Daily-EROtic シンディ

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「シンディ…」
 不安げな声がする。
「レミィ、落ち着きなさい?」
「アタシはシンディと違ってhetero-sexualヨ…」
「違うでしょう。治療の上で接する必要があるから、そう見えるだけよ」
 シンディはさっと髪をかき上げる。裸の上に白衣、両耳にはピアスをつけたままという何ともアンバランスな格好だった。
「まだcounselorの資格取ってないデショ?」
「もうじきよ」
 語尾が崩れがちなレミィと違って、シンディの日本語は最後まではっきりとしたものだ。
 もちろん、この姉妹はバイリンガルなのだが、その時々によって使う言語は違ってくる。英語一辺倒にならないのは、カリフォルニアにいてまで家の中で二カ国語を使わせていた父親のためだ。
「それで、アタシが実験台?」
「人聞きが悪い。悩みを抱えている妹に助けの手を差し伸べるだけよ」
「シンディ、ゆーどージンモン上手いからだまされている気がするヨ…」
 レミィはゆったりとした柔らかい椅子に座ったまま、手で身体を覆い隠していた。こちらの方は、既に何一つとして身につけていない。
「悩みがあると言ったのはレミィよ?」
「サッカクさせられているカモ」
「もう静かにしなさい」
 シンディは椅子に膝を乗せて、レミィの身体ににじり寄る。
「手をどけて」
「NO…」
 レミィはきゅっと身体を縮めた。
 しかし、シンディがレミィの手に右手を重ねてゆっくりと横にずらすと、抵抗しない。股間の所を隠している手にその手を添えるが、胸は完全に無防備な状態になる。
「………」
 ふにゅっ、ふにゅっ。
 シンディはそこに手を当てて、スピーディな動きで揉み始めた。無駄な動きを感じさせない、職人芸のような慣れた手つきだ。多少は真面目な雰囲気が漂い始める。
「…ふぁ…」
 手の動きは一向に止まらず、ずっと刺激が繰り返されていた。二・三分経ったところで、レミィが吐息を漏らす。身体が熱くなってきたのは、シンディの愛撫のためか、せわしない空気に疲れたためか。
「そうしたら、ここを触ってみるわよ」
 シンディの手が、レミィの豊かな乳房の先端にある桜色の部分に触れる。
「ウ…ン」
 ぴりっとした刺激を感じて、レミィは声を出してしまった。
 さっきと同じように、スピーディで無駄のない動き。少しだけ膨らみ始めていたその部分は、段々薔薇色に染まって固く尖り始める。乳房のサイズが大きいからか、突起の膨らみ方も大きく、レミィの感じる刺激もそれに比例したものになっていた。
「こうなってくると、もう下の方もOKよね?」
「ま、まだヨ」
「患者は口答えしないで大人しく従いなさい」
「…シンディ、きっといいcounselorにはなれないと思うヨ…」
「レミィが日本文化を研究するのに比べればいい方よ」
 シンディの手がレミィの重ねられた両手に乗り、片手ずつゆっくりと剥がしていく。
「ひどいヨ、シンディ」
「脚も力を抜いて」
 シンディが内股をさすると、レミィはしぶしぶの様子で少し脚を開いた。
 細く真っ白な指先が、ヘアをかき分けていく。さすがにマニキュアはつけていなかったが、爪の形はきちんと整えられていた。
「………」
 奥深くには立ち入らないまま、確かめるように指を動かす。レミィは両手で自分の胸を抱えるような体勢で、シンディの動きを見守っていた。
「少し、痛いヨ」
「…そう」
 シンディは指を引くと、椅子の下にあるハンドバッグの中を探る。
 …きゅ、きゅっ…
「シンディ…なにソレ?」
「滑らせるためのローション。身体に害はないから安心しなさい」
 そう言って、蓋を開けたチューブから透明なローションを手の平に乗せていった。それを、指先で手早くかき混ぜて伸ばす。
「………」
 その状態でシンディが寄ってくると、思わずレミィは身体を引こうとしてしまった。背もたれにぎゅっと背中を押しつける。
 …にちゃっ。
 ローションを絡めた指先がヘアを分けて進んでくる。何回もそれを繰り返していく内にヘアはべとべとになって垂れ下がり、レミィの割れ目が部分的に見えるようになってしまった。
 そこにシンディの指先が再び侵入していく。
「…ン……ンン」
 やはり何回も、それを繰り返す。シンディの手の平からローションがほとんど無くなる頃には、レミィの性器はべっとりとぬめっていた。シンディの指が動いても、まるで痛みを感じない。
「これでいいでしょ?」
「う、うん…ッ!」
 レミィが身体を跳ね上がらせる。
 シンディの指が、割れ目の一番上に埋もれていた珠を刺激したのだ。
「シ、シンディ…O…Oh」
 最初は確認するようにつついているだけだったのが、すぐに速いこすり立てになる。シンディの指は鋭く的確に動き、ローションのぬめりを利用してあっという間にレミィの珠を剥き出しにしてしまった。そこに、乳首にしていた時と同じようなスピーディで熟練した刺激が加えられる。ピアノ奏者のような指のこなしだった。
「う…うァ…だめェ」
「ここが一番感じるわけね。こんなに勃起している」
「ボ、ボッキ…?」
「固くなって、大きくなっているわ」
「い、いやァ…シンディ、もういいヨォ…」
 レミィの白い肌は、余すところなく紅色に染まっている。敏感な部分に、容赦のない強烈なこすり立てが加えられているのだ。ローションのぬめりが無かったら、痛みにしかならないはずの強い刺激である。レミィはブロンドを振り乱しながら強すぎる快感に喘いでいた。
「だめよ。このままじゃ、かえって欲求不満になるでしょう?」
 きゅっ。きゅぅっ。
「ウッ…あっ、あああああッ…」
 …ビクッ!
 膨らみきった珠を二本の指の間で押しつぶされた瞬間、レミィはぴゅっぴゅっと液体を吹き出しながら悶絶してしまった。

「どう?これとおんなじようにすれば、立派なマスターベーションになるわよ」
「ウン…」
「これでストレスも解消できるでしょう?じゃあ、おやすみなさい」
「…グンナイ」
 コツ、コツ、コツ。
 …バタン。
 シンディの姿がドアの外に消えて行くまで、レミィはずっと後ろ姿を見守る。
 そして、どっ、とベッドの上に身を投げた。
 確かに、最近イライラしているのは事実かもいれない。
「ヒロユキ…本当に、もう会えないのカナ…」
 レミィは、天井に浩之の顔を浮かべながら布団をかぶった。