、快感から生まれてくる衝動に耐える。
「茜の、すっぱくてうまいぞ」
「んう…ふんんぅっ…」
「こんなにうまいなら、初めての時も舐めてれば良かったな」
「んっ…んんっ…」
浩平が言う度に、じゅくじゅくと茜の中から熱い雫がほとばしってしまう。なぜそうなってしまうのかは茜には分からなかったが、とにかく恥ずかしかった。もっと舐めてほしいと言っているようで。もっとも、実際にはそれが真実だったかもしれない。
その感情を隠すように、茜は目に涙すら浮かべて激しく頭を振った。もう前髪は目を隠すほどになってしまっているが、気にせず浩平のモノをしごきあげ、舌で先っぽを中心に舐め立てる。
「んんんっ!んふぅっ…」
そうすると、浩平も同じくらい強い勢いで舐めてきた。最も弱い真珠が転がされると、全身の力が抜けるような気がしてしまう。
浩平の事を思って何度となく自分の指でこすったそこが、本当に浩平の舌で舐められているのだ。している時には浅ましいと思ってしまった行為と妄想が、今では不思議なほど綺麗なものに見えていた。多すぎて処理に困っていた愛の雫も、全て浩平が舐め取ってくれる。茜は至福の感情に包まれていた。
「茜…一緒に、イケそうか?」
「…は…はいっ…!」
浩平の声にも、茶化すような調子は消えてきている。だいぶ高まってきているようだ。
「よし…」
その言葉を合図に、二人は再び互いの性器に口づけて、全力で刺激する。互いの最も弱そうな部分に目をつけて舌先で集中的に転がし、指は互いの性器の形状に合わせた部分を愛撫した。
「ひぅっ…くぅぅ…」
茜は環状にした指で浩平の幹の部分をしごき…
「っっ……っ…」
浩平は指を二本まとめて茜の中に入れ、ピストン運動を行っていた。
二人の叫びだしそうな衝動と、口がふさがれている事による沈黙が不安定なバランスを取っている。そしてくちゅくちゅ、ぐちゅぐちゅという水音は部屋中に響いて、二人の心をいやらしく煽っていた。
「んっ…んぅ…」
「っ…んぉっ…」
二人の身体はそれと分かるほどに緊張していた。絶頂は近い。
じゅぽっ…
「こ、浩平ぃぃーっ!」
そしてまさに達しようかという瞬間、茜は激情のあまりモノから口を離して叫んでしまう。
…ビクンッ…ビクンッ…ビクンッ…ビクビクッ…!
ぶびゅっ…ぶぴゅっ…ぴゅるっ…びゅっ…
べとっ。ぺと…べとっ。
「………あ…ああ…浩平のが…」
当然の帰結として顔面に叩きつけられた浩平の精液を、茜は恍惚とした顔で受け止めていた。本当に嬉しそうなその表情の前では、顔が汚されているという印象はない。むしろ、白濁の液によって彩られているようだった。
「茜…」
ひくっ…ひくっ…と震えながら透明な雫を垂らす茜の秘部を、浩平は優しく撫でる。未だ敏感なその部分に弱めの刺激を加えて、茜の絶頂を心地よく長引かせてやる。
「んはぁっ…」
つながり合うのとは違う交歓の形。今茜が迎えた絶頂は浩平のいなかった間にしてきた自慰の時の絶頂に近いが、感じている想いは全く違う。その幸せと切なかった毎夜の想い出を合わせて感じながら、茜は顔中のなまあたたかな感触を楽しんでいた。
「…はぁっ…」
浩平がモノを引き抜くと、茜は感極まったような声を出した。
「茜、すごかったな」
「こ、浩平だから…浩平だからです」
未だ絶頂の余韻に身を震わせつつ、茜がつぶやくように言う。恥ずかしさと嬉しさの入り交じった茜の肢体も、二人の離れていた長い時の前では美しさすら感じさせた。
「茜…」
浩平はどこか遠い目をしながら茜の事を見つめる。そして、茜のふとももの辺りをしばらくの間ずっと撫でていた。
「でも、私ばかり気持ちよくなって浩平は」
「あ?そんなわけないだろ、俺も…」
「私のしたいようにずっとしちゃいましたから…」
確かに茜の乱れようは、茜の方が浩平の上にまたがっているのではないかと思うほどだった。が、浩平も同じように激しく茜を求めたのだし、不公平感など感じていない。
「浩平…」
茜がベッドに横たえていた身を起こす。
「なんだ?」
「今度は、浩平の方が気持ちよくなってください」
そう言うと、茜はベッドの上に座った姿勢の浩平に身を寄せてきた。二人で正座しながら向かいあっているような状態だ。しかし茜はその姿勢にとどまらず、さらに上半身を乗り出して前傾させてきた。
「お、おい、茜…」
「うまくできるかどうか、わかりませんけど…」
そう言うと、茜は長い髪をかき上げて耳にかけた。そして、細い指をそおっと浩平のモノに絡める。
「茜…お前、結構大胆だな」
「え…そ、そうですか?」
浩平が言うと、茜は浩平のモノを見つめていた顔をはっと上げる。
「普通、二回目でそんなことしないと思うけどな」
「そ、そう…そう…ですか」
茜は珍しく動揺を見せて、ぎごちなく答えた。モノに絡めた指に入れた力を抜いて、それでも指を離すことはできず、どうしようかと戸惑っている様子だ。どうやら、ごく当たり前の事だと思って行為に臨もうとしていたらしい。
「あ、いや、やめろなんて言ってないぞ。淫乱でも茜は茜だからな」
「………」
そこに加わった浩平的なストレート表現に、茜は沈黙してしまう。
「…どうした?」
「こ、こういうのするのって異常なんでしょうか」
「いや、30組に1組くらいは普通にやっていることなんじゃないか?」
「…………」
茜は再度沈黙した。
「普通の女は嫌がるからな」
「………それは…男の子の方は、嫌がらないってことですか…?」
「当然すぎると思うぞ」
「………」
茜はまだ精液の残っているモノを見つめながら、考え込んだ。
「…私は…」
そして、妙に真剣な顔で言葉を吐く。
「…浩平が大好きですから…浩平の身体の部分も、浩平の中から出てきたものも、全部好きです…」
自分に言い聞かせるような言葉だった。そして、茜は家族のために戒律を破る信者のような表情で浩平のモノに口を近づけていく。
「浩平…」
そしてモノを眼前に迎えると、茜は唇をゆっくりと開いて。そろりと顔を浩平の股間にうずめていった。
はぁ、はぁとモノに息がかかってくる。唇はモノの表面からわずかにだけ離されていた。浩平のモノはどんどん茜の口の中に吸い込まれていったが、まだ直接的には茜の口づけを受けていない。
くにゅ。
「………!」
そこに、浩平は突然腰を動かした。茜の唇と舌に、べとっと浩平のモノが密着する。
「ん…んぅ…」
茜は目を白黒させていたが、やがて少しずつ唇と舌を動かし始めた。
「んっ…ん」
ぢゅぅっ…
深々とくわえこんだ浩平のモノの根元を、くっと唇でくわえてゆっくりとしごき上げる。それで溜まった精液を、舌でぺろぺろと舐め取って集め、唾液と一緒にこくんと飲み下していく。
「上手いんじゃないか?茜」
「………」
浩平の評価に、茜は一瞬だけ心配そうに目を上げた。
だが、すぐまた浩平のモノを愛し始める。精液をぬぐいとって掃除をするという段階はもう終わっていた。茜は一定のペースでモノを上下にしごき、舌をべろべろと動かしてランダムな刺激とする。もともと勢いが失われていなかった浩平のモノは、さっきのセックスの時より隆起しているように見えるほど大きくなってきていた。
「気持ちいい。茜の口、気持ちいいぞ」
「んっ…んっ…」
茜は時間が経つごとに行為に慣れてきた様子で、舌だけでなく手も動かす余裕が生まれてくる。その手は当然のように浩平の袋の部分に向かい、赤ん坊を愛でるようなソフトなタッチで揉み上げていた。
「でもさ、お前苦いのは嫌いじゃなかったのか」
「………いえ」
浩平がそう言うと、茜はちゅぽっと口を離して言った。一度顔を上げてよだれをぬぐい、また垂れてきた髪を耳に掛け直す。
「嫌いですけど…大好きな浩平のなんですから…すごく、おいしいです」
「そっか」
浩平は茜の大げさな表現にも興味がないような声を出した。そしてベッドの横に置いてあったティッシュボックスから数枚のティッシュを抜き取る。
「…浩平?」
茜が不思議そうに言った瞬間、浩平はいきなり茜の脚の間に飛び込むように顔を入れた。
「っ…!浩平、な、なにをするんですか」
「俺ばっかり気持ちいいんじゃ不公平だからな。茜、腰上げてくれ」
「そ、そんな」
「上げないんなら俺があげる」
浩平はティッシュの玉を持った手で、茜の一番恥ずかしい部分を押し上げる。実際には前に押しているような状態になってしまったが、茜は慌てて腰を上げて膝立ちになった。不意の乱暴な快感に、身体が反応してしまったのかもしれない。
「よっと…」
茜の股の下に頭を通してから、浩平は仰向けの姿勢になった。まるで茜が浩平に顔面騎乗しようとしているような状態になってしまう。
「こ、こんな格好は…ああっ!?」
茜が羞恥を示した瞬間、浩平はティッシュの玉を茜の秘部に押しつけて、ぐりぐりとこすり始めた。
「あっ、あっ…浩平…いやです…」
「どうした?汚いから拭いてやってるだけだぞ」
「で、でもっ…くぅぅっ…」
精子と愛の雫の混ざった液で満たされていた茜の性器を拭いていると、かなり多めのティッシュもすぐ水分を吸ってしまった。その粘液を吸ったぬるぬるとした部分で、茜は改めて性器の中を撫でられてしまう。狙いをつけているわけではない動きだったが、動いている部分があまりに大きすぎてピンク色の真珠の部分もひっきりなしの刺激を受けてしまう。
「ああああっ…ああああっ…」
新たに生まれた快感の波に、茜は膝立ちの不安定な姿勢のままで身体を踊らせた。さらさらとロングヘアが揺れて、そのたびに茜は前髪を耳に掛け直す。その頻度は、茜の悶えが大きくなるほど増えていった。
ちゅく…
浩平は一度ティッシュの玉を離し、まだ乾いている部分で丁寧に秘部の中を清める。
じわ…じわ…
「拭いてやったのに、また濡れてきてるな」
「こ、浩平が…」
「今度は俺も舐めてやるよ。茜も続きをしてくれ」
「え、え…」
茜が不安な声を出した瞬間、浩平は頭を持ち上げて茜の秘部にキスをした。
「あああっ!」
新鮮な雫があふれ出す秘部の中を、浩平は舌を大きく使って舐め上げる。
「っく…んあああっ」
茜は喘ぎ声を上げながら、倒れ込むような形で必死に浩平のモノに顔を戻した。さっきとは逆向きになった肉棒を、何かにすがりつくようにくわえこむ。勢いで髪がまた前に垂れてきたが、今度はそれを直している余裕もないようだった。じゅぽっじゅぽっと音をさせながら、顔を上下に思い切り振って、快感から生まれてくる衝動に耐える。
「茜の、すっぱくてうまいぞ」
「んう…ふんんぅっ…」
「こんなにうまいなら、初めての時も舐めてれば良かったな」
「んっ…んんっ…」
浩平が言う度に、じゅくじゅくと茜の中から熱い雫がほとばしってしまう。なぜそうなってしまうのかは茜には分からなかったが、とにかく恥ずかしかった。もっと舐めてほしいと言っているようで。もっとも、実際にはそれが真実だったかもしれない。
その感情を隠すように、茜は目に涙すら浮かべて激しく頭を振った。もう前髪は目を隠すほどになってしまっているが、気にせず浩平のモノをしごきあげ、舌で先っぽを中心に舐め立てる。
「んんんっ!んふぅっ…」
そうすると、浩平も同じくらい強い勢いで舐めてきた。最も弱い真珠が転がされると、全身の力が抜けるような気がしてしまう。
浩平の事を思って何度となく自分の指でこすったそこが、本当に浩平の舌で舐められているのだ。している時には浅ましいと思ってしまった行為と妄想が、今では不思議なほど綺麗なものに見えていた。多すぎて処理に困っていた愛の雫も、全て浩平が舐め取ってくれる。茜は至福の感情に包まれていた。
「茜…一緒に、イケそうか?」
「…は…はいっ…!」
浩平の声にも、茶化すような調子は消えてきている。だいぶ高まってきているようだ。
「よし…」
その言葉を合図に、二人は再び互いの性器に口づけて、全力で刺激する。互いの最も弱そうな部分に目をつけて舌先で集中的に転がし、指は互いの性器の形状に合わせた部分を愛撫した。
「ひぅっ…くぅぅ…」
茜は環状にした指で浩平の幹の部分をしごき…
「っっ……っ…」
浩平は指を二本まとめて茜の中に入れ、ピストン運動を行っていた。
二人の叫びだしそうな衝動と、口がふさがれている事による沈黙が不安定なバランスを取っている。そしてくちゅくちゅ、ぐちゅぐちゅという水音は部屋中に響いて、二人の心をいやらしく煽っていた。
「んっ…んぅ…」
「っ…んぉっ…」
二人の身体はそれと分かるほどに緊張していた。絶頂は近い。
じゅぽっ…
「こ、浩平ぃぃーっ!」
そしてまさに達しようかという瞬間、茜は激情のあまりモノから口を離して叫んでしまう。
…ビクンッ…ビクンッ…ビクンッ…ビクビクッ…!
ぶびゅっ…ぶぴゅっ…ぴゅるっ…びゅっ…
べとっ。ぺと…べとっ。
「………あ…ああ…浩平のが…」
当然の帰結として顔面に叩きつけられた浩平の精液を、茜は恍惚とした顔で受け止めていた。本当に嬉しそうなその表情の前では、顔が汚されているという印象はない。むしろ、白濁の液によって彩られているようだった。
「茜…」
ひくっ…ひくっ…と震えながら透明な雫を垂らす茜の秘部を、浩平は優しく撫でる。未だ敏感なその部分に弱めの刺激を加えて、茜の絶頂を心地よく長引かせてやる。
「んはぁっ…」
つながり合うのとは違う交歓の形。今茜が迎えた絶頂は浩平のいなかった間にしてきた自慰の時の絶頂に近いが、感じている想いは全く違う。その幸せと切なかった毎夜の想い出を合わせて感じながら、茜は顔中のなまあたたかな感触を楽しんでいた。
「そこで正座です」
「…はい」
少年はちょこん、とフローリングの上に正座した。すねから下にはひやりとしたフローリングの感触が広がってくる。熱を帯びた身体にはそれが心地よく感じられたが、そんな事を考える余裕もないほど少年は緊張していた。
もっともその緊張が転化されたのか、正座した脚の間からはさっき出したばかりのペニスがぴんと飛び出している。まだ白い液体がぬぐい取られていない、べとべとの状態だ。
その浅ましくみじめな性器を、茜はじぃっと見つめていた。少年は気恥ずかしさに手で隠したくなったが、とてもそれを許してもらえるとは思えない。さらに悪いことに、そういう事を考えているだけでペニスはどんどん力を取り戻して固く固くなってしまうのだ。
「あ、あの…」
いつまで経っても動こうとしない茜に少年は声をかけた。
すると、バスローブを羽織った茜が正座した少年の前で身体をかがめていく。しかし少年の顔を見下ろす位置関係は維持したままの、膝立ちのような体勢だった。
「あなたの一番悪いのは…」
茜が手を伸ばす。
「あぅぅっ」
そして、人差し指でぴしっと少年のペニスを弾いた。
「この、おち○ちんです」
まがりなりにも服をまとった、興奮も収まっているように見える茜から漏れた言葉。その幼児語は、少年の全身をくすぐり立てるような卑猥な響きを持っていた。
「こんなに汚くして、お仕置きの時にまで大きくなって…」
「ごめんなさい…」
茜の声には、不思議とナチュラルな厳しさが感じられた。少年の口からも、素直な言葉が出てしまう。
そこにはいたずらな笑みを浮かべていたり、どこか手加減をしていたりといった様子がないのだ。ドレスを着せられた時に比べると、茜はこの状況により深く熱中しはじめているようだった。
「そんな事を言っても許しません…きちんと身体で覚えさせてあげます」
茜はちょうど身体の横に来ていたバッグの中に両手を入れて探りはじめる。そして、そこから何かを取り出してきた。手の平の中に収められたそれは、少年の目には何なのかわからない。
「これを使います」
「え…えっ!」
茜の右手から出てきたのは、ピンク色をした100円ライターだった。
しゅぼっ。しゅぼっ。
何度か火をつけて、少年の顔の前に提示する。みるみる間に少年の顔が青ざめていった。
「だ、だめですっ…本当にやけどしちゃいますよっ…」
「これくらいしても大丈夫です」
茜はすっとライターを動かし、少年のペニスに近づける。そして着火点を亀頭の間近に置いて、スイッチの所に手をかけた。
「今ここで火をつけたら、どうなるかわかりますね?」
「や、やめてくださいっ!本当に…だめですっ!」
さすがに少年は本気で怖がっているようだ。しかし、茜は据わった目でライターのスイッチの一点を見つめている。
く…
「だ、だめですっ!」
茜がスイッチにかけた指に少しずつ力を加えていった。段々スイッチ部分が沈み込んで、着火に近づいていく。少年は身体をこわばらせ、恐怖の目でそれを見つめていた。
…ぴと。
「あ…」
だが、点けない。
しゅぼっ。
ライターの胴の部分を少年の亀頭部分にくっつけて、そこで火を点ける。炎は少年の身体には触れていない。
「あ、あついっ…」
それでも放射される熱だけで、少年は熱さを感じているようだった。顔をしかめ、腰を引きそうになる。だが茜の鋭い目がそれを押しとどめた。
「このまま燃やしちゃうのはちょっと可哀想ですね」
しばらくすると茜はライターの火を消し、少年の身体から離していく。少年は安堵の表情を浮かべるが、代わりに提示されるのが何なのか固唾を飲んで待っていた。
「だから、こうします」
「…?」
茜が左の手を開いた。そこには何もないように見える。
から…
「??」
その手を傾けると、フローリングの上に何かが転がるような、ごくごく小さな音が聞こえてくる。そして茜はフローリングから何かをつまみ上げた。
「…あっ」
その瞬間、茜の指の先に何かきらめく物体がつままれているのが少年にも見えた。近くにいてもあるのに気づかないような細い物体など、一つしかあり得ない。それは裁縫用の針だったのだ。
…しゅぼっ。
「…あっ…あ!?」
その針に茜がライターを近づけ、点火する。その細い金属は、たちまちの内に炎によって熱されていった。見た目に変化はないが、それが高熱の状態になっているのはすぐわかる。
「じゃあ、いきますよ」
「ちょ、ちょっ…そ、それもっ!」
「我慢するんです」
ペニスに向かって、その針が近づけられていく。茜は針を逆に持っているようであり、先端を突き刺されるという事はなさそうだ。だが、時折銀色にきらめくその針が近づいてくると少年の背筋を恐怖が這い上がってくる。
その動揺を知ってか知らずか、茜はためらいもなく針を近づけていった。
「反省するんです」
「や、やめてくださっ…ぐっ!」
高熱の状態になった針が、ペニスの幹にぐいと押しつけられる。少年は苦悶の声を上げて、全身を硬直させた。突き刺すような鋭い痛みが生まれ、それは麻痺に似た不快感につながっていく。しかし、針がすぐ近くにあるという事を考えれば下手に身体を動かすことはできなかった。
「あ、あつい…」
だが、針の体積の小ささのせいか、その高温はそれほど長くは持たない。鋭い痛みは消えないものの、熱による刺激はすぐに収まっていく。残滓(ざんし)のような熱がぼんやりと感じられていた。
「ひ、ひどいです…あっ…?」
うっすらと涙をにじませながら言おうとした少年を、極めて甘美な感覚が襲う。
ちゅぷちゅぷ。
「はぁぁっ…茜…さんっ…」
針を離すやいなや、茜は思い切り少年のペニスを口でくわえたのだ。精液が残っているそこを、舌で丁寧になめ回す。特に針を接触させた部分は、動物が傷を癒そうとしているかのように優しい舐め方をしていた。
苦痛の後だけに、その快感は少年の心と体を包み込むようにとろかしていった。
ぬぷ…
ひとしきり舐めた後に、茜は口を離す。手を添えず、顔だけを突き出してのフェラチオは普段よりも淫靡に感じられた。
しゅぼ…
すぐ、茜は無表情に右手のライターを左手で持った針に近づけ、念入りにあぶり始める。
「え…ま、また…」
少年は言ったが、それ以上の抵抗はしなかった。
そして、再び熱せられた針がペニスに近づいていく。
「あっ…くああああっ!」
灼かれる感触に、少年は叫び声を上げた。だが、最初に比べるとその叫びにも色が生まれてきている。
ちゅぷちゅぷ。
「あっ、あっ…ふああぁ…」
その直後に来る、とろけるような感触を期待できるからだ。熱心な茜のフェラチオに、少年は高い声を上げながら悶えた。その繰り返しによって、少年は次第に服従しているという観念を育てていった。
そうなると、激しい苦痛でしかない熱針責めも、服従の証のようにすら思えてくるのだ。その服従感が、少年に意識を背後からかき回されるような快楽を与えていった。
「もう…だめ…です…」
何回目かの針責めが終わった瞬間、少年がうわずった声を出す。
ちゅぷ。
ビクビクっ!ビクビクっ!
茜の唇がペニスの一点に触れた瞬間、少年は激しく射精した。茜は深く深く少年のペニスをくわえこんで、その白濁の液体を一滴残らず受け止める。そして、こくこくと躊躇もなく飲み込んでいく。
少年を、強烈な満足感が満たしていく。何かを求めるような真剣な茜の吸い込み方と飲み込み方が、変則的なフェラチオの後では純粋に心地よかったのだ。
ちゅうぅ…
尿道に残った精液すら吸い出して、ようやく茜は少年のペニスを解放した。
「はぁ…」
「すこし…ご褒美の方が多すぎましたかね…」
「で、でも気持ちよかったです」
「今度、もっと厳しいお仕置きを考えておきましょう」
「か、勘弁してくださいよ」
「どうしましょう…」
茜の顔には、少し冗談めかしたものが戻ってきたようだ。
「そ、そしたら茜さんがしてくださったののお礼に、僕もしてあげます」
「…あなたが?」
「え、ええと、茜さんに奉仕して差し上げるんです…それで、ご褒美とお仕置きの量がとんとんということで…」
無意識の内に、少年は奉仕という言葉を使ってしまっていた。
「…そうですか」
茜はふぅ、と息を吐き出す。しかし、その瞳にはどこか嬉しげなものも映っているようだった。
「…はい」
少年はちょこん、とフローリングの上に正座した。すねから下にはひやりとしたフローリングの感触が広がってくる。熱を帯びた身体にはそれが心地よく感じられたが、そんな事を考える余裕もないほど少年は緊張していた。
もっともその緊張が転化されたのか、正座した脚の間からはさっき出したばかりのペニスがぴんと飛び出している。まだ白い液体がぬぐい取られていない、べとべとの状態だ。
その浅ましくみじめな性器を、茜はじぃっと見つめていた。少年は気恥ずかしさに手で隠したくなったが、とてもそれを許してもらえるとは思えない。さらに悪いことに、そういう事を考えているだけでペニスはどんどん力を取り戻して固く固くなってしまうのだ。
「あ、あの…」
いつまで経っても動こうとしない茜に少年は声をかけた。
すると、バスローブを羽織った茜が正座した少年の前で身体をかがめていく。しかし少年の顔を見下ろす位置関係は維持したままの、膝立ちのような体勢だった。
「あなたの一番悪いのは…」
茜が手を伸ばす。
「あぅぅっ」
そして、人差し指でぴしっと少年のペニスを弾いた。
「この、おち○ちんです」
まがりなりにも服をまとった、興奮も収まっているように見える茜から漏れた言葉。その幼児語は、少年の全身をくすぐり立てるような卑猥な響きを持っていた。
「こんなに汚くして、お仕置きの時にまで大きくなって…」
「ごめんなさい…」
茜の声には、不思議とナチュラルな厳しさが感じられた。少年の口からも、素直な言葉が出てしまう。
そこにはいたずらな笑みを浮かべていたり、どこか手加減をしていたりといった様子がないのだ。ドレスを着せられた時に比べると、茜はこの状況により深く熱中しはじめているようだった。
「そんな事を言っても許しません…きちんと身体で覚えさせてあげます」
茜はちょうど身体の横に来ていたバッグの中に両手を入れて探りはじめる。そして、そこから何かを取り出してきた。手の平の中に収められたそれは、少年の目には何なのかわからない。
「これを使います」
「え…えっ!」
茜の右手から出てきたのは、ピンク色をした100円ライターだった。
しゅぼっ。しゅぼっ。
何度か火をつけて、少年の顔の前に提示する。みるみる間に少年の顔が青ざめていった。
「だ、だめですっ…本当にやけどしちゃいますよっ…」
「これくらいしても大丈夫です」
茜はすっとライターを動かし、少年のペニスに近づける。そして着火点を亀頭の間近に置いて、スイッチの所に手をかけた。
「今ここで火をつけたら、どうなるかわかりますね?」
「や、やめてくださいっ!本当に…だめですっ!」
さすがに少年は本気で怖がっているようだ。しかし、茜は据わった目でライターのスイッチの一点を見つめている。
く…
「だ、だめですっ!」
茜がスイッチにかけた指に少しずつ力を加えていった。段々スイッチ部分が沈み込んで、着火に近づいていく。少年は身体をこわばらせ、恐怖の目でそれを見つめていた。
…ぴと。
「あ…」
だが、点けない。
しゅぼっ。
ライターの胴の部分を少年の亀頭部分にくっつけて、そこで火を点ける。炎は少年の身体には触れていない。
「あ、あついっ…」
それでも放射される熱だけで、少年は熱さを感じているようだった。顔をしかめ、腰を引きそうになる。だが茜の鋭い目がそれを押しとどめた。
「このまま燃やしちゃうのはちょっと可哀想ですね」
しばらくすると茜はライターの火を消し、少年の身体から離していく。少年は安堵の表情を浮かべるが、代わりに提示されるのが何なのか固唾を飲んで待っていた。
「だから、こうします」
「…?」
茜が左の手を開いた。そこには何もないように見える。
から…
「??」
その手を傾けると、フローリングの上に何かが転がるような、ごくごく小さな音が聞こえてくる。そして茜はフローリングから何かをつまみ上げた。
「…あっ」
その瞬間、茜の指の先に何かきらめく物体がつままれているのが少年にも見えた。近くにいてもあるのに気づかないような細い物体など、一つしかあり得ない。それは裁縫用の針だったのだ。
…しゅぼっ。
「…あっ…あ!?」
その針に茜がライターを近づけ、点火する。その細い金属は、たちまちの内に炎によって熱されていった。見た目に変化はないが、それが高熱の状態になっているのはすぐわかる。
「じゃあ、いきますよ」
「ちょ、ちょっ…そ、それもっ!」
「我慢するんです」
ペニスに向かって、その針が近づけられていく。茜は針を逆に持っているようであり、先端を突き刺されるという事はなさそうだ。だが、時折銀色にきらめくその針が近づいてくると少年の背筋を恐怖が這い上がってくる。
その動揺を知ってか知らずか、茜はためらいもなく針を近づけていった。
「反省するんです」
「や、やめてくださっ…ぐっ!」
高熱の状態になった針が、ペニスの幹にぐいと押しつけられる。少年は苦悶の声を上げて、全身を硬直させた。突き刺すような鋭い痛みが生まれ、それは麻痺に似た不快感につながっていく。しかし、針がすぐ近くにあるという事を考えれば下手に身体を動かすことはできなかった。
「あ、あつい…」
だが、針の体積の小ささのせいか、その高温はそれほど長くは持たない。鋭い痛みは消えないものの、熱による刺激はすぐに収まっていく。残滓(ざんし)のような熱がぼんやりと感じられていた。
「ひ、ひどいです…あっ…?」
うっすらと涙をにじませながら言おうとした少年を、極めて甘美な感覚が襲う。
ちゅぷちゅぷ。
「はぁぁっ…茜…さんっ…」
針を離すやいなや、茜は思い切り少年のペニスを口でくわえたのだ。精液が残っているそこを、舌で丁寧になめ回す。特に針を接触させた部分は、動物が傷を癒そうとしているかのように優しい舐め方をしていた。
苦痛の後だけに、その快感は少年の心と体を包み込むようにとろかしていった。
ぬぷ…
ひとしきり舐めた後に、茜は口を離す。手を添えず、顔だけを突き出してのフェラチオは普段よりも淫靡に感じられた。
しゅぼ…
すぐ、茜は無表情に右手のライターを左手で持った針に近づけ、念入りにあぶり始める。
「え…ま、また…」
少年は言ったが、それ以上の抵抗はしなかった。
そして、再び熱せられた針がペニスに近づいていく。
「あっ…くああああっ!」
灼かれる感触に、少年は叫び声を上げた。だが、最初に比べるとその叫びにも色が生まれてきている。
ちゅぷちゅぷ。
「あっ、あっ…ふああぁ…」
その直後に来る、とろけるような感触を期待できるからだ。熱心な茜のフェラチオに、少年は高い声を上げながら悶えた。その繰り返しによって、少年は次第に服従しているという観念を育てていった。
そうなると、激しい苦痛でしかない熱針責めも、服従の証のようにすら思えてくるのだ。その服従感が、少年に意識を背後からかき回されるような快楽を与えていった。
「もう…だめ…です…」
何回目かの針責めが終わった瞬間、少年がうわずった声を出す。
ちゅぷ。
ビクビクっ!ビクビクっ!
茜の唇がペニスの一点に触れた瞬間、少年は激しく射精した。茜は深く深く少年のペニスをくわえこんで、その白濁の液体を一滴残らず受け止める。そして、こくこくと躊躇もなく飲み込んでいく。
少年を、強烈な満足感が満たしていく。何かを求めるような真剣な茜の吸い込み方と飲み込み方が、変則的なフェラチオの後では純粋に心地よかったのだ。
ちゅうぅ…
尿道に残った精液すら吸い出して、ようやく茜は少年のペニスを解放した。
「はぁ…」
「すこし…ご褒美の方が多すぎましたかね…」
「で、でも気持ちよかったです」
「今度、もっと厳しいお仕置きを考えておきましょう」
「か、勘弁してくださいよ」
「どうしましょう…」
茜の顔には、少し冗談めかしたものが戻ってきたようだ。
「そ、そしたら茜さんがしてくださったののお礼に、僕もしてあげます」
「…あなたが?」
「え、ええと、茜さんに奉仕して差し上げるんです…それで、ご褒美とお仕置きの量がとんとんということで…」
無意識の内に、少年は奉仕という言葉を使ってしまっていた。
「…そうですか」
茜はふぅ、と息を吐き出す。しかし、その瞳にはどこか嬉しげなものも映っているようだった。
「…鏡で見てみますか?」
「や、やめてください…」
少年は目を伏せながら答えた。
白い手袋に包まれた手を、どこにやるべきか決められずにおろおろする。肘まで純白に包まれた自分の手はまるで他人の物のようによそよそしく、どうすればいいのか全くわからない。
もちろん、それ以上に扱い方がわからない物は、全身を包んでいる黒いドレスだが…
どこをどう隠そうとしても、ドレスはドレスである。誤魔化すことはできない。ところが、ドレス自体は身体にぴったりと合っていた。なで肩気味の肩のラインも、ちょうど茜と同じだったようである。
つまり、不思議なほどに違和感がない。
「あっ…」
すっと寄ってきた茜が、胸元から手を入れてきた。さすがにその部分は余り気味だったため、茜は難なく服の隙間に手を侵入させる事に成功する。
「茜さんっ…」
「なんですか?」
「う…な、なんでもないです…」
眼前に迫った余裕たっぷりの茜の顔に、少年は言葉を無くす。ごくごく自然に振る舞う茜の姿が、少年にはよく理解できなかった。
まさか茜さん、最初からこれを狙ってドレス買うのOKしたんじゃ…
「あ…ぅ…」
思考は、茜の指先による愛撫で中断される。
先端を小刻みにはじくような刺激。ぞくぞくと、普段とは全く違う神経が高ぶってくる。
「あ…だめです…茜さんっ…」
そこを刺激されたのは初めてではなかったが、服を着たままされたのは初めてだった。背中を抱き寄せられて延々とそこをなぶられていると、拘束感にも似た快感が沸き起こってくる。茜に刺激されている方とは逆の乳首がドレスの生地にこすられる乾いた感覚も、イレギュラーに少年を責め立てる。
「はぁ…はぁ…」
少年は段々息を荒げていった。彼はそこを刺激されることで激しく勃起していたし、全身も熱を帯びてきていたが、それだけで完全に満たされる事はあり得ない。さらなる刺激が欲しかったが、茜はそれを見透かしたかのように同じ部分しか刺激しない。
「あ、茜さん…もっと…」
「もっと…なんですか?」
「も、もっと気持ちよくさせてください…」
少年は気恥ずかしさを覚えながら言った。茜に責められた経験も多いとは言え、さすがにこんな言葉を吐いた事はなかった。あるいは、衣装によって気も弱くなっていたのかも知れない。
「そうですね…いいですけれど」
「…けれど…?」
少年は不安そうに問い返す。
茜は少年の背に回した手を解いてから、身を屈めていった。そしてドレスの長い裾を少しまくり上げる。
「あなたは今女の子なんですから、絶対に出しちゃだめです」
「…えっ!?」
「出しちゃったら、お仕置きします」
「そ、そんな」
少年は十数年間生きてきて、お仕置きなどという言葉を聞いた事がなかった。それは少年の環境のせいか、現代においては当然のことか。
ぱさっ…
「あっ…ちょっと、茜さんっ…あのっ…」
茜がドレスの中に頭を入れてくる。少年は慌てて問いを続けようとしたが、茜はするするとあっという間にドレスの中を上がっていった。
「あ…うわぁっ…」
少年が腰を引く。だが、ドレスで動きにくい上に、茜を巻き添えにして転んでしまう危険もあったため、大胆な動きは出来なかった。
ちゅぷちゅぷ、ちゅぷるっ…
「はぁっ…あぅぅっ…」
そして舌と口唇をリズミカルに動かす、茜のフェラチオが始まる。既に焦らされて十二分に固くなっていたペニスは、茜の舌戯を敏感に感じてしまっていた。
「だ、だめ…うっ、ううっ!」
少年は思わず両手を身体の前でクロスさせて、ぎゅっと身体を抱え込む。大きな動きが出来ない以上、耐えるにはそれしかなかったのだ。
ちゅぼっ。…ちゅぼちゅぼっ、ちゅぼっ!
だが、弱いところを知り尽くした茜の前で、少年はあまりに無防備だった。瞬時にして少年は崖の縁まで追いつめられ、昇天のギリギリ一歩手前で踏みとどまっている状態になる。
「ゆっ…許してくださいぃっ…」
声が裏返った。顔を伏せて全身をふるふると震わせる様子を見ていると、とても少年がペニスを持っているとは思えない。
「で、出ちゃいますぅっ…」
少年が切なそうに眉をしかめて、ぎゅっと身体を硬直させた。
すると、茜が舌の動きをぴたりと止める。
「あっ、あっ……だめぇっ!」
…びゅびゅっ!びゅ…びゅっ!
だが直前まで高まった身体は後戻りできなかった。最後のバルブがはじけ、茜の口の中になまあたたかい液体が放出される。
涙をにじませながらぴくぴくと身体を震わせる様は、少女の絶頂に他ならなかった。
「ご、ごめんなさいっ…」
恐ろしいほどの背徳感を感じて、少年は泣きそうな声で謝った。はじめて茜と交わった時とも違う、津波のように押し寄せてくる背徳の感情。それは未知の体験だった。
ごそごそ、と茜がドレスの中から這い出てくる。
「…あれだけ、出しちゃだめと言ったのに、出しましたね?」
髪の毛をさらりとかき上げながら、茜が厳しい声で言う。
「あ、茜さんが…」
「出しましたね?」
「…は…はい…」
茜に怖い目でにらみつけられながらそう言われると、認めざるを得なかった。同時に身体から力が抜けて、床にへたりこんでしまう。
「約束通り、ですよ」
きっぱりと茜が言い放った。
「や、やめてください…」
少年は目を伏せながら答えた。
白い手袋に包まれた手を、どこにやるべきか決められずにおろおろする。肘まで純白に包まれた自分の手はまるで他人の物のようによそよそしく、どうすればいいのか全くわからない。
もちろん、それ以上に扱い方がわからない物は、全身を包んでいる黒いドレスだが…
どこをどう隠そうとしても、ドレスはドレスである。誤魔化すことはできない。ところが、ドレス自体は身体にぴったりと合っていた。なで肩気味の肩のラインも、ちょうど茜と同じだったようである。
つまり、不思議なほどに違和感がない。
「あっ…」
すっと寄ってきた茜が、胸元から手を入れてきた。さすがにその部分は余り気味だったため、茜は難なく服の隙間に手を侵入させる事に成功する。
「茜さんっ…」
「なんですか?」
「う…な、なんでもないです…」
眼前に迫った余裕たっぷりの茜の顔に、少年は言葉を無くす。ごくごく自然に振る舞う茜の姿が、少年にはよく理解できなかった。
まさか茜さん、最初からこれを狙ってドレス買うのOKしたんじゃ…
「あ…ぅ…」
思考は、茜の指先による愛撫で中断される。
先端を小刻みにはじくような刺激。ぞくぞくと、普段とは全く違う神経が高ぶってくる。
「あ…だめです…茜さんっ…」
そこを刺激されたのは初めてではなかったが、服を着たままされたのは初めてだった。背中を抱き寄せられて延々とそこをなぶられていると、拘束感にも似た快感が沸き起こってくる。茜に刺激されている方とは逆の乳首がドレスの生地にこすられる乾いた感覚も、イレギュラーに少年を責め立てる。
「はぁ…はぁ…」
少年は段々息を荒げていった。彼はそこを刺激されることで激しく勃起していたし、全身も熱を帯びてきていたが、それだけで完全に満たされる事はあり得ない。さらなる刺激が欲しかったが、茜はそれを見透かしたかのように同じ部分しか刺激しない。
「あ、茜さん…もっと…」
「もっと…なんですか?」
「も、もっと気持ちよくさせてください…」
少年は気恥ずかしさを覚えながら言った。茜に責められた経験も多いとは言え、さすがにこんな言葉を吐いた事はなかった。あるいは、衣装によって気も弱くなっていたのかも知れない。
「そうですね…いいですけれど」
「…けれど…?」
少年は不安そうに問い返す。
茜は少年の背に回した手を解いてから、身を屈めていった。そしてドレスの長い裾を少しまくり上げる。
「あなたは今女の子なんですから、絶対に出しちゃだめです」
「…えっ!?」
「出しちゃったら、お仕置きします」
「そ、そんな」
少年は十数年間生きてきて、お仕置きなどという言葉を聞いた事がなかった。それは少年の環境のせいか、現代においては当然のことか。
ぱさっ…
「あっ…ちょっと、茜さんっ…あのっ…」
茜がドレスの中に頭を入れてくる。少年は慌てて問いを続けようとしたが、茜はするするとあっという間にドレスの中を上がっていった。
「あ…うわぁっ…」
少年が腰を引く。だが、ドレスで動きにくい上に、茜を巻き添えにして転んでしまう危険もあったため、大胆な動きは出来なかった。
ちゅぷちゅぷ、ちゅぷるっ…
「はぁっ…あぅぅっ…」
そして舌と口唇をリズミカルに動かす、茜のフェラチオが始まる。既に焦らされて十二分に固くなっていたペニスは、茜の舌戯を敏感に感じてしまっていた。
「だ、だめ…うっ、ううっ!」
少年は思わず両手を身体の前でクロスさせて、ぎゅっと身体を抱え込む。大きな動きが出来ない以上、耐えるにはそれしかなかったのだ。
ちゅぼっ。…ちゅぼちゅぼっ、ちゅぼっ!
だが、弱いところを知り尽くした茜の前で、少年はあまりに無防備だった。瞬時にして少年は崖の縁まで追いつめられ、昇天のギリギリ一歩手前で踏みとどまっている状態になる。
「ゆっ…許してくださいぃっ…」
声が裏返った。顔を伏せて全身をふるふると震わせる様子を見ていると、とても少年がペニスを持っているとは思えない。
「で、出ちゃいますぅっ…」
少年が切なそうに眉をしかめて、ぎゅっと身体を硬直させた。
すると、茜が舌の動きをぴたりと止める。
「あっ、あっ……だめぇっ!」
…びゅびゅっ!びゅ…びゅっ!
だが直前まで高まった身体は後戻りできなかった。最後のバルブがはじけ、茜の口の中になまあたたかい液体が放出される。
涙をにじませながらぴくぴくと身体を震わせる様は、少女の絶頂に他ならなかった。
「ご、ごめんなさいっ…」
恐ろしいほどの背徳感を感じて、少年は泣きそうな声で謝った。はじめて茜と交わった時とも違う、津波のように押し寄せてくる背徳の感情。それは未知の体験だった。
ごそごそ、と茜がドレスの中から這い出てくる。
「…あれだけ、出しちゃだめと言ったのに、出しましたね?」
髪の毛をさらりとかき上げながら、茜が厳しい声で言う。
「あ、茜さんが…」
「出しましたね?」
「…は…はい…」
茜に怖い目でにらみつけられながらそう言われると、認めざるを得なかった。同時に身体から力が抜けて、床にへたりこんでしまう。
「約束通り、ですよ」
きっぱりと茜が言い放った。
「んっ…」
二つの唇が重なった。
久しく忘れていた柔らかな温かさが、浩平の唇に伝わってくる。そのまま、触れあった茜の唇を浩平は感じようとした。
ぬっ…
「……ん」
浩平が唇の隙間から戸惑った声を漏らす。茜が、唇を割って舌を滑らせてきたのだ。
そういうキスを経験するのははじめてだった。少し違和感がある。それに、茜が積極的に動いてくると浩平は思っていなかったのだ。とっさには反応できず、逡巡している間に茜の舌ははっきりと浩平の口腔の中に侵入してきて浩平の舌と絡む。
ぞくり、と浩平の身体をくぐもった快感が走り抜けた。どこか不安になってしまうような快感だったが、茜が潤んだ瞳で見つめながら幾度も舌をくすぐってくる内に、段々その行為の虜になってきた。
浩平も、舌を少しだけ動かしてみる。やってみると、意外とはじめてでも上手くできるものだという事がわかった。大胆な行為に見えても、実際に必要なのは、相手の唇の向こうに進み出す勇気だけのようだ。
茜は浩平の背中に両腕を回して、固く抱きしめてきていた。決して小さくない茜の乳房が思い切り押しつけられてくるのがよくわかる。密着した肌と肌の、ぴったりした感触が一緒だという感慨を深くした。
「ふっ…」
「ん…」
やがて、茜の方から唇を離す。綺麗に光る糸が二人の唇の間を伝っていった。
そして茜は前に降りてくるロングヘアーをかき上げると、静かにベッドへ身体を倒した。頬を紅潮させながら、やや目を細くして視線を脇にそらす仕草が妙に色っぽい。
「茜…」
「浩平」
茜は視線をそらしたままつぶやいた。
浩平はじっと茜の肢体を見つめる。何も変わっていない。滑らかな長い髪も、きめ細かな肌も、前に交わった時と何も変わっていなかった。
それを確かめるかのように、浩平は両手を伸ばして手の平で茜の乳房をすっぽりと包み込む。
「あ…」
茜が熱っぽい息を漏らした。
浩平は、くっ、くっとゆるやかな力で乳房全体を圧迫するように揉んでいく。ぴんと張りがある唇の柔らかさと違って、そこはふわりとした儚い柔らかさだ。だが、にも拘わらず、力を加えてから離すと元の滑らかなラインにきちんと戻る。
「ああっ…」
浩平が力を強めていくと、茜が身をよじらせながら甘い声を上げた。そして前髪をまたかき上げる。どこか物憂げにも見える表情だったが、それが恥ずかしさと嬉しさの混じった複雑な表情であるという事は浩平にも分かる。
すぐに、茜の乳房の先端は紅く膨らんで固くなり始めた。
そこを指で転がすと、茜はぎゅっと目を閉じてふるふると頭を振る。だが、浩平が幾度も執拗にそれを繰り返すと、
「こ、浩平…」
茜が目を開いて、艶めかしい声を上げた。
「気持ちいいか?」
「…はい」
意外と素直に茜は認めた。
「前の時はずっと恥ずかしいとか言ってたのにな…」
「こ、浩平にしてもらっていると、どんどん切なくなってくるんです」
「茜…」
ちょっと大胆な発言だったが、浩平は茜のそういう言葉に愛しさを感じた。
「こっち、触るぞ?」
「はい…」
茜は小さく頷いて、少しだけ脚を開いた。
浩平は、茜のぷっくりと膨らんだ恥丘の上に指をするりと滑らせていく。
「ああ…浩平…」
それだけで、茜は瞳をさらに潤ませたように見える。
割れ目の上に到達した指を、浩平はゆっくりと沈めていった。
「ああっ!」
少し浩平が驚くほどの声を上げて、茜は身を弾ませた。同時に浩平の指を温かなものが包んでいく。茜の愛の雫だった。
「茜…もうこんなになってる」
「い、言わないでください…」
今の浩平の指をきっかけにそうなったのか、それとも乳房を刺激している段階でそうなったのか。いずれにしても、茜の身体がとても敏感なのは間違いない。
ゆっくりと中をかき回すと、茜は逃げるように腰を動かしながら、高い嬌声を上げた。その度に新たな液体が染み出てくるのがわかるほどである。
「あ、茜」
「浩平…すごいです…」
「ひょっとして…してたか?」
「こ、浩平っ…」
茜が目をそむけながら、視界の隅で浩平を見る。はぁ、はぁと荒く息をついているその視線は、恥じらいを映しているものの、否定を示していなかった。
「茜…」
「せ、切なかったんです…一年も…浩平と…」
「だから、こんなに…」
浩平が茜のピンク色の真珠を転がす。
「ふあっ!あっ、浩平っ!」
茜がびくびくと腰を震わせながら反応する。指を一往復させる度に、茜はこの上ないほど悶えた。浩平が、まるで自分の指に何かの魔力が宿ったのではないかと思ってしまったほどだ。
「もう…十分だよな…」
「は、はい、浩平、私の中に…」
「…ああ」
かつて交わったときとはまるで正反対の言い方に、浩平は心の中で苦笑した。だが、茜が愉悦に悶える姿に浩平は惹かれたし、抱きたいと深く思った。今日ここで茜の服を脱がしたときよりも、一層その念を強くした。
「茜」
浩平が一度身を起こすと、茜の視界の中にいきり立った浩平のモノが入ってくる。
「こ、浩平の…」
「ああ…」
自分の性器が見られるのは少々気恥ずかしかったが、浩平自身を見つめるのと同じ目で見つめている茜の姿を見て、浩平はただうなずいただけだった。
ゆっくりと茜の身体に覆いかぶさり、茜の入り口に狙いをつけていく。
「いくぞ…」
「はい…」
ぬちゅっ。
入れるときにも、淫らな水音が立つ。
「ふ…」
その瞬間、茜は雷に打たれたように身をすくませた。
浩平が一気に身を突き入れると、
「あああーっ!」
解放されたように茜が大きな声を出す。
ぬちゅ、ぬちゅ、ぬちゅ…
「あっ!ふああぁっ!浩平っ、浩平っ!浩平ぃっ!いいです!そこ…もっと、ああっ!」
じらしは不要と判断した浩平が最初からハイピッチにストロークを行うと、茜はあられもなく叫びながら腰を激しく動かした。浩平の抽送に連動して、自らの奥底に肉棒が叩きつけられるように腰を押し出す。茜の長い髪は揺れ、汗が飛び散った。
「茜…茜、茜っ、茜っ」
はじめての時よりも、茜の中は何倍もぬるぬるして熱かった。締め付ける力も、同じくらい強い。浩平は無我夢中で腰を振った。茜の叫びに応えるように、獣のような性交を行った。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ」
やがて体力の限界か茜の勢いは落ちてきたが、天井を開ききった瞳で見つめながら腰をうねうねと動かす様子は、貪欲な性への欲求を感じさせた。浩平はそれに向けて、ありたけの力で自らをぶつけていく。
「くっ…茜、もうっ…」
「き、きてください…浩平の、浩平のを…私に…」
「茜…茜、茜っ!」
最後に、思い切り全身を茜にぶつけた。
「はあぁぁぁぁぁぁっ!」
茜が喉を反らせる。
ビクンッ!ビク、ビクンッ!ビクンッ!
浩平と茜の絶頂は強烈に合一した。
「こ…浩平…浩平、浩平、浩平…」
身を痙攣させながらうわごとのように言う茜を、浩平は身を倒して力強く抱きしめた。
「浩平…」
茜も、それを抱きしめて、しっかりと応えた。そして二人は絶頂の余韻に浸っていった…
二つの唇が重なった。
久しく忘れていた柔らかな温かさが、浩平の唇に伝わってくる。そのまま、触れあった茜の唇を浩平は感じようとした。
ぬっ…
「……ん」
浩平が唇の隙間から戸惑った声を漏らす。茜が、唇を割って舌を滑らせてきたのだ。
そういうキスを経験するのははじめてだった。少し違和感がある。それに、茜が積極的に動いてくると浩平は思っていなかったのだ。とっさには反応できず、逡巡している間に茜の舌ははっきりと浩平の口腔の中に侵入してきて浩平の舌と絡む。
ぞくり、と浩平の身体をくぐもった快感が走り抜けた。どこか不安になってしまうような快感だったが、茜が潤んだ瞳で見つめながら幾度も舌をくすぐってくる内に、段々その行為の虜になってきた。
浩平も、舌を少しだけ動かしてみる。やってみると、意外とはじめてでも上手くできるものだという事がわかった。大胆な行為に見えても、実際に必要なのは、相手の唇の向こうに進み出す勇気だけのようだ。
茜は浩平の背中に両腕を回して、固く抱きしめてきていた。決して小さくない茜の乳房が思い切り押しつけられてくるのがよくわかる。密着した肌と肌の、ぴったりした感触が一緒だという感慨を深くした。
「ふっ…」
「ん…」
やがて、茜の方から唇を離す。綺麗に光る糸が二人の唇の間を伝っていった。
そして茜は前に降りてくるロングヘアーをかき上げると、静かにベッドへ身体を倒した。頬を紅潮させながら、やや目を細くして視線を脇にそらす仕草が妙に色っぽい。
「茜…」
「浩平」
茜は視線をそらしたままつぶやいた。
浩平はじっと茜の肢体を見つめる。何も変わっていない。滑らかな長い髪も、きめ細かな肌も、前に交わった時と何も変わっていなかった。
それを確かめるかのように、浩平は両手を伸ばして手の平で茜の乳房をすっぽりと包み込む。
「あ…」
茜が熱っぽい息を漏らした。
浩平は、くっ、くっとゆるやかな力で乳房全体を圧迫するように揉んでいく。ぴんと張りがある唇の柔らかさと違って、そこはふわりとした儚い柔らかさだ。だが、にも拘わらず、力を加えてから離すと元の滑らかなラインにきちんと戻る。
「ああっ…」
浩平が力を強めていくと、茜が身をよじらせながら甘い声を上げた。そして前髪をまたかき上げる。どこか物憂げにも見える表情だったが、それが恥ずかしさと嬉しさの混じった複雑な表情であるという事は浩平にも分かる。
すぐに、茜の乳房の先端は紅く膨らんで固くなり始めた。
そこを指で転がすと、茜はぎゅっと目を閉じてふるふると頭を振る。だが、浩平が幾度も執拗にそれを繰り返すと、
「こ、浩平…」
茜が目を開いて、艶めかしい声を上げた。
「気持ちいいか?」
「…はい」
意外と素直に茜は認めた。
「前の時はずっと恥ずかしいとか言ってたのにな…」
「こ、浩平にしてもらっていると、どんどん切なくなってくるんです」
「茜…」
ちょっと大胆な発言だったが、浩平は茜のそういう言葉に愛しさを感じた。
「こっち、触るぞ?」
「はい…」
茜は小さく頷いて、少しだけ脚を開いた。
浩平は、茜のぷっくりと膨らんだ恥丘の上に指をするりと滑らせていく。
「ああ…浩平…」
それだけで、茜は瞳をさらに潤ませたように見える。
割れ目の上に到達した指を、浩平はゆっくりと沈めていった。
「ああっ!」
少し浩平が驚くほどの声を上げて、茜は身を弾ませた。同時に浩平の指を温かなものが包んでいく。茜の愛の雫だった。
「茜…もうこんなになってる」
「い、言わないでください…」
今の浩平の指をきっかけにそうなったのか、それとも乳房を刺激している段階でそうなったのか。いずれにしても、茜の身体がとても敏感なのは間違いない。
ゆっくりと中をかき回すと、茜は逃げるように腰を動かしながら、高い嬌声を上げた。その度に新たな液体が染み出てくるのがわかるほどである。
「あ、茜」
「浩平…すごいです…」
「ひょっとして…してたか?」
「こ、浩平っ…」
茜が目をそむけながら、視界の隅で浩平を見る。はぁ、はぁと荒く息をついているその視線は、恥じらいを映しているものの、否定を示していなかった。
「茜…」
「せ、切なかったんです…一年も…浩平と…」
「だから、こんなに…」
浩平が茜のピンク色の真珠を転がす。
「ふあっ!あっ、浩平っ!」
茜がびくびくと腰を震わせながら反応する。指を一往復させる度に、茜はこの上ないほど悶えた。浩平が、まるで自分の指に何かの魔力が宿ったのではないかと思ってしまったほどだ。
「もう…十分だよな…」
「は、はい、浩平、私の中に…」
「…ああ」
かつて交わったときとはまるで正反対の言い方に、浩平は心の中で苦笑した。だが、茜が愉悦に悶える姿に浩平は惹かれたし、抱きたいと深く思った。今日ここで茜の服を脱がしたときよりも、一層その念を強くした。
「茜」
浩平が一度身を起こすと、茜の視界の中にいきり立った浩平のモノが入ってくる。
「こ、浩平の…」
「ああ…」
自分の性器が見られるのは少々気恥ずかしかったが、浩平自身を見つめるのと同じ目で見つめている茜の姿を見て、浩平はただうなずいただけだった。
ゆっくりと茜の身体に覆いかぶさり、茜の入り口に狙いをつけていく。
「いくぞ…」
「はい…」
ぬちゅっ。
入れるときにも、淫らな水音が立つ。
「ふ…」
その瞬間、茜は雷に打たれたように身をすくませた。
浩平が一気に身を突き入れると、
「あああーっ!」
解放されたように茜が大きな声を出す。
ぬちゅ、ぬちゅ、ぬちゅ…
「あっ!ふああぁっ!浩平っ、浩平っ!浩平ぃっ!いいです!そこ…もっと、ああっ!」
じらしは不要と判断した浩平が最初からハイピッチにストロークを行うと、茜はあられもなく叫びながら腰を激しく動かした。浩平の抽送に連動して、自らの奥底に肉棒が叩きつけられるように腰を押し出す。茜の長い髪は揺れ、汗が飛び散った。
「茜…茜、茜っ、茜っ」
はじめての時よりも、茜の中は何倍もぬるぬるして熱かった。締め付ける力も、同じくらい強い。浩平は無我夢中で腰を振った。茜の叫びに応えるように、獣のような性交を行った。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ」
やがて体力の限界か茜の勢いは落ちてきたが、天井を開ききった瞳で見つめながら腰をうねうねと動かす様子は、貪欲な性への欲求を感じさせた。浩平はそれに向けて、ありたけの力で自らをぶつけていく。
「くっ…茜、もうっ…」
「き、きてください…浩平の、浩平のを…私に…」
「茜…茜、茜っ!」
最後に、思い切り全身を茜にぶつけた。
「はあぁぁぁぁぁぁっ!」
茜が喉を反らせる。
ビクンッ!ビク、ビクンッ!ビクンッ!
浩平と茜の絶頂は強烈に合一した。
「こ…浩平…浩平、浩平、浩平…」
身を痙攣させながらうわごとのように言う茜を、浩平は身を倒して力強く抱きしめた。
「浩平…」
茜も、それを抱きしめて、しっかりと応えた。そして二人は絶頂の余韻に浸っていった…
(茜[表裏]を読んだ後の方がよいかもしれません〜)
「えーっと…」
少年は目をしばたたかせながら言う。
「きれい、ですね」
「…そうですか」
茜は身につけた、フリルに富んだドレスを自ら見ながら言った。フリルに富んだと言っても、色合いが黒を基調にしているせいかそれほどの派手さは感じられない。茜が髪を下ろしている事もあって、どこか大人びた雰囲気があるようにも見える。
肘まで隠れる、純白の手袋がぴしっと茜の身体を引き締めていた。これで外を歩いたならば何かの間違いが起こっているようにも見えるだろうが、知った顔しかいない場所では高潔感を漂わせる衣装としての役割を如何なく発揮しているように見える。
「近く、いっていいですか?」
「いいですけど」
なんとなく、少年はそう問う必要性を感じてしまった。茜は、普段の姿なら内向的に見える事すらあれ気品など感じさせる事はないのだが、今の茜は少年にとってやや近寄りがたいものを感じさせたのだ。
一歩、一歩と薄暗い部屋の中に立つ茜に近づいていく。そこは少年自身の部屋であったにも拘わらず、どこか余所(よそ)めいた空気が漂っていた。
「なんか、違うかな」
「これを買ったのはあなたです」
「そうなんですけどね…」
二人で、わざわざ離れた町まで行って買った時の事が頭をよぎる。気恥ずかしさが原因だったのか茜に似合う服を求めたのが原因だったのか、どうも当初の予定からずれた所に落ち着いているように見えた。
「じゃあ茜さん、ベッドに上がってくれます?」
「はい」
茜は普段とあまり変わらない動作でベッドに上がり、自らの身を横たえる。そして軽くドレスの皺を直してから、目を閉じた。
少年はベッドの横に来て茜の事を見つめた。思わず眠れる森の少女という単語が頭をよぎったが、そういう純粋さからはおよそかけ離れたところに少年と茜はいる。
ゆっくりとした動作で少年はベッドにあがり、茜の身体をまたぐ体勢で再び茜の事を見つめた。茜は両手をぴんと伸ばして身体の横につけており、足も同じようにまっすぐ揃えられている。そして微動だにしない。
少年はその無機質に見える茜の身体を見ながら、どこに手をつければよいものかしばらく迷っていた。だが、結局いきなりドレスの裾に手をかけるに至る。
滑らかな手触りをしたそのドレスの裾を、少年は少しずつまくり上げていった。その間、茜はぴしりとした体勢を全く崩さない。太股がどんどん露わになり、ついには足の付け根の辺りまで見えてきても、目を閉じたまま動かなかった。
少年は躊躇なしに、ドレスをさらにまくり上げる。そして見えてきた茜の股間の部分には、下着はつけられていなかった。ヘアに覆われただけの秘裂が、気品あるドレスをバックに露出されている。それでも茜は何も言わない。
その状態から、少年は茜の太股を内側から手で押さえて、徐々に開いていく事を試みた。まっすぐだった茜の脚が、段々開かれていく。その動作はスムーズだったから、茜が自ら脚を動かして少年の動作を助けていたのかもしれない。それでも、少年はされるがままの茜の姿を段々実感できるようになってきた。
ある程度のところまで脚を開いてから、今度は両脚のすねの辺りを持ち上げていく。かくんと膝が折れて脚が持ち上がり、ますます茜の脚は大きく開かれていく。少年は両腕で茜の太股を裏側から抱えるようにして、M字に開脚した状態を押さえつけた。脚の間に入れた顔の目の前には、この上なく広がった茜の秘裂が見えている。
そんな状態にも拘わらず、茜は両手をぴったりと身体の横につけた状態を崩していなかった。目も閉じたままで、完全に無表情である。
どきどきと胸が高鳴るのを感じながら、少年は思いきり身を乗り出すようにして手を秘裂の所まで伸ばしていった。ぎりぎりに届いた指の先で、秘裂の中を撫でていく。体勢に無理があるために繊細な動きというわけにはいかなかったが、少年は熱心にそこをまさぐった。
「茜ちゃんのここ、気持ちいいですか?」
ふと思いついてそんな事を言ってみる。
茜からの反応はなかったが、むしろ少年自身の頭の中にかあっと熱くなるような感覚があった。と言っても不快ではない。
「茜ちゃんのここ、丸見えになっちゃってますよー」
ぷちゅ…
少年の指の先に、熱い液体が絡んだ。
「あ、茜ちゃんおもらしですか?」
脳が麻痺したような感覚を覚えつつ、少年はぐりぐりとヴァギナの入り口の辺りを撫でる。熱くぬるぬるした感覚は、見る見る間に大きくなっていった。少年の指がそれを広げる度に、くちゅくちゅという水音が立つ。
「おもらし、どんどん出て来ちゃいますよ。我慢しなくちゃだめですよ」
言いながら少年はクリトリスに指を伸ばした。いつの間にか茜のクリトリスは固く固く尖っており、少年を驚かせる。勢いで強くこすった瞬間、茜の愛液がぴゅっと吹き出すように飛び出してきた。
「だめですよ。茜ちゃん、いけない子ですね」
少年はクリトリスをほとんど遠慮無しに責め立てていた。普段ならもっと慎重な愛撫をしているのに、つまむ時も転がす時も力の加減があまりない。
茜は目をぎゅっと閉じて、眉をかすかにしかめていたが、身体の横につけた両手だけは未だに動かしていなかった。顔も真っ赤になっている。
「茜ちゃん、いけない子ですね」
少年はおもむろに、茜の内股に舌を伸ばしてべろべろと舐め始める。強弱も何も考えず、ただ舌を動かしている。もちろんクリトリスへの愛撫もやめていない。
「はぁっ…!」
その瞬間、ついに茜が口を開いて息を吐き出した。それが限界だったようだ。
ビクッ!ビクッ!ビク…
少年の抱え込んでいた両脚が激しく痙攣する。
その脈動の度に、茜は背中を跳ね上げて絶頂を示した。しかし、手だけは律儀に身体につけられたままである。
「はぁ…はぁ」
手をつけた体勢はそのままに、ようやく茜が目を開いた。
「良かった、ですか?」
「あなたも満足していたみたいですね」
「えっと」
少年は茜の太股を解放して、目をそらした。さすがに少し熱が冷めてきたらしい。
それを見ながら、茜が身を起こす。
「今度は、あなたがこれを着てください」
「…え!?」
「サイズは、あまり変わらないはずです」
「そ、そりゃそうでしたけど」
確かに、茜と少年は身長から体型までほとんど変わらない。
「私がしてあげます」
「そんなぁ…」
「えーっと…」
少年は目をしばたたかせながら言う。
「きれい、ですね」
「…そうですか」
茜は身につけた、フリルに富んだドレスを自ら見ながら言った。フリルに富んだと言っても、色合いが黒を基調にしているせいかそれほどの派手さは感じられない。茜が髪を下ろしている事もあって、どこか大人びた雰囲気があるようにも見える。
肘まで隠れる、純白の手袋がぴしっと茜の身体を引き締めていた。これで外を歩いたならば何かの間違いが起こっているようにも見えるだろうが、知った顔しかいない場所では高潔感を漂わせる衣装としての役割を如何なく発揮しているように見える。
「近く、いっていいですか?」
「いいですけど」
なんとなく、少年はそう問う必要性を感じてしまった。茜は、普段の姿なら内向的に見える事すらあれ気品など感じさせる事はないのだが、今の茜は少年にとってやや近寄りがたいものを感じさせたのだ。
一歩、一歩と薄暗い部屋の中に立つ茜に近づいていく。そこは少年自身の部屋であったにも拘わらず、どこか余所(よそ)めいた空気が漂っていた。
「なんか、違うかな」
「これを買ったのはあなたです」
「そうなんですけどね…」
二人で、わざわざ離れた町まで行って買った時の事が頭をよぎる。気恥ずかしさが原因だったのか茜に似合う服を求めたのが原因だったのか、どうも当初の予定からずれた所に落ち着いているように見えた。
「じゃあ茜さん、ベッドに上がってくれます?」
「はい」
茜は普段とあまり変わらない動作でベッドに上がり、自らの身を横たえる。そして軽くドレスの皺を直してから、目を閉じた。
少年はベッドの横に来て茜の事を見つめた。思わず眠れる森の少女という単語が頭をよぎったが、そういう純粋さからはおよそかけ離れたところに少年と茜はいる。
ゆっくりとした動作で少年はベッドにあがり、茜の身体をまたぐ体勢で再び茜の事を見つめた。茜は両手をぴんと伸ばして身体の横につけており、足も同じようにまっすぐ揃えられている。そして微動だにしない。
少年はその無機質に見える茜の身体を見ながら、どこに手をつければよいものかしばらく迷っていた。だが、結局いきなりドレスの裾に手をかけるに至る。
滑らかな手触りをしたそのドレスの裾を、少年は少しずつまくり上げていった。その間、茜はぴしりとした体勢を全く崩さない。太股がどんどん露わになり、ついには足の付け根の辺りまで見えてきても、目を閉じたまま動かなかった。
少年は躊躇なしに、ドレスをさらにまくり上げる。そして見えてきた茜の股間の部分には、下着はつけられていなかった。ヘアに覆われただけの秘裂が、気品あるドレスをバックに露出されている。それでも茜は何も言わない。
その状態から、少年は茜の太股を内側から手で押さえて、徐々に開いていく事を試みた。まっすぐだった茜の脚が、段々開かれていく。その動作はスムーズだったから、茜が自ら脚を動かして少年の動作を助けていたのかもしれない。それでも、少年はされるがままの茜の姿を段々実感できるようになってきた。
ある程度のところまで脚を開いてから、今度は両脚のすねの辺りを持ち上げていく。かくんと膝が折れて脚が持ち上がり、ますます茜の脚は大きく開かれていく。少年は両腕で茜の太股を裏側から抱えるようにして、M字に開脚した状態を押さえつけた。脚の間に入れた顔の目の前には、この上なく広がった茜の秘裂が見えている。
そんな状態にも拘わらず、茜は両手をぴったりと身体の横につけた状態を崩していなかった。目も閉じたままで、完全に無表情である。
どきどきと胸が高鳴るのを感じながら、少年は思いきり身を乗り出すようにして手を秘裂の所まで伸ばしていった。ぎりぎりに届いた指の先で、秘裂の中を撫でていく。体勢に無理があるために繊細な動きというわけにはいかなかったが、少年は熱心にそこをまさぐった。
「茜ちゃんのここ、気持ちいいですか?」
ふと思いついてそんな事を言ってみる。
茜からの反応はなかったが、むしろ少年自身の頭の中にかあっと熱くなるような感覚があった。と言っても不快ではない。
「茜ちゃんのここ、丸見えになっちゃってますよー」
ぷちゅ…
少年の指の先に、熱い液体が絡んだ。
「あ、茜ちゃんおもらしですか?」
脳が麻痺したような感覚を覚えつつ、少年はぐりぐりとヴァギナの入り口の辺りを撫でる。熱くぬるぬるした感覚は、見る見る間に大きくなっていった。少年の指がそれを広げる度に、くちゅくちゅという水音が立つ。
「おもらし、どんどん出て来ちゃいますよ。我慢しなくちゃだめですよ」
言いながら少年はクリトリスに指を伸ばした。いつの間にか茜のクリトリスは固く固く尖っており、少年を驚かせる。勢いで強くこすった瞬間、茜の愛液がぴゅっと吹き出すように飛び出してきた。
「だめですよ。茜ちゃん、いけない子ですね」
少年はクリトリスをほとんど遠慮無しに責め立てていた。普段ならもっと慎重な愛撫をしているのに、つまむ時も転がす時も力の加減があまりない。
茜は目をぎゅっと閉じて、眉をかすかにしかめていたが、身体の横につけた両手だけは未だに動かしていなかった。顔も真っ赤になっている。
「茜ちゃん、いけない子ですね」
少年はおもむろに、茜の内股に舌を伸ばしてべろべろと舐め始める。強弱も何も考えず、ただ舌を動かしている。もちろんクリトリスへの愛撫もやめていない。
「はぁっ…!」
その瞬間、ついに茜が口を開いて息を吐き出した。それが限界だったようだ。
ビクッ!ビクッ!ビク…
少年の抱え込んでいた両脚が激しく痙攣する。
その脈動の度に、茜は背中を跳ね上げて絶頂を示した。しかし、手だけは律儀に身体につけられたままである。
「はぁ…はぁ」
手をつけた体勢はそのままに、ようやく茜が目を開いた。
「良かった、ですか?」
「あなたも満足していたみたいですね」
「えっと」
少年は茜の太股を解放して、目をそらした。さすがに少し熱が冷めてきたらしい。
それを見ながら、茜が身を起こす。
「今度は、あなたがこれを着てください」
「…え!?」
「サイズは、あまり変わらないはずです」
「そ、そりゃそうでしたけど」
確かに、茜と少年は身長から体型までほとんど変わらない。
「私がしてあげます」
「そんなぁ…」
「ふ…!?は…うぅっ、うっ、うっ」
股間に埋めた顔が上下左右に激しく動かされる。
「あ…ちょ、ちょっと強すぎるよっ」
やや余裕を無くした声が上がり、茜の頭に軽く手が添えられる。
「ほら、もっと優しくやってよ」
「んん…ん、んっ!」
詩子の声の言うことなどまるで気にせず、茜は秘裂の間に差し込んだ舌を無茶苦茶に動かした。不慣れな動きではあったが、何かから逃れようとするような切羽詰まった動き。それは、茜に痛みとぎりぎりの強い快感をもたらしていく。
それとは別に、じゅぶっ、じゅぶっというくぐもった水音が聞こえてきていた。茜は背後から犯されているのだ。ついさっきまでは未経験であったはずの茜のヴァギナには十分すぎるほどの愛液が溢れかえっており、男のペニスをやすやすと受け入れてしまっている。
「うっ…締め付けるな」
その声は浩平だった。
「ちょっと前まで処女だったのにね」
「う…ううっ、ううっ」
アイマスクがつけられている、視界が遮られた状況。その状況で背後から突かれている。
そういう異常な状態であるにも拘わらず、膣壁がこすられる度に恐ろしいほどの快感が走った。茜が自ら性感を開発してきたクリトリスでは感じられなかったような、別種の快感が次々に生まれていった。
「詩子」が飲ませた媚薬のせいだとわかっていても、その感覚を無視する事は出来ない。嫌だと思っても腰が動いて、ペニスの動きに応えてしまう。その事を忘れようとする衝動が、無意識のうちに「詩子」への激しいクンニリングスになっていった。
もはや、茜の理性は飛んでいる。
「………っ」
突然、後ろから突かれる動きが止まった。
「…あっ…浩平、やめないでくださいっ」
「欲しいのか?」
「は…はい」
「茜、すごいこと言ってるよ」
「結局、いつもこうされたくてたまらなかったってことだろ」
じゅぶっ。
「ひーっ…ああっ」
悲鳴のような嬌声の後の、安堵しきった声。
「ほら、なめるの止めちゃだめ」
詩子の声に応えて、クンニリングスも再開する。
じゅぶっ、じゅぶっという重い音とぺちゅぺちゅといういやらしい水音が重なっていった。茜の身体の奥底から、熱いものがせり上がってくる。これまでに何度も絶頂に導かれていたが、その中でも最大の波がやってくる。
次第に、茜のヴァギナがひゅくひゅくと震え始めた。
「…イクのか」
「茜、イクの?」
茜は腰と舌の動きを強くする事でそれに応えた。
「…………っ!!」
ビクンッ!ビクンッ!
茜の性感が爆発した。
「あ…ふぁ…あっ」
力つきたように「詩子」の秘部から唇を離し、茜は力つきる。
「まだ、わたしイッてないのに」
「俺もだ」
「罰だよね」
「そうだな」
「まずはオナニー見せてもらうってのがいいよ」
声だけが、茜の脳裏に響いていった…
股間に埋めた顔が上下左右に激しく動かされる。
「あ…ちょ、ちょっと強すぎるよっ」
やや余裕を無くした声が上がり、茜の頭に軽く手が添えられる。
「ほら、もっと優しくやってよ」
「んん…ん、んっ!」
詩子の声の言うことなどまるで気にせず、茜は秘裂の間に差し込んだ舌を無茶苦茶に動かした。不慣れな動きではあったが、何かから逃れようとするような切羽詰まった動き。それは、茜に痛みとぎりぎりの強い快感をもたらしていく。
それとは別に、じゅぶっ、じゅぶっというくぐもった水音が聞こえてきていた。茜は背後から犯されているのだ。ついさっきまでは未経験であったはずの茜のヴァギナには十分すぎるほどの愛液が溢れかえっており、男のペニスをやすやすと受け入れてしまっている。
「うっ…締め付けるな」
その声は浩平だった。
「ちょっと前まで処女だったのにね」
「う…ううっ、ううっ」
アイマスクがつけられている、視界が遮られた状況。その状況で背後から突かれている。
そういう異常な状態であるにも拘わらず、膣壁がこすられる度に恐ろしいほどの快感が走った。茜が自ら性感を開発してきたクリトリスでは感じられなかったような、別種の快感が次々に生まれていった。
「詩子」が飲ませた媚薬のせいだとわかっていても、その感覚を無視する事は出来ない。嫌だと思っても腰が動いて、ペニスの動きに応えてしまう。その事を忘れようとする衝動が、無意識のうちに「詩子」への激しいクンニリングスになっていった。
もはや、茜の理性は飛んでいる。
「………っ」
突然、後ろから突かれる動きが止まった。
「…あっ…浩平、やめないでくださいっ」
「欲しいのか?」
「は…はい」
「茜、すごいこと言ってるよ」
「結局、いつもこうされたくてたまらなかったってことだろ」
じゅぶっ。
「ひーっ…ああっ」
悲鳴のような嬌声の後の、安堵しきった声。
「ほら、なめるの止めちゃだめ」
詩子の声に応えて、クンニリングスも再開する。
じゅぶっ、じゅぶっという重い音とぺちゅぺちゅといういやらしい水音が重なっていった。茜の身体の奥底から、熱いものがせり上がってくる。これまでに何度も絶頂に導かれていたが、その中でも最大の波がやってくる。
次第に、茜のヴァギナがひゅくひゅくと震え始めた。
「…イクのか」
「茜、イクの?」
茜は腰と舌の動きを強くする事でそれに応えた。
「…………っ!!」
ビクンッ!ビクンッ!
茜の性感が爆発した。
「あ…ふぁ…あっ」
力つきたように「詩子」の秘部から唇を離し、茜は力つきる。
「まだ、わたしイッてないのに」
「俺もだ」
「罰だよね」
「そうだな」
「まずはオナニー見せてもらうってのがいいよ」
声だけが、茜の脳裏に響いていった…
「やめて…やめて、ください」
「どうして?」
「こ、こんなのおかしいです」
茜は後ろ手に縛られ、足と手を柱にくくりつけられた体勢のまま訴えかける。顔には真っ黒のアイマスクがつけられていた。
「いいじゃない」
「だめです…」
「すぐに言うこと変わると思うよ」
「そんなはずありません!」
「嘘ばっかー。じゃあ試してみよっか」
「やめてくださいっ!」
茜の懇願も聞き入れられず、つぅっと秘裂に指が一本添えられ、割れ目に沿ってなぞり上げられる。
ぷちゅ。
「ひぅっ…」
「ほら…軽く触っただけなのに」
「ちっ、違いますっ!」
「私が触っているから気持ちいいんでしょ?茜」
「違います!あなたは詩子じゃありません!」
しかし、確かに声は詩子だった。
茜はがんがんする頭の中で必死に記憶を探る。詩子の買ってきてくれた紅茶のペットボトルに、さらにガムシロップを入れたものを飲んでいる間に意識がなくなってきて…
「でも、茜だったから楽チンだったなぁ。薬入れても甘さで全然わかんないんだもんね」
「な…なんの薬ですか」
「睡眠薬と、気持ちよくなれる薬」
ぬぷ。
指が無遠慮に秘裂の中に侵入してくる。ぬるぬるした液体の潤滑で、その指は自在に動き回りながら茜の秘部をいじくり回った。
「あっ…あ…あ!」
「茜のクリ、けっこー大きい…ひょっとして触ってる?意外ー」
茜はアイマスクの下でぼろぼろと涙を流しながら、頭を必死で振って否定した。しかし、それで指の与える刺激を忘れられるわけではない。細いしなやかな指の感触が、最も感じる部分を容赦なくこすり立てる。
「茜…やらしい」
いつもの友人のままの脳天気な声に、貶められる。それがとどめだった。
「うっ…うう…」
何かが崩壊する感覚を味わいながら、茜は身体をびくびくっ…と震わせていた。
「どうして?」
「こ、こんなのおかしいです」
茜は後ろ手に縛られ、足と手を柱にくくりつけられた体勢のまま訴えかける。顔には真っ黒のアイマスクがつけられていた。
「いいじゃない」
「だめです…」
「すぐに言うこと変わると思うよ」
「そんなはずありません!」
「嘘ばっかー。じゃあ試してみよっか」
「やめてくださいっ!」
茜の懇願も聞き入れられず、つぅっと秘裂に指が一本添えられ、割れ目に沿ってなぞり上げられる。
ぷちゅ。
「ひぅっ…」
「ほら…軽く触っただけなのに」
「ちっ、違いますっ!」
「私が触っているから気持ちいいんでしょ?茜」
「違います!あなたは詩子じゃありません!」
しかし、確かに声は詩子だった。
茜はがんがんする頭の中で必死に記憶を探る。詩子の買ってきてくれた紅茶のペットボトルに、さらにガムシロップを入れたものを飲んでいる間に意識がなくなってきて…
「でも、茜だったから楽チンだったなぁ。薬入れても甘さで全然わかんないんだもんね」
「な…なんの薬ですか」
「睡眠薬と、気持ちよくなれる薬」
ぬぷ。
指が無遠慮に秘裂の中に侵入してくる。ぬるぬるした液体の潤滑で、その指は自在に動き回りながら茜の秘部をいじくり回った。
「あっ…あ…あ!」
「茜のクリ、けっこー大きい…ひょっとして触ってる?意外ー」
茜はアイマスクの下でぼろぼろと涙を流しながら、頭を必死で振って否定した。しかし、それで指の与える刺激を忘れられるわけではない。細いしなやかな指の感触が、最も感じる部分を容赦なくこすり立てる。
「茜…やらしい」
いつもの友人のままの脳天気な声に、貶められる。それがとどめだった。
「うっ…うう…」
何かが崩壊する感覚を味わいながら、茜は身体をびくびくっ…と震わせていた。